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異なる基本場での積雲対流の数値計算

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異なる基本場での積雲対流の数値計算. 神戸大学 大学院 地球惑星科学専攻 M2 今関 翔. 目次. 序論 発表の概要 Takemi, 2007 の概要 Takemi, 2007 での数値計算について Takemi, 2007 での計算結果 deepconv での再現計算 まとめ. 序論. 発表の概要. 要旨 現在用いている二次元対流モデル deepconv で地球を仮定した基本場を与えた際に問題なく計算できるかをチェックする その後 , 積雲対流の構造を調べるための , 赤道域を仮定した数値実験を行いたい - PowerPoint PPT Presentation

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Page 1: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

異なる基本場での積雲対流の数値計算

神戸大学 大学院 地球惑星科学専攻 M2

今関 翔

Page 2: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

目次

序論発表の概要Takemi, 2007 の概要Takemi, 2007 での数値計算について

Takemi, 2007 での計算結果deepconv での再現計算まとめ

Page 3: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

序論

Page 4: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

発表の概要

要旨 現在用いている二次元対流モデル deepconv で地球を

仮定した基本場を与えた際に問題なく計算できるかをチェックする

その後 , 積雲対流の構造を調べるための , 赤道域を仮定した数値実験を行いたい

Takemi, 2007* で用いられている温度・湿度の基本場と , 鉛直シアーのある風を与えて部分的に再現計算をした

10 種類の基本場 ( 後述 ) を与えた計算で , 雲の外形・降水域・冷気プールの形成領域を見た

*Takami, T., 2007: A sensitivity of squall-line intensity to environmental staticstability under various shear and moisture conditions, Atmospheric Research, 84, 374-389

Page 5: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

Takemi, 2007 の概要

要旨 温度・湿度・風といった環境のプロファイルに

対するスコールライン強度の感度を調べる 中緯度の陸域と , 熱帯の海域の温度プロファイ

ルを仮定し , 様々な湿度プロファイル・鉛直シアーのある風を与えた数値シミュレーションを行い , スコールライン強度の変化を見た

積雲には大規模な組織化をするという性質がある . その組織化した積雲の一つに , 空間スケールが数十~数百キロ , 寿命が数時間以上で , 線状に積雲が配列したスコールラインがある

スコールラインについて

Page 6: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

Takemi, 2007 の概要

背景 鉛直シアーのある風とメソ降水系の発達に伴い形成される冷気プール

の相互作用によるスコールラインの発達機構の研究 (Rotunno et al., 1988, Weisman et al., 1988, Fovell and Ogura,1989; Robe and Emanuel, 2001; Weisman and Rotunno,2004.)

鉛直シアーのある風の強さ・存在する高度と , 冷気プールの深さ・移動速度との関係が対流の発達に影響する

様々な熱力学的環境でのスコールライン強度の検証 熱帯を仮定 (LeMone et al., 1998) 亜熱帯を仮定 (Wang et al., 1990) 中緯度アメリカを仮定 (Bluestein and Jain, 1985) 日本を仮定 (Chuda and Niino, 2005)

中緯度を仮定した温度場で , 様々な湿度場と鉛直シアーのある風を設定したスコールライン強度の感度実験 (Takemi, 2006)

異なる温度場でのスコールライン強度の感度実験結果の検証・比較が残っている (Takemi, 2007)

Page 7: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

Takemi, 2007 での数値計算について Weather Research and Forecasting (WRF) モデルのバー

ジョン 1.3 (Skamarock et al., 2001) を使用 3 次元の完全圧縮方程式系を使用 境界条件

水平方向 : 開いた境界 ( 東西 ), 周期境界 ( 南北 )鉛直方向 : 固定境界 ( 上端 ), すべりなし条件 ( 下

端 ) 暖かい雨 (Kessler, 1969) と氷相 (Lin et al.,1983) 微

物理スキーム コリオリ力 , 地表面・放射過程は無視 1.5 次のサブグリッドスケールの乱流モデル (Klemp

and Wilhemson, 1978)

