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1 平成 29 年ゴールデンウィーク 青森県周遊の旅(第 2 回) 3日目~5日目 ≪ 十二湖~日本キャニオン 編 ≫ (1日目~2日目は10月分に掲載しています。) <2日目> 当初3日目は「岩木山」へ登る予定でしたが、やはり雪山登山、装備なしでは敵いま せん。せめて山に近づきたく思いバスで岩木スカイラインを登り8合目まで行くことに しました。 岩木方面へのバス出発は11時すぎ、ホテルの朝食を早めに済ませ、「折角この時期 に弘前にいるのに、弘前城で桜を見ないのはもったいない」と思い、人が少ない朝を狙 って花見としゃれ込みました。弘前城域を中心とした弘前公園内には、日本最古の「ソ メイヨシノ」や日本最大幹周の「ソメイヨシノ」「桜のトンネル」など約50種260 0本の桜が咲きほこり、この時期を「弘前さくらまつり」として多くの人々を迎えてい ます。ちょうど今年「弘前さくらまつり」は100年の節目との事です。 「地理院地図(電子国土 web)一部を掲載」 <3日目>

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平成 29 年ゴールデンウィーク 青森県周遊の旅(第 2 回)

3日目~5日目 ≪ 十二湖~日本キャニオン 編 ≫

(1日目~2日目は10月分に掲載しています。)

<2日目>

当初3日目は「岩木山」へ登る予定でしたが、やはり雪山登山、装備なしでは敵いま

せん。せめて山に近づきたく思いバスで岩木スカイラインを登り8合目まで行くことに

しました。

岩木方面へのバス出発は11時すぎ、ホテルの朝食を早めに済ませ、「折角この時期

に弘前にいるのに、弘前城で桜を見ないのはもったいない」と思い、人が少ない朝を狙

って花見としゃれ込みました。弘前城域を中心とした弘前公園内には、日本最古の「ソ

メイヨシノ」や日本最大幹周の「ソメイヨシノ」「桜のトンネル」など約50種260

0本の桜が咲きほこり、この時期を「弘前さくらまつり」として多くの人々を迎えてい

ます。ちょうど今年「弘前さくらまつり」は100年の節目との事です。

「地理院地図(電子国土 web)一部を掲載」

<3日目>

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公園内の「ソメイヨシノ」は散り始め、お堀の水面にピンク色の筏を浮かべています。

「しだれ桜」は今が満開の見ごろ、天守から桜越しに見る「岩木山」は雪を纏った今も

冬支度まま、その容姿は青い空に映えて見事の一言です。

写真-1 弘前城日本最古のソメイヨシノ

写真-2 弘前城桜越しの岩木山

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みちのくの桜を満喫しつつ1時間ほど、公園内を散策して弘前駅へ戻りましたが、駅で

は弘前城へ向かうシャトルバスに行列が出来ていました。私は路線バスで向かいましたが、

行き帰りとも席に座ることが出来ました。

路線バス枯木平線に乗車、岳温泉で一旦下車してスカイラインシャトルバスに乗り換え

8合目へと向かいました。途中「黒部アルペンルート」とは言いませんが、3mほどの雪

壁が車窓から望む景観を遮り、車酔いしそうなつづら折りの道を走ること30分、8合目

リフト乗り場駐車場に到着です。もちろんリフトは動いていません。このスカイラインも

2日前に開通したばかりだそうです。

夏であれば、スカイラインで8合目、リフトを使って9合目、30分登って頂上へ立て

るそうです。この日も何組かの登山者がここから登っていました。降りてきた登山者に話

を聞くと、「雪が多いのは9合目まで、それも時間かけて踏み固めて登れば、アイゼン無し

でもいける」との事でした。(今だから思いますが、ここからなら軽アイゼンでも登れたと

後悔しています)

8合目は下界に比べやはり寒い。ただレストハウスもあり、駅で買っておいた「駅弁」

に舌鼓を打ちながら、眼下に見える弘前市内、雪を被った白神山地の絶景にひとしきり堪

能したのち、頂上に未練を残しつつ「岩木山」1時間の滞在を終えて、バスで弘前駅へ下

山ました。

写真-3 岩木山頂上

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そのあと、ホテルへ戻るには時間も早く、せめて「八甲田山」は登れないものかと、弘

