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H28前-042A02-表紙 平成28年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験 生産管理分野 2級 生産管理オペレーション (購買・物流・在庫管理) 試 験 問 題 (15ページ) 1.試験時間 110分 2.注意事項 (1) 試験問題は、係員の指示があるまで開かないでください。 (2) 試験問題は、40題あります。 (3) 試験問題の配点は、次のとおりです。 問題1~問題40 各2.5点 合計100点 (4) マークシート(解答用紙)には、①試験区分名、②氏名、③座席番号、④受験番号、 ⑤生年月日を正確に記入してください。 なお、受験番号の最後の桁は、アルファベットですので、数字と間違えないように 注意してください。 (5) マークシートにマークする際には、HB又はBの黒鉛筆又はシャープペンシルのい ずれかで、はっきりとマークしてください。それ以外は使用しないでください。 なお、訂正する場合は、採点の際にマークシートの誤読の原因となることがあり ますので、きれいに消してください。 (6) マークシートには、所定の事項以外は絶対に書き込まないでください。 なお、計算等が必要な場合は、問題用紙の余白又は裏面を使用してください。 (7) マークシートにはア~オまでマークする欄があります。問題番号及び問題文に従っ て正解と思われるものを1つだけ選んで間違えないようにマークしてください。 (8) 試験問題の内容に関する質問には、一切お答えできません。 (9) 試験中にトイレへ行きたくなった場合は、黙って手を挙げて係員の指示に従ってく ださい。 (10) 試験終了時刻前に解答が済み、退出する場合は、黙って手を挙げて係員の指示に 従ってください。ただし、試験開始後30分間及び終了前10分間は、退出できません。 なお、退出する場合は、周りの受験者に配慮して、静かに退出してください。 (11) 試験終了の合図があったら速やかに筆記用具を置き、係員の指示に従ってください。 (12) 試験終了後、マークシートを必ず提出してください。ただし、試験問題は、持ち帰 ることができます。 なお、マークシートが提出されていない場合は、失格となります。 (13) 試験問題の転載、複製などを固く禁じます。 3.その他 この試験については、電子式卓上計算機(電池式又はソーラー式で、四則計算、√、%、 メモリ(MR、M±)等の標準的な機能を有するもの)を使用することができます。ただし、 電子手帳等、文字や文章の記憶機能を有する機種は使用できませんので注意してください。 禁転載複製 「中央職業能力開発協会編」

2級 生産管理オペレーション (購買・物流・在庫管理) · ウ.ユニット外注方式とは、組立ユニットの全工程、例えば、使用するすべての部品の

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H28前-042A02-表紙

平成28年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験

生産管理分野

2級 生産管理オペレーション

(購買・物流・在庫管理)

試 験 問 題 (15ページ)