Page 8: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

Takemi, 2007 での数値計算について 計算設定

計算領域 中緯度場 : 水平 (x) 450 ㎞ , 水平 (y) 160 ㎞ , 鉛直 (z) 18 ㎞ 熱帯場 : 水平 (x) 450 ㎞ , 水平 (y) 40 ㎞ , 鉛直 (z) 18 ㎞

格子間隔 水平 (x,y): 1 ㎞ , 鉛直 (z): 500 m ( 熱帯場の下層は 125 m)

6 時間積分 初期条件

x 方向 20 ㎞ , z 軸方向 3 ㎞ の大きさで ,

y 軸に平行なラインサーマル ( 最大 1.5 K) 0.1 K 未満のランダムな擾乱も分布させる

基本場 中緯度と熱帯を仮定した温度場 下層の湿度を変えた湿度場 鉛直シアーのある風で , 風速の強さ , 存在する高度を変化させた風

z

y

xo

ラインサーマルのイメージ゙図

Page 9: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

基本場 : 温度 中緯度場 ( ) と熱帯場 ( ) の二つ

を仮定する

(Weisman and Klemp, 1982)

(Takemi, 2007)

Page 10: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

基本場 : 湿度 中緯度場・熱帯場を仮定したときの湿度

高度 0 – 1.5 km: 水蒸気の混合比を 10, 12, 14, 16, 18 g/kg で固定 高度 1.5 km 以上は下記の式で与える

中緯度場の湿度 熱帯場の湿度(Weisman and Klemp, 1982)

(Takemi, 2007)

Page 11: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

基本場 : 鉛直シアーのある風

中緯度場の 0 m/s 10 m/s 20 m/s

熱帯場の 0 m/s 5 m/s 15 m/s

(Takemi, 2007)

Page 12: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

Takemi, 2007 での計算結果

Page 13: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

鉛直シアーのある風を与えたときのスコールライン強度の感度実験結果

・計算開始から 4 時間後の雲の外形・降 水域・冷気プール ・雲の外形 : 雨水と雲水の総量が 0.1 g/kg 以上の領域の外形 ・降水域 : 雨水が 0.1 g/kg 以上の領域 ・冷気プール : -1 K 以下の温位擾乱があ る領域・高度 0 – 2.5 km に鉛直シアーのある 風を与えている

中緯度場

熱帯場

1 g/kg

0.1 g/kg

max

降水

破線 : -1 K の温位擾乱の等温線実線 : 水の総量の 0.1 g/kg の等値線

(Takemi, 2007)

Page 14: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

鉛直シアーのある風を与えたときのスコールライン強度の感度実験結果

中緯度場

熱帯場

1 g/kg

0.1 g/kg

max

降水

破線 : -1 K の温位擾乱の等温線実線 : 水の総量の 0.1 g/kg の等値線

(Takemi, 2007)

・計算開始から 4 時間後の雲の外形・降 水域・冷気プール ・雲の外形 : 雨水と雲水の総量が 0.1 g/kg 以上の領域の外形 ・降水域 : 雨水が 0.1 g/kg 以上の領域 ・冷気プール : -1 K 以下の温位擾乱があ る領域・高度 2.5 – 5.0 km に鉛直シアーのある 風を与えている

