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Actian X 評価ガイド: Windows/MSSQL Edition Actian X の評価および Microsoft SQL Server との比較のためのガイド 使用事例: Windows Actian X1 6,500 万行から成る 米国運輸省のデータ セット

Actian X 評価ガイド · Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 4 1 概要 今日、トランザクション データベースとしては、Microsoft SQL Server

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Actian X 評価ガイド:Windows/MSSQL Edition

Actian X の評価および Microsoft

SQL Server との比較のためのガイド

使用事例:

Windows 版 Actian X、1 億 6,500 万行から成る

米国運輸省のデータ セット

2017 年 5 月

1.50.1.1

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 2

このドキュメントはエンド ユーザーへの情報提供のみを目的としたものであり、Actian Corporation(以後 Actian と表記)によ

って、いつでも変更または撤回されることがあります。このドキュメントは、Actian の機密情報であり、米国著作権法および

国際条約により保護されています。これは GPL ライセンスで配布されません。このドキュメントの印刷または電子的複製を

作成することができます。ただし、これはその複製がお客様自身による内部使用のみを目的としていること、また、すべての

複製に Actian の著作権表示および説明文を添付することを条件とします。

このドキュメントを変更することなく、また適切な Actian ソフトウェアと共に公表することを条件に、このドキュメントの一部ま

たは全部を公開または配布することができます。そのような公開または配布は、Actian が使用する同じ方法および同じ媒

体で行わなければなりません(たとえば、ソフトウェアと共に Web サイトから電子的にダウンロード、または CD-ROM 収録)。

その他の方法による利用、たとえば、印刷版を配布する、または別の出版物で本ドキュメントの一部または全部を使用する

場合は、Actian の正式な委任代理人による事前の承諾を得ることが必要です。

適用される法律で認められる最大限の範囲で、Actian はこのドキュメントを、一切の保証(商品性、特定目的への適合性

および権利非侵害についての黙示の保証などを含みますが、これらに限定されません)のない現状有姿で提供します。

Actian は、いかなる場合も、エンド ユーザーまたは第三者に対し、本ドキュメントの使用による直接的または間接的な損失

または損害(利益の逸失、業務の中断、信用の損失、データの損失を含むが、これらに限定されません)について、たとえ、

Actian がそのような損失または損害について明確に通知されていたとしても、一切責任を負いません。

本ドキュメントの製造元は Actian Corporation です。

米国政府機関のユーザーの場合、本ドキュメントには、48 C.F.R. 12.212、48 C.F.R 52.227-19(c)(1) および (2)、または

DFARS 252.227-7013 で規定される「制限付き権利」、またはそれに代わる相当規定が付属します。

Copyright © 2018 Actian Corporation.All Rights Reserved.

Actian、Actian DataFlow、Actian Director、Actian Vector、Actian Vector Express、Actian Vector ExpressPlus、Actian

Vector in Hadoop、Actian Vortex Express、Actian Vortex ExpressPlus、Action Server、Cloud Action Platform、Cloud Action

Server、EDBC、Enterprise Access、Ingres、OpenROAD、および Vectorwise は Actian Corporation の商標または登録商標

です。本資料で記載される、その他すべての商標、名称、サービス マークおよびロゴは、所有各社に属します。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 3

目次

1 概要 ............................................................................................................................... 4

1.1 この評価について ................................................................................................................... 5

2 セットアップ ..................................................................................................................... 7

2.1 ご使用いただく Actian X 環境について ................................................................................ 7

2.2 Actian X のダウンロード ......................................................................................................... 8

2.3 航空会社データのダウンロード ............................................................................................. 8

2.4 テーブル作成、クエリ、およびデータ読み込みを行うスクリプトのダウンロード .................... 8

2.5 Actian X のインストール ......................................................................................................... 9

2.6 Actian Director の開始 ......................................................................................................... 11

2.7 データベースを作成する ...................................................................................................... 12

2.8 テーブルの作成 ................................................................................................................... 13

2.8.1 ontime テーブルの作成 .................................................................................................... 13

2.8.2 carriers テーブルの作成 .................................................................................................. 14

2.9 データの読み込み ................................................................................................................ 16

2.10 統計の生成 ........................................................................................................................... 18

3 クエリのテスト ................................................................................................................ 20

4 最終セクション ............................................................................................................... 21

5 付録 ............................................................................................................................. 22

5.1 ontime テーブル列のリストと説明 ......................................................................................... 22

