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画像編集入門 Adobe Photoshop CS6 明治大学 教育の情報化推進本部 和泉メディア支援事務室 izm20151026 このマニュアルは以下の PC 環境を想定して作成しています。 OSWindows 8.1 画像編集ソフト:Adobe Photoshop CS6

Adobe Photoshop CS6 目次 1. 写真をきれいに補正しよう 4 1.1. Photoshop CS6を起動 4 1.2. 補正する写真を選択しよう 4

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画像編集入門

Adobe Photoshop CS6

明治大学 教育の情報化推進本部

和泉メディア支援事務室

izm20151026

このマニュアルは以下の PC環境を想定して作成しています。

OS:Windows 8.1

画像編集ソフト:Adobe Photoshop CS6

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目次

1. 写真をきれいに補正しよう ........................................................... 4 1.1. Photoshop CS6 を起動 ............................................................ 4 1.2. 補正する写真を選択しよう ....................................................... 4 1.3. クイック補正機能を使おう ....................................................... 5 1.4. 補正前と補正後の画像を比較しよう ............................................... 5 1.5. 補正した写真を保存しよう ....................................................... 6 1.6. 保存するファイル形式を選択しよう ............................................... 6

2. 写真をトリミングしてハガキを作ろう .................................................. 7 2.1. 「切り抜きツール 」で仕上がりサイズと解像度を設定してトリミングしよう ......... 7 2.2. テキストツール で文字を挿入しよう ............................................. 8 2.3. カスタムシェイプツール でネコの足跡(図形)を描いてみよう ..................... 9

3. 簡単な写真の加工 1 ................................................................. 10 3.1. ズームツール で画像の加工したい部分を拡大しよう .............................. 10 3.2. スポット修復ブラシツール でほくろを消してみよう .............................. 11 3.3. 修復ブラシツール で汚れを消そう .............................................. 12

4. 簡単な写真の加工 2 ................................................................. 13 4.1. コピースタンプツール でマカロンを増やしてみよう .............................. 13 4.2. マカロンの色合いを変化させよう ................................................ 14

5. 写真の合成1 ...................................................................... 16 5.1. 2 つの写真を重ねてみよう ....................................................... 16 5.2. 背景を消してみよう ......................................................... 17 5.3. 背景を確認しよう .............................................................. 18 5.4. 細かく背景を消してみよう .................................................... 18 5.5. 画像の配置を変更しよう ........................................................ 19

6. 写真の合成2 ...................................................................... 20 6.1. 自動選択ツール で被写体だけを選択 ............................................ 20 6.2. レイヤー機能を使い、選択された地球とカレンダー画像を合成しよう ................. 21 6.3. 地球のサイズを縮小し、位置を調節する .......................................... 22 6.4. 選択範囲をパターンで塗りつぶして、架空の惑星の地表部分を描画する ............... 22 6.5. カレンダーを背景に溶け込ませる ................................................ 24 6.6. 背景(宇宙)に着色する ........................................................ 25 6.7. 応用1)ガウス状のぼかし ...................................................... 26 6.8. 応用2)惑星の色を変える ...................................................... 27 6.9. 応用3)ガス惑星にする ........................................................ 28 6.10. 応用4)星空を描く ............................................................ 29 6.11. 応用5)流れ星(すい星)を描く ................................................ 30 6.12. 保存 1)編集状態を保持(PSD 形式) ............................................. 31 6.13. 保存 2)Web 用に保存(JPG 形式など) ............................................ 32

7. 付録 .............................................................................. 34 7.1. ファイル形式の特徴と用途 ...................................................... 34 7.2. レイヤー機能 .................................................................. 34 7.3. 目的に合わせた解像度の設定値(目安) .......................................... 34 7.4. 自由な大きさにトリミングしよう ................................................ 35 7.5. 講座で使用した画像素材について ................................................ 36 フォトレタッチ関連サイト URL .......................................................... 36

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Photoshop CS6 とは

写真を補正したり、画像を加工・合成したり、特殊効果を使ったりした作品を創り出せる画像編

集ソフト(フォトレタッチソフト)です。今回の講座を通して画像編集の基本を覚えて、写真を

撮るだけではなく、一歩進んだ表現方法に挑戦してみましょう。 今回の講座内容

写真の補正、簡単な加工

補正機能を使って、逆光やピンボケなど、失敗気味の写真を補正する方法や、「コピースタンプツ

ール」といった簡単にできる画像加工のやり方について学びます。

画像の合成

また、画像を合成する作業を通じ

て、写真の一部分だけを切り抜く

方法や、「レイヤー」の扱い方な

どを学びます。

Photoshop の画面構成

オプションバー

ツールパネル

パネルエリア

写真を編集するための

様々なツールの集合。

ツールの詳細設定を行います。

写真の補正や加工に

必要な項目や「レイ

ヤー」パネルが表示

されます。

Dock (ドック)

