8
JAMSTECff; 海研究 第10号 北海道南西沖地震による海底地殻変動と 海底環境変化について 倉本 真一*I 1993年 7 月12 日に 発 生 し た 北 海 道 南 西沖 地 震 に よa 地 殻 変 動 を 。 郤網 に か つ定 量 的 にと ら え る ため。「 ド ルフ ィンー3K 」, 蓆海 曳航ビ デ オカ メ ラ,「し んか い2000.』 な どを用い た緊愈 輿 査 を 奥 尻 鳥 西 方 沖 の余 震 峨 で行・ た。 桍 に 地 震 直 後に 有 人 に よ る 淮 歙1耋査 を 行 うの は , 世界 的 に もお そ ら く初 め ての こ と で。 実 施 に 当 た ウ で は細 心 の 注 意 が 払 わ れた 。 そ の輪 果 , 今回 の 地 震 によ っ て形 成 さ れ たと 思 わ れ る 地 殻 変 動 の 証 拠を 得 。 そ れ に 伴 う と考 え ら れ る海底 の環 境 変 化 を と ら え る こ とが で き た。 こ のよ う な 覩 察 事 裏 は時 間 が過 ぎ る と すぐ に 目視 観 察 で は確 認 で き な く な 。 て しま うと 思 われ る の で , 今 回 の よ うな 地 裏 直畿 に 行・ だ調 査 は 大 変 有意 義な も の で あ る 。 こ のよ うな デ ー タの 蓄 檀 は 今 後 の 地 質 予觝 あ る い は 地 震 発生 ポ テ ンシ ャル の推 定 の た めに 貴 重な 賢科 と な る。 Shin'ichi KURAMOTO*2 4j7 キ ーワ ー ド: 北 海 道 南西 沖 地震 , ●尻 海 嶺 , 地 殻 変 助 . 海 底 羞塊 変 化 Active Tectonic Features and Submarine Environmental Changes Induced by Hokkaido Nansei Oki Earthquake Hokkaido NansR Okl earthquake was occurred on the Okushiri Fidge in July 12,1993. "Dolphin-SK". "Shinkai 2000", and deep sea video camera surveys were provided right aU ≪ mate shock at \he siess^hsis Yfce attar aboCta had been continuously wrurrefl. Manned submersible surveys in after shock drees were very rare experience in (he world. Then precise topography surveys and earth^uske monitoring were highly required (or Che safety dive These surveys were almost successfully done and showed theagnifv cam tectonic features of crystal Reformations and the evidences of submarine en> vironmental change*- The observed evidences are usually obscured by sedimentation process and /or tectonic process in short lime. Therefore the observed data were very taput&nt and significwit foe tte tWdy of pt≪cUe tictocvte* o? Cfeustoi Ridgt. Tha data should be sbl* to assist the future earthquake prediction and the estimation of earthquake potential in this area. Key ivords:Hokkaido Nansel OkJ Earthquake, Oku&hvi Ridge. Tectonic movement. Submarine environmental change *1 地 賢 爾 蚕所 海 洋 地 質 邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTEC よ D ●epSe ・Res., 10 (1994)

Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

JAMSTECff; 海研究 第10号

北海道南西沖地震による海底地殻変動と

海底環境変化について

倉本 真一*I

1993年 7月12日に発生 した北海道南 西沖地 震 によa 地殻変動 を 。郤網 に かつ定量的にとら え

る ため。「 ド ルフ ィンー3K 」, 蓆海 曳航ビ デ オカ メ ラ,「し んか い2000.』 な どを用い た緊愈 輿

査を奥尻 鳥西方沖の余震峨 で行・ た。桍に地 震 直後に 有人によ る 淮歙1耋査を行 うのは,世界 的

に もおそ らく初 めての ことで。 実施に当 たウで は細心 の注意 が払 わ れた。 その輪果,今回 の地

震 によ って形成 されたと思 われる地殻変動の 証 拠を得 。それに 伴 う と考 えら れる海底 の環境 変

化をとらえ ることがで きた。 このよ うな覩察 事 裏は時 間が過 ぎる と すぐ に 目視観察では確認 で

きなくな 。てしま うと思 われ るので,今回の よ うな地 裏直畿 に行・ だ調 査は大変有意 義な もの

である。 このよ うな デ ータの蓄檀は 今後の地質 予觝 あるいは地 震 発生 ポ テンシ ャルの推定 の

た めに 貴 重な 賢科となる。

Shin'ichi KURAMOTO*2

4j7

キ ーワ ー ド:北海道南西 沖地震 , ●尻海 嶺,地殻 変助.海底 羞塊 変 化

Active Tectonic Features and Submarine

Environmental Changes Induced by

Hokkaido Nansei Oki Earthquake

Hokkaido NansR Okl earthquake was occurred on the Okushiri Fidge in July 12,1993.

"Dolphin-SK". "Shinkai 2000", and deep sea video camera surveys were provided right

aU ≪ mate shock at \he siess^hsis Yfce attar aboCta had been continuously wrurrefl.

Manned submersible surveys in after shock drees were very rare experience in (he world.