1.試験時間 110分

2.注意事項

(1) 試験問題は、係員の指示があるまで開かないでください。

(2) 試験問題は、40題あります。

(3) 試験問題の配点は、次のとおりです。

問題1~問題40 各2.5点 合計100点

(4) マークシート(解答用紙)には、①試験区分名、②氏名、③座席番号、④受験番号、

⑤生年月日を正確に記入してください。

なお、受験番号の最後の桁は、アルファベットですので、数字と間違えないように

注意してください。

(5) マークシートにマークする際には、HB又はBの黒鉛筆又はシャープペンシルのい

ずれかで、はっきりとマークしてください。それ以外は使用しないでください。

なお、訂正する場合は、採点の際にマークシートの誤読の原因となることがあり

ますので、きれいに消してください。

(6) マークシートには、所定の事項以外は絶対に書き込まないでください。

なお、計算等が必要な場合は、問題用紙の余白又は裏面を使用してください。

(7) マークシートにはア~オまでマークする欄があります。問題番号及び問題文に従っ

て正解と思われるものを1つだけ選んで間違えないようにマークしてください。

(8) 試験問題の内容に関する質問には、一切お答えできません。

(9) 試験中にトイレへ行きたくなった場合は、黙って手を挙げて係員の指示に従ってく

ださい。

(10) 試験終了時刻前に解答が済み、退出する場合は、黙って手を挙げて係員の指示に

従ってください。ただし、試験開始後30分間及び終了前10分間は、退出できません。

なお、退出する場合は、周りの受験者に配慮して、静かに退出してください。

(11) 試験終了の合図があったら速やかに筆記用具を置き、係員の指示に従ってください。

(12) 試験終了後、マークシートを必ず提出してください。ただし、試験問題は、持ち帰

ることができます。

なお、マークシートが提出されていない場合は、失格となります。

(13) 試験問題の転載、複製などを固く禁じます。

3.その他

この試験については、電子式卓上計算機(電池式又はソーラー式で、四則計算、√、%、

メモリ(MR、M±)等の標準的な機能を有するもの)を使用することができます。ただし、

電子手帳等、文字や文章の記憶機能を有する機種は使用できませんので注意してください。

禁転載複製 「中央職業能力開発協会編」

H28前-042A02-1

問題文中、次の法令名は略称で記載されています。

・下請代金支払遅延等防止法 → 下請法

・私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 →独占禁止法

・下請中小企業振興法 → 下請振興法

問題1 資材管理に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.材料や部品の在庫増加により、運転資金が増大するため、在庫管理などの改善によ

り、在庫量の削減が必要である。

イ.VE、購買管理及び在庫管理の強化によって材料費の削減が達成できる。

ウ.納期遅延による損失を防止するため、購入品・外注品の資材管理や納期管理を強化

する必要がある。

エ.外注工場に対する品質面からの指導強化を図るべく外注管理の必要性が大きくなっ

ている。

オ.製造原価の構成比率をみれば経費の占める率が大きいため、経費の引き上げを図る

ことによる原価引き下げを行うべきである。

問題2 購買方式に関する記述として適切なものは、次のうちどれか。

ア.随意契約方式とは、購買先が数社に限定されている場合、順番を決めて購買する方

式のことである。

イ.当用買い方式とは、価格に変動がある資材を相場が低落したと思われる時期に、多

量にまとめて購入する方式のことである。

ウ.系列購買方式では、取引が安定していることから、価格面でも割安になる。

エ.競争入札方式では、数社の購買先から見積書をとり、最低価格の業者から購買する。

オ.特命購買方式とは、得意先から購入して、互いに売上高を増大させる購買方式のこ

とである。

問題3 購入価格の分析に関する記述として適切なものは、次のうちどれか。

ア.コストテーブルとは、コストを決める要因とコストの関係を定性的に分析し、数表

化あるいは図表化したものである。

イ.比較法とは、最も類似する物品の価格と比較して、価格の適正度合いを検討しよう

とする方法である。

ウ.材料費比較法とは、鋳造品のように材料費の占める比率が低い購買品や外注品に適

用する方法である。

エ.予算方式は売価逆算法ともいうべき方法で、売価から目標原価を差し引いた残りが

許容原価となる。

オ.前値価格との比較法とは、購入品目ごとの購入単価一覧により、単価の推移を見て

前回の実績と今回の指値を比較して評価する方法である。

H28前-042A02-2

問題4 外注先に発注する方式に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.単工程外注方式とは、2次・3次の外注先に採用される方式で、例えば、機械加工、

