Upload
vanhuong
View
215
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
「研究開発型ベンチャー支援事業」起業家候補(スタートアップイノベーター)について
平成27年10月
経済産業省 産業技術環境局技術振興・大学連携推進課
0Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
我が国におけるベンチャーを巡る状況 ~開業率の低迷、国際的な地位~
米国や英国と比べて、我が国の開業率は低水準に留まる。世界経済においても、比較的近年に創業された米国企業が主要な地位を受けているのに対して、我が国のベンチャー企業の活躍は限定的。
1
日本と欧米諸国の開業率比較(2001~2012)
出所:中小企業庁『中小企業白書(2014年版)』 (資料)Forbes Global 2000 2013、ブルーンバーグ、Financial Questのデータより作成。
新規設立
米国は日本の10倍
民営化、合併、ホールディングス化等
<時価総額>
約1/8
<企業数>
1980年以降の設立企業
約1/3
世界トップ2000社の内、1980年以降設立企業(金融を除く)の比較
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
我が国におけるベンチャーを巡る状況 ~雇用を生み出すベンチャー~
(%)
米国では、ベンチャーキャピタルからの支援を得て創業・発展した企業が成長し、多額の収益や多くの雇用を生んでいる。我が国においても、ベンチャーの創業・発展の促進は、新市場、新たな雇用を生み出し、日本経済全体の成長と活性化につながる。
2
ベンチャー・キャピタルからの支援を受けた技術系企業による雇用の推移
企業の社齢別に見た常用雇用の純増(2001~2006)
社名(創業年)
株 式公開時
現在 増加数
Microsoft(1975年)
1,153(86年) 94,000 92,847
Intel Corporation(1968年)
460(71年) 100,100 99,640
Apple Inc.(1977年)
1,015(80年) 76,100 75,085
Google(1998年)
3,021(04年) 53,861 50,840
出所:National Venture Capital Association,NVCA Yearbook 2013 (Thomson Reuters, 2013)
(単位:人)
出所:「日本経済再生の原動力を求めて」(2010年)深尾京司(一橋大学)、権 赫旭(日本大学)
雇用創出は10年未満の若い企業
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
3
研究開発型ベンチャーは、「イノベーションの担い手」
・ 一定程度以上の市場規模を見込む必要があり、市場が小さい(成熟していない)場合には製品開発を断念。
・ 新市場では、市場投入スピードが重要であるものの、意思決定に時間を要する。
・ 技術開発から製品販売まで一貫した体制を構築する傾向があり、非効率。
既存市場に製品を供給自前主義等
破壊的イノベーション
・ ターゲット市場を機動的に選択でき、潜在的な(未成熟な)市場をターゲットとした製品開発が可能。
・ 意思決定者が明確であり、意思決定が極めて迅速。
・ リソースに限界があることも多く、他者との連携等を活用した事業展開を行うため、効率的。
イノベーションのジレンマ
新市場を開拓し、製品を供給迅速かつ効率的な開発
既存企業 研究開発型ベンチャー企業
既存の大市場既存の顧客
新たな市場新しい顧客
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
4
ベンチャーに関する政府方針等
「日本再興戦略」改訂2014 -未来への挑戦- (平成26年6月24日閣議決定)
「日本再興戦略」改訂2015 -未来への投資・生産性革命- (平成27年6月30日閣議決定)
1.日本の「稼ぐ力」を取り戻す(1)企業が変わる(産業の新陳代謝とベンチャーの加速化)新陳代謝を促進し、収益性・生産性の高い分野に投資や雇用をシフトさせていくためには、既存の企業に変革を
迫るだけでは不十分であり、ベンチャーが次々と生まれ、成長分野を牽引していく環境を整えられるかどうかが非常に重要である。起業・創業にとどまらず、大企業からのスピンオフやカーブアウト、M&A の形態を含め、ベンチャーが活躍するための制度面、人材面、資金面の障害を取り除くための総合的な対策を講ずる。
1.産業の新陳代謝の促進(3)新たに講ずべき具体的施策ⅲ)ベンチャー支援デジタル化・ネットワーク化の進展により世界のビジネスモデルが大きく変革しつつある中、経済にインパクトのある新
陳代謝を引き起こすには、ベンチャー企業による新産業の創出が極めて重要である。特に、グローバルに通用するベンチャー企業の育成が不可欠である。国内マーケットからグローバル・マーケットにチャレンジする、あるいは、時には海外で起業し、海外から国内マーケットや国内プレーヤーに変革をもたらす、こうしたグローバル・ベンチャー企業が発生するメカニズム(グローバル・ベンチャーエコシステム)を構築する。
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
5
起業環境の動向 ~好況が続く投資~
875
1,132 1,240
1,026
1,818
991
915 1,017 824
1,000
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
2009 2010 2011 2012 2013
100 thousand yen
number of companiesinvested by VCs
投資額(億円)
投資社数
未公開ベンチャー企業の資金調達額と資金調達社数の推移 ベンチャーキャピタル投資額の推移
1社あたりの資金調達額の推移
投資先の限定化・大型化
出所:一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター「ベンチャー白書2014」より経産省作成
出所:(株)ジャパンベンチャーリサーチ Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
6
この波を、研究開発型ベンチャーにも!