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 4

1 概要

今日、トランザクション データベースとしては、Microsoft SQL Server が世界中の数千の組織で使用

されています。Microsoft SQL Server は非常に一般的になっているため、多くの組織ではこれを、ビ

ジネス インテリジェンスとリアルタイムでのその場限りのクエリをサポートするデータ ウェアハウスとし

ても使用しようとしています。Microsoft SQL Server は、少量のデータに対しては、これらのタスクをあ

る程度実行することができます。しかし、データ量が大きくなると、パフォーマンスが見る見るうちに問

題となる場合があります。このような場合、データベース管理者はインデックスの作成、さまざまな方

法でのテーブルのソート、そしてしばしばキューブの作成(これには読み込みの時間もかかります)を

行う必要が出てきます。ところが、まったく同じハードウェアのシステム パフォーマンスが何十倍も改

善されるようになりました。これを可能にしたのは、Actian X に同梱されるようになった Actian の

Vector 製品である史上最高の X100 分析データベース エンジンです。Actian X は、Vector の X100

分析データベース エンジンと、最新版の Ingres(よく知られた従来型の OLTP データベース)を両方

とも含んだ、新しいハイブリッド データベース製品です。

Actian X 内の X100 エンジンへは、テーブルの種類として X100 を選択するだけでアクセスできます。

また、X100 エンジンは、Ingres エンジンの従来の Ingres OLTP テーブル タイプで使用されるものと

全く同じプログラミング インターフェイスと管理ツールを使用します。その上、X100 エンジンはキュー

ブ、インデックス、または圧縮の方法を定義することなく、自動的に優れたパフォーマンスを実現しま

す。極めて使用しやくす、管理しやすいエンジンです。つまり、過労気味である SQL Server の管理

者と開発者にとっては、SQL Server の低パフォーマンスを補完するためのクエリのチューニング、イ

ンデックスの作成、キューブと複雑なデータ フローの作成にかかる時間が短縮され、価値創出活動

にかける時間が増えます。また、業務ユーザーにとっては、大量のリアルタイム データや、日々の

OLTP 作業に使用する堅実な従来型の OLTP データベースである Ingres に対し、複雑なクエリを行

っても、応答がすばやく返されるようになります。

このドキュメントでは、Actian X に同梱されている X100 エンジンの用途と Microsoft SQL Server の

用途を比較した結果を評価します。大半のユーザーはデータベースを比較することがあまりないた

め、評価を適切に行うための比較対象を識別することが困難な場合があります。このドキュメントでは、

次のコンポーネントを使用した段階的なアプローチを示します。

1) 実際のデータ: 実際のデータには、どうしてもシミュレートできないノイズや乱雑性がありま

す。また、かなりの量のデータを処理することが必要です。データ量が非常に少ない場合に

は、すべてのデータがメモリに収まりやすくなるため、パフォーマンスは実社会の条件が反

映されていない結果になります。

2) 実際のクエリ: 実際のデータおよびクエリは、実稼働システムから取得できる場合を除いて、

取得するのは驚くほど困難です。実社会のクエリは、ユーザーの動作を模倣する方法でシ

ステムを操作します。

3) テーブルの DDL: データに対応するテーブル定義が必要です。

4) スクリプトの読み込み: データベースへのデータの取得は最も困難な手順になることがある

ため、データを読み込むには実行しやすいスクリプトを用意する必要があります。

データベースを評価していただくために、上記の各項目を既にご用意してあります。

このガイドでは、Windows 64 ビット システムでの一般的なセットアップ手順を示します。ワンクリックす

るのみのシンプルなグラフィカル インストールを行うだけで、直ちに Actian X を起動して稼働します。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 5

用意されているのは Actian X 用のテーブル DDL、Microsoft SQL Server 用のテーブル DDL、テス

ト データ、SQL クエリ、および実社会のテスト データです。

分析データベースを評価する際に使用される一般的な評価基準がいくつかあります。それらは次の

とおりです。

1) セットアップのしやすさ: つまり、本製品を使い始めることがどれぐらい難しいか、です。使い

始めは、最初だけに関係するわけですが、通常、全体的な使いやすさを示す良い指標とし

て使用されます。

2) 読み込みにかかる時間: この時間には、読み込み対象のデータを準備するのにかかる時

間も含まれます。データを物理的に読み込むのにどれぐらい長い時間がかかるでしょうか?

