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3章 1.事務局へのアンケート 103 3章 アンケートの結果と考察 1. 事務局へのアンケート 各モデル校を担当している、全 9 つの事務局に対してアンケートを実施した。事務局のうち、民間 企業が 5 箇所、社団法人が 1 箇所、自治体が担当してところが 3 箇所である。アンケートの回収率は 100%である。 アンケートは、以下の 3 つのパートに分けて聞いている。 Ⅰ. サポート本部の支援について Ⅱ. 全国会議について Ⅲ. ホームページについて Ⅳ. 学校エコ改修と環境教育事業に関する意見・感想

3章 1.事務局へのアンケート 3章 アンケートの結果と考察 · 重点的にやった方が良いのでは?と感じました。 進め方についてのサポートは大枠の方向で、必要に応

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3章 1.事務局へのアンケート

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3章 アンケートの結果と考察

1. 事務局へのアンケート

各モデル校を担当している、全 9つの事務局に対してアンケートを実施した。事務局のうち、民間

企業が 5箇所、社団法人が 1箇所、自治体が担当してところが 3箇所である。アンケートの回収率は

100%である。

アンケートは、以下の 3つのパートに分けて聞いている。

Ⅰ. サポート本部の支援について

Ⅱ. 全国会議について

Ⅲ. ホームページについて

Ⅳ. 学校エコ改修と環境教育事業に関する意見・感想

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3章 1.事務局へのアンケート

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(1)アンケートの結果

Ⅰ.サポート本部の支援について

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3章 1.事務局へのアンケート

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Ⅰ.サポート本部の支援についての要望(自由記述)

■スタートがポイントで、エコ改修にむかって事業計

画(年度計画)における文科省扱い事業との調整、

環境教育に向かっては教科システムとの調整等につ

いてのサポートがあると、担当部局、先生方におい

て事業推進に向けた基本的な考え方を整理すること

ができる。

■座長及び座学の講師の選任については、継続した支

援や経費を節約のため地元の人で対応を

■WSで使用する実験機器は高価なものであり、今後

の学校での活用について事前にアドバイスを。

■学校関係者への事業説明は、参加者よりずっと早く

重点的にやった方が良いのでは?と感じました。

■進め方についてのサポートは大枠の方向で、必要に応

じて細部をアドバイスいただくほうが良いと感じま

した。それぞれの地域は、学識経験者を確保している

ため、大枠が決まれば細部は学識経験者・事務局で進

めることができると思います。そのほか、来ていただ

いた時の熱心な様子は、非常に好感をもちました。

■リーダーシップをとって環境省の意向を自治体事務

局に伝え、少し強い姿勢で臨む方がスムーズに進む気

がする。

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3章 1.事務局へのアンケート

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Ⅱ.全国会議について

Ⅱ.全国会議についての要望(自由記述)

■会議次第、資料を事前に提供いただき、出席者も準

備し参加できるようにお願いしたい。

■行政担当者の協議の場が必要だと思います。

■事業の進行に合わせた企画などもあると思います。

■前回のような雰囲気で情報交換ができれば非常にあ

りがたいです。

■各検討会の取り組みのアイデアや資料作り、参加者を

引きつける方法の共有と開発を行なうような事務局、

作業会議のようなものや、教職員の情報交換の会があ

ると良いと思います。

■改修工事内容、ワーキング内容等まとめたものを配布

していたただきたい。

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3章 1.事務局へのアンケート

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Ⅲ.ホームページについて

Ⅲ.ホームページについての要望(自由記述)

■なかなか難しいわけですが、各校の特性・課題など

の比較・理解ができる簡単な資料があると、共通点

や違いを発見しやすいと思います。

■参加者の PTA の方から「よく見ています。他のモデ

ル校の情報を大変参考になります。」というお話をう

かがいました。

■各校の状況や課題などの前提条件が分かるほうがよい

かもしれないと思いました。全国会議ではじめて各校

の置かれている状況が分かったため。

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3章 1.事務局へのアンケート

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Ⅳ.学校エコ改修と環境教育事業に関する意見・感想(自由記述・その1)

