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30 年度改定におけるDPCの方向性
東邦大学医学部
医療政策・渉外部門
小山 信彌
2017 09 03
第24回DPCマネジメント研究会学術大会
DPCの方向性
• 基礎係数
• 機能評価係数 Ⅰ
• 機能評価係数 Ⅱ
• 激変緩和措置
1
Ⅰ Ⅱ Ⅲ
24年度 1.1565 1.0832 1.0418
26年度 1.1351 1.0629 1.0276
28年度 1.1354 1.0646 1.0296
1.1565
1.0832
1.0418
1.1351
1.0629
1.0276
1.1354
1.0646
1.0296
0.9500
1.0000
1.0500
1.1000
1.1500
1.2000
24年度 26年度 28年度
基礎係数の年次推移
-0.0142-0.0203-0.0214差(24年度-26年度)
差(26年度-28年度) 0.0003 0.0017 0.0020
基礎係数の考え方
• 基礎係数の計算方法 =
各病院群の包括範囲出来高点数の平均値
各病院群のDPC点数表に基づく包括点数の平均値
• 基礎係数は病院の財産
⇒平均より手のかかる患者さんを診ている
行き過ぎたコスト削減 ⇒ 係数が下がる
⇒病院の裁量権の減少
4
基礎係数(医療機関群)
5
6
7
例示(案)
1. 標準病院群
2. 特定病院群
3. 大学病院本院群
8
今回は見送り
Ⅱ群の考え方
• 病院の優劣ではない
• その病院が最も高く評価る方法として位置付けている
• Ⅱ群になると、基礎係数は上がる
• しかし、機能評価係数Ⅱは下がる
• 無理にⅡ群になるためには
– 単価を上げる ⇒ 単価の低い患者を入院させない
内科の患者を入院させない
– 高度な医療技術 ⇒ 簡単な手術をしない
• その結果、その地域で必要のない医療機関になる
• 病院の運営上最も大事なのは「医療機関別係数」
• 総合入院体制加算取得すべき方向
9
次回改定では名称変更?
10
11
0.0000
0.0500
0.1000
0.1500
0.2000
0.2500
0.3000
Ⅲ
東邦大学医療センター佐倉病院
Ⅲ
川崎医科大学総合医療センター
Ⅲ
関西医科大学総合医療センター
Ⅲ
埼玉医科大学国際医療センター
Ⅲ
藤田保健衛生大学坂文種報德會病院
Ⅱ
東京女子医科大学附属八千代医療センター
Ⅱ
東邦大学医療センター大橋病院
Ⅲ
福岡大学筑紫病院
Ⅲ
川崎市立多摩病院
Ⅱ
順天堂大学医学部附属練馬病院
Ⅲ
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院
Ⅱ
順天堂大学医学部附属静岡病院
Ⅲ
北里大学メディカルセンター
Ⅱ
日本大学病院
Ⅲ
日本医科大学多摩永山病院
Ⅱ
日本医科大学千葉北総病院
Ⅱ
東京医科大学八王子医療センター
Ⅲ
東海大学医学部付属八王子病院
Ⅱ
昭和大学藤が丘病院
Ⅱ
昭和大学横浜市北部病院
Ⅲ
北里大学北里研究所病院
Ⅲ
近畿大学医学部奈良病院
Ⅱ
順天堂大学医学部附属浦安病院
Ⅱ
獨協医科大学越谷病院
Ⅲ
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター
Ⅱ
東京女子医科大学東医療センター
Ⅲ
昭和大学江東豊洲病院
Ⅱ
東京慈恵会医科大学附属柏病院
Ⅲ
東海大学医学部付属大磯病院
Ⅲ
獨協医科大学日光医療センター
Ⅲ
帝京大学ちば総合医療センター
Ⅲ
近畿大学医学部堺病院
Ⅲ
関西医科大学香里病院
Ⅱ
埼玉医科大学総合医療センター
Ⅱ
自治医科大学附属さいたま医療センター
Ⅲ
東京慈恵会医科大学附属第三病院
Ⅲ
