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          コンピュータとネットワーク概論                  第8章 インターネット

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  第8章 インターネット.  インターネットは全世界のネットワークを相互に接続した 巨大なコンピュータネットワーク である.インターネットは 知識の宝庫 であり, 膨大な情報源 をもち,行政や教育の分野はもちろん,ビジネスやショッピングなど日常の中にも浸透し,郵便・新聞・テレビなどを超え,新しいメディアとしての地位を築きつつある.インターネットは人類生活に欠かせない電気や水道のようにごく当たり前の存在となる.. - PowerPoint PPT Presentation

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          コンピュータとネットワーク概論                  第8章 インターネット       

  第8章 インターネット

  

 インターネットは全世界のネットワークを相互に接続した巨大なコンピュータネットワークである.インターネットは知識の宝庫であり,膨大な情報源をもち,行政や教育の分野はもちろん,ビジネスやショッピングなど日常の中にも浸透し,郵便・新聞・テレビなどを超え,新しいメディアとしての地位を築きつつある.インターネットは人類生活に欠かせない電気や水道のようにごく当たり前の存在となる.  インターネットの大きな特徴は,国境を意識することなく情報の交換が行われ,世界中の出来事はさまざまなルートで,リアルタイムで世界中に飛び交っている.こうした新しい特徴は, 21世紀の生活や文化に大きな変化をもたらす.

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   8.1   internet と Internet

  

 インターネット( internet または Internet )とは何か ?

  internet とは, inter (間・相互の意味) + net (ネットワーク)のことで,ネットワークや LAN を相互間に接続したもの,というイメージになる.即ち,ネットワークとネットワークをつないだネットワークである.

 インターネット( internet または Internet )とは何か ?

  internet とは, inter (間・相互の意味) + net (ネットワーク)のことで,ネットワークや LAN を相互間に接続したもの,というイメージになる.即ち,ネットワークとネットワークをつないだネットワークである.   Internet は,米国で作られた ARPAnet として始まり , TCP/IP というプロトコルによるホームページや電子メールなどのサービスを提供し,今使われているいわゆるインターネットのことである.英語で the Internet と書くべきである.

   Internet は,米国で作られた ARPAnet として始まり , TCP/IP というプロトコルによるホームページや電子メールなどのサービスを提供し,今使われているいわゆるインターネットのことである.英語で the Internet と書くべきである.

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 インターネットの起源は, 1969 年に米国国防総省の高等研究計画の ARPAnet であるといわれている. 1986 年に ARPAnet で培った技術により大学や研究所のサーバを相互に接続しながら徐々に,全米科学財団ネットワーク NSFnet の運営が開始された.1990 年代中頃から次第に商用利用されるようになり,現在のインターネットに至った.

インターネットの歴史

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          コンピュータとネットワーク概論                  第8章 インターネット       

  

■1984 年にインターネットが日本に上陸した.当時東京工業大学,東京大学,慶応義塾大学を中心に JUNETの運営が開始された.

■1988 年には JUNET の技術を利用して,専用線によるネットワークとして, WIDE が発足した.この WIDEは,日本で最初の広域インターネットとして位置づけられている.

■1990 年から,インターネットの商用利用は本格化された.

■1991 年には JUNET から日本のインターネットに関する管理業務を引き継いだ JNIC が誕生した.

■1992 年には JPNIC に組織が変更された.

インターネットの歴史

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  ●インターネットへの接続

● サーバを所有している教育機関や団体,企業などに所属していれば, LAN 経由で利用できる.

● サーバを持たない企業や個人は,インターネットへの接続を提供するプロバイダと契約を結び,電話回線などを利用してインターネットに接続する.

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   8.2 インターネットのプロトコル( TCP/IP )

  

 インターネットやイントラネットで標準的に使われるプロトコル(通信規約)は TCP/IP ( Transmission Control Protocol/Internet Protocol )である.

  TCP/IP は,米国防総省が部分的に攻撃・破壊されても全体が停止することのないコンピュータネットワークを開発する過程で生まれ,現在世界で最も普及しているプロトコルである.

