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2.児童福祉法等の一部を改正する 法律(平成 28 年法律第 63 号) の円滑な施行に向けて 41

2.児童福祉法等の一部を改正する 法律(平成28年法律第63号 ......児童福祉法等の一部を改正する法律(平成28年法律第63号)の 円滑な施行に向けて

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2.児童福祉法等の一部を改正する

法律(平成 28 年法律第 63 号)

の円滑な施行に向けて

-41-

児童福祉法等の一部を改正する法律(平成 28年法律第 63号)の

円滑な施行に向けて

Ⅰ.児童虐待の発生予防妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援等を通じて、妊娠や子育ての不安、孤

立等に対応し、児童虐待のリスクを早期に発見・逓減する。

1.子育て世代包括支援センターの全国展開(参考資料Ⅰ-1)【母子保健課】

子育て世代包括支援センターは、閣議決定において、平成 32 年度末までの全国展開

を目指して整備を進めていくこととされ、全国展開に向け、同センターの設置を市町村

の努力義務として法的に位置付けた改正母子保健法が、平成 29 年4月1日に施行され

たところである(法律上の名称は「母子健康包括支援センター」)。

また、子育て世代包括支援センターの設置促進を図るため、平成 29 年度予算におい

て、同センターを立ち上げるための職員雇上げや協議会の開催等に要する経費(子育て

世代包括支援センター開設準備事業)を新たに計上し、平成 29 年8月1日付で子育て

世代包括支援センター業務ガイドラインを公表したところである。

各自治体におかれては、予算事業やガイドラインを活用の上、子育て世代包括支援セ

ンターの設置・運営につき、積極的な取組をお願いする。

(子育て世代包括支援センター業務ガイドラインの厚生労働省ホームページ掲載先)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/k

osodatesedaigaidorain.pdf

2.母子保健施策を通じた虐待予防等【母子保健課】

(1)産前・産後サポート事業及び産後ケア事業(参考資料Ⅰ-2-(1))

産前・産後サポート事業及び産後ケア事業については、平成 29 年度予算において、

各市町村における実施予定等を踏まえ、事業実施箇所数の増など必要な予算を計上し

たところである。

また、平成 29 年8月1日付けで産前・産後サポート事業ガイドライン及び産後ケ

ア事業ガイドラインを公表したところである。

各自治体におかれては、予算事業やガイドラインを活用の上、産前・産後サポート

事業及び産後ケア事業の実施につき、積極的な取組をお願いする。

(産前・産後サポート事業ガイドライン及び産後ケア事業ガイドラインの厚生労働省ホ

ームページ掲載先)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukat

eikyoku/sanzensangogaidorain.pdf

(2)産婦健康診査事業(参考資料Ⅰ-2-(2))

産後うつの予防や新生児への虐待予防等を図る観点から、平成 29 年度予算におい

て、出産後間もない時期における産婦健康診査2回分にかかる費用を助成する「産婦

健康診査事業」について新たに計上したところである。

-43-

産婦健康診査事業の実施に当たっては、以下の3点を実施要件としているところで

あるが、各市町村におかれては、下記の実施要件に御留意の上、産婦健康診査の実施

につき、積極的な取組をお願いする。

・ 産婦健康診査において、母体の身体的機能の回復、授乳状況及び精神状態の把

握等を実施すること。

・ 産婦健康診査の結果が健診実施機関から市町村へ速やかに報告されるよう体制

を整備すること。

・ 産婦健康診査の結果、支援が必要と判断される産婦に対して、産後ケア事業を

実施すること。

(3)乳幼児健康診査の未受診者の受診勧奨(参考資料Ⅰ-2-(3))

乳幼児健診については、母子保健法に基づき実施していただいているところである

が、1歳6か月児健診では 4.5%、3歳児健診では 5.9%(平成 26 年度地域保健・健

康増進事業報告)の未受診者がいる。

乳幼児健診を子どもに受けさせていない家庭は、受けさせている家庭よりも虐待リ

スクが高いことが指摘されていることから、各市町村におかれては、家庭訪問等によ

り引き続き乳幼児健診未受診者の受診勧奨等に努めていただきたい。

また、乳幼児健診未受診家庭の報告を受けた際には、関係部署と連携して子どもの

安全確認を徹底していただきたい。

Ⅱ.児童虐待発生時の迅速・的確な対応児童の安全を確保するための初期対応等が迅速・的確に行われるよう、児童相談

所や市町村の体制や権限の強化等を行う。

1.児童相談所の体制強化等【虐待防止対策推進室】

(1)専門性の強化

平成 28 年児童福祉法等改正法(以下「平成 28年改正法」という。)により、児童相

談所の児童福祉司(スーパーバイザーを含む。)等の専門職の配置及び児童福祉司の研

修受講が義務化された。

専門職の配置については、「児童相談所強化プラン」に掲げる目標達成に向け、引き

続き、積極的な取組を進めていただくようお願いしたい。

また、義務化された研修等の実施に当たっては、「児童福祉司等及び要保護児童対策

調整機関の調整担当者の研修等の実施について」(平成29年3月31日付け雇児発0331

第 16 号)を参照するとともに、児童虐待防止対策支援事業における児童虐待防止対策

研修事業を活用いただき、今年度内に管内児童相談所の児童福祉司が適切に研修を受

講できるよう、引き続き、研修の実施をお願いしたい。

(「児童福祉司等及び要保護児童対策調整機関の調整担当者の研修等の実施について」

(平成 29年3月 31 日付け雇児発 0331 第 16 号)の厚生労働省ホームページ掲載先)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyok

u/0000161636.pdf

-44-

(2)法的機能の強化(参考資料Ⅱ-1-(2))

平成 28 年改正法により、児童相談所は、弁護士の配置又はこれに準ずる措置を採る

こととされた。

弁護士の配置(非常勤)に係る費用については、児童虐待防止対策支援事業におけ

る法的対応機能強化事業の補助対象としており、平成 29 年度予算において国庫補助基

準額の増額を行ったところ。

未配置の児童相談所におかれては、国庫補助を活用するなど、引き続き、弁護士の

配置に向けた検討を行っていただくようお願いしたい。

(3)児童相談所に対する関係機関からの資料や情報の共有について

(参考資料Ⅱ-1-(3))

平成 28 年改正法により、地方公共団体の機関に加え、児童の医療、福祉又は教育に

関係する機関や関連する職務に従事する者も、児童相談所長等から児童虐待の防止等

に関する資料又は情報の提供を求められたときは、これを提供することができるもの

とされた。

当該規定の趣旨等については、個人情報保護法における取扱い等も含め、「児童虐待

の防止等に係る児童等に関する資料又は情報の提供について」(平成 28 年 12 月 16 日

付け雇児総発 1216 第1号)において通知したところであり、都道府県、指定都市、児

童相談所設置市におかれては、管内市町村、関係団体等に対し、その周知を図り、対

応に遺漏のないようお願いしたい。

(4)中核市・特別区における児童相談所の設置促進(参考資料Ⅱ-1-(4))

中核市・特別区における児童相談所の設置に向けては、平成 29 年度予算に、児童相

談所の設置準備に係る事務量の増加に対応するための補助職員の配置費用等について、

新たな補助事業(児童相談所設置促進事業)を計上している。

児童相談所の設置を検討している中核市・特別区におかれては、国庫補助を積極的

に活用し、児童相談所の設置に向けた検討を進めていただきたい。

また、都道府県におかれては、中核市や特別区の児童相談所の設置に向け、中核市

や特別区との協議を行うなど、必要な支援を行っていただくようお願いする。

2.市町村における相談体制の強化【虐待防止対策推進室】

(1)市区町村子ども家庭総合支援拠点の整備について(参考資料Ⅱ-2-(1))

平成 28 年改正法により、市町村は児童等に対する必要な支援を行うための拠点(市

区町村子ども家庭総合支援拠点)の設置に努めることとされた。

市区町村子ども家庭総合支援拠点の運営に当たっては、「市区町村子ども家庭総合支

援拠点の設置運営等について」(平成 29 年3月 31 日付け雇児発 0331 第 49 号)を参照

いただき、各都道府県におかれては管内市区町村に周知をお願いするとともに、児童

虐待防止対策支援事業における市町村相談体制整備事業を積極的に活用し、市区町村

における福祉に関する支援等を行う体制強化に努めていただくようお願いする。

(「市区町村子ども家庭総合支援拠点の設置運営等について」(平成 29 年3月 31 日付け

雇児発 0331 第 49 号)の厚生労働省ホームページ掲載先)

-45-

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyok

u/0000161700.pdf

(2)市町村要保護児童対策地域協議会の機能強化について

平成 28 年改正法により、市町村の設置した要保護児童対策地域協議会の調整機関に

は調整担当者の配置及び研修の受講が義務化された。

義務化された研修等の実施に当たっては、「児童福祉司等及び要保護児童対策調整機

関の調整担当者の研修等の実施について」(平成 29 年3月 31 日付け雇児発 0331 第 16

号)を参照いただき、児童虐待防止対策支援事業における児童虐待防止対策研修事業

を活用するなど、各都道府県等におかれては、今年度内の研修の実施をお願いすると

ともに、市区町村子ども家庭総合支援拠点の職員等を研修に積極的に参加させるなど、

管内市区町村職員の人材育成の向上に協力いただきたい。

(「児童福祉司等及び要保護児童対策調整機関の調整担当者の研修等の実施について」

(平成 29年3月 31 日付け雇児発 0331 第 16 号)の厚生労働省ホームページ掲載先)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyo

ku/0000161636.pdf

(3)在宅指導措置の推進(参考資料Ⅱ-2-(3))

平成 28 年改正法により、児童相談所による指導措置について、委託先として市町村

が追加されるとともに、まずは市町村での児童相談や子育て支援により対応すべき事

案について、児童相談所から市町村への送致が新設された。

市町村が適切な通所・在宅支援が実施できるよう、平成 29 年度予算において市町村

にスーパーバイザーを配置するための補助を創設(市町村相談体制整備事業)したの

で、積極的に活用し、市町村の体制強化に努めていただくようお願いする。

なお、児童相談所と市町村の間で、ケース対応に関する共通理解や円滑な情報共有

を図り、役割分担を行う指標(目安)となるよう、「児童虐待に係る児童相談所と市町

村の共通リスクアセスメントツールについて」(平成 29 年3月 31 日付け雇児発 0331

第 10 号)を発出したので、積極的な活用をお願いする。

(「児童虐待に係る児童相談所と市町村の共通リスクアセスメントツールについて」(平

成 29 年3月 31日付け雇児発 0331 第 10 号)の厚生労働省ホームページ掲載先)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukat

eikyoku/0000161641.pdf

Ⅲ.被虐待児童への自立支援

被虐待児童について、親子関係再構築支援を強化するとともに、施設入所や里親

委託の措置が採られることとなった場合には、個々の児童の状況に応じた支援を実

施し、将来の自立に結びつける。

1.親子関係再構築支援【虐待防止対策推進室】

児童福祉施設への入所措置等の解除後において、深刻な虐待が発生するケースがみら

れることから、平成 28 年改正法により、措置解除時における保護者等への相談支援や

-46-

措置解除後において関係機関が連携して、子どもの安全確認等を実施することとされた。

措置解除時・解除後における相談支援については、児童相談所だけでなく、NPO法

人等の民間団体への委託も可能であり、実施に当たっては、児童虐待防止対策支援事業

の保護者指導・カウンセリング強化事業を活用されたい。

2.家庭養育の推進【家庭福祉課】

平成 28 年改正法により規定された家庭養育優先等の理念を具体化するため、有識者

による検討会により、平成 29 年 8 月 2 日に「新しい社会的養育ビジョン」が公表され

た。この報告書を踏まえ、今後、都道府県推進計画の見直しを依頼することとしており、

里親への包括的支援体制の強化を進め、特に就学前の子どもの家庭養育原則を推進され

たい。

3.18 歳以上の者に対する支援【家庭福祉課】

里親委託を解除された子どもや児童養護施設等を退所した子どもについて、自立した

後も安定した生活を行うことができるよう、支援することは重要である。このため、平

成 29 年度に新規で予算化された「就学者自立生活援助事業」及び「社会的養護自立支

援事業」について、各地域で確実に実施される必要があるため、積極的に取り組まれた

い。

(関連資料:児童虐待防止対策関係・平成 29 年度予算の概要)

-47-

○妊

娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援のために、子育て世代包括支援センターに保健師等を配置して、

「母

子保健サービス」と

「子

育て支援サービス」を一

体的に提供できるよう、きめ細かな相談支援等を行う。

○母子保健法を改正し子育て世代包括支援センターを法定化(平

成29年4月1日施行)(法律上は「母

子健康包括支援センター」)。

➢実施市町村数:2

96市区町村(7

20か所)(平成28年4月

1日現在)

➢おおむね平成32年度末までに全国展開を目指す。

保健所

児童相談所

子育て支援機関

医療機関

(産

科医

、小

児科

医等

①妊

産婦等の支援に必要な実情の把握

②妊

娠・出産・育児に関する相談に応じ、必要な情報提供・助

言・保

健指導

③保

健医療又は福祉の関係機関との連絡調整

④支

援プランの策定

子育

て世代包括支援センター

妊産婦等を支える地域の包括支援体制の構築

妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援

民間機関

妊娠

前妊

娠期

出産

産後

育児

妊婦健診

乳児

家庭

全戸

訪問

事業

子育て支援策

・保育所

・地域子育て支援拠点事業

・里親

・乳児院

・養子縁組

・その他子育て支援策

両親学級等

妊娠

に関

する

普及

啓発

不妊相談

乳幼児健診

予防接種

産前・産後サポート事業

産後ケア事業

近隣住民やボランティアなどによるインフォーマルなサービス

養育支援訪問事業

利用者支援実施施設

地域の関係団体

(医

師会

等)

ソーシャル

ワーカー

ソーシャル

ワーカー

看護師

助産師

保健師

産婦健診

サ ー ビ ス ( 現 業 部 門 )マ ネ ジ メ ン ト ( 必 須 )

母子

保健

支援

子育

て支

子育

て世

代包

括支

援センターの

全国

展開

【参考資料Ⅰ-1】

-48-

平成26年度

「妊娠

・出産

包括

支援

モデル

事業

」を

29市町

村において実施

平成26年12月27日

「まち

・ひと

・し

ごと

創生総

合戦

略」

閣議決

「子育

て世

代包括

支援

セン

ター」

を、緊急的取組として50か所、2015

年度中までに

150か所整備し、おお

むね

5年後

まで

に地域の実情等を踏まえながら全国

展開を

目指

してい

く。

平成27年3月20日

「少子

化社会

対策

大綱

」閣議

決定

産休中の負担の軽減や産後ケアの充実を始め、「

子育

て世

代包括

支援

セン

ター」

の整

備など

によ

り、切

れ目

のな

い支援

体制

を構

築して

いく

平成28年5月27日

「児童

福祉法

等の

一部

を改正

する

法律

案」成

母子保健法に基づく「母子健康包括支援センター」は、平成29年4月1日施行

平成28年6月2日

「ニッ

ポン一

億総

活躍

プラン

」閣

議決

子育て中の保護者の約4割が悩みや不安を抱えており、妊娠期から子育て期にわたる

切れ目ない支援を実施する子育て世代包括支援センターについて、児童福祉法等改正

により市町

村での

設置

の努

力義務

等を

法定

化し、

平成

32

年度末

(2020

年度末

)ま

での全

国展

開を目

指す

子育

て世

代包

括支

援センターの

経緯

-49-

〇既

存の

体制

〇子

育て世

代包

括支

援センターの開

始後

・関係

機関

は多いが、個

別の

対応

となっている。

・必要

な支

援が、必

ずしも切

れ目なく提

供できていない。

・関

係機

関の

連絡

調整

・全

ての

妊産

婦の

状況

を継続的に把握し、必要な支援を

切れ

目なく提

供。

市町

村保

健センター

NP

Oボランティア

こども園

保育

所幼稚

子育て

支援機関

都道府県

保健所

医療機関

分娩施設

児童

相談

子育

て世

代包

括支

援センター

NP

Oボランティア

子育て

支援機

医療

機関

分娩

施設

市町

村保

健センター

学校

子育

て世

代包

括支

援センターの

イメージ

都道

府県

保健

こども園

保育

所幼

稚園

公民

児童

相談

公民

学校

継続

的把

握相

談・情

報提

供・助

言支

援プランの

策定

-50-

子育て世代包括支援センター業務ガイドラインについて

本ガイドラインは、有識者や⾃治体職員等による議論等を踏まえ、⼦育て世代包括⽀援センター(⺟⼦保健法第22条

の⺟⼦健康包括⽀援センター)の具体的な業務、地域の多様性を念頭においた運営上の留意点、各地での取組例等を内容

として原案を作成。その後、パブリックコメントを踏まえ、所要の修正を加え、全国に周知を⾏った。(平成29年8月1

日通知)