めっき、熱処理、塗装、検査などの1つの工程のみを発注する方式のことをいう。

イ.一貫外注方式とは、特定の外注先に、完成した部品として納入させる方式のことで、

機械加工部品ならば、切削、研削、熱処理、検査まで依頼して、すぐ取付・組立部

品として使用できる状態で納入させる方式である。

ウ.ユニット外注方式とは、組立ユニットの全工程、例えば、使用するすべての部品の

購買手配から、組立加工、調達、検査までの作業を保障させた上で納入してもらい、

品質面の受入検査を省略して、現場の組立ラインに納入させる方式のことである。

エ.社内外注方式とは、発注企業の工場内の製造ラインの一部に、作業者に出張しても

らい、使用するすべての機械設備や検査器具などを貸与して加工を依頼する方式の

ことである。

オ.海外調達方式とは、国際購買ともいわれる方式で、原材料や部品を発注者の仕様の

下で発注調達する方式のことで、品質、納期、サービス面では特に問題がないこと

から、多くの企業で採用されている。

問題5 以下の<事例>を踏まえ、A社における、発注メーカーの要求する製品を製造

するための品質管理活動に関する記述として最も不適切なものは、次のうちど

れか。ただし、TPMは、Total Productive Maintenanceの頭文字である。

<事例>

A社(従業員:約50名)は、マシニング装置、NC装置などの機械装置を使い、

製品である「精密金属部品」の加工を行っている。A社と発注元企業(以下、発注

メーカーという。)の取引上の関係は、外注(下請)取引契約の対象となっている。

発注メーカーの1つで、主要取引先のD社からのA社への品質評価は、協力会社の

中でも中・下位グループであると指摘されている。D社では、A社の切削加工によ

る「精密金属部品」に期待しており、品質の上位グループに定着してほしいと思っ

ている。また、ほかの発注メーカーからの2者監査(ISO9001)を受けた際、標

準化の遅れや工程の監視・測定の仕組みの遅れ、設備保全の取組みの弱さなどを指

摘されている。

ア.自社の工程能力を把握し、品質水準向上への取組みを強化する。

イ.日常の発注メーカーとの品質情報が円滑・迅速・的確に行えるように責任者と担

当者を決める。

ウ.要求品質展開表を作成し、社内への周知を徹底するとともに発注メーカーにも提

供する。

エ.製造工程の管理を充実・強化するために作業指導書(作業標準書)などを導入す

る。

オ. 設備などの管理を充実・強化するためTPM活動を導入する。

H28前-042A02-3

問題6 定期発注方式に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.定期発注方式は、差額調整方式とも呼ばれる。

イ.主力製品で、金額の高い重要品目に適用される発注方式である。

ウ.発注周期及び発注量とも、常に一定である。

エ.発注量を計算するための在庫調整期間は、調達期間と発注サイクルを加えた期間で

ある。

オ.発注量の算出では、発注時点における未納分の品目数量を考慮しなければならない。

問題7 流動数分析に関する記述として適切なものは、次のうちどれか。

ア.流動数分析の目的は、繰り返しのない受注生産に対して、仕掛量などの管理や生産

工程の進捗状況を把握することである。

イ.流動数曲線とは横軸に工程の作業時間をとり、縦軸に在庫数量(流動数)をとる。

ウ.流動数曲線のグラフでは、受入累計数と払出(完成)累計数の縦方向の差が仕掛数

(在庫量)を示している。

エ.流動数曲線のグラフでは、受入累計数と払出(完成)累計数の横方向の差が機械の

遊休時間を示している。

オ. 流動数曲線グラフでは、期首における受入累計数と払出(完成)累計数の差により、

安全在庫量を決定する。

問題8 資材標準化に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.企業規模や業種に関わらず、生産工場においては、資材標準化は必要である。

イ.資材標準化により、品質は安定し、生産期間の短縮、購入単価の引下げが期待でき

る。

ウ.資材標準化を進め過ぎると、市場の変化に対応することが困難となり、販売面でも

不利になりやすい。

エ.新製品開発の設計における資材標準化は、JIS、ISO及び標準数などを積極的

に利用し、VEでの展開は、二次的に考えることが望ましい。

オ.資材標準化は、製品企画や開発設計の段階から適用すれば、その効果はより大きく

なる。

H28前-042A02-4

問題9 資材・在庫管理との関わりの深い電子化に関する記述として不適切なものは、次

のうちどれか。ただし、POPは(Point Of Production)を意味し、RFIDは

(Radio Frequency Identification)を意味する。

ア.POPでは、製造現場において時々刻々と発生する生産情報を採取し、リアルタイ

ムで処理を行い、情報を現場管理者に提供している。

イ.RFIDには、「世界共通のJANコード」、「標準物流コードとしてJISで規定

されているITFコード」などの規格がある。

ウ.LANとは、建物構内や企業・組織内に敷設されたコンピュータネットワークのこ

とであり、ケーブルを利用するだけでなく、無線のものも増加している。

エ.ERPは企業資源計画とも呼ばれ、MRPさらにはMRPⅡ(製造資源計画)から発

展した全社統合業務システムである。

オ.ERPは、基幹業務を包括的にカバーする一元化されたデータベースを用いて、企

業内の部門間にまたがるデータを整理し、各種意思決定に利用されている。

問題10 外注取引契約に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.取引契約は、公序良俗に反しない限り有効ではあるが、独占禁止法、下請法、下請