Then precise topography surveys and earth^uske monitoring were highly required (or

Che safety dive These surveys were almost successfully done and showed theagnifv

cam tectonic features of crystal Reformations and the evidences of submarine en>

vironmental change*- The observed evidences are usually obscured by sedimentation

process and /or tectonic process in short lime. Therefore the observed data were very

taput&nt and significwit foe tte tWdy of pt≪cUe tictocvte* o? Cfeustoi Ridgt. Tha

data should be sbl* to assist the future earthquake prediction and the estimation of

earthquake potential in this area.

Key ivords: Hokkaido Nansel OkJ Earthquake, Oku&hvi Ridge. Tectonic movement.

Submarine environmental change

* 1 地 賢爾 蚕所海洋地質 邨

* 2 Geological Survey of J apan

JAMSTEC よ D●epSe ・Res., 10 (1994)

Page 2: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

1. は じ め に

中 村 (1963 ) に 代 表 さ れる 日本 海 東 艨 新 生 海 満 畿 は ,

日 本 海 中 部 地 震 (IS3 年 発生 ) の 発 生|こよ っ て, 地質 ,

地 球 物 理 学 的 に様 々 な 方 面 か ら盛 ん に飃 諭 が な さ れ て き

た (例 え ば 小 林 ( )983), 瀬 野(1383), Tamaki and

Honza(1985 ) な ど )。1993 年 に発 生 し た北 海 遭 陶 西 沖

地 霜 は 沿岸 各地 に 多 く の被 害を も たら し , 防 災面 か ら も

こ の地 域 の テタ トs ク スの解 明か 急 務 であ る腿 議 が さ れ

た。 本 小論 では, 北 隘 這 南西 淬 地 震 直 後に 行 っ た「 しん

か いS000 」 に よ る潜 航 屑 杳 結 果 と , そ れに 前後 し て行-5

た「 ド ルフ ィ ンーSK 」 及 び 深 海 ピ デ,t カ メ ラに よ る濛

海 曳 航 調 査 の結 果 を 報 告 す る 。 今 回 のよ うな 地 震発 生 直

後 に 行 。 た 揃 航 調 査 は , 世 界 で も 類 を 見な い もの であ

り 。 地震 に 伴 う様 々 な 変 化 にっ い て 観 察 で き た。 以 下 に

こ れ ま で の奥 尻 梅 嶺 に 闃 す る 研 究 の 概 略 を 述 べ, 今 回

行 ・ た潜 航 調 龕結 果 ,及 ぴ デ4 - プ ト ゥ調 査結 果 の 持 つ

意 味|ごっ い て 述 べ る。

1 . 1  こ れま で の奥尻 海 嶺 での芻 査

中 柯 く1983) は1983:年 の日本 海中 部 鰉S 発 生 前 に ,地

形 及 ぴ 堆積 勧 の変 形 か ら 日本 潟 東縁 に新 生 梅 溝 が 由 来 つ

つ あ る こ と を 指 摘 し た。 ま た 時 を 同 じ く し て 小 林

(1983 ) も日 本 海 東 艨 にお け る 新生 匍 涓 の可 能 性 に つい

て 広 域応力 場4X)変 遷 のS jSか ら 指鑰 し た。 日 本 海中 篳地

震 発生 直後 か ら細 野(1993) に よ・ て奥 尻 海 嶺 を挾 ん で

ユ ー ラ シ アプ レ ー ト と北 米 プ レ ート の プ レ ー ト墳 界 £ し

て の意 嚢 が取 り上|夕ら れ るよ うに な 。た 。 ま たTamaki

and Honza (1985) は 地 質 調 査 所 に よ る 日本 海 の広 域

調 査(Honza. 1!y78,19?9) の 結 果を 基 に, 極 性 の異 な る

( 走 行 は 同 じ で フ x ル ゲ ンツが 異な る) 迴 断 層 が奥 尻梅

巓 に 鳬 達 し てい る こ と を 指 鏑 し た。 こ の時点 ま でに 奥尻

海 嶺 付 近 に は プ レ ー ト境 界 が 存在 す る ら し い こと が分

か うて き た。lg 魴 年 以 降 3 年 閥 に わ た・,て東 海 大字 に よ

る海 底 均 質 翼 査 が 行 わ れ た( 岩 下 ほ か ,1987; 岩 下 ・ 石

井 ,1988; 石ヌt ほ か ,198S )。 こ の 繝 査 に よ り 奥 尻 海 嶺

の 梅 洋 海 山 に は MORB 様 の玄 武 岩 が耄 出 し てい る ら し

い こ と が 分 か・ た (宮 下l か。1987 )。 ま た 東 京 大 学 海

洋 研 究 所 は1986 年 に 白 飃 丸1987 年 に は 言 下 ほ か

(198? ) の報 告 を 受 け て 淡 青丸 によ る 調 査を 奥 尻 海 嶺 で

行・1 た。 そ の時行 わ れ た マ ル チ チ・ ン ネル音 波 探 査1ま奥

尻 海 嶺 の 地 質 構 造 を か な り 明 ら か に し た (倉 本。1989 ;