データを照会できるようにするためのデータ読み込みの最中および事後に、追加の手順を

行う必要があるでしょうか? この時間は、通常、お使いのデータ パイプラインと、新しいデー

タを迅速に用意できる能力に対する、本製品の影響度を示す良い指標になります。

3) クエリの実行時間: これには、クエリのチューニングにかかる時間も含まれます。最小限の

チューニングだけでクエリがどれぐらい高速に実行できるでしょうか? クエリを希望の速度で

実行するのに、追加のチューニングが必要でしょうか? 分析ユーザー(アナリスト)にとってク

エリが主な作業単位であるため、クエリを高速に(かつ継続的な、広範囲にわたるチューニ

ングを行わなくても)実行できるようにすることで、分析ユーザーの生産性が向上します。継

続的なチューニングが最小限になるということは、このソリューションの所有コストの方が低く

なり、DBA チームが価値創出活動に集中できるということです。

これらの評価基準には、「最終セクション」で再度言及します。また、テスト結果の取り込みと、

Actian X の X100 エンジンと SQL Server の速度比較を簡単にできるようにするスプレッドシート

もご用意しています。このスプレッドシートは、その他すべてのマテリアルも含まれている zip ファ

イル内に含まれています。これについては、まもなく説明します。

1.1 この評価について

この評価を行うため、Windows 版 Actian X をインストールします。これには、ローカル クライアント ソ

フトウェアも同梱されています。Actian X データベース サーバーでは、Intel アーキテクチャの、64 ビ

ットの CPU の命令セットを使用しているため、64 ビット環境が必要です。必要な場合は、本データベ

ース クライアントのフロント エンド ソフトウェアとして 32 ビット版を使用することもできます。

Actian X では、数多くのインターフェイスがサポートされています。管理インターフェイスでは、グラフ

ィカル ユーザー インターフェイス(Actian Director)、コマンド ライン インターフェイス、および ODBC、

JDBC、.Net などの標準コネクターやネイティブ ツールを介した SQL サポートが含まれています。ま

た、Actian X には、実稼働や組み込み環境を自動化するインターフェイスも搭載されています。本

評価ガイドでは、Actian Director の GUI を使用します。

ご使用いただくデータは、米国運輸省交通統計局(The United States Department of Transportation

– Bureau of Transportation Statistics)によるものです。同局では、大手航空会社による米国内の直行

便の、定刻どおりの実際の到着データが含まれるファイルを毎月公開するだけでなく、出発遅延と

到着遅延、出発地と目的地、フライト ナンバー、予定および実際の出発/到着時刻、キャンセルされ

たフライト/ダイバートされたフライト、離着陸時の滑走時間、飛行時間、直行距離などの追加項目も

提供しています。フィールドと説明については、付録 A を参照してください。

この評価に必要な総ディスク容量は約 110 GB です。この内訳の概略は、ダウンロードされた圧縮デ

ータに 6 GB、解凍されたデータに 69 GB、解凍されたデータベースに 23 GB、ソフトウェアに 2 GB

です。ソフトウェアとデータベースにはローカル記憶域を使用してください。容量が問題の場合は、

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 6

解凍データに外部ドライブやネットワーク ドライブを使用することもできます。ただし、これによって読

み込み時間が長くなることはありません。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 7

2 セットアップ

2.1 ご使用いただく Actian X 環境について

この演習では、公開されている Windows 版セットアップを使用します。

Actian X は、オンプレミスにも、AWS などのクラウド プラットフォームのどちらにインストールすること

もできます。オンプレミスの場合は、物理ハードウェアまたは仮想マシン(VM)のいずれにインストー

ルすることもできます。この評価ではこの点にご心配いただくには及びませんが、実稼働環境で

Actian X を VM と一緒にする場合には、必ず VM に十分なリソースと I/O 帯域幅を用意してくださ

い。クラウドで作業する場合は、パフォーマンスに大きく影響するディスク スループットが保証されな

いクラウド プロバイダーもあることに注意してください。

物理ハードウェアでは、x86 互換の 64 ビット チップセットをサポートするシステムが必要です。一般

的な実稼働サーバーには、マルチコア、十分なメモリ(コアあたり 8 GB 以上)、および高性能の回転

ディスク(複数のダイレクト アタッチト SAS ドライブが一般的)または SSD(ソリッド ステート ドライブ)

があります。十分な RAM とディスク リソースがないと、CPU が十分に利用されず、Actian X の X100

エンジンで可能なパフォーマンスが完全には発揮されなくなります。

この演習では、Windows 64 ビット版 Actian X の評価版を使用します。推奨する最低限の構成は、2

基のコアと 16 GB の RAM を搭載したシステムです。しかし、直接同等の結果を得るには、SQL

Server を実行する予定のシステムで Actian X を実行することをお勧めします。これにより、ハードウ

ェアによるパフォーマンス上の差異が発生する可能性を排除することができます。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 8

2.2 Actian X のダウンロード

次に、このテストを行うため、"64 ビット Windows 版の Actian X 評価版" をダウンロードします。これ

は、https://www.agtech.co.jp/products/actian/actianx-sql-rdbms/trial.html で当製品の評価版を申し