画像編集入門

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1. 写真をきれいに補正しよう

クイック補正を使って、少し失敗気味の写真をきれいに補正する方法を紹介します。

1.1. Photoshop CS6を起動

「スタート」(Windowsのロゴ)-「すべてのプ

ログラム」-「Adobe」-「Adobe Photoshop

CS6(64Bit)」をクリックして起動します。

Photoshop CS6が起動しました。

1.2. 補正する写真を選択しよう

「ファイル」-「開く」をクリックします。

「配布データ」フォルダの中の、「北野天満

宮.jpg」を選択して開きます。

北野天満宮の写真が表示されました。

表示画面の拡大・縮小について

ツールボックスの や ボタンをお

して行いますが、作業中は以下のショートカッ

トキーを用いると便利です。

画面表示の拡大 Ctrl + +キー

画面表示の縮小 Ctrl + -キー

画像全体表示 Ctrl + 0 キー

画像編集入門

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1.3. 色調補正機能を使おう

「色調補正タブ」が開いているのを確認します。

「明るさ・コントラスト」のロゴをクリックし

ます。属性パネルが開いたら「自動」をクリッ

クします。

⇒自動補正はレイヤーとして、レイヤーパネ

ルに追加されました。

1.4. 補正前と補正後の画像を比較しよう

補正ごとにレイヤーが追加されるので、レイヤ

ーパネルにある表示/非表示をクリックして

補正前・補正後の画像を確認します。

プレビュー画像を見ながら調節しましょう。

※ポイント

補正をしすぎると画質を損ないかねません。

やり直したい時は、「レイヤー削除」のアイコ

ンで削除することができます。

レイヤーを選択した状態で、右クリックして、

「レイヤー削除」をすることも可能です。

ショートカットキーで、

前の操作に戻るには Ctrl + Alt + Z キー

操作を進めるには Ctrl + Shift + Z キー

レイヤー削除アイコン

画像編集入門

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また、ヒストリーツールからたどって、変更を

加える前の場所まですぐに戻ることができま

す。ヒストリーツールはドックにいつも収納さ

れているのですぐに引き出すことができます。

1.5. 補正した写真を保存しよう

①「ファイル」を選択し、②「別名で保存」を

選択します。

もしも以下のような警告が表示されたら、内

容を読んで「再表示しない」をチェックして

から「OK」をクリックします。

1.6. 保存するファイル形式を選択しよう

ファイル形式:「JPEG(*.JPG,*.JPEG,*

*.JPE)」が選択されていることを確認し、

ファイル名を変更した上で「保存」をクリック

します。

①▼をクリックし、②「最高(低圧縮率)」を

選択し③「OK」をクリックします。

これで加工した画像を保存できました。

ヒストリー

画像編集入門

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2. 写真をトリミングしてハガキを作ろう

写真をハガキサイズにトリミングし、文字を挿入して簡単なポストカードを作りましょう。

2.1. 「切り抜きツール 」で仕上がりサイズと

解像度を設定してトリミングしよう

「ファイル」-「開く」をクリックしてサンプル

写真が保存されているフォルダを開きます。

「ネコ.jpg」を選択し、開きます。

① ツールバーから「切り抜きツール 」を選択

します。

② 「制約なし」をクリックして、サイズと解像

度を選択します。ハガキサイズの「幅:

100mm」、「高さ: 148mm」、「解像度:

300(pixel/inchi)」を入力します。

※「解像度」の数値については付録 7.3参照

*範囲は「幅」「高さ」に入力した数値の比率に固

定されます。

写真の範囲をずらして調整しましょう。

画像編集入門

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切り抜く範囲を決めたら画像の右上に表示され

ている ボタンをクリックして切り抜き操作を

確定させます。

切り抜かれた写真が画面上に拡大されて表示さ

れますので、手のひらツール をダブルクリック

して画像を全体表示させましょう。

設定したサイズ(今回はハガキサイズ)と解像度

にリサイズされました。

2.2. テキストツール で文字を挿入しよう

① テキストツール を選択します。

② オプションバーでフォントの種類を「HGP創

英角ポップ体」、文字の大きさを「24pt」に設

定します。

続いて文字の色を設定します。

① ツールボックス から「カラーライ

ブラリ」を選択します。

② カラーライブラリで今回は「ANPA カラー」

の「ANPA 70-1 AdPro」を選択して「OK」を

クリックします。

テキストを挿入したい場所をクリックします。

100mm

148mm

このあたりをクリック

画像編集入門

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①季節にふさわしいあいさつ文を猫語(例:年賀

状なら「あけましておめでとうにゃん」、暑中見舞

いなら「暑中見舞い(改行)申し上げますにゃん」

など)で入力し、 ② 画面上部の をクリックして操作を確定させます。

2.3. カスタムシェイプツールでネコの足跡(図

形)を描いてみよう

まず、長方形ツール

のところを左クリック

で長押して、一覧から

カスタムシェイプツー

ル を選択します。

① シェイプ横の「→」をクリックし、

② 「猫の足跡」を選択します。

③ オプションバーの「塗り」から色の変更がで

きます。

「Shift」キーを押しながらドラッグして、ちょ

うどいい大きさのところで離します。

最後に移動ツール を選択し、文字と図形の場所

の調整をして完成です。

※実際に暑中お見舞いのハガキを作成するには、プリンタ

での印刷作業が必要です。大学内のプリンタでは、ハガキ

用紙などの持ち込み用紙による印刷はできませんのでご

注意ください。

「Shift」キー+ドラッグ

画像編集入門

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3. 簡単な写真の加工 1

スポット修復ブラシツール と修復ブラシツール を使い、顔の汚れを自然に消してみましょう。

3.1. ズームツール で画像の加工したい部分を

拡大しよう

まず、「開く」をクリックしてサンプル写真が保存

されているフォルダを開きます。

「女性.jpg」を選択して開きます。

① 画面左のツールバーからズームツールを選択

し、②ズームイン をクリックします。

顔の部分にマウスポインタを合わせ、3 回クリッ

クして画面表示を「400%」に拡大します。

手のひらツール を選択してドラッグし、作業し

やすい位置にほくろが来るように移動します。

顔の中心で

3回クリック

表示倍率 400%

でドラッグ

画像編集入門

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3.2. スポット修復ブラシツール でほくろを

消してみよう

ツールバーの を長押ししてスポット修復ブラ

シツールを選択します。

①▼をクリックして、

②「ソフト円ブラシ(21pixel)」を選択します。

※修正する部分よりもブラシを大きく設定するのがコツ

です。

目の下のほくろの上にマウスポインタを合わせ

て、ほくろの部分を数回クリックします。

ほくろが消えました。

手のひらツール で画像を動かし、同様の操作で

そのほかの気になるほくろや汚れをクリックし

て、うまく消してみましょう。

長押し

① ②

画像編集入門

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3.3. 修復ブラシツール で汚れを消そう

次に口元の汚れを消します。手のひらツール で

唇を画面の中央に移動させたらツールバーの

を長押しし、修復ブラシツール を選択してくだ

さい。

① ▼をクリックして、②ブラシの「直径」を「7px」

に設定します。

修復に使う色の場所を選択します。「Alt」キーを

押しながら修復したい場所の色と一致する部分

にマウスポインタを合わせ、クリックします。(色

のサンプリング)