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
7
研究開発型ベンチャーの動向 ~製造業系の資金調達、IPOは低調~
国内の新規上場の業種を見ても、新産業創出・雇用創出の観点で貢献が高いとされる製造業系の開業率、IPO数は他業種と比べて低調。
出所:一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター「ベンチャー白書2014」
49.5% 49.9%
20.5% 10.4%
15.2%23.1%
14.8% 16.6%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
金額比率 件数比率
IT関連 バイオ/医療/ヘルスケア工業/エネルギー/その他産業 製品/サービス
業種別VC投資先割合(2013年度) 上場済み会社及び新規上場会社の業種別内訳
東京証券取引所公表資料及びKPMGジャパン公表資料より経済産業省作成
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
8
我が国の研究開発型ベンチャーを取り巻くエコシステムの現状
起業家
大企業
大学・研究機関
VC
成功ベンチャー
エンジェル
少ない成功事例
不十分なリターン不十分な
投資・経営支援
極少数のシリアルアントレプレナー
極少数のエンジェル投資家
少ないモデルケース(低い社会的認知)
不十分な投資・経営支援
埋もれた技術シーズ
不十分な目利き能力
スピンアウト・スピンオフ
大学発
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
9
本事業が目指す将来像
成功ベンチャー起業家
大企業
大学・研究機関
VC
成功ベンチャー
エンジェル
多くの成功事例
不十分なリターン不十分な
投資・経営支援
多数のシリアルアントレプレナー
極少数のエンジェル投資家
少ないモデルケース(低い社会的認知)
不十分な投資・経営支援
不十分な目利き能力
スピンアウト・スピンオフ
大学発
優れた技術シーズで起業
ハンズオン支援(メンタリング等)
起業家
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
10
問題意識と本事業のコンセプト
日本経済全体の成長と活性化を図るためには、新しいビジネスモデルや技術を有し、ビジネスリスクをとって新事業に挑戦するベンチャー企業の創出・成長が不可欠。しかしながら、我が国のベンチャーを取り巻く環境は、米国はじめとする諸外国に比べ力強さが欠けており、エコシステムが十分構築されていないのが現状。
新しいビジネス・技術を有する研究開発型ベンチャーを創出し、エコシステムを構築するためには、技術面での向上を図るとともに、ビジネスプランの策定スキル等を向上させ、優れた成功事例を作り出すことが不可欠。特に、事業化し得る技術を有するメーカー等からのカーブアウト・スピンアウトを促すことが必要。そのため、グローバルな市場ニーズを踏まえた、NEDOによるオープンイノベーションによる研究開発型ベンチャー育成のプラットホームを活用した徹底したメンタリングにより、研究開発型ベンチャーの創出を促進。
本事業により、研究開発型ベンチャーの創出・成長を促進。加えて、それらを取り巻くエコシステムを強化し日本経済の成長と活性化に寄与!
問題意識
本事業のコンセプト
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.
11
本日参加いただいている皆様へ
イノベーションによる成長戦略の鍵は、研究開発型ベンチャーの振興にあります。
このため、本事業において、豊富な経験と高い知見を兼ね備えた事業カタライザー(成功した起業家やベンチャーキャピタリストなど)による徹底したハンズオン支援と期間中の人件費や活動費の支援をメニューとして用意し、チャレンジ精神に溢れる有望な起業家を強力にバックアップ します。
本事業を通じて目指すのは、「10」の小さな成功事例ではなく、例え「1」であっても、これまで日本になかった研究開発型のメガベンチャーの創出です。
本事業を活用した日本経済を牽引するベンチャーを作るべく、是非皆様からのご応募をお待ちしています。
一緒に日本のベンチャーエコシステムを構築、強化していきましょう!
Copyright © Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.