込むことで入手できます。

2.3 航空会社データのダウンロード

米国運輸省のデータは、1987 年 10 月分から公開中です(最新分のデータの公開には数か月の遅

延があります)。このテストでは、公開されている 1987 年 10 月~ 2017 年 1 月分の全データをテスト

します。

このデータは、bts.gov Web サイトにアップロードされている各月の .zip ファイルとして入手することが

できます。数百もの各月のファイルをダウンロードするのは困難で時間がかかるため、すべてのファ

イルを圧縮した zip ファイル(ontimefiles.zip)をご用意しました。この zip ファイルのサイズは 6 GB で、

解凍すると約 69 GB になります。このファイルには ontimefiles というディレクトリがあり、このディレ

クトリの中に 1987 年 10 月~ 2017 年 1 月の過去 30 年間分の 338 個の .csv データ ファイルが入っ

ています。BTS から入手した 2001 年 1 月~ 2002 年 2 月分のデータ ファイルは、破損していたた

め、取り除いてあります。また、このファイルには、これらすべてのデータ ファイルの読み込みを開始

する Windows バッチ スクリプトも同梱されています。

ontimefiles.zip ファイルのデータをダウンロードするには、こちらをクリックしてください。

WinZip を使ってこのファイルをシステムのロケーションに解凍し、そのロケーションをメモしておい

てください。

2.4 テーブル作成、クエリ、およびデータ読み込みを行うスクリプト

のダウンロード

評価を簡単に行えるよう、必要な他のオブジェクトの多くがあらかじめ作成されています。Actian X と

SQL Server で 2 つのテーブルを作成するための DDL をご用意しています。また、すぐに実行でき

るクエリをファイルにまとめてあると共に、データを Actian X と MSSQL のどちらにも読み込めるスクリ

プトを作成してあります。これらのファイルはすべてここにリンクがある ontime_eval_tools.zip というフ

ァイルに圧縮されています。

この zip ファイルの内容は次のとおりです。

1) readme.txt – このファイルには、zip ファイル内のすべてのファイルが示されています。

2) readme_ddl_mssql.txt – このファイルでは、SQL Server テーブルを作成するための DDL が

説明されています。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 9

3) readme_ddl_vector.txt – このファイルでは、Actian X テーブルを作成するための DDL が説

明されています。

4) ontime_ddl_vector.sql – このファイルには、Actian X テーブルを作成するための DDL ステ

ートメントが記述されています。

5) ontime_ddl_mssql.sql – このファイルには、SQL Server テーブルを作成するための DDL ス

テートメントが記述されています。

6) readme_parallel_load.txt – このファイルでは、定刻データを Actian X に読み込むための並

行ロード ファイルについて説明されています。

7) readme_mssql_load.txt – このファイルには、定刻データを MSSQL に読み込むためのさまざ

まなオプションおよびコード サンプルが示されています。

8) test_queries.sql – このファイルには、評価で使用するクエリが記述されています。

9) test_queries_results.xlsx – このファイルは、テストに含まれるクエリのリストと説明を示すと共に、

評価結果を追跡できるように設計されています。クエリ名のリスト、各クエリ テキスト、および

各クエリの説明が示されています。評価の各要素の実行時間を追跡するセクションがあると

共に、ユーザーが情報を入力することでパフォーマンス向上率が計算されます。また、

Actian X の X100 エンジンを使用することで得られる生産性の向上が見積もられます。

2.5 Actian X のインストール

Actian X は、管理者特権のあるユーザーが Windows にインストールする必要があります。このユー

ザーがインストレーションの "オーナー" になります。この評価では、このユーザーだけを使用します。

インストール時には、インストーラーにより、必要なすべてのセットアップが自動的に行われます。いく

つかの簡単な質問が行われるので、それらに回答すれば、後はインストーラーによって処理されま

す。インストーラーにより、使用可能なハードウェアが調査され、その結果に応じた構成が設定されま

す。ほぼデフォルトと同じインストレーションを使って、この評価を行うことができます。

インストーラーにより Actian X "インスタンス" が作成されますが、このインスタンスは、その作成時に

あなたが指定するインスタンス コードによって定義されます。このインスタンス コードは単にインスタ

ンスに付ける名前です。Windows の場合、インストレーションのデフォルト ロケーションは

C:\Program Files\Actian\IngresII ですが、必要に応じて他のローカル記憶域に変更することも

できます。Actian X のデフォルトのインスタンス コードは II です。

このソフトウェアを解凍し、デフォルトのグラフィカル インストーラー setup.exe を実行するだけでよい

のです。その際は、単にデフォルト値を使用することもできますが、インストーラーではあなたのニー

ズに合うさまざまな構成オプションを選択できるようになっています。

インストール中、受け取ったライセンス ファイルを指定するよう求められます。これを行うことで、ソフト

ウェアをアクティブ化する必要があります。

このインストールにより、Actian X がお使いのハードウェア用に構成され、グラフィカル管理ツール

Actian Director のインストールも行われます。必要な環境変数を設定するスタートアップ コマンド プ

ロンプトが作成されます。

インストール手順:

1) ソフトウェアを希望の一時ロケーションに解凍します。解凍の結果は下記の図のようになります。

これは一時ディレクトリであり、その中には readme や setup.exe など複数のファイルがあります。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 10

2) setup.exe を実行します。

3) [ようこそ]画面で[次へ]をクリックします。

4) 必ず Actian X と Java の両方の使用許諾契約に同意します。[次へ]をクリックします。

5) デフォルトの構成の種類 "トランザクション システム" を選択します。

6) インストール モードで、"高速"(デフォルト)を選択します。[次へ]をクリックします。インストーラ

ーの新しいウィンドウが開きます。

7) [コンポーネントの選択]で[カスタム]を選択し、[Ingres .NET データ プロバイダー]チェック ボッ

クスをオフにします。[次へ]をクリックします。

8) 評価に使用するライセンスのファイル license.xml のロケーションを指定します。[次へ]をクリック

します。

9) [電子メール通知の構成]設定を現状のままにし、[次へ]をクリックします。

10) [DBMS の認証](デフォルト)を選択します。希望するパスワードを入力し、確認のため再度入

力します。データベースのオーナーとユーザーは、あなたの現在のログオン ユーザー名になり

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 11

ます。本ドキュメントのこのデータベース作成者のシステムでは、ログオン ユーザー名として eng

が使用されています。あなたのログオン ユーザー名はこれとは異なったものになるでしょう。パス

ワードをメモしておきます。[次へ]をクリックします。

11) [インストール設定]の内容(インストール場所など)を確認します。このロケーションを変更したい

場合は、[戻る]をクリックして変更します。インストールはローカル ドライブにのみ行えることに注

意してください。デフォルトのインストール ロケーションとインストール コードを採用する場合は、

[インストール]をクリックします。

12) インストーラーが完了するまで待ちます。コンピューター上で他にどのようなアプリケーションを

実行しているかに応じて、インストーラー ウィンドウからフォーカスが移動する場合があります。そ

のような場合にインストーラー ウィンドウを見つけるには、他のアプリケーションを最小化したり、

タスク バーからインストーラーのアイコンを探したりします。その後、インストールの進行状況を監

視します。インストーラーによってデータベースの開始も行われていることがわかるでしょう。[次

へ]をクリックします。

13) [インストールの概要]を確認して[完了]をクリックします。

2.6 Actian Director の開始

Actian X には、管理用のグラフィカル ツール、Actian Director が備わっています。このツールは、こ

の Actian X 評価のさまざまな手順で使用します。このツールは、Windows の[スタート]メニュー >

[アプリ] > [Actian Director]グループに追加されています。

[スタート]メニュー > [アプリ] > [Actian Director] > [Director (x64)]から Director を開始します。

[Start Page]センターに、よく行われるアクティビティが表示されます。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 12

1) インスタンスに対して[Connect to an instance]をクリックします。

2) [Instance]で参照ボタン[…]をクリックし、[local]を選択します。

3) [Options]ボタンをクリックします。

4) [Authentication]で、"Authenticated User" を選択します。

5) [Login]で、自身のユーザー名(ここで記載されているのとは異なるでしょう)を入力します。

6) [Password]で、インストール時に作成したパスワードを入力します。

7) [Remember password]をクリックします。

8) [Connect]をクリックします。

2.7 データベースを作成する

Actian X がインストールされたので、次に、データベースを作成する必要があります。データベース

はリレーショナル テーブルの集合体です。Actian X では複数のデータベースを使用できますが、こ

の評価では 1 つのデータベースだけを使用します。このデータベースの名前は ontimedb です。

1) Director の[Start Page]で[New Database]を選択します。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 13

