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106 総仕事から求める場合 Et: 摩耗限度までの総仕事 [J ] 7 .慣性について 7 -1  J 、GD 2 、WR 2 I クラッチ・ブレーキの選定計算に必要な条件の一つ に慣性(回転運動の場合、慣性モーメント、イナーシャ、 フライホイール効果などと呼ばれる)があり、記号では J、GD 2 、WR 2 Iなどで表されています。 これらは、同じ慣性を表しているのに、値は異なって も単位は同じ場合があり、もし取り違えると計算結果 に重大な影響をおよぼしますので、充分注意する必要 があります。 慣性モーメントJ [kg・m 2 回転半径Rの2乗と回転体の質量mの積で表されま す。数値はGD 2 の1 /4 、WR 2 と同じになりますが単位 系が全く異なるので、これらを混同しないようにする ことが必要です。 フライホイール効果GD 2 [kgfm 2 回転直径Dの2乗と回転体の重量Wの積で表されます。 WR 2 [kgfm 2 GD 2 が回転直径をもとにしたのに対し、WR 2 は回転 半径Rの2乗と回転体の重量Wの積で表されるもので す。従って、数値はGD 2 の1 /4 になります。 イナーシャ I [kgfms 2 WR 2 において、重量Wを質量mに置き換えたものです。 g:重力の加速度、9.8[m/s 2 7 -2  各形状の計算式 中実円柱(図5 ) 中空円柱(図6 ) 角柱(図7 ) 円錐(図8 ) 球体(図9 ) ρ: 密度 [kg/m 3 m: 質量 [kg 各寸法: [m] L = Et [回] Ee(又はEb) J = m・R 2 WR 2 = 1 GD 2 4 I =m・R 2 = W R 2 = WR 2 = GD 2 g g 4g GD 2 = W・D 2 J = π ρ・D 5 = 1 m・D 2 [kg・m 2 160 10 J = π ρ・h・D 4 = 3 m・D 2 [kg・m 2 160 40 J = π ρ・L・D 4 = 1 m・D 2 [kg・m 2 32 8 J = π ρ・L(D 4 -d 4 )= 1 m(D 2 +d 2 ) [kg・m 2 32 8 J = ρ・a・b・c a 2 +b 2 = 1 m(a 2 +b 2 ) [kg・m 2 12 12 図8 D h 図9 図5 L D d 図6 L D 図7 b C a D 1 2 1 2 3 4 5 2 3 4

7.慣性について - · PDF file106 総仕事から求める場合 et: 摩耗限度までの総仕事 [j] 7.慣性について 7-1 j、gd2、wr2、i クラッチ・ブレーキの選

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106

総仕事から求める場合

Et: 摩耗限度までの総仕事 [J]

7 .慣性について7-1 J、GD2、WR2、I クラッチ・ブレーキの選定計算に必要な条件の一つに慣性(回転運動の場合、慣性モーメント、イナーシャ、フライホイール効果などと呼ばれる)があり、記号ではJ、GD2、WR2、Iなどで表されています。 これらは、同じ慣性を表しているのに、値は異なっても単位は同じ場合があり、もし取り違えると計算結果に重大な影響をおよぼしますので、充分注意する必要があります。

慣性モーメントJ [kg・m2

 回転半径Rの2乗と回転体の質量mの積で表されます。数値はGD2の1/4、WR2と同じになりますが単位系が全く異なるので、これらを混同しないようにすることが必要です。

フライホイール効果GD2 [kgfm2

 回転直径Dの2乗と回転体の重量Wの積で表されます。

WR2 [kgfm2

 GD2が回転直径をもとにしたのに対し、WR2は回転半径Rの2乗と回転体の重量Wの積で表されるものです。従って、数値はGD2の1/4になります。

イナーシャ I [kgfms2 WR2において、重量Wを質量mに置き換えたものです。

g: 重力の加速度、9.8[m/s2

7 -2 各形状の計算式中実円柱(図5)

中空円柱(図6)

角柱(図7)

円錐(図8)

球体(図9)

ρ: 密度 [kg/m3

m: 質量 [kg 各寸法: [m]

L = Et [回] Ee(又はEb)

J = m・R2

WR2 = 1 GD2 4

I =m・R2= W R2= WR2= GD

2

g g 4g

GD2= W・D2

J = π ρ・D5= 1 m・D2 [kg・m2

160 10

J = π ρ・h・D4= 3 m・D2 [kg・m2

160 40

J = π ρ・L・D4= 1 m・D2 [kg・m2

32 8

J = π ρ・L(D4-d4)= 1 m(D2+d2) [kg・m2

32 8

J = ρ・a・b・c a2+b2 = 1 m(a2+b2) [kg・m2

12 12

図8

D

h

図9

図5

L

D d

図6

L

D

図7

bC

a

D

1

2

1

2

3

4

5

2

3

4