Tokuyama et al., 1992)。 ま た 海洋 科 学 技 術 セ ンタ ー が

行 り たサ イド スキ ャ ン ソ ー ナー調 査 に よ・ て , 音故 擴 盍

|こよ り て示 され た構 造 が活 櫚 造 であ る 征 拠 を 与 え た。 こ

の時 点 ま でに 奥尻 海 嶺 は 海 と陸 の地 殻 搆 遒 の壇 界祁 に 発

4jS

邇 し た海 嶺 であ り , それ は 低 角 の逆 新 雇 ( スラ スト) に

よ う て変位 し て い る こ と が 明 ら かに な,。 た。 し か も その

スラ ストは 極 性 が 変 化 し。 かつ パ ッ ク スラ ストを伴 うこ

とが 明ら か に な・ た。 こ れは,174 オラ イ トの 搬入 過 租

を考 察 す る うえ で非 常 に・ 長な ,現 在 迦 行 形 の 例 であ る

と い う 認 鐓 が な さ れ る よ う に な っ た (倉 本 ,IS9 ;

Tokuy&ma et al、 1992)。1989 年 に はODP(国 濛 濛 海 掘

削 叶 画 )Leg127 に よ る奥 尻 海 韻 卜 で の 鰥 海 細 胴 が 行 わ

れた (Tuljki,Pi sdctlc,AIlay・ et al。1990 )。 音 波 探 査

記 錙 に 見 ら れる 音響 基 盤 (梅洋 触殻 第 2層 ) ま で は 掘 削

で き な か 。た が, 奥 尻 海 嶺 を 瞳 起 さ せ た 地 殼 変 動 が約

ljMa か ら 始 ま っ た こ と, そ し て 奥尻 海 嶺 は 日 本海 の他

の地 域 に比 べ て有意 に 高い 地 裁 熱 流 量 値 を 示 す こ と か明

ら かに な っ た。

・ 上 を ま とめ る と, 奥 尻 海 嶺 に は 梅 津 地 般 の新 面 が霪

出 し てい る听 があ り , それ は 低 角 な逆 断層 に よ・gて衝ま

して い る。 その断 瀝 は 場 所 に よ 。て極 性 が変 わり, 日本

海 盆側 が沈 み込 むタ イプ と , オ プ ダ ク シ・ ンの タ イプ か

存 在 し。 こ の地 箜変 動 は 約1 匐 万 年 前 から 始 ま・ た 亠い

うこ とが 明ら か|こな 。て い る。

1. 2  奥 尻 淘 嶺 にお け る こ れ ま で の潜 航 黼重

以 上述 べ たよ うな 調 査 の桔 果 , 奥尻 海嶺 の海 洋 海丿亅で

4ま海 洋 地 殻 の断 面を 観 察 で き る 可能 性 が あ る こ と が 分

か・3た。 梅 樺 地殼 の研 究 は, こ れ ま で 深 海 掘 削を 行 う か,

あ る い は 陸 上 の オ フ ィ オ ラ イ トを 飼 べ る し か な か 。 た

か。 奥 尻 海 嶺は 潜航 爾 査4こよ・ て直接 目視 観 察 でき る お

そら く 唯 一 の地 点 であ る。 海 洋 地 燬 の観 察 と奥 尻 梅 嶺 の

地 震 構 造を・ 壺 す る 目 的で ,潜 航 調 査 の叶 画 が 進 め ら れ

た。198S 年 の 『し ん か い2000 』 に よ る 5 潜 航 を 皮 切 り

に ,198S 年,1990 年 と 5 潜 航 ず つ 行 ・ た。1991 年1ごは

【 しん かい 醢 】0」 によ る潜 航 を 4 回行 い , さ ら に1992 年

に は 「 し ん か い2 鬨O 」 で 2 潜航 ,「 し ん か い6SOe 」 で S

淮 鶺行・ ,て き た。 計24 潜航 に も 及 ん で い る 。多 く の周 遊

は お お む ね 北 緯14 度 の脾 腹 轢 に 拍 。 た地 域 で 行 わ れ た

が。 筏 志海 山 のT酉卜椰 で も調 査 が 行 わ れ た。

1. 3 潜 航 躙 査 に よ っ て 明ら かに な っ たこ と

奥尻 海鼠 特 に 海 洋 海 山 に は 日 本海 盆 と同 様 と考え ら

れ る地 質屬 序 が確 認 さ れ た 。 ま た 基餓 の 玄武 岩 は 背弧 海

盆 に特 有 の 化学 耜 成 を 持 つ もの であ る こ と が 分 か・3た。

海 洋海 山付 近 で は 東 に 傾 く 低 角な 逆 断 局 が 主 断駟 とし て

働 き, 海嶺 を 形 成 し て い る。 こ の断屬 は 浅 郎 で 高角 で あ

り ,梅 洋海 山 の 西 斜 面 で幾 つに も岐別 れ し てい る。 こ の

断 駟 の・ の 足 長 郎

で は バ ク テ リフ マ 。 訃, 巻 き貝 やエ ピ

順 の群 集 が 発 見 さ れ た。 こ れ|ま断 麪活 動 に 伴 って 地下 か

JAMSTEC J. 0 ≪p S・● Rm.。¶0 119!M]