  インターネットは世界規模で TCP/IP によって構築されている巨大なネットワークである.

  インターネットは世界規模で TCP/IP によって構築されている巨大なネットワークである.

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   ● TCP/IP の体系OSI参照モデル TCP/ IPプロトコルのモデル

2第 層

第1層

アプリケーションプロセス

LAN 交換機 …… 専用線

…… SMTP

TCP

IP

HTTP FTP

第7層

第6層

第5層

第3層

第4層

 ● IP は OSI 基本参照モデルの第 3 層に位置し,ネットワークに参加しているコンピュータ・機器のアドレスや,通信経路を選定をするための方法などが規格されている.

 ● TCP は OSI 参照モデルの第 4 層にあたり,ネットワーク層の IP と,セッション層以上のプロトコルの橋渡しをする.

TCP/IP を 使 う こと に よ っ て ,異な る コ ン ピ ュ ータ同士の デ ー タの や り と り が容易になる.

TCP/IP を 使 う こと に よ っ て ,異な る コ ン ピ ュ ータ同士の デ ー タの や り と り が容易になる.

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   ● IP の役割

  

  IP は,ネットワーク層の中心となるプロトコルである.

 送信側では,トランスポート層からパケットを受け取り,宛先を特定する番号( IP アドレスという)などを書き込んだ IPヘッダ( IP header )をパケットにつけて,下位のデータリンク層に渡す.

 受信側では, IPヘッダをみて,データにエラーがあるかどうか,自分宛かどうかなどを確認して,上位のトランスポートに渡す.

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   ● IPヘッダ

  IP ヘッダの長さは 32bit ( 4 バ イト)の倍数で,オプションのないとき,5×32bit ( 20 バ イト)であるので,ヘッダの長さは 5 である.

IPヘッダ

bit0 4 8 16 20 31

バージョン ヘッダ長 サービス種類フラグ

上位プロトコル

フレーム

SA(送信元IPアドレス)DA(宛先IPアドレス)1

オプション パディング

識別番号 フラグメントのオフセットヘッダチェックサム生存時間

パケット

フレーム全長

  IP では,次のことが行なわれる.

■パケットの転送を受け持つ.■ IP アドレスを決定する.  ■ IP アドレスで受信者の宛先の特定を行う.■伝送経路を設定してパケットを転送する.

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   ● IP アドレスの表示

  

  IP アドレスは,ネットワーク内の各コンピュータに割り当て,通信相手を識別・特定するための基本的な項目であり,手紙の宛先のようなもので,これがないと通信することはできない.

  IPv4 ( Internet Protocol version 4 )では, IP アドレスは 4 バイトからなる 32bit の数値であり,どのネットワーク上のどのコンピュータを識別するためのものである.

  32bit の IP アドレスは識別できるコンピュータの最大数は 42億 9496万 7296台( 232 )である.  32 ビットの IPv4 は, IP アドレスの不足が予測されているので, 128 ビットのアドレス空間をもつ IPv6 が研究・開発されている.

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  IP アドレスでは, 8bit (ここでオクテットという)単位に区切り,各オクテットの値を 10進数で表記する.即ち, 32bit の数値を第 1オクテット,第 2オクテット,第 3オクテットと第 4オクテットに分けられ,各オクテットの値を 10進表記にし,各オクテット間にドット「.」で区切る. 第1オクテット 第2オクテット 第3オクテット 第4オクテット

10101100 00000101 00100010 00001011

10101100 00000101 00100010 00001011

↓ ↓ ↓ ↓172 5 34 11

32 4ビット(オクテット)

10進数の数

172.5.34.11IPアドレス

2進数の数

8ビットずつ

オクテット表記

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  IP アドレスは 2進数の数値であるから,コンピュータにとって系統的に管理しやすい.

  IP アドレスは送受信者の「場所」と「誰」を表すものである.つまり, IP アドレスは,「ネットワーク番号」と「ホスト番号」という 2 つの部分から構成される.ホスト( host )とは,ネットワークに接続しているサーバで,いろいろなサービスを提供するコンピュータのことである.