2) [Name]にデータベース名として「ontimedb」を入力します。[OK]をクリックします。

3) データベースが作成されるまでの数秒の間、待ちます。[Close]をクリックします。

データベースの作成後、Director の Instance Explprer で展開ボタンを使用すると、インストレーション

内に ontimedb が表示されます。

2.8 テーブルの作成

この評価では、ファクト テーブル(ontime)とディメンション テーブル(carriers)の 2 つのテーブルだけ

を使用します。Actian Director には、後で学習するテーブル作成ウィザードもありますが、ontime テ

ーブルは高度なため、ここではあらかじめ用意してある CREATE TABLE ステートメントを実行しま

す。

2.8.1 ontime テーブルの作成

1) ontime_ddl_vector.sql ファイルを開き、その中から CREATE TABLE ontime ステー

トメント群部分をクリップボードにコピーします。

2) Director で、画面上部の[QUERY]タブをクリックし、左上隅の[New]を選択します。

3) [Query1]タブで、データベースがまだ選択されていない場合は、データベース ontimedb を

必ず選択します。

4) クリップボードの内容を[Query Text]ペインに貼り付けます。

5) [Execute]の矢印をクリックすることで、CREATE TABLE クエリを実行します。

Director によって画面の下部に "Successful" と表示されることに気づくでしょう。テーブルの作成に

はあまり長い時間はかかりません。次のセクションで ontime テーブルを読み込みます。CREATE

TABLE クエリの最後に "with structure=x100" が記述されていることに留意してください。これは、テ

ーブルの処理を、Ingres の従来の OLTP エンジンではなく、X100 エンジンで行うよう Actian X に通

知するために必要です。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 14

2.8.2 carriers テーブルの作成

SQL を使って、小さなディメンション テーブル carriers を作成し、データを投入します。

1) ontime_ddl_vector.sql ファイルをまだ開いていない場合にはそれを開き、最後の方

にある carriers テーブル対象の CREATE TABLE ステートメントおよび INSERT ステートメ

ントを両方ともクリップボードにコピーします(このファイルでは、ontime の DDL の後に

carriers の DDL が記載されています。また、これらのステートメントは、セミコロンで区切られ

ているため、連続して実行できます)。

2) Director で、画面上部の[QUERY]タブをクリックし、左上隅の[New]を選択します。

3) データベースがまだ選択されていない場合は、データベース ontimedb を必ず選択します。

4) クリップボードの内容を[Query Text]ペインに貼り付けます。

5) [Execute]の矢印をクリックすることで、CREATE TABLE ステートメントおよび INSERT ステ

ートメントを実行します。

テーブルの作成後、Director の Instance Explprer で展開ボタンを使用すると、データベース内に

carriers と ontime が表示されます。

メタデータを更新する必要がある場合は、[Home]タブの[Refresh]アイコンをクリックします。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 15

このドキュメントでは、eng がテーブルのオーナーであると同時にスキーマ名にもなっていることに注

意してください。デフォルトでは、スキーマ名には、テーブルを作成したユーザーのユーザー名がな

ります。したがって、選択したユーザー名がデフォルトのスキーマ名になります。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 16

2.9 データの読み込み

ontime データを読み込む準備は既に整っています。

Actian X の X100 テーブルのバルク ローダーは、vwload という名前です。ユーザーがシングル スレ

ッドでの実行、読み込みの並列化、あるいはその他の方法のいずれを使用するかに関係なく、この

ローダーは、データの複雑性、基盤となるファイル システムの速度などさまざまな要因に応じて、1 秒

あたりに 50,000 ~ 500,000 行を読み込むことができます。vwload は、Actian Director、コマンド ライ

ン、SQL または Java のバッチ機能で呼び出すことができます。

Actian Director のインポート ウィザードを使用すると、読み込みジョブを作成できるだけでなく、CSV

ファイルからターゲット テーブルも作成することができます。このガイドでは、非常に多数のファイル

を読み込むので、あらかじめ用意しておいたバッチ スクリプトを使用します。各ファイルの読み込み

には数秒しかかかりません。

先にダウンロードした ontimefiles.zip ファイルには、データ ファイルだけでなく、Windows の

parallel_load.bat という .bat スクリプトも含まれています。

[スタート]メニュー > [アプリ] > [Actian Ingres II] > [Ingres II Administrator Command Prompt]

を選択して、コマンド プロンプト ウィンドウを起動します。

ontime ファイルと parallel_load.bat を配置した場所にディレクトリを移動します。

容量が不足しているためにデータ ファイルを外部ドライブやネットワーク ドライブに解凍

した場合は、読み込み時間が長くなることを覚悟しておいてください。

メモ:

データ ファイル用にネットワーク ドライブを使用する場合は、ネットワーク ドライブがコマンド

ウィンドウに表示されるかどうかも確認してください。コマンド ウィンドウで次のコマンドを発行

します。

net use <指定ドライブ>: \\<ロケーション>\<指定ディレクトリ>]

例:

d ドライブ上の \\usrc-win02 というホスト上のネットワーク ドライブ W: にファイルを解凍するとします。

コマンドは次のようになります。

net use W: \\usrc-win02\d$

\\mydrive というロケーションのネットワーク ドライブ X: にファイルを解凍するとします。コマンドは次

のようになります。

net use X: \\mydrive\Actian

読み込みにかかった時間をメモして、追跡できるようにしておきます。

parallel_load.bat を実行します。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 17

1 億 6,500 万行、69 GB の生データを読み込もうとしていることに注目してください。このデータが

Actian X によって自動的に圧縮されて、列ストアに読み込まれます。X100 エンジンがデータの読み

込みに使用するベクトル処理は極めて高速ですが、Vector の速度はお使いのディスク ドライブの速

度によって制限されます。読み込みにかかる時間は、環境によって異なります。弊社スタッフによる

社内テストでは、ファイルの読み込みに並列オプションを使用すると、読み込みが通常 10 分未満で

完了することが判明しました。外部ドライブやネットワーク ドライブからの読み込みは、ネットワークの

転送速度がオーバーヘッドになるため、長くなります。

Actian X は X100 テーブルの読み込みが非常に高速のため、初めて読み込みを行うお客様のほと

んどは、あまりにも速く読み込みが完了したことを信じることができません。

そこで、本当に読み込みが高速に完了したかどうかを検証してみましょう!Actian Director を開始し、

次のクエリを実行します。

SELECT count(*) from ontime

これにより、約 1 億 6,500 万行があることが検証されます。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 18

