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コンポジット電磁界 テクノロジーにより、 精度の高い結果を 短時間で取得可能
Keysight TechnologiesAdvanced Design System(ADS)
W2360EP/ET SIProシグナルインテグリティー電磁界解析W2359EP/ET PIProパワーインテグリティー電磁界解析
Data Sheet
02 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
シームレスに統合されたワークフローにより優れたSI/PIソリューションを実現
シグナルインテグリティー (SI)とパワーインテグリティー (PI)は、密接な相互関係があり、また高速チャネルのリンク性能とシステムレベルの信頼性を保証するという同じデザインの最終目標を持っておりますが、多くの場合、別々の問題として設計検証が行われます。
1つのユーザーインタフェースでPI解析とSI解析の両方に対応できれば、1つのセットアップを別の解析タイプに簡単にコピーでき、シミュレーションを同じ環境で実行できます。ADSのSIProおよびPIProは、こうした理想を実現し、GUI、ワークフロー、モデルデータベース、結果表示を共有することにより、ツール間の切り替えが不要になり、エンジニア間の協力も促進されます。さらに、SIPro/PIProの高性能電磁界ソルバーを使用すれば、汎用の電磁界ソルバーのように、手動で数時間かけて、デザインを簡素化したり、クッキーカットで小型化したり、レイヤーやネットを除去する必要がなくなります。
6つのシミュレーションエンジン – DC IRドロップ解析 – AC PDNインピーダンス解析 – 電源プレーン共振解析 – PDNを考慮したシグナルインテグリティー解析(パワーアウェアSI解析)
– 電気-熱解析 – 熱解析
SI/PI解析
デザインのインポート
PCBのレイアウトデザインのADSへのインポート:
– ODB++
– Direct .brd(Cadence Allegro)
– ADFI(Cadence Allegro)
スケマティックレベルの解析
– トランジェント・コンボリューション・シミュレーション
– チャネルシミュレーション – DDRバスシミュレーション – コンプライアンス・テスト・ベンチ – SPICEモデル、IBIS、IBIS-AMIモデル – 信号線路電磁界モデル、PDN電磁界モデル
03 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
フルウェーブ3次元電磁界シミュレーションと比較して飛躍的な速度向上
SIProを用いれば、PCB上の高速な伝送路のシグナルインテグリティーを解析できます。また、信号ネット、電源ネット、グランドネットの損失/結合を一度に評価できます。抽出されたPCBの実装部品を含む電磁界モデルは、ADS
トランジェントシミュレータやチャネルシミュレータにシームレスなフローで転送できます。
高速/高確度
– 革新的なコンポジット電磁界テクノロジーにより、大型で複雑なPCBデザインの高速かつ正確なシミュレーションが可能
– 純然たる電磁界テクノロジーをベースにして、業界標準の3次元電磁界ソルバーに匹敵する確度を短い解析時間で提供
– SI/PI専用のネットドリブンの操作性を重視し、汎用の電磁界ソルバーよりもはるかに高速で効率的な操作性を実現
– 解析可能な電磁界現象: – 関連するすべての信号結合 – カットアウトやドリル穴を含むグランド/電源プレーン上のリターン経路
– ビア間結合 – ビア遷移の影響 – ビア-グランド/電源間結合
解析結果の取得までを20回以下の クリックで実現
– レイアウトの簡素化が不要 – ネットドリブンのセットアップ – ウィザードによるポート設定 – クロストークの要素をすべて一括でプロット可能
EMのイノベーション - メッシュ 領域の最適化
– SIProはメッシュ領域のサイズを最適に低減させ、最終メッシュを取得します。シミュレーション結果に影響しないメッシュ領域は削除されます。
SIPro
青色 = FEM赤色 = SIPro
SIPro: 1 GB、周波数ポイントあたり6秒フルウェーブ三次元電磁界:8 GB、周波数ポイントあたり12分
04 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
SIProでは以下の解析が行えます。
電磁界モデルの抽出
– 信号の損失/結合を捕捉する正確な電磁界モデルの作成
– ポート/ネットによるフィルタリングにより、所望の結果を素早くプロット可能
– 周波数ドメインのSパラメータ – タイムドメインのTDR/TDT
– ミックスドモードSパラメータ(差動/コモンモード変換など)
– クロストークのプロット(NEXT、FEXT) – シミュレーションを再実行することなく、プロットの基準インピーダンスを変更可能
正確なチャネル解析
– 自動スケマティック作成機能により、抽出された電磁界モデルをADSトランジェント・コンボリューション・シミュレーションやADSチャネルシミュレーションで直接使用可能
SIPro
SIProでの電磁界セットアップ、測定結果の解析。 ミックスドモードSパラ/TDR/TDTの結果を簡単に プロット。
図1
図2
SIProの自動スケマティック作成機能を使用すれば、電磁界モデルから サブ回路を作成して、トランジェント・コンボリューション・シミュレーションや チャネルシミュレーションですぐに使用できます。
05 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