32 IPビットの アドレス

ネットワーク番号 ホスト番号

  ● IP アドレスの構成

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  ● IP アドレスのクラス分類 実際には IP アドレス中のどの部分がネットワーク番号か,どの部分がホスト番号かは,ネットワークの構成によって変わる.一般に次のように,オクテット単位でクラスA , B , C , D と E に分類され, IP アドレスクラスという.

 後述の CIDR などが使われるようになってから, IP アドレスクラスの重要性が薄れてきているが, IP に関する重要な概念である.

第1オクテット 第2オクテット 第3オクテット 第4オクテット

A ネットワーク番号

B

C ホスト番号

D

E 研究用

ホスト番号

研究用

クラス

ネットワーク番号 ホスト番号

ネットワーク番号

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  ● IP アドレスクラスの認識

  

  IP アドレスに示されているネットワークのクラスは,第1オクテットの1 ~ 4bit の異なるパターンで識別できる.

A 0 * * * * * * *

B 1 0 * * * * * *

C 1 1 0 * * * * *

D 1 1 1 0 * * * *

E 1 1 1 1 * * * * 240.*.*.* 255.*.*.*~

0.*.*.* 127.*.*.*~

128.*.*.* 191.*.*.*~

192.*.*.* 223.*.*.*~

224.*.*.* 239.*.*.*~

1第 オクテットクラス IPアドレス

 例え ば , IP アドレ ス 11000000 10101000 00000001 10010010 ( 192.168.1.146 )の第1オクテット前 3 ビットが 110 となっているから,クラス C のネットワークと認識で き ,その ネ ッ ト ワ ー ク番号は 11000000 10101000 00000001 ( 192.168.1 )であり,ホスト番号は 10010010( 146 )である.

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  ● IP アドレスとネットワークの大きさ

 ■クラス A の IP アドレスは,すべての IP アドレス空間(約 42億個)のうち,半分に相当する.クラス A のネットワークでは接続可能のホスト数が最も多く,最も大きなネットワークである. ■クラス B の IP アドレスにおいて,すべての IP アドレス空間のうち, 4 分の 1 に相当する.

 ■クラス C の IP アドレスにおいて,すべての IP アドレス空間のうち, 8 分の 1 に占める.

 ■残りの 8 分の 1 の IP アドレス空間はクラス D と E に配分される.ただし,クラス D と E は実験と研究用に設けられ,実用に使われていない.

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  ●各クラスのネットワーク数とホスト数

  

 クラス A のネットワークの個数は 27= 128 となり(識別番号の1ビットを除いて, 28-1 となる),各ネットワークに接続可能最大ホスト数は 224= 16,777,216 となる.実際には,各クラスにおいて接続可能最大ホスト数は,上の数値から2を引く必要がある.ホスト番号がオール 0のアドレスはネットワークそのものを表す.また,ホスト番号がオール 1 のアドレスは,ブロードキャストアドレスといい,ネットワークに接続しているすべてのホストを表す. よって,クラス A に接続可能最大ホスト数は16,777,214 となる.クラス 組織 ネットワークの数 接続可能ホストの数

A 政府・国家機関・大企業

128個 16,777,214個

B 中規模企業 16,384個 65,534個

C 小規模企業・プロバイダ

2,097,152個 254個

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世界範囲で考えると , 32bit の IP アドレス空間で表せる端末数は約 42億しかないので不足を予想できる.有限な IP アドレス空間を有効に利用するために,サブネットワーク技術が用いられている.

  ●サブネットワーク

↓ ↓ ↓管理者から配分

...

...

……

B11ホストB12ホストB13ホスト

……

A11ホストA12ホストA13ホスト

……

NICから配分

B2サブネットワークB3サブネットワーク

……Cネットワーク

……Bネットワーク B1サブネットワーク

……

Aネットワーク A1サブネットワークA2サブネットワークA3サブネットワーク

サブネットワークの構成NIC各国の により配分

ネットワーク管理者により配分IPアドレス

ネットワーク番号

ホスト番号

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  ●サブネットワークの実現

  IP アドレスにおいて,どこまでがネットワークを表すか,最初の 1~ 4bit の識別番号で分かる.しかし,サブネットワークを使用した場合,サブネットワーク番号はどこまで分からない.それを識別するために,サブネットマスクが用いられる.