Page 15: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

Takemi, 2007 での計算結果のまとめ

鉛直シアーのある風に対する感度が異なる 中緯度場

シアー中の最大風速 ( ) が大きいほど雲系が直立に近づく 低高度よりも中高度にシアーがあった方がスコールライン強

度は強い 熱帯場

が弱い (5 m/s) ときにスコールラインは最も発達する 中高度にシアーがあると , 対流の発達が抑制される

• スコールラインの発生にも至らない

中緯度場の方が熱帯場よりもスコールライン強度が強い

中緯度場のほうが深い冷気プールが形成される

Page 16: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

deepconv での再現計算

Page 17: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

はじめに モデルの概要

deepconv arare4 で計算 準圧縮方程式系を用いた 2 次元非静力学モデル

力学過程 : 流体の運動を計算 運動方程式・連続の式・熱の式・水の混合比の保存式

物理過程 Kessler (1969) の暖かい雨のパラメタリゼーション 地表面からの熱・水蒸気のフラックスは無視 放射過程は無視

今回の計算の目的 現在用いている二次元対流モデル deepconv で地球を仮定した

基本場を与えた際に問題なく計算できるかをチェックする

Page 18: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

計算設定

計算領域 水平方向 450 ㎞ , 鉛直方向 18 ㎞

格子間隔 水平方向 1 ㎞ , 鉛直方向 500 m

タイムステップ 5 秒 ( 音波関連項は 1 秒 )

積分時間 6 時間

初期条件 最大 1.5 K , 水平方向に 20 ㎞ , 鉛直方向に 3 ㎞ の大きさのサーマル

地表面からの熱・水蒸気フラックスは無視 雨・雲は液体の水と氷として存在する 計算領域

中緯度場 : 水平 (x) 450 ㎞ , 水平 (y) 160 ㎞ , 鉛直 (z) 18 ㎞

熱帯場 : 水平 (x) 450 ㎞ , 水平 (y) 40 ㎞ , 鉛直 (z) 18 ㎞

格子間隔 水平 (x,y): 1 ㎞ , 鉛直 (z): 500 m ( 熱帯場の下層は 125

m) 6 時間積分 初期条件

x 方向 20 ㎞ , z 軸方向 3 ㎞ の大きさで ,

y 軸に平行なラインサーマル ( 最大 1.5 K) 0.1 K 未満のランダムな擾乱も分布させる

Takemi, 2007 の計算設定

サーマルの図

Page 19: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

計算①温度

熱帯場の湿度中緯度場の湿度

シアー

以下の三つの要素を描画 雲の外形 : 雨水と雲水の総量が 0.1 g/kg 以上の領域の外形 降水域 : 雨水が 0.1 g/kg 以上の領域 冷気プール : 地表面付近の , -1 K 以下

の温位擾乱のある領域

温度場は中緯度場と熱帯場の二つを仮定 中緯度場の湿度

高度 0 - 1.5 ㎞ の混合比を 14 g/kg に 固定

熱帯場の湿度 高度 0 - 1.5 ㎞ の混合比を 18 g/kg

に固定 鉛直シアーのある風

高度 0 – 2.5 km に配置 中緯度場の : 0, 10, 20 m/s 熱帯場の : 0, 5, 15 m/s

中緯度場

熱帯場

(Takemi, 2007)

Page 20: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

t = 14400 s 20 ㎞ 110 ㎞

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

雲の外形

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 21: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

1 g/kg

t = 14400 s

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

雨域

20 ㎞ 110 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 22: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

-1 K

t = 14400 s 20 ㎞ 110 ㎞

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

冷気プール10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 23: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

1 g/kg

-1 K

0.1 g/kg

t = 14400 s

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

20 ㎞ 110 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 24: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

1 g/kg

-1 K

0.1 g/kg

20 ㎞ 110 ㎞

中緯度場で高度 0 – 2.5 ㎞ に鉛直シアーのある風を与えた場合の Takemi, 2007 ( 上段 ) と deepconv ( 下段 ) での計算結果

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

(Takemi, 2007)

Page 25: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

20 ㎞ 110 ㎞

熱帯場に高度 0 – 2.5 ㎞ に鉛直シアーのある風を与えた場合の Takemi, 2007 ( 上段 ) と deepconv ( 下段 ) での計算結果

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

(Takemi, 2007)

