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AF設定 ガイドブック オールクロス65AF 多彩なAF機能の使いこなしを詳細に解説

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AF設定 ガイドブックオールクロス65点AFと多彩なAF機能の使いこなしを詳細に解説

 EOS 7D Mark IIには新開発の「オールクロス65点AF*」が搭載されています。画面の広い範囲を65

点もの数の測距点でカバーすることで、希望する位置でのピント合わせが行いやすくなっています。また[ラージゾーンAF]を追加して全7種類となった「測距エリア選択モード」を活用すれば、静止した被写体を任意の1点でピント合わせしたり、激しく動く被写体を一定のゾーン(面)で捕捉するなど、被写体の特性に合わせた多点AFの活用が可能です。「測距エリア選択モードレバー」を新たに搭載し、モードの切り換えもさらにしやすくなっています。

 EOS 7D Mark IIのAIサーボAF(動体AF)には、EOS-1D Xと同じアル

4 画期的なAF設定の操作性 [AFタブ]AFに関するメニュー機能は独立したタブ内に

6 AFカスタム設定ガイド機能 シーンに合わせてCase1~6を選ぶだけで効果的な設定に8 Case1 汎用性の高い基本的な設定10 Case2 障害物が入るときや、被写体がAFフレームから外れやすいとき12 Case3 急に現れた被写体に素早くピントを合わせたいとき14 Case4 被写体が急加速/急減速するとき16 Case5 被写体の上下左右の動きが大きいとき(1点AF時無効)18 Case6 被写体の速度変化と上下左右の動きが大きいとき(1点AF時無効)

20 測距エリア選択モード [測距エリア選択モード]について22 スポット1点AF 狭い部分にしっかりピント合わせが可能24 領域拡大AF 動きが速くAFフレームから外れやすい被写体を捕捉できる26 ゾーンAF おおよその位置で被写体を捉えたい撮影に効果的28 ラージゾーンAF 「右/中央/左」の大きなゾーンで被写体を捉える30 65点自動選択AF AIサーボAF時は65点全点を使った自動追尾が可能

32 65点オールクロスAFの仕組みとレンズグループ属性33 65点全点でクロス測距可能なレンズ34 65点全点で測距可能なレンズ34 45点で測距可能なレンズ35 5点で測距可能なレンズ

36 AFレリーズ特性の設定 AFの作動特性とレリーズタイミングの設定

38 AFの活用と新しいファインダー [AFフレーム設定]を使い横位置/縦位置でAFフレームを自動的に切り換える39 [縦位置/横位置のAFフレーム設定]の[別々に設定:フレーム]40 [登録AFフレームに移動]でAFフレームを瞬時に呼び出す42 測距エリア選択モードの切り換え44 AF ON/AELボタンの各種新規カスタマイズ46 多彩な表示機能を備えたインテリジェントビューファインダーII47 フリッカーの影響を少なく撮影できるフリッカーレス撮影

48 おすすめセッティング集

Contents

新設計の65点AFと豊富な「測距エリア選択モード」で素早く動く被写体も的確にピント合わせが可能

EOS-1D Xと同じ「AFカスタム設定ガイド機能」を搭載。被写体の動きの特性に合わせた最適なAIサーボAFの設定が可能

ゴリズムのAIサーボAF IIIを採用。被写体の様々な動きに柔軟に対応した、高精度なピント合わせが可能です。そのAIサーボAFの特性をカスタマイズして、被写体や撮影シーンに合わせてより最適なピント合わせを実現するのが「AFカスタム設定ガイド機能」です。EOS-1D Xにも搭載されたこの機能では、Case1から6までの6つのプリセットから選ぶだけで、「被写体追従特性」などのパラメーターをカスタマイズ可能。このガイドブックではこれらのAF機能の活用を解説いたします。

*使用レンズにより、測距点数、クロス測距点数、デュアルクロス測距点数が変動します。

AF設定ガイドブック広いエリアをカバーする 6 5点 A Fとその能力を最大限に引き出せる設定機能が決定的瞬間の撮影を可能にする

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AFに関するメニュー機能は独立した「タブ」内にさまざまなA F関連の項目をまとめた「A Fタブ」

[A F 2]~[A F 5]のタブでは A Fに関するさまざまな設定が可能AF2 AIサーボAFAIサーボAF+連続撮影時のレリーズタイミングに関する設定を搭載

[AIサーボAF1コマ目レリーズ]と[サーボAF連続撮影中のレリーズ]は、シャッターが切れるタイミングをピントを優先にするか、レリーズを優先にするかが設定できます。

AF3 ワンショットAFワンショットAF時のフォーカシングやレリーズタイミングなどに関する設定

[レンズの電子式手動フォーカス][AF補助光の投光]では、使用するレンズやAF補助光の機能を設定でき、[ワンショットAF

時のレリーズ]ではAF作動特性とレリーズタイミングを設定できます。

AF4主にAF測距点の選択に関する設定項目を搭載

[任意選択可能なAFフレーム][測距エリア選択モードの限定][測距エリア選択モードの切換][縦位置/横位置のAFフレーム設定]等の項目があり、[AF測定不能時のレンズ作動]も[AF4]タブにあります。

AF5主にAFフレーム等の表示に関する設定項目を搭載

[測距時のAFフレーム表示][ファインダー情報の照明][ファインダー内のAF作動表示]。そのほかに、AFフレームの選択を端で止めるか/反対側に循環させるかの[AFフレームの任意選択時の循環]と、ピントが合う位置を微調整できる[AFマイクロアジャストメント]が収められています。

画期的なAF設定の操作性

 EOS 7D Mark IIでは、これまで「カスタム機能(C.Fn)」などに収められていたAFに関するさまざまな設定項目を、「AFタブ」にまとめています。これにより、AF関連の諸設定へのアクセスがスムーズになっています。特に[AF1]タブに収められた、「AFカスタム設定ガイド機能」は、AIサーボAFの特性を簡単に設定することができる機能で、EOS 7D Mark IIの優れたAF性能を活かすためにキーとなる機能です。被写体の動きの特徴や、撮影シーンの状況に合わせて、[Case1]

~[Case6]の6つのプリセットから選択するだけで、効果的なAIサーボAFの特性へと設定することが可能。さらにパラメーターを個別に調整することもできます。(「AFカスタム設定ガイド機能」の詳細については、P.6~27で紹介します。) また[AF2]~[AF5]タブには、「レリーズタイミングの設定」や「任意設定可能なAFフレーム数の設定」など、さまざまな設定項目がありますので、撮影スタイルに合わせてきめ細かな設定が可能です。

EOS 7D Mark IIのAIサーボAFを駆使して動体撮影を行っていくときに、キーとなるのが「AF1」タブです。ここに収められた[AFカスタム設定ガイド機能]で撮影シーンに合った項目を選ぶことで、効果的なAIサーボAFの特性に設定することが可能です。

[AF1]タブには「AFカスタム設定ガイド機能」を搭載

AFに関する設定項目を「AFタブ」に搭載

タブの位置を表示

タブ名称

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シーンに合わせてCase1~6を選んで効果的な設定に3つのパラメーターを組み合わせた「プリセット」

