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ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

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ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援. 朴 範子 1) 、松本 明子、横山 明子 2) 、山野上 敬夫 1) 、桑原 正雄 1) 山本 太郎 3) 、菅波 茂 2) 1) 県立広島病院 救命救急センター 2) 特定非営利活動法人アムダ( Association of Medical Doctors of Asia ) 3) 長崎大学熱帯医学研究所 国際保健学分野. ハイチでのコレラ流行の報告( 2010 年 10 月 22 日). - PowerPoint PPT Presentation

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Page 1: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

 朴 範子 1)    、松本 明子、横山 明子 2)  、山野上 敬夫 1)  、桑原 正雄 1)

 山本 太郎 3)  、菅波 茂 2)

1)  県立広島病院 救命救急センター2)特定非営利活動法人アムダ( Association of Medical Doctors of Asia)3)  長崎大学熱帯医学研究所 国際保健学分野

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http://new.paho.org/hq/index.php?option=com_content&task=view&id=4500&Itemid=3527&lang=enPAHO/WHO. EOC SITUATION REPORT #1. Cholera Outbreak in Haiti. October 22, 2010. EOC SITUATION REPORT 1

ハイチでのコレラ流行の報告( 2010年 10月22日)

• アルティボニット県、中央県から報告された下痢疾患の流行はコレラによるものであると保健中央省と米国疾病予防管理センターより報告された。

• 1,526例の患者と 138例の死亡例が火曜日( 10月 19日 )以来保健人口省により報告されている。これらは初期の数字であり、急速に変化すると考えられる。

ハイチでは震災前から多くの国際機関や国際 NGOが援助活動を行っており、 10月 19日にアルティボニット県サンマルク市で大量の急性下痢患者が発生した段階でアメリカ合衆国の米国疾病予防管理センター (Center for Disease Control and Prevention; CDC)、汎太平洋保健機構 /世界保健機構( PAHO/WHO)などが対応していた。

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ハイチでのコレラ流行を報じる各地のニュース

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ハイチでのコレラ流行のインパクト

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2009年のWHOの報告(世界 45カ国より)

221,226例

104,918例

2010年 12月 10日のハイチ保健人口省の報告(流行宣言後約 6週間)

死亡例 4,946例(2.4%)

死亡例 2,359例(2.2%)

Page 5: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

コレラ流行の背景因子

1.震災の影響

①震災により、約 150万人の国内避難民が生み出された。そのため、密集した不潔な環境でテント生活を営む人が増加した。

②安全な水とトイレなどの衛生環境は震災前から不十分であったが、震災により更に状況が悪化した。

2.ハイチの医療従事者のコレラに対する認識が低かった。 3.多くのハイチ国民がコレラに対して免疫を持っていなかった。

4.コレラ対策を妨げた政治的・社会的背景

①国連の平和維持活動に対する暴動

②大統領選挙に対する大規模なデモ行動

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http://www.usaid.gov/our_work/humanitarian_assistance/disaster_assistance/countries/haiti/template/maps/fy2010/haiti_08132010.pdf

震災後のハイチ国内での避難民の移動状況

Page 7: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

http://www.who.int/water_sanitation_health/publications/9789241563956/en/index.htmlCited from WHO/UNICEF. Progress on sanitation and drinking water: 2010 update.

震災前のハイチの飲料水・トイレの普及状況

安全な水や衛生環境の確保はハイチにおいて長年の課題となっている。上記の 2008年の報告で、・安全な水を利用可能な者は国民の 63 %(都市部 71%、遠隔地域 55%)・適切な衛生環境を享受している者は国民の 17 %(都市部 24%、遠隔地域 10%)・ トイレを使用していない者は都市部で 9%、遠隔地域で 49%  

Page 8: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

OCHA Haiti. Haiti: Cholera Cumulative Cases since 20 October 2010 (as of 10 Dec 2010) より引用。 http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900sid/LPAA-8C6BMD?OpenDocument&rc=2&cc=hti

急速なコレラ流行拡大の状況

Page 9: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

コレラ流行の起源の調査結果の報告

Page 10: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

各機関の対応

1.コレラ流行に対するハイチ政府の対応ハイチ保健人口省 (MSPP)は ①集落レベルで家族を守る、 ②すでに活動しているプライマリーヘルスセンターを強化する、 ③各地のコレラ治療センター間のネットワークを確立し、重症例   を治療するための病院機能を強化する、という方針を発表した。

