3
∴∴ ∴ ∴∴ ∴∴∴∴ ∴∴ ∴: 主/、高志// /、\/ \雪 ∴∴ 〇〇〇〇〇°-__∴∴∴∴ ∴∴ ∴: ∴一 ∴iつ∴ ∴∴ ∴ 「∴:∴ ∴: ∴∴ ∴∴ しき 「. ∴∴∴∴ . \シ\土、言\‾、 ∴∴∴ ,i鴻 :∵ 〕螺雛東 〉(/語 .∴_∴∴一一一. く,シンプルな回路の方がベター, ということからも,電源整流は両波 よりも半波整流です.前述した出力 段もプッシュプルよりもシングル方 式の方が結果的に良音質が求めやす く,音楽再生上は好ましい,という ことにもつながりそうです. (3)使用部品の選択 音質向上策における音作りを行う 上で,使用部品の選定やその組合わ せかたはいまさらでもありません .が,重要な要素です. 受動素子の中でも1,特にコンテン 狙いは演奏会場の雰囲気を伝えてくれること./ 300B/nシングル・アンプ 杢田構文 経験則からのポイント 今回「RGAAクラブ」音の展覧会 出展に際し,平凡すぎるただの300 Bシングル・アンプでは困りもので すので,私なりに何らかの特長付け をと考えつつ新規製作しましたのが 本品です. この手の機種は過去数台,製作経 験がありますが(実働中のものは現在 3台),得られた自分なりの経験則を 生かしつつ‘‘心地よい再生音”を目 指し,音質上の仕上悌トリミング を自分好みに向くように,また他人 さまに聴いていただいてもそれほど のビンシュクを買わないことをノ亡掛 けて,設計製作してみたつもりです. 「良音質のポイントは電源にあり」に 注目してみました. (l)プッシュプルよりもシングル・ アンプ 聴く音楽のジャンルにもよります が,私なりの感性で,最近ではシン 130 ●展示会でデモ 中の杢田氏 :∴=「二 ∵∴∴ 「∴∴: ∴∴ ∴∵ :∵ ∴∴ ∴∴ ∴_∴ ∴∴ ∴∴ ∴ 「∴∴∵ ∴∴ /蒸 釜、レ♪ ∴「 ∴∴∴∴ ∴∴∴∴ 染ま ∴十 ∴:∴∴∴ 。.会: グルー辺倒となっています.再生音 が細身に感じられるときもあります が,繊細さやスピード感,鮮明な音 像,楽器特有の個陸の再現性など, 音楽再生上の素性のよさを評価して います. (2)良音質の源は電源 電源の重要性を痛感しています. 整流方式については過去幾多の比較 実験を行いましたが,‾私も半波整流 に1日の長ありと思えてなりませ ん.本諌上で新氏もその製作記事の 中で触れておられますし,また石塚 氏も本誌1996年12月号p.67に て解説しておられます. 電源のレギュレーションは悪い方 が,また演算による出力合成はまず サは大きなファクターを占めると思 っています.聴感常陸追い込み作業 の過程で最終的に試行錯誤の結果, 最もストレートに効果が確認された 個所をつぎに示します. 整流管直後のリップル・フィ ルタ用Cを無圃生ケミコン,商品 名ブラックゲートのNH型350 V耐圧品をシリーズ接続で使用. 同様にドライブ段B十のデ カップリング・コンデンサC4, C‾5の2カ所,および初段カソー ド・パスコンC。にNX型を使用. ③段間の結合コンデンサC。と ドライバ管V12のカソード・パス コンC7にフイルム・コン/インフ イニCapを,iこのカソード・パス ジオ技術

300B/nシングル・アンプ...CDプレーヤ:デノン/DCD- 1650SR プリアンプ:自作球式CR型EQ およびFETヘッド・アンプ 133 Created Date 1/19/2015 11:05:06

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く,シンプルな回路の方がベター,

ということからも,電源整流は両波

よりも半波整流です.前述した出力

段もプッシュプルよりもシングル方

式の方が結果的に良音質が求めやす

く,音楽再生上は好ましい,という

ことにもつながりそうです.