サブネット番号 ホスト番号ネットワーク番号

ネットワーク番号 ホスト番号

IPアドレス

 サブネットワークを実現するために,管理者が IP アドレスのホスト番号部をさらに分割し,サブネット番号と定義する.

ネットワーク部番号

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 サブネットマスクとは, IP アドレスのうち,何ビットがネットワーク部番号か,を表す 32 ビットの数値である. IP アドレスとサブネットマスクを同時に使って,ネットワーク部番号が取得できる.すなわち,サブネットマスク値の 1 に対応する部分がネットワーク部番号で, 0 に対応する部分がホスト番号となる.  例えば, IP アドレスとサブネットマスク11111111 11111111 11110000 00000000 ( 255. 255. 240. 0 )が同時に使われるなら, IP アドレスの上位 20ビットがネットワーク部番号,下位 12 ビットがホスト番号となる.

  ●サブネットマスクとは

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 例: IP アドレ ス172.16.18.22 と サブネッ ト マ ス ク255.255.240.0 が 与 えられた場合,

  ●サブネットマスクの例

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サブ

0001 0010 00010110

論理積

10101100 00010000 00010010 0001011011111111 11111111

10101100 00010000

172 16 18

11110000 00000000

ネットワーク部Bクラス のネットワーク ホスト部

サブネットマスク255.255.240.0

ネットワーク部 10101100 00010000 0001 とホスト部 0010 00010110

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   ● CIDR について

  

 サブネットを使うことによりネットワーク構成の柔軟性が増えたが,クラス A , B と C は,どの組織にも接続ホスト数が足りなかったり,余ったりしてぴったりにはならない. どの組織にも適切なサイズのネットワークを提供できるように, CIDR ( Classless Inter-Domain Routing )が利用されている. CIDR はクラス A , B , C という概念によらず,オクテット単位ではなく,ビット単位で自由にネットワークを分ける.  例えば, 1000台のホストが必要な組織に,クラス Bを与える必要がある.しかし, 1000台だけを接続するから,もったいない(クラス B では約 65,000台接続可能).CIDR は,適切なネットワークのサイズを選ぶことができるので, IP アドレス空間の有効利用に役立つ.

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   ● CIDR の表現

  CIDR は2つの数値M と N からなり, M/N と表される.M は与えられたネットワークの IP アドレスで, N は最上位の方から Nビットをネットワーク番号に使っていることを示すものである.

. . .10101101 10101000 00000000 10000000

10101101 10101000 00000000 11111111. . . 255

(25 )ネットワーク番号 ビット ホスト番号

173 168 0

128個不変

173 168 0 128 ネットワークの IP アドレスは 173.168.0.128 で,        接続可能ホストのIP アドレスは 173.168.0.129~ 173.168.0.254 の 126 個となる.

 例えば, CIDR は 173.168.0.128/25 とすると,指定されたネットワークの IP アドレスは上位から 25 ビットの数で表し,残りの 7 ビットはホスト番号となる.

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   ●プライベートアドレス

  

 プライベートアドレスは,ローカルアドレスともいい,インターネットに接続しない組織のための IP アドレスである. NIC に申請を行わなくても組織内で自由に割り当てることができる.インターネット上で IP アドレスの一意性を保証するため,そのままではインターネット上で使うことが絶対許されない.これに対し,インターネット上で使用する IP アドレスをグローバルアドレスと呼ぶ.

CIDR表記10.0.0.0/8

172.16.0.0/12192.168.0.0/16

プライベートアドレス範囲10.0.0.0~10.255.255.255

172.16.0.0~172.31.255.255192.168.0.0~192.168.255.255

 プライベートアドレスしか持たないコンピュータがインターネ ッ ト ア ク セ ス す る とき, NAT でグローバルアドレスを割り当てもらえる.