2.国際機関や国際 NGOの対応・ 2010年 10月 22日のコレラの流行宣言の前から患者数の急増に 対応すべく各国の機関や多くの NGOが間断なくコレラ流行の対応 を行っており、これらの機関により各地にコレラ治療センター( CTC) が設立された。・ 2010年 11月 11日に、国連はハイチでのコレラ大流行に対し 1.64 億 ドルの支援が必要と宣言し、各国や機関に援助を求めた。

Page 11: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=36950&Cr=haiti&Cr1#

11月 11日に各援助機関に対してコレラ対策に必要な資金として総額 1.64 億ドルが要請されていたが、その 20 %の資金しか集まらなかったため、 12月 3日には国連事務総長 Ban Ki-moon 氏が緊急事態を宣言し、各国に援助拡大を求めた。

国連事務総長の緊急アピール

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2010年 1月 12日の震災時

・多国籍医療チームを派遣し、サンマルクとゴナイブを中心に震災被害者の医療活動を行った。・その後首都ポルトープランスに義足製作工房を設け、震災被害者に無償で義足提供を行う活動を続けていた。

2010年 8月

・広島と岡山と大阪の中学生(計 18人)をドミニカ共和国に派遣し、ハイチ、日本との 3カ国で親善試合を行った。

特定非営利活動法人 AMDA( AMDA)のハイチでの活動①

1. AMDAのハイチでの震災以後 12月までの活動

Page 13: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

2010年 12月 2日:医療チームがハイチ入りして情報収集

2010年 12月 7日から 12月 31日まで:ニップ県フォンデネグ市の Bethel Clinicで診療支援

2010年 12月 7日から 17日まで:医師 3 名、看護師 3 名、調整員 3 名が滞在

2010年 12月 18日から 31日まで:次のチームの看護師 1 名と調整員 1 名が診療支援

2011年 1月 22日から 2月 2日まで:再度 Bethel Clinicに医療チームを派遣し医療支援

特定非営利活動法人 AMDA( AMDA)のハイチでの活動②

2.コレラ流行に対する医療支援活動

Page 14: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

Red circle indicates the site of Fond Des Negres, Nippes department.(Cited from United Nations Cartographic Section, Department of Field Support, Maps and Geographic Information Resorces: http://www.un.org/Depts/Cartographic/english/htmain.htm) PDF is available from: http://www.un.org/Depts/Cartographic/map/profile/haiti.pdf

ニップ県フォンデネグ市の位置

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Bethel Clinicの概要

・キリスト教救世軍の運営するカトリック系の病院。・主に HIV/AIDS、結核、周産期医療、 5 歳以下の小児の栄養プログラムを実施。・病院の規模は入院ベッド数 28 床、 1日平均の外来患者数は 126 名。・産婦人科医 1 名、内科医 2 名、小児科医 1 名、研修医 1 名の計 5 名の医師が診療。

12月 7日までの Bethel Clinicの状況

・ 11月 15日に最初のコレラ患者が 2 名来院。・以後、急性下痢 嘔吐の患者に対してはコレラと臨床診断。・・入院症例は急遽設営した 6 名収容可能なコレラ隔離病室に収容。・コレラ隔離病室の患者の診療にあたる医療スタッフが不足

→ 我々が朝 9 時から夕方 5 時までのこの病室の患者の管理、患者とその家族の衛生教育などを受け持つことになった。

Bethel Clinicの状況

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12月 8日から 12月 17日の間の新入院患者数と重症度分類

12月 8日から 17日の 10日間に 57 名のコレラ患者の新入院あり。11月 15日から 12月 7日の 22日間の来院数: 16 名平均入院日数: 3日。

新入院 重症 中等症 軽症

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Source: Ministry of Public Health and Population (MSPP)

ハイチ国内のコレラ症例数の推移 ( 2010.10 ~ 2011.9)

上段:入院症例数と入院死亡率

下段:全症例数と死亡率

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全国のコレラ治療ユニットの数の推移

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2010/10/24 2010/12/27 2011/2/13 2011/4/16 2011/3/16 2011/6/16 2011/10/27 2011/12/27