子育て世代包括支援センターの役割

・包括的な支援を、妊娠期から⼦育て期にわたり、切れ

⽬なく提供するためのマネジメントを⾏う。

①妊産婦及び乳幼児等の実情把握

②妊娠・出産・育児に関する各種の相談に応じ、必

要な情報提供・助言・保健指導

③支援プランの策定

④保健医療⼜は福祉の関係機関との連絡調整

・全ての妊産婦や乳幼児等を対象とするポピュレー

ションアプローチを基本、包括的な支援を実施

各業務の基本的考え方と具体的内容

・利⽤計画の作成⽀援だけでなく、サービスの提供等に当た

り、関係機関による密なモニタリングが必要と考えられる妊

産婦や保護者等については、関係機関による支援についても

整理した「支援プラン」を作成

・支援プランでは、妊娠や出産、子育てのスケジュールに合

わせて、必要なサービス等の利⽤スケジュールを整理し、関

係機関と調整、各関係機関による支援内容やモニタリング、

⽀援プランの⾒直し時期を整理

・支援プランを策定する際には、支援対象者に参加してもら

い、本⼈の意⾒を反映

・保健所や市町村保健センター、医療機関、⺠⽣委員・児童

委員、教育委員会、こども園・幼稚園・保育所、児童館、地

域⼦育て⽀援拠点事業所、利⽤者⽀援事業実施事業所、児童

発達支援センター等関係機関との連携確保

・市区町村子ども家庭総合支援拠点、要保護児童対策地域協

議会との連携確保

¥¥

業務実施のための環境整備

・市区町村やセンターが実施する事業だけでなく、地域の

NPO法⼈などの⺠間団体などが実施するインフォーマルな

取組も含めて、様々な関係機関や関係者と連絡、調整を⾏い、

協働体制を構築

・センターには保健師等を1名以上配置

-51-

○妊産婦等

が抱

える妊

娠・出産や子

育てに関

する悩み

等について、助

産師等

の専門

家又は

子育

て経

験者や

シニア世

代等

の相談しやすい「話

し相

手」等による相

談支

援を行

い、家

庭や

地域

での

妊産婦

等の

孤立

感を解消

を図

ることを目

的とする。

○事業の内容

①利用者

の悩

み相

談対

応や

サポート

②産前・産後

の心

身の

不調

に関

する相

談支援

③妊産婦

等をサ

ポートする者

の募

集④子育て経験

者や

シニア世代

の者

等に対

して産

前・産

後サ

ポートに必

要な知識

を付

与する講習

会の

開催

⑤母子保

健関

係機

関、関係

事業

との

連絡調

整○実施方法・実

施場

所等

①「アウトリーチ(パートナー)型」・・

・実施

担当者

が利

用者

の自宅

に赴

く等

により、個

別に相

談に対

応②「デイサービス(参

加)型

」・・・・・・・公

共施

設等を活

用し、集団

形式

により、同

じ悩

み等を有

する利

用者

からの

相談

に対

応○実施担当

者(1)助

産師

、保

健師

又は

看護

師(2)子

育て経験

者、シニア世代の

者等

(事

業内

容②

の産

前・産

後の

心身

の不

調に関

する相

談支

援は

、(1)に

掲げる専

門職

を担

当者

とすることが

望ましい)

○予算額等

29年度

予算

895百

万円

(29’基準額

1市

町村

11,419千

円)(補

助率

国1/2、市

町村

1/2)

(平

成26年

度より、妊

娠・出

産包

括支

援モデル

事業

の一

部として事

業開

始。平

成28年

度は

182市

町村

において実

施)

○身近に相談

できる者が

いないなど、支

援を受

けることが

適当

と判

断される妊

産婦

及びその

家族

対象

産前

・産

後サ

ポー

ト事

業事

業目

的等

事業

の概

○市町村

(本

事業

の趣

旨を理

解し、適

切な実

施が

期待

できる団

体等

に事

業の

全部

又は

一部

を委

託することが

できる)

実施

主体

-52-

HYSTE
テキストボックス
【参考資料Ⅰ-2-(1)】

○事業内容

退院

直後

の母

子に対

して心身

のケアや

育児

のサ

ポート等

きめ細か

い支

援を実施

する。(利

用期

間は

原則

7日

以内

)原

則として①

及び②を実

施、必

要に応

じて③か

ら⑤

を実

施。

①褥

婦及

び新

生児

に対

する保

健指

導及

び授

乳指

導(乳

房マッサ

ージを含

む)

②褥

婦に対

する療

養上

の世

話④

褥婦

及び産

婦に対

する心

理的

ケアや

カウンセリング

③産

婦及

び乳

児に対

する保

健指

導⑤

育児

に関

する指

導や

育児

サポート等

○実施方法

・実施

場所

等(1)「宿泊型

」・・・病院

、助

産所

等の

空きベッドの

活用

等により、宿泊

による休

養の機

会の

提供

等を実施

。(原

則として、利

用者

の居

室、カウンセリング室

、乳

児保

育等

を有

する施

設)

(2)「デイサービス型」

・・・個

別・集

団で支

援を行える施

設において、日

中、来

所した利

用者

に対

し実

施。

(3)「アウトリーチ型

」・・・実施

担当

者が利

用者

の自

宅に赴

き実

施。

○実施担当者

事業

内容

に応

じて助

産師

、保

健師

又は

看護

師等

の担

当者

を配

置。

(宿

泊型

を行

う場

合には

、24時

間体

制で1名

以上

の助

産師

、保

健師

又は

看護

師の

配置

が条

件)

○予算額等

29年

度予

算2,326百

万円

(29‘基準額

1市町村

24,829千

円)(補

助率

国1/2、市

町村

1/2)(利

用料

については

、市

町村

が利

用者

の所

得等

に応

じて徴

収)

(平

成26年

度は

、妊

娠・出

産包

括支

援モデル

事業

の一

部として事

業開

始。平

成28年

度は

179市

町村

において実

施)

○家族等から十

分な家

事及

び育児

など援

助が

受けられ

ない褥

婦及

び産

婦並

びにその

新生

児及び乳

児であって、次

の(1)又

は(2)に

該当

する者

(1)産

後に心

身の

不調

又は

育児

不安

等が

ある者

(2)その

他特

に支

援が

必要

と認

められ

る者

対象

産後

ケア

事業

につ

いて

事業

目的

事業

の概

○市町村

(本

事業

の趣

旨を理

解し、適

切な実

施が

できる団

体等

に事

業の

全部

又は

一部

の委

託が

可能

実施

主体

○退院直後

の母

子に対

して心身

のケアや

育児

のサポート等

を行

い、産

後も安

心して子

育てが

できる支援

体制

を確

保する。

-53-

産前・産後サポート事業ガイドライン・産後ケア事業ガイドラインについて

本ガイドラインは、有識者や自治体職員等による議論等を踏まえ、原案を作成。その後、パブリックコメントを踏まえ、

所要の修正を加え、全国に周知を⾏った。(平成29年8月1日通知)

産前・産後サポート事業の主な概要

産後ケア事業の主な概要

<内容>傾聴等による不安の軽減、育児の⼿技の確認、地

域保健、子育て支援に係る情報の提供、仲間づくり等に

より安⼼して妊娠期を過ごし、育児に臨めるようサポー

トする。

<対象者>妊娠・出産・育児に不安を抱えていたり、⾝近

に相談できる者がいないなど社会的な支援が必要である

者等

<対象時期>妊娠初期から産後4か月頃までを目安

<実施担当者>⼦育て経験者やシニア世代の者、⼼理に関

しての知識を有する者、育児に関する知識を有する者

<実施方法>利⽤者の家庭を訪問するアウトリーチ(パー

トナー)型、保健センター等で⾏うデイサービス(参加)

型に分けられる。さらにデイサービス型は集団型と個別

型に分けられ、それぞれの特性に応じた場所等で実施

<実施者の募集・研修>地域の⼈的資源(⺟⼦保健推進員、

愛育班員等)の活用はもとより、子育て経験者やシニア

世代の⽅を募集し研修を⾏い、実施担当者として本事業

への参画を進める。

<事業の評価>定期的に評価し、運営⽅法を⾒直す。利⽤

者の声や満⾜度を反映することが望ましい。

<内容>⺟親の⾝体的回復のための⽀援、授乳の指導及び乳

房ケア、新生児及び乳児の状況に応じた具体的な育児指

導等により、健やかな育児ができるよう支援する。

<対象者>出産後の⾝体的な不調や回復の遅れがあり休養の

必要がある者、出産後の⼼理的不調があり⾝近に相談で

きる者がいない者、育児について保健指導の必要がある

者など、⾝体的、⼼理的、社会的側⾯等に困難を抱える

者等

<対象時期>出産直後から4か月頃までを目安

<実施担当者>助産師、保健師、看護師を1名以上置く。(そ

の上で必要に応じて、⼼理に関しての知識を有する者、管理栄養⼠、

保育⼠等の育児に関する知識を有する者を置く。)

<実施方法>宿泊型、アウトリーチ型、デイサービス型(個

別・集団)の3種類の実施方法に分けられ、それぞれの

特性に応じた場所等で実施。

宿泊型については、病院、病床を有する診療所及び⼊所

施設を有する助産所以外にも、旅館業法の適用を受ける

「旅館業型」、市町村が条例等で定める衛⽣管理基準

(助産所に準じる基準)に従って実施する「市区町村独

自基準型」を規定。

<事業の評価>定期的に評価し、運営⽅法を⾒直す。利⽤者

の声や満⾜度を反映することが望ましい。

-54-

産婦健康診査事業について【新

規】

産後

うつの

予防

や新

生児へ

の虐待

予防等

を図

る観点

から、産後

2週間

、産後

1か

月など出産

後間もない時

期の

産婦に対す

る健

康診

査(母

体の

身体的

機能の

回復や

授乳状

況及び精

神状

態の把

握等)の重

要性が

指摘されている。

この

ため、産

婦健康

診査の

費用を助

成することにより、産後

の初期

段階における母

子に対

する支

援を強化

し、妊娠

期から子

育て期

にわ

たる切

れ目

のない支

援体制

を整

備する。

要旨

○地

域における全

ての

産婦を対

象に、産

婦健

康診査

2回

分に係

る費用

について助

成を行う。

※事

業の

実施に当たっては以下の

3点を要件とする。

(1)産

婦健康診査において、母体

の身体的機能の回復や授乳状況及び精神状態の把握等

を実

施すること。

(2)産

婦健康診査の結果が健診実施

機関から市区町村へ速やかに報告されるよう体制を整

備すること。

(3)産

婦健康診査の結果、支援が

必要と判断される産婦に対して、産後ケア事業を実施すること。

○予算額

平成

29年

度予

算351百

万円

(基

準額

:1回

当たり5,000

円)

(実

施主

体:市

町村、補

助率:国1/2・市町村

1/2)

事業

内容

妊娠

出産

乳児

1 歳 6 か 月 児 健 診

地 方 交 付 税 措 置

3 歳 児 健 診

地 方 交 付 税 措 置

妊 娠 の 届 出 ・

母 子 健 康 手 帳 の 交 付

妊婦

健診

(14回

※地

方交

付税

措置

幼児

産 婦 健 診

妊娠

期か

ら子

育て期

にわ

たる切

れ目

のない支

2回

分を助

乳幼児

健診

(3~

4か

月児健診

など)

※市

町村

が必

要に応じ実施

(地

方交

付税

措置)

産後ケア事業

※産婦の心身の不調や産後うつ等を防ぐため、母

子へ

の心

身のケアや育児サポート等の実施

支援

が必要な産婦の把握

【参考資料Ⅰ-2-(2)】

-55-

○市

町村

は、1歳

6か

月児

及び3歳児

に対して、健

康診査

を行

う義

務が

あるが

、その他

の乳幼

児に対しても、

必要

に応

じ、健

康診

査を実

施し、また、健康

診査

を受けるよう勧

奨しなければ

ならない。

○根

拠(母子保健法)

第12条

市町村は、次に掲げる者に対し、厚生労働省令の定めるところにより、健康診査を行

わなけれ

ばならない。

1満

1歳6か月を超え満2歳に達しない幼児

2満

3歳を超え満4歳に達しない幼児

第13条

前条の健康診査のほか、市町村

は、必要に応じ、妊産婦又は乳児若しくは幼児に対

して、健

康診

査を行

い、又

は健

康診

査を受

ける

ことを勧

奨しなければならない。

○健

診内

容①

身体

発育

状況

②栄

養状

態③

脊柱

及び胸

郭の

疾病

及び異

常の

有無

④皮

膚の

疾病

の有

無⑤

歯及

び口

腔の

疾病

及び異

常の

有無

⑥四

肢運

動障

害の

有無

⑦精

神発

達の

状況

⑧言

語障

害の

有無

⑨予

防接

種の

実施

状況

⑩育

児上

問題

となる事

項⑪

その

他の

疾病

及び異

常の

有無

○受

診人

数(受

診率

)1,008,449人

(95.7%

健診内容は、厚生労働省令(母子保

健法

施行

規則

)で示

す検

査項

目。

受診人数・受診率:厚生労働省「地

域保

健・健

康増

進事

業報

告」(平

成27年

度)による。

○健

診内

容①

身体

発育

状況

②栄

養状

態③

脊柱

及び胸

郭の

疾病

及び異

常の

有無

④皮

膚の

疾病

の有

無⑤

眼の

疾病

及び異

常の

有無

⑥耳

、鼻

及び咽

頭の

疾病

及び異

常の

有無

⑦歯

及び口

腔の

疾病

及び異

常の

有無

⑧四

肢運

動障

害の

有無

⑨精

神発

達の

状況

⑩言

語障

害の

有無

⑪予

防接

種の

実施

状況

⑫育

児上

問題

となる事

項⑬

その

他の

疾病

及び異

常の

有無

○受

診人

数(受

診率

)1,017,584人

(94.3%

1歳

6か

月児

健診

3歳児健診

乳幼

児健

康診

査(1歳

6か

月児健

診・3歳児

健診

)について

※平成17年度に一般財源化(地方交

付税措

置)

【参考資料Ⅰ-2-(3)】

-56-

弁護士の配置について

○児童相談所においては、児童虐待相談対応件数の増加が続き、また、法的に複雑・難しい対応を要するケースも増加してい

ることから、児童の安全と健やかな成長を確保するため、法律に関する専門的な知識・経験を要する業務について、迅速・的確

に対応していくことが求められる。

※法律に関する専門的な知識・経験を要する業務として、具体的には、

・親の意に反した施設入所等措置を採ろうとする場合に、裁判所の承認を得る手続

・親権停止・喪失の審判申立てに関する手続

・法的な観点からの保護者指導

等が考えられる。

○このため、今般の児童福祉法改正により、平成

28年

10月から、児童相談所設置自治体は、児童相談所に弁護士を配置する

ことされ、これが難しい場合には、弁護士の配置に「準ずる措置」を行うこととされている。

※「準ずる措置」とは、法律に関する専門的な知識経験を必要とする業務を適切・円滑に行う観点から、弁護士の配置と実質的に同等であると客観的

に認められる必要があり、例えば、都道府県ごとに、区域内の人口等を勘案して中央児童相談所等に適切な数の弁護士を配置し、弁護士が配置さ

れていない児童相談所との間における連携・協力を図ること等を想定している。

なお、単に法令事務の経験を有する行政職員等の配置は、「準ずる措置」には含まれない。

(参考:弁護士の配置状況(平成29年4月1日現在))

・常勤職員として弁護士を配置している児童相談所:6ヵ所

・非常勤職員として弁護士を配置している児童相談所:82ヵ所

・弁護士事務所との契約等:122ヵ所

(参考:法的対応機能強化事業

平成

29年度予算額:児童虐待・DV対策等総合支援事業154億円の内数)

○事業内容:児童相談所による弁護士等を活用して業務を行う場合に補助を行う。

(1)児童虐待等の相談を受理した際、必要に応じて法的対応に関する助言や関係者との調整を行う。

(2)法的申立を行うなど、司法的対応が必要となる場合に、保護者等、家庭裁判所及び関係機関との調整を行う。

(3)臨検・捜

索にかかる許可状の請求を家庭裁判所に対し行う。

等○補助対象:非常勤職員として弁護士を配置した場合や、弁護士事務所と契約等した場合の報酬・謝金等。

○補助割合:国

1/2

・都道府県、指定都市、児童相談所設置市

1/2

○補助基準額(児童相談所1か所あたり)

(平成28年度)約308万円/年

→(平成29年度予算)782万円/年

【参考資料Ⅱ- 1- (2)】

-57-

- 1 -

雇児総発 1216 第1号

平成 28 年 12 月 16 日

都 道 府 県 知 事

各 指 定 都 市 市 長 殿

児童相談所設置市長

厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長

( 公 印 省 略 )

児童虐待の防止等に係る児童等に関する資料又は情報の提供について

「児童福祉法等の一部を改正する法律」(平成 28 年法律第 63 号。以下「改正法」

という。)については、本年6月3日に公布され、その一部は本年 10 月1日から施

行することとしている。

改正法による改正後の児童虐待の防止等に関する法律(平成 12 年法律第 82 号。

以下「虐待防止法」という。)第 13 条の4においては、地方公共団体の機関に加え、

児童の医療、福祉又は教育に関係する機関や児童の医療、福祉又は教育に関連する

職務に従事する者も、児童相談所長等から児童虐待の防止等に関する資料又は情報

の提供を求められたときは、これを提供することができるものとされた。

改正法の趣旨及び内容等については、改正法の公布に際し、「児童福祉法等の一

部を改正する法律の公布について」(平成 28 年6月3日付け雇用均等・児童家庭局

長通知)において既に通知しており、公布日及び平成 28 年 10 月1日施行の改正内

容を踏まえた「児童相談所運営指針」(平成2年3月5日付け児童家庭局長通知)

