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発行:平成30年 4月10日(火) とびのこ (学校だより № 2) 文責:柿木中学校 校長 河野 新入生を迎え、中学生活が本格的にスタート! 本日12名の新入生を迎え、全校生徒37名で今年度がスタートしました。 一人一人が活躍して充実した「今」を送りながら、様々な体験をとおして自分の 「これから」を考えていきましょう。入学式式辞の一部を掲載します。 新入生の皆さん、私は、皆さんが運動会でリーダーとして活 躍する姿、学習発表会で平和の大切さを演じる姿を頼もしく感 じていました。皆さんそれぞれの夢を抱(いだ)いて今日を迎 えたことでしょう。夢を実現するためには勉強や部活動など、 学校生活に全力投球することはもちろんですが、今日は「一人 一人が心がけてほしいこと」を話します。 それは、「自分を疑う」ことです。 スポーツの試合など、 苦しい場面で「自分を信じろ!」と励まされたことはあります が、自分を疑えとはどういう意味でしょう。1950年代のス ペインの思想家オルテガ・イ・ガセットは「賢者(賢い人)と 小学校の学習発表会より は、油断すれば自分が愚か者になってしまうことを肝に銘じている人である」 信? と語っています。人間は、放っておくと自分の思想に満足してしまい、自分を 越えるものへの感覚が鈍ってしまうそうです。だから、自分の考えが及ばない 疑? 世界・自分の外にも世界があること、「自分を疑う」ことが賢者への道だ、と説 いています。「自分がされてイヤなことは、人にするな」と言うことばも、自分の 感覚だけを基準に判断してしまう危うさを含んでいます。オル テガ風に言い換えれば、「私は何も感じないけれど、イヤだと 思う人もいるはずだ」となるでしょう。 これから先、夢を叶えるには多くの人と協力していく必要が あります。世界には自分とは異なる感じ方や考え方があること すなわち「自分を疑う」姿勢を大切にしながら、中学校の3年 間、たくさんの人と関わりながら学んでほしいと思います。 新入生の皆さん、先輩方も優しい人ばかりです。安心して中学 校生活をスタートし、自分らしさを存分に発揮してください。 「みんなが笑顔で成長し合える柿木中学校」を一緒に創り上げ ていきましょう。 協力してご飯づくり(野外活動) 今年度赴任された皆さんです。ようこそ柿木中へ! 今年度、4名の職員が柿木中に赴任しました。よろしくお願いします。 まつもと まり おばら ゆうじ もりやま けん はら みよこ 松本 麻里 先生 小原 祐二 先生 森山 健 先生 美代子 先生 ・英語、1年担任 ・保健体育、2年担任 ・とびのこ学級担任 ・学習支援員として ・陸上部副顧問 ・陸上部副顧問 ・数学、バレー部顧問 授業に入ります。 平成30年度「学校経営方針」について。 豊かな自然と温かな人々に囲まれながら、一人一人を大切にした教育に取り組め るのが吉賀町の強みです。以下に、今年度の柿木中の学校経営方針をお知らせしま す。裏面の「学校経営グランドデザイン(概要図)」もご覧ください。 はじめに これからの時代、正解のない未来を切り拓くために「人をつないだ思考力」「正確に聞き取り、わ かりやすく伝える力」などの育成が必須ですが、これらは学校の中だけでは身につけることはできま せん。島根県「第2期しまね教育ビジョン21」や、吉賀町「サクラマス プロジェクト」では、家庭・地域と連携して学校教育を展開すること、豊 かな自然や教育熱心な地域の方々など恵まれた資源を生かした教育活動を 展開することを求めています。 本校では「コミュニティ・スクール」「ESD:持続可能な社会づく りの担い手を育む教育」の視点を大切にしながら、グローカル(glocal :世界的視野をもち地域に根ざして行動する)な生徒を育成したいと考 えます。 そこで、目指す15歳像を以下のように設定して学校教育目標の根拠とし、柿木小学校と共通理解 を深めながら連続性・一貫性のある教育活動に取り組みます。 地域に根ざした学びをとおして自分の生き方とふるさととの関わり方を考え、協働をとおして 環境・人権・医療福祉・異文化への理解を深め、「確かな学力」(主体的な判断力や行動力)を 身につけた生徒 1.学校教育目標 故郷を愛し、礼儀を重んじ、確かな学力を備えた、自他の人権を尊重する 生徒の育成 2.目指す生徒像 ①気持ちよいあいさつと適切なことばづかいができる生徒。 (社会性) ②課題意識をもち、進んで学ぼうとする生徒。 (学ぶ姿勢) ③助け合い、高め合える関係を築ける生徒 (生き方) 3.学校経営の理念と目指す教職員像 (1) 自らの言動が生徒の将来に大きな影響力を及ぼすことを自覚 し、尊敬・敬愛されるよう日々研鑽を積み、人間力をもって 教育活動に尽力する教職員を目指します。 「時(タイムマネジメント)・場・礼」を常に心がける。 (2) すべての教育活動をとおして、「みんなが笑顔で成長できる 柿木中学校」を目指します。職員自ら率先して動き、課題解 決に向けて迅速に対応する組織力を発揮します。 みんなで動く、すぐに動く。 生徒会が運営する野外活動 (3) よき伝統は受け継ぎ、斬新なアイデアも出し合いながら先進 的な教育活動を展開します。小規模校の特性を生かし、学校 経営に積極的に参画する教職員を目指します。 →「去年と同じでは恥ずかしい」という気持ちで。 4.学校経営の重点と具体化への方策 (1) 人権尊重の精神と実践力を培う人権・同和教育の推進 (2) 人生観を育むキャリア教育の充実 (3) 豊かな心を育てる道徳教育の充実 (4) 確かな学力の定着を図る学習指導の充実 (5) 自立を目指し「温かな眼差しで対応する」生徒指導の充実 どんな変化が生じるかワクワク!