CTC

CTU

ORP

CTC :コレラ治療センター・ 40-300 床の規模・ 1日 24 時間、週 7日・経口補水液、輸液投与・肺水腫の治療

CTU :コレラ治療ユニット・ 2-20 床の規模・ 1日最低 12 時間機能・経口・経静脈的補液

ORP :経口補水液ポイント・経口補水液による補液・経口補液しながら観察・医療スタッフ不要。

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Source: Ministry of Public Health and Population (MSPP), OCHA

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日本からの援助

外務省による支援http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/10/1027_06.html

被害発生直後よりハイチ政府といかなる支援が可能か協議を行い、 2010年 10月 27日にハイチ政府から支援の要請があったことを踏まえ,コレラ対策に必要な浄水器,簡易水槽,ポリタンクなど, 1,500万円相当の緊急援助物資を供与することを決定した。

日本赤十字による支援http://www.jrc.or.jp/kokusai/l3/l4/Vcms4_00001660.html

国際赤十字のコレラ対策活動に約 1,650万円を支援したほか、 2010年 11月 15日に医療チーム(第 1 班 6 名)を派遣。到着後には国立刑務所での治療活動を行った。その後首都に近いカルフール、およびハイチ南西部南県の 2カ所でコレラ治療センターを設置、現地医療スタッフの研修などの支援活動を行った。 2010年 12月 13日に第 2 班 6 名、 2011年 1月 7日に第 7 名の医療チームを派遣し、 2カ所のコレラ治療センターで患者の治療、地元医療スタッフの教育を行った。

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諸外国や国際機関からの援助の例

世界銀行:http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/COUNTRIES/LACEXT/0,,contentMDK:22774299~menuPK:258559~pagePK:2865106~piPK:2865128~theSitePK:258554,00.html

2010年 11月 24日に 1 千万ドルの Cholera Emergency Grantの 拠出を決定。

英国の Department for International Development (DFID) :http://www.dfid.gov.uk/News/Latest-news/2010/UK-to-boost-fight-against-Cholera-in-Haiti-as-epidemic-worsens/

2010年 11月 28日にハイチ北部の 34万人に水とトイレを供給するためにOxfamを通じて 190万ポンド、 Plan International を通じてハイチ北東部の23万 1 千人の公衆衛生と水の供給を向上のため 100万ポンドの供与を発表した。さらに、 PAHOに対し予防措置とサーベイランスの強化のため 120万ドルの供与を発表。人員も多数派遣した。その他にも 2010年 1月 12日の震災後の援助の枠組みの中で、日本を含めた多くの国や機関が援助を続けている。

Page 25: ハイチでのコレラ蔓延に対する医療支援

考察

2.ハイチでの支援活動の展開

機関が震災前から多岐に渡る支援活動を展開していた中で医療支援を行ったが、継続的に日本から医療チームを派遣するという形での支援の継続は困難と思われた。非常に離れた場所からどのように情報収集して長期に渡る効果的な支援活動を継続するかについて検討が必要であると思われた。

1.活動の現状について

① Bethel Clinicとの協力ハイチで主に使用されている言語はフランス語、クレオール語であり、通訳者なしでは現地でのコミュニケーションと情報収集は非常に困難であった。また、資金・人的資源の面からも独自にコレラ治療施設を運営するのは非常に困難と思われたが、現地の Bethel Clinicとの協力により支援活動が実現した。

② 全体像の把握Bethel Clinicとの協力により現地の情報も得ることができたが、単独ではポルトープランスの AMDAハイチ支部と日本の本部からの情報が主体となったと思われ、現地での情報収集が困難であったと思われた。

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ハイチでのコレラ流行の現状について報告した。

まとめ

2010年 12月 26日の保健人口省の報告では累積患者数は 148,787例、死亡例 3,333例であった。 2011年 1月以降患者数の減少が報告されていたが、雨期に入り患者数は再度増加した。

持続的な流行が続いており、 2011年 11月 30日には累計 515,699例のり患例、 6,942例の死亡例が報告された。

ハイチのコレラ流行は未だに終息していない。

初期の爆発的な流行は見られなくなったが、未だに国内で持続的な流行が見られる。対策には医療支援のみならず、水の提供や衛生環境の整備を含めた対応が必要で、各機関の連携が必要である。