この場合は唇の下の皮膚の色を使います。

次に汚れの上にポインタを合わせてブラシをド

ラッグします。

ドラッグした部分の汚れが消えました。同様の操

作で唇の右側の部分の汚れも消してみましょう。

最後に手のひらツール をダブルクリックして

写真全体を表示して確認してみましょう。

長押し

このあたりを

「Alt」キー+クリック

ドラッグ

画像編集入門

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4. 簡単な写真の加工 2

このレッスンではコピースタンプツール を使ってお菓子(マカロン)をコピーして増やし、増やした

ほうのマカロンの色を変化させてみましょう。

4.1. コピースタンプツール でマカロンを増

やしてみよう

「開く」から使用する画像を選択します。

サンプル写真が保存されているフォルダから「マ

カロン.jpg」を選択し、開きます。

マカロンの頂点あたりのピクセルにブラシを合

わせて「Alt」キーを押しながらクリックします

(サンプリング)。

「Alt」キーを離して、コピーしたい部分にブラシ

を合わせてドラッグしていきます。

マカロンがコピーされました。

マカロンの画像が開

いたら、コピー作業

の準備をしましょ

う。 ①ツールバーからコ

ピースタンプツール

を選択します。 ②オプションバーの

▼をクリックして、

③「ソフト円ブラシ

(45pixel)」を選択します。

このあたりを

「Alt」キー+クリック

ドラッグ

画像編集入門

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4.2. マカロンの色合いを変化させよう

①自動選択ツール を選び、

② 許容値を「60」に設定します。

コピーしたマカロンの上部をクリックします。

一回のクリックではマカロンの全体を選択でき

ません。残りの部分は「Shift」キーを押しながら

クリックして選択範囲に追加します。

それでも選択されていない範囲が残ってしまっ

ている場合は、作業しやすいようにズームツー

ル で画面を任意の大きさに拡大し、

①ツールバーの を長押しして選択ブラシツー

ル を選択。

②ブラシで選択されていない部分をドラッグで

なぞりながら選択範囲を追加していきましょう。

このあたりをクリック

選択されていない部分を

「Shift」キー+クリック

①長押し

マカロン全体が

うまく選択されました

ドラッグして選択範囲を追加

画像編集入門

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マカロン全体が選択された状態になったら、マ

カロンの色を変化させるため、メニューバーの

「画質調整」-「カラー」-「色相・彩度」をク

リックします。

ここではマカロンを青色に変化させます。

①色相を「-128」、彩度を「-15」に設定し、

③ 「OK」をクリックします。

マカロンの色が青色に変化しました。

メニューバーの「選択範囲」-「選択を解除」を

クリックして選択範囲を解除したら完成です。

各ツールの特徴比較 よく理解して、適切なツールを使いこなしましょう。

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5. 写真の合成1

「空」の写真に「ビル」の写真を重ねて合成写真を作成します。今回はビルの切り抜きに2種類の消し

ゴムツール を使います。

5.1. 2つの写真を重ねてみよう

「ファイル」-「開く」をクリックして、サン

プル写真が保存されているフォルダを開きま

す。

フォルダの中の「ランドマーク.jpg」をクリッ

クし、「Ctrl」キーを押しながら「空と雲.jpg」

を選択して開きます。

画面下部の「プロジェクトエリア」に表示され

た「ランドマーク.jpg」をダブルクリックして選択します。

①移動ツール をクリックします。

②ビルの写真を空の写真にドラッグして重ね

合わせます。

写真が重なりました。

レイヤーが 2つになっています。

レイヤー1 が選択されていることを確認して

おきましょう。

[Ctrl]キーを押しながらクリック

すると、2つ以上のファイルをま

とめて選択できます。

画像編集入門

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5.2. 背景を消してみよう

「消しゴムツール」をクリックします。

消しゴムのサイズに「150px」と入力します。

不要な部分を消します。

①の写真左上角をクリックします。

②の左下の空とビル境界部分を「shift」キーを

押しながらクリックすると、①と②をつないだ

直線状に、ビルの背景の空を消すことができま

す。このように「消しゴムツール」では、どこ

か1点をクリックした直後に「Shift」キーを押

しながら別の箇所をクリックすることで、2点

を結んだ直線状に画像を消去することができ

るのです。

ほかの不要な部分も、おおまかに消去しましょ

う(細部の消去はこの次です)。

画像編集入門

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背景を確認しよう

背景レイヤーの「 」をクリックします。

「背景」レイヤーが一時的に表示されなくなる

ので、ビル側の空部分の消し残しを確認するこ

とができます。なお、 は透明部分を意味しま

す(格子模様が印刷される、という意味ではな

く、「透明」を表す記号です)。

5.3. 細かく背景を消してみよう

消しゴムツール を長押しし、背景消しゴム

ツール を選択します。

①ブラシの選択をします。

② 直径を「100px」、③許容値を「20%」にし

ます。

ポインタの中心 を背景の不要な部分に合わ

せてクリックしていきます。

背景の不要な部分がきれいになくなりました。

長押し

画像編集入門

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5.4. 画像の配置を変更しよう

背景レイヤーの「 」をクリックして「 」