の改訂についても、「児童相談所運営指針の改正について」(平成 28 年9月 29 日付

け雇用均等・児童家庭局長通知)において通知したところであるが、改正法に規定

されていない民間事業者からの資料又は情報の提供に係る考え方も含め、当該規定

の趣旨等について、下記のとおり通知する。貴職におかれては、十分御了知の上、

管内市町村(特別区を含む。)をはじめ、関係者、関係団体等に対し、その周知を

図り、対応に遺漏のないよう努められたい。市町村、都道府県の設置する福祉事務

所、児童相談所におかれては、必要のある場合には、躊躇なく資料又は情報の提供

を依頼するとともに、できる限りの協力を求め、児童虐待への対応方針の判断等に

あたり活用されたい。

なお、本通知については、医政局及び社会・援護局障害保健福祉部並びに文部科

学省、個人情報保護委員会事務局、総務省自治行政局及び法務省刑事局と協議済み

であることを申し添える。

また、本通知は、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 245 条の4第1項の規

定に基づく技術的助言である。

【参考資料Ⅱ-1-(3)】

-58-

- 2 -

1 改正の趣旨

虐待防止法においては、児童相談所や市町村から児童虐待に係る情報の提供を求

められた場合、地方公共団体の機関は情報を提供することができると従前から規定

されていた一方、児童虐待の兆しや疑いを発見しやすい立場にある民間の医療機関、

児童福祉施設、学校等は提供できる主体に含まれておらず、これらの機関等が児童

虐待に係る有益な情報を有しているような場合であっても、個人情報保護や守秘義

務の観点を考慮し、情報提供を拒むことがあった。

児童虐待が疑われるケースについては、児童や保護者の心身の状況、置かれてい

る環境等の情報は、児童相談所や市町村において、児童の安全を確保し、対応方針

を迅速に決定するために必要不可欠であることから、改正法においては、地方公共

団体の機関に加え、病院、診療所、児童福祉施設、学校その他児童の医療、福祉又

は教育に関係する機関や医師、看護師、児童福祉施設の職員、学校の教職員その他

児童の医療、福祉又は教育に関連する職務に従事する者(以下「関係機関等」とい

う。)も、児童相談所長等から児童虐待の防止等に関する資料又は情報の提供を求

められたときは、当該児童相談所長等が児童虐待の防止等に関する事務又は業務の

遂行に必要な限度で利用し、かつ、利用することに相当の理由があるときは、これ

を提供することができるものとされた。ただし、当該資料又は情報を提供すること

によって、当該資料又は情報に係る児童等又は第三者の権利利益を不当に侵害する

おそれがあると認められるときは、この限りでないとされた(虐待防止法第 13 条

の4)。

なお、歯科医師については、児童虐待の早期発見において重要な役割を果たして

おり、虐待防止法第4条第2項及び第5条第1項における「その他児童の福祉に職

務上関係のある者」と同様、「その他児童の医療、福祉又は教育に関連する職務に

従事する者」に含まれる。

2 守秘義務、個人情報保護との関係について

関係機関等については、刑法(明治 40 年法律第 45 号)又は関係資格法により守

秘義務規定が設けられている場合があり、職務上知り得た秘密を漏らした場合には

刑事罰の対象とされる。ただし、法令による行為など正当な行為については違法性

が阻却され、これらの規定違反は成立しない(同法第 35 条参照)。

児童虐待の防止や対応のために児童相談所や市区町村に情報提供することは、学

校、児童福祉施設、病院その他児童の福祉に業務上関係のある団体及び学校の教職

員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士その他児童の福祉に職務上関係の

ある者には、虐待防止法第5条第2項に基づき児童虐待の防止等に関する国及び地

方公共団体の施策に協力する努力義務があり、法第 10 条又は第 11 条に基づき児童

相談所や市区町村が行う児童及び妊産婦の福祉に関する必要な実情把握等に協力

-59-

- 3 -

するものであることから、必要かつ社会通念上相当と認められる範囲で行われる限

り、正当な行為に当たり、基本的に守秘義務に係る規定違反とはならないと考えら

れる。

また、個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号。以下「個人情報保

護法」という。)においては、本人の同意を得ない限り、①あらかじめ特定された

利用目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を取り扱ってはならず、②第三者に

個人データを提供してはならないこととされている(個人情報保護法第 16 条及び

第 23 条)。しかしながら、「法令に基づく場合」は、これらの規定は適用されない

こととされており、虐待防止法第 13 条の4に基づき資料又は情報を提供する場合

は、この「法令に基づく場合」に該当するため、個人情報保護法に違反することに

ならない。

なお、地方公共団体の機関からの情報提供については、各地方公共団体の個人情

報保護条例において、個人情報の目的外利用又は提供禁止の除外規定として、「法

令に定めがあるとき」等が定められていることが一般的であり、虐待防止法第 13

条の4に基づく情報提供は「法令に定めがあるとき」に該当するため、条例にこの

ような除外規定がある場合には条例違反とはならないと考えられる。

3 改正法に規定されていない民間事業者からの資料又は情報の提供について

上記関係機関等の他、一般の民間事業者においても、児童虐待防止に係る情報を

有しており、これらの民間事業者から情報提供を受けることが、児童の安全を確保

し、対応方針を迅速に決定するために有効な場合があると考えられる。

具体的には、以下のような場合が考えられる。

・集合住宅の管理会社等に対し、虐待が疑われる児童や保護者の居住実態の確認

をする場合

・虐待通告に基づき、スーパー、コンビニエンスストア、飲食店、ゲームセンタ

ー等に対し、虐待の目撃情報の照会をする場合

・集合住宅の管理会社や警備会社、鉄道会社、コンビニエンスストア等に対し、

虐待行為を確認し得る防犯カメラの映像の提供を求める場合 等

これらの民間事業者についても、個人情報保護法上、「人の生命、身体又は財産

の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であると

き」、「児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意

を得ることが困難であるとき」又は「国の機関若しくは地方公共団体又はその委託

を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合

であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあ

るとき」には、本人の同意を得ることなく個人情報を提供することが可能である(個

人情報保護法第 23 条第1項第2号、第3号又は第4号)。

なお、「国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める

事務を遂行すること」には、法第 10 条又は第 11 条に基づき、児童相談所や市区町

村が児童及び妊産婦の福祉に関する必要な実情把握を行うことが含まれると解さ

れる。

-60-

- 4 -

(参考)

児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号)(抄)

第十条 市町村は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければなら

ない。

一 児童及び妊産婦の福祉に関し、必要な実情の把握に努めること。

二~四 (略)

②~④ (略)

第十一条 都道府県は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければな

らない。

一 (略)

二 児童及び妊産婦の福祉に関し、主として次に掲げる業務を行うこと。

イ 各市町村の区域を超えた広域的な見地から、実情の把握に努めること。

ロ~ト (略)

三 (略)

②~⑤ (略)

児童虐待の防止等に関する法律(平成 12 年法律第 82 号)(抄)

(国及び地方公共団体の責務等)

第四条 (略)

2 国及び地方公共団体は、児童相談所等関係機関の職員及び学校の教職員、児童

福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士その他児童の福祉に職務上関係のある者

が児童虐待を早期に発見し、その他児童虐待の防止に寄与することができるよう、

研修等必要な措置を講ずるものとする。

3~7 (略)

(児童虐待の早期発見等)

第五条 学校、児童福祉施設、病院その他児童の福祉に業務上関係のある団体及び

学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士その他児童の福祉に

職務上関係のある者は、児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、児童

虐待の早期発見に努めなければならない。

2・3 (略)

(資料又は情報の提供)

第十三条の四 地方公共団体の機関及び病院、診療所、児童福祉施設、学校その他

児童の医療、福祉又は教育に関係する機関(地方公共団体の機関を除く。)並び

に医師、看護師、児童福祉施設の職員、学校の教職員その他児童の医療、福祉又

は教育に関連する職務に従事する者は、市町村長、都道府県の設置する福祉事務

所の長又は児童相談所長から児童虐待に係る児童又はその保護者の心身の状況、

-61-

- 5 -

これらの者の置かれている環境その他児童虐待の防止等に係る当該児童、その保

護者その他の関係者に関する資料又は情報の提供を求められたときは、当該資料

又は情報について、当該市町村長、都道府県の設置する福祉事務所の長又は児童

相談所長が児童虐待の防止等に関する事務又は業務の遂行に必要な限度で利用

し、かつ、利用することに相当の理由があるときは、これを提供することができ

る。ただし、当該資料又は情報を提供することによって、当該資料又は情報に係

る児童、その保護者その他の関係者又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそ

れがあると認められるときは、この限りでない。

刑法(明治 40 年法律第 45 号)(抄)

(秘密漏示)

第百三十四条 医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人

又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったこ

とについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の懲役又は十万円以下

の罰金に処する。

2 (略)

個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号)(抄)

(利用目的による制限)

第十六条 個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定

により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱って

はならない。

2 個人情報取扱事業者は、合併その他の事由により他の個人情報取扱事業者から

事業を承継することに伴って個人情報を取得した場合は、あらかじめ本人の同意

を得ないで、承継前における当該個人情報の利用目的の達成に必要な範囲を超え

て、当該個人情報を取り扱ってはならない。

3 前二項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。

一 法令に基づく場合

二 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同

意を得ることが困難であるとき。

三 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合で

あって、本人の同意を得ることが困難であるとき。

四 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務

を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得る

ことにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。

(第三者提供の制限)

第二十三条 個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人

の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。

一 法令に基づく場合

-62-

- 6 -

二 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同

意を得ることが困難であるとき。

三 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合で

あって、本人の同意を得ることが困難であるとき。

四 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務

を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得る

ことにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。

2~6 (略)

-63-

児童相談所設置に向けた支援策について

◆中

核市

・特

別区

等の

児童

相談

所設

置に

係る

国の

支援

策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・ 資

料1

◆児

童相

談所

設置

自治

体に

拡大

に向

けた

協力

につ

いて

雇児

発0322第

11号

厚生

労働

省雇

用均

等・児

童家

庭局

長通

知)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資

料2

支援

策の

具体

的な

内容

○ 平

成28年

5月

に成

立し

た「児

童福

祉法

等の

一部

を改

正す

る法

律(

平成

28年

法律

第63号

)」(

以下

「改

正法

」とい

う。)

にお

いて

、児

童相

談所

の設

置主

体とし

て新

たに

「政

令で

定め

る特

別区

」が

追加

され

、平

成29年

4月

1日

より施

行さ

れる

た、改

正法

の附

則に

おい

て「政

府は

、こ

の法

律の

施行

後5

年を

目途

とし

て、地

方自

治法

(昭

和22年

法律

第67号

)第

252条

の22第

1項

の中

核市

及び

特別

区が

児童

相談

所を

設置

する

ことが

でき

るよ

う、そ

の設

置に

係る

支援

その

他の

必要

な措

置を

講ず

るも

のとす

る。」と

規定

され

てい

る。

○ 児

童相

談所

の設

置準

備に

おい

ては

、専

門人

材の

確保

・育

成、一

時保

護所

の整

備・運

営や

児童

相談

所設

置市

とし

ての

業務

を行

う上

での

体制

など、様

々な

事項

の検

討が

必要

であ

るが

、市

区の

みで

検討

する

ので

はな

く、

厚生

労働

省及

び都

道府

県等

によ

る設

置支

援も

必要

であ

る。

○ こ

のた

め、現

時点

にお

ける

、児

童相

談所

の設

置に

向け

た支

援策

をま

とめ

たの

で、こ

れら

を参

考に

設置

に向

けた

検討

を進

めて

いた

だき

たい

支援

実施

の必

要性

【参考資料Ⅱ-1-(4)】

-64-

2

中核

市・特

別区

等に

おけ

る児

童相

談所

設置

に係

る国

の支

援策

①児

童相

談所

設置

準備

等に

係る

補助

職員

の配

②児

童相

談所

の業

務を

学ぶ

間の

代替

職員

の配

③研

修専

任コ

ーデ

ィネ

ータ

ーの

配置

④そ

の他

財政

面に

おけ

る支

援策

(参

考資

料1

児童

相談

所設

置の

ため

のマ

ニュ

アル

の作

成(

参考

資料

2)

児童

福祉

司等

の義

務化

され

た研

修の

実施

(参

考資

料3

児童

福祉

司の

任用

資格

要件

の見

直し

(参

考資

料4

児童

相談

所設

置ま

での

ロー

ドマ

ップ

(例

・児

童相

談所

設置

市の

政令

指定

の仕

組み

(参

考資

料5

・6

制度

・運

用面

にお

ける

支援

(主

な内

容)

童相

談所

の設

置準

備に

伴う事

務手

続、関

係機

関や

域住

民との

調整

等の

業務

に対

応す

る補

助職

員の

配置

(主

な内

容)

区の

職員

が、児

童相

談所

に派

遣さ

れ、実

務を

通じ

児童

相談

所の

業務

を学

ぶ間

に、当

該職

員等

の代

替とし

て業

務を

行う職

員の

配置

(主

な内

容)

道府

県等

が義

務研

修等

の講

師の

依頼

、場

所の

確保

、日

程調

整、 修

了証

の作

成、受

講者

名簿

の作

成及

理等

、研

修等

を円

滑に

実施

する

ため

の事

務手

続全

般を

担う職

員の

配置

下の

職員

(非

常勤

)に

つい

ても

配置

を充

実。

・保護

者指

導を

行う者

・弁

護士

・安

全確

認を

行う者

【資料

1】

(主

な内

容)

童相

談所

の設

置準

備か

ら、開

設ま

での

流れ

を網

羅的

に把

握で

きる

よう必

要な

整理

事項

をま

とめ

た、児

童相

談所

設置

のた

めの

マニ

ュア

ルを

28年

度中

に作

成。

(主

な内

容)

成29年

4月

から

実施

され

る、児

童福

祉司

等の

義務

化さ

れた

修に

つい

て、「子

ども

家庭

福祉

人材

の専

門性

確保

ワー

キン

ググ

ルー

プ」に

おい

てカ

リキ

ュラ

ム等

を作

成。

(主

な内

容)

童福

祉法

第13条

第3

項第

2号

に規

定す

る「厚

生労

働省

令で

定め

る施

設」に

都道

府県

・市区

町村

にお

ける

子育

て支

援担

当部

局を

含め

るな

ど、対

象施

設の

拡大

を行

い、児

童福

祉司

の任

用資

格要

件の

緩和

を実

施。

(主

な内

容)

児童

相談

所設

置の

検討

を進

める

際に

留意

すべ

き事

項を

まとめ

たロ

ード

マップ

を作

成す

るととも

に、児

童相

談所

設置

市とし

て政

令指

定を

受け

る際

の仕

組み

を作

成。

○平

成2

9年

度予

算に

おい

て、

以下

に掲

げる

取組

に必

要な

経費

を計

上し

てい

る。

○児

童相

談所

の設

置に

向け

て、

準備

を円

滑に

進め

るた

めの

取組

を促

す以

下に

掲げ

る支

援を

行う

-65-

現行

の児

童相

談所

・一

時保

護所

に対

する

財政

措置

整備

運営

補助

(非

常勤

)職

員経

児童

相談

一般

財源

平成

18年

度一

般財

源化

一般

財源

昭和

60年

度一

般財

源化

国庫

補助

※児

童虐

待・D

V対

策等

支援

事業

費補

助金

◆補

助単

・保

護者

指導

を行

う者

(児

童相

談所

1か

所あ

たり)

1,5

06千

円(H

28’)

3,5

28千

円(

H29予

算)

・非常

勤医

師(

1都

道府

県あ

たり)

2,0

85千

円(H

28’)

2,0

85千

円(

H29予

算)

・非常

勤弁

護士

(児

童相

談所

1か

所あ

たり)

3,0

80千

円(H

28’)

7,8

22千

円(

H29予

算)

・安全

確認

を行

う者

(児

童相

談所

1か

所あ

たり)

12,5

55千

円(H

28’)

12,8

13千

円(

H29予

算)

・研修

専任

コー

ディネ

ータ

ー(

1都

道府

県市

あた

り)

4,2

71千

円(

H29予

算)

【新規

・児童

相談

所設

置準

備に

係る

補助

職員

(1

市区

あた

り)

2,1

72千

円(

H29予

算)

【新規

・児童

相談

所の

業務

を学

ぶ間

の代

替職

員(

1市

区あ

たり)

1,3

03千

円(

H29予

算)

【新規

◆補

助率

:1

/2

◆予

算額

:73億

円の

内数

(H

28’)

154億

円の

内数

(H

29予

算)

一時

保護

○国

庫補

助金

次世

代育

成支

援対

策施

設整

交付

◆補

助単

価(H

28’)

員1

人あ

たり242万

(A

地域

京等

◆補

助率

:1

/2

相当

平成

28年

度2

次補

正予

算に

おい

て補

助率

2/

3相

当に

引き

上げ

◆予

算額

:57億

円の

内数

(H28’)

66億

円の

内数

(H

29予

算)

○国

庫負

担金

児童

入所

施設

措置

費等

国庫

負担

◆補

助単

価(H

28’)

か所

あた

り4,6

18万

(東

京都

特別

区定

員30人

の場

合)

定員

数に

より単

価が

異な

◆負

担率

:1

/2

◆予

算額

:1,1

40億

円の

内数

(H

28’)

⇒ 1

,227億

円の

内数

(H

29予

算)

○国

庫補

助金

児童

虐待

・D

V対

策等

支援

事業

費補

助金

◆補

助単

価(H

29予

算案

)