Page 26: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

高度 0 – 2.5 ㎞ に鉛直シアーのある風を与えた場合の計算結果

鉛直シアーのある風に対する感度 中緯度場

が大きい程 , 雲の外形が直立に近づく傾向が見られた 熱帯場

鉛直シアーのある風の強さや配置する高度を変えたがあまり違いが見られなかった

中緯度場のほうが深い冷気プールが形成された

Page 27: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

計算②温度

熱帯場の湿度中緯度場の湿度

シアー

(Takemi, 2007)

以下の三つの要素を描画 雲の外形 : 雨水と雲水の総量が 0.1 g/kg 以上の領域の外形 降水域 : 雨水が 0.1 g/kg 以上の領域 冷気プール : 地表面付近の , -1 K 以下

の温位擾乱のある領域

温度場は中緯度場と熱帯場の二つを仮定 中緯度場の湿度

高度 0 - 1.5 ㎞ の混合比を 14 g/kg に 固定

熱帯場の湿度 高度 0 - 1.5 ㎞ の混合比を 18 g/kg

に固定 鉛直シアーのある風

高度 2.5 – 5.0 km に配置 中緯度場の : 10, 20 m/s 熱帯場の : 5, 15 m/s

中緯度場

熱帯場

Page 28: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

0.1 g/kg

t = 14400 s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

雲の外形

20 ㎞110 ㎞

Page 29: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

1 g/kg10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

t = 14400 s

中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

雨域

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s110 ㎞20 ㎞

Page 30: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

-1 K

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

t = 14400 s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

冷気プール中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s110 ㎞20 ㎞

Page 31: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

-1 K

0.1 g/kg

1 g/kg

0.1 g/kg

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

t = 14400 s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s110 ㎞20 ㎞

Page 32: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

-1 K

0.1 g/kg

1 g/kg

0.1 g/kg

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞110 ㎞20 ㎞

中緯度場に高度 2.5 – 5.0 ㎞ に鉛直シアーのある風を与えた場合のTakemi, 2007 ( 上段 ) と deepconv ( 下段 ) での計算結果(Takemi, 2007)

Page 33: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

-1 K

0.1 g/kg

1 g/kg

0.1 g/kg

110 ㎞20 ㎞

熱帯場に高度 2.5 – 5.0 ㎞ に鉛直シアーのある風を与えた場合の Takemi, 2007 ( 上段 ) と deepconv ( 下段 ) での計算結果

-1 K

0.1 g/kg

1 g/kg

(Takemi, 2007)

Page 34: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

高度 2.5 – 5.0 ㎞ に鉛直シアーのある風を与えた場合の計算結果

鉛直シアーのある風に対する感度 中緯度場

が大きい程 , 雲の外形が直立に近づく傾向が見られた 高度 0 - 2.5 ㎞ に風を与えたときよりも雲の外形が直立

に近づきやすい 熱帯場

対流系が発達してしまった 中緯度場のほうが深い冷気プールが形成された

Page 35: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

まとめ

中緯度場を仮定した場合は , Takemi, 2007 のようなシアーに対する積雲対流の感度がそれなりに再現できた

熱帯に関しては Takemi, 2007 のようなシアーに対する感度があまり再現できなかった 雲物理過程の違い 計算領域の次元の違い

地球を仮定した基本場を与えても , 特に問題なく積雲対流の計算ができるであろう

Page 36: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

参考文献 Barnes, G.M., Sieckman, K., 1984. The environment of fast- and slowmoving tropical mesosc

ale convective cloud lines. Mon. Weather Rev. 112, 1782–1794. Bluestein, H.B., Jain, M.H., 1985. Formation of mesoscale lines of precipitation: severe squall

lines in Oklahoma during the spring. J. Atmos. Sci. 42, 1711–1732. Chuda, T., Niino, H., 2005. Climatology of environmental parameters for mesoscale convectio

ns in Japan. J. Meteorol. Soc. Jpn. 83, 391–408. Fovell, R.G., Ogura, Y., 1989. Effects of vertical wind shear on numerically simulated multicell

storm structure. J. Atmos. Sci. 46, 3144–3176. LeMone, M.A., Zipser, E.J., Trier, S.B., 1998. The role of environmental shear and thermodyn

amic conditions in determining the structure and evolution of mesoscale convective systems during TOGA COARE. J. Atmos. Sci. 55, 3493–3518.