Page 3: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

ら の冷湧水が存在することを物語・て いると考えられ

る。この付近 や,活断層の観察された所では乱度異常も

測定 され。 ODPの掘削で測定された値 と近い地殻熱流

量値が得られた。また奥尻海盆と武蔵海盆を墳する断層

も活断層であり,日本海盆と奥尻海嶺の境界の断層をメ

イ ンスラスト とするとこの活断層はパックスラストと考

えられる。ここで採取した堆積物の年代から,この瀘譱

は少なくとも3.7Ma 以降に開始されたと考えられる。

2.第700 潜航の成果

2. 1 累急溶航調査の目的

1993 年7月12 日に発生した北海道南西沖地震は, 奥尻

鳥及び北海道から東北日本の日本海側の広い恤鑪に被害

を もたらした。特に津故災害は,多くの尊い人命を奪り

た。 震源は当初, 奥尻島の北西沖, 北緯42°47',東経

139 °12’で発生したと報告された(気象庁)。掫さは34

km ,マグェチa-ドは7j であった。 その後,地震の破

壊プロセスは南北, とくに当初発表された震源より南に

破壊 が伝搬していることが,地震直後の解析により明ら

かにな・gた(菊池,1993 )。余震の発生地域もそのこと

を裏付けているように見えた。この余震発生地域は, 今

回の北梅遭爾西沖地震により,何らかの地殻変助を伴っ

ているところであるという予想から,海底の目視観測に

よりその変助を定量的に観測できるのではないかと考え

た。 そこで, 海洋科学技術セyターの「しんかい2000 」

を用いて, 今回の地震による地般変助の現象を観測し,

今回 の地震によウて どのような変助が起こったのかを考

察した。このことは将来的にはこの地域の地震発生ポテ

ンシャル,あるいは地震予知に対して,非常に重要な資

料 となると同時に,このような地震直後に行った潜航調

査はおそらく世界で も類を見ないものである。

余震の頻発 してい る海域に有人潜航調査するために

は, 万全の地形爾査とROV等による事前調査が不可欠

であ る。今回 の一連の潜航翼査は「しんかい2000」で潜

航で きる深度鄙用で, かつ隹崖などがない地形の所を選

択しなければならなかうた。従りて,これまで『しんか

い2000 』, 「しんかい6800」 にようて精力的に調べられ

て きた奥尻海●上の海洋海山付近は,今回の調査対象に

は値しないこ ととなうた。そのため奥尻海嶺上で潜航調

査するためには,新たに高精度の地形図を作成すること

と, 蔗海ビデ オカメラなどによる事前爾査が必要になっ

て きた。 厂ド ルフィy-3K 」を用い た事前霹査では,

有人滞航關査に支障を来すような現匁は見っからなか・。

たが,今回の地震によると思われる嫌々な変化が観察吉

JAMSTEC J. D・・p S●● R●・。, 10 (1994)