・学

習指

導協

力員

・障

害等

援助

協力

・ト

ラブ

ル対

応協

力員

・専

門的

ケア

対応

協力

・一

時保

護委

託付

添協

力員

◆補

助率

:1

/2

◆予

算額

:73億

円の

内数

(H

28’)

154億

円の

内数

(H

29予

算)

児童

相談

所1

か所

あた

り1,6

35千

円×

実施

協力

員数

(参

考資

料1

-66-

背景・目的

改正児童福祉法においては、児童相談所の設置主体として、政令で定める特別区も児童相

談所を設置できることとなった。

また、指定都市以外の市については、平成

16年改正により設置することができることとなっ

たが、横須賀市・金沢市の2市にとどまり、設置が進んでいない。

これまで児童相談所を設置した自治体からは、開設に向けて苦労した点として、

・ どのような準備が必要であるか

・ 開設までのスケジュール

・ 都道府県と必要となる調整事項

・ 設置後に必要な体制

・ 運営費用

など

が分からなかったことが挙げられており、市において設置が進まない要因の一つとなっている

と考えられる。

このため、設置に向けての検討を進めるに必要な参考資料として活用いただけるよう、児童

相談所設置のためのマニュアルを作成する。

研究内容

近年、児童相談所を設置した、横須賀市、金沢市などの自治体の担当者に対しヒアリングを

行い、設置準備から、開設までの流れを網羅的に把握できるよう必要な整理事項をまとめた、

児童相談所設置のためのマニュアルを平成

28年度中に作成する。

実施者

(福)恩賜財団母子愛育会

愛育研究所

平成

28

年度

子ど

も・子

育て

支援

推進

調査

研究

事業

児童

相談

所設

置の

ため

のマ

ニュ

アル

作成

に関

する

調査

研究

) (

参考

資料

2)

-67-

子ど

も家

庭福

祉人

材の

専門

性確

保W

G

(児

童福

祉司

等の

義務

化さ

れた

研修

の骨

子案

につ

いて

改正児童福祉法を踏まえ義務化された、平成29年4月から実施される児童福祉司等に対する研修の内容について

は、「子ども家庭福祉人材の専門性確保WG(座長

山縣文治:関西大学教授)」により議論・検討が進められ、以下に示

す骨子案が取りまとめられた。

児童福祉司任用前講習会

児童福祉司任用後研修

児童福祉司

スーパーバイザー研修

要保護児童対策調整機関

専門職研修

到達目標

知識、態度について

82項目

知識、技術、態度について

151項目

知識、技術、態度について

87項目

知識、技術、態度について

219項目

時間数等

30時間(

90分×20コマ)

30時間(90分×20コマ)

28

.5時間(

90分×

19コマ)

28.5時

間(90分×

19コ

マ)

講義を中心に演習と一体的に

実施

演習を中心に講義と一体的に

実施

演習15コマ、講義4コマ

講義13コマ、演習6コマ

研修期間

5日間程度

(修業期間は概ね1月以内)

5日間程度

(修業期間は概ね6月以内)

OJTをはさんで前期3日程

度、後期3日程度

(修業期間は概ね6月以内)

5日間程度、または3日程度を

2回

(修業期間は概ね6月以内)

実施主体

都道府県、指定都市、児童相談所設置市又は研修を適切に実施すると認められる団体として都道府県等から委託を受けた法人

※スーパーバイザー研修については、平成

29年度は試行的実施

講師

講師は各科目を教授するのに適当な者であること

研修の

修了

振り返り(レポート作成等)、修了証の交付、修了の記録(修了者名簿等による管理)

(参

考資

料3

-68-

児童福祉司任用前講習会

児童福祉司任用後研修

児童福祉司スーパーバイザー研修

要保護児童対策調整機関専門職研修

番 号

科 目

コ マ 数 番号

科 目

コ マ 数 番

科 目

コ マ 数

番 号

科 目

コ マ 数

1 子どもの権利擁護

1 1

子ども家庭支援のためのケー

スマネジメント

4 1

子どもの権利擁護と子ども

家庭福祉の現状・課題

1 1

子どもの権利擁護と倫理

1

2 子ども家庭福祉における

倫理的配慮

1 2

子どもの面接・家族面接に関

する技術

1 2

スーパービジョンの基本

(講義)

1 2

子ども家庭相談援助制度及び実施

体制

1

3 子ども家庭相談援助制度

及び実施体制

1 3

児童相談所における方針決定

の過程

1 3

子ども家庭支援のための

ケースマネジメント

2 3

要保護児童対策地域協議会の運営 2

4 子どもの成長・発達と生

育環境

2 4

社会的養護における自立支援

3 4

子どもの面接・家族面接に

関する技術

1 4

会議の運営とケース管理

1

5 ソーシャルワークの基本

1 5

関係機関(市区町村を含む)

との連携・協働と在宅支援

3

5 関係機関(市区町村を含

む)との連携・協働と在宅

支援

1 5

児童相談所の役割と連携

1

6 子ども家庭支援のための

ケースマネジメントの基

3 6

行政権限の行使と司法手続き

2 6

行政権限の行使と司法手続

1 6

子ども家庭相談の運営と相談援助

のあり方

2

7 児童相談所における方針

決定の過程

1 7

子ども虐待対応

4 7

子ども虐待対応

4 7

社会的養護と市区町村の役割

1

8 社会的養護における自立

支援

2 8

非行対応

2 8

非行対応

1 8

子どもの成長・発達と生育環境

1

9 関係機関(市区町村を含

む)との連携・協働と在

宅支援

2

9 社会的養護における自立支

援とファミリーソーシャル

ワーク

2 9

子どもの生活に関する諸問題

1

10 行政権限の行使と司法手

続き

1

10 スーパービジョンの基本

(演習)

3 10 子ども家庭支援のためのソーシャ

ルワーク

2

11 子ども虐待対応の基本

3

11 子どもの発達と虐待の影響、

子どもの生活に関する諸問

1 11 子ども虐待対応

3

12 非行対応の基本

1

12 ソーシャルワークとケース

マネジメント

1 12 母子保健の役割と保健機関との連

1

13 障害相談・支援の基本

1

13 子どもの所属機関の役割と連携

1

14 子どもと家族の生活に関する法と

制度の理解と活用

1

合計

20コマ【30時間】

合計

20コマ【30時間】

合計

19コマ【28.5時間】

合計

19コマ【28.5時間】

※ 1

コマ=90分

科目の番号は講義、演習の順番を表すものではない。

-69-

○通

知を

改正

し、

「厚

生労

働大

臣が

認め

る施

設」に

、「都

道府

県及

び市

町村

(特

別区

を含

む。)

(児

童家

庭相

談業

務を

行う

部署

に限

る。

)」を

追加

児童

福祉

司の

任用

資格

要件

の見

直し

行の

取扱

対象

施設

拡大

に向

けた

措置

・保健

所、市

町村

保健

セン

ター

・児

童相

談所

、母

子生

活支

援施

設、児

童養

護施

設、 乳

児院

、障

害児

入所

施設

、情

緒障

害児

短期

治療

施設

、児

童自

立支

援施

設、児

童家

庭支

援セ

ンタ

ー、

障害

児通

所支

援事

・病院

、診

療所

・身

体障

害者

更生

相談

所、身

体障

害者

福祉

セン

ター

・精

神保

健福

祉セ

ンタ

・救護

施設

、更

生施

・福祉

事務

所、市

町村

社会

福祉

協議

・婦人

相談

所、婦

人保

護施

・知的

障害

者更

生相

談所

・老

人デ

イサ

ービ

スセ

ンタ

ー、老

人短

期入

所施

設、養

護老

人ホ

ーム

、特

別養

護老

人ホ

ーム

、軽

費老

人ホ

ーム

、老

人福

祉セ

ンタ

ー、老

人介

護支

援セ

ンタ

・母子

・父子

福祉

セン

ター

・介

護保

険施

設、地

域包

括支

援セ

ンタ

・障害

者支

援施

設、地

域活

動支

援セ

ンタ

ー、福

祉ホ

ーム

、障

害福

祉サ

ービ

ス事

業、一

般相

談支

援事

業、特

定相

談支

援事

業を

行う施

・広域

障害

者職

業セ

ンタ

ー、地

域障

害者

職業

セン

ター

、障

害者

就業

・生活

支援

セン

ター

・保

護観

察所

、更

生保

護施

・発達

障害

者支

援セ

ンタ

ー 等

○社

会福

祉士

及び

介護

福祉

士法

第7

条第

4号

の厚

生労

働省

令で

定め

る施

○精

神保

健福

祉士

法第

7条

第4

号の

厚生

労働

省令

で定

める

施設

・乳

児院

、保

育所

○上

記に

掲げ

る施

設に

準ず

る施

設と

して

厚生

労働

大臣

が認

める

施設

「児

童福

祉司

の任

用資

格要

件に

関す

る指

定施

設に

おけ

る業

務の

範囲

等に

つい

て」(

平成

17

年2

月2

5日

雇児

発第

02

25

00

3号

厚生

労働

省雇

用均

等・児

童家

庭局

長通

知)

にお

いて

以下

の施

設を

指定

(参

考資

料4

-70-

児童

相談

所設

置ま

での

ロー

ドマ

ップ

(例

準備

移行

完全

移行

○児

童相

談所

設置

に向

けた

検討

会議

(都

道府

県・市

合同

)、準

備室

の設

2年

程度

年程

2年

程度

○都

道府

県児

童相

談所

と市

区職

員の

相互

派遣

児童

相談

所・一

時保

護所

配置

予定

職員

の事

前派

遣実

⇒児

童虐

待防

止対

策支

援事

業の

対象

○児

童相

談所

及び

一時

保護

所設

置場

所の

検討

児童

相談

所及

び一

時保

護所

の整

※一

時保

護所

につ

いて

は、必

要に

応じ

て都

道府

県の

施設

を利

用で

きる

よう調

⇒次

世代

育成

支援

対策

施設

整備

交付

金の

対象

(一

時保

護所

に限

る。)

○専

門職

(心

理司

等)

の採

○市

区職

員の

各種

研修

等へ

の参

加(

童福

祉司

、一

時保

護所

職員

等の

養成

※児

童福

祉司

任用

前講

習会

の受

講可

児童

虐待

防止

対策

支援

事業

の対

○都

道府

県児

童相

談所

から

市区

児童

相談

所へ

の職

員派

○地

域住

民へ

の周

○政

令指

定に

関す

る事

前協

(対

厚生

労働

省)

○一

時保

護所

の整

備(

一時

保護

所未

設置

の場

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-73-

資料

2【

1.要

改正児童福祉法において、市町村が、児童等に対する必要な支援を行うための拠点の整備に努めることが規定されたことを

踏まえ、市町村が拠点を設置する際の財政支援を行う。

また、拠点機能のあり方、推進方策については、「市区町村の支援業務のあり方に関する検討ワーキンググループ」におい

て検討を行い、「市区町村子ども家庭総合支援拠点」運営指針(案)がとりまとめられたところ。

2.内

「市区町村子ども家庭総合支援拠点」運営指針(案)に基づき、国において設置運営要綱を定め、支援拠点の運営に要する

人件費等の費用について補助を創設する。

設置運営要綱の主な内容は、以下のとおり。

(1)趣旨・目的

市区町村は、子どもの最も身近な場所における子どもの福祉に関する支援等に係る業務を行うことが役割・責務とされて

いることを踏まえ、子どもとその家庭及び妊産婦等を対象に、実情の把握、子ども等に関する相談全般から通所・在宅支援を

中心としたより専門的な相談対応や必要な調査、訪問等による継続的なソーシャルワーク業務までを行うことが求められて

いる。

このため、市区町村は、地域のリソースや必要なサービスと有機的につないでいくソーシャルワークを中心とした機能を

担う拠点(市区町村子ども家庭総合支援拠点。以下「支援拠点」という。)の設置に努めるものとする。

(2)実施主体

支援拠点の実施主体は、市区町村(一部事務組合を含む。以下同じ。)とする。

ただし、市区町村が適切かつ確実に業務を行うことができると認めた社会福祉法人等にその一部を委託することができる。

また、小規模や児童人口が少ない市区町村においては、複数の地方自治体が共同で設置することも可能である。

(3)対

市区町村(支援拠点)は、管内に所在するすべての子どもとその家庭(里親及び養子縁組を含む。以下同じ。)及び妊産婦

等を対象とする。

(参考)児童福祉法第十条の二

市町村は、前条第一項各号に掲げる業務を行うに当たり、児童及び妊産婦の福祉に関し、実情の把握、情報の提供、相談、

調査、指導、関係機関との連絡調整その他の必要な支援を行うための拠点の整備に努めなければならない。

市区町村子ども家庭総合支援拠点

【参考資料Ⅱ-2-(1)】

-74-

(4)業務内容

市区町村(支援拠点)は、コミュニティを基盤にしたソーシャルワークの機能を担い、子どもとその家庭及び妊産婦等を

対象として、その福祉に関し必要な支援に係る業務全般を行う。

また、今般の児童福祉法等改正を踏まえ、要支援児童若しくは要保護児童及びその家庭又は特定妊婦(以下「要支援児童

及び要保護児童等」という。)を対象とした「②要支援児童及び要保護児童等への支援業務」について強化を図る。

具体的には、①子ども家庭支援全般に係る業務(実情の把握、情報の提供、相談等への対応、総合調整)、②要支援児童

及び要保護児童等への支援業務(危機判断とその対応、調査、アセスメント、支援計画の作成等、支援及び指導等、都道府県

(児童相談所)による指導措置の委託を受けて市区町村が行う指導)、③関係機関との連絡調整、④その他の必要な支援を行う。

(5)類

支援拠点は、児童人口規模に応じて、

小規模A型【児童人口概ね

0.9万人未満(人口約

5.6万人未満)当たり1か所】

小規模B型【児童人口概ね

0.9万人以上

1.8万人未満(人口約

5.6万人以上約

11.3万人未満)当たり1か所】

小規模C型【児童人口概ね

1.8万人以上

2.7万人未満(人口約

11.3万人以上約

17万人未満)当たり1か所】

中規模型

【児童人口概ね

2.7万人以上

7.2万人未満(人口約

17万人以上約

45万人未満)当たり1か所】

大規模型

【児童人口概ね

7.2万人以上(人口約

45万人以上)当たり1か所】

以上5類型を基本とする。

また、地域の実情に応じて、小規模型の小規模市・町村部においては、2次医療圏を単位とした広域での設置、中規模型

及び大規模型の市部においては、区域等に応じて複数の支援拠点の設置などの方法も考えられる。特に、指定都市においては、

行政区ごとに設置することが望ましい。

(6)職員配置等

支援拠点には、原則として、①子ども家庭支援員、②心理担当支援員、③虐待対応専門員の職務を行う職員を置くものとし、

必要に応じて、④安全確認対応職員、⑤事務処理対応職員を置くことができ、職員のそれぞれの主な職務、資格等については、

以下のとおりとする。

子ども家庭支援員

務:実情の把握、相談対応、総合調整、調査・支援及び指導等、他関係機関等との連携

など

資格等:社会福祉士、精神保健福祉士、医師、保健師、保育士等

(なお、当分の間、厚生労働大臣が定める基準に適合する研修を受けた者も認める。)

心理担当支援員

務:心理アセスメント、子どもや保護者等の心理的側面からのケア

など

資格等:大学や大学院において、心理学を専修する学科又はこれに相当する課程を修めて卒業した者等

-75-

虐待対応専門員

務:虐待相談、虐待が認められる家庭等への支援、児童相談所、保健所、保健センターなど関係機関との連携及び

調整

など

資格等:社会福祉士、精神保健福祉士、医師、保健師等

(なお、当分の間、厚生労働大臣が定める基準に適合する研修を受けた者も認める。)

主な職員の最低配置人数は以下のとおり

(7)施設・設備

支援拠点には、相談室(相談の秘密が守られること)、親子の交流スペース、事務室、その他必要な設備を設けることを標準とする。

なお、支援拠点としての機能を効果的に発揮するためには、一定の独立したスペースを確保することが望ましい。

ただし、新たに施設を設置(整備)するのではなく、既存のサービス提供機関の機能を活用して実施することも可能である。

支援拠点には、記録や文書作成に必要な物品のほか、各部屋にはその目的を達成するために必要な器具、調度品等を備えておく。

特に、虐待相談・通告受付票、支援計画及び児童記録票などは、多くの個人情報が含まれ、特に子どもや保護者等の支援経過などプラ

イバシーに関わる極めて重要な書類であるとともに、ケースとして終結した後も再び対応することもあり得るため、長期保存とすること

も想定し、鍵のかかる書庫等に厳重に保管しておくことが必要である。

子ども家庭支援員

心理担当支援員

虐待対応専門員

小規模型

小規模A型

常時2名(1名は非常勤可)

常時2名

小規模B型

常時2名(1名は非常勤可)

常時1名(非常勤可)

常時3名

小規模C型

常時2名(1名は非常勤可)

常時2名(非常勤可)

常時4名

中規模型

常時3名(1名は非常勤可)

常時1名(非常勤可)

常時2名(非常勤可)

常時6名

大規模型

常時5名(1名は非常勤可)

常時2名(非常勤可)

常時4名(非常勤可)