2.10 統計の生成

Actian X には、統計を使ってクエリを最適化する、コスト ベースの高度なオプティマイザーが組み込

まれているため、パフォーマンスのためにクエリ言語を "調整" する必要はありません。この機能によ

り、Actian X はその場限りのクエリを作成する作業環境に最適な選択となります。初期のデータ読み

込みの後や、その後のデータ構成の大きな変更の後には、統計を収集することをお勧めします。統

計を収集するにはいくつかの方法がありますが、この評価では Director を再び使用します。

1) ontimedb データベースを右クリックして、[DBA Utilities] > [Generate Statistics]を選択し

ます。

2) [Generate Statistics]ウィンドウの[General]ページで、[Generate Statistics on Keys/Indexes

Columns Only]チェック ボックスをオフにします。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 19

3) [Options]ページで、[Use 'fast query' to Build Histogram]チェック ボックスをオンにします。

4) [OK]をクリックします。

これにより、ontime テーブルと carriers テーブルに関する統計が生成されます。

統計の生成は、ベクトル処理も使用するため、非常に高速に行われます。統計の生成は、システム

の規模に応じて 1 ~ 10 分かかります。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 20

3 クエリのテスト

クエリを実行する準備は既に整っています。クエリの実行はあまりエキサイティングなものには見えな

いかもしれませんが、業務アナリストが業務上の疑問点に対する解を見つけるためにクエリを実行す

る必要があるということは覚えておいてください。業務アナリストがそのクエリに対する応答を速く得ら

れるほど、業務上の疑問点に対する解も速く見つかります。このため、クエリの応答時間を短縮する

ことで、業務アナリストの生産性が向上するので、業務側では変化する条件にすばやく対応できるよ

うになります。

次のサンプル クエリはシンプルであり、ontime テーブルだけから年、月、および月あたりのフライト数

(年、月の順にソート済み)が表示されます。クエリの SQL ステートメントは次のとおりです。

SELECT year, month, COUNT(*) FROM ontime GROUP BY 1,2 ORDER BY 1,2

実行してみましょう。

1) このステートメントをクリップボードにコピーします。

2) Director の[Query]タブで[New]をクリックします。

3) クリップボードの内容を[Query Text]ペインに貼り付けます。

4) [Execute]の矢印をクリックすることで、クエリを実行します。

5) Director の画面の下部に表示されるクエリの実行時間をメモします。

このクエリの実行時間である 1 秒未満は、通常、同じデータと環境における MSSQL 上での同一クエ

リよりはるかに高速になります。

クエリのテストを実行してデータを収集する用意は、既に整っています。

1) 任意のテキスト エディターを使って test_queries.sql ファイルを開きます。このファイル

には、テスト対象のクエリが記述されています。これらのクエリは、Actian X 版と MSSQL 版の

2 種類が用意されています。

2) 上記のファイルの Section(セクション)1 を確認します。このセクションには 7 つのクエリがあり

ます。上記のサンプル クエリの場合と同様に最初のクエリをコピーして Director に貼り付け、

実行します。

3) 実行時間を同梱のスプレッドシート test_queries.xls に入力して追跡する必要がありま

す。このスプレッドシートの使用方法の詳細については、そのスプレッドシート自体を参照し

てください。評価結果を追跡しやすくするため、実行時間の追跡に使用できるシート領域に

ついて説明してあります。

4) Director の画面の下部に表示されるクエリの実行時間をスプレッドシートに記録します。

5) 11 個のテスト クエリについて、上記の手順を繰り返します。

これで、Actian X のパフォーマンス データの収集が終わりました!

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 21

4 最終セクション

ここまでのセクションで Actian X に対してテストを実行できたため、追加したファイルを使って

MSSQL に対して同じテストを実行することもできます。テーブルの SQL Server 用 DDL、クエリ用

SQL、および データを効率的に読み込むためのヒントをご用意していますので、MSSQL のテストも

Actian X のテストと似た手順で実行していただけます。

MSSQL のテストを実行する際には、スプレッドシート test_queries.xls に結果を記録してくださ

い。記録すると、Actian X の結果と MSSQL の結果を比較するためのいくつかの重要指標が、この

スプレッドシートによって計算されます。覚え書きとして、以下に、本ソフトウェアのような製品を評価、

選定する場合によく使用される基準を示します。

1) セットアップのしやすさ。本製品をインストール、起動して稼働することは、どれぐらい難しい

でしょうか。

2) 読み込みにかかる時間(これにはデータを準備するのにかかる時間も含まれます)。

3) クエリの実行時間(これには必要なチューニングも含まれます)。最小限のチューニングだけ

でクエリがどれぐらい高速に実行できるでしょうか? クエリを希望の速度で実行するのに、追

加のチューニングが必要でしょうか? 分析ユーザー(アナリスト)にとってクエリが主な作業単

位であるため、クエリを高速に(かつ継続的な、広範囲にわたるチューニングを行わなくても)

実行できるようにすることで、分析ユーザーの生産性が向上します。また、チューニングが最

小限になるということは、このソリューションの時間面での所有コストの方が低くなり、DBA チ

ームがデータベースやクエリのチューニングでなく価値創出活動に集中できるということです。

これらの基準は、通常、業務ユーザーが意思決定を行うための 1 つの重要指標、生産性に集約さ

れます。生産性に大きな影響を通常及ぼすのは、上記の基準のうち最後の 2 つの基準を高速、簡

単にする Actian X の X100 エンジンのようなテクノロジです。さらに、生産性向上の予測値までもこ

のスプレッドシートに表示されます。Actian X と MSSQL を比較するためにクエリ結果をスプレッドシ

ートに入力すると、MSSQL クエリで 8 時間かかったクエリが Actian X ではどれぐらいの時間がかか

るかが計算されます。この比較を初期に行った他の調査結果によると、8 時間かかったクエリがわず

か 3 分で実行できるようになるなど、大幅な生産性向上が見られます! この比較結果を基準にす

れば、アナリストが Actian X の X100 エンジンを使って、さらにどれほど生産性を改善できるかを見

積もることができるでしょう。アナリストは、まったく同じハードウェアと同じビジネス インテリジェンス ツ

ールを使って同一のクエリを作成した場合に、はるかに多く(通常 10 倍以上)の作業を行うことがで

きます。しかし、このことばをそのまま信じるだけで終わってはいけません! このような生産性を弊社

ではすべての方に体験していただきいと思っています。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 22