振興法などに違反しないように、取引の適正化を図る必要がある。

イ.取引契約においては、両者が相応の取引条件で合意し、その上で、書面による契約

書を作成するのがよい。

ウ.取引に当たっては、基本契約と個別契約を結ばなければならないという義務付けは

ないが、トラブルを防止する上でも締結することが望ましい。

エ.取引の対象範囲は、売買契約及び製作物供給契約の2つに大別される。

オ.発注元は、発注先に対し同一内容の注文書と注文請書とを同時に作成・送付するが、

実務上は、みなし規定を適用し、注文請書を省略することが多い。

問題11 流通加工の例として最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.アパレル品の値札付け

イ.生鮮食品のパック詰め

ウ.パソコンへのアプリケーションソフトのインストール

エ.複写機のオプション機器セッティング

オ.液晶モニターの画質調整

H28前-042A02-5

問題12 以下の<事例>を踏まえ、A工場が納品代行を実施するに当たり最も優先度が低

いものは、次のうちどれか。ただし、VMIはVendor Managed Inventory の頭文

字である。

<事例>

A工場は電子機器の組立てを見込生産方式で行っている。使用する部品はすべて他

社から購入している。製品の種類が多いことから購入する部品の種類及び購入先業者が

多く、かつ同一部品の1回の購入数量は少量である。A工場では部品の在庫をできる限

り少なくするため、1回の発注量も1週間分の使用量以下とすることを基準としてきた。

このため部品は最低でも週1回納入する必要があり、納品トラックの積載率が低い場合

が多くあった。これまですべての部品は購入先業者がトラックで納品していたが、多く

の納品トラックが来ることからA工場周辺では納品待ちトラックによる渋滞が発生し近

隣から多くの苦情が寄せられ、A工場としても対策を取らざるを得なくなった。そこで

数キロ離れた場所にある物流業者の倉庫を使い、納品代行を委託することにより工場へ

の納品トラックの削減を行うこととした。納品代行を実施した場合、各購入先業者は物

流業者の倉庫へ納品し一旦倉庫で保管した後、A工場から倉庫への部品納入指示により、

物流業者が指示のあった複数の購入先の部品をまとめてA工場へ輸送することで納品ト

ラックの削減を図るものである。

ア.倉庫の保管場所確保と受入準備のため、各購入先業者から倉庫への納入予定連絡の

仕組みの構築

イ.使用量の多い部品を対象とした倉庫でのVMI方式の導入

ウ.納品代行の導入による各購入先業者の輸送費低減と倉庫での保管・荷役費増加の試

算、及びこれによる各購入先業者から倉庫への最適輸送量の検討

エ.A工場の生産管理部門と倉庫との間の部品の納入指示のための情報システムの構築

オ.A工場から各購入先業者への部品調達計画提示の仕組みの構築

問題13 VMI(Vendor Managed Inventory)の特徴に関する記述として最も不適切なもの

は、次のうちどれか。

ア.セットメーカーから部品メーカーへの日々の発注処理がない。

イ.調達物流と位置付けることができる。

ウ.セットメーカーでは、一定期間ごとに、製品組立てに使用した数量分についてのみ、

部品メーカーに代金を支払う。

エ.セットメーカーでは、部品メーカーに生産計画を提示し、部品の補充計画を立案さ

せる。

オ.大ロット生産のセットメーカーに適している。

H28前-042A02-6

問題14 物流会社において、提供する物流サービスレベルの向上による売上げとコストの

変化に関する記述として最も適切なものは、次のうちどれか。

ア.物流サービスを向上させると、コストが増加するが、受注が増えることにより、売

上げも増加することから、物流サービスは、可能な限り高いレベルに設定する必要

がある。

イ.物流サービスを向上させると、売上げは当初は増加するが、競合他社が同様のサー

ビスで追随してきた場合、売上げは次第に元に戻ることから、物流サービスの向上

は、短期的な売上げ増加策として行う必要がある。

ウ.物流サービスを向上させると、売上げが増加するが、物流コストは売上げの増加以

上に増加することから、物流サービスは、できるだけ低いコストで行う必要がある。

エ.物流サービスを向上させると、売上げと物流コストが増加するが、売上げの増加は、

コストの増加に対して次第に頭打ちとなることから、費用対効果を考慮して設定す

る必要がある。

オ.物流サービスを向上させると、売上げと物流コストが増加するが、コスト増加の割

合が売上げ増加の割合と比べて低いことから、物流サービスは、可能な限り高いレ

ベルに設定する必要がある。

問題15 物流拠点の種類に関する記述として適切なものは、次のうちどれか。

ア.プロセスセンターで行う物流業務を、クロスドッキングという。

イ.ディストリビューションセンターは配送拠点であることから、在庫品の保管機能を

持たない。

ウ.トランスファーセンターでは、集荷と配送方面別の仕分け・配送を行う。