Case1~6には撮影シーンごとに効果的なパラメーターの組み合せをプリセット

各ケースを表示した状態でボタンを押すと

AF設定の特性や撮影シーン例を確認することができる

設定のヒント

Case6 被写体の速度変化と上下左右の動きが大きいとき(1点AF時無効)※

Case5 被写体の上下左右の動きが大きいとき(1点AF時無効)※

Case4 被写体が急加速/急減速するとき

Case3 急に現れた被写体に素早くピントを合わせたいとき

Case2 障害物が入るときや、被写体がAFフレームから外れやすいとき

Case1 汎用性の高い基本的な設定

 EOS 7D Mark IIの[AF1]タブには、スポーツ種目をイメージした6種類のアイコンが表示されます。これが「AFカスタム設定ガイド機能」のプリセット項目です。撮影しようとしている種目や動きの特徴に合わせて[Case1]から[Case6]の中から選択することでシーンに適したAIサーボAF特性の設定が簡単に行えます。 用意されている6つのプリセットは、[被写体追

従特性][速度変化に対する追従性][測距点乗り移り特性]という3つのパラメーターの設定を組み合わせたものです。これらのパラメーターを撮影状況や、被写体の動きに合わせて1つ1つを設定していくことは煩雑で、適切な設定が決まるまでに手間がかかりますが、プリセットの中から選択することで簡易に効果的な設定を行うことが可能です。

[Case1]~[Case6]には、特定の被写体の「動き」や撮影シーンに効果的なパラメーターの組み合せがセットされています。アイコンや項目の名称を参考に選ぶだけで、シーンに適したAIサーボAFの特性に設定することができます。

ボタンを押す

AFカスタム設定ガイド機能[プリセット]

[Case1]~[Case6]についてもう少し詳しい内容を知りたいときには、それぞれのケースを表示した状態て〈 〉ボタンを押すと、より詳細な設定内容と、撮影シーンの例が表示されます。どのケースを選ぶべきか迷ったときは、参照してください。

※スポット1点AF(任意選択)と1点AF(任意選択)時は「測距点乗り移り特性」が無効になります。

「AFカスタム設定ガイド機能」は、AIサーボAFの特性を決定する機能です。そのため、AFモードを[AIサーボAF]に設定したときに有効となります。

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[Case1]は、動きのある被写体を撮影するときに広く活用することができ、多くのシーンで被写体を正確なピントで捉えることが可能です。

Case1 ⁄ 汎用性の高い基本的な設定多くの撮影シーンと被写体に対応が可能

パラメーターの初期設定被写体追従特性 [0]速度変化に対する追従性 [0]測距点乗り移り特性 [0]

 「AFカスタム設定ガイド機能」の[Case1]は、EOS 7D Mark IIのAIサーボAFの基本となる設定です。汎用性が高く、多くの撮影シーンで高い捕捉性能を発揮します。 AIサーボAF IIIを搭載したEOS 7D Mark II

は、多様な「動き」の被写体に幅広く柔軟に対応し、その「動き」を予測して的確にピントを合わせます。非常に高速な動きや、急激な速度の変化、障害物による一瞬の遮り等々、さまざまな難しい要素に対しても、被写体を捉えることが可能です。 [Case1]~[Case6]まで6つのプリセットが用意されていますが、まずは[Case1]で撮影してみることをおすすめします。多くのスポーツ撮影や動体撮影において[Case1]で満足のいく結果が得られるでしょう。 そのうえで、撮影条件に合わせてより効果的な設定を求めるときに、[Case2]~[Case6]を試すようにしてください。

EOS 7D Mark IIのAFには動体予測のアルゴリズムを新たにした「AIサーボAF III」が搭載されています。これまでよりもさらに多様な被写体の「動き」に対応します。

Case1AFカスタム設定ガイド機能[プリセット]

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

さまざまな条件の被写体に的確なピント合わせが行える「AIサーボAF III」ワンポイント

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左右に素早く動くバドミントンプレーヤーを[Case2]の設定で撮影。AFフレームから外れやすく、ラケットなど被写体前を横切る障害物がある状態でも的確に被写体を捕捉することができます。

Case2 ⁄ 障害物が入るときや、被写体がAFフレームから外れや  すいときA Fフレームから外れやすくても被写体に合わせ続けられる

 撮影する被写体(スポーツ選手など)の動きが速くAFフレームから外れやすいときや、被写体の手前を障害物が横切るような場面で効果的なのが[Case2]の設定です。 被写体がAFフレームから外れると、背景にピ

ントが合ってしまったり(ピント抜け)、手前に障害物が入るとそちらのほうにピントが合ってしまうことがあります。そのような場合に[Case2]の設定にすると、狙っている被写体にできるだけピントを合わせ続けようとします。

 被写体がAFフレームから外れる時間が長いときは(水泳のバタフライなど、一定間隔で被写体が隠れる競技)、パラメーターの[被写体追従特性]を[粘る:-2]に設定すると効果的なことがあります。

パラメーターの初期設定被写体追従特性 [粘る:-1]速度変化に対する追従性 [0]測距点乗り移り特性 [0]

Case2AFカスタム設定ガイド機能[プリセット]

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

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Case3 ⁄ 急に現れた被写体に素早くピントを合わせたいときA Fフレームに入ってきた被写体にすばやくピントが合わせられる

パラメーターの初期設定被写体追従特性 [俊敏:+1]速度変化に対する追従性 [+1]測距点乗り移り特性 [0]

近くに巣があるなどの条件により、隠れている野鳥が飛び出してくることが予想できるシチュエーション。[Ca se3]の設定で待ちかまえ、野鳥が現れた瞬間に素早くピントを合わせて連続撮影を行いました。

モトクロスのジャンプシーン。バイクとライダーが頂点の向こうに隠れている状態からいきなり現れてきたところを[Case3]の設定で瞬間的にピント合わせを行いました。(バイクが現れる前の写真は、選手が現れる直前の画面をイメージするためにマニュアルフォーカスで撮影したものです。)

Case3AFカスタム設定ガイド機能[プリセット]

急に飛び出してきた野鳥に確実にピントを合わせる

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

 AFフレームに捉えた被写体に対して、素早くピントを合わせたい。こんなときに効果的なのが[Case3]の設定です。 [Case3]では、[被写体追従特性]のパラメーターが[俊敏:+1]に設定されており、AFフレー

ム上に現れた被写体に対して、より素早いピント合わせが可能となります。この設定は、待機しているところにいきなり現れる被写体 (例えば、木の陰から急に飛び出してくる野鳥など)の撮影に効果的です。

 また、AIサーボAF使用での連続撮影中に、被写体を次々と変えて撮影していきたいとき(例えば、自転車のロードレースのスタートシーンで、目的の選手を次々と変えて、それぞれの選手にピントを合わせて連続して撮りたいときな

ど)にも効果を発揮します。 [Case3]に設定している場合、[Case2]とは反対に、AFフレームから狙った被写体が外れたときにピント抜けをしやすくなりますので、上記のような特定の目的での使用をおすすめします。

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Case4 ⁄ 被写体が急加速/急減速するとき急加速/急減速する被写体にピントを合わせ続けられる

パラメーターの初期設定被写体追従特性 [0]速度変化に対する追従性 [+1]測距点乗り移り特性 [0]

モトクロスのコーナーリングシーン。高速で走ってきたバイクがコーナー手前で急減速し、ターンしている様子を[Case4]で的確に捉えました。

 スポーツ撮影、モータースポーツ撮影では、素早い動きに対応しなければならないケースが多くなります。ただ、この場合の「素早い動き」とは、単にスピードが速いこととは限りません。止まっている状態から急に動き出す、反対に動

いている状態から急に減速したりストップする「静から動」「動から静」という急激な変化が、様々な場面で現れます。 こうした速度変化の大きな被写体の撮影で有効なのが[Case4]です。[速度変化に対する追