5 付録

5.1 ontime テーブル列のリストと説明

フィールド名 説明

時間

Year 年

Quarter 第 1 ~ 4 四半期

Month 月

DayofMonth 月の日にち

DayOfWeek 曜日

FlightDate 出発日(yyyymmdd)

航空会社

UniqueCarrier 一意のキャリア コード。複数のキャリアで同じコードを使用している場合は、早く使用した方のユー

ザーから、順に連番のサフィックスが付きます(一番最初のユーザーには何も付きません)。たとえ

ば、PA、PA(1)、PA(2) のようになります。このフィールドは、数年にわたる分析を行う場合に使用し

ます。

AirlineID 航空会社(キャリア)を一意に識別するために米国運輸省によって割り当てられる識別番号。一意

に識別される航空会社(キャリア)とは、コード、名前、持株会社に関係なく、米国運輸省の 1 つの

免許を保有し、その免許の下に米国運輸省への定期的な報告義務を負う航空会社です。

Carrier キャリアを識別するために IATA によって割り当てられ、一般的に使用されているコード。同じコー

ドが時代に合わせて別のキャリアに割り当てられている場合もあるため、このコードは必ずしも一意

ではありません。このため、分析には上記の一意のキャリア コードを使用してください。

TailNum 登録番号

FlightNum フライト ナンバー

出発地

OriginAirportID 出発地の空港 ID。空港を一意に識別するために米国運輸省によって割り当てられる識別番号。こ

のフィールドは、数年にわたる空港分析を行う場合に使用してください。空港が空港コードを変更し

たり、空港コードが再利用されたりする場合があるためです。

OriginAirportSeqID 出発地の空港シーケンス ID。特定の時点において空港を一意に識別するために米国運輸省によ

って割り当てられる識別番号。空港の名前や座標など、空港の属性は時代と共に変化する可能性

があります。

OriginCityMarketID 出発地の、マーケットとしての都市の ID。都市のマーケット ID は、マーケットとしての都市を識別す

るために米国運輸省によって割り当てられる識別番号です。このフィールドは、同じマーケットとして

の都市でサービスを行う空港を集約する場合に使用します。

Origin 出発地

OriginCityName 出発地の都市名

OriginState 出発地の州コード

OriginStateFips 出発地の州の FIPS(Federal Information Processing Standard:連邦情報処理規格)での州コード

OriginStateName 出発地の州の名前

OriginWac 出発地の国際電話市外局番

目的地

DestAirportID 目的地の空港 ID。空港を一意に識別するために米国運輸省によって割り当てられる識別番号。こ

のフィールドは、数年にわたる空港分析を行う場合に使用してください。空港が空港コードを変更し

たり、空港コードが再利用されたりする場合があるためです。

DestAirportSeqID 目的地の空港シーケンス ID。特定の時点において空港を一意に識別するために米国運輸省によ

って割り当てられる識別番号。空港の名前や座標など、空港の属性は時代と共に変化する可能性

があります。

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 23

DestCityMarketID 目的地の、マーケットとしての都市の ID。都市のマーケット ID は、マーケットとしての都市を識別す

るために米国運輸省によって割り当てられる識別番号です。このフィールドは、同じマーケットとして

の都市でサービスを行う空港を集約する場合に使用します。

Dest 目的地

DestCityName 目的地の都市名

DestState 目的地の州コード

DestStateFips 目的地の州の FIPS(Federal Information Processing Standard:連邦情報処理規格)での州コード

DestStateName 目的地の州の名前

DestWac 目的地の国際電話市外局番

出発時のパフォーマンス

CRSDepTime CRS 内の出発時刻(現地時刻:hhmm)

DepTime 実際の出発時刻(現地時刻:hhmm)

DepDelay 予定出発時刻と実際の出発時刻の差異(単位:分)。実際の出発時刻が予定出発時刻より早い場

合には、この差異は負数として表示されます。

DepDelayMinutes 予定出発時刻と実際の出発時刻の差異(単位:分)。実際の出発時刻が予定出発時刻より早い場

合には、この差異は 0 に設定されます。

DepDel15 出発遅延が 15 分以上であるという指標(1=15 分以上)

DepartureDelayGroups 出発遅延の間隔。この間隔の値は、-15 分未満から 180分超までの範囲の 15 分ごとです。

DepTimeBlk CRS 内の出発時刻のブロック。1 時間ごとの間隔。

TaxiOut 離陸時の滑走時間(単位:分)

WheelsOff 離陸時刻(現地時刻:hhmm)

到着時のパフォーマンス

WheelsOn 着陸時刻(現地時刻:hhmm)

TaxiIn 着陸時の滑走時間(単位:分)

CRSArrTime CRS 内の到着時刻(現地時刻:hhmm)

ArrTime 実際の到着時刻(現地時刻:hhmm)

ArrDelay 予定到着時刻と実際の到着時刻の差異(単位:分)。実際の到着時刻が予定到着時刻より早い場

合には、この差異は負数として表示されます。

ArrDelayMinutes 予定到着時刻と実際の到着時刻の差異(単位:分)。実際の到着時刻が予定到着時刻より早い場

合には、この差異は 0 に設定されます。

ArrDel15 到着遅延が 15 分以上であるという指標(1=15 分以上)

ArrivalDelayGroups 到着遅延の間隔。この間隔の値は、-15 分未満から 180分超までの範囲の 15 分ごとです。

ArrTimeBlk CRS 内の到着時刻のブロック。1 時間ごとの間隔。

キャンセルとダイバート

Cancelled フライトがキャンセルされたという指標(1=キャンセル済み)