常時11名

(注)小規模B型以上の類型かつ児童千人当たりの児童虐待相談対応件数が全国平均を上回る市区町村(支援拠点)は、児童相談

所の児童福祉司の配置基準の算定を準用した算式で算定された人数を、虐待対応専門員の類型ごとの最低配置人数に上乗せして

配置すること。

-76-

都 道 府 県 市 区 町 村

市区町村における児童等に対する必要な支援を行う体制の関係整理(イメージ図)

○子ども家庭支援全般に係る業務

・実情の把握、情報の提供、相談等への対応、総合調整

○要支援児童及び要保護児童等への支援業務

・危機判断とその対応、調査、アセスメント、支援計画の

作成等、支援及び指導等、児童相談所の指導措置委託を受けて市区町村が行う指導

○関係機関との連絡調整

○その他の必要な支援

・一時保護又は措置解除後の児童等が安定した生活を継続していくための支援

○相談、養育環境等の調査、専門診断等(児童や家族への援助方針の検討・決定)

○一時保護、措置(里親委託、施設入所、在宅指導等)

○市区町村援助(市区町村相互間の連絡調整、情報提供等必要な援助)

○妊娠期から子育て期にわたる総合的相談や支援を実施

・妊産婦等の支援に必要な実情の把握

・妊娠・出産・育児に関する相談に応じ、必要な情報提供・助言・保健指導

・関係機関との連絡調整

・支援プランの策定

児童相談所(一時保護所)

要保護児童対策調整機関

・責任をもって対応すべき

支援機関を選定

→主担当機関が中心となっ

て支援方針・計画を作成

・支援の進行状況確認等を

管理・評価

・関係機関間の調整、協力

要請

地域子育て支援拠点・児童館

医療機関

保育所・幼稚園

学校・教育委員会

民生児童委員

里親

乳児院

児童養護施設

児童心理治療施設

警察

児童相談所

利用者支援機関

支援拠点(主に児童福祉担当課)が調整機関の主担当機関を担うことで、支援

の一体性、連続性を確保し、児童相談所との円滑な連携・協働の体制を推進

弁護士会

役割分担・連携を図りつつ、常に協働して支援を実施

民間団体

・実施主体は市区町村

業務の一部委託可)

・複数の市区町村に

よる共同設置可

○関係機関が情報を共有し、連携して対応

要保護児童対策地域協議会

市区町村子ども家庭総合支援拠点

同一の主担当機関が、2つの機能を担い一体的に支援を実施

※ただし、大規模市部等では、それぞれ別の主担当機関が機能を担い、適切に情報

を共有しながら、子どもの発達段階や家庭の状況等に応じて支援を継続して実施

リ ス ク の 程 度

子育て世代包括支援センター(母子健康包括支援センター)

保健機関

-77-

児童虐待対応に係る児童相談所と市町村の共通アセスメントツールについて

1.作成の必要性

(1)児童虐待防止対策に関する副大臣等会議決定(平成26年12月26日)

○遅延なく初期対応を実施するために、共通アセスメントツールを整備(児童相談所と市町村において、児童虐待の内容や世帯の

状態、緊急度等を表す共有ランク表を整備)

(2)社会保障審議会児童部会・新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会報告(提言)(平成28年3月10日)

○当⾯、初期対応の漏れがないようにするため、児童相談所と市区町村の間で共通のアセスメント基準を作成するとともに、児童

相談所から市区町村へ送致する仕組みを設けることが考えられる。

(3)改正児童福祉法の施⾏

○児童が心身ともに健やかに養育されるよう、市町村と都道府県の役割を明確化【児童福祉法第3条の3・公布⽇施⾏】

○児童相談所から市町村への事案送致を新設【児童福祉法第26条第1項第3号・平成29年4⽉施⾏】

→(児童相談所⻑は、)児童及び妊産婦の福祉に関し、(略)その他の⽀援(専⾨的な知識及び技術を必要とするものを除く。)

を⾏うことを要すると認める者(措置を要すると認める者を除く。)は、これを市町村に送致すること。

2.作成の目的・趣旨等

○法改正の趣旨を踏まえ、ケース対応に際しては、児童相談所と市町村のそれぞれの役割や機能を有効に活用することが必要

○児童相談所と市町村の間で、ケース対応に関する共通理解や円滑な情報共有を図り、役割分担を⾏う指標(⽬安)となる

よう、共通アセスメントツールを作成。その際、児童相談所と市町村の押し付け合いにならない仕組みとすることが肝要。

児童相談所

市町村

通 告 ・ 相 談

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送致

【 現 行 ( 平 成 十 六 年 改 正 ~ ) 】

【 今 回 の 改 正 後 】

要 保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会

要 保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会

-78-

HYSTE
テキストボックス
【参考資料Ⅱ-2-(3)】

○現⾏において各⾃治体が既に作成・活⽤しているアセスメントシート等を参考として、今後提⽰をするシート例と20〜

30項⽬程度のリスク因⼦の主な指標例を作成中。

(参考)各自治体における児童相談所と市町村の共通アセスメントの策定状況(平成28年厚⽣労働省雇⽤均等・児童家庭局総務課調べ)

4.アセスメントツール使用による考えられる効果

○児童相談所及び市町村が共通の指標を使用することで、機関相互の問題認識の共有化と対応漏れの防⽌が図られる。

○担当者の経験則、思い込みや希望的観測をできるだけ排除し、判断の客観性・的確性を高め、対応の遅れを防止する。

○必要な情報についてのチェックや、断⽚的な情報を整理し、統合し、評価する上で有効である。

○不明となっている項⽬が多い領域を確認でき、今後の調査のターゲットが絞られる。

○前回評価したときの子どもや家庭の状況と現状との比較が出来る。この間の援助内容に効果があったかどうかの評価にも

活用できる。

○⻑期化したケースについて、関係機関相互の意⾒が異なる場合、ケースの客観的な⾒⽴ての⾒直しをする際に役⽴つ。

策定している

21自治体

策定していない

48自治体

○策定している21自治体

栃⽊県・群⾺県・埼⽟県・千葉県・東京都・⼤阪府・兵庫県・奈良県・岡⼭県・

⼭⼝県・愛媛県・⾼知県・⼤分県・千葉市・横浜市・川崎市・浜松市・名古屋市・

大阪市・福岡市・熊本市

3.シートの対象及び使用方法等

○児童相談所又は市町村が通告等により把握した「虐待ケース」及び「虐待が疑われるケース」を対象とする。

○虐待通告等受理後、受理会議等において、初期対応を検討するためのアセスメントを⾏う。それ以後、必要に応じて、

不明となっている事項の調査を進め、適宜アセスメントの⾒直しを⾏う。

○⼀定期間後、児童相談所⼜は市町村のいずれかを主担当機関として定める必要がある場合に、事案送致等を⾏う事前協議

の場においての活用も可。

→その際に、アセスメントの結果を踏まえた主担当機関の決定方法についての基本的なルールを事前に双方協議の上で

定めておくことが必要

○要保護児童対策地域協議会の関係機関間で、個別ケース検討会議において評価内容の共有等にも活用。

-79-

6.今後のスケジュール(案)

【平成29年度以降】

○各地方自治体での運用状況等についての情報を収集

○必要に応じて、共通アセスメントツールの取扱い通知の⾒直しを検討

○将来的には、研究者による研究成果等を踏まえ、状況に応じ、ニーズやストレングスも含めた包括的なアセスメントの

策定が可能かどうかの検討が必要

5.共通アセスメントツールの取扱い通知(雇⽤均等・児童家庭局⻑通知)作成に当たっての留意事項

○児童相談所及び市町村の役割分担に当たっての基本的な考え方の明確化

○シート例(案)とリスク因子の指標例の考え⽅及び使⽤上の留意点についての具体的な記載内容

○送致の決定過程と事前調整の手法、送致の受け手の検討期間等についての考え方の提示

など

-80-

児童虐待防止対策関係・平成29年度予算の概要

厚生労働省⼦ども家庭局

家庭福祉課

家庭福祉課虐待防止対策推進室

⺟⼦保健課

児童虐待防止対策関係予算

1,493億円の内数

(1,295億円の内数)

○児童虐待防止対策については、「児童虐待防止対策強化プロジェクト」(※)、改正児童福祉法等

に基づき、発⽣予防から⾃⽴支援までの総合的な対策を推進する。

これを踏まえた、平成29年度予算の主な内容は以下のとおり。

※子どもの貧困対策会議(平成27年12月21日)で決定された「すくすくサポート・プロジェクト」(すべての子どもの安心と希

望の実現プロジェクト)の1つ。

※児童虐待防⽌対策関連予算として、以下を積み上げた⾦額(括弧内は平成28年度予算額)

・児童虐待・DV対策等総合支援事業

・児童入所施設措置費等

・次世代育成支援対策施設整備交付⾦

・妊娠・出産包括支援事業

・産婦健康診査事業

・児童虐待防⽌対策費(本省費)等

・児童相談体制整備事業

154億円の内数

1,227億円の内数

66億円の内数

38億円

4億円

1億円

4億円

(73億円の内数)

(1,140億円の内数)

(57億円の内数)

(24億円)

(0億円)

(1億円)

(0.3億円)

【関連資料】

-81-

1.児童虐待の発生予防

児童相談所や市町村における児童虐待に係る相談対応件数は依然として増加傾向にあり、虐待に

よる死亡事例のうち、0歳児の割合が約6割(平成26年度)であることを踏まえ、地域社会から孤

⽴している家庭へのアウトリーチ支援を積極的に⾏うことを含め、妊娠期から⼦育て期にわたる切

れ⽬のない支援を通じて、妊娠や⼦育ての不安、孤⽴等に対応し、児童虐待のリスクを早期に発

⾒・逓減する。

(1)妊娠期から子育て期にわたる切れ⽬のない支援

①子育て世代包括支援センターの全国展開【拡充】

妊娠期から⼦育て期にわたる切れ⽬のない支援を提供する⼦育て世代包括支援センターの全国展開に向け、

その設置促進を図るとともに、地域の実情に応じて、産前・産後サポート事業、産後ケア事業を実施する。

※「⼦育て世代包括支援センター」のうち利⽤者支援事業(⼦ども及びその保護者等の⾝近な場所で、教育・保育・保健その

他の⼦育て支援の情報提供及び必要に応じ相談・助⾔等を⾏うとともに、関係機関との連絡調整等を実施する事業)につい

ては、内閣府予算に計上。

【妊娠・出産包括支援事業:38億円】

③産婦健康診査事業の創設【新規】

産後うつの予防や新生児への虐待予防等を図る観点から、産婦健康診査の費用を助成することにより、産後

の初期段階における⺟⼦に対する支援を強化する。

【実施要件】

(1)産婦健康診査において、⺟体の⾝体的機能の回復や授乳状況及び精神状態の把握等を実施すること。

(2)産婦健康診査の結果が健診実施機関から市区町村へ速やかに報告されるよう体制を整備すること。

(3)産婦健康診査の結果、支援が必要と判断される産婦に対して、産後ケア事業を実施すること。

【産婦健康診査事業:3.5億円】

②産前・産後⺟⼦支援事業の創設【新規】

妊娠期から出産後の養育に支援が必要な妊婦、妊婦健診を受けずに出産に至った産婦といった特定妊婦等へ

の支援の強化を図るため、⺟⼦⽣活支援施設、乳児院、助産所、産科医療機関、NPO法人等における特定妊婦

や飛び込み出産に対する支援をモデル的に実施し、成果や課題を検証し、具体的な仕組みの検討に活用するた

めの事業を創設する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

-82-

1.児童虐待の発生予防(続き)

(2)孤⽴しがちな⼦育て家庭へのアウトリーチ(内閣府予算)

①乳児家庭全⼾訪問事業

⽣後4か⽉までの乳児のいる全ての家庭を訪問し、⼦育て支援に関する情報提供や養育環境等の把握を⾏う。

【⼦ども・⼦育て支援交付⾦:1,076億円の内数】

3

②養育支援訪問事業【拡充】

養育支援が特に必要な家庭に対して、その居宅を訪問し、養育に関する指導・助⾔等を⾏うことにより、当

該家庭の適切な養育の実施を確保する。

また、「ニッポン一億総活躍プラン」を踏まえ、公的な支援につながっていない児童のいる家庭や、妊娠や

⼦育てに不安を持ち支援を希望する家庭について、養育支援の対象として明確化するとともに、市町村が⺠間

団体に委託して事業を⾏う場合、運営に必要となる事務費に係る補助を創設する。

【⼦ども・⼦育て支援交付⾦:1,076億円の内数】

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

○児童虐待が発生した場合には、児童の安全を確保するための初期対応が確実・迅速に図られるよ

う、児童相談所・市町村の体制の強化及び専門性の向上、要保護児童対策地域協議会の機能強化等

を⾏う。

(1)児童相談所の体制整備等

①児童相談所の法的機能の強化【拡充】

児童相談所の業務が円滑に⾏われるよう、司法的な相談や対応が必要となる事例について家族、家庭裁判所、

関係機関等との調整を⾏う弁護⼠の配置を促進する。このため、補助基準額を引上げ、児童相談所が弁護士を

配置するための費用の充実を図り、日常的に法的支援を受けられる体制を強化する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【補助基準額(案)】

3,080千円→7,822千円(週3回→5回、日額19,600円→30,000円)

【補助率】国1/2、都道府県等1/2

-83-

②児童相談所・市町村における安全確認体制の強化【拡充】

児童相談所及び市町村において、児童虐待の通告を受けた際に児童の安全確認等を⾏う体制の強化を図る。

また、市町村分について、実施市町村数の拡⼤を⾏う。【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【補助基準額(案)】

・児童相談所分12,813千円(3人分)

・市町村分

8,542千円(2人分)

【補助率】国1/2、都道府県等・市町村1/2

【補助基準額(案)】研修専任コーディネーター

4,271千円(1都道府県市当たり)

【補助率】国1/2、都道府県等1/2

④児童相談所の設置促進【新規】

中核市及び特別区における児童相談所の設置準備に伴い、増加する業務に対応するための補助職員や児童相

談所の業務を学ぶ間の代替職員の配置に要する費用について補助を⾏う。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【補助基準額(案)】

・補助職員

2,172千円(1市区当たり)

・代替職員

1,303千円(1市区当たり)

【補助率】国1/2、市区1/2

③児童相談所・市町村に従事する者の資質の向上【拡充】

改正児童福祉法の施⾏に向け、新たに義務付けられた研修等を実施するため、研修メニューの組み替えを⾏

い、都道府県等が当該研修を円滑に実施することができるよう、支援の強化を図る。

また、義務研修等を円滑に⾏うため、研修手続全般を担う研修専任コーディネーターを都道府県等に新たに

配置する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応(続き)

-84-

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応(続き)

⑤虐待・思春期問題情報研修センター事業の充実【拡充】

児童相談所、市町村、児童福祉施設などの虐待問題等対応機関職員の研修、児童相談所などの専門機関から

の専門的な相談助⾔、児童福祉施設での臨床研究と連携した研究等を実施する。

また、改正児童福祉法に基づき、児童福祉司スーパーバイザー研修の充実及び都道府県等が実施する要保護

児童対策地域協議会の調整機関の専門職等を対象とした義務研修の講師や企画担当者の研修の新たな実施等の

研修経費の拡充及び実施体制の強化を図る。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

⑥児童相談所全国共通ダイヤル(189)の改善

児童相談所全国共通ダイヤル「189」については、発信者の利便性向上を図るため、郵便番号等の⼊⼒が

必要な携帯電話等からの発信について、コールセンター方式を導入し、音声ガイダンスに代わりオペレーター

(人)が対応する仕組みを構築する。

【児童相談体制整備事業:3.7億円】

(2)市町村の体制強化

①市区町村子ども家庭総合支援拠点の運営支援及び整備の推進【新規・拡充】

市町村が、児童等に対する必要な支援(実情の把握、情報提供、相談、調査、指導、関係機関との連絡調整)を⾏う

ための拠点を運営する費用(人件費等)及び既存の施設の修繕等に要する費用について補助を⾏う。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【次世代育成支援対策施設整備交付⾦:66億円の内数】

【補助基準額(案)】

○直営の場合(1支援拠点当たり)

・小規模A型

3,721千円

・小規模B型

9,438千円

・小規模C型

15,660千円

・中規模型

20,873千円

・大規模型

38,701千円

【補助率】国1/2、市町村1/2

※小規模B型以上の類型かつ児童千人当たりの児童虐待相談対応件数が全国平均を上回る市区町村(支援拠点)は、児童相談所の児童

福祉司の配置基準の算定を準用した算式で算定された人数を、虐待対応専門員の類型ごとの最低配置人数に上乗せして配置することと

しているため、当該市区町村(支援拠点)には上乗せ配置人数分の額を加算した補助基準額が適用される。

○一部委託の場合(1支援拠点当たり)

・小規模A型

8,940千円

・小規模B型

14,657千円

・小規模C型

20,879千円

・中規模型

31,310千円

・大規模型

59,576千円

-85-

【補助基準額(案)】

・代替職員

68千円(1市町村当たり)

・虐待対応強化支援員

2,605千円(1市町村当たり)

【補助率】国1/2、市町村1/2

④要保護児童対策地域協議会情報共有モデル事業の実施

要保護児童対策地域協議会に登録されているすべての児童、妊産婦に対して、セキュリティに配慮しながら

関係者が常に情報を更新、検索できるシステムを構築するためのモデル事業を実施する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

