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© 2013 Autodesk
知っているようで知らない!?解析結果の解釈
プロダクトサポートエンジニア 伊藤哲哉
第3回 Autdoesk Simulation Moldflow ライブヘルプ
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Moldflow “ライブ ヘルプ”セッションの目的
テクニカルサポート� 電話サポート
� Webメールサポート
� FAQサイト
� フォーラム
� 開発部門へ製品不具合
をレポート
ライブ ヘルプ1. ASUGを通じて、多くのユーザ様
を直接ヘルプできる
2. 直接フィードバックを頂くことができる(Q&Aセッション)
3. テクニカルサポートから積極的な情報発信ができる
4. セッションの録画を全ユーザ様へ公開
忙しくてセミナー、トレーニングに出張が難しいユーザ様にもお勧めです!
ユーザ様固有の問題を迅速に解決
Web会議システムによる、気軽に参加いただく1時間のサポートセッション
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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�ログから何がわかる?
解析ログファイルの⾒⽅や確認方法
充填時の圧⼒変化、体積変化、最⼤型締⼒、成形品重量、エラーの種類・・・・
� トラブルシューティングのために� 計算の進⾏状況の確認のために� 結果の状況を簡易的に知るために
ログは多くの手掛かりを知ることができる情報源
サポートにお問い合わせ頂く際、形状意匠面にコンフィデンシャルな情報を含みモデルをご提出頂けない場合は、
ログをご提出頂くことで問題の手掛かりになることがあります
チェックを入れることでログを表示
ログ
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�初心者編 -ログの基本構成と注目ポイント-
� 充填/保圧時の圧⼒変化、体積変化、流量変化、冷却時の収束など・・
⼊⼒値の情報
� セットアップ: マシンのスペック、Moldflowのバージョン� 条件設定 : プロセス条件、ソルバーパラメータ、材料� モデル設定 : メッシュの品質、体積、面積
計算時の情報
計算後の情報
� 最⼤型締⼒、製品重量、結果の最⼤値/最小値、計算時間など・・
このセクションでは警告、またはエラーに注目
このセクションでは計算の進⾏状況に注目
このセクションでは計算結果を簡易的に把握できる
各モジュールや解析には推奨のレイヤー数がある
例:
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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�充填時間と圧縮性の関係性
Simulation Moldflow Insightでは、より実現象に近づけるため、樹脂の圧縮性まで考慮している(圧縮性はゴムのような特性)
指定した充填時間 計算後の充填時間
設定したのに計算結果が合わない(充填時間結果の⽅が若⼲⻑め)
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�充填時間と圧縮性の関係性
圧力(
Mpa)
スクリュ位
置(
mm
)
← PT3到達時間
←スクリュ停止時間
スクリュ位置
設定充填時間=スクリュ停止時間
時間(秒)
シリンダー 成形品スクリュ
溶融樹脂
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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�玄人編 -聞きなれない項目や⾒⽅を解説-
ノード レイヤー番号:デフォルトでは表示されない3Dの結果
バージョン2013から追加
⼊⼒値の情報
計算時の情報
計算後の情報
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�玄人編 -聞きなれない項目や⾒⽅を解説-
肉厚方向
6層
設定した層数と実際に生成された層数のギャップを視覚的に確認可能
5層以下
⼊⼒値の情報
計算時の情報
計算後の情報
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� 玄人編 -聞きなれない項目や⾒⽅を解説-
� FEM冷却解析のサイクル内の非定常解析で出⼒
� プロセス設定の⾦型温度収束許容値(デフォルトは0.1)以下になるまで⾦型温度計算を繰り返す
サイクル⾦型温度差とは?
⼊⼒値の情報
計算時の情報
計算後の情報
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1サイクル
(1ショット)
2サイクル
(2ショット)
3サイクル
(3ショット)
4サイクル
(4ショット)
温度差
0.5℃
45.8℃
45.3℃
45.1℃
45.01℃
温度差
0.2℃
温度差
0.09℃
⾦型温度収束許容値:0.1
射出成形機が作動した後、成形品の品質が安定するまで数ショット成形するイメージ
温度差が最⼤となるノードを
サイクル⾦型温度差としてログに表示
� 玄人編 -聞きなれない項目や⾒⽅を解説-
サイクル⾦型温度差とは?