従性]のパラメーターが[+1]に設定されていて、急なストップや急激な加速に対しても、その速度変化にしっかり追従してピントを合わせるように、AIサーボAFが働きます。 サッカーやラグビー、バスケットボールのよ

うに「ダッシュしてストップ。方向を変えてまたダッシュ」という動きの多い競技や、モータースポーツのコーナーリング(急減速/急加速)といった撮影で効果的な設定です。

急にスピードを緩め方向転換。また急にスピードを上げて走る選手を連続して捕捉

Case4AFカスタム設定ガイド機能[プリセット]

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

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Case5 ⁄ 被写体の上下左右の動きが大きいとき(1点AF時無効)上下左右の動きの大きい被写体にピントを合わせる

パラメーターの初期設定被写体追従特性 [0]速度変化に対する追従性 [0]測距点乗り移り特性 [+1]

 被写体の上下左右の動きが大きく、AFフレームに捕捉し続けるのが難しい場面で効果的なのが[Case5]です。([65点自動選択AF][ゾーンAF][領域拡大AF]のときに有効です。) [Case5]は[測距点乗り移り特性]が[+1]に設定されており、任意選択したAFフレーム(ゾーンAFでは最初にピントを合わせたAFフレーム)から被写体が外れたときには、自動的に測距しやすいAFフレームへと乗り移りながらピント合わせを続けます。そのため、選手の上下左右への大きな動きに対して、選択したAFフレームで追い切れないようなケースでも、ピントが合う確率を高めることができます。 フィギュアスケートや、バドミントン、スケートボード、インラインスケートなど、上下左右への大きな動きが特徴的なスポーツの撮影で効果を発揮する設定です。

Case5AFカスタム設定ガイド機能[プリセット]

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

バドミントン競技で選手が大きくジャンプしてスマッシュを放ったシーン。[Case5]の設定はこうした上下左右へ大きく動く被写体に威力を発揮します。

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Case6 ⁄ 被写体の速度変化と上下左右の動きが大きいとき(1点  AF時無効)上下左右の動きと速度変化の大きい被写体にピントを合わせる

パラメーターの初期設定被写体追従特性 [0]速度変化に対する追従性 [+1]測距点乗り移り特性 [+1]

 [Case6]は、[Case4](急激な速度変化への対応)と[Case5](上下左右への大きな動きへの対応)の2つを組み合わせた特性を持つ設定です。パラメーターも[速度変化に対する追従性]と[測距点乗り移り特性]がそれぞれ[+1]となっています。 「急にストップしたり動き出したり」して、かつ「上下左右への動きが大きな」被写体に対して効果的な設定です([Case5]と同様に[65点自動選択AF]と[ゾーンAF][領域拡大AF]のときに働きます)。 新体操などで、静止している状態から大きくジャンプするようなシーン。また、大きな動きからピタリと止まるようなシーンの撮影で有効な設定です。

Case6AFカスタム設定ガイド機能[プリセット]

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

カメラの方向に向かって進んできたカヤックが、高低差のある場所で激しい動きとともに落ちていくシーン。[Case6]は大きな動きと急激な速度変化を示す被写体に効果的な設定です。

急激に動き、かつ上下左右へ大きく動く被写体を捕捉してピント合わせできる

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 EOS 7D Mark IIは65点のAFフレームを備えています。これらのAFフレームは、1点1点を任意に選んで使用するだけでなく、複数のAFフレーム間で自動的な乗り移り(切り換わり)を行って被写体を捕捉したり、全65点からAFフレームを自動的に選択してピント合わせすることも可能です。こうした「AFフレームの利用方法の設定」が「測距エリア選択モード」です。 任意で選択した1点だけでピント合わせをす

 [1点AF]は任意で選択した1点のAFフレームのみを使ってピント合わせを行うモードです。1点のAFフレームで動きのある被写体を追い続けることが容易な場合は、AIサーボAF使用での動体連続撮影に活用できます。またワンショットAFで静物や風景を撮影する場合にも効果的なモードと言えます。

るモードは[スポット1点AF][1点AF]の2種類。複数のAFフレームの乗り移りで被写体を捕捉できるモードとしては[領域拡大AF(上下左右)][領域拡大AF(周囲)][ゾーンAF][ラージゾーンAF][65点自動選択]の4種類があります。 P.22~31にそれぞれのモードの特徴を解説していますので、被写体の特性や撮影シーンに合わせて最適なモードを選んでください。

「測距エリア選択モード」について測距エリア選択モード

「1点を選択」「複数のAFフレームで乗り移りを利用」などAFフレームの利用 法を設定被写体や撮影スタイルに応じてAFフレームの「選び方」を変 更可能

ボタンを押してから、 を右に倒す、または ボタンを押すたびに「測距エリア選択モード」が切り換わっていきます。メニュー[AF4]タブの[測距エリア選択モードの切換]を[ →メイン電子ダイヤル]に設定すると、 ボタンを押したあと〈メイン電子ダイヤル〉でモードを切り換えることができます。また[操作ボタンカスタマイズ]で へ[測距エリアダイレクト選択]を割り当てると、 を倒すだけで切り換えを行うことが可能になります。

「測距エリア選択モード」は、65点のAFフレームをどのように活用するかを設定するモードです。被写体や撮影条件に合わせてAFフレームの選び方を設定してください。

測距エリア選択モードの設定のしかた

被写体や条件に合わせて測距エリア選択モードが選べる

AFフレームを1点(単独)で使う

ボタンを押してから

AFフレームをゾーン(複数)で使う

を右に倒すか、 ボタンを押すごとにモードが変更できる

選択することができる7つの測距エリア選択モード

1点AFは狙った「その位置」で合わせたいときに便利なモード

任意選択した1点の狭い部分にピント合わせを行うことができます。

スポット1点AF(任意選択)

任意選択した1点と隣接する上下左右のフレームでピント合わせを行います

領域拡大AF(任意選択上下左右)

AF領域を左/中/右の3つの測距ゾーンに分けてピント合わせを行います。

ラージゾーンAF(ゾーン任意選択)

すべてのAFフレームを使い、カメラが自動選択を行ってピント合わせするモードです。

65点自動選択AF

65点のAFフレームを9つのゾーンに分けて、選択したゾーンでピント合わせを行います。

ゾーンAF(ゾーン任意選択)

任意選択した1点でピント合わせを行うモードです。

1点AF(任意選択)

任意選択した1点と隣接する周囲のフレームでピント合わせを行います。

領域拡大AF(任意選択周囲)

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狭い部分にしっかりピント合わせが可能狙った位置にピンポイントでピントを合わせることができる

[スポット1点AF]に設定すると、任意選択したAFフレームの内側に小さな四角のフレームが表示されます。

[スポット1点AF]を使用して野生のリスの小さな目にピント合わせを行いました。画面中のごく小さな1点にピント合わせを行いたいときに[スポット1点AF]は有効です。

 [スポット1点AF]は、画面内の狭い一部分に対してピント合わせを行うことができるモードです。被写体の一部分にピンポイントでピント合わせができるため、ピント合わせしたい部分が狭い場合や、距離の異なる障害物が近くにあ

るような被写体に効果的です。 例えば、ポートレート撮影では目にピントを合わせることが基本ですが[スポット1点AF]を使用することで、高い精度で狙った位置へピントを合わせることが可能です。小さい野生動