③要保護児童対策地域協議会の機能強化【新規】

要保護児童対策地域協議会の調整機関の専門職が義務研修を受講する間の代替職員の配置や支援内容のアド

バイス等を⾏う虐待対応強化支援員等を配置する。【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

⑤子どもを守る地域ネットワーク機能強化事業(内閣府予算)

要保護児童対策地域協議会の機能強化を図るため、調整機関職員やネットワーク構成員(関係機関)の専門

性強化と、ネットワーク機関間の連携強化を図る取組を実施する。

【⼦ども・⼦育て支援交付⾦(内閣府予算):1,076億円】

➁市町村へのスーパーバイザーの配置【新規】

市町村が児童相談所からの指導措置の委託など在宅での児童の支援が適切に⾏われるよう、市町村にスー

パーバイザーを配置し、相談機能の強化を図る。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【補助基準額(案)】

・児童相談所設置を目指す市区(中核市、特別区)

2,605千円(1市区当たり)

・その他、一般市町村

1,303千円(1市町村当たり)

【補助率】国1/2、市町村1/2

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応(続き)

-86-

(3)適切な環境における児童への対応

①一時保護所におけるきめ細かいケアの推進

一時保護所が担う⾏動観察や短期⼊所指導の機能を充実・強化するため、実務経験者である教員OB、看護

師、⼼理に関する専門的な知識及び技術を有する者、警察官OB、児童指導員OB及び通訳などによる一時保

護対応協⼒員を配置する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【補助基準額(案)】1,635千円(⼀時保護対応協⼒員⼀⼈当たり)

【補助率】国1/2、都道府県等1/2

②一時保護所の整備の推進

一時保護を要する児童の増加に対応するため、一時保護所の整備を推進する。

【次世代育成支援対策施設整備交付⾦:66億円の内数】

(参考)平成28年度第2次補正予算

○市町村における児童等に対する必要な支援を⾏うための拠点の整備

市町村が、児童福祉法に規定された支援(実情の把握、情報の提供、相談、調査、指導、関係機関との連

絡調整)を一体的に担う拠点を整備するため、既存の施設の修繕等に要する費⽤について補助を⾏う。

【次世代育成支援対策施設整備交付⾦70億円の内数】

【補助基準額】1施設当たり7,230千円(B地域の例)

【補助率】国1/2、市町村1/2

③一時保護所における第三者評価の受審費用の創設【新規】

⼀時保護所において、保護・支援を受ける児童の⽴場に⽴った、質の確保・向上を図るための第三者評価を

受審する一時保護所に対し、第三者評価受審費を創設する。

【児童入所施設措置費等:1,227億円の内数】

【補助基準額(案)】308千円

【補助率】国1/2、都道府県等1/2

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応(続き)

-87-

(参考)平成28年度第2次補正予算

○一時保護された児童の処遇向上のための環境整備

①一時保護所における環境改善等事業

児童相談所⼀時保護施設において、⼊所事由(虐待、⾮⾏等)に応じた個別的ケア等、個々の児童の状

況に配慮した処遇を図るため、施設の創設及び改修等を実施する場合の費⽤に対して支援を⾏う。

【次世代育成支援対策施設整備交付⾦70億円の内数】

②児童養護施設等における受入機能強化のための整備事業

⼀時保護された児童は、保護直後は⼼⾝が不安定であり、特に丁寧なケアとともに、落ち着いて過ご

せる空間が必要となることから、一時保護委託先となる児童養護施設等に当該児童のケアに適した居室

等を整備する場合の費⽤に対して支援を⾏う。

【次世代育成支援対策施設整備交付⾦70億円の内数】

(4)関係機関における早期発⾒と適切な初期対応

○医療従事者に対する研修の充実【拡充】【再掲】

医療機関は、児童虐待を発⾒しやすい⽴場にあることから、児童虐待を早期に発⾒し、迅速かつ的確に対応

できる体制を整えるため、医療機関従事者への研修を実施する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【補助基準額(案)】540千円

【補助率】国1/2、都道府県等1/2

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応(続き)

-88-

3.被虐待児への⾃⽴支援

○被虐待児童について、親⼦関係の再構築を図るための支援を強化するとともに、⾥親等への委託

や児童養護施設等への入所措置が採られることとなった場合には、18歳(措置延⻑の場合は20歳)

到達後や施設退所後等も含め、個々の⼦どもの状況に応じた支援を実施し、⾃⽴に結びつける。

(1)親子関係再構築の支援

○家族再統合に向けた取組の推進【拡充】

児童相談所において、地域の精神科医等の協⼒を得て保護者等に対するカウンセリングを実施するなど、

家族再統合への取組を進める。特に、虐待の再発防止のため、保護者を指導する保護者指導支援員の配置を拡

充するとともに、措置解除後の保護者指導に係る経費の拡充を⾏う。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

【補助基準額(案)】

・カウンセリング

706千円→

886千円

・保護者指導支援員

1,506千円→3,528千円

【補助率】国1/2、都道府県等1/2

(2)家庭養護の推進

①⾥親支援事業の創設【⾥親支援機関事業を拡充し名称変更】

改正児童福祉法において、都道府県(児童相談所)の業務として、⾥親の開拓から児童の⾃⽴支援までの⼀

貫した⾥親支援及び養⼦縁組に関する相談・支援が位置付けられたことに伴い、従来の⾥親支援機関事業を拡

充の上、名称変更し、⾥親制度の普及促進による新規⾥親の開拓、⾥親と児童とのマッチング、委託児童に係

る⾃⽴支援計画策定、委託後の相談支援等及び養⼦縁組に関する相談・支援を⾏う⾥親支援事業を創設する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

-89-

3.被虐待児への⾃⽴支援(続き)

②児童養護施設等の生活向上のための環境改善事業の実施

児童養護施設等の家庭的養護の更なる推進等を図るため、児童養護施設の⼩規模化等、⽣活環境改善を図る

ための補助を⾏う。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

(3)家庭的養護の推進

①児童養護施設の小規模化等の推進【拡充】

改正児童福祉法の施⾏を踏まえ、家庭養護が適当でない場合に、できる限り良好な家庭的環境で養育される

ことができるよう、児童養護施設等に対し、施設整備費や既存の建物の賃借料に対する助成を⾏い、グループ

ホーム、小規模グループケア等の実施を推進する。

【児童入所施設措置費等:1,227億円の内数】

【次世代育成支援対策施設整備交付⾦:66億円の内数】

(参考)平成28年度第2次補正予算

○児童養護施設等における⼩規模化等や⾃⽴のための支援の場の整備

子どもをより家庭的な環境で育てることができるよう、児童養護施設等の小規模化や施設機能の分散化を

進めるとともに、⼊所している⼦どもの退所に向けた準備や⾃⽴のための支援を⾏うステップルームの整

備を推進する。また、⾃⽴援助ホームについて、改正児童福祉法の施⾏を踏まえ、22歳の年度末までの間

にある大学等就学中の者が引き続き必要な支援を受けられるよう定員増や新設等の整備を推進する。

【次世代育成支援対策施設整備交付⾦70億円の内数】

-90-

(4)被虐待児などへの支援の充実

①就学者⾃⽴⽣活援助事業の創設【新規】

改正児童福祉法により、22歳の年度末までの間にある⼤学等就学中の者が児童⾃⽴⽣活援助事業(⾃⽴援

助ホーム)の対象に追加されたことを受け、20歳到達後から22歳の年度末までの間における支援のため、就

学者⾃⽴⽣活援助事業を創設する。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

②社会的養護⾃⽴支援事業の創設【新規】

⼤学等に就学していない⾃⽴援助ホームの⼊居者や児童養護施設等の⼊所児童等についても同様に、原則

22歳の年度末まで引き続き必要な支援を受けることができる事業として、社会的養護⾃⽴支援事業を創設す

る。

【児童虐待・DV対策等総合支援事業:154億円の内数】

3.被虐待児への⾃⽴支援(続き)

-91-

(1)①子育て世代包括支援センターの全国展開

(妊娠・出産包括支援事業の拡充)

妊娠期から⼦育て期にわたる切れ⽬のない支援を提供する⼦育て世代包括支援センターの全国展開に向けて設置促進を図る

ため、同センターを⽴ち上げるための準備員の雇上費や協議会の開催経費等の補助を⾏う。

また、同センターの拡充に伴い、「産前・産後サポート事業」や「産後ケア事業」についても、妊産婦等を支えるための総

合的な支援体制の構築を図るため一体的に拡充する。

要旨

要求内容

事業内容

妊娠前

妊娠期

出産

産後

育児

産後ケア事業

妊婦健診

乳 児 家 庭

全 戸 訪 問

事 業

子育て支援策

・保育所

・地域子育て支援拠点

・⾥親

・乳児院

・その他子育て支援策

両親学級等

妊娠に関する

普及啓発

不妊相談

産前・産後サポート事業

定期健診

予防接種

養子縁組

【妊娠期から⼦育て期にわたる切れ⽬のない支援の実施】

子育て世代包括支援センター

○妊娠期から⼦育て期にわたる切れ⽬のない支援の実施

○保健師等の専門職が全ての妊産婦等の状況を継続的に把握し、必要に応じて支援プランを策定

【28年度予算】

【29年度予算】

160市町村

→240市町村

160市町村

→240市町村

52市町村

→52市町村

150市町村

47都道府県

→47都道府県

①産前・産後サポート事業(子育て経験者等による相談支援等)

②産後ケア事業(⺟⼦への⼼⾝のケアや育児サポート等)

③妊娠・出産包括支援緊急整備事業(①及び②の修繕費)

④子育て世代包括支援センター開設準備事業【新規】(⽴ち上げ準備経費)

⑤妊娠・出産包括支援推進事業(都道府県による研修の実施等)

(実施主体:市町村(⑤は都道府県)、負担割合:国1/2、市町村(都道府県)1/2)

23.8億円

→37.8億円

1.児童虐待の発生予防

子育

て世

代包

括支援

センター開

設準備

事業

子育て世代包括支援センターの立ち上げを支援

し、同センターの設置促進を図る。

-92-

⺟⼦⽣活支援施設

⺠間シェルター等

自治体

産科医療機関等

住居

支援

連携

⾃⽴

支援

妊娠

相談

分娩

産前・産後⺟⼦支援事業

複数の支援機関の間の連携は委託先

(産科医療機関等)がコーディネイト

委託

⺟⼦⽣活支援施設

⺠間シェルター等

自治体

産科医療機関等

連携

妊娠

相談

分娩

産前・産後⺟⼦支援事業

委託

複数の支援機関の間の連携は委託先(⺟⼦⽣

活支援施設等)がコーディネイト

子育て

支援

住居

支援

⾃⽴

支援

子育て

支援

コーディ

ネーター

コーディ

ネーター

○平

成2

8年

通常

国会

にお

いて

成立

した

改正

児童

福祉

法の

施行

を踏

まえ

、妊

娠期

から

出産

後の

養育

に支

援が

必要

な妊

婦、

妊婦

健診

を受

けず

に出

産に

至っ

た産

婦と

いっ

た特

定妊

婦等

への

支援

の具

体的

な仕

組み

を検

討す

るた

め、

母子

生活

支援

施設

、乳児

院、

助産

所、産

科医療

機関

、NPO法

人等

にお

いて

、既

存資

源と

の連

携・

活用

等に

より

特定

妊婦

等へ

の支

援を

提供す

るモデル

事業

を創

設する。

施策

の目

事業

イメージ

(1)②産前・産後⺟⼦支援事業の創設

1.児童虐待の発生予防

-93-

産後

うつ

の予

防や

新生

児へ

の虐待予

防等

を図

る観点か

ら、

産後

2週間

、産

後1

か月

など出産

後間

もな

い時期の

産婦

に対

する

健康

診査(産

後の

母体

の回復や

授乳

状況

及び産婦

の精

神状

態の把握

等)

の重

要性が指

摘さ

れて

いる。

この

ため

、産婦健

康診

査の

費用を助

成す

るこ

とにより

、産

後の

初期段階

にお

ける

母子に対

する

支援

を強化し

、妊

娠期

から

子育

て期にわ

たる

切れ

目のない

支援

体制

を整備す

る。

要旨

○地

域にお

ける全て

の産

婦を

対象に、

産婦

健康

診査2回

分に

係る

費用につ

いて

助成

を行う。

【実

施主体

】市町村

【負

担割合

】国

1/

2、市町

村1

/2

【実

施要件

(1)

産婦

健康

診査に

おい

て、

母体の身

体的

機能

の回復や

授乳

状況

及び精神

状態

の把

握等を実

施す

るこ

と。

(2)

産婦

健康

診査の

結果

が健

診実施機

関か

ら市

区町村へ

速や

かに

報告され

るよ

う体

制を整備

する

こと

。(

3)産

婦健康

診査の

結果

、支

援が必要

と判

断さ

れる産婦

に対

して

、産後ケ

ア事

業を

実施する

こと

事業

内容

(1)③産婦健康診査事業の創設

1.児童虐待の発生予防

妊娠

出産

乳児

1 歳 6 か 月 児 健 診

地 方 交 付 税 措 置

3 歳 児 健 診

地 方 交 付 税 措 置

妊 娠 の 届 出 ・

母 子 健 康 手 帳 の 交 付

妊婦

健診

(14回

※地

方交

付税

措置

幼児

産 婦 健 診

妊娠

期か

ら子

育て期

にわ

たる切

れ目

のない支

2回

分を助

乳幼

児健

診(3~

4か

月児健

診など)

※市

町村

が必

要に応じ実施

(地

方交

付税

措置)

支援

が必要な産婦の把握

産後ケア事業

※産婦の心身の不調や産後うつ等

を防

ぐため、母

子への心身のケアや育児サポート等

の実

-94-

現状・課題

0歳

1歳

2歳

3歳

4歳

5歳

出 生 届

乳 児 家 庭 全 戸

訪 問 事 業

1 歳 6 か 月

児 健 診

3 歳 児 健 診

幼稚園や保育所に通っていない場合、

公的な支援とつながりのない期間となる

公的な支援とつながり

のない期間が存在

〈イメージ図〉

・生後4か月までの乳児のいるすべての家庭を訪問し、養育環境等を把握

・⺟⼦保健法に基づく、各種健診により養育環境等を把握

・上記等により、養育支援が必要と認めた家庭に対して、訪問による指導や

助言を実施

■妊娠や⼦育てに不安を持ち支援を希望する家庭が存在

■1歳6か⽉児健診〜3歳児健診までの間は、⺟⼦保健法に基づく健診もな

く、⾏政と接点を持たない家庭が存在

■3歳〜5歳までの間で、幼稚園や保育所等に通っていない場合など、⾏政

と接点を持たない家庭が存在

■養育支援訪問事業について、未実施市町村が存在。

養育支援訪問事業について、

・妊娠や⼦育てに不安を持ち支援を希望

する家庭への訪問支援を明確化。

・健診の⾕間にある児童や、3〜5歳児

で幼稚園や保育所等に通っていない児

童のいる家庭に対する訪問支援を明確

化。

・地域の実情に応じて、市町村が⺠間団

体に委託して事業を⾏う場合、運営に

必要となる事務費に係る補助を創設。

予算措置による対応

支援対象として明確化

支援対象として明確化

支援対象として明確化

妊娠や⼦育てに不安を持ち支援を希望する家庭が存在

0歳

1歳

2歳

3歳

4歳

5歳

(2)②養育支援訪問事業

1.児童虐待の発生予防

-95-

(1)③児童相談所・市町村に従事する者の資質の向上

○改正児童福祉法では、児童福祉司スーパーバイザー研修、児童福祉司の任用後研修、社会福祉主事を児童福祉司として任用する場合の任用

前講習、要保護児童対策地域協議会の調整機関に配置される専門職の任用後研修が義務化される。

○研修の実施に際しては、都道府県等が実施する研修体系の整理を⾏うとともに、研修実施に関する都道府県等への補助の充実、⼦どもの虹

情報研修センター等の研修実施機関における研修体制の強化を図る。

義務研修の内容

平成29年度における対応

都 道 府 県 等 市 町 村

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

児童福祉司スーパーバイザー研修実施機関

①児童福祉司スーパーバイザー研修

・子どもの虹情報研修センター

【現⾏】定員80名で年1回開催

○子どもの虹情報研修センター

・定員80名で年2回開催(計160名)【拡充】

○国が選定した研修実施機関

・選定、実施方法等について今後検討【新規】

都道府県・指定都市・児童相談所設置市 ○全都道府県・指定都市・児童相談所

設置市で実施

○実施率の引上げ(例:児童福祉司

任用資格取得のための研修)

・65%→100%

○新たな研修事業の創設

②児童福祉司の任用後研修

③社会福祉主事を児童福祉司として任用する場合の任用

前講習

④要保護児童対策地域協議会の調整機関に配置される

専門職の任用後研修

子どもの虹情報研修センター

②児童福祉司の

任用後研修

○都道府県等が実施する②➂④研修の講師や企画

担当者を対象とする研修【新規】

○研修内容

・講義で触れるべき重要項目、演習方法の

紹介、研修企画の方法などで構成する予定

①児童福祉司

スーパーバイザー

研修

③社会福祉主事を

児童福祉司として

任用する場合の

任用前講習

④要保護児童対策地域

協議会の調整機関に

配置される専門職の

任用後研修

-96-

事業名

概要

H28’予

算H26’