前にある「モンベルショップ」へ向かい、アイゼンの12本爪や、アウター、インナーを

目の前に思案も、「同じもの2つあっても仕方ないし、もともと雪山の心づもりもしていな

いし」とほぼ諦めが先にたった状態で、今回は、「観光に徹しよう」とショップをあとにし

てホテルまで歩いて戻りました。ここで3日目完了です。

<2日目>

岩木山から戻り、弘前で一泊した翌朝、レンタカーを借りて「八甲田」から「十和田湖」

方面へと向かいました。途中「八甲田山」の登山口である「酸ケ湯温泉」で一服、付近の

道路は雪の壁も3mほど、岩木山同様まだまだ冬に閉ざされています。

「八甲田山」と言えば、高倉健主演の映画「八甲田山」の印象が強いと思います。史実

とは違うにせよ、近代登山史における世界でも類を見ない山岳遭難事故に違いはありませ

ん。映画の印象から「登るのに困難な山」「恐ろしい山」と思われがちですが、(個人の思

い込みです、映画も見ていますが、本人はそんな印象は山に抱いていません)厳冬期であっ

たとしても、現在の装備、通信、情報収集手段など、気象条件にもよりますが、このよう

な遭難事故は起こらないと思います。(現在も自衛隊で雪中行軍は行われています)

<4日目>

写真-4 岩木山から見る白神山地

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「八甲田山」と言っても、「岩木山」のような独立峰ではなく、複数の山からなる総称で

す。国道103号線を挟んで南部八甲田山系、北部八甲田山系に分かれています、今回登

る予定だったのは、北部八甲田山系、酸ケ湯温泉から八甲田山最高峰の大岳(標高 1,584m)

へ登り「毛無岱」(湿地)を経て酸ケ湯温泉へ戻るルートでしたが、(夏だと5時間コースです)

にわか装備では、無理だと酸ケ湯で実感しました。装備さえあれば雪山ですが、岩木も八

甲田も登りたかったです。

未練はとうに断ち切れていましたので、国道103号を下り奥入瀬方面へ、奥入瀬から

「奥入瀬渓流」に沿って十和田道(国道102号線)を上りましたが、「八甲田」の雪壁の道

とは違い、新緑を包まれた「奥入瀬渓流」の春道は、国指定の特別名勝、天然記念物だけ

あって、十和田湖までの14km車を止める一寸のスペースもないほど多くの人が出張っ

ていました。

「十和田湖」では、休屋の港から湖に突き出した中山、御倉半島を周遊する遊覧船で「恵

比寿大黒島」「鳥帽子岩」「五色岩」など巡り、下船して港近くのレストランで十和田のソ

ールフード、B級グルメと言われる「バラ焼き」を食しました。

牛のバラ肉と大き目にカットしたタマネギを炒めたシンプルな料理なのですが、なかな

かに美味でした。(おいしかったと思い出しましたが正解、それほどシンプルだったという

ことでしょうか?味を忘れていました)

写真-5 十和田湖

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「バラ焼き」に舌鼓を打った後は、食後の運動がてら湖畔を散策、高村光太郎作「乙女

の像」や、「十和田神社」「十和田ビジターセンター」、秋田との県境を跨いだりしたのち、

その日宿、奥入瀬の民宿へ向け、本日辿った道程を戻りました。

<2日目>

翌日は、下北半島の中央、日本三大霊場のひとつ「恐山菩提寺」(通称:恐山)へ向け車

を走らせました。「恐山」と言えば「イタコの口寄せ」など「あの世」と「現世」の狭間に

位置し、鈍より曇った空の下、硫黄の臭いが立ち込める荒涼とした岩だらけの大地の中に

点々と真っ赤な風車が回っている、そんな何となく恐ろしげな印象を抱いていました。(期

待していました)