エ.プロセスセンターでは、製造部門が行う工程の前工程を行う。

オ.トランスファーセンターとは、トラックへの貨物の積込み拠点のことをいう。

問題16 以下に示す10トントラックの<運行実績表>において、このトラックの5日間の

運行効率として適切なものは、次のうちどれか。

<運行実績表>

区 分 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目

車両の稼働状況 稼働 稼働 稼働 点検整備 稼働

走行キロ(km) 600 400 350 0 450

実車キロ(km) 500 200 300 0 350

貨物実積載量(トン) 10 10 10 0 10

ア.48%

イ.60%

ウ.65%

エ.75%

オ.80%

H28前-042A02-7

問題17 一貫パレチゼーションによる効果に関する記述として不適切なものは、次のうち

どれか。

ア.包装や梱包を簡略化でき、また荷役時の破損・汚損・紛失などの損害が少なくなる。

イ.積荷が多種多様な荷姿の場合、トラックの積載効率が向上する。

ウ.荷役の労力を節減でき省力化になる。

エ.荷役時間が短縮され、トラックや貨車の稼働率が高まる。

オ.フォークリフトの利用により荷役・保管作業を標準化できる。

問題18 企業における物流情報に関する記述として最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.ピッキングの指示に関する情報は、主に製品倉庫の作業者が必要とする情報である。

イ.製品倉庫内のピッキングの進 捗ちょく

状況に関する情報は、主に製品倉庫の管理者が必

要とする情報である。

ウ.製品倉庫内の作業における誤品、数量誤りといったミスの発生率は、主に経営者が

必要とする情報である。

エ.製品の出荷先に関する情報は、主に製品倉庫の作業者が必要とする情報である。

オ.新たに製品倉庫を設置する場合の運営コストや、作業者の稼働率に関するシミュレ

ーション情報は、主に経営者が必要とする情報である。

問題19 倉庫における保管品のピッキングに関する記述として不適切なものは、次のうち

どれか。

ア.ピッキング作業の効率を高めようとすると、保管効率が低下する場合がある。

イ.小物商品を多数の店舗に配送する場合のピッキング方式としては、種蒔ま

き方式が適

している。

ウ.品種数が多い場合、倉庫内をゾーンに分け、並行してピッキング作業を行うことに

より、作業時間の短縮が図れる。

エ.自動仕分け機を使用する場合のピッキング方式としては、摘み取り方式が適してい

る。

オ.ピッキング方式は、商品の大きさ・配送先数に応じて選択することが望ましい。

H28前-042A02-8

問題20 物流活動と社会との関わりに関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.他人の産業廃棄物を運搬する場合には、産業廃棄物処理業の許可が必要であり、産

業廃棄物処理業者は排出事業者から産業廃棄物の運搬を委託された場合、産業廃棄

物管理票による管理が義務付けられている。

イ.トラックから排出される窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)については、対策

地域において適合車両を使うようにするための略称「自動車NOx・PM法」による規制

がある。

ウ.事業用自動車のうち、物流を担っているトラックの交通事故では、過労運転が原因

と思われる事故が問題となっている。

エ.輸送・保管といった一般的な物流業務を行っている物流事業者において、「廃棄物

の処理及び清掃に関する法律」で定めている産業廃棄物のうち、複数種類の廃棄物

が物流業務において発生する。

オ.環境負荷を低減させる物流体系の構築のためには、過度の多頻度小口輸送を抑制す

る仕組みの検討・導入が重要である。

問題21 品質とコストに関する記述として最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.品質管理において品物またはサービスを経済的に作り出すためには、4Mを効率的

に管理していくことが重要である。

イ.顧客が要求する「要求品質」を網羅的に満たす品質を設計すると、製造コストは上

昇することから、ターゲットを絞る必要がある。

ウ.品質管理は、消費者の要求品質に応え、製品を提供するとともに、所期の寿命が終

わるまでのライフサイクルコストの検討も含まれる。

エ.不特定多数の消費者を対象とした製品の販売価格は製造コストを重視して決定する。

オ.不良による損失が大きい場合には、管理コストや品質管理費が増加しても不適合品

を出さないように工程を設計する必要がある。

問題22 仮説検定に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.仮説検定は、対象とする母集団に関して、設定した仮説が正しいかどうかを、サン