IP アドレスの A,B,C クラスとは別物であるので,要注意.

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   ● NAT とは

    NAT ( Network Address Translation )とは,プライベートアドレスとグローバルドレスを1対1で対応させて変換することである.1つのグローバルアドレスは複数のコンピュータに対応できるから,最近不足がちなグローバルアドレスを効率よく利用できる. NAT等の技術が普及したことにより,企業や大学内ではほとんど,プライベートアドレスを使用している.

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   ● NAT の仕組み

  

引用: http://www5e.biglobe.ne.jp/~aji/3min/46.html

送信元はプライベートアドレスを使っている。

NAT でグローバルアドレスに変換してくれる

NAT

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   ● DHCP について

  

  TCP/IP を使ったネットワークでは,各コンピュータは一意の IP アドレスをもつ必要がある.インターネット上で移動性のあるコンピュータ,また一時的に接続するコンピュータに,自動的に IP アドレスを割り当てる方法があり,現在主流な方式が DHCP である. DHCP ( Dynamic Host Configuration Protocol )とは,ホストの IP 構成を動的に管理するプロトコルのことである.この DHCP サービスを使うと,IP アドレスを自動的に割り当てることができる.

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 クライアントが起動するとき, DHCP サーバは動的にクライアントに IP アドレスを割り当て,終了時に IP アドレスを回収する. サーバは IP アドレスを幾つか用意して,要求してきたクライアントに対して,用意した IP アドレス範囲で一意に IP アドレスを与える.管理者は IP アドレス範囲とリース期限だけ決めておけば,あとは自動的に割り振ってくれる.リース期限を設けるのはクライアントに一時的に与える意味で,クライアント側は継続して使うならば,使用期間の延長を申請する形になる.

   ● DHCP の特徴

貸し出しの日

貸し出しの期限

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   ●ドメイン名

  

 インターネット上のホストを識別するために IP アドレスが使われている.しかし,オクテット表記で表示されている IP アドレスは,コンピュータにとって系統的に管理しやすいが,人間にとって識別するには極めて難しい.そこで,人間が覚えやすいように,

 例えば, IP アドレス「 127.23.45.6 」を「 mail. aa.bb.co.jp 」といった文字列に振り替える.このような文字列をドメイン名( domain name )と呼ぶ.

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   ●ドメイン名の構成

  

 ドメイン名の構成は下図のように,右側からトップレベルドメインが配置され,左へ順に第 2 レベルドメイン,第 3 レベルドメイン……と呼ぶ.各レベルのドメイン名は 63 文字以下で,ドメイン名の全体の長さは255 文字以下と制限されている. ドメイン名は一般に「ホスト名.サブネットワーク名.ネットワーク名.組織名.国

名」

という形で名前が付けられる.

. . . .

ドメイン名の長さは255文字以下

mail

第5レベルドメイン

bb

第3レベルドメイン

aa

第4レベルドメイン

jp

トップレベルドメイン

co

第2レベルドメイン

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トップレベルと第レベルドメイン名

  

 トップレベルドメイン名( TLD: top level domain )は,国名と特別種類の分野を示しており,一般に国名は2つの文字で表し,特別分野は3文字または4文字で表す.TLD 国名 TLD 国名 TLD 国名

オーストラリア スペイン 北朝鮮Australia Spain North Koreaベルギー フランス 韓国Belgium France South Koreaブラジル ガーナ アメリカ軍事関係Brazil Ghana USA Militaryスイス アメリカ政府関係 マカオSwitzerland USA Government Macau中国 ギリシャ メキシコChina Greece Mexicoアメリカ企業関連 香港 マレーシアCommercial Hong Kong Malaysiaドイツ インドネシア ニュージーランドGermany Indonesia New Zealandアメリカ教育機関 インド フィリピンUSA Educational India Philippinesエジプト 日本 ロシアEgypt Japan Russia

ru

mx

my

nz

ph

kp

kr

mil

mo

eg

es

fr

gh

gov

gr

hk

id

in

jp

cn

com

de

edu

au

be

br

ch

第2レベルドメイン名はインターネットの組織名を表す.第2レベルドメイン名 登録対象

ac 大学、学校法人、大学校、研究機関co 会社、企業go 政府機関、特殊法人or 財団法人、社団法人、医療法人、在日国連機関、公館ad JPNICの正会員のネットワーク、JPNICの認定機関ne ネットワークサービスの提供者(プロバイダ)ed 保育所、幼稚園、小中高等学校