⼊⼒値の情報
計算時の情報
計算後の情報
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平均値では表現しづらい極端な値の偏りのある場合に使用平均値では表現しづらい極端な値の偏りのある場合に使用平均値では表現しづらい極端な値の偏りのある場合に使用平均値では表現しづらい極端な値の偏りのある場合に使用
小さいほうから順番に並べ何パーセント目にある値を示す
・・・
1個 2個 3個 9個 10個・・・
5g 5g 5g 5g 100g
計10個
5g・・9個100g・・1個
例:90パーセンタイル = 5(g)最大値 = 100(g)
� 玄人編 -聞きなれない項目や⾒⽅を解説-
パーセンタイルとは?
⼊⼒値の情報
計算時の情報
計算後の情報
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局所的に⾼せん断速度せん断速度分布
せん断速度: 最大 = 10000(1/s)せん断速度: 95 パーセンタイル = 2000 (1/s)
殆どが 2000(1/s) 以下だが局所的に 10000(1/s)の⾼いせん断速度がある
ゲート付近は⾼せん断速度
になりやすい
� 玄人編 -聞きなれない項目や⾒⽅を解説-
パーセンタイルとは?
⼊⼒値の情報
計算時の情報
計算後の情報
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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充填解析と冷却解析の製品温度結果の解釈
�成形品の温度結果について
BEM冷却解析流動解析 FEM冷却解析(熱伝導ソルバーを使用時)
⾦型冷却オプションによっては
・温度、成形品(非定常)
・温度、成形品(開始からの非定常)「温度」結果 「温度、成形品」結果
「温度、成形品(平均)」結果
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質問
充填解析の「温度」結果と冷却解析の「温度、成形品」結果は
なにが違うのですか?
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�流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
流動解析の3D「温度」 冷却解析の3D「温度、成形品」
製品イメージ
ゲート直下の製品温度に違いがある?
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充填を考慮していない
�流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
流動解析の「温度」 冷却解析の「温度、成形品」
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�流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
「温度、成形品」� サイクルタイム 30s
� 樹脂温度 240℃
0S
あらかじめ樹脂温度の熱源で満たされていると仮定
240℃
30S冷却箇所のバラツキがわかる
低い温度 ⾼い温度
40℃
60℃
「温度、成形品」
結果出⼒
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�流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
⾦型温度のバラつきがもとまる
「温度、⾦型」
冷却解析 充填解析
⼊⼒値
充填
「温度、成形品」 「温度」
冷却解析無しの場合は型温均⼀と仮定
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�補足
流動解析の「温度」 冷却解析の「温度、成形品」
ゲートの高温箇所は単に厚肉によるもの流動を考慮しているためゲート部は⾼温
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充填解析と冷却解析の製品温度結果の解釈
�成形品の成形プロセスを通しての温度分布を評価するには、
充填解析の「温度」結果を用いる。
�冷却解析の「温度、成形品」結果は充填過程を考慮しておらず、あくまでも充填解析への⼊⼒値であるため参考値として⾒る。
※この結果の使⽤例としては冷却回路の熱だまりの場所を検討するなど。
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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ヒケとは?
� 樹脂材料の収縮によって発⽣する製品表⾯上のへこみやくぼみ
製品 製品 全体がまったく均一に収縮すればヒケは生じない単に製品を縮小した形になる
収縮
製品
しかし現実はそう都合良くいかない・・・
製品収縮
ヒケ
ヒケ
ヒケ
高温
⼀般的にリブ裏やボス裏に発⽣!!
常温
均一でない収縮がへこみやくぼみを発生させる
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ヒケに関する結果について
�Moldflow のヒケに関する結果の種類
Midplane DualDomain 3D
「ヒケ、深さ」結果
「ヒケ予測」結果
「ヒケ指標」結果 「ヒケ予測」結果
メッシュテクノロジーによって出⼒できる結果も異なる
「ヒケ指標」結果
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質問
ヒケに関する結果が複数ありますがそれぞれどのような
特徴がありますか?
