平成24年度石炭基礎講座 - JCOAL事例2：MGM炭鉱【炭鉱概要】案件概要立地インドネシア中央カリマンタン州パートナー・現地パートナー76.5%

平成24年度石炭基礎講座平成24年度石炭基礎講座平成24年度石炭基礎講座「石炭の流通」

平成24年度石炭基礎講座「石炭の流通」

2013年1月22日伊藤忠商事株式会社石炭部伊藤忠商事株式会社石炭部

1．石炭の輸送形態

2 事例紹介2．事例紹介

3．石炭マーケット

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石炭の流通フロー

生産地

（露天掘り炭鉱・坑内掘り炭鉱）国内輸送

消費地

（発電所、製鉄所、工場）海上輸送

貯炭・

内陸輸送

貯炭・

貯炭

消費

電力

鉄鋼炭鉱開発原炭生産選炭

貯炭・

出荷

鉄道

陸送

バージ

貯炭・

出荷海上輸送

鉄鋼

石炭有効利用技術


石炭の輸送形態―輸送方法【炭鉱⇒港】

■炭鉱から港まで■炭鉱から港まで

トラック輸送

炭鉱内の運搬やバジ積込地点までの輸送に用いられる炭鉱内の運搬やバージ積込地点までの輸送に用いられる。

鉄道輸送鉄道輸送

豪州、コロンビアでは積出港まで鉄道輸送が中心。

輸送能力は列車により様々だが、1列車につき

約5,000～10,000トン。

バージ輸送

インドネシアでは河川を利用したバージ輸送が中心。

輸送能力は6,000~14,000トンと様々。


石炭の輸送形態―輸送方法【船積み①】

■港湾での石炭の船積み■港湾での石炭の船積み

港での積込み（直積み） ※豪州等

【船積み前のブレンディング】

品位が細かい原料炭は港湾にてブレンドされて販売、船積みされることも多い。尚、各鉄鋼会社はコークス製造に際して独自の石炭配合割合を持っている。積出港でブレンドする企業もある

港に接岸し、バースにて積込みを行う。

港によって入れる船型が異なる

る。

※ブレンド方式・ベルコンでのブレンド方式（カナダ/Westshore港など他）

・ウィンドロー方式（豪州/Abbot Point港等） ※下図港によって入れる船型が異なる。

※全長（LOA）、喫水（Draft）の制限などがある。

・ウィンドロ方式（豪州/Abbot Point港等） ※下図

・コンクレセント方式（豪州Newcastle港等）


石炭の輸送形態―輸送方法【船積み②】

■港湾での石炭の船積み■港湾での石炭の船積み

沖積み ※インドネシア等

地形上、港に船が入港できない場合や港湾設備の整っていない場所では、

フローティングクレーンを用いて、沖合で積込みを行う。

フローティングクレーン積込全体の風景


石炭の輸送形態―輸送方法【港⇒需要家】

■石炭の輸送方法はバルク船を用いた海上輸送■石炭の輸送方法はバルク船を用いた海上輸送

・様々な船型

ケプパナマックスハンディマックス等ケープ、パナマックス、ハンディマックス等

大小

・各生産国から日本への航海日数

豪州～日本：約2週間豪州日本：約2週間

インドネシア～日本：約10日間

コロンビア～日本ンア本

（喜望峰経由）：約42日間

（パナマ運河経由）：約24日間

ロシア～日本：約2~5日間


石炭輸送の特記事項

■輸送上の問題点注意事項■輸送上の問題点、注意事項

（1）粉塵問題

（2）原料炭の流動性低下

（3）海賊（インドネシア）

（4）船倉のメタン発生

（5）異物対策 etc…

■ドライバルク船を取り巻く最近の動き

（1）パナマ運河拡張（詳細後述）

（2）eco-speed vesselの台頭（） p 台頭

（3）IMSBCコードの厳格適用

（4）Ballast水処理問題


（4）Ballast水処理問題





当社保有資産

権益保有地域権益保有地域原料炭豪州原料炭豪州イドネシイドネシ般炭豪州般炭豪州イドネシイドネシビビ権益保有地域権益保有地域原料炭：豪州原料炭：豪州//インドネシアインドネシア一般炭：豪州一般炭：豪州//インドネシアインドネシア//コロンビアコロンビア

般鉱権益


原料炭炭鉱権益一般炭炭鉱権益コークス製造事業

事例1：Drummond炭鉱【炭鉱概要】

案件概要案件概要

立地コロンビア共和国セサール県自社積出港Fenoco鉄道

炭種

パートナー

出資比率

Drummond（米国） 80％

伊藤忠 20％

(193km)