CancellationCode キャンセルの理由を指定します。

Diverted フライトがダイバートされたという指標(1=ダイバート済み)

フライトの概要

CRSElapsedTime CRS 内のフライト経過時間(単位:分)

ActualElapsedTime 実際のフライト経過時間(単位:分)

AirTime フライト時間(単位:分)

Flights フライト数

Distance 空港間の距離(マイル数)

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 24

DistanceGroup フライト区間の距離間隔(250 マイル)

遅延原因(データ開始月:2003 年 6月)

CarrierDelay キャリアによる遅延(単位:分)

WeatherDelay 天候による遅延(単位:分)

NASDelay 米国航空管制システムによる遅延(単位:分)

SecurityDelay 保安による遅延(単位:分)

LateAircraftDelay 機材繰りによる遅延(単位:分)

出発地での搭乗ゲートへの引き返しに関する情報(データ開始月:2008 年 10月)

FirstDepTime 最初の乗客の出発地搭乗ゲート通過時刻

TotalAddGTime 搭乗ゲート通過から、搭乗ゲートへの引き返しまたはフライトのキャンセルまでの、地上支援時間の

合計

LongestAddGTime 搭乗ゲート通過から、搭乗ゲートへの引き返しまたはフライトのキャンセルまでの最長時間

ダイバート先の空港の情報(データ開始月:2008 年 10月)

DivAirportLandings ダイバート先の空港への着陸回数

DivReachedDest ダイバートされたフライトが予定目的地に到着したという指標(1=到着済み)

DivActualElapsedTime ダイバートされたフライトが予定目的地に到着するまでの経過時間(単位:分)ActualElapsedTime

列の値は、ダイバートされたすべてのフライトに対して NULL のままです。

DivArrDelay ダイバートされたフライトにおける、予定到着時刻と、予定目的地に到着した実際の到着時刻との

差異(単位:分)。ArrDelay 列の値は、ダイバートされたすべてのフライトに対して NULL のままで

す。

DivDistance 予定目的地と、ダイバート先の最終的な空港の間の距離(マイル数)。ダイバートされたフライトが予

定目的地に到着した場合には、この値は 0 になります。

Div1Airport ダイバート先の空港コード 1

Div1AirportID ダイバート先の空港 1 の空港 ID。空港 ID は空港の一意キーです。

Div1AirportSeqID ダイバート先の空港 1 の空港シーケンス ID。空港の時間関連情報の一意キー。

Div1WheelsOn ダイバート先の空港コード 1 への着陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div1TotalGTime ダイバート先の空港コード 1 の搭乗ゲート通過からの地上支援時間の合計

Div1LongestGTime ダイバート先の空港コード 1 の搭乗ゲート通過からの最長の地上支援時間

Div1WheelsOff ダイバート先の空港コード 1 への離陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div1TailNum ダイバート先の空港コード 1 における飛行機の登録番号

Div2Airport ダイバート先の空港コード 2

Div2AirportID ダイバート先の空港 2 の空港 ID。空港 ID は空港の一意キーです。

Div2AirportSeqID ダイバート先の空港 2 の空港シーケンス ID。空港の時間関連情報の一意キー。

Div2WheelsOn ダイバート先の空港コード 2 への着陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div2TotalGTime ダイバート先の空港コード 2 の搭乗ゲート通過からの地上支援時間の合計

Div2LongestGTime ダイバート先の空港コード 2 の搭乗ゲート通過からの最長の地上支援時間

Div2WheelsOff ダイバート先の空港コード 2 への離陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div2TailNum ダイバート先の空港コード 2 における飛行機の登録番号

Div3Airport ダイバート先の空港コード 3

Div3AirportID ダイバート先の空港 3 の空港 ID。空港 ID は空港の一意キーです。

Div3AirportSeqID ダイバート先の空港 3 の空港シーケンス ID。空港の時間関連情報の一意キー。

Div3WheelsOn ダイバート先の空港コード 3 への着陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div3TotalGTime ダイバート先の空港コード 3 の搭乗ゲート通過からの地上支援時間の合計

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Actian X 評価ガイド:Windows SQL Server Edition 25

Div3LongestGTime ダイバート先の空港コード 3 の搭乗ゲート通過からの最長の地上支援時間

Div3WheelsOff ダイバート先の空港コード 3 への離陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div3TailNum ダイバート先の空港コード 3 における飛行機の登録番号

Div4Airport ダイバート先の空港コード 4

Div4AirportID ダイバート先の空港 4 の空港 ID。空港 ID は空港の一意キーです。

Div4AirportSeqID ダイバート先の空港 4 の空港シーケンス ID。空港の時間関連情報の一意キー。

Div4WheelsOn ダイバート先の空港コード 4 への着陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div4TotalGTime ダイバート先の空港コード 4 の搭乗ゲート通過からの地上支援時間の合計

Div4LongestGTime ダイバート先の空港コード 4 の搭乗ゲート通過からの最長の地上支援時間

Div4WheelsOff ダイバート先の空港コード 4 への離陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div4TailNum ダイバート先の空港コード 4 における飛行機の登録番号

Div5Airport ダイバート先の空港コード 5

Div5AirportID ダイバート先の空港 5 の空港 ID。空港 ID は空港の一意キーです。

Div5AirportSeqID ダイバート先の空港 5 の空港シーケンス ID。空港の時間関連情報の一意キー。

Div5WheelsOn ダイバート先の空港コード 5 への着陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div5TotalGTime ダイバート先の空港コード 5 の搭乗ゲート通過からの地上支援時間の合計

Div5LongestGTime ダイバート先の空港コード 5 の搭乗ゲート通過からの最長の地上支援時間

Div5WheelsOff ダイバート先の空港コード 5 への離陸時刻(現地時刻:hhmm)

Div5TailNum ダイバート先の空港コード 5 における飛行機の登録番号