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H23授業のエキスパート養成事業 小6 家庭科 まかせてね!きょうのごはん ~我が家のにこにこお昼ごはん~ ―題材の学習活動― ◇ 学習の課題を知る。 ◇ 栄養教諭の話を聞き、献立づくりのポイントをまとめる。 ◇ 設定した家族の家族構成を意識して、グループごとに1食分の献立を考える。 ◇ 全体でアイディアを出し合って、栄養のバランスが整い、家族構成も考えた献立になるよう修正する。 ◇ 調理計画を立てる。 ◇ 買物で気を付けることを話し合い、買物実習をする。 ◇ 調理実習をする。 ◇ 調理実習の反省を生かして、自分の家族のために、「家族が喜ぶお昼ごはん」の献立づくりをする。 ◇ 楽しい食事にするための工夫を話し合う。 ◇ 家族のために1食分の食事を作る。(家庭にて) 《題材のねらい》 ○ 自分や家族の食生活を振り返ったり、健康的な食生活の在り方に関心をもったりしながら、家族が喜ぶ1食分の 献立を考えようとする。【関心・意欲・態度】 ○ 栄養のバランスを考えて食品を組み合わせ、1食分の献立を工夫することができる。【創意工夫】 ○ 調理計画に基づき、安全や衛生に気を付けて、手順よく調理ができる。【技能】 ○ 食品の選び方や調和のよい食事のとり方、いろいろな調理の仕方が分かる。【知識・理解】 《本題材で重点を置く指導事項》 1食分の献立を考えること。 (B 日常の食事と調理の基礎 (2)ウ) 身近な物の選び方、買い方を考え、適切に購入できること。(D 身近な消費生活と環境 (1)イ) 《主な言語活動》 各グループが前時で立てた献立を発表し、よりよい献立になるよう、全体で意見を交換し合うこと。 第 1 次 第 2 次 第 3 次 学習した知識及び技能を日常生活の中で活用しようとする態度へつなげるための工夫― ◇ 学んだことを自分の生活に生かそうとする態度を身に付けさせるために、題材を構成する際には、家族や家庭 生活との関連を意識させる工夫をすると効果的である。 ・ 設定した家族に応じた献立をグループで考え、調理実習を行った。【参考1】 ・ 題材の最後に、自分の家族のための食事づくりを位置付け、家庭での実践につなげる構成とした。 実践的な態度を育てるための言語活動の充実― ◇ 実生活で活用しようとする態度を育てるためには、問題解決的な学習の各学習過程で、自分の考えを説明した り、話し合ったりする活動を取り入れ、教師や友達に認められることで自信をもたせることが重要である。 ・ 各グループの発表内容をしっかり理解させるために、発表用資料を電子黒板で提示し、「栄養バランスをチェッ クするワークシート」を各自に持たせ、栄養のバランスが整っているかどうか確認しながら、他グループの発表を 聞かせた。【参考2、3】 ・ 「工夫している点・よい点」、「アドバイスしたい点」を付箋紙へ書かせ、各グループの発表用資料に貼らせ、相 互評価とした。また、各グループが献立を見直す際のアドバイスカードとしても活用できた。【参考4】 授業改善のポイント

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H23授業のエキスパート養成事業

小6 家庭科 まかせてね!きょうのごはん ~我が家のにこにこお昼ごはん~

―題材の学習活動―

◇ 学習の課題を知る。

◇ 栄養教諭の話を聞き、献立づくりのポイントをまとめる。

◇ 設定した家族の家族構成を意識して、グループごとに1食分の献立を考える。

◇ 全体でアイディアを出し合って、栄養のバランスが整い、家族構成も考えた献立になるよう修正する。

◇ 調理計画を立てる。

◇ 買物で気を付けることを話し合い、買物実習をする。

◇ 調理実習をする。

◇ 調理実習の反省を生かして、自分の家族のために、「家族が喜ぶお昼ごはん」の献立づくりをする。

◇ 楽しい食事にするための工夫を話し合う。

◇ 家族のために1食分の食事を作る。(家庭にて)

《題材のねらい》

○ 自分や家族の食生活を振り返ったり、健康的な食生活の在り方に関心をもったりしながら、家族が喜ぶ1食分の

献立を考えようとする。【関心・意欲・態度】

○ 栄養のバランスを考えて食品を組み合わせ、1食分の献立を工夫することができる。【創意工夫】

○ 調理計画に基づき、安全や衛生に気を付けて、手順よく調理ができる。【技能】

○ 食品の選び方や調和のよい食事のとり方、いろいろな調理の仕方が分かる。【知識・理解】

《本題材で重点を置く指導事項》

● 1食分の献立を考えること。 (B 日常の食事と調理の基礎 (2) ウ)