プルを取って客観的に判定する方法である。

イ.統計的検定の考え方は、帰無仮説を採択するかどうかを判定することである。

ウ.検定における帰無仮説とは、比較対象の母数に差がない仮説をいう。

エ.平均値に関する検定では、データが計量値と計数値で同じ検定方式が適応できる。

オ.検定では、有意水準を5%以下または1%以下に設定することが一般的である。

H28前-042A02-9

問題23 工程検査に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.工程で不適合が発生しないように作業をしているが、仮に発生しても、後工程で手

直しをする工夫をしているので、工程検査で品質を保証することができる。

イ.製品の出来栄えについては、最終工程まで行って、不適合と分かったのではコスト

面で不利となり、生産計画上で問題が起こることから、各工程で検査し、保証する

システムとしている。

ウ.検査では必ずしも全製品が適合品であることを保証することはできないので、品質

を工程で作り込むように工夫している。

エ.最終検査に頼っていると、検査があるから大丈夫という品質意識の低下につながり

かねないので、自分たちの仕事の出来栄えについては、自分たちでチェック・判断

し、良いものだけを後工程に流すようにしている。

オ.工程で保証すべき特性については、その責任工程において全数を確認し、適合品だ

けが作られ、流れるような仕組みを組み込んでいる。

問題24 管理図に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.管理図は工程が統計的管理状態であるのかを評価し、工程異常を検知するために用

いられる。

イ.中心線は製品規格の中央値を用いて設定する。

ウ.打点した点が上下管理限界線を越えたら工程に異常があると判断する。

エ.打点した点が管理限界線内にあっても、6点が増加、または減少しているような並

び方にクセがあるときは工程に異常があると判断する。

オ.打点した点が管理限界線内にあるが、中心線に対して9点が同じ側にあるなど偏り

があるときは工程に異常があると判断する。

問題25 社内標準化に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.無秩序で混乱した状態を避けるために、組織的に管理統制する行為を標準化という。

イ.社内標準化は、特定の企業や組織内で社内規格を制定し運用されるが、ISOやJ

ISなどの上位レベルの規格を厳守する形で社内規格が制定される。

ウ.社内標準化は、品質の選定と向上が目的であり、製造部門が単独で行う取組みであ

る。

エ.標準化の目的の1つに消費者の保護があり、消費者が安心して製品を購入できる仕

組みを提供する。

オ.標準書を作成することにより、技術や業務の情報の共有が図られ、技術や業務の保

持や伝承が期待できる。

H28前-042A02-10

問題26 以下に示す欠陥予防のための解析技法に関する記述において、( )内に当ては

まる語句の組合せとして適切なものは、次のうちどれか。

1.故障モード影響解析とは、設計の不完全や ( A )な欠点を見いだすために、

構成要素の故障モードとその上位アイテムへの影響を解析する技法のことであり、

略称を( B )という。

2.故障の木解析とは、信頼性または( C )上、その発生が好ましくない事象に

ついて、論理記号を用いて、その発生の経過をさかのぼって( D )に展開し、

発生経路及び発生原因、( E )を解析する技法のことであり、FTAと略称す

ることがある。

ア.A:致命的 B:FMEA C:設計 D:系統図 E:予防対策

イ.A:構造的 B:FMEA C:保証 D:組織図 E:予防対策

ウ.A:機能的 B:MTTR C:環境 D:樹形図 E:発生確率

エ.A:潜在的 B:FMEA C:安全性 D:樹形図 E:発生確率

オ.A:人為的 B:MTBF C:構造 D:系統図 E:検出確率

問題27 原価管理に関する記述として適切なものは、次のうちどれか。

ア.実際原価計算は企業外部への報告とは関係がない。

イ.原価維持は製造段階での原価低減のことである。

ウ.部門別計算とは、各原価部門へ直接費と間接費を配賦計算することである。

エ.原価改善のために標準原価計算を活用して製品の企画・開発・設計に役立てる。

オ.原価企画は製品の企画・開発・設計段階での原価低減のことである。

問題28 原価企画に関連する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.原価企画においてVEとともに品質機能展開も活用できる。