順天堂大学東京江東高齢者医療センター
Ⅲ
日本医科大学武蔵小杉病院
Ⅲ
金沢医科大学氷見市民病院
Ⅲ
東京医科大学茨城医療センター
Ⅲ
昭和大学病院附属東病院
Ⅲ
帝京大学医学部附属溝口病院
28年10月
29年4月
28年10月平均
29年4月平均
差の平均 0.0
機能評価係数Ⅰ(分院)
12
※29年4月係数降順
Ⅱ群
Ⅲ群
総合入院体制
加算2
(0.0437)
総合入院体制
加算3
(0.0291)
届出なし 計
29年4月 病院数 1 6 35 42割合(%) 2.4% 14.3% 83.3% 100.0%
10月との差 1 -1 0
28年10月 病院数 - 7 35 42割合(%) - 16.7% 83.3% 100.0%
0.0000
0.0050
0.0100
0.0150
0.0200
0.0250
0.0300
0.0350
0.0400
0.0450
0.0500
Ⅲ
埼玉医科大学国際医療センター
Ⅲ
東邦大学医療センター佐倉病院
Ⅱ
東京女子医科大学附属八千代医療センター
Ⅲ
関西医科大学総合医療センター
Ⅲ
川崎医科大学総合医療センター
Ⅲ
藤田保健衛生大学坂文種報德會病院
Ⅲ
近畿大学医学部奈良病院
Ⅱ
日本大学病院
Ⅲ
日本医科大学武蔵小杉病院
Ⅲ
日本医科大学多摩永山病院
Ⅱ
日本医科大学千葉北総病院
Ⅱ
東邦大学医療センター大橋病院
Ⅲ
東京医科大学茨城医療センター
Ⅱ
東京医科大学八王子医療センター
Ⅱ
東京女子医科大学東医療センター
Ⅲ
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター
Ⅲ
東京慈恵会医科大学附属第三病院
Ⅱ
東京慈恵会医科大学附属柏病院
Ⅱ
昭和大学藤が丘病院
Ⅱ
昭和大学横浜市北部病院
Ⅲ
昭和大学病院附属東病院
Ⅲ
昭和大学江東豊洲病院
Ⅱ
順天堂大学医学部附属静岡病院
Ⅱ
順天堂大学医学部附属浦安病院
Ⅲ
順天堂大学東京江東高齢者医療センター
Ⅱ
順天堂大学医学部附属練馬病院
Ⅲ
関西医科大学香里病院
Ⅲ
北里大学北里研究所病院
Ⅲ
北里大学メディカルセンター
Ⅲ
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院
Ⅲ
川崎市立多摩病院
Ⅲ
帝京大学医学部附属溝口病院
Ⅲ
帝京大学ちば総合医療センター
Ⅲ
福岡大学筑紫病院
Ⅱ
自治医科大学附属さいたま医療センター
Ⅱ
埼玉医科大学総合医療センター
Ⅲ
金沢医科大学氷見市民病院
Ⅱ
獨協医科大学越谷病院
Ⅲ
獨協医科大学日光医療センター
Ⅲ
近畿大学医学部堺病院
Ⅲ
東海大学医学部付属大磯病院
Ⅲ
東海大学医学部付属八王子病院
総合入院体制加算3
(0.0291)
総合入院体制加算2
(0.0437)
総合入院体制加算(分院)
13
14
機能評価係数 Ⅰ 出来高体系で評価されているものを係数化したもの
積極的に取得すべき係数
• 医師事務作業補助体制加算
• 急性期看護補助体制加算
• 看護職員夜間配置加算
• 病棟薬剤業務実施加算
• 検体検査判断料(注4 国際標準検査管理加算)
• 診療録管理体制加算
• 総合入院体制加算
15
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20
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機能評価係数Ⅱについて
• できるだけ自然体で
• 無理に採りに行く係数ではない
26
27
28
29
今回は見送り
地域医療係数(体制評価係数)
30
31
保険診療係数
32
33
適切なDPCデータの作成
34
• より正確なデータ提出が求められる
• 医事課のみの対応では困難?