■工事内容をそのものを学習という中でまとめてゆく

という過程を重視した事業は大変面白い。また、環

境というテーマは幅広く、それぞれがバラバラに考えて

いる状況の中、他分野の方との交流が得られる点で

も有意義だと思う。

■全体像を十分に理解しないまま、事務局を受託し、

試行錯誤で、学校エコ改修検討会 5 回及び、環境教

育検討会 2 回を開催しましたが、それぞれの検討会

及び学校の関係が十分にできていないように思う。

これらの関係を築き、コンペに学校の意見を反映で

きるよう、引き続き、環境教育検討会の勉強会をす

ぐにでもスタートしたいと思っていますが、(座長要

望有り)行政との契約が単年度契約であり、事務局

として平成 18 年度の動きが取れない状況です。小学

校や座長との勉強会の内容など、検討しなければな

らない課題も多く、またプロポーザルコンペまで時

間が少ないため、少々あせりを感じています。先日、

プロポーザルに関しての議論があり、他地域の先行

事例などがあれば、情報をいただきたいと学校エコ

改修検討会より要望がありました。

■フィージビィティ調査などの文頭に、環境教育検討

会は参加者である地域住民やこどもたちを環境教育

していく場というような主旨が書いてあり、また、

そのように考え事業を進めてきました。開始当初は、

急ピッチで進めなければならないような状況だった

ので、関係者への説明を一通り行ないはじめてみま

したが、開始後 3 ヶ月後でもなかなか事業の全体像

や各部会の位置づけのイメージが伝わりきっていま

せんでした。

■様々な形で説明しているのですが、理解しにくかっ

たと思います。事務局等の関係者ですら把握しきれ

ていない部分もあったと思われます。

■まず、自治体、学校関係者等についてきちんと時間の

余裕などを見ながら説明し、まずそこから環境教育を

行なっていく必要があると思いました「関係者による

プレ環境教育検討会?」。そこで、お互いの役割や学

校での可能性が議論や実験等のなかから多少見出せ

て始めた方が高森では良かったと思われます。

■HPへのUPによる各校の取り組みは読めるのです

が、事務局としては現実的な情報が定期報告で分かる

といいと思いました。定期報告と同じフォーマットに

よる簡単なレポート、記入しにくい面もあるので、そ

のへんは本部の聞き取りによる内容を集約した本部

通信など。各校により条件は異なりますが、その辺が

わかれば様々な対応策は検討しやすかった部分もあ

ったとおもいます。

■環境教育事業の取り組みが事前の事業説明が中途半

端なため、十分な予算と時間が確保できなかった。環

境調査の項目があまりに専門的であり、全調査を東北

の業者が受託できることができませんでした。また、

経費が高額であり、当市のようなエコ改修にかかる経

費総額が 1億円程度の場合、夏冬の調査費 800 万円の

予算確保が苦しい、総額に応じた調査内容の見直しが

必要。今回実施したエコ改修検討会を費用対効果から

見ると、当市の体制にも不備がありましたが、出席者

がエコ改修の意識がどの程度高まったか疑問。この経

費を環境対策に回したならば大いによろこばれたと

思います。1つの講座が 1時間以内のため。講義テー

マを理解させるには、短かったのでは。

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3章 1.事務局へのアンケート

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Ⅳ. 学校エコ改修と環境教育事業に関する意見・感想(自由記述・その2)