物などの撮影にも有効です。また、スポーツ撮影でよく見られる例で、ヘルメットをかぶった選手を撮影するような場合でも、目の近くにあるヘルメットのフチの部分にAFフレームが掛かるのを避け、的確に選手の目を狙うことが可能

です。 なお[スポット1点AF]は、狭い1部分にピント合わせを行うという特性から、AIサーボAF

で素早く動く被写体を捕捉する撮影にはあまり適していません。

画面中の小さな部分にピント合わせしたい場合にも有効

測距エリア選択モード スポット1点AF

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

ポートレートで顔を大きくアップにして写す場合には手前側の目にしっかりピント合わせを行うことが重要です。[スポット1点AF]を使用すれば瞳の近くにある距離の異なる部分(眉など)に合ってしまうことなく、ピンポイントでのピント合わせが可能です。

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[領域拡大AF]のファインダー表示。任意選択した1点と、隣接する上下左右または周囲のAFフレームが表示されます。

 [領域拡大AF]は、主に動きの激しいスポーツなどの撮影で積極的に利用できるモードです。任意で選択した1点のAFフレームから被写体が外れたときに、隣接する(上下左右または周囲の)AFフレームに測距点の「乗り移り」が

行われ、被写体にピントを合わせ続ける設定です。 動きが速く、1点では追い続けることが難しい被写体の撮影に適しており、また任意の1点を中心に被写体を捕捉するため、意図した構図

で捉えやすいという特徴があります。 被写体の動きの特性やAFフレームからの外れやすさ、画面内に被写体を捉える大きさなどにより[上下左右]と[周囲]の2つのモードを使い分けます。

 また被写体の動きが大きいときは[AFカスタム設定ガイド機能]の[Case5][Case6]の設定を行うことも効果的です。

測距エリア選択モード 領域拡大AF

スポーツ撮影で積極的に活用できるモード動きが速くAFフレームから外れやすい被写体を捕捉できる

[領域拡大AF]は動きの激しいスポーツ競技で、広く使用することのできるモードです。カヤックの落下シーンは直線的な下方向への動きで被写体も小さめなため[領域拡大AF(上下左右)]の設定でしっかりと捕捉撮影を行いました。

[領域拡大(周囲)]は任意選択したAFフレームと、その周囲のAFフレーム(最大8点)を利用して被写体の捕捉を行えます。動きが曲線的なモトクロスのジャンプを画面に大きく捉える場合、より多くのAFフレームを利用できる[領域拡大(周囲)]が効果的です。

[上下左右]と[周囲]は「動きの読みにくさ」や「中心のAFフレームへの比重」で選択を

設定のヒント

「動きがより読みにくい被写体」の撮影では[周囲]のモードを選択し、「できるだけ中心の(任意で選択した)AFフレームで捉えたい」という撮影のときは[上下左右]のモードを選択するといいでしょう。

[領域拡大AF(任意選択上下左右)]

[領域拡大AF(任意選択周囲)]

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

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ある範囲内で被写体を捉えたい撮影に効果的被写体をゾーン(面)で捉えることのできるモード

素早く飛んでいく鳥を[ゾーンAF]の中央・上寄りの任意選択で撮影したカットです。[ゾーンAF]は、動く被写体を画面中の一定のエリアに収めて撮影したいケースで有効です。

[ゾーンAF]では選択したゾーンのAFフレームが表示されます。

 [ゾーンAF]は9つの測距ゾーンから1つを選択し、その測距ゾーン内でAFフレームの自動選択を行うモードです。 任意に選択した1点のAFフレームで、被写体

を捉えてからAFを行う[領域拡大AF]と異なり、ゾーン内で最も近距離にある被写体にピント合わせを行うため、1点AFや領域拡大AFでは被写体の追従が難しい、動きのある被写体を撮

影するときに効果的です。 被写体のピントを合わせたい部分が、それ自体ある程度の大きさを持っている場合などでは使いやすく、簡便に適切な捕捉が可能となるモ

ードです。

65点のAFフレームを左・中央・右の3ブロックに分け、それぞれの上寄り・中央・下寄りのゾーン、計9つのゾーンから希望する場所を選ぶことができます。

9つの測距ゾーンから選択することが可能

測距エリア選択モード ゾーンAF

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

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大空を飛ぶ飛行機を[ラージゾーンAF]の設定で撮影した写真です。画面右のゾーンを選択し、そこに機首が入るようにファインダーで追いながら撮影しました。画面右側のゾーンでAFフレームの自動選択が行われ、適切な位置でのピント合わせが可能です。

[ラージゾーンAF]の設定では選択したゾーンのエリアが表示されます。

 EOS 7D Mark IIで新たに設けられた[測距エリア選択モード]が[ラージゾーンAF]です。これは[ゾーンAF]よりもさらに大きなゾーン(画面左・中央・右のいずれか)で、AFフレー

ムを自動選択することでピント合わせを行うモードです。 [ゾーンAF]同様に、ゾーンの範囲内で最も近距離にある被写体にピント合わせを行いま

す。被写体をアップで撮る場合など、画面の左・中央・右という大まかな位置で被写体を収めて写したいケースで効果を発揮します。

左・中央・右の3ブロックを大きなゾーンとして選択します。それぞれ選択したゾーンのなかでAFフレームの自動選択が行われます。

左・中央・右の3つのゾーンから選択が可能

測距エリア選択モード ラージゾーンAF

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

被写体を大きなゾーン(面)で捉えることが可能画面の左・中央・右とおおまかな範囲で被写体を捉えたいと きに効果的

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[ワンショットAF]時は65点から自動的に適切と判断されたAFフレームが選択されます。[AIサーボAF]時ははじめに任意選択した1点のAFフレームから測距点の「乗り移り」が全65点を使って行われます。

画面左寄りのAFフレームで人物を捉え、そのまま測距点の乗り移りで移動を捕捉撮影

測距エリア選択モード 65点自動選択AF

動きながら撮るポートレート撮影に効果的AIサーボAF時は65点全点を使った自動追尾が可能

ワンショットAF

 [AIサーボAF]時の[65点自動選択]は、任意で選択した1点のAFフレームからAFが始まり、測距点の「乗り移り」が65点のAFフレームすべてを使って行われます。 AFフレームが配置された広いエリアで被写体を捕捉することができる便利なモードですが、

撮影条件によって追従しにくいこともありますので、注意が必要です。 [65点自動選択]は、[領域拡大AF]や[ゾーンAF]では捉えきれないような動きの読めない被写体(例えば自由に動く人物や小動物)を撮影するときに有効です。

 またもうひとつ効果的な使い方として、「素早くスペースを空けた構図を作って撮りたい」ときがあげられます。 狙いたい被写体を、まず任意選択した1点(中央付近など)で捉えて撮影を開始します。そこから連続撮影しながら、カメラ(レンズ)を左または右

に振って撮ります。こうすると被写体の位置を左か右寄りに動かしてピント合わせを続けながら構図を変えれます(この間、AFフレームの乗り移りが行われ、被写体にピントを合わせ続けます)。 連続撮影しながら空間を生かしたフレーミングを行いたいときに有効なテクニックです。

AIサーボAF

AIサーボAF時は任意に選択した1点から自動選択がスタートする

設定のヒント

[AIサーボAF]の場合は、任意に選択した1

点のAFフレームから撮影が始まります。被写体をどの位置で捉え始めたいかで選択してください。

※説明のため、測距点を青色で表現しています。

[AIサーボAF]の設定で、画面左寄りのAFフレームを選択。その位置で人物を捉えて、そのまま65点自動選択AFの乗り移りでピントを合わせて連続撮影を行いました。EOS iTR AFの色/顔検出による追尾により人物を的確に捉え続けることができました。