炭種

採掘法

高品位一般炭

露天掘

億（確認推定埋蔵量）埋蔵量

年間生産量

19億mt（確認推定埋蔵量）

2011年 2,340万mt

2012年 3 000万mt (計画)

生産開始年

年間生産量 2012年 3,000万mt (計画)

2015年 3,500万mt (計画)

1995年

輸送

積出港

鉄道：Fenoco社（40％強出資）

P t D d港（自社）


積出港 Puerto Drummond港（自社）

露天掘り（航空写真）

事例1：Drummond炭鉱


DMMD炭鉱DMMD炭鉱

鉄道

193k

Puerto

193km

Puerto Drummond港

本船積込

現在生産中の主力鉱区。

本船積込

(沖積み)


年間生産量は20Mmt強。


ドラッグラインドラッグライン

現在はMina Pribbenow鉱区、現在鉱、

El Descanso鉱区

で計3機の


ドラッグラインが操業中。


剥土作業剥土作業


事例1：Drummond炭鉱【炭鉱～港】

鉄道輸送鉄道輸送


鉄道

193k

Puerto

193km

Puerto Drummond港

本船積込

炭鉱から積出港までは193ｋ

本船積込

(沖積み)


炭鉱から積出港までは193ｋｍ

鉄道輸送


鉄道輸送


鉄道

193k

Puerto

193km

Puerto Drummond港

本船積込本船積込

(沖積み)



Puerto Drummond港


鉄道

193k

Puerto

193km

Puerto Drummond港

本船積込Drummond案件の専用港。

年間キャパ：30 Mmt（拡張計画あり）

貯炭キャパ：800 000ｍｔ

本船積込

(沖積み)


貯炭キャパ：800,000ｍｔ

最大船型：180,000（dwt）

事例1：Drummond炭鉱（炭鉱～港）

現状は沖積みだがPuerto Drummond港

DMMD炭鉱

現状は沖積みだが、

ダイレクトバースを建設中。

DMMD炭鉱

鉄道

193k

Puerto

193km

Puerto Drummond港


(沖積み)


事例1：Drummond炭鉱（パナマ運河拡張）

【パナマ運河経由】

航海距離：8,200マイル

航海日数：24日航海日数：24日

●

●●

パナマ運河

炭鉱

Puerto Drummond【喜望峰経由】

航海距離：14,400マイル

航海数航海日数：42日


事例1：Drummond炭鉱（パナマ運河拡張）

・現在の第１・第２閘門（こうもん）に加え、第３閘門が2014年

完成、2015年開通予定。

・通峡可能最大船型

第１閘門・第２閘門 LOA 294m/Beam 32.3m/Draft 12m

第３閘門 LOA 366m/Beam 49m/Draft 15m

→ 新設の第３閘門は大型船が通峡可能となり、輸送コストの

低下が期待されている。


出典：在日本パナマ大使館ホームページ

事例2：MGM炭鉱【炭鉱概要】

案件概要案件概要

立地インドネシア中央カリマンタン州

パートナー

・現地パートナー 76.5%

・ Itochu Coal Resources Australia

出資比率 Pty Ltd 23.5%

（伊藤忠商事100%子会社）

炭種

採掘法

高品位原料炭/一般炭

露天掘採掘法

生産開始年

埋蔵量 1億mt以上

生産開始年

輸送

2004年

バージ（Barito川）


積出地点 Taboneo沖

事例2：MGM炭鉱【炭鉱概要】

MGM炭鉱

MGM炭鉱

MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km

MGM炭鉱 Jamut JettySMM炭鉱

バージ積込施設（Jamut Jetty）

バージ347km

BangkoangI t di t

347km

中間貯炭場(ISP)

IntermediateStockpileバージ

278km


(Taboneo沖)


事例2：MGM炭鉱【炭鉱～港】


MGM炭鉱


MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km


バージ347km347km


バージ278km


(Taboneo沖)



露天掘り

MGM炭鉱

露天掘り

MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km


バージ347km347km


バージ278km


(Taboneo沖)



トラック輸送

MGM炭鉱

トラック輸送

MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km


バージ347km347km


バージ278km


(Taboneo沖)



バージ積込施設

MGM炭鉱

バジ積込施設

MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km


バージ347km347km


バージ278km


(Taboneo沖)