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ドメイン名の構造

  

  DNS は,右図の階層構造をもち,データを階層的に分散管理する.一番上のルート( root )と呼ばれる頂点から下の階層へ広がっていく.ルートの下にはトップレベルドメインが配置され,そのさらに下に第 2 レベルドメイン,第 3 レベルドメイン……と続く.

ac …

… … …

… …

au de

co

go

ルート

… jpcom

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 ●ドメイン名から IP アドレスの取得

引用: http://www5e.biglobe.ne.jp/~aji/3min/46.html

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   ● TCP の役割

  

 トランスポート層のプロトコルには TCP と UDP がある.TCP は,データ転送などの信頼性を求めるときに使われ,転送速度が低い.送りっぱなしでよい場合には UDP が使われる. UDP の転送速度は高いが,信頼性が低い. TCP では,データが途中で破損したり,何らかの事情により相手に届かなかったりするとき,再送信する機能がある. UDPでは,相手にどんどんデータをすばやく送り,安全に届いたかどうかを確認しない.リアルタイム性を重視する IP 電話,テレビ電話と画像の中継配信で利用される.これらのサービスでは,音声や映像が乱れたからといっても,再度送信する必要もないからである.★ここでは, TCP の役割のみ説明する.

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   ● TCP による送信

  

  データを確実に届くために,受信側と送信側は 1対 1 で通信を行う.また,データを決められた大きさで幾つかのセグメントに順番をつけて分割する.さらに各セグメントに下図に示す TCP ヘッダがつけられて,パケットとなる.

TCPヘッダ

bit0 4 8 16 20 31

オフセット フラグ

オプション パディング

発信ポート番号シーケンス番号受信確認の応答番号

ウィンドウサイズチェックサム予約

緊急ポインタ

パケット

データ(セグメント)

宛先ポート番号

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TCP送信の3つのステップ

  

■送信側のコンピュータ A が受信側のコンピュータ Bに通信開始の要求( SYN=1)を送る.■SYN=1のパケットを受信した B は,受信確認の応答( ACK=1)を A に送信する.通信が確立され, A から B へシーケンス順番にパケットを確認しながら送信する. B が受信したら, A に必ず確認応答とを送る.なお,送信の途中でパケットが破損してしまった場合, B はそのパケットを破棄し,確認応答を送らない.一定回数以上再送しても確認応答が返ってこない場合, A が強制的に通信( RST=1)を切断する.■正常に全てのパケットを送り終わったら, A は B に通信終了の要求( FIN=1)を送り, B は確認応答( ACK=1)して,通信が終了する.

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TCP通信の確立と切断

  

通信の確立

通信の切断

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   ● TCP による受信

  

 受信側では,アプリケーション層には,数多くのサービスのプロトコルが存在する.例えば, HTTP ( WWWサービス,ブラウザを使う), SMTP (電子メールサービス、メーラを使う)などがある.サービスの出入り口をポートといい,各ポートにポート番号が振られている.受信したデータはどのポートに送るかを判断するのは,TCP の仕事である.

  TCPヘッダに書き込まれたポート番号を調べて,指定されたアプリケーションのポートにデータを渡す.

  TCPヘッダに書き込まれたポート番号を調べて,指定されたアプリケーションのポートにデータを渡す.

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   8.3  クライアントとサーバ

  

 サーバ( server )とは,情報やコンピュータ資源を提供するコンピュータのことである.搭載しているソフトによって Web サーバ(ホームページのサービスを提供する),メールサーバ(電子メールのサービスを提供する)や FTP サーバ(ファイル伝送のサービスを提供する)などがある.