実施

箇所

➀協

力体

制整

備事

業地

域で活動

する主

任児

童委

員、保育

所職

員、児

童養

護施

設職員

等に対し、児

童虐

待に関

する専

門研

修を実

施する。

34,549千

円62県

➁専

門性

強化

事業

・地

域における児

童虐

待問

題等

に関

連の

深い医

師、保

健師

、ケースワーカーなど専

門家

の養

成など、実

践的

研修

を実

施する。

・児

童相

談所

、市

町村

職員

等に対

する専

門研修

35,064千

円174県

③児

童福

祉司

任用

資格

取得

のための

研修

児童

福祉

司に任

用するための、保

健師

や保育

士に対

する講

習会を実施

する。

111,597千

円42県

④未

成年

後見

人制

度研

修新

たに未

成年

後見

人の

対象

となる法人

等に対

し、未

成年

後見人

制度の

研修を実施

する。

3,378千

円0県

合計

184,588千円

(平

成28

年度)児

童虐

待防

止対策研

修事

○研

修メニ

ューの組

み替

えの

内容

事業

名概要

H29’予

算案

1都道府県市

当たり単価案

備考

➀児

童福

祉司

任用

前講

習会

保健師や社会福祉主事などが、児童福祉司に任用されるために必ず受講しなければならない

講習会を実施する。

70,311千

円2,038千

円28年

度の

③を拡

➁児

童福

祉司

任用

後研

修全ての児童福祉司が任用後に必ず受講しなければならない研修を実施する。

73,554千

円2,132千

円創

③要

保護

児童

対策

調整

機関

担当

者研

修全ての要対協の調整機関の職員が任用後に必ず受講しなければならない研修を実施する。

46,867千

円1,399千

円創

④虐

待対

応関

係機

関専

門性

強化

事業

地域で活動する主任児童委員、保育所職員、児童養護施設等職員に対し、児童虐待に関す

る専門的な研修を実施する。

また、新たに未成年後見人の対象となる法人等に対し、未成年後見人制度の研修を実施する。

24,158千

円612千

円28年

度の

➀+

⑤児

童相

談所

等職

員専

門性

強化

事業

児童相談所の児童福祉司、児童心理司等及び市町村職員に対するスキル向上のための研

修を実施する。また、多職種による合同研修を実施する。

53,331千

円613千

円28年

度の

➁を拡

⑥医

療機

関従

事者

研修

児童虐待の早期発見・早

期対応を図るため、医

療機関従事者に対し、児

童虐待に関する研修

を実施する。

36,990千

円540千

円医療的機能強

化事業から継

合計

305,211千円

(平

成29

年度)児

童虐

待防

止対策研

修事

業事

業再

-97-

・児童虐待相談対応件数の増加が続くとともに、複雑・困難なケースも増加

・虐待が疑われるケースへのきめ細かな対応が必要

現状・課題

・政令で定める特別区(希望する特別区の要請に応じて指定)

は、政令による指定を受けて児童相談所を設置するも

のとする【29年4⽉施⾏】

・政府は、施⾏後5年を⽬途として、中核市・特別区が

児童相談所を設置できるよう、必要な支援を実施する

改正法による対応

〈イメージ図〉

○児童相談所設置に必要な補助を創設

予算措置による対応

・児童相談所の設置に伴い増加する業務(事務手続、関係機関

との調整、地域住⺠への周知・説明等)に対応するため、市

区に補助職員(非常勤)の配置に要する補助を創設

・児童相談所の設置を検討する市区の職員が、児童相談所に

赴き、実務を通じて児童相談所の業務を学ぶ間、当該市区

に代替職員を置くための補助を創設

①家庭や子どもに対する相談、指導、②要保護児童の保護措置、

③⾥親認定・支援

といった業務を⼀貫して遂⾏できるよう、児童相談所設置を促進

【市区】

児童相談所の設置に当たっては、新たに、

・要保護児童の保護措置

・⾥親の認定・支援

・児童及び家庭の調査・判定

等についての⾒識が必要となる

児童相談所に赴き、実務を通じ

て児童相談所の業務を学ぶ間の

代替職員を補助

【児童相談所】

・要保護児童の保護措置

・⾥親の認定・支援

・児童及び家庭の調査・判定

児童相談所に

赴き、実務研修

市区の職員を受け入れ、児童相談所を設

置するに当たり必要となる知識等につい

て、実務を通じて助言、指導

【市区職員】

【代替職員】

【補助職員】

児童相談所の設

置に伴い増加す

る業務に対応す

るため、補助職

員を配置

(1)④児童相談所の設置促進

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

-98-

(1)⑥児童相談所全国共通ダイヤル「189」の改善

オペレーターが住所を聞き取り、最寄りの児童相談所へ電話をつなげる

児 童 相 談 所

市内局番から自動的に最寄りの児童相談所を特定

コールセンター方式(現在の音声ガイダンスの仕組みを活用しつつ、携帯電話等からの入電のみコールセンター化)

コールセンター

固定電話

児相につながるまで「30秒〜1分50秒(音声ガイダンス)」(現在)⇒

30秒程度

児相につながるまで「15秒〜28秒(音声ガイダンス)」⇒

(変更なし)

携帯電話等

発 信 者

全入電数

(6月)の

40.3%

全入電数

(6月)の

59.7%

※仮に全てをコールセンター化した場合、「固定電話」については、児童相談所へつながるまでの時間が、現在よりも⻑くなるケースがある

変更なし

30秒程度

☞改修期間:5ヶ⽉程度

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

-99-

1,7

64

1,8

04

1,6

26

1,3

40

1,5

19

1,4

93

1,7

07

1,9

50

2,4

23

32

,98

7

24

,42

42

4,4

31

24

,36

52

3,9

11

26

,30

2

24

,51

4

21

,12

4

25

,74

22

5,5

73

22

,88

92

3,4

74

88

98

78

69

26

67

70

36

58

82

61

,01

11

,25

4

4,2

63

2,4

92

2,8

47

2,7

39

2,9

11

2,5

27

2,5

98

2,5

64

3,0

51

4,7

78

4,6

60

4,9

16

50

.4%

48

.7%

42

.6%

49

.8%

46

.3%

44

.1%

48

.4%

51

.8%

51

.8%

12

.9%

10

.2%

11

.7%

11

.2%

12

.2%

9.6

%1

0.6

%1

2.1

%1

1.9

%

18

.7%

20

.4%

20

.9%

0.0

%

10

.0%

20

.0%

30

.0%

40

.0%

50

.0%

60

.0%

0

5,0

00

10,

00

0

15,

00

0

20,

00

0

25,

00

0

30,

00

0

35,

00

0総

入電

正常

接続

接続

※N

TTコミュニケーションズよりデータ提

供。

※総入

電数

は、全

ての

入電

数(「

05

70

-06

4-0

00」の

入電

を含

む)。

※正常

接続

数は

、話

し中

や児

童相

談所

につなが

る前

に電

話を切

る等

により正

常につなが

らなか

った電

話を除

いた入電

数。

※接続

率は

、接

続率

(%

)=

正常

接続

数/

総入

電数

【1

89運

用開

始前

後の

正常

接続

数等

の比

較】

26年

10月

~2

7年

6月

(運

用開

始前

9ヶ月

総入電

数:

15

,62

6件

正常接

続数

:7

,57

8件

接続

率:

48

.5%⇓

27年

7月

~2

8年

3月

(運

用開

始後

9ヶ月

総入電

数:

22

7,8

00件

⇐導

入前

と比

べ14.6倍

正常

接続

数:

25

,99

2件

⇐導

入前

と比

べ3.4倍

接続

率:

11

.4%

⇐導

入前

と比

べ37.1%

⇓2

8年

4月

・5月

(1

89の

改善

後(音

声ガイダンスの

短縮

等))

4月

:接

続率

:18

.7%

5月:接

続率

:2

0.4

%

28年

6月

接続

率:

20

.9%

⇐1

89運

用開

始後

最高

の接

続率

児童相談所全国共通ダイヤル(189)の利⽤状況等

189の⼊電数及び接続率の推移

189の⼊電数及び接続率の推移

【正常接続数】

平成

28年3月:

3,0

51件

→4月:

4,7

78件(

1,7

27件増)

→5月:

4,6

60件(

118件減)

→6月:

4,9

16件(

256件

増)

【接続率】

平成

28年3月:11.9%

→4月:

18

.7%(6

.8%増)

→5月:

20

.4%(1

.7%増)

6月:

20

.9%(

0.5

%増)

-100-

対応

現状・課題

【改正法】

・調整機関に専門職の配置が義務化

(平成29年4⽉施⾏)

・調整機関の専門職について、研修受講が義務

化(平成29年4⽉施⾏)

【予算】

・義務研修を受講する職員の代替職員の配置に

必要な経費の補助を創設

・関係機関職員に支援内容のアドバイス等を⾏

う虐待対応強化支援員又は⼼理担当職員の配

置に必要な経費の補助を創設

・都道府県等が要対協調整機関職員向けの研修

を実施する経費の補助を創設

【改正法】

・市町村が、児童等に対する必要な支援を⾏うための拠点の整備に努めることが規

定(平成29年4⽉施⾏)

・児童相談所による指導措置の委託先として市町村を追加(公布⽇施⾏)

・一義的な児童相談や子育て支援により対応すべき事案について、児童相談所から

市町村への送致を新設(平成29年4⽉施⾏)

【予算】

①市区町村子ども家庭総合支援拠点運営事業の創設

・市町村が、児童等に対する必要な支援(実情の把握、情報提供、相談、調査、

指導、関係機関との連絡調整)を⾏うための拠点を運営する費⽤(⼈件費等)

の補助の創設及び既存の施設の修繕等に要する費用の補助を拡充。

②市町村へのスーパーバイザーの配置

・児童相談所による指導措置の委託等に対応するため、市町村にスーパーバイ

ザーを配置するための補助を創設

③訪問型支援の拡充(⼦ども・⼦育て支援交付⾦の養育支援訪問事業)

・公的な支援につながっていない児童のいる家庭や、妊娠や⼦育てに不安を持ち

支援を希望する家庭について、養育支援の対象として明確化

・「育児家事援助」について、⺠間団体に委託して事業を⾏う場合、運営に必要

となる事務費に係る補助を創設

(2)市町村の体制強化

(1)在宅支援の強化

・児童相談所が相談対応等を⾏った児童のうち9割強は、在宅支援となってい

るが、その後に親⼦の状況が変化し、重篤な虐待事例が⽣じる場合が少なく

ない

・市町村が、身近な場所で、児童・保護者に寄り添って継続的に支援し、児童

虐待の発生を防止するため、市町村を中⼼とした在宅支援を強化する必要

・地域社会から孤⽴しがちな⼦育て家庭が存在しておりアウトリーチ(訪問型)

支援の強化が必要

※健診の谷間にある児童や、保育所・幼稚園等に通っていない児童等のいる家庭

・要保護児童対策地域協議会が設置されている

市町村であっても、深刻なケースで連携の漏

れがあり、責任をもって関係機関の対応を統

括することが必要

・調整機関が、個々のケースに応じて関係機関

の対応を統括し、実効ある役割を果たすため

には、児童の問題に通じた専門性を有する人

材が必要

(2)要対協の機能強化

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

-101-

1.要

○改正児童福祉法において、市町村が、児童等に対する必要な支援を⾏うための拠点の整備に努めることが規定されたことを

踏まえ、市町村が拠点を設置する際の財政支援を⾏う。

○また、拠点機能のあり方、推進方策については、「市区町村の支援業務のあり方に関する検討ワーキンググループ」におい

て検討を⾏い、「市区町村子ども家庭総合支援拠点」運営指針(案)がとりまとめられたところ。

2.内

「市区町村子ども家庭総合支援拠点」運営指針(案)に基づき、国において設置運営要綱を定め、支援拠点の運営に要する

人件費等の費用について補助を創設する。

設置運営要綱(案)の主な内容は、以下のとおり。

(1)趣旨・目的

市区町村は、⼦どもの最も⾝近な場所における⼦どもの福祉に関する支援等に係る業務を⾏うことが役割・責務とされて

いることを踏まえ、⼦どもとその家庭及び妊産婦等を対象に、実情の把握、⼦ども等に関する相談全般から通所・在宅支援を

中心としたより専門的な相談対応や必要な調査、訪問等による継続的なソーシャルワーク業務までを⾏うことが求められて

いる。

このため、市区町村は、地域のリソースや必要なサービスと有機的につないでいくソーシャルワークを中心とした機能を

担う拠点(市区町村子ども家庭総合支援拠点。以下「支援拠点」という。)の設置に努めるものとする。

(2)実施主体

支援拠点の実施主体は、市区町村(一部事務組合を含む。以下同じ。)とする。

ただし、市区町村が適切かつ確実に業務を⾏うことができると認めた社会福祉法⼈等にその⼀部を委託することができる。

また、小規模や児童人口が少ない市区町村においては、複数の地方自治体が共同で設置することも可能である。

(3)対

市区町村(支援拠点)は、管内に所在するすべての⼦どもとその家庭(⾥親及び養⼦縁組を含む。以下同じ。)及び妊産婦

等を対象とする。

(参考)児童福祉法第十条の二

市町村は、前条第⼀項各号に掲げる業務を⾏うに当たり、児童及び妊産婦の福祉に関し、実情の把握、情報の提供、相談、

調査、指導、関係機関との連絡調整その他の必要な支援を⾏うための拠点の整備に努めなければならない。

(2)①市区町村子ども家庭総合支援拠点への運営支援及び整備の推進

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

-102-

(4)業務内容

市区町村(支援拠点)は、コミュニティを基盤にしたソーシャルワークの機能を担い、子どもとその家庭及び妊産婦等を

対象として、その福祉に関し必要な支援に係る業務全般を⾏う。

また、今般の児童福祉法等改正を踏まえ、要支援児童若しくは要保護児童及びその家庭⼜は特定妊婦(以下「要支援児童

及び要保護児童等」という。)を対象とした「②要支援児童及び要保護児童等への支援業務」について強化を図る。

具体的には、①子ども家庭支援全般に係る業務(実情の把握、情報の提供、相談等への対応、総合調整)、②要支援児童

及び要保護児童等への支援業務(危機判断とその対応、調査、アセスメント、支援計画の作成等、支援及び指導等、都道府県

(児童相談所)による指導措置の委託を受けて市区町村が⾏う指導)、③関係機関との連絡調整、④その他の必要な支援を⾏う。

(5)類

支援拠点は、児童人口規模に応じて、

①小規模A型【児童人口概ね0.9万人未満(人口約5.6万人未満)当たり1か所】

②小規模B型【児童人口概ね0.9万人以上1.8万人未満(人口約5.6万人以上約11.3万人未満)当たり1か所】

③小規模C型【児童人口概ね1.8万人以上2.7万人未満(人口約11.3万人以上約17万人未満)当たり1か所】

④中規模型

【児童人口概ね2.7万人以上7.2万人未満(人口約17万人以上約45万人未満)当たり1か所】

⑤大規模型

【児童人口概ね7.2万人以上(人口約45万人以上)当たり1か所】

以上5類型を基本とする。

また、地域の実情に応じて、⼩規模型の⼩規模市・町村部においては、2次医療圏を単位とした広域での設置、中規模型

及び大規模型の市部においては、区域等に応じて複数の支援拠点の設置などの方法も考えられる。特に、指定都市においては、

⾏政区ごとに設置することが望ましい。

(6)職員配置等

支援拠点には、原則として、①⼦ども家庭支援員、②⼼理担当支援員、③虐待対応専門員の職務を⾏う職員を置くものとし、

必要に応じて、④安全確認対応職員、⑤事務処理対応職員を置くことができ、職員のそれぞれの主な職務、資格等については、

以下のとおりとする。

①子ども家庭支援員

○職

務:実情の把握、相談対応、総合調整、調査・支援及び指導等、他関係機関等との連携

など

○資格等:社会福祉士、精神保健福祉士、医師、保健師、保育士等

(なお、当分の間、厚生労働大臣が定める基準に適合する研修を受けた者も認める。)

②⼼理担当支援員

○職

務:⼼理アセスメント、⼦どもや保護者等の⼼理的側⾯からのケア

など

○資格等:⼤学や⼤学院において、⼼理学を専修する学科⼜はこれに相当する課程を修めて卒業した者等

-103-

③虐待対応専門員

○職

務:虐待相談、虐待が認められる家庭等への支援、児童相談所、保健所、保健センターなど関係機関との連携及び

調整

など

○資格等:社会福祉士、精神保健福祉士、医師、保健師等

(なお、当分の間、厚生労働大臣が定める基準に適合する研修を受けた者も認める。)

主な職員の最低配置人数は以下のとおり

(7)施設・設備

支援拠点には、相談室(相談の秘密が守られること)、親⼦の交流スペース、事務室、その他必要な設備を設けることを標準とする。

なお、支援拠点としての機能を効果的に発揮するためには、⼀定の独⽴したスペースを確保することが望ましい。

ただし、新たに施設を設置(整備)するのではなく、既存のサービス提供機関の機能を活用して実施することも可能である。

子ども家庭支援員

⼼理担当支援員

虐待対応専門員

合計

小規模型

小規模A型

常時2名(1名は非常勤可)

――

常時2名

小規模B型

常時2名(1名は非常勤可)

―常時1名(非常勤可)

常時3名

小規模C型

常時2名(1名は非常勤可)

―常時2名(非常勤可)

常時4名

中規模型

常時3名(1名は非常勤可)

常時1名(非常勤可)

常時2名(非常勤可)

常時6名

大規模型

常時5名(1名は非常勤可)