■自治体の姿勢、学校関係者の熱意の度合いに大きく

左右される事業ではあるが、全体の事務局(サポー

ト本部)と各地の事務局の能力やリーダーシップも

かなり重要になる。当初、事業の内容が良くわから

なかったことが、スタート時点での時間的ロスを招

いたのではないかと思う。この点は反省点ではない

でだろうか?また、座長・アドバイアザー・講師の

人材リストをつくりサポート本部位が把握しておけ

ば、今後あたらしい学校での事業を行なうとき、事

務局としてもありがたいはずである。

■事業主旨を理解するという観点から考えると、初年

度は年度当初から開催し、半年の検討会、半年の設

計と進む程度の時間経過が必要だろうと思います。

そのプロセスを利用し、教育の可能性検討も充実す

ることになるし、2年目、3 年目はまさに実践になり

ます。

■黒松内は、これらプロセスを約半年の間で進めまし

たが、地域の方々にとっては咀嚼する時間があまり

にも少なく、強引さが否めない結果となります。ま

ずは始めて、修正を加えるというパワープレー的展

開。(時には必要ですが、、、。)子どもたちの表現、言

葉が未来に続く最も強い力になりますが、子どもた

ちに説明する、説明できる大人たちになるにも時間

は必要です。

■本事業のねらいとする様な検討の場つくりにお金

(予算)を使うことがだんだん難しくなっている状

況の中、充実した内容とするため、必要な時間の確

保が最も大事なことですし、事業の質を決めると感

じています。

■開催校の忙しさから、期限内で予定の時間数や項目を

消化するスケジュールを組むのが現実的に困難です。

プログラムや事業から工事までの期間の流動性がほ

しいです。

■環境教育研究会の進め方についても、各学校の環境学

習の習熟に合わせた流動的に進めていけるような枠

組みであるといいと思います。

*上記の部分で学校との認識の違いがあり、その調整の

ための打ち合わせの場面でお手伝い頂いたのが大変

助かりました。そのような場を、事業の早い段階で設

けることができたらよかったと思いました。

■支援本部があると省庁から直接受注したときの硬い

雰囲気がほぐれる面があり、非常に良いと感じます。

■事業のアウトプットとして改修が 1つの軸ですが、エ

コ改修検討会が先行し、環境教育の素地が対象校にな

いケースでは、どうしても「ハード先行型」と検討会

参加者にとられました。

■エコ改修検討会の最初の実験の準備が事務局として

手間を要しました。事務局の勉強になったといいう感

じです。

■モデル事業のPRパンフについて、文字を大きくする

など見やすくしてほしいという声がありました。あわ

せて、パンフを見た人たちから主旨がなかなか理解し

にくいという声がありました。

■環境省側からモデル事業について、県教育委員会にも

一層PRいただくと事業化が円滑に進むと期待して

おります。

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3章 1.事務局へのアンケート

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(2)アンケートの結果の考察

■サポート本部の支援について

サポート本部が行った支援の中では、「人材の紹介」「検討会プログラム作成へのアドバイス」が

最も有効であるとの回答を得た。また、サポート本部がなかった場合に、検討会において質が低下

するものについて聞いたところ、「人材の適応」「プログラム構成」が多くあげられた。このことか

ら、これらのサポート本部の支援が、地元の事務局にとって必要であり、それによって事業の質が

上がったと考えられる。

2 番目に有効であった支援として「検討会での事業説明」があげられた。検討会の参加者に本事

業の主旨や目的を正確に伝え、関係者の疑問を解消することは、その後の検討会の運営をスムーズ

に進めるために必要であると考えられる。

■全国会議の開催について

全国会議の開催については、1つの事務局を除いて有効だったと答えている。全国会議が「有効

だった」との答えとして多かったのは、「他のモデル校の様子を知ることができたから」であった。

全国会議の開催が有効であることは、明らかであるが、会議の内容については、もう少しテーマ

を絞った意見交換会を望む声が自由記述に多くみられことから、次回以降には中身についての改良

が必要だと考える。

■ホームページについて

ホームページを、業務の報告時以外にも見ている事務局は半数強であった。ホームページを見る