れ た。 こ れ に つ い て は 次 の 章 で 述 べ る こ とに す る。 こ の

よ う に し て 樺 4 な方 面 か ら の 支 援 を 受 け ,「 し ん か い

2000 」| こよ る 瀧 舫; 調 査 が 闘 始 さ れ た 。 そ の う ち 筆 者 が 第

700 潜 航 で ●罵察 し た こ と を 報 告 す る と と もに , そ の 後 の

濛 海 カ メ ラ を 用 い た 跼 斎 も 併 せ て こ こ に 報 告 す る。

2. 2  潜

航 膕 煮 域 の 地 形 及 び地 質

第?00 潜 航(1993 年 8 月18 日 潜 航 ) は 奥 尻 鳥 の 南 端 ,

青 苗 か ら 西 南 西 に 約12km の 沖 合 の 斜 面 下 郎 か ら 観 羣 を

闘 始 し た 〔 図 1 〕。 こ の 地 点 は お そ ら く 斜 面 朋 壤 物 で で

ぎ て い る と 思 わ れ る 奥 尻 島 西 部 沖 の 斜 面 の一 都 で, そ の

斜 面 は 大 局 的 に は 北 西 一 南 東 方 向 に 延 び てお り , そ の 延

び の 方 向 と sIZ行 な り 5 7 メ フ }が 地 形 に 表 れ て い る 。 本

鵤 航 地 点 よ り 北 側 の 斜 面 は ’盛 り 上 が・ た’ 地 影 を し て

お り , お そ ら く 奥 尻 鳥 か ら の 地 滑 り 堆 積 勧 か 厚 く 堆 積 し

て い る と 考 え ら れ る 。 潜 鯲 鮪 点 は そ の 皇 鑞 堆 積 ● の 南 端

に 位 置 し , 地 形 的 に 柬 西 方 向 に り ニ フ メ ン ト が 屈 曲 す る

と こ ろ で あー ・ た 。 着 底 点 か ら 舘 咥 地 点 ま で ほ ぽ南 北 の 膓

練 を 観 察 し た が 。 お お ざー ・ ぱ に こ の 仙 滷 の 地 形 は崖 臘 堆

積 勧 で 形 成 さ れ て い る ガ リ 地 形 をlil し て い る こ と か 観 察

さ れ た 。 測 線 上 に い く つ も の 足 根 と 谷 が 形 成 さ れ て お

り 。 そ れ ら は す べ て 崖 錐 性 の 堆 積 物 , 特 に 多 く は 礫 を 主

体 と し た 堆 積 物 か ら な・ ・ て い る の か 観 察 さ れ た。 尾 根 部

に は 所 々 こ の 崖 唯 堆 積 物 の 断 面 が 鯔 出 し てお り , 現 在 観

察 さ れ る 地Ji の 成 因 が 地 滑 り や , 崖 崩 れ とい り た こ とに

よ っ て も た ら さ れ た 堆 積 物 で 山 来 て い る こ と が 観 察 さ れ

た 。 こ の こ と は こ の 斜 瀰 が 現 在 も 活 動 的 に 刪 墻 を 箚 け て

い る こ と を 物 語 る と 同 時 に , こ の 斜 面 が 墫I こ不 安 定 な急

斜 面 を 維 持 し て き た , つ ま り 奥 尻 海 嶺 が 過 去 か ら活 動 的

に 麟 紀 し て き たIE 拠 で あ る と 考 え ら れ る 。 奥 尻 誨 巖 の 形

成 開 始 時 期 に つ い て は 国 際 深 海 掘 削 計|兩 (ODP L4g

127 ) の 桔 果 を 参 照 す る と , 約ISO 万 年 前 に ま で 暹 れ る と

考 え ら れ る (Tam aki,Pi sciotl・, Allan,ela1.,1990 )。

本 謌 査 溂 練 上 で は 数 簡 所 で 齠 岩 の 纎 頭 が 観 察 さ れ た 。

水 原1.679m 付 近 で 観 察 さ れ た 撼 頭 に は 塊 状 の 泥 岩 が 鑼

出 し て い る 。 色 は 茶 色 で , 比 較 的 柔 ら か い 極 細 粒 砂 岩 か

ら 頁 岩 で あ る 。 こ の サ ン プ ル か ら は 跳 慄 化 石 が 産 山 し ,

Thalassiosira oestrupii 帯 『5 』{}-S.70Ma ) と同 定 さ れ

た ( 嵯 峨 山 , 私 彳言 )。 陰 上 で の 同 時 代 の 麪 凖 は, 丙 南 北

海 遭 で は 凧 松 内 層 と し て , 奥 尻 島 で は 米 閨 駟 か ら塵 l さ

れ て い る ( 秦 ほ か ,1982 )。 水 深U69m 付 近 の 幽4 こ は 暗

灰 色 の 塊 状 泥 岩 が 羃 山 し て い る 。 盾 理 壇 臺 が 目 視 で き ,

そ の 走 向 , 傾 斜 はN40 °W60 °Nで あ る 。 層 理 面| こ平 行 に

白 い 析 出 勧 か 認 め ら れ , 石 英 あ る い は オ パ ー ル で は な い

か と 考 え ら れ る 。 こ の サ ン プ ル か ら は 珪 藻 化 石 は 産 山 せ

4j9

Page 4: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

g ∂JAM釘EC J. D・●p S●a R●s・. 10(1994 )