イ.原価企画では、クロスファンクショナルチームによって運営することが有益である。

ウ.原価企画では設計のためのコストテーブルだけでなく、購買のためのコストテーブ

ルも用いる。

エ.原価企画では主として材料費の原価低減を行い、作業方法の見直しは行わない。

オ.目標原価設定における統合法では、技術者によって見積もられた成行原価と、予定

売価と目標利益の差額として算定された許容原価とを擦り合わせて目標原価を設定

する。

H28前-042A02-11

問題29 以下に示す<想定条件>を踏まえた場合、次年度において、安全余裕率を20%ま

で高めるときの限界利益率として適切なものは、次のうちどれか。

<想定条件>

1.当年度に関する情報は、以下のとおりである。

(1) 販売価格(製品1単位当たり) 800円

(2) 販売数量(年間) 10,000単位

(3) 変動費(製品1単位当たり)

製造原価 560円

販 売 費 90円

(4) 固定費(年間)

製造原価 394,000円

販売費及び一般管理費 950,000円

2.次年度に関する情報は、以下のとおりである。

(1) 販売価格(製品1単位当たり)を750円に引き下げる。

(2) 販売数量(年間)について、10%の増加が見込まれる。

(3) 固定費(年間)について、販売費及び一般管理費が、9,000円増加すると見込ま

れる。

ア.16.4%

イ.16.8%

ウ.20.5%

エ.21.0%

オ.22.4%

問題30 物流ABCに関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.物流ABCは、物流活動における、間接費について消費時間、製品数、作業者数、

重量などを配賦基準としてコストを把握する手法である。

イ.物流ABCを利用して物流コストを算定すると、コスト発生のメカニズムをつかむ

ことができる。

ウ.物流ABCを用いれば、業務改善を行う場合に、その効果が金額表示できることか

ら、効果測定が容易になる。

エ.物流ABCの進展により、物流作業における顧客別・業務別・商品別の分類が可能

となったり、これまでできなかった分析や評価が可能になる。

オ.物流ABCの結果は、採算性の検討や、作業改善・物流戦略の立案に役立つ。

H28前-042A02-12

問題31 設計における直接時間の効率策に関する記述として最も不適切なものは、次のう

ちどれか。

ア.設計資料の蓄積と集中管理により、事前の各種の調査・情報収集のための時間を削

減する。

イ.設計実績を中心に蓄積と集中管理により、類似設計、シリーズ化設計などを推進し、

設計効率化や標準化を進める。

ウ.デザインレビューを積極的に行い、設計の品質的な向上と設計時間の短縮を図る。

エ.CADなどの有効活用により、設計・技術計算などに関する時間の短縮、シミュ

レーションによるチェック業務の削減などを図る。

オ.設計関連の各種業務や使用材料・部品を標準化し、設計効率の向上や人によるバラ

ツキやムダを削減する。

問題32 設計業務の余力管理に関する記述として最も不適切なものは、次のうちどれか。

ア.設計変更、追加注文、設計不良などによる一時的な負荷の変動は、稼働率の低下な

どの要因となるため、それらを吸収する余裕の能力や時間などを計画的に確保する

ことが重要である。

イ.設計能力の不足の程度に応じて時間外勤務や、設計部門の他の担当者の応援、外注

利用、パートタイマーの設計者の採用などにより一時的、直接的に設計能力の増加

を図り調整することが重要である。

ウ.設計の分割や日程計画の再調整などによって一部繰り延べ、前倒しを行うことによ

り、設計能力の補強を進めることが重要である。

エ.慢性的な設計能力の不足に対しては、設計者の増員や設計の内外製区分の見直し、

設計業務の合理化や過去実績の蓄積・解析などを計画的に推進して長期的な対応を

行うことが重要である。

オ.設計業務負荷は、常に平準化していることはなく、変動することが通常なのでピー

ク時の負荷に合わせた設計業務能力を準備しておくことが重要である。

問題33 納期遅れ対策として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.残業、休日出勤を行うことにより、在庫を増やし、納期遅延に備える。

イ.作業方法や治工具などの改善により、作業工数の低減を図る。

ウ.工程を安定化し加工不良を無くすことにより、間接的に工程の力を高める。

エ.機械設備が設計仕様どおりの能力を発揮できるように、設備点検を十分に行う。

オ.作業者の能力が十分に発揮できるように、作業環境を整えるなどの対策を行う。

H28前-042A02-13

問題34 ある製造部門において納期遅れが発生しているが、その原因の1つとして仕掛品

の増大が考えられる。製造部門以外の原因として最も適切なものは、次のうちど

れか。

ア.工程が混んでいて、なかなか作業の順番が回ってこないため、作業待ちの仕掛品が

多くなる。

イ.不適合品が多く発生し、その不適合品の手直し、検査に時間がかかり、仕掛品が多

くなる。

ウ.工程間移動の作業者の欠勤や設備が不足しており、移動待ちの仕掛品が多い。

エ.製造途中での設計変更や仕様変更が多いため、作業の中断が多く、仕掛品が多くな

る。

オ.作業の治工具が決められた場所になかったり、治工具の手入れが悪く、使用できな

かったりして作業の中断が多くなり、仕掛品が多くなる。

問題35 労働安全衛生法における、目的、定義、事業者の責務等について規定されている

内容に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.労働安全衛生法は、労働基準法から分離独立し制定されたものであり、それぞれ個