平成30年度「学校経営方針」について。 とびのこkakichu/gakkoudayori/H30/H30_tobinoko_02.pdf · だから、自分の考えが及ばない 疑? 世界・自分の外にも世界があること、「自分を疑う」ことが賢者への道だ、と説

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Page 1: 平成30年度「学校経営方針」について。 とびのこkakichu/gakkoudayori/H30/H30_tobinoko_02.pdf · だから、自分の考えが及ばない 疑? 世界・自分の外にも世界があること、「自分を疑う」ことが賢者への道だ、と説

発行:平成30年 4月10日(火)

とびのこ(学校だより № 2)文責:柿木中学校 校長 河野

新入生を迎え、中学生活が本格的にスタート!本日12名の新入生を迎え、全校生徒37名で今年度がスタートしました。

一人一人が活躍して充実した「今」を送りながら、様々な体験をとおして自分の

「これから」を考えていきましょう。入学式式辞の一部を掲載します。

新入生の皆さん、私は、皆さんが運動会でリーダーとして活

躍する姿、学習発表会で平和の大切さを演じる姿を頼もしく感

じていました。皆さんそれぞれの夢を抱(いだ)いて今日を迎

えたことでしょう。夢を実現するためには勉強や部活動など、

学校生活に全力投球することはもちろんですが、今日は「一人

一人が心がけてほしいこと」を話します。

それは、「自分を疑う」ことです。 スポーツの試合など、

苦しい場面で「自分を信じろ!」と励まされたことはあります

が、自分を疑えとはどういう意味でしょう。1950年代のス

ペインの思想家オルテガ・イ・ガセットは「賢者(賢い人)と 小学校の学習発表会より

は、油断すれば自分が愚か者になってしまうことを肝に銘じている人である」信?

と語っています。人間は、放っておくと自分の思想に満足してしまい、自分を

越えるものへの感覚が鈍ってしまうそうです。だから、自分の考えが及ばない疑?