Page 5: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

ず(嵯峨山, 私信), かなり固 化しているこ とから,お

そらく統成作用によ って溶解して しま。たと考えられ

る。従・5てこの層は北海道南部の八雲相当層と考えられ

る。また水深1,430m 付近には比高20m 程度 の崖があり,

そこには硬質頁岩が露出している。 その走向 はNE一

SW で,北に傾斜 している。 この寫頭には逆断層 が認め

られるが,これが最近助いた証拠はない。このサンブル

からも珪藻化石は慶山しなかったが,岩相からこの層は

おそらく奥尻鳥に寫出している千畳層(中新統)相当層

と考えられる。賦料を槫た3地点は,いずれも目視観察

では露頭に見えたが,屬序としては整蠢件がなく,おそ

らく地柵りなどにようて崩れたブロックが再堆積したも

のと考えられる。

崖の延びの方向,節理の方向はNE ―SW のものが多

く観察された。所々に馬蹄形をした地滑り跡が観察され

た。 水深1ぶ78m には斜面の等深線と直交する方向に闘

口割れ目が幾筋も発達しているのが観察 された(写真1

)。幅は数cm から数 m もあるものがあり,深さは碕認

できないほどのもの6ある。この創れ目の断面の観察か

らこの辺りは2層からなることが分かる。 上部20 ―30

cm の厚 さを持つ泥と。泥岩と思われる礫を含む角礫眉

から成 っている。また一部崖錐堆積物を亟直に鋏む部分

があり,おそらくこれは遇去の地滑りでできた割れ目に

堆積した崖錐堆積物であると考えられる。この南北に廷

びる割れ目は現在海底面に露山している檻錐堆積物(黒

くコーティングされた櫟を多く含む)をも切・,ており,

尼なども被りていないことからごく最近 おそらく今回

の北洫ii南西沖地震によって形成されたものであると考

えられる。 この割れ目群のうち一部は雁行 配列(「ミ」

型)を呈している。 また地形的に地滑りによる割れ目と

は考えにくく,おそらくこの割れ目は広峨応力場を反軼

して形成されたもので,この地嫉のテクトニクスを解明

tるうえで非常に莖要なものである。

2.3 潜紋調査城の生物学的特徴

調査湮線上で確認された生物はベニズワイガニ。 ナマ

コ。シンカイバイガイ,ヤギ,ソコダラ等である。エイ

の死骸を発見したが, それはベニズワイガニによって食

べられている最中であ った(写爽2)。このエイの死骸

は,まだ分解が遒んでおらず,死後間もないものである

と推察される。この死繊をよくみると,表面には薄く泥

がかぷっている。生物による分解の時間が地質学的時聞

に比べて非常に短いことを考えると, このエイが死んで

から,あるいは死ぬと同時に堆稜物がその死骸を覆りた

と考えられ。 それはごく最近の出来亊であうたと考えら

れ る。1 つ の 可 鮓袗 と し て , 北 海 道 南 西 沖地 震 が 発 生 し

た と きに , 乱 泥 麓 が尭 生 し, それ に 巻 き 込 ま れ た エ イが

死 に , そ の 死 骸 の上 に 堆 積 物 を 堆 牆 さ せ た と 考え ら れ

る。 ま た固着 甦生 物 の ヤギ は す べ て 倒 れ てお り, こ れも

乱 泥 流 の発生 や。 地 柵 り 。 崖 崩 れ の 発 生 , 津 波 な どか関

係 し て い る と 考え ら れ る 。 し たが・g て, 直 接 的 な 証拠 は

な い が , ご く 最近 に 地 質 学 的 な イ ベ ント が起 こ 。 たこと

は 礦 か で。 お そら く 今 回 の 讒 言 に 関 保 し たも の であ ると

いえ る。

3. 地 震「こよ る 海 度 環 境 の 変 化

今 回 の「 し ん か い200g 」 に よ る 潜 航 調 査 前 後 に 。「 ド

ル フ 4 ンーSK 亅 と疎 海 曳 航 式 ビ デ オ カ メ ラ に よ 。て。

北 海 道 南西 沖 地 震 の 贔 震域 で の 膺 壺 を 行・ た 。 こ の一 連

の調 査 の中 で , も・ と も特 徴 的 な も の に 而 底 の 変色 現 象

と, 生 物 の 密 集 現 象 が あ げ ら れ る。

8 月14 日に 行 り た 「FJ レフ 4 ンー3K 」 に よ る 潜 航 綯

壼 (第142 潜 航) で, ’異富 な 雰 囲2 ’ と 船 上 で 称 し た鳩

所 が あ・5 た 〔北 紳41 °03’, 東 経u9 °18.5'。 水 深1.600m 〕。

こ こは 比 高 約x)m の小 塵 の羮 に あ た る小 さ な 地 形 変 換点

で, 海 底 の 色 が 岡 囲 に比 べ て 黒 く変 色 し て お り , その範

開 は お お よ そs -10m 四 方 に 広 が・i て い る と 思 わ れる。

ま たこ こに は ぺs ズ ワ イガ こを は じ め, ナ マ コ , バ イガ

イ, ヒ トデ な ど が ,鑞 海 で は 考え ら れ な い ぐ ら い の 数 で

密 集 し て い た 。 そ の巾 で ベ ニ ズ ワ イ ガ ニ は お そら く 1-

2剤 ぐ らい の も のが 奇 形 (足 がな く な・, て い る もの が多

く 存 在 し た ) で あ 。た。 ま た毘4こ体 の 半 分 が 埋 ま 。て死

ん で い る も の もあ 。た。 元 々 こ こに 生 息 し て い る 生 物 昨

で あ る の か は 不 明 であ るが , 少 な く と も こ れ だ け の 術度

でも11 し て い く た め の爾 峡 が こ の潭 淘 に あ う た と は 考え

ら れ な い 。 従 。て。 こ の “異常 な 雰 囲 気 ゛ が も た ら す閃

鰄 は , 偶 然 こ の 場に 生 物 群 がは き寄 せ ら れ た の か , ある

い は 変 色 域 と 関 係 し た海l; の環 境 の 変 化 に 伴・ て ,!IE物

霹 を お ぴさ 寄 せ た かに 集約 され る と 考え ら れ る 。 現 時点

で は 画 像 資 科 だlj で, ど ち ら であ る か は 不 明 で あ る が,

「 し ん か い 加Oe 」 の観 察 か ら推 察 す る と , お そ ら く地 震

の 発 生1ご伴・ て起 こり たで あ ろ う乱l 流 あ る い は 海E 地