PIPro 正確で効率的なネットドリブンのPI解析
PIProは、DC IRドロップ解析、電気-熱解析、熱解析、ACインピーダンス解析、電源プレーン共振解析など、電源供給ネットワーク(PDN)
のパワーインテグリティーの解析機能を提供します。
速度と確度の両立
– 純然たる電磁界ベースのソリューション – DC IRドロップ解析 – AC PDNインピーダンス解析 – 電源プレーン共振解析 – 電気-熱解析 – 熱解析 – 最高のデカップリングコンデンサとインダクターを選択できる、部品表最適化ユーティリティー
ユーザビリティーを考慮した デザイン
– レイアウト、選択したネット、ポート、コンポーネントの3次元表示
– ネットによるフィルタリング – コンポーネントによるフィルタリング – 右クリックによる解析への追加 – ドラッグ・アンド・ドロップによる解析への追加
– 複雑な解析対象の選択に対応する階層
検索 – 条件付きコンポーネント選択メニュー(例えば、‘Select instances connected only
to all selected nets’[選択されたネット群にのみ接続される部品を選択。]など)
– 2つの結果セットを「Compare-To」機能ですばやく比較
フィルタリング
コンポーネント選択メニュー
3次元レイアウトビュー
1つの解析から 別の解析への セットアップのコピーが容易
カラーコード されたネット
06 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
PIProでは以下の解析が行えます。
DC IRドロップ解析
– 各シンクへの供給電圧に対するユーザー定義の許容値に基づいた合否判定
– 各ビアを流れる電流に対するユーザー定義の許容値に基づいた合否判定
– 3次元消費電力分布表示 – 3次元電圧分布表示 – 3次元電流密度表示
電源プレーン共振解析
– PCBの自己共振周波数解析および最大電界強度が存在する領域の調査
– PDNの自己共振周波数およびQ値の
レポート – 3次元電界/磁界フィールドプロット
結果レポート
– パワーツリー表示 – 総合レポート出力(html/docx形式)
PIPro
過剰なDC電流が個々のビアを 流れていることが、3次元形状で 強調表示されています。
図3
PDN内のDC電圧分布の表示。
図4
抵抗成分が大きいエリアを強調 表示し、1平方ミリメートル当たりの アンペア数を表した、電流密度 プロット。
図5
図6
電源プレーン共振解析では、PCBの共振周波数を見つけ出し、電界を表示して放射の問題となる領域を突き止めることができます。
07 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
PDN(電源分配網)はより狭いPCB内に納めなければならないため、電源プレーンは理想からかけ離れたものになっています。電源プレーンやグランドプレーンは、信号ビアとステッチングビアのクリアランスホールで著しく分断されます。これはデバイスのパッケージに必要な電流を提供しなければならないレイアウトエンジニアにとっては苦労する点となりえます。PI
を考慮したレイアウトを行うには、正確なIRドロップを計算することが重要です。さらにPDN
のトレース、ビア、チップダイが達する絶対温度に関する情報も非常に重要です。高温により信頼性の問題が発生する可能性があります。オン/オフ状態からの温度サイクルにより、ビアにバレルが生じ、時間とともに劣化や割れが発生する可能性があるためです。
ビアを遷移する電流に対し、電圧がドロップするかどうかは、レイアウトエンジニアには分かりません。温度の上昇は、トレースの幅によって非常に異なります。また、トレースの抵抗は温度と共に上昇します。そのため、シミュレーションを行って、最終的な定常状態を決定する必要があります。温度が10 ℃変化するごとに、トレースの抵抗は4 %変化します。
これらの観測から、DC IRドロップの電気-熱解析を用いてPDNのデザインをシミュレーションする必要があります。
DC IR Drop 電気-熱解析
機能と利点: – 完全に自動化された電気-熱の反復シミュレーション – 既存のDC IRドロップのシミュレーションセットアップを、新しい電気-熱シミュレーションセットアップに容易にコピー可能
– プレーン、ピン、ビア、デバイスの温度をグラフィカルに表示およびリスト化 – 加熱による部分的な抵抗率の変化を考慮した、非常に正確なDC IRドロップのシミュレーション
– ヒートシンクのサイズの拡大や風量の増加などの可能性のある冷却ソリューションをテスト
– 熱のみのシミュレーションにより、断熱材をプランニングできる機能を提供
08 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
独自の機能: – DC IRドロップおよび電気-熱解析シミュレーションで使用される導体のメッシュを単一で矛盾のないように生成し、精度を向上
– 電気-熱シミュレーションで、ジュール熱、デバイスの電源からの熱、定熱源などの複数の熱源を混合して考慮可能
– 2つの結果セットを「Compare-To」機能とすばやく比較
– ウィザードによりヒートシンク、サーマルパッド、パッケージの熱パラメータを簡単に加味
DC IR Drop 電気-熱解析(続き)
09 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
– 容易なセットアップ:ネットドリブン、ネットやコンポーネントによるフィルタリング、ドラッグ・アンド・ドロップによる解析への追加、ウィザードによるポート設定
– PDNインピーダンスのプロット – スケマティックで詳細なシミュレーションを行うためのPDN電磁界モデルの抽出