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「ヒケ、深さ」結果について
� MidPlaneでのみ出⼒可能な結果
� 表面の反対側にある形状が原因で発生するヒケの位置と深さを示す
深さ(深さ(深さ(深さ(mm)をカラープロットで表示)をカラープロットで表示)をカラープロットで表示)をカラープロットで表示
製品イメージ
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「ヒケ、深さ」結果について
�考慮事項1. コア側の形状(高さや厚さ)と
それに接するベース形状の肉厚を参照
2. 成形条件(樹脂データも含む)を参照ヒケ、深さ(μm)
保圧(MPa)
ベース肉厚:4mmリブ厚:2mm
�注意事項1.ベース形状の⾁厚変化による⾯ヒケは出⼒できない2. コア側の形状によっては制限がある(ダボなど)
高さ
厚さ
リブ
ベース形状 厚さ
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「ヒケ指標」結果について
� MidPlaneとDualDomainで出⼒可能な結果
� 充填された製品の質量の⽐率から、ヒケの可能性を算出。
� 厚肉部のヒケの可能性を表示
� 値が高いほど重大なヒケが発生しやすくなるといった目安
「溶融樹脂の理想的な質量」「溶融樹脂の実際の質量」
「総⾁厚の理想的な質量」
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「ヒケ指標」結果について
�考慮事項1. 成形条件(樹脂データも含む)を参照2.質量を参照しているため、ベース形状の
体積(肉厚)変化によるヒケの可能性を表現
�注意事項1. 直接的な表現では無い(あくまで指標値という表現)2.コア側の形状では無く、⾁厚変化を⾒ている
コア側の形状(リブ等)によっては値の影響は⾒れない
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「ヒケ予測」結果について
� DualDomainと3Dで出⼒可能な結果
� 表面の反対側にある形状が原因で発生するヒケの位置と深さを示す
�考慮事項1. コア側の形状(リブ等)とそれに接するベース形状の肉厚を参照2. 成形条件(樹脂データも含む)を参照
�注意事項1.ベース形状の部分的な厚⾁部による表⾯のヒケは出⼒できない2. コア側の形状によっては制限がある
Midplaneの「ヒケ、深さ」と類似の計算⼿法と出⼒
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ベース面の反対側にある形状によっては認識されないので注意!
形状認識と「ヒケ予測」結果の関連性
急角度の斜めリブはヒケ予測結果が0mm
A
Section A
実際は斜めリブの方が内接円が
大きいのにヒケが表示されない
Midplaneの「ヒケ深さ」
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ヒケに関する結果のまとめ
Midplane DualDomain 3D
「ヒケ、深さ」結果
「ヒケ予測」結果
「ヒケ指標」結果 「ヒケ予測」結果
「ヒケ指標」結果
⾯ヒケを⾒ることができる リブヒケを⾒ることができる
リブヒケを⾒ることができる
ただし、ヒケの可能性を簡易的に表⽰する機能のため目安として使用
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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体積収縮結果とヒケの関連性
Midplane
3DDual Domain
突出し時の体積収縮
突出し時の体積収縮 平均体積収縮
裏⾯
裏⾯
裏⾯
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Dual Domainはメッシュ⼀致率が重要
突出し時の体積収縮メッシュ一致
体積収縮結果とヒケの関連性
リブ裏は適切な体積収縮の結果を得にくい
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Midplaneは肉厚の表現に制約がある
体積収縮結果とヒケの関連性
形状の体積(内接円)の違いを結果で得られにくい(⾁厚の⼊⼒値による調整が必要)
突出し時の体積収縮 突出し時の体積収縮
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体積収縮結果とヒケ結果の比較
3D ヒケ予測 3D 体積収縮結果
3D「体積収縮」結果の断面を表示し、表面部分とコア層の体積収縮の差を比較
※※※※実実実実成形と比較した事例の蓄積と経験による判断が必要成形と比較した事例の蓄積と経験による判断が必要成形と比較した事例の蓄積と経験による判断が必要成形と比較した事例の蓄積と経験による判断が必要
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ヒケに関連する結果の解釈
� 「ヒケ、深さ」、「ヒケ指標」、「ヒケ予測」はそれぞれ注意事項(考慮されていない項目、再現が難しい項目)がある
� あくまで充填+保圧解析の結果であるため、ヒケの出⼒は材料の剛性は考慮していない
� 「ヒケ、深さ」、「ヒケ指標」、「ヒケ予測」は絶対値の評価は難しいため、成形条件を変えたことによる感度の評価を推奨
� 体積収縮結果でヒケの評価が可能だが、MidplaneやDualDomainはメッシュの性質上の制約があるので注意
� 3D体積収縮結果での評価がベター
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質問
その他の結果でヒケを評価する結果はありますか?