奥入瀬から2時間、むつ市から30分ほどで、「恐山」到着しました。「鈍より曇った空」

は、仕方ありません天候ですから、「雲ひとつない晴天」です。駐車場に車を止め外に出る

と硫黄の臭いが鼻をつきます。「三途の川」は車で渡ってしまったので、ここはもう「あの

世」と言うことです。入山料を払って立派な山門を抜けてさまざまな「地獄」を巡ります。

「無間地獄」「重罪地獄」など 136 もの地獄がありますが、思っていた「恐ろしい」と言う

感じはありません。(本当に失礼極まりない、古来より信仰の対象とされた厳かな霊場に対

し「お化け屋敷」感覚を期待するなど、「この罰当たりもの」が地獄で釜茹でだ)

写真-6 十和田湖高村光太郎 乙女の像

<5日目>

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「あの世」ですから「地獄」だけでなく当然「極楽」も存在します。「菩提寺」に隣接す

る「宇曽利山湖」エメラルドグリーンの湖水、岸には白い砂浜が広がり、「極楽」になぞら

えてその浜を「極楽浜」と言われています。(「極楽」は天気が良くて青くキラキラと輝い

ていました)

写真-8 恐山(1)

写真-7 恐山山門

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イメージの違った「あの世」から再度「三途の川」を渡り、「現世」へ舞い戻った私は、

「食欲」と言う煩悩に苛まれ、「大間に行ってマグロを食べよう」と本州最北端の町へ向け

車を走らせました。大間は何もない小さな町ですが、私と同じ「マグロを食べたい」と言

う煩悩の人々で溢れ返っていました。(GWですから)

写真-9 恐山(2)

写真-10 大間(1)

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「おひとり様」の特権「相席OK」を使って待つこと少なく「マグロ」を食べることが

出来ましたが、奄美のときと同様、おいしいのですがマグロの油は口に残ります。マグロ

で食欲を満たし、その日は寄り道することもなく、宿泊地青森の市内へ向け長い道のりを

ひたすらに車を走らせました。

写真-11 大間(2)

写真-12 八甲田山ロープウェイ山頂駅から望む岩木山

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ここからは「青森周遊の旅」をより簡潔に進めます、翌日は再び「八甲田山」へ八甲田

ロープウェイに乗って田茂萢岳山頂へ登りました。私のように観光で来る人も少なからず

いますが、多くはスキー客です。まだまだ雪の残るゲレンデを春スキーで楽しんでいまし

た。旅行を通じてですが晴天には恵まれました山頂からは赤倉岳、井戸岳、大岳が手の届

きそうな所に見え、そのまま尾根伝いに登って行けそうでした。

続いて青森側から「白神山地」へ向かったのですが、青森側のアクセスは雪に閉ざされ、

車も徒歩でも山の中へは深く足を踏み入れることはできませんでした。少し早めに弘前で

車を戻し、列車で青森市内へと戻りました。

翌日は、飛行機の時刻が午後でしたので、バスで「三内丸山遺跡」へ出かけました。「三

内丸山遺跡」は縄文前期中から中期末までとされる大規模な集落跡、住居群、倉庫群の他、

三層からなる堀立柱建物などが再現されています。(本当は踏み込んで語りたいのですが、

長くなるのでまたの機会に)

遺跡から隣接する「青森県立美術館」のあおもり犬(奈良美智の 8.5mの立体作品)をバッ

クに記念撮影したのち、バスで青森駅を経て青森空港へ向かいました。あとは伊丹空港か

ら新大阪、新幹線で広島、在来線で岩国へ戻りました。

写真-13 八甲田山ロープウェイ山頂駅から望む大岳

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すごくはしょりました。「君の膵臓がたべたい」ですが、帰りの飛行機の中、広島、岩国

へ向かう列車の中、特に岩国へ向かう在来線の中、嗚咽しそうになり思わず本を閉じてし

まいました。家に戻って読み切り泣きました。

写真-14 三内丸山遺跡

写真-15 あおもり犬

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今回で青森県周遊の旅は終了です。

まとめると

1日目 : 青森空港 ⇒ 弘前市 ⇒ 能代市

2日目 : 能代市 ⇒ 白神山地 ⇒ 能代市 ⇒ 弘前市

3日目 : 弘前市 ⇒ 岩木山 ⇒ 弘前市

4日目 : 弘前市 ⇒ 八甲田山 ⇒ 十和田湖 ⇒ 大間町 ⇒ 青森市

5日目 : 青森市 ⇒ 三内丸山遺跡 ⇒ 青森空港

以上