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フレーム内に広く配置された6 5点の測距点で被写体を捕捉65点すべてが捕捉性能の高いクロス測距

65点AF① 65点でクロス測距が可能なレンズのグループ

 EOS 7D Mark IIには最上位機種であるEOS-1D Xの61点をも上回る65点の測距点を持つ新しいAFシステムが搭載されています。これらの測距点が画面の広いエリアに配置されていますので、画面の周辺近くまで、自分の希望する位置でピント合わせを行えます。 この新しい65点AFシステムのもう一つの特長は、すべての測距点に捕捉性能の高い「クロスセンサー」を採用していること。被写体の模様・パターンなどによる迷いが少ないクロス測距によって、確実な被写体の捕捉が可能です。

また中央の1点はF2.8とF5.6対応のデュアルクロス測距となっており、開放絞り数値がF2.8までの明るいレンズの使用時に、より高精度なピント合わせが行えます。さらに中央の1点はエクステンダーを使用して開放絞り数値がF8の場合でもAFを行うことが可能です。 クロス測距は、使用するレンズによって使用できる測距点と測距パターン(クロス測距/ライン測距の数)が異なります。P.33~35にA~Gまでのレンズのグループを掲載しますので、ご使用レンズのグループをご確認ください。

※図中のAFのカラー表示は説明のためのものです。実際のファインダー像とは異なります

EOS 7D Mark IIに搭載された新しい65点AFのクロス測距点配置図。中央の1点はF2.8対応クロス測距とF5.6対応クロス測距(デュアルクロス測距)そのほかの64点はすべてがF5.6対応のクロス測距。被写体を逃すことなく高精度なピント合わせが可能となっています。

61点でAF測距を行うことができます。すべての測距エリア選択モードを選ぶことができます。

※1:※1がついたレンズやエクステンダーとの組み合わせのときは、AFでピントが正確に合わないことがあります。使用するエクステンダーの使用説明書を参照してください。

※2はExtender EF1.4xを使用した場合もBタイプ※3マニュアルフォーカス時の合焦表示が可能(ティルト、シフトなしの状態にて)。

65点でAF測距を行うことができます。すべての測距エリア選択モードを選ぶことができます。

EOS 7D Mark IIには新開発のAFセンサーを搭載し、65点AFを実現しています。65点すべてにクロス測距を配置し、特に中央縦5点は「千鳥配列」タイプとすることで捕捉性能をさらに高めています。

新開発の65点AFセンサー

65点すべてにクロス測距点を装備した新しいAFシステム

EF-S24mm F2.8 STM EF-S17-55mm F2.8 IS USM EF14mm F2.8L II USM EF20mm F2.8 USMEF24mm F1.4L II USM EF24mm F2.8 IS USM EF28mm F1.8 USM EF28mm F2.8 IS USMEF35mm F1.4L USM EF35mm F2 IS USM EF40mm F2.8 STM EF50mm F1.2L USMEF50mm F1.4 USM EF50mm F1.8 II EF85mm F1.2L II USM EF85mm F1.8 USMEF100mm F2 USM EF135mm F2L USM EF135mm F2L USM+ Extender EF1.4x EF200mm F2.8L II USMEF300mm F2.8L IS II USM EF400mm F2.8L IS II USM※1 EF16-35mm F2.8L II USM EF24-70mm F2.8L II USMEF70-200mm F2.8L USM EF70-200mm F2.8L IS II USM TS-E45mm F2.8 TS-E90mm F2.8

EF-S60mm F2.8 Macro USM EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM EF-S18-200mm F3.5-5.6 IS EF-S55-250mm F4-5.6 IS II EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM

EF50mm F2.5 Compact Macro EF50mm F2.5 Compact Macro+ LIFE SIZE Converter EF100mm F2.8 Macro USM EF100mm F2.8L Macro IS USM

EF135mm F2L USM + Extender EF2x EF180mm F3.5L Macro USM EF200mm F2.8L II USM+

Extender EF1.4x(or EF2×)EF300mm F2.8L IS II USM+ Extender EF1.4x(or EF2×)

EF300mm F4L IS USM※2 EF400mm F2.8L IS II USM+ Extender EF1.4x(or EF2×) EF400mm F4 DO IS USM※2 EF400mm F4 DO IS II USM※2

EF400mm F5.6L USM EF500mm F4L IS II USM※2 EF600mm F4L IS II USM※2 EF8-15mm F4L Fisheye USMEF16-35mm F4L IS USM EF17-40mm F4L USM EF24-70mm F4L IS USM EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM

EF24-105mm F4L IS USM EF28-135mm F3.5-5.6 IS USM EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM EF70-200mm F2.8L USM+ Extender EF1.4x(or EF2×)

EF70-200mm F2.8L IS USM+ Extender EF1.4x(or EF2×)

EF70-200mm F2.8L IS II USM+ Extender EF1.4x(or EF2×) EF70-200mm F4L IS USM※2 EF70-300mm F4-5.6 IS USM

EF70-300mm F4-5.6L IS USM EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM

EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM

EF200-400mm F4L IS USM Extender1.4X(内蔵Extender使用時含む)※2

TS-E17mm F4L※3 TS-E24mm F3.5L※3 TS-E24mm F3.5L II※3

F5.6対応クロス測距

F2.8とF5.6対応クロス測距(デュアルクロス測距)

F2.8対応クロス測距F5.6対応横線検出ラインセンサーF5.6対応縦線検出ラインセンサー

Aグループ65点クロス測距で中央1点は2.8対応デュアルクロス

Bグループ65点すべての点がクロス測距

[主な該当レンズ]

[主な該当レンズ]

EF70-200mmF2.8L IS II USM

EF-S17-55mmF2.8 IS USM

F2.8とF5.6対応クロス測距(デュアルクロス)

F5.6対応クロス測距

65点オールクロスAF  レンズグループ属性

F5.6対応クロス測距

34 35

65点AF② 65点で測距が可能なレンズのグループ

65点AF④ 5点で測距が可能なレンズのグループ

65点AF③ 45点で測距が可能なレンズのグループ

EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM

EF400mm F5.6L USM

EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM

エクステンダーEF2× III

34 35*「Ext EF1.4x」はエクステンダーEF1.4×の略です。「Extender EF1.4x」「Extender EF2x」は(グループ分類上)I/II/III型共通です。

65点でAF測距を行うことができます。すべての測距エリア選択モードを選ぶことができます。

中央測距点、およびその上下左右の測距点でAF測距を行うことができます(上下左右の測距点は任意選択はできません。領域拡大AF選択時のみ機能します)。測距エリア選択モードは、1点AF(任意選択)、スポット1点AF(任意選

択)、領域拡大AF(任意選択)のみ選ぶことができます。なお、レンズにエクステンダーを装着したときに、開放絞り数値がF8(F5.6超~F8まで)のときは、AFを行うことができます。

45点でAF測距を行うことができます(65点測距はできません)。すべての測距エリア選択モードを選ぶことができま

す。なお、自動選択AF時のAF領域を表す外側の枠(エリアAFフレーム)は、65点自動選択AF時と異なります。

45点でAF測距を行うことができます(65点測距はできません)。すべての測距エリア選択モードを選ぶことができます。なお、自動選択AF時のAF領域を表す外側の枠(エリアAFフレーム)は、65点自動選択AF時と異なります。