にし、再び表示させます。

移動ツール をクリックし、ビルを写真右端

へ移動してみましょう。

合成写真の出来上がりです。

画像編集入門

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6. 写真の合成2

自動選択ツール を使って写真の一部だけを切り抜き、カレンダー画像と合成させ、デスクトップ壁紙

を作成しましょう。テーマは「架空の惑星から地球を臨む」という現実にはありえない風景です。

6.1. 自動選択ツール で被写体だけを選択

「ファイル」-「開く」を選択します。

「カレンダー.psd」を選択後「Ctrl」キーを押しな

がら「地球.jpg」を選択して、両方を開きます。

「地球.jpg」で、切り抜き作業をします。

①自動選択ツール をクリックします。

③ 許容値を「70」にします。

宇宙空間(黒い背景)部分をクリックします。

次に、メニューバーの「選択範囲」-「選択範囲

を反転」をクリックします。

背景を選択した状態で範囲を反転すれば、被写体

自身が選択できるわけです。以下のように、地球

だけが選択された状態になりました。

黒い部分をクリック

選択範囲を表す点線が

示している範囲に注目。

画像編集入門

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このまま切り出してしまうと境界が鋭くなって

しまう(地球と宇宙の間にある大気圏を描写でき

ない)ので、選択範囲から「選択範囲を変更」→

「境界をぼかす」を選択します。

半径を「10(pixcel)」にして「OK」をクリックします。

6.2. レイヤー機能を使い、選択された地球とカ

レンダー画像を合成しよう

画面のタブを切り替えて、別の画像ファイル「カ

レンダー.psd」を選びます。

「カレンダー.psd」は 3つのレイヤーによって構

成されています。

レイヤーパレットのカーソルを一番下のレイヤ

ーである「背景レイヤー」に合わせておきます。

※「psdファイル」については付録 7.1参照

※「レイヤー」については付録 7.2参照

タブで「地球.jpg」を選択して、作業画面を切り替

えます。

「編集」→「カット」で地球を切り取ります。

タブで「カレンダー.psd」を選択して、「編集」→「ペースト」で地球を貼り付けます。

切り抜かれた地球の画像が「レイヤー1」として

「カレンダー.psd」に挿入されました。

画像編集入門

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6.3. 地球のサイズを縮小し、位置を調節する

「編集」→「自由変形」を選択します。移動ツー

ルをクリックして。地球の画像の左下隅の印を右

上にドラッグして、地球の大きさを小さめに調節

します。

大きさを決めたらオプションバーの「○」をクリ

ックして、変形を確定します。

そのまま、地球の中央部分を持ってドラッグ

し、好みの位置に配置します。

6.4. 選択範囲をパターンで塗りつぶして、架空

の惑星の地表部分を描画する

新しいレイヤー「レイヤー2」を作成します。「レ

イヤー」の下にある「新規レイヤーを作成」ボタ

ンをクリックすれば簡単です。

画像編集入門

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ここで、いったん画面表示を縮小し、50%程度の表示にしましょう。 *画像の外側からの操作が必要なため。 惑星の地表は円弧型なので、「楕円形選択ツー

ル」を使います。「長方形選択ツール」のボタンを

長押しすると選択できます。

画像の外が広くなりました。画像の外側の斜め下

部分から斜め上にドラッグして、円弧型の選択範

囲を作りましょう。

このような選択範囲です。

地表部分と宇宙の境目を少しぼかした感じにす

るため、「選択範囲」から「境界をぼかす」を選択

します。

半径は「10(pixel)」としておきます。「OK」をクリックします。

長押し

ドラッグ

画像編集入門

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これで、惑星を描画する範囲が選択できました。

惑星の模様を描くため「編集」メニューの「塗り

つぶし」をクリックします。

塗りつぶしには、Photoshopに用意されているパターン(模様)を用います。「内容」の「使用」を

「パターン」にします。

ネジのロゴをクリックして「岩を選択します」。一

番最後のパターンを選択して「OK」をクリックします。

このように、ざらざらの地表ができました。

これでよければ、選択範囲を解除しましょう。

6.5. カレンダーを背景に溶け込ませる

①レイヤーパレットからカレンダーを表示して

いるレイヤー(「7月」など)をひとつ選択し、②

パレットの左上にある描画モード設定の「通常

▼」をクリックします。

画像編集入門

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「乗算」を選択します。

カレンダーのレイヤーに「乗算」の描画モードが

設定され、背景に溶け込みました(カレンダーの

レイヤー、2つとも行いましょう)。

レイヤーを選択して、カレンダーの位置を任意に

変更しても良いでしょう。

6.6. 背景(宇宙)に着色する

「背景レイヤー」を選択し、ロックを解除します。

次に「すべてを選択」します。

背景部分がすべて選択されます。

になる

画像編集入門

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「編集」メニューから「選択範囲の塗りつぶし」

を選択します。

今度は単色で塗りつぶすので、「カラー…」を選択します。

「カラーを選択」設定画面が表示されます。 宇宙らしい暗い色をお好みで選択しましょう。作

例では半角の数値入力で赤[R:0]、緑[G:0]、青[B:20]のやや青みかった黒を選択しました。 色が決まったら「OK」をクリックしましょう。

背景が塗りつぶされました。 選択範囲を解除(「選択範囲」-「選択範囲を解除」)