常時2名(非常勤可)

常時4名(非常勤可)

常時11名

(注)小規模B型以上の類型かつ児童千人当たりの児童虐待相談対応件数が全国平均を上回る市区町村(支援拠点)は、児童相談

所の児童福祉司の配置基準の算定を準用した算式で算定された人数を、虐待対応専門員の類型ごとの最低配置人数に上乗せして

配置すること。

-104-

都 道 府 県市 区 町 村

市区町村における児童等に対する必要な支援を⾏う体制の関係整理(イメージ図)

○子ども家庭支援全般に係る業務

・実情の把握、情報の提供、相談等への対応、総合調整

○要支援児童及び要保護児童等への支援業務

・危機判断とその対応、調査、アセスメント、支援計画の

作成等、支援及び指導等、児童相談所の指導措置委託を受けて市区町村が⾏う指導

○関係機関との連絡調整

○その他の必要な支援

・一時保護又は措置解除後の児童等が安定した生活を継続していくための支援

○相談、養育環境等の調査、専門診断等(児童や家族への援助方針の検討・決定)

○一時保護、措置(⾥親委託、施設⼊所、在宅指導等)

○市区町村援助(市区町村相互間の連絡調整、情報提供等必要な援助)

○妊娠期から子育て期にわたる総合的相談や支援を実施

・妊産婦等の支援に必要な実情の把握

・妊娠・出産・育児に関する相談に応じ、必要な情報提供・助言・保健指導

・関係機関との連絡調整

・支援プランの策定

児童相談所(一時保護所)

要保護児童対策調整機関

・責任をもって対応すべき

支援機関を選定

→主担当機関が中心となっ

て支援方針・計画を作成

・支援の進⾏状況確認等を

管理・評価

・関係機関間の調整、協⼒

要請

地域子育て支援拠点・児童館

医療機関

保育所・幼稚園

学校・教育委員会

⺠⽣児童委員

⾥親

乳児院

児童養護施設

児童⼼理治療施設

警察

児童相談所

利⽤者支援機関

支援

拠点

(主

に児

童福

祉担

当課

)が

調整

機関

の主

担当

機関

を担

うこ

とで

、支援

の一

体性

、連

続性

を確

保し

、児

童相

談所

との

円滑

な連

携・

協働

の体

制を

推進

弁護士会

役割

分担

・連

携を図

りつ

つ、

常に

協働

して

支援

を実

施⺠間団体

・実施主体は市区町村

(業務の一部委託可)

・複数の市区町村に

よる共同設置可

○関係機関が情報を共有し、連携して対応

要保護児童対策地域協議会

市区町村子ども家庭総合支援拠点(案)

同一

の主

担当

機関

が、2

つの

機能

を担

い一

体的

に支

援を

実施

※ただ

し、

大規

模市

部等で

は、

それ

ぞれ

別の

主担当

機関

が機

能を

担い

、適切

に情

報を共

有し

なが

ら、

子ども

の発

達段

階や

家庭

の状況

等に

応じ

て支

援を

継続し

て実

リ ス ク の 程 度低⼦育て世代包括支援センター(⺟⼦健康包括支援センター)

保健機関

-105-

・市町村が適切な相談支援を実施で

きるよう、市町村が支援を実施す

るに当たり、職員に助⾔を⾏う、

スーパーバイザーを配置

・児童相談所による指導措置(通所・在宅)について、

委託先として市町村を追加【公布⽇施⾏】

・一義的な児童相談や子育て支援により対応すべき事案

について、児童相談所から市町村への送致を新設

【平成29年4⽉施⾏】

〈イメージ図〉

・児童相談所・市町村の間で虐待事案の評価に関する共通基準(尺度)がなく、対応の漏れや、虐待事案の軽重と対

応機関のミスマッチが生じている

・児童相談所が相談対応等を⾏った児童のうち多く(9割強)は、施設⼊所等措置を採るに⾄らず在宅支援となって

いるが、その後に親⼦の状況が変化し、重篤な虐待事例が⽣じる場合が少なくない

・市町村が、身近な場所で、児童・保護者を積極的に支援し、児童虐待の発生を防止するため、市町村を中心とし

た在宅支援を強化する必要がある

現状・課題

改正法による対応

・市町村が適切な相談支援を実施できるよう、市町村

が支援を実施するに当たり、職員に助⾔を⾏うスー

パーバイザー(児相OB等)の配置に必要な経費の補助

を創設

予算措置による対応

市町村

市町村

送致

児童・保護者に対し、以下のような在宅支援を実施

・広域的な実情把握

・調査、判定に基づく指導

・より専門的な相談

・その他広域的・専門的な支援

※児童相談所の責任の下、市町村に委託して指導措置を実

児童・保護者に対し、以下のような在宅支援を実施

・実情把握

・情報提供

・相談対応

・連絡調整

・養育支援

・その他必要な支援

※児童相談所から委託を受けて、通所・在宅による指導措

置を実施

委託

・児童相談所OB等

児童相談所

スーパーバイザーの配置

(2)②市町村へのスーパーバイザーの配置

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

-106-

・調整機関に専門職の配置を義務付け

・調整機関に配置される専門職に、研修受講を義務付け

【29年4⽉施⾏】

➀義務研修を受講する専門職の代替職員の配置に必要な経費の

補助を創設

➁要対協調整機関職員が関係機関職員に支援内容のアドバイス

等を⾏う虐待対応強化支援員(児相OB・ソーシャルワーカー

等)⼜は⼼理担当職員の配置に必要な経費の補助を創設

➂都道府県等が要対協調整機関職員向けの研修を実施する経費

の補助を創設

〈イメージ図〉

➂調整機関の職員を対象とした

研修の実施

・児童福祉法や個人情報保護法等

の基礎知識

・関係機関をコーディネートする

知識、技術

【調整機関の専門職】

・研修受講を義務付け

義務研修

➀代替職員の配置

・調整機関の専門職の

義務研修受講に伴う

代替職員の配置

➁虐待対応強化支援員又は心

理担当職員の配置

・要対協をより効果的に運

用するため、児童福祉司

等でノウハウを有する者

を配置

・要保護児童対策地域協議会が設置されている市町村であっても、深刻なケースで連携の漏れが指摘される場合があり、責任をもって

関係機関の対応を統括することが必要。

・要保護児童対策調整機関が、個々のケースに応じて関係機関の対応を統括し、実効ある役割を果たすためには、児童の問題に通じた

専門性を有する人材が必要。

現状・課題

改正法による対応

予算措置による対応

【調整機関】

【都道府県】

(2)③要保護児童対策地域協議会の機能強化

2.児童虐待発生時の迅速・的確な対応

-107-

○親

子関

係再

構築

について、保護

者の意

向に左

右され

ること等

により、実

効ある支

援が十

分行

われていないほか、支

の際

の関

係機

関間

の連携

が不十

分。

○措

置を解

除した後

に、より深

刻な虐

待が発

生するケースがみ

られ

る。

児童

相談

所や

市町

村のみ

ならず、児

童を現

に養

育する施

設や

里親も、積

極的

に親

子関係

再構築

支援を行

うととも

に、都

道府

県が措

置を解

除するに当

たっては、継

続的なフォローを行

う必

要がある。

課 題 ○親

子関

係再

構築支

援について、児

童相談

所、市

町村

、施

設、里

親などの

関係機

関等が

連携して行

うべ

き旨を明

確化する。

○措

置の

解除

に当

たって、以下

の取組

を実

施する。

・措

置解除

時、児

童相

談所が

保護者

に対

し、児童

への接

し方等

の助言

・カウンセリングを実

施(NPO法

人等に委

託可

)・措

置解除

後の一

定期間

、児

童相談

所は地

域の関

係機関

と連携

し、定

期的

な児童

の安全

確認、保

護者

への

相談・支援

等を実

施※

併せ

て、児

童相

談所

の体

制強

化・専

門性

向上

による保

護者

への

継続

的な指

導等

の実

施、親子

関係再構築プログラムの充実を含む国の調査・研

究の

推進

、一

時保

護・保

護者

指導

等へ

の裁

判所

の関

与の

在り方

の検

討等

に取

り組

む。

改正法による対応

親子

の再

統合

児童

相談所による

定期

的な連絡・訪問、

相談

支援

児童

相談

所による一

時保

護や

施設

等入

所措

置の

解除

児童

相談

所による

助言

・カウンセリング

※NPO法

人等

に委

託可

市町

村、児

童養護

施設、NPO法

人等

の関

係機関

と連

携して対

児童

相談所

による一

時保

護や

施設

等入

所措

置の

実施

※保護

者指導

(親

子関

係再

構築

支援

を含む。)を同

時に実

親子関係再構築支援のイメージ図

支援

全般

について、関係機関等が連携して対応

(1)親子関係再構築の支援【平成28年10⽉施⾏・児童虐待防⽌法】

○親

子再

構築

のために重

要な要

素である、保

護者

指導について、個

々の

状況に応

じた継

続的な指

導が実

施できるよう、その

保護

者に対

し寄

り添

った指

導を行

える保

護者指

導支援

員を配置

。(児

童相談

所1ヶ所

当たり1,506千

円→

3,528千

円)

○措

置解

除後

における定

期的な連

絡・訪

問・相

談支

援を実施

する。(児

童相

談所1ヶ所

当たり706千円→886千

円)

予算措置による対応

3.被虐待児への⾃⽴支援

-108-

一 時 保 護

( 必 要 に 応 じ て )

判 定 ・ 援 助 方 針 会 議

受 理

調 査

段 階 的 親 子 交 流

判 定 ・ 援 助 方 針 会 議

家 庭 復 帰 ( 措 置 解 除 等 )

施 設 入 所 ・ 里 親 委 託 等 措 置

(参考)児童

相談

所での児

童虐

待における親

子関

係再

構築

に向

けた取

組児童相談所の業務

親子再構築に向けた支援

保護者支援プログラム実施

継続

的な訪

問相

談、助

言安

全確

認民

間委

託可

市町

村等

と連

保護

者指

導(

NP

O等

に委

託可

)予

算の

充実

保護

者指

導(

NP

O等

に委

託可

面会

・外出・外泊などを行い

施設

等の意見を十分に反映

して家

庭復帰を判断

順 調 な 場 合 6 ヶ 月 で 解 除

ア フ タ ー ケ ア ・ 在 宅 支 援

( 児 童 福 祉 司 指 導 等 )

施設

・里

親と

情報

共有

のうえ

随時

アセスメント

・子

への

支援

・保

護者

支援

・保

護者

以外

の親

族へ

の支

要対協登録

個別ケース検討会議

家庭復帰後の体制整備

・生

育歴

・生

活歴

の把

・心

理診

断、医

学診

断、行

動観

察の

実施

・本

家庭

に必

要な支援

及び

現状

取りうるサ

ポート体

制の

確認

・個

別の

面接、カウンセリングの

継続

・地

域機

関による援

助、在宅サービスの活用

・親

子グル

ープへ

の参

加など

・関係

機関

からの

情報

収集

・保護

者・子

どもとの

面接

、指導

・子ども・保護者

への

アセスメント

一時

保護

の必要

性を判断

新規

予算

-109-

○平

成2

8年

通常

国会

にお

いて

成立

した

改正

児童

福祉

法に

おい

て、

都道

府県

(児

童相

談所

)の

業務

とし

て、

里親

の開

拓か

ら児

童の

自立

支援

まで

の一

貫し

た里

親支

援及

び養

子縁

組に

関す

る相

談・

支援

が位

置付

けら

れた

こと

に伴

い、

従来

の里

親支

援機

関事

業を

拡充

の上

、名

称変

更し

、里

親制

度の

普及

促進

によ

る新

規里

親の

開拓

、里

親と

児童

との

マッ

チン

グ、

委託

児童

に係

る自

立支

援計

画策

定、

委託

後の

相談

支援

等及

び養

子縁

組に

関す

る相

談・

支援

を行

う里

親支

援事

業を

創設

する。

施策

の目

現⾏(平成28年度)

平成29年度

名称

⾥親支援機関事業

⾥親支援事業

実施主体

都道府県、指定都市、児童相談所設置市

(⾥親会、児童家庭支援センター、NPO法人、児童養護

施設、乳児院等に委託可)

同左

事業の内容

・⾥親制度の普及啓発、研修の実施

・⾥親委託支援

・⾥親への訪問支援、⾥親の相互交流

・未委託⾥親へのトレーニング

・共働き家庭への⾥親委託促進(モデル事業)

・マッチング・⾃⽴支援計画作成

※28年度に追

・⾥親制度の普及啓発、研修の実施

・⾥親委託支援

・⾥親への訪問支援、⾥親の相互交流

・未委託⾥親へのトレーニング

・共働き家庭への⾥親委託促進(モデル事業)

・マッチング・⾃⽴支援計画作成

・養子縁組相談支援

相談員の配置

⾥親委託等推進員(非常勤1名)

⾥親トレーナー(⾮常勤1名)※1

委託調整員(常勤1名)※2

調整補助員(非常勤1名)※2

⾥親等相談支援員(常勤1名)

⼼理訪問支援員(常勤1名又は非常勤1名)

⾥親トレーナー(非常勤1名)※1

⾥親等委託調整員(常勤1名)※2

委託調整補助員(非常勤1名)※2

⾥親の新規

開拓から⾃

⽴支援まで

一貫した

支援が可能

※1:未委託⾥親へのトレーニングを実施する場合に配置

※2:マッチング・⾃⽴支援計画作成を実施する場合に配置

内容

(2)①⾥親支援事業の創設

3.被虐待児への⾃⽴支援

-110-

②⽣活相談・就労相談を利⽤可

③⾝元保証を利⽤可

①居住支援

・進学又は就職し一般の賃貸物件を実施主体が賃借して居住。家賃は貸付事業を

活用。

・進学したが中退した者

②生活相談・就労相談(必須)⇒別紙

③⾝元保証を利⽤可

①居住支援

・⾥親家庭⼜は施設(定員外で⼀定枠を確保)に居住。

・本事業のために確保した部分は本事業により補助

①生活費支援

・進学したが引き続き支援が必要な者(一部自己負担有り)

・進学、就職していない者(全額を補助)

②生活相談・就労相談(必須)⇒別紙

③⾝元保証を利⽤可

18歳(又は20歳)

22歳の年度末

措 置 終 了

家庭養護

施設養護

又は

⾥親家庭・施設

一般の住居

※個々の支援内容に応じて

⺠間団体への委託も可

※実施主体は、都道府県、

指定都市、児童相談所

設置市、市町村(市町

村は③のみ実施可)

一般の住居

例1

貸付事業を利⽤可

※親族等と同居する場合を含む

(その場合は②⽣活相談・就労相談の利⽤可)

例2

例3

一般の住居

31

継 続 支 援 計 画 の 作 成

( 本 人 の 同 意 を 得 る )

必 要 に 応 じ て 一 般 施 策 に 移 行

( 生 活 困 窮 者 自 立 支 援 制 度 な ど )

⽣活困窮者⾃⽴支援

制度等による支援の

必要性が⾒込まれる

場合には、継続支援

計画にその利⽤を位

置付け、段階的に利

用開始

児相がアセスメントを

⾏い、その結果を踏ま

え、支援コーディネー

ターは、本人、⾥親等、

施設の意⾒を聞きなが

ら継続支援計画を作成社会的養護⾃⽴支援事業の創設(児童虐待・DV対策等総合支援事業)

○平

成2

8年

通常

国会

にお

いて

成立

した

改正

児童

福祉

法に

おい

て、

児童

自立

生活

援助

事業

(自

立援

助ホ

ーム

)の

対象

者に

、2

2歳

の年

度末

まで

の間

にあ

る大

学等

就学

中の

者が

追加

され

たこ

とと

併せ

て、

里親

等へ

の委

託や

、児

童養

護施

設等

への

施設

入所

措置

を受

けて

いた

者に

つい

て、

18

歳(

措置

延長

の場

合は

20

歳)到

達後

も原

則2

2歳の

年度

末ま

で、

引き

続き必

要な

支援

を受

ける

ことが

でき

る事

業と

して

、社会

的養

護自

立支

援事

業を創

設す

る。

施策

の目

-111-

生活相談・就労相談(イメージ)

対象

退所前のソー

シャルスキル

トレーニング

担当児童福祉司

支援コーディネーター

・継続支援計画を作成

・生活や就労面からの支援をフォロー

就労支援担当職員

・就労面からの支援

都道府県・児童相談所

生活相談・就労相談

⾃⽴支援担当職員

児童指導員・保育士

施設

⑤ 相 談

⑤ 支 援

相談支援担当職員

・主に生活面からの支援

⑤ 居 住 支 援 ・ 生 活 費 支 援

③ 事 業 利 用 決 定 ( 原 則 措 置 期 間 中 に 行 う )

② 事 業 利 用 申 請 ( 原 則 措 置 期 間 中 に 行 う )

養育者

⾥親

⾥親・ファミリーホーム

支援コーディネーターが、本人、

児童福祉司、⾥親等、施設職員

の意⾒を聞いて、計画を作成し、

本人同意を得る

④継続支援計画の作成

(原則措置期間中)

① 委 託

想定される受託機関

・現⾏の退所児童等アフターケア事業者

・⽣活困窮者⾃⽴支援制度における⾃⽴

相談支援機関

( 相 談 )

( 支 援 )

① 委 託

⾥親家庭・施設に

居住継続の場合の

居住支援

-112-