65点でAF測距を行うことができます。すべての測距エリア選択モードを選ぶことができます。

EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM EF-S18-55mm F3.5-5.6 EF-S18-55mm F3.5-5.6 USM EF-S18-55mm F3.5-5.6 IIEF-S18-55mm F3.5-5.6 II USM EF-S18-55mm F3.5-5.6 III EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS IIEF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM EF20-35mm F3.5-4.5 USM EF35-135mm F4-5.6 USM EF75-300mm F4-5.6 USMEF100-300mm F4.5-5.6 USM

EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM EF100mm F2.8 Macro USM EF800mm F5.6L IS USM EF1200mm F5.6L USMEF28-70mm F3.5-4.5 EF28-70mm F3.5-4.5 II EF28-80mm F3.5-5.6 EF28-80mm F3.5-5.6 USMEF28-80mm F3.5-5.6 II EF28-80mm F3.5-5.6 II USM EF28-80mm F3.5-5.6 III USM EF28-80mm F3.5-5.6 IV USMEF28-80mm F3.5-5.6 V USM EF35-70mm F3.5-4.5 EF35-70mm F3.5-4.5A EF35-80mm F4-5.6 PZEF35-80mm F4-5.6 II EF38-76mm F4.5-5.6 EF80-200mm F4.5-5.6 USM EF80-200mm F4.5-5.6 II

EF24-85mm F3.5-4.5 USM EF35-350mm F3.5-5.6L USM EF55-200mm F4.5-5.6 USM EF55-200mm F4.5-5.6 II USMEF80-200mm F4.5-5.6 EF90-300mm F4.5-5.6 EF90-300mm F4.5-5.6 USM EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II

Cグループ65点測距でうち45点がクロス測距

Gグループ5点測距でうち中央1点がクロス測距

Fグループ45点測距でうち15点がクロス測距

Eグループ45点測距でうち25点がクロス測距

Dグループ65点測距でうち35点がクロス測距

[主な該当レンズ]

EF35-105mm F4.5-5.6 EF35-105mm F4.5-5.6 USM EF300mm F4L USM + Extender EF2x

EF300mm F4L IS USM+ Extender EF2x

EF400mm F4 DO IS USM+ Extender EF2x

EF400mm F4 DO IS II USM+ Extender EF2x

EF400mm F5.6L USM+ Extender EF1.4x

EF500mm F4L IS USM+ Extender EF2x

EF500mm F4L IS II USM+ Extender EF2x

EF500mm F4.5L USM+ Extender EF1.4x

EF600mm F4L USM + Extender EF2x

EF600mm F4L IS USM+ Extender EF2x

EF600mm F4L IS II USM+ Extender EF2x

EF800mm F5.6L IS USM+ Extender EF1.4x

EF1200mm F5.6L USM+ Extender EF1.4x

EF70-200mm F4L USM+ Extender EF2x

EF70-200mm F4L IS USM+ Extender EF2x

EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM+ Extender EF1.4x

EF200-400mm F4L IS USM Extender1.4x: 内蔵Ext.1.4x使用+ Extender EF1.4x

EF200-400mm F4L IS USM Extender1.4x + Extender EF2x

[主な該当レンズ]

EF180mm F3.5L Macro USM+ Extender EF1.4x EF22-55mm F4-5.6 USM EF28-105mm F4-5.6EF28-105mm F4-5.6 USM EF35-80mm F4-5.6 EF35-80mm F4-5.6 USM EF35-80mm F4-5.6 III

[主な該当レンズ]

[主な該当レンズ]

[主な該当レンズ]

F5.6対応クロス測距F5.6対応横線検出ラインセンサー

F5.6対応クロス測距F5.6対応横線検出ラインセンサー

F5.6対応クロス測距

F5.6対応クロス測距

F5.6対応縦線検出ラインセンサー

F5.6対応縦線検出ラインセンサー(任意選択不可)

F5.6対応横線検出ラインセンサー

F5.6対応横線検出ラインセンサー(任意選択不可)

F5.6対応クロス測距F5.6対応横線検出ラインセンサー使用できない測距点

使用できない測距点

使用できない測距点

65点オールクロスAF レンズグループ属性

36 37

AIサーボ時のレリーズ特性の設定 AF2タブ/AF3タブ

36 37

AIサーボ時のレリーズ特性 [AF2タブで設定]

ピント合わせを優先するか/シャッターが切れることを優先するかが決められる

ワンショットAF時のレリーズ特性 [AF3タブで設定]

ピント合わせを優先するか/シャッターが切れることを優先するかが決められる

1コマ目の特性 [AIサーボAF1コマ目レリーズ] [ワンショットAF時のレリーズ]

連続撮影時の特性 [サーボAF連続撮影中のレリーズ]

 [AF2]タブと[AF3]タブには、「AFの作動特性とレリーズタイミング」についての設定項目が搭載されています。これらの項目では「AFの作動でピントが合うこと」と「シャッターが切れること」のどちらを優先するか(またはバランスをとるか)を設定することができます。 [AF2]タブにはAIサーボAF時の特性を設定する項目として[AIサーボAF1コマ目レリーズ]と[サーボAF連続撮影中のレリーズ]があり、それぞれ1コマ目と連続撮影中の「ピントとレリーズ」の優先性を設定できます。[ピント優先]であればピントが合うタイミングを(実際はほんの一瞬ですが)

待って撮影し、[レリーズ優先/撮影速度優先]であればピントが合うのを待たずにすぐに撮影します。初期設定である[バランス優先]は両者のバランスをとった設定で、多くの撮影ケースで良好な結果が得られます。低輝度AF性能を連続撮影中にも生かしたい場合は[連続撮影中]のパラメーターを[ピント優先]に設定してください。 また[AF3]タブの[ワンショットAF時のレリーズ]は、同様にワンショットAF時の「ピントとレリーズ」の優先性を設定する項目です。([バランス優先]はなく[ピント優先]が初期設定です。)

ピントとレリーズタイミングのバランスをとった設定です。

バランス重視

ピントが合うまで撮影されません。被写体にピントを合わせてから撮影したいときに有効です。

ピント優先

ピントと連続撮影速度のバランスをとった設定です。暗いときや低コントラストのときは連続撮影速度が遅くなることがあります。

バランス重視

シャッターボタンを押すと、ピントが合っていなくてもすぐに撮影されます。ピントよりも一瞬の撮影チャンスを優先したいときに有効。

レリーズ優先

ピントより撮影タイミングを優先します。ピントよりも一瞬の撮影チャンスを優先したいときに有効です。

レリーズ優先

ピントよりも連続撮影速度を優先します。連続撮影速度を維持しようとします。撮影間隔を一定に保って撮影したいとき、有効です。

連続撮影速度優先

シャッターボタンを押しても、ピントが合うまで撮影されません。被写体にピントを確実に合わせてから撮影したいときに有効。

ピント優先

連続撮影速度よりもピントを優先します。ピントが合うまで撮影されません。被写体にピントを確実に合わせてから撮影したいときに有効です。

ピント優先

1

2

ピントが合うこと/シャッターが切れること、どちらを優先するか設定できるAFの作動特性とレリーズタイミングの設定

38 39

AFを活用する AFフレームの設定・登録

AFフレーム設定により横位置/縦位置で望みの構図での撮影が可能 [測距エリア選択モード]は縦/横で同期するのでAFフレームだけ切り換えたいときに便利横位置/縦位置でAFフレームを自動的に切り換える [縦位置/横位置のAFフレーム設定]の[別々に設定:フレーム]