し、ひとまずは完成です。

※保存作業については「6.12」「6.13」をご覧ください。

ここからは応用として、さらに面白い表現をする

ためのテクニックをいくつかご紹介します。

6.7. 応用1)ガウス状のぼかし

地表部分をぼかして衛星写真らしくし、かつ、カ

レンダーを読みやすくしてみましょう。 まず、「レイヤー2」を選択します。

次に、「選択範囲」メニューの「すべてを選択」を

クリックします。

または

色の値を

入力して

もよい

スライダーを動

かし、好みの色

合いをクリック

選択した色が表示される

画像編集入門

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「フィルター」メニューの「ぼかし」にある「ぼ

かし(ガウス)」をクリックします。

「ぼかし(ガウス)」の設定画面です。ぼかしの強

さを「半径 2.0pixel」と指定して「OK」をクリックしましょう。

地表部分にぼかしをかけることができました。

6.8. 応用2)惑星の色を変える

惑星の色を変更することもできます。 「画質調整」メニューの「色相・彩度」をクリッ

クします。

各値のスライダーを使って色を変えましょう。作

例は「色相-25」「彩度-20」「明度 0」に設定。

「ぼかし」は、ピントがぼけたような効果を与え

るコマンドです(逆に、くっきりした効果は「シ

ャープ」)。「ぼかし(ガウス)」は、あらかじめ選

択した範囲(今回は「すべてを選択」)に、強さ

を指定してぼかすことができます。

ぼかした状

態をプレビ

ューできる

(枠内をド

ラッグでほ

かの部分が

見られる)。

各設定値の意味

「色相」=色合い(赤っぽい、青っぽい…など)

「彩度」=鮮やかさ(明るい赤、暗い赤…など)

「明度」=明るさ(白っぽい、黒っぽい…など)

画像編集入門

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地表の色合いが変わりました。

※次の手順の前に「選択範囲」メニューから「選択を解除」

しておきましょう。

6.9. 応用3)ガス惑星にする

惑星表面にガスが渦巻いている状態に変化させ

てみましょう。 「レイヤー2」を選択します。 自動選択ツール を選択します。「許容値:70」に設定します。

宇宙をどこかクリックして、選択します。

「選択範囲」メニューから「選択範囲を反転」を

クリックし、惑星地表そのものを選択します。

「渦巻き」の設定画面が表示されます。「角度:

100(dg)」と入力して「OK」をクリックします。

宇宙部分の

どこかをク

リック。

「フィルター」メ

ニューの「変形」

の「渦巻き」をク

リックします。

※「フィルター」メ

ニューの「変形」の

各コマンドでは、選

択した部分の画像

を幾何学的にゆが

め、さまざまな効果

を作り出せます。

「渦巻き」のほか

「波形」「波紋」…な

どでも惑星の表面

らしい模様を創る

ことができますの

で、いろいろ試して

みましょう。

画像編集入門

29

惑星地表の模様が渦を巻いたようになりました。

※次の手順の前に「選択範囲」メニューから「選択を解除」

しておきましょう。

6.10. 応用4)星空を描く

宇宙部分に星を描き足してみましょう。 まず「新規レイヤーを作成」します。

できた「レイヤー3」を、背景レイヤーのすぐ上

に移動しておきます。

星の色を決めます。ここでは基本として白い星を

描いてみましょう。 ①まず、ツールボックス左下にある「描画色と背

景色を初期設定に戻す」ボタンをクリックして、

「描画色=黒」「背景色=白」にします。 ②次に、「描画色と背景色を入れ替え」のボタンを

クリックして、「描画色=白」「背景色=黒」にし

ます。

① ツールから「ブラシツール 」を選択しま

す。 ② オプションバーの▼をクリックして、 ③ ソフト円ブラシ(9pixel)」に変更します。

④ 宇宙(黒い背景)のあちこちをクリックして、

星を描きましょう。

「レイヤー3」をドラッグ

して、「背景レイヤー」の

すぐ上におろす

② ①

画像編集入門

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さらに、遠くの星を描いて奥行きを作ります。 ① レイヤーをもうひとつ増やし(レイヤー4)、 ② 「不透明度」の▼をクリックして、 ③ 「40%」程度に設定します。