世界・自分の外にも世界があること、「自分を疑う」ことが賢者への道だ、と説

いています。「自分がされてイヤなことは、人にするな」と言うことばも、自分の

感覚だけを基準に判断してしまう危うさを含んでいます。オル

テガ風に言い換えれば、「私は何も感じないけれど、イヤだと

思う人もいるはずだ」となるでしょう。

これから先、夢を叶えるには多くの人と協力していく必要が

あります。世界には自分とは異なる感じ方や考え方があること

すなわち「自分を疑う」姿勢を大切にしながら、中学校の3年

間、たくさんの人と関わりながら学んでほしいと思います。

新入生の皆さん、先輩方も優しい人ばかりです。安心して中学

校生活をスタートし、自分らしさを存分に発揮してください。

「みんなが笑顔で成長し合える柿木中学校」を一緒に創り上げ

ていきましょう。 協力してご飯づくり(野外活動)

今年度赴任された皆さんです。ようこそ柿木中へ!今年度、4名の職員が柿木中に赴任しました。よろしくお願いします。

まつもと まり おばら ゆうじ もりやま けん はら みよこ

松本 麻里 先生 小原 祐二 先生 森山 健 先生 原 美代子 先生・英語、1年担任 ・保健体育、2年担任 ・とびのこ学級担任 ・学習支援員として

・陸上部副顧問 ・陸上部副顧問 ・数学、バレー部顧問 授業に入ります。

平成30年度「学校経営方針」について。豊かな自然と温かな人々に囲まれながら、一人一人を大切にした教育に取り組め

るのが吉賀町の強みです。以下に、今年度の柿木中の学校経営方針をお知らせしま

す。裏面の「学校経営グランドデザイン(概要図)」もご覧ください。

はじめにこれからの時代、正解のない未来を切り拓くために「人をつないだ思考力」「正確に聞き取り、わ

かりやすく伝える力」などの育成が必須ですが、これらは学校の中だけでは身につけることはできま

せん。島根県「第2期しまね教育ビジョン21」や、吉賀町「サクラマス

プロジェクト」では、家庭・地域と連携して学校教育を展開すること、豊

かな自然や教育熱心な地域の方々など恵まれた資源を生かした教育活動を

展開することを求めています。

本校では「コミュニティ・スクール」「ESD:持続可能な社会づく

りの担い手を育む教育」の視点を大切にしながら、グローカル(glocal

:世界的視野をもち地域に根ざして行動する)な生徒を育成したいと考

えます。

そこで、目指す15歳像を以下のように設定して学校教育目標の根拠とし、柿木小学校と共通理解

を深めながら連続性・一貫性のある教育活動に取り組みます。

地域に根ざした学びをとおして自分の生き方とふるさととの関わり方を考え、協働をとおして

環境・人権・医療福祉・異文化への理解を深め、「確かな学力」(主体的な判断力や行動力)を

身につけた生徒

1.学校教育目標故郷を愛し、礼儀を重んじ、確かな学力を備えた、自他の人権を尊重する

生徒の育成

2.目指す生徒像

①気持ちよいあいさつと適切なことばづかいができる生徒。 (社会性)

②課題意識をもち、進んで学ぼうとする生徒。 (学ぶ姿勢)

③助け合い、高め合える関係を築ける生徒 (生き方)