バージ輸送

MGM炭鉱

バジ輸送

MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km


バージ347km


バージ278km


(Taboneo沖)



中間貯炭場

MGM炭鉱

中間貯炭場

MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km


バージ347km347km

中間貯炭場(ISP)(ISP)

バージ278km


(Taboneo沖)



Taboneo沖

MGM炭鉱

Taboneo沖

MGM炭鉱

バジ積込施設

トラック55km


バージ347km347km


バージ278km


(Taboneo沖)






石炭の生産量・貿易量の関係

石炭生産量（世界）

72.3億㌧

瀝青炭・無煙炭・亜瀝青炭

61 9億㌧（86%）

褐炭

10 4億㌧（14%）61.9億㌧（86%） 10.4億㌧（14%）

輸出国内消費国内消費輸出

9.5億㌧ 52.4億㌧ 9.1億㌧1.3億㌧

一般炭

6.8億㌧

原料炭

2.7億㌧

出典： IEA 「Coal Information 2011｣


石炭の海上貿易コールフロー（2010年推計値)

注：一般炭原料炭合わせた数値


＜出典：J COAL資料＞

注：般炭、原料炭合わせた数値

Source：IEA Coal Information 2011

220

石炭価格の決定要因【一般炭】

160

180

200 RB

NEWC

WTI

リーマンショック東日本大震災

豪州での記録的豪雨

100

120

140

160

USD

WTI

Thermal BM

60

80

100U

20

40

200

200

200

200

200

200

200

200

200

200

201

201

201

201

201

2010

201

201

201

201

201

201

201

201

201

201

201

201

8年

6月

8年

7月

8年

9月

8年

11月

9年

1月

9年

3月

9年

5月

9年

7月

9年

9月

9年

11月

0年

1月

0年

3月

0年

5月

0年

7月

0年

9月

0年

11月

1年

1月

1年

3月

1年

5月

1年

7月

1年

9月

1年

11月

2年

1月

2年

3月

2年

5月

2年

7月

2年

9月

2年

11月

石炭価格の決定要因

・需給バランス

他ネギと相関関係

Source： globalCOAL他


・他エネルギーとの相関関係

石炭価格の決定要因【原料炭】

・原料炭のBench Mark Price推移（2003年～2012年）

330

315

350

(US$/t)

Premium HCC BMP300

285

245

275

264250

300 LV PCI BMPSemi Soft BMP

四半期BMP

設定開始

200

225

209

225235

210

225

180 180

230

208

240

220

200

126.9

114

129

170

165

170

150 153 163

125 124

167 172

143

179

147

117

150

46.25

58

96

46.5

102

66 67.5

87

79.5

5863.9

79

117

50

100

32.8530

43

02003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (CY)


石炭価格の決定要因【原料炭】

・2012年原料炭価格推移（四半期起こしBMP、Index価格）

240 00

260.00(US$)

Premium HCC BMP LV PCI BMP Semi Soft BMPHCC Peak Downs Platts Index Low Vol PCI Platts Index Semi Soft Platts Index

235.00

210.00

225.00

208.00 220.00

240.00

170.00

179.00 180.00

200.00

165.00

153.30

163.00

147.00

157.50

140.00

160.00

125.00 124.00117.00

130.00

112.00

100 00

120.00

80.00

100.00

January-12 April-12 July-12 October-12 January-13 April-13


海上運賃の計算フォーミュラ

■海上運賃（FRT）の計算方式■海上運賃（FRT）の計算方式

石炭輸送に関わる海上運賃は以下の公式により定められる。

ト（）※ 炭積数量（）運賃率（・コスト（US$）※1÷石炭積数量（MT）＝運賃率（US$/MT)

※1：コスト内訳※1：コスト内訳

（1）傭船料（Hire） =日割り傭船料（US$/Day） ×航海日数（Day）

（2）燃料油（B k ）単価（US$/MT）×日割り消費量（MT/D ）×航海日数（D ）（2）燃料油（Bunker） =単価（US$/MT）×日割り消費量（MT/Day）×航海日数（Day）

（3）港費（Port Charge） =積港港湾費用（US$）+ 揚港港湾費用（US$）

（）その他費用（ ld l i 費用等）（4）その他費用（Hold Cleaning費用等）

（5）Brokerage Commission

（1）+（2）+（3）+（4）+（5） = 1航海に関わるコスト（US$）


傭船マーケット

Source： The Baltic Exchange


ご清聴ありがとうございましたご清聴ありがとうございました


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