● 身近な物の選び方、買い方を考え、適切に購入できること。(D 身近な消費生活と環境 (1) イ)

《主な言語活動》

● 各グループが前時で立てた献立を発表し、よりよい献立になるよう、全体で意見を交換し合うこと。

第 1 次

第 2 次

第 3 次

参 考 1

学習した知識及び技能を日常生活の中で活用しようとする態度へつなげるための工夫― ◇ 学んだことを自分の生活に生かそうとする態度を身に付けさせるために、題材を構成する際には、家族や家庭

生活との関連を意識させる工夫をすると効果的である。 ・ 設定した家族に応じた献立をグループで考え、調理実習を行った。【参考1】 ・ 題材の最後に、自分の家族のための食事づくりを位置付け、家庭での実践につなげる構成とした。

実践的な態度を育てるための言語活動の充実― ◇ 実生活で活用しようとする態度を育てるためには、問題解決的な学習の各学習過程で、自分の考えを説明した

り、話し合ったりする活動を取り入れ、教師や友達に認められることで自信をもたせることが重要である。

・ 各グループの発表内容をしっかり理解させるために、発表用資料を電子黒板で提示し、「栄養バランスをチェックするワークシート」を各自に持たせ、栄養のバランスが整っているかどうか確認しながら、他グループの発表を聞かせた。【参考2、3】

・ 「工夫している点・よい点」、「アドバイスしたい点」を付箋紙へ書かせ、各グループの発表用資料に貼らせ、相

互評価とした。また、各グループが献立を見直す際のアドバイスカードとしても活用できた。【参考4】

授業改善のポイント

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<自分のグループの家族構成に応じて、個人で考えた献立>

<電子黒板の活用> <栄養のバランスをチェックする ワークシート>

参 考 2

相手意識をもたせるために、グループごとに家族構成の異なる架空の家族を設定し、献立を考え

させた。献立を考える相手となる架空の家族は、くじ引きにより決定した。 まずは、家庭学習で、自分のグループの家族構成に応じた献立を立てた。料理本やインターネット等を活用したり、家族からアドバイスをもらったりした児童もいた。 このワークシートを持ち寄って、グループで作成する献立を話し合った。

グループごとに自分たちが考えた献立を発表する際、イラストで描かせた献立を電

子黒板で大きく提示した。 発表を聞くだけでなく、視覚からも内容

を捉えることができた。

参 考 3

各グループが使う予定の食材を、ワークシートを用いて食品のグループ分けをさせ、栄養のバランスが整っているかどうかを確認させた。

参 考 1

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<各グループの発表用資料に貼られた付箋紙>

各グループの発表用資料の上に、貼られた付箋紙に書かれていた内容には、次のようなものがあった。 ○ 野菜がたくさん使えていてよい。 ○ 旬の食材が使えていた。 ○ おじいちゃん・おばあちゃんのこともきちんと考えた 献立になっているところがよい。 ○ 「主に体をつくるもの」が少ない。 ○ 見た目に赤が少ないので、色どりを考えた方がよい。

参 考 4

調理実習の様子

ごはんのみ、各自お弁当箱に入れて家から持参し、「主

なおかず」「足りない食品を補うおかず」「みそ汁」を作った。 どのグループも

協力し合いながら、楽しく調理実習が

できた。 自分たちが作っ

た料理は、味も格別だったようで、満足

そうな表情で味わっていた。

オムレツ ポテトサラダ

トマトのカップサラダ ツナのコロッケ風

和風春巻

ほうれん草のごまあえ

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各グループの中で買物の担当を決めた後、同じ食材を買う子どもたちで買物のグ

ループを作った。そのグループごとで買物 をする際に気を付けることや、無駄がでないようにするために、「何をどれだけ買うか」について話し合わせた。

その他のワークシート

グループごとに考えた、調理計画。 見通しをもって調理するために、時間配分も考え

させた。

調理実習の反省と、自分の家族のための献立。 第2次で行った献立づくりの経験を基

に、自分の家族の好みや生活の様子に合わせて、献立を考えた。

会食の際に気を付けることについて話し合った。日々の給食でも、気を付けて

いこうとする態度が見られるようになってきた。