別に運用するよう定められている。

イ.労働災害とは、労働者が業務上負傷し、疾病にかかり、または死亡することをいう。

ウ.労働者の危険または健康障害を防止するための措置は、事業者の講ずべき措置に加

えて、労働者の遵守義務及び元方事業者や請負人等の講ずべき措置が定められてい

る。

エ.事業者は、労働安全衛生法最低基準の遵守に加え、快適な作業環境の実現や労働条

件の改善への努力義務がある。

オ.事業者は、労働安全衛生法令や規則等の要旨を常時各作業場の見やすい場所に掲示

し、または備え付けるなどにより労働者に周知させなければならない。

問題36 労働安全衛生法に基づく特定自主検査に関する記述として不適切なものは、次の

うちどれか。

ア.フォークリフトは、特定自主検査の対象機械である。

イ.動力により駆動されるプレス機械は、特定自主検査の対象機械である。

ウ.特定自主検査は、その結果を記録し3年間保存しなければならない。

エ.特定自主検査を実施したときは、機械の見やすい箇所に検査標章を貼り付けなけれ

ばならない。

オ.特定自主検査は、その使用する労働者で月次点検などの実施経験者の内から、事業

者が指名した者に実施させなければならない。

H28前-042A02-14

問題37 労働安全衛生法に定める労働者の就業に当たっての措置に関する記述として不適

切なものは、次のうちどれか。

ア.新たに採用したアルバイトが、所定の教育科目の一部に関し十分な知識があったの

で、その科目を省略し雇入れ時の安全衛生教育を実施する。

イ.新規製品の立ち上げに伴い労働者を異なる作業に転換したので、作業内容変更時の

安全衛生教育を実施する。

ウ.新たに任命した職長への安全衛生教育として、作業方法の決定に関すること及び労

働者の配置に関することの2つの内容を教育し、職長の任に就かせる。

エ.労働者に新たに5トン未満のクレーンの運転業務に就かせるため、クレーン運転特

別教育を実施する。

オ.政令で定める就業制限業務については、当該業務に係る免許証などの資格を証する

書面を携帯させ業務に就かせる。

問題38 環境基本法で定められている「環境の保全に関する基本的施策」に関して不適切

なものは、次のうちどれか。

ア.環境基本計画とは、環境基本法の基本理念を実現するために政府が定める環境の保

全に関する基本的な計画であり、地方自治体においても地域レベルの環境基本計画

の策定が普及している。

イ.環境基準とは、人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ま

しいとされる基準である。

ウ.市場取引される商品による環境への悪影響を防止するために、計画段階から実施さ

れる環境アセスメントについて定めた「環境影響評価法」が成立している。

エ.環境基本法では、典型7公害の防止、土地利用の規制、自然環境の保全、野生生物

種の保護、自然物の保護などのために規制措置を講じることが定められている。

オ.環境基本法では、地球環境保全に関する国際協力を推進するために必要な措置を講

じるよう努めることが定められている。

問題39 「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(略称:新エネルギー法)」の

対象となっていないエネルギー形態は次のうちどれか。

ア.風力発電

イ.雪氷熱利用

ウ.太陽光発電

エ.バイオマス発電

オ.波力発電

H28前-042A02-15

問題40 企業の社会的責任(CSR)に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.遵守すべき事項は法律だけでなく、業界の規範、地域の取り決めも含まれる。

イ.企業の立場から積極的にコミュニケーションを図っていく活動が重要視されてきて

いる。

ウ.自社が適用される法令等の条項を整理し、常に最新のものであるように定期的に見

直す。

エ.環境会計は、自社の環境に関わる費用と効果を定量的に把握し分析して環境省へ報

告する取組みである。

オ.企業のステークホルダーには、株主などのほかに従業員も含まれる。