 クライアント( client )とは,情報またはサービスを受ける側のコンピュータのことである. 狭義では,クライアントとサーバはネットワークを利用して,サービスを要求と提供するプログラムである.

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   ●クライアントとサーバの形式

  

 インターネットでは,全てのサービスが,例えば,電子メール, ホームページ,ファイル伝送,ドメイン名システムなど,クライアントとサーバの形式で実現されている. 例えば, あるコンピュータ(クライアント)で Yahoo のホームページを見たい場合,ブラウザから http://www.yahoo.co.jp ( Yahoo の WWW サーバ),「このホームページを見たいので内容を送ってくれ」というリクエストを送る. WWW サーバは要求されたホームページのデータを送り返す.送ってきたデータを HTTPというプロトコルを介して,自分のコンピュータで Yahoo のホームページが見られる.

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   8.4  インターネットの利用

  

 インターネットは,巨大な情報源として,さまざまなサービスを提供してくれるので,社会の隅々まで浸透し人類の生活・文化の大きな支えとなる.

 一般ユーザでも接続できるようになってから,インターネットが大きく発展した.新しい技術がどんどん導入され,特に,検索エンジンの出現により,インターネットの真価が発揮され始めた.ホームページによる情報の収集と発信,掲示板,ネットニュースなどのサービスが提供された.最近,マルチメディアの普及に,メールも文字情報に加えて画像などが添付できるようになり,インターネット電話,音楽配信などの利用も急速に増加している.

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  ●インターネットにできること

  

 インターネットサービスのベースは次のようになる.

■Webページ:WWW により提供されたホームページなどのサービスである. HTML という言語で作ったハイパーテキスに,他の Webページのアドレスを埋め込むことができ,このアドレスの部分をリンクすると,アクセスできる.よって,インターネット上で相互につながる形となる.■電子メール:インターネット上で送受信される文字だけでなく画像や音声,プログラムなどを含むメッセージのことである.インターネットにつなぐことさえできれば,世界中のどこにいてもメールの送受信ができる.

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 ■ネットニュース:ネットニュースは不特定多数と情報交換や議論をする場となり,いわば「電子会議室」,「電子掲示板」である.

 ■ファイル転送( ftp ): ftp はインターネット上でコンピュータ相互間において,ファイルを伝送するサービスである.インターネットにおいて Webページから音楽や,プログラムや,ファイルなどを自分コンピュータに転送することをダウンロード( download )といい,自分のコンピュータからデータをサーバに転送することをアップロード( upload )という.

  ●インターネットにできること

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 ■遠隔操作( telnet ) :遠隔地からインターネット経由で特定のホスト・コンピュータを操作するためのサービスである. ■チャット( chat ):チャットとは,文字または音声,画像を使って,インターネット上で他のユーザと会話することである.リアルタイムで登録したユーザ同士と無料で会話 が で き る . よ く 利 用 さ れ て い る の は MSN Messenger である. ■インターネット電話:インターネット電話は, IP( Internet Protocol )電話ともいう.インターネットを利用して,相手の距離,所在国などに関係なく廉価または無料電話サービスである.

  ●インターネットにできること

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  第8章のまとめ

  2.インターネットへの接続 ● LAN を経由 ●プロバイダを経由

1.インターネットの発展と歴史  

3.インターネットのプロトコル TCP/IP ● IP ( IPヘッダ, IP アドレスの表示, IP アドレスクラス ,   サブネットマスク, CIDR, プライベートアドレス,DHCP ) ●ドメイン名(ドメイン名の構成, DNS 機能) ● TCP ( TCPヘッダ, TCP の役割)

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4.クライアントとサーバ ●クライアント(サービスを要求・受ける側のコンピュータまたはソフト) ●サーバ(サービスを提供する側のコンピュータまたはソフト) ●インターネット上で多くのサービスはクライアントとサーバモデルで実現される.5.インターネットの利用● ホームページ( WWW サービス) ●電子メール( E-mail )   ● ネ ッ トニュ ー ス   ●ファイ ル伝送( ftp ) ●遠隔操作( telnet ) ●チャット ●インターネット電話

  第8章のまとめ完