潜 り や 塵 崩 れ に伴・1 て ,よ り 浅 海に 生 息 し て い た 生 勧 群

が , 濛 海 に 遍 ぱ れ た と 考え ら れ る。 こ の 場 所 に は ま た,

固 着 性 生 吻 の ヤ ギ罰 が, な ぎ倒 さ れ た状 態 。 あ る い は 半

分 泥 の 中|こ倒 れ て埋 ま・ て い る状 態 で観 察 さ れ た 。 こ の

こ と も な に か 堆貔 物を 伴!1 た強 い 流 れ が 存 在 し た こ とを

物 語・ て い る と考え ら れる 。 従・3 て , 現 時 点 で は 流 れに

よ 。て 堆積 物 と共 に生 偽 群 集 も運ば れ, 崖 の 鍠 の や や 平

Page 6: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

坦なところに堆積したと考えられる。しかしヤギ類に付

着している,おそらくイカあるいは魚の卵と思われる

が,それを食べているカニもいるので,元々この場所に

いたカニが,突然降ってきた餌に集まってきているとも

解釈でき,詳細については不明ではあるが,変色をもた

らした物質が餌になっている可能性は低いように見え

る。

海底の変色現象は, 1983年に発生した日本海中部地震

の時にも観察されており(堀田ほか, 1985), 海底下で,

異常間隙水圧が地震によってもたらされたと考えられ

る。今回の潜航調査でも,第698潜航(竹内章)によっ

て,海底での噴出現象の痕跡を発見した。第701潜航

(プレス)では過去に起こったであろう堆積物の流動化

現象の̈ 化石”の露頭を発見している(写貞3)。これは

過去にもこの地域で流動化現象が起こり,そして間隙水

圧の上昇といったプロセスに引き続いて,海底から噴出

する現象が起こったであろうと想像させる。また深海ビ

デオカメラでも数多くの変色域を発見した。その多くは

パッチ状に広がっており,割れ目や窪みに沿って配列す

るものもあり,伏在する断層などが考えられる。またそ

れは斜面方向に低くなった所にこのような変色域が観察

されることが多いことから,西に傾斜した小規模な逆断

層が想像される。今回観察された変色域は多くは黒ずん

だ色をしており,第698淋航で観察された黄色い変色域

はほかには見られなかった。この海底に変色をもたらし

た物質が何であるかは。現在のところ試料が採取されて

いないので不明であるが,変色域と生物群集の関係を解

明するためには,その物質の分析が不可欠であろう。

従って,深海において生物が異常に密集するような環

境の変化は,水の流れによって物理的に運ばれ,変化を

一時的に与えられたのか,あるいは化学的な物質の噴出

に伴って,生態系に与える環境が変化したのか,という

ことに集約される。両方の原囚が混ざっている可能性も

あるが,地震の発生に伴って,海底では何が起こるのか

を明確にすることは,過去の地震を解析するうえで非常

に有益な情報を与えることになるであろう。

4。ま と め

地震が発生することにより,海底の現象としてはどん

なことが起こりうるのか。逆にどんな現象を観察できれ

ば過去の地震を復元できるのか。これまでこういった疑

間に対応するだけの観察‘μ例を我々は持ち合わせていな

かったが,今回の北海道南西沖地震の心後の調査によ

り,重要ないくつかの資料を得た。

l)海底の変色

2)生物の異常密集と死滅

3)テクトニックな地割れの発達

4)斜面崩壊(地滑り,土石流など)

5)海底下からの噴出現象

6)乱泥流の発生

などである。このような観察から今後,過去の地震の歴

史をひもとければ,将来の地震発生予想あるいは発生規

模や空間的広がりなどについて,人変重要な手助けとな

るであろう。

これまでの奥尻海嶺に関する研究から明らかになって

いるように,少なくとも第四紀以降この地域は東西に近

い方向に主応力軸を持つ圧縮応力場に置かれてきた。そ

の応力セッティングで奥尻島は第四紀以降ずっと隆起を

続けてきた(宮浦, 1975)。しかし今回の地震で奥尻島

は沈降した。おそらく長い時間スケールで見れば奥尻島

は隆起していくのであろうが,今回は沈降したのであ

る。従って,時間スケールはどうであれ,この沈降の事

実を,地殻構造から明らかにする必要がある。潜航調

査,あるいは深海曳航調査では,明瞭な活断層露頭は発

見されなかった。今回の一連の調査では伏在する断層の

兆候を掴んだにすぎなかったが,変色を与えた物質の起

源と絡んで,断層の形態あるいは変動と。その起源や規

模について,小規模な断層系でも明らかにし,奥尻海嶺

としてトータルなテクトニクスの解析を進めなければ,

詳細なテクトニクスは解明できないであろう。今後さら

に潜航調査を中心とした,詳細な観察が望まれる。

謝   辞北海道南西沖地震発生後,海洋科学技術センターを中

心とした潜航,及び深海曳航調査に参加させていただ

き,関係各方面の方々には大変お世話になりました。特

に海洋科学技術センター深海研究部の堀田宏部長,藤岡

換太郎主幹,門馬大和主幹,田中武男博士に感謝いたし

ます。また地質調査所海洋地質部の中尾征三部長,奥田

義久課長には不在中に乗船の手配をしていただきまし

た。ここに改めて感謝いたします。珪藻化石の鑑定をし

ていただいた北海道立地下資源調査所の嵯峨山稜博上に

深く感謝いたします。最後に,北海道南西沖地震で犠牲

になられた方々のご冥福をお祈りいたします。

参考 文献

石井次郎 .高見雅三・宮下純夫・坂本 泉・申 起徹・

飯倉茂弘・飯塚 進(1988): 東海人学“望星丸Ⅱ

JAMSTEC J. Deep Sea Res.. 10 (1994)

Page 7: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

世' によ る 第 3 次 奥 尻 海 嶺 調 査 航 海 厩 報 . 北 海 遭 東

海 大 字紀 要 冒 T 学 氣1 ,39-4&

岩 下 光 男 ・ 石 井 次 郎 ・ 宮 下 純 夫 ・ 山 崎 皙 良 一伊 津 信 之

介 ・ 木 戸 和 男 ・ 嵯 峨 山 稜 ・ 土 谷 侶 高 ・ 渡 辺  寧

(1987): 北 海 道 窶 丹 半 鳥 沖 積 丹 梅 山 ・淘 丘 群 綯 崟 概・

報 . 東海 大 掌 札 幌 教 養 部 彙 報.6, ヱー10.