38 39

 1つのスポーツの試合中や演技中に「横位置」←→「縦位置」と構え方を変えて撮影するケースはよくあることです。EOS 7D Mark IIは任意で選べるAFフレームの数が65点と多く、構図の自由度が高いことが魅力ですが、例えば横位置でいちばん左上のAFフレームを任意選択して撮影中に、そのままグリップを上にした縦位置の構えにすると、AFフレームは最も左下となってしまいます。「選手の全身像を収めて、顔に合わせたい」という撮影ではAFフレームを選び直さなければなりません。 このようなときに便利なのが、各位置(姿勢)でのAFフレームの設定です。これは[縦位置/横

位置のAFフレーム設定]で[別々に設定:エリア+フレーム]を選ぶと、3つの位置それぞれで設定した[測距エリア選択モード]と[任意選択したAFフレーム]が記憶されるという機能です。例えば先ほどのケースなら、あらかじめグリップを上にした縦位置で中央上端のAFフレームに設定しておけば、横位置から縦位置に構え直したときに、瞬時に「顔の位置」にAFフレームを重ねることが可能です。また[別々に設定:フレーム]では[測距エリア選択モード]は変わらずにAFフレームのみが切り換わりますので、素早く設定して撮りたいときに便利です。

まず[縦位置/横位置のAFフレーム設定]で[別々に設定]を選びます。それから、A横位置/Bグリップを上にした縦位置/Cグリップを下にした縦位置のそれぞれの位置(姿勢)で[測距エリア選択モード]と[任意のAFフレーム]を選択します。以上で設定は完了。これでそれぞれの姿勢で構えると設定したモードとAFフレームへと自動的に切り換わります。

[縦位置/横位置のAFフレーム設定]のもうひとつのモードが[別々に設定:フレーム]です。これは、AFフレームのみを別々に設定し[測距エリア選択モード]は縦位置/横位置で同期する設定です。簡便な設定で使用できますから、同じ[測距エリア選択モード]のまま縦位置/横位置で撮影したいときに、すばやく対応できるおすすめの設定です。

[AF4]タブの[縦位置/横位置のAFフレーム設定]を使う

A 横位置B グリップを上にした 縦位置

C グリップを下にした 縦位置

[測距エリア選択モード]

それぞれでAFフレームを選択

各位置で[測距エリア選択モード]を選択

カメラを

設定の手順

[縦位置/横位置のAFフレーム設定][別々に設定:エリア+フレーム]を選ぶ

1

3

2[縦位置/横位置のAFフレーム設定]の[別々に設定:フレーム]

[別々に設定:エリア+フレーム]では[測距エリア選択モード]も切り換わる

40 41

AFを活用する AFフレームの設定・登録

ここと決めたA Fフレームに「ワンボタン」で移動できる「登録AFフレームに移動」でAFフレームを瞬時に呼び出す

40 41

 AFフレームを瞬時に切り換えて撮影したいときに効果的なもう一つの機能が、[操作ボタンカスタマイズ]を使用した、AFフレームの登録と使用(呼び出し)です。設定は登録したAFフレームを使用するためのボタンを[操作ボタンカスタマイズ]で割り当てることが1つ。そして2つめがAF

フレーム(および[測距エリア選択モード])の登録です。以上の2つを行っておくと、機能を割り当てたボタンを押すことで、登録したAFフレームへと瞬時に切り換えできます。

 使用する頻度の高いAFフレームや、要所要所で使いたい「決め」のAFフレームを登録しておくと、希望する構図での撮影を迷いなく進めることができます。 また ボタンへの割り当てでは([登録AFフレームに移動]の設定)、[押している間だけ切り換え][もう一度押すまで切り換え保持]を選ぶことができるなど、きめ細かなカスタマイズが可能です。撮り方に合わせて活用してください。

AFフレームの登録と使用にはカスタム機能[C.Fn5:Operation]中の[操作ボタンカスタマイズ]を使用します。これはさまざまな機能を、多くの操作部材に割り当てられる機能です。

目の前を右から左へと飛んでいく飛行機を、任意選択したAFフレームで選手を左寄りに配置して撮影したあと、登録しておいた右下のAFフレームへとボタン1つで切り換えて、今度は左から右へと飛んでいく飛行機を右寄りに配置して撮影しました。登録AFフレームの呼び出しは、こうした乗り物撮影のほか、テニスやバドミントンのストロークプレーのように画面中を被写体が右⇄左と動くスポーツ競技の撮影で効果的です。AFフレームの登録と使用(呼び出し)の手順は上記のとおりです。ポイントは

[操作ボタンカスタマイズ]の中の[測光・AF開始]と[登録AFフレームに移動]の機能割り当てで、AFフレームの登録と使用が可能という点です。([測光・AF開始]の場合は ボタンか ボタンのときに可能)また、P.38-39で解説の[縦位置/横位置のAFフレーム設定]を[別々に設定]にしておくと、縦位置(グリップ上/下)と横位置の3ポジションでAFフレームを別々に登録することが可能です。

※ ボタンまたは ボタンは、[測光・AF開始]機能を割り当てるときに登録AFフレームへの切り換えを付加することで、登録したAFフレームへの瞬時の切り換えが可能になります。[操作ボタンカスタマイズ]の機能割り当て画面で、

ボタンを押し、[AF開始位置]の選択画面で[登録AFフレーム]を選びます。[登録AFフレームに移動]の解除方法を押しながら を押すと[登録AFフレームに移動]の設定が解除されます。

[C.Fn3:operation]の[操作ボタンカスタマイズ]を使用する

A [測光・AF開始]を ボタンか ボタンに 割り当てる(※)

B [登録AFフレームに移動]を ボタン、 ボタン いずれかに割り当てる

C [選択⇄中央/登録AFフレーム切り換え]を ボタンに割り当てる

操作ボタンカスタマイズ]で AFフレームを任意選択する(ゾーンAF以外の測距エリア選択モードで)

割り当てたボタンを押すと登録したAFフレームに切り換わる

ボタンを押しながらボタンを押す

設定の手順

4

1 2 3

※青色の測距点は説明のためであり、実際に青く点灯するわけではありません。

42 43

AFを活用する 「測距エリア選択モード」の切り換え

[操作ボタンカスタマイズ]で切り換えたいモードを割り当てておくと便利ボタン1つで「測距エリア選択モード」を瞬時に切り換える

42 43

 [1点AF][領域拡大AF]等の「測距エリア選択モード」は、被写体の画面中の大きさや状況に応じての切り換えが効果的です。ファインダーを覗き、被写体を追い続けながらモードを変更するというのは困難ですが、[操作ボタンカスタマイズ]で、任意のボタンに使いたい「測距エリア選択モード」を割り当てておくと、撮影中に瞬時に切り換えができます。 機能の割り当てが可能なのは、上記の4つの

ボタンです。あらかじめ撮影するスポーツや被写体の特性を考え、使用が想定される「測距エリア選択モード」を割り当てておきましょう。 また「測距エリア選択モード」以外の諸機能も登録・呼び出しできますので、必要に応じて設定を行っておくと、さまざまな条件に柔軟に対応して撮影することができます。

あらかじめ任意のボタンに、いざというとき使いたい[測距エリア選択モード]の機能を割り当てておけば、ファインダーを覗いたまま、ボタン1つで瞬時に切り換えて使用することができます。

任意の「測距エリア選択モード」で撮影中

機能割り当てを行っておくと

設定した「測距エリア選択モード」に切り換えできる

65点自動選択AF1点AF(任意)