目的は「他のモデル校の様子を見て参考にするため」である。同じ事業に取り組んでいるモデル校

同士で、進捗状況や様子を公開することは、進め方や内容が参考になるだけでなく、刺激にもつな

がり相乗効果によって事業の質を上げることにつながっていると考えられる。

また、4 つの事務局については、「ブログ上の報告を議事録や報告書としても利用できて便利」

と答えており、他の用途にも使われていることがわかる。

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3章 2.座長へのアンケート

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2. 座長へのアンケート

9 つのモデル校の「学校エコ改修検討会」「環境教育検討会」それぞれの座長の先生方に対してア

ンケートを実施した。アンケートの内容は、以下の 3つに分かれている。

Ⅰ. サポート本部の支援について

Ⅱ. 全国会議について

Ⅲ. 学校エコ改修と環境教育事業に関する意見・感想

・アンケートの回収状況

・アンケート結果の集計

アンケートは、「学校エコ改修検討会」「環境教育検討会」の両座長の回答を合計して集計した。

配布 回収

学校エコ改修検討会 10 人 8 人

環境教育検討会 10 人 8 人

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3章 2.座長へのアンケート

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(1)アンケートの結果

Ⅰ.サポート本部の支援について

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3章 2.座長へのアンケート

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Ⅰ.サポート本部の支援についての要望(自由記述)

■1 のgでも示したように、「サポート」の意義は大き

い(特に初年度)が、今後は、それぞれのケースで事

例の蓄積ができ、課題や問題点も見えてくると思わ

れる。それらをふまえて新たに情報を提供したり、

新たなサポートしたり、また双方向性をもったやり

とりが重要になってくるのではないか。

■教育が表面的にならず、継続性をもつよう工夫が必

要。

■プロポーザル後の基本設計を行なう方法について、

座長・アドバイザーなどの参加が必要。

■どうしても観念論になりやすいが、次年度以降より実

績を踏まえたものになることを期待する。

■座長向けの説明会をなるべく早い時期に開催した方

が良いと思います。

■情報の整理のされ方を工夫されたい。もっと構造的に

■内外の情報提供

■当該学校と行政及び事務局関係者が抱える問題等の

聴取とその解決(調整等)

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3章 2.座長へのアンケート

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Ⅱ.全国会議について

Ⅱ.全国会議についての要望(自由記述)

■単なる顔あわせ、発表会でなく、集まった意味があ

る会議になるとよい。意見交換・交流・ネットワー

クづくりができるような会議だと更によかった。

■結果の情報交換は、HPにまかせ、全国会議では、

プロセスの苦労話や思い入れを語り合い、共感を得

てモチベーションにつなげていきたい。ただし、教

条的なご託宣だけでは人は動かない。

■苦労している点など問題があった場合、どのように

克服したかなどについて意見交換できると良い。

■懇親会を立食形式として自由に情報交換できるよう

にした方が良いと思います。

■進んでいない所の個別事情は参考にならない。各地区

の報告に重みをつけてもよかったのでは、検討会内容

について時間を取り具体的内容を共有できたらよか

った。

■全国会議に出席するに値する準備をしてきてほしい

もの、報告やり方が弁解になるのはいただけない。

■各モデル校での活動の紹介と意見交換の場としてほ

しい。

■要出席者の検討(当該学校の校長の出席が必要)

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3章 2.座長へのアンケート

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Ⅲ. 学校エコ改修と環境教育事業に関する意見・感想(自由記述)