岩 下 光 男 ・ 石 井 次 郎(1988): 東 海 大 学 丸 n 世 に よ る 攘

2次 北 海 道 釐 丹 半 島 沖 奥 尻 海 嶺 調 査 概 報 . 東 海 大 学

札 欖 教養 部 彙 翻, 8^ 105-112.

小 林 洋 二(19SS): プ レ ー ト' 沈 み 込 み' の 始 ま り . 月

刊 地 箴5,510-514.

倉 本 真 一(19 帥) : 背 弧 オ フ ィ オ ラ イ ト の 形 成 モ デ ル ー

奥尻 掏嶺( 日 本 海) の 例 - . 地 学 維 奠,9e,81-91.

秦 光 男 ・瀬 川 秀 良 ・ 矢 鳥 俥 吉(1 黯2): 奥 尻 馬 北 部 及

ぴ 幽 縁 地 域 の 地 震 . 地 域 地 質 研 究 儼 告( 5万 分 の 1

図 輻) ,83pp.

Ho・・t●.E 佃dit oi){1978}:Geological ln▼estigatian oi

lhe Okhotsk aad Japsn Seas off Hokk・ida

Geololic 魯JS uryey 01 Japan Cruise Kept, 11.

72pp.

Honxa. 1{edit or}{197SI : Geological Xnvestjgation of

the Japan Sea. Geolcgical Survey cf Japan

Cruise Rept. 13.99pp.

堀 田 宏 ・ 門 馬 大 和 ・ 大 塚 湍 一橋 本 惇 ・田 中 武 男

(1985): 昭 和5S 年 日 本 海 中 部 地 震 震 源 敏 の 目 視 観

婁 . 梅洋 科 学 枝 術 セ ン タ ー 試 験 研 究 報 告 ,14 ,S? 一

51

菊 池 正 幸(1983): 遠 地 実 体 波 に よ る 北 海 選 南 西 沖 地 震

JAMSTEC J. D≪p S・齒R●亂.10 (1994 )

の 破 墺 君 裡7 他 の 大 津 波 地 震 ・ 非 津 波 大 地 震 と の 比

較 一 . 日 本 地 震 学 金 席 滴 予 稿 氣 吻.2S.

宮 柵 正(19?5): 奥 尻 鳥 の 海 成 段 丘 と 第 四紀 墻 燬 変 動 .

第 区l紀 研 究14 Z3-32.

宮 下 縋 夫 ・ 土 谷 信 高 ・ 膾 辺 寧 一石 井 次 郎 ・ 山 崎 哲 良 ・

嵯 峨 山 積 ・ 伊 津 信 之 介 ・ 岩 下 光 男(1987): 日 本 海

北 東 縁 海 洋 海 山 か ら 採 取 さ れ た 玄 武 岩 質 枕 状 溶 岩 .

東 海 大 学 札 ● 數 養 部 彙 氤61U-21.

中 村 一 明(198S): 日 本 潟 東 絳 新 生 海 湃 の 可 能 性 .・ S

研 究 所 彙 報 ,51,711-712.

瀬 野 歉 Ξ(19e3): 日 本 海 沈 み 込 み 廏 に 鬨 す る 一 考 察-

日 本 海 溝 に お け る 端 農 の ス り ツ プ ベ ク ト ル ー . 崘

震 ,3S,2?0-27S.

Tam&ki, K. and E. Hoaza(1985):lndpient S utχluc-

tion and Obduction along the Eastern Margin of

the Japan Sea Tectoa ophys. 11 圦SS1- 嵋)6.

Timal戉 K. X.Pi sciottQ,X Allan etaL(19 帥) = P加 c

ODP, Init. Repts。 127. College Slatio・, Tχ( Ooean

Drilling P 加grim1,844plk

Tokuyama, H S. Kuramoto, W. Soil‰S.Mi yaslita,T.

Byrne ●nd T. Tallaka 〔IS92 〕:】initiation c1

Ophiolite Emplacement: A Modern Example

from Okushiri RidSe, Norlhea sI Japan Arc. Mar.

GeoL. 103,32S-334.

(原耕受理:1994 年6月30H)

(注) 写真は次ページ以降に掲取

443

Page 8: Active Tectonic Features and Submarine …...Submarine environmental change *1 地賢爾蚕所海洋地質邨 * 2 Geological Survey of J apan JAMSTECよ D epSe ・Res., 10 (1994)

φg

町 真 2 死 んだ エイに雌 く堆 岐物 か堆積 し ている。 力爿 まx イを 食 べてい る。

Phot 0 2 Very lhin sedimenls lay over the dead ray. A club is eating lhc big dish.

町 良 3 遇 去に 流助 化し た地 刷 の羸靦 。凧 流し 状に 駄い 堆瞶物 か 変形 してい る。

Photo 3 Anout crcpofnowstr uclureofs4χlimぐnt& Black mate心ls show very clear How structure

JAMSTEC J. Deep S*a R≪.. 10 U9941

町真 I 南北に延びる海底地割れ。テクトニフクな成因によりて形成されたと 考えられる。水濠1.278m

Pholol N-S trend lecionic lracture a囗。278m wd.