それから先ほど同様に星を増やすと、不透明度が

設定されているため、そのレイヤー上の画像の色

が半透明になって、結果として少し遠くにあって

暗く見える星を表現できます。

※さらにもうひとつレイヤーを作り(レイヤー5)、不透明

度を変えて星を増やすと、さまざまな距離感で星空を表現

できます。

※今回は白い恒星だけでしたが、描画色を変更すればさま

ざまな色の星々を描くことができます。実際の宇宙の写真

などを参考に描いてみてはいかがでしょう。

6.11. 応用5)流れ星(すい星)を描く

すい星を描いてみましょう。 まずは新しいレイヤーを作ります。

①ツールバーからブラシツール を選択。 ② オプションバーの▼をクリックして、 ③ 「ソフト円ブラシ(45pixel)」を入力します。

すい星の色合いを決めます。 ① 描画色の枠をクリックします。 ②色のスライダーを青系の色にします。 ③明るめな青い色を選択します。 ④よければ「OK」をクリックします。

③ ④

画像編集入門

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適当な位置を 1回クリックして、すい星の頭を描きます。

「ぼかしツール 」ボタンを長押しして、「指先ツ

ール 」ボタンに切り替えます。

①オプションバーの▼をクリックして、

②「ソフト円ブラシ(27pixel)」を選択します。先ほどのすい星頭部分より細いサイズです。

すい星頭部分から左から右へ何度も同じ方向へ

ドラッグすると、だんだん絵の具を手で伸ばすよ

うに変形して行きます。作例は 10 回程度真横に伸ばした状態です。

①「移動ツール 」で、②中央にある をドラッ

グして位置を移動し、③角の をドラッグして角

度も変えて、④「○」をクリックすれば、すい星

の出来上がりです。

6.12. 保存 1)編集状態を保持(PSD形式)

ここからは、作業後の保存について2つの方式を

説明します。

レイヤーを使うなど、Photoshop独自機能を用い

た画像を編集した場合は、まず「Photoshop形式」

で保存しておきましょう。後日、編集作業を続行

することができます。

※ただし、原則として Photoshop をインストールしたパソ

コンでないと開くことができません。

まず、「ファイル」メニューから「別名で保存」を

選択します。

クリック

① ②

で左から右へ

一定方向に何度も

ドラッグ

画像編集入門

32

①ファイルを保存する場所を「コンピュータ」

からたどって USBメモリ内にしてから、②ファ

イル名を入力し、③ファイル形式を「Photoshop

(*.PSD、*.PDD)」として、④保存ボタンを

クリックします。

6.13. 保存 2)Web用に保存(JPG形式など)

Web上で公開する画像は、「ファイル」から「Web

用に保存」コマンドを使って書き出すと便利です。

圧縮の強さ(ファイルサイズの大小)と画質をさ

まざまにプレビューしてから JPEG形式、GIF形

式、PNG形式に書き出せます。

※「ファイル形式」については付録 7.1 参照

※ファイル形式を「JPEG」や「GIF」、「PNG」で保存すると、

レイヤーがまとまり1枚絵になるため、各レイヤーの編集

は出来なくなります。複雑な作業を行ったデータは、必ず

前項の「PSD 形式」でも保存しましょう。

※また、ここで書き出した JPEG ファイルはデスクトップ

の壁紙にもできます。

まず、「ファイル」から「Web用に保存」を選択

します。

「Web用に保存」の設定画面が表示されます。

ここでは JPEG形式を設定して、さまざまな画質

を選んでみて、画質の見た目の変化とファイルサ

イズの変化を実験してみましょう。

適切なファイルサイズにして右上の「OK」をクリ

ックします。

①ファイル名を入力し、②ファイルの種類を「画

像のみ(*.jpg)」にして③「保存」をクリック。 ※保存場所は、先ほどの USB メモリの中がそのまま表示

されているはずです。

① ② ③

「プリセット」

からは素早く

ファイル形式

と画質設定を

選択できます。

「JPEG」では、

さまざまな画

質でのデータ

サイズ圧縮を

試せます。画質

を下げると、フ

ァイルサイズ

は小さくなり

ます。

画像の大きさ

を変えたい場

合は、数値を入

力後「適用」を

お忘れなく。

ファイルサイズ(キロバイト)