(3)使用部品の選択

音質向上策における音作りを行う

上で,使用部品の選定やその組合わ

せかたはいまさらでもありません

.が,重要な要素です.

受動素子の中でも1,特にコンテン

狙いは演奏会場の雰囲気を伝えてくれること./

300B/nシングル・アンプ

杢田構文

経験則からのポイント

今回「RGAAクラブ」音の展覧会

出展に際し,平凡すぎるただの300

Bシングル・アンプでは困りもので

すので,私なりに何らかの特長付け

をと考えつつ新規製作しましたのが

本品です.

この手の機種は過去数台,製作経

験がありますが(実働中のものは現在

3台),得られた自分なりの経験則を

生かしつつ‘‘心地よい再生音”を目

指し,音質上の仕上悌トリミング

を自分好みに向くように,また他人

さまに聴いていただいてもそれほど

のビンシュクを買わないことをノ亡掛

けて,設計製作してみたつもりです.

「良音質のポイントは電源にあり」に

注目してみました.

(l)プッシュプルよりもシングル・

アンプ

聴く音楽のジャンルにもよります

が,私なりの感性で,最近ではシン

130

●展示会でデモ

中の杢田氏

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。.会:髪 憂 畿 遼 発

グルー辺倒となっています.再生音

が細身に感じられるときもあります

が,繊細さやスピード感,鮮明な音

像,楽器特有の個陸の再現性など,

音楽再生上の素性のよさを評価して

います.

(2)良音質の源は電源

電源の重要性を痛感しています.

整流方式については過去幾多の比較

実験を行いましたが,‾私も半波整流

に1日の長ありと思えてなりませ

ん.本諌上で新氏もその製作記事の

中で触れておられますし,また石塚

氏も本誌1996年12月号p.67に

て解説しておられます.

電源のレギュレーションは悪い方

が,また演算による出力合成はまず

サは大きなファクターを占めると思

っています.聴感常陸追い込み作業

の過程で最終的に試行錯誤の結果,

最もストレートに効果が確認された

個所をつぎに示します.

① 整流管直後のリップル・フィ

ルタ用Cを無圃生ケミコン,商品

名ブラックゲートのNH型350

V耐圧品をシリーズ接続で使用.

② 同様にドライブ段B十のデ

カップリング・コンデンサC4,

C‾5の2カ所,および初段カソー

ド・パスコンC。にNX型を使用.

③段間の結合コンデンサC。と

ドライバ管V12のカソード・パス

コンC7にフイルム・コン/インフ

イニCapを,iこのカソード・パス

ラ ジオ技術

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コンC7にはインフイニCap5

〟Fを用いていますが,特にこの

個所は聴感上唖然とするほどの違

いが確認できました.

ケミコンではまったくタメです.

5i‘Fの容量は小さいようにも思わ

れますが,カソード・バイアス抵抗

値R.27号18knですのでfc≒1.8

Hzからの微分特性になります.

オーパオールNF量も3dB以

下~0の設計目標ですので,スタガ

ーの点もまったく問題ないと思いま

す.

蛇足ですが,聴感上大きな容量よ

りも,この程度の方が低音域の分解

能も増し,より好ましく感ぜられま

した.機会があればこの個所はお試

しください.オススメです.

その他出力管300Bには,ものめ

ずらしさも手伝って,プレート構造

がメッシェ・タイプと称される中国

全眞音響電子のフルミュージック

300B/nを使用してみました この

球については,本認上にて以前都来

氏がそのレポート言辞で詳述されて

おられました.

そして音決めの一翼,出力トラン

スには中村製作所のパーマロイ・コ

アNS-30SEを採用しました.