■ハードとソフト両者をつなぐ一貫した材料が必要。

ハードはとにかくよいソフトをつくるきっかけにな

ればよいとするのは絶望的。まずは、しっかりとし

たハードを作ること、そのためのシナリオ、プロセ

スづくりが重要。建築はそのような力をもっていま

す。

■まずは学校であるが、次の段階として公共施設(庁

舎など)。(空間経費が利益と直接結びつかないよう

な事業所では、省エネ対策のインセンテイブが働き

にくいところがあると感じるため。

■冬季に実際に学校を調査して、あまりにも劣悪な温

熱環境に驚愕しました。数十年前の環境とほとんど

変わりがありません。贅沢なレベルではなく、若干

でも温熱環境を向上することが必要です。その中で

省エネ、地球環境保全を学習するプロセスを実現し

ていきたいと思います。

■受身の姿勢だけでなく、勉強を踏まえて提案を行な

うというところは大変熱がはいっていた。設計者た

ちが学校の問題を理解しながら一生懸命設計してい

る様子をみることは、信頼関係が気づける点で大変

意義があると感じた。各講師にもそれぞれ学校をテ

ーマに内容のそろった講義をしていただき、専門家

同士の交流の機会になった。インフォーマルな席(飲

み会等)をなさると参加者から意見がさらに出やす

かったと思われる。

■自治体を動かすには改修が不可欠であるが、改修な

しでも現状を反面教材とした教育の効果もある。改

修したものを無批判で教材化することに大きな問題

があり、教育のプロセスからの事後評価が不可欠で、

スパイラル的なフィードバックループが形成される

ことが望まれる。この意味でプロポーザル後の基本

設計において、ワークショップ等を先生方を含めて

行い、十分に事前評価シミュレーションをして計画

を練る必要がある。安易なエコグッズの展覧会場に

なることだけは、避けたい。各プロセスで総合的な

評価を十分に行なって進めてほしい。

■モデル校と意見調整

■大変意義のある事業だと評価している。特に学校エコ

改修と環境教育の車輪でやる意味は大きい。その点で

文科省と連携が課題?一過性の「プロジュクト」でな

く、継続性のある地域に根ざしたムーブメントになる

ことを期待している。

■学校エコ改修の建築関係者と環境教育事業関係者と

の合同シンポのようなかたちの交流(意見対策)の機

会を多くしてほしい。

■学校・行政関係・地方事務局・各検討会間の連携の円

滑化が望まれる。(二つの検討会の有機的な連携が必

要)(改修検討会が先行しすぎる感がある。)

■教育検討会として、学校と直接連絡が取れない体制が

ある、(事務局を常に通しての活動に制限されている

感がある。)

■本事業に関わる機会を与えていただきありがとうご

ざいました。本事業に関わっての感想ですが、エコ改

修検討会と環境教育検討会の連携が十分に図れなか

ったという反省があります。(エコ改修検討会の座長

や事務局と意見交換したわけではない私の感想で

す。)スケジュールがぎりぎりだったということが原

因のひとつでありますが、両検討会の進行が平行して

進むという計画にも無理があるのかなという気もし

ました。環境教育が先行し、学校や地域による現校舎

の改修検討の学習効果をいかして、改修検討会に進む

といういのが望ましいと考えます。改修検討会に地域

の建設業者らが参加し環境を考えるというプログラ

ムで、多くの関係者の意識啓発にはなったようです

が、設計者が早い時期に決まっていて環境教育検討会

に設計者が参加し、校舎を環境教育にいかしていく方

法について議論を深められるとよりよい環境教育プ

ログラムづくりが可能になると考えます。どれも、時

間の制約がなければの話で難しいことは理解してお

りますが、今後進めるところの参考になれば幸いで

す。

■最大の難問は、教師の協力体制です。その手筈を整え

ていたのに、今度の移動でキーパーソンが変わってし

まいました。合併して新しい市になったので、連絡網

を再構築して対応します。

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3章 2.座長へのアンケート

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(2)アンケート結果の考察

■サポート本部の支援について

サポート本部が行った支援の中で、「検討会プログラム作成のアドバイス」が最も有効であると

の回答を得た。また、サポート本部がなかった場合に、検討会において質が低下するものについて

の答えとして、「検討会のプログラムについて」や「ワークショップの内容について」が多くあげ

られており、検討会の内容についてのアドバイスは、今年度の検討会の実施に対して貢献していた

ことがわかる。

自由記述では、実績を踏まえた上で、新しい情報、新たなサポートへの要望が述べられていた。

■サポート本部の支援について

全国会議の開催については、全ての回答者が有効だと答えている。開催回数については、年に 1

回程度と答えた人がほとんどだった。

全国会議が「有効だった」と答えた理由として多かったのは、「他のモデル校の様子を知ること

ができたから」であった。前例のない事業の初年度のモデル校にとっては、全モデル校の関係者が

一同に介して情報を収集する機会を設けることはとても有効だったと考える。ただし、会議の内容

については、自由記述欄にあるように、様子を聞いて参考にするだけでなく、情報交換・意見交換

の場となるような改良が必要だと考える。また、校長先生の出席を望む声もあった。