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高齢者世帯 児童のいる世帯 苦しい 56.5% 大変苦しい 23.4 52.0% 43.4 33.7 16.4 37.6 45.1 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) 26.8 35.2 20.9 31.1 4.0 4.0 0.9 4.5 61.9% 82.7% 33.1 38.4 0.6 0.6 0.3 やや苦しい 普 通 大変ゆとりがある ややゆとりがある 厚生労働省『国民生活基礎調査の概況』(2017)より編集部作成 2016年の国民生活基礎調査(厚生労働省)によると、 ひとり親の貧困率は50.8%、生活意識を「苦しい」と 答えた割合が母子世帯で82.7%でした(右図)。男女 間の賃金格差や子育てのために雇用が安定しないこ と、離婚の場合は養育費が支払われないこともあり、 厳しい生活状況が見受けられます。親の貧困は子ども の貧困につながる場合があります。「部活に参加でき ない」、「進学をあきらめ、安定した職に就けない 」、ま たは「進学しても奨学金の返済に苦しむ」など、貧困 は連鎖するとも言われています。親がどのようなライ フスタイルを選んでも子どもの機会が奪われないた めに、支援制度の充実とともに、人々の意識も見直す 必要があります。 LOOK ! 各種世帯の生活意識(2016年) パネル6「ひとり親じゃダメなの?」月刊『We learn』2017年9月号

708142 welearn 9月号05...26.8 35.2 20.9 31.1 4.0 4.0 0.9 4.5 61.9% 82.7% 33.1 38.4 0.6 0.6 0.3 やや苦しい 普 通 大変ゆとりがある ややゆとりがある 向きになり力強くなる。闘いで、スティーヴの生き方がより前

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Page 1: 708142 welearn 9月号05...26.8 35.2 20.9 31.1 4.0 4.0 0.9 4.5 61.9% 82.7% 33.1 38.4 0.6 0.6 0.3 やや苦しい 普 通 大変ゆとりがある ややゆとりがある 向きになり力強くなる。闘いで、スティーヴの生き方がより前

12 We learn 2017.9

全 世 帯

高 齢 者 世 帯

児童のいる世帯

母 子 世 帯

苦しい56.5%

大変苦しい

23.4

52.0%

43.4

33.7

16.437.645.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

26.8 35.2

20.9 31.1

4.0

4.0

0.9

4.5

61.9%

82.7%

33.1 38.4 0.6

0.6

0.3

やや苦しい 普 通

大変ゆとりがある

ややゆとりがある

闘いで、スティーヴの生き方がより前

向きになり力強くなる。

「どんな技術を使っても病気と闘い

続けたいか?」との医師の問いに、「息

子のために生き続ける。妻や友達のた

めにも」と。長年の父親とのわだかまり

も、腹を割って話し合って溶けた。米

国では九五%の患者が拒否する人工呼

吸器を取り付ける手術も受ける。オバ

マ大統領はALS患者支援の法律“ス

ティーヴ・グリーソン法”に署名、承認

した。

リヴァースは順調に成長し「パパ」が

大好き。が、いたずらも増える。ミシェ

ルは、ときには疲れて、夫婦げんかも。

スティーヴはもどかしくて誰かを殴っ

たり叫んだりしたいが、体が動かない。

それでも体の中で唯一自由になる目の

動きで「白旗は揚げない」と強い意思

を表示。まだ四〇歳の元スポーツマン

の美しい肉体が、瞬く間に難病に蝕ま

れてゆく残酷さに息を飲む。だが、そ

の困難を全身で引き受け、あらゆる手

立てを尽くして力の限り立ち向かうス

ティーヴ。彼は、本物のヒーローだ。現

在動くのは目だけだが、病状は安定し

「とても良くやっている」(ミシェル夫

人)という。その強い意思は、画面から

オーラとなって伝わってくる。

世間の声

部活ってお金かかるから

朝から晩まで働きづめの母

塾なんてとてもムリ

離婚なんてするから うう・・・

がんばって奨学金返さなきゃ

貧困の連鎖

ヒソ ヒ

こんな

つもりじゃ・・・

お母さん……

〇〇塾

暮らしや社会の中に潜むジェンダーを、天野勢津子さんのイラストを通して考えるコーナーです。

発見 !ジェンダー

ひとり親じゃダメなの?

厚生労働省『国民生活基礎調査の概況』(2017)より編集部作成

イラスト:あまちゃ工房 天野勢津子(あまのせつこ)イラスト作成 × 文章執筆を行うイラストライター。兵庫県や大阪府の男女共同参画センターで情報専門員として13年間勤務する一方、フリーランスとしても活動。2015年より独立。明るくわかりやすいイラストと、人権やジェンダーに配慮した作風が持ち味。書籍、雑誌、WEB、グッズなど多方面で活動中。あまちゃ工房 HP http://amachakoubou.com

2016年の国民生活基礎調査(厚生労働省)によると、ひとり親の貧困率は50.8%、生活意識を「苦しい」と答えた割合が母子世帯で82.7%でした(右図)。男女間の賃金格差や子育てのために雇用が安定しないこと、離婚の場合は養育費が支払われないこともあり、厳しい生活状況が見受けられます。親の貧困は子どもの貧困につながる場合があります。「部活に参加できない」、「進学をあきらめ、安定した職に就けない」、または「進学しても奨学金の返済に苦しむ」など、貧困は連鎖するとも言われています。親がどのようなライフスタイルを選んでも子どもの機会が奪われないために、支援制度の充実とともに、人々の意識も見直す必要があります。

LOOK !

各種世帯の生活意識(2016年)

パネル6「ひとり親じゃダメなの?」月刊『We learn』2017年9月号