① ②

画像編集入門

33

また、以下のような2バイト文字ファイル名に関

する警告メッセージが表示された場合は、保存場

所のフォルダまたは保存するときのファイル名

が2バイト文字(日本語など)になっている可能

性があります。とりあえずそのまま「OK」でJPEG形式のデータを書き出してかまいません(ホーム

ページなど、インターネット上でこの画像を利用

する際には、ファイルを置く場所のフォルダ名、

およびファイル名を半角英数で付けるようにし

ましょう)。

以上で終了です。

画像編集入門

34

7. 付録

7.1. ファイル形式の特徴と用途

ファイル形式(読み方) 特徴と用途

BMP(ビットマップ) Windows で標準的に使われている画像形式。圧縮率が低く、ファイルサイズが大きいが、可

逆圧縮のため元の画像を損なうことがない。Windows の壁紙などに使われている。

JPEG(ジェイペグ) 圧縮率によって画質とファイルサイズが変化する形式。非可逆圧縮のため、一度圧縮して劣

化したものは元には戻らない。デジカメ画像やWeb での写真画像などに利用されている。

GIF(ジフ) 扱える色数が最大 256 色の画像形式。使用する色数が少ないのでファイルサイズが小さく、

主に Web 用のイラスト画像やアイコン、ボタンなどに使われる。

PSD(ピーエスディー) Adobe Photoshop での標準的な保存形式。レイヤーなどの編集状態を保持して保存でき、

再編集が可能。Photoshop 独自の形式だが、Photoshop 以外でも読み込める場合がある。

7.2. レイヤー機能

「レイヤー」とはいわば透明なシートのようなものです。各レイヤー上の画像はそれぞれ別の層

に配置されています。あるレイヤーの画像だけを変化させても、他のレイヤーには影響を与えず

に処理できます。合成写真を作成するときに便利です。

7.3. 目的に合わせた解像度の設定値(目安)

目的 解像度

ホームページ画像 72dpi

新聞程度の画質の写真 160dpi

きれいに印刷したい写真 300dpi

透明部分は下

のレイヤーが

透けて見える

5 枚が重なった結果、1枚の画像として表示される

画像編集入門

35

7.4. 自由な大きさにトリミングしよう

トリミングには今回の講座で紹介した方法だけでなく、目的に応じて様々な方法を使います。

補足として、基本である「自由な大きさにトリミングする」方法を紹介します。

サンプル写真が保存されているフォルダから「ネ

コ.jpg」を選択し、開きます。

ツールバーから切り抜きツール を選択し、画面

上の[縦横比を選択:]が「自由な形に」になってい

ることを確認します。 ※なっていない場合は▼から「自由な形に」を選択します。

写真の切り抜きたい範囲をドラッグします。

選択した範囲内にポインタを重ねてドラッグす

ると、選択範囲が移動します。8箇所のコーナー

にあるハンドルをドラッグすると、選択範囲の

サイズが変わります。

切り抜く範囲を決めたら ボタンをクリックし

て切り抜き操作を確定させます。

トリミングできました。

ドラッグ

ドラッグして

大きさを変更

画像編集入門

36

7.5. 講座で使用した画像素材について

フォトレタッチ関連サイト URL

素材名、サイズ(ピクセル) 提供元サイト名、URL アクセス日

北野天満宮.jpg

→2048×1360

2000 ピクセル以上のフリー写真素材

http://sozai-free.com/

2012/1/31

ネコ.jpg

→1024×768

フリー素材タウン

http://sozai.yutorilife.com/

2012/1/31

子供.jpg

→425×620

フリー画像素材 EyesPic

http://eyes-art.com/pic/

2012/1/31

マカロン.jpg

→800×600 (明治大学和泉メディア支援事務室 オリジナル)

ランドマーク.jpg

→586×1290

2000 ピクセル以上のフリー写真素材

http://sozai-free.com/

2012/1/31

空と雲.jpg

→2048×1360

2000 ピクセル以上のフリー写真素材

http://sozai-free.com/

2012/1/31

地球.jpg

→1024×1024

NASA(アメリカ航空宇宙局)の Flickr

(版権=クリエイティブコモンズライセンス)

http://www.flickr.com/photos/gsfc/6760135001/sizes

/l/in/set-72157623639063326/

2012/1/31

カレンダー.psd

→1280×1024 (明治大学和泉メディア支援事務室 オリジナル)

サイト名 URL 紹介

Adobe Systems http://www.adobe.com/jp/ Photoshop Elements を販売している会社

Paint.NET http://www.getpaint.net/ 高度な機能をもつフリーの画像編集ソフト

GIMP http://gimp-

win.sourceforge.net/ 同じくフリーの画像編集ソフト、多言語対応