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ヒケの評価の事例
反り解析
表面のパスプロット結果
体積収縮結果や温度結果で評価
反り形状をビジュアライゼーションソフトウェアにインポートしてビジュアル評価
合わせて・・
Autodesk showcaseで
作成した製品イメージ図
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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質問
ある材料AとBをそれぞれ同じ条件、同じモデルで解析し比較したところ、
体積収縮はBの方が大きいのに、反りの変位量はAの方が大きくなっています。
普通に考えると体積収縮率の大きいBの方が、反り変形が大きくなると思いますが、今回の様な結果になる要因はなんでしょうか?
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収縮に関する結果解釈の事例
材料A
充填制御:射出時間 0.8sV/P切り替え: 99.9%保圧時間: 60MPa(24s)
材料B
大きい
大きい
平均体積収縮結果 変位量結果
反り解析
反り解析
3Dメッシュ
AとBは同じ材料ファミリー(類似の樹脂データである)
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収縮に関する結果解釈の事例
調査1:材料データについて
AとBは類似の樹脂データだが、すべて材料プロパティが同じでは無い
①フィラーデータを確認繊維配向による材料の異⽅性が、変位の要因の 1 つ
配向差が原因でAが大きく変位した可能性がある
②機械的特性(強度や剛性に関連)を確認弾性率、ポアソン⽐、熱膨張係数も変位量に影響する
剛性がBに比べてAが小さいため、Aが大きく変位した可能性がある
③PVT(圧縮性に関連)や粘度データ(流動性に関連)を確認PVT特性は体積収縮や保圧過程に影響し、粘度データは充填過程に影響する
AとBで差が大きい場合は充填+保圧解析結果から何らかの傾向を
確認できる可能性がある
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収縮に関する結果解釈の事例
調査1:材料データについて
①フィラーデータを確認フィラーは公開されていないデータであったため、結果を比較して確認
材料A
材料B
充填パターン 繊維配向テンソル
大きな差は確認できない
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収縮に関する結果解釈の事例
②機械的特性(強度や剛性に関連)を確認
弾性率、ポアソン⽐、熱膨張係数で⼤きな違いは確認できない
③PVT(圧縮性に関連)や粘度データ(流動性に関連)を確認
レオロジー特性に大きな違いがある
材料A
材料B
PVTデータ 粘度データ
材料A
材料B
Bの⽅が変化率が⼤きく、同じ圧⼒下ではBの体積収縮が大きい
Aは⾼せん断でも粘度の低下が少ない
Aの⽅が流動しづらい傾向あり
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収縮に関する結果解釈の事例
調査2:充填解析結果の確認
材料A
材料B
圧⼒に⼤きな差異圧⼒ 圧⼒のXYプロット
125MPa
70MPa
特に材料Aは大きな圧⼒差がある
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収縮に関する結果解釈の事例
不均⼀な体積収縮不均⼀な変位が発生する可能性あり
材料A
材料B
圧⼒
不均⼀な圧⼒分
布
変位量結果平均体積収縮結果
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結果解釈のまとめ
単一の情報(結果)から判断するのではなく、
他の情報(結果)も⾒ることで本当の解釈に
繋がることがある
結果
情報
結果
解釈
結果
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� 解析ログファイルの⾒⽅や確認⽅法 –初⼼者編〜⽞⼈編-� ログから得られる情報� 充填時間と圧縮性の関係性� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈� 成形品の温度結果について
� 流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈� ヒケに関連する結果について� 体積収縮結果と各ヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
� 本日のQ&A
本日のトピック
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本日のサマリー
� 解析ログファイルの⾒⽅や確認方法� ログから得られる情報
� 充填時間と圧縮性の関係性
� 聞きなれない項目や⾒⽅を解説
� 成形品の温度結果の解釈�成形品の温度結果について
�流動結果の「温度」と冷却結果の「温度、成形品」の違い
� ヒケに関連する結果の解釈�ヒケに関連する結果について
�体積収縮結果とヒケ結果の比較
� 収縮に関する結果解釈の事例
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