3.学校経営の理念と目指す教職員像

(1) 自らの言動が生徒の将来に大きな影響力を及ぼすことを自覚

し、尊敬・敬愛されるよう日々研鑽を積み、人間力をもって

教育活動に尽力する教職員を目指します。

→ 「時(タイムマネジメント)・場・礼」を常に心がける。

(2) すべての教育活動をとおして、「みんなが笑顔で成長できる

柿木中学校」を目指します。職員自ら率先して動き、課題解

決に向けて迅速に対応する組織力を発揮します。

→ みんなで動く、すぐに動く。生徒会が運営する野外活動

(3) よき伝統は受け継ぎ、斬新なアイデアも出し合いながら先進

的な教育活動を展開します。小規模校の特性を生かし、学校

経営に積極的に参画する教職員を目指します。

→ 「去年と同じでは恥ずかしい」という気持ちで。

4.学校経営の重点と具体化への方策

(1) 人権尊重の精神と実践力を培う人権・同和教育の推進

(2) 人生観を育むキャリア教育の充実

(3) 豊かな心を育てる道徳教育の充実

(4) 確かな学力の定着を図る学習指導の充実

(5) 自立を目指し「温かな眼差しで対応する」生徒指導の充実 どんな変化が生じるかワクワク!

Page 2: 平成30年度「学校経営方針」について。 とびのこkakichu/gakkoudayori/H30/H30_tobinoko_02.pdf · だから、自分の考えが及ばない 疑? 世界・自分の外にも世界があること、「自分を疑う」ことが賢者への道だ、と説

自己肯定感安心感

学び

地域力(ソーシャルキャピタル)向上

自己有用感感謝

元気

平成30年度 吉賀町立柿木中学校 学校経営グランドデザイン

学校教育目標

故郷を愛し、礼儀を重んじ、確かな学力を備えた、自他の人権を尊重する生徒の育成

生 徒

地域に根ざした学びをとおして自分の生き方とふるさととの関わり方を考え、協働を

とおして環境・人権・医療福祉・異文化への理解を深め、「確かな学力」(主体的な判

断力や行動力)を身につけた生徒

目指す生徒像 ①気持ちよいあいさつと適切なことばづかいができる生徒。(社会性)

②課題意識をもち、進んで学ぼうとする生徒。 (学ぶ姿勢)

③助け合い、高め合える関係を築ける生徒 (生き方)

保護者 地 域

○学校の教育活動に積極的に参加・協力。 ○地域ぐるみで子どもたちを育てよう!を

○学力面での基礎・基本の徹底、基本的な生活 合いことばに、積極的に教育活動に参加。

習慣の確立、充実した部活動を望んでいる。 ○柿木手作り自治区、婦人会、食生活改善推

○人を思いやる心や礼儀正しい態度、学ぶ意欲 進協議会、NPO法人「エコビレッジかき

が育つことを望んでいる。 のきむら」など。

「吉賀町サクラマスプロジェクト」サクラマスとは、海に下り大き

く成長してふるさとの川に戻ってきたヤマメの名称です。ふるさとでの学びや体験をもとに、いつの日かふるさと吉賀町を支える人材(財)の育成を目指します。

関係法規・吉賀町教育目標

柿木中学校いじめ防止基本方針

「コミュニティ・スクール」の視点「地域に学ぶ」視点で学校組織を

改編し、学校を中心とした地域づくり(スクール・コミュニティ)を形成します。

「ESD」の視点持続可能な社会づくりの担

い手を育むため、自然環境に恵まれた本地域の特性を生かして、グローカル(glocal:世界的視野をもちながら地域に根ざして行動する)な人間を育成します。

○お互いを大切に思い、行動できる人を目指します。

○ふるさとについて学び、将来の自分の生き方を考えます

○思いやりや共感する心、社会の一員としての責任感を育てます。

○授業・家庭学習・生活習慣をとおして学力の向上を目指します。

○自立に向け、自分で考え正しい行動ができる判断力を育てます。

地域への愛着安心感

指 導 の 重 点

大人の姿大人の姿

世代間連携

目指す教職員像①教育公務員としての自覚をもち、その使命を遂行する。→「時(タイムマネジメント)・場・礼」を常に心がける。

②率先垂範し、実践者として協働意識をもって動く。 →「みんなで動く、すぐに動く。」

③学校経営に参画し、課題解決に向けて自ら働きかける。→「去年と同じでは恥ずかしい」という気持ちで。