• 診療録管理士の活用
35
病院情報の考え方
• 公表の7項目ミニマムリクワイアメント
• 各病院で様々な情報公開を積極的に
– 目的に患者目線が加わった
– 主要手術疾患には、パスを表示する
– 病院としての取り組みと、病気の解説
36
37
38
39
緊急入院内救急医療入院率(大学病院)
40
59.7%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
80.0%
90.0%
100.0%
110.0%
救急医療入院割合(Ⅱ群)のグラフ
100% 90%~ 80%~ 70%~ 60%~ 50%~ 40%~ 30%~ 20%~ 10%~ 0%~ 総計病院数 1 11 15 15 21 28 30 13 3 2 1 140
51.6%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
80.0%
90.0%
100.0%
110.0%
100% 90%~ 80%~ 70%~ 60%~ 50%~ 40%~ 30%~ 20%~ 10%~ 0%~ 総計病院数 57 129 102 123 153 159 157 176 162 136 88 1,442
救急医療入院割合(Ⅲ群)のグラフ
A205 救急医療管理加算(抜粋)
43
(1) 緊急に入院を必要とする重症患者に対して救急医療が行われた場合に、入院した日から 起算して7日に限り算定できる。
(2) 救急医療管理加算1の対象となる患者は、次に掲げる状態ア 吐血、喀血又は重篤な脱水で全身状態不良の状態イ 意識障害又は昏睡ウ 呼吸不全又は心不全で重篤な状態エ 急性薬物中毒オ ショックカ 重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)キ 広範囲熱傷ク 外傷、破傷風等で重篤な状態ケ 緊急手術、緊急カテーテル治療・検査又はt-PA療法を必要とする状態
900点/日
(3) 救急医療管理加算2の対象となる患者は、(2)のアからケまでに準ずる重篤な状態にあ って、医師が診察等の結果、緊急に入院が必要であると認めた重症患者をいう
300点/日
44
• 救急医療管理加算1の意味を理解
– 救急入院を要する患者
– 重症患者
– 7日間以上入院を要する
• 救急医療入院加算2は、慎重に取得
– 査定対象になりやすい
– 次回改定では200点、あるいは0になる可能性あり
45
機能評価係数 Ⅱ
• 当初の6項目に戻す
• 後発医薬品係数は、機能評価係数Ⅰへ
• 重症度係数は、激変緩和措置とともに別枠で考える
– 保険診療係数
– 効率性係数
– 複雑性係数
– カバー率係数
– 救急医療係数
– 地域医療係数
⇒ これらは、さまざまなバランスの上で考慮している
自然体の中で評価されることが望ましい46
調整係数、重症度指数、激変緩和
• 調整係数 30年度には消失
• 重症度指数 実態を踏まえていない
• 激変緩和 改定に伴う変動には、対応が必要では
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49
50
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52
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DPCのまとめ
• 調整係数の廃止
• 激変緩和措置は1年のみ施行
• 後発医薬品係数はⅠへ
• 重症度係数は、再考
• 基礎係数、機能評価係数の精緻化
– 基礎係数、疾患ごとの評価 ⇒ 実績が評価
• 機能評価係数Ⅰは、取得するよう努力
• 機能評価係数Ⅱは、自然体で
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入院期間の考え方
• 入院期間Ⅱ以内に収めるべきか
• 入院期間Ⅱは全国平均
• 入院期間Ⅲは総合病院では、30~40%
• 重症な患者、手のかかる患者を診ている証拠
• むやみにⅡ以内のすると、ベッド稼働率が低下する
• 評価も下がる
• 患者中心の医療提供、各病院ごとの平均在院日数
• できるだけ自然体で
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⇒ X
DPC制度下での医療提供
• 疾患ごとの包括医療評価
• 包括医療評価の原資は出来高払いのデータ
• このデータは、E、Fファイルより
• 現在の医療提供実態が反映される制度
• 不適切なコスト削減は、負のスパイラルに陥る
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患者さん中心の医療提供を
ご清聴ありがとうございました
58