回路設計について

(1)出力段

前述の300B/nメッシュ構造を

使用していますが,諸特性,最大定

格など「椴に出回っている中国製,

ロシア製等とほほ同等とみなして,

最大プレート損失40Wの80%動

作,P。=32Wで設計を進めてみま

した3カ月程度の経過ですが,いま

のところ事故はありません.

WEが発表している300Bの特

性曲線上で,E。=400V,I。=80mA

とすると,E。は-90V付近となり

ます.これは3knの負荷線を引い

ておおよその出力を計算しますと,

出力トランス1次側で約11.5W

種度が得られそうです.

トランスの定損失を見込んでも,

2次側Z。=80終端でP。=10W

は期待できそうです.

(2)ドライブ段と初段増幅部

Vl/的cc V2/l/2ice99    V2,/1/2的99     V3/3008∩

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JAN.2004

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22論 1場

03 鮨 471▲45

3141 京14 4猟 R134m 5購削り

〈第1図〉竜頭軽減をすべて半端睦流とした300B/nシングル・アンプの全回路

131

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測定周波敏 1kH~

0、iO L00

入力亀田/tV)

〈第2図〉入出力特性

(3)周波数特性

第3図のとおり,1\kHzP。=l

W→OdBを基準にして,-ldB

落ちでのf帯域は35Hz~30

kH2,-3dB落ちでは20Hz~45

kHz,となりました.

(4)調波ひずみ率特性

第4図のとおり,測定周波数は

100Hz,lkHz,10kHzの3ポイ

ントです.出力5Wで約1.5%,出

力10Wで約4.0%です.

固定バイアスA級動作に加えカ

ソード・フォロワ直結ドライブです

が,当初の設計値より判断すると,

〈第3図〉周波数特性-3dB点での帯域は30-45kHz.NFBは3dB

剛I I IliIii iOd P=lW /eQ

l

やや出力の伸びが低いような印象を

受けます.懸念していたV2ドライ

ブ段の力不足のせいかも知れません

が,取りあえず10W得られていま

すので よしとします.

“心地よい再生音’’が得られ

たか

電気信号増幅系を経て音響エネル

ギーに変換されたスピーカより発せ

られる音を聴くことになりますの

で 原音再生などというものはもと

もと不可能なことです.

試聴における私なりの基準です

が,いかにも「・・・らしく」と表現さ

れる楽器の個性や演奏者を含む会場

1 0 0 H z :具  - i興

l IくH Z∴ ;〇 ・一 一一一一〇

10 k H z :△ 一・一・一・一△ ′

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0.01           0.10           1.00           10.00

出力/Poiwi〈第4図〉雑音ひずみ率特性.小出力でもノイズ・レベルは小さい

JAN.2004

1000       10000       1調周波数/tHと]

の雰囲気を醸し出し,それらしく伝

えてくれるような再生音であって欲

しいと考えています.

私の愛聴盤,古典バロックの合奏

協奏曲,特に弦を主体とした音楽ソ

ースを用いた手前味噌の評価になり

ますが,聴かせどころやツポ楽器

の個性やコクといったところをそれ

なりに表現してくれるような印象を

感じました.ハートに伝えてくれる

とでも申しましょうか?

少なくとも過去よくあった,しば

らく聴いているうちになんとなく落

ち着かなくなり,あれやこれやと思

いめぐらしながら,シャーシを引っ

張り返し半田ゴテを握りたくなるよ

うな気持ちにさせない再生音であっ

てくれたことにはまちがいない,と

思っています.

最後に試聴システムのラインアッ

プを記しておきます.

SPシステム:パイオニア/S-

PM2000

ADプレーヤ:ヤマハ/GT-2000

カートリッジ:オルトフォン/コ

ントラプンクトb,MC30SII,

HMC-20

CDプレーヤ:デノン/DCD-

1650SR

プリアンプ:自作球式CR型EQ

およびFETヘッド・アンプ

133