Takemi, T., 2006: Impacts of moisture profile on the evolution and organization of midlatitude squall lines under various shear conditions. Atmos. Res. 82, 37-54

Takami, T., 2007: A sensitivity of squall-line intensity to environmental staticstability under various shear and moisture conditions, Atmospheric Research, 84, 374-389

Rotunno, R., Klemp, J.B., Weisman, M.L., 1988. A theory for strong, long-lived squall lines. J. Atmos. Sci. 45, 463–485.

Sugiyama, K., Odaka, M., Yamashita, T., Nakajima, K., Hayashi, Y.-Y., deepconv Development Group, 2008: Non-hydrostatic model deepconv,

http://www.gfd-dennou.org/library/deepconv/, GFD Dennou Club. Wang, T.-C.C., Lin, Y.-J., Pasken, R.W., Shen, H., 1990. Characteristics of a sub-tropical squ

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Weisman, M.L., Klemp, J.B., Rotunno, R., 1988. Structure and evolution of numerically simulated squall lines. J. Atmos. Sci. 45, 1990–2013.

Weisman, M.L., Rotunno, R., 2004. “A theory for strong long-lived squall lines” revisited. J. Atmos. Sci. 61, 361–382.

Page 37: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

おまけ

Page 38: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

・中緯度場・低高度シアー

・ t = 14400 s

Us = 20 m/s

Us = 10 m/s

Us = 0 m/s

2 km

4 km

6 km

8 km

10 km

2 km

4 km

6 km

8 km

10 km

2 km

4 km

6 km

8 km

10 km

Page 39: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

・熱帯場・低高度シアー

・ t = 14400 s

Us = 15 m/s

Us = 5 m/s

Us = 0 m/s

2 km

4 km

6 km

8 km

10 km

2 km

4 km

6 km

8 km

10 km

2 km

4 km

6 km

8 km

10 km

Page 40: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

・中緯度場・中高度シアー

・ t = 14400 s

Us = 20 m/s

Us = 10 m/s

Page 41: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

・熱帯場・中高度シアー

・ t = 14400 s

Us = 15 m/s

Us = 5 m/s

Page 42: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

t = 10000 s

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

20 ㎞ 110 ㎞

雲の外形10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 43: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

1 g/kg

t = 10000 s

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

20 ㎞ 110 ㎞

雨域 10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 44: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

-1 K

t = 10000 s

冷気プール

20 ㎞ 110 ㎞

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 45: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

-1 K

0.1 g/kg

1 g/kg

0.1 g/kg

t = 10000 s

中緯度場・ U_s = 10 m/s 中緯度場・ U_s = 0 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s

熱帯場・ U_s = 0 m/s熱帯場・ U_s = 5 m/s熱帯場・ U_s = 15 m/s

20 ㎞ 110 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

Page 46: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

t = 10000 s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

雲の外形

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s110 ㎞20 ㎞

Page 47: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

1 g/kg10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

t = 10000 s

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

雨域

110 ㎞20 ㎞

Page 48: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

-1 K

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

t = 10000 s

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

冷気プール

110 ㎞20 ㎞

Page 49: 異なる基本場での積雲対流の数値計算

0.1 g/kg

1 g/kg

-1 K

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

t = 10000s

熱帯場・ U_s = 15 m/s 熱帯場・ U_s = 5 m/s

中緯度場・ U_s = 20 m/s 中緯度場・ U_s = 10 m/s

10 ㎞

8 ㎞

6 ㎞

4 ㎞

2 ㎞

12 ㎞

0 ㎞

110 ㎞20 ㎞

0.1 g/kg