– 3次元電磁界プロットと電流密度プロット – デカップリングコンデンサの最適化:電磁界解析を再実行することなく、容量値の影響を確認可能
– スケマティックレベルによる非常に柔軟なPDNの最適化
– コンポーネントモデルの割り当て: – 集中定数 – SnP
– 村田製作所 – Samsung
– TDK
– カスタムモデルの作成 – スクリプトによるセットアップ、解析、ポストプロセッシングが可能
– VRMビヘイビアモデルとPDN電磁界モデルをあわせた、PDNインピーダンスの最適化
PDNインピーダンス解析
電磁界解析を 再実行することなく、
デカップリングモデル変更の 影響を解析
元のPDN インピーダンス
選択された 新しいモデル
10 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
デカップリングコンデンサおよびインダクター向けの部品表(BOM)最適化
多くのICのリファレンスデザインでは、最高の性能と信頼性を実現するためにPDNに配置する必要があるデカップリングコンデンサの包括的なリストが提供されています。問題は、レイアウトエンジニアが実際のPCBに適用する際の制限(サイズやレイヤー数)が考慮されていないことです。多くの場合、ICの周りやICの下には、すべてのデカップリングコンデンサを配置する十分なスペースがありません。残りのコンポーネントを、PDN上の空いている場所に配置する作業はレイアウトエンジニアに任せられています。この方法では、PDNにとってはほとんど役に立たず、性能に悪影響を与える共振が生まれる可能性があります。
PIProの部品表最適化では、PCB上に配置するすべてのデカップリングコンデンサの情報を使用して、必要なターゲット・インピーダンス・プロファイルに適合する最適なソリューションを調査できます。
ユーザーは、以下のような重み付けを指定して、最適なソリューションを定義できます。
– デカップリングコンデンサの数 – モデルの数 – ベンダーの数 – コスト
インテリジェントな探索アルゴリズムと、デカップリングコンデンサのモデルの変更には電磁界解析の再実行が不要という特徴から、最適化は高速に行われます。
最適化の結果は、ターゲットインピーダンスに適合する候補ソリューションのリストとして提供され、重み付けされた基準によってランク付けされます。
各候補ソリューションに対して、ユーザーはPDNインピーダンスおよびターゲットインピーダンスを表示して、性能とコスト削減の最適なバランスを迅速に決定することができます。
最適化ユーティリティーでは、インテリジェントアルゴリズムを使用し、ループインダクタンスに基づいて最高の候補ソリューションを検証します。コンポーネントモデルの有効化/無効化、代替モデルのスワップを行い、最高のソリューションを見つけ出します。
11 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
SIProとPIProは、構成済みバンドルとしてご購入いただくことも、各エレメントを個別にご購入いただくこともできます。
W2223 ADS バンドル
W2224 ADS バンドル
W2359 PIPro エレメント 1
W2360 SIPro エレメント 1
ADSコア環境
ADSレイアウト
トランジェント・コンボリューション・ シミュレーション
チャネルシミュレーション
インターコネクトツールボックス
Momentum電磁界解析
PIPro電磁界解析
SIPro電磁界解析
1. SIPro/PIProエレメントを使用するには、ADSコア環境とADSレイアウトが必要です。
SIPro/PIProの製品構成
PIProの機能サマリーテーブル
機能のまとめグランドプレーンでの損失を含むDC IRドロップ解析結果概要(ピン、ビア、レイヤーごとの電圧、電流)2つの結果セットを「Compare-To」機能ですばやく比較3次元消費電力分布、電圧分布、電流密度分布表示簡単な「~へのコピー」コマンドによる、現在のセットアップの新しいセットアップタイプへの移動 (例:IRドロップ解析からIRドロップの電気-熱解析へ)パワーツリー表示多様なデータを含む総合レポート出力電気-熱解析熱解析熱パラメータ生成用のウィザードツールAC PDNインピーダンス解析3次元電磁界/磁界フィールドプロットリアルタイムなPDNインピーダンスの更新(デカップリングコンデンサのモデルの変更に電磁界解析の 再実行は不要)メッシュ領域の最適化(メッシュサイズを最適に低減して解析)部品表最適化(デカップリングコンデンサ数、ベンダー数、コストなどの削減)電源プレーン共振解析Pythonスクリプトインタフェース
12 | Keysight | W2360EP/ET SIPro、W2359EP/ET PIPro - Data Sheet
詳細については、以下のウェブサイトを ご覧ください。www.keysight.co.jp/find/software
まずは、30日間の無料試用版をお試しください。www.keysight.co.jp/find/free_trials
次世代の専門知識を活用キーサイトのソフトウェアには、専門知識に裏付けされたノウハウが凝縮されています。キーサイトは初期のデザインから最終製品の出荷に到るまでに必要となるツールを提供し、解析データが有用な情報へ、さらに設計上の知見となることを加速させ、デザインサイクルの効率化に貢献します。
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受付時間 9:00-12:00 / 13:00-18:00 (土・日・祭日を除く)
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