割り当てたボタン1つ押すだけで

カスタム機能[操作ボタンカスタマイズ]で ボタンまたは ボタンに[撮影機能の登録と呼出]を割り当てます。割り当て機能の選択画面のときに ボタンを押し、(さまざまな機能が設定可能ですが)使用したい「測距エリア選択モード」を設定します。

例えば1人の選手を連写中に[1点AF(任意)]→[65点自動選択AF]と移行して追従撮影したいときに効果的です。 [操作ボタンカスタマイズ]で ボタンまたは ボタン

に[登録AF機能に切り換え]を割り当てます。割り当て機能の選択画面のときに ボタンを押し、さまざまなAF機能から「測距エリア選択モード」を選んで、使いたいモードを設定しておきます。

「測距エリア選択モード」の切り換えを割り当てできるボタンは、右に掲載した5つのボタンです。 ボタンと ボタンは[操作ボタンカスタマイズ]の[撮影機能の登録と呼出]で、 ボタンと ボタンは[登録AF機能に切り換え]で割り当てが可能です。

「測距エリア選択モード」切り換えを割り当てられるボタン

「測距エリア選択モード」を選ぶ

[AF4]タブに追加された[ 時のAIサーボAF開始測距点]を[ 時の任意選択測距点]に設定する

「測距エリア選択モード」を選ぶ

このとき ボタンを押して

このとき ボタンを押して

ボタンまたはボタンに

割り当てる

ボタンに割り当てる

[撮影機能の登録と呼出] [登録AF機能に切り換え]

設定の手順

[撮影機能の登録と呼び出し]で割り当て可能

[登録AF機能に切換え]で割り当て可能

レンズのストップボタン 絞り込みボタン

AEロックボタンAF-ONボタン

[65点自動選択AF時のAIサーボAF開始測距点]の切り換え前/後の同期モード

[測距エリア選択モード]のワンボタン切り換えといっしょに使うと便利

他モードからAFフレームを引き継いで自動選択へと移れる[ 時のAIサーボAF開始測距点]の[

時の任意選択測距点]は、他の[測距エリア選択モード]から[65点自動選択AF]に切り換えたとき、切り換え前に選択されていた

AFフレームから自動選択AFが始まる設定です。一連のシーンで、他のモードから[65点自動選択AF]に切り換えて撮りたいといったケースで大変有効です。

44 45

AFを活用する ボタンへの機能割り当て

44 45

AF ON/AELボタンの[AF・測光開始]の詳細設定に[AIサーボ特性]など4設定が割り当て可能

ボタンに[ワンショット⇄AIサーボ]が割り当て可能に

これにより隣接した2ボタンでAFや連続撮影に関するモードが瞬時に切り換え可能

 カスタム機能C.Fn3[操作ボタンカスタマイズ]による機能の割り当てで、撮影状況に柔軟に対応することができます。例えばボディ背面に並んだ〈 〉〈 〉ボタンへの割り当てできるAF関連機能を利用すると、カメラの構えを変えずに、被写体や状況に対応した適切な機能へと瞬時に切り換えて撮影できます。 〈 〉〈 〉ボタンへの[AF・測光開始]を割り当てた状態で、そこから詳細設定を行うことで[AF開始位置] [AIサーボAF特性(Case)]

[AF動作][測距エリア選択モード]の4設定をさらに細かく割り当てできます。これらの設定を利用して、「〈 〉ボタンでCase1⇄〈 〉ボボタンでCase2」あるいは「〈 〉ボタンでAIサーボAF⇄〈 〉ボタンでワンショット」と瞬時に切り換えれば被写体の動き、特性に合わせた撮影が可能となります。 〈 〉〈 〉ボボタンへは[ワンショット⇄AI

サーボ]も割り当て可能です。好みや撮影シーンに合わせてカスタマイズを行ってください。

1 2

撮影中に瞬時にモードを切り換えての撮影が可能[AIサーボAF特性][AF動作]等を追加

操作ボタンカスタマイズの

ボタン[AF・測光開始]時

INFO.ボタンを押す

操作ボタンカスタマイズで ボタンに[ワンショット⇄AIサーボ]を割り当てる

ファインダーを覗いたままでも押しやすい ボタンでワンショットとAIサーボの切り換えが可能

例)ボタンと ボタンで

AIサーボAF特性(Case)を切り換える

詳細設定で[AF開始位置][AIサーボAF特性][AF動作][測距エリア選択モード]の4設定が可能

AF ONボタン

AEロックボタン

C.Fn3の[操作ボタンカスタマイズ]で、〈 〉〈 〉ボタンに[AF・測光開始]を選択した状態で〈INFO.〉ボタンを押すと詳細設定に移行します。この画面で4つの設定が選べます。

[ワンショット⇄AIサーボ]は、〈 〉〈 〉ボタンへの割り当てが効果的です。すばやい撮影が必要なときにもAFモードを瞬時に切り換えて撮影することが可能です。

[操作ボタンカスタマイズ]で〈 〉〈 〉ボタンに割り当て可能な設定に、[ワンショット⇄AIサーボ]があります。この設定ではボタンを押している間AFモードが切り換わります。

〈 〉〈 〉ボタンへの機能割り当てを利用すると、左右に並んだ2つのボタンで使用機能を瞬時に変えての撮影が可能になります。例えば、よく使用する2つのAIサーボAF特性(Case)をそれぞれに割り当てておくと、被写体の動きや障害物の入り方に応じて最適なAIサーボAF特性へと切り換えて連続的に撮ることも可能になります。

には[Case1]を割り当て

には[Case2]を割り当て

通常は ボタン(Case1)で撮影し障害物が多い場合に ボタン(Case2)で撮影

46 47

EOS 7D Mark IIの特長的な機能 EOS 7D Mark IIの特長的な機能インテリジェントビューファインダーII フリッカーレス撮影

撮影に効果的な表示機能を備えたファインダーファインダーを覗いたまま撮影機能を切り替えることも容易

蛍光灯などのフリッカー(ちらつき)の影響を少なく撮影速いシャッター速度で連続撮影するときに有効

 EOS 7D Mark IIの「インテリジェントビューファインダーII」は、豊富な情報を見やすく表示可能な、まさにインテリジェントなファインダーです。特に「水準器」や「各種機能の設定情報」は、ファインダー内に表示できます(設定により表示/非表示が可能)。AFフレームで表示される「測

 蛍光灯などの光源下で、速いシャッター速度で撮影を行ったときに、フリッカー(ちらつき)の影響によって画面上下に露出ムラが生じたり、露出レベルにばらつきが生じることがあります。フリッカーによる悪影響はわずかな撮影タイミングの差により変化しますが、EOS 7D Mark IIに搭載

距エリア選択モード」も含めて、重要な撮影情報がファインダー内で確認できますので、ファインダーから目を離すことなく、機能を切り換えて撮影することができます。ファインダーを覗いたままでも操作しやすいボタン・レバーと相まって新しい操作性を実現します。

された[フリッカーレス撮影]機能を使用すれば、そうした悪影響を受けにくい撮影タイミングで撮影することが可能となります。体育館やホールなどで行われるスポーツ競技やイベントの撮影で使用すると効果的です。

ファインダー内の下寄りには、撮影に関する各種の機能の設定情報を表示できます。[ファインダー内表示設定]で表示する項目が個別に設定することが可能です。

この機能を利用するとカメラが光源の点滅の周期を検知し、フリッカーによる露出や色あいへの影響が少ないタイミングで撮影することができます。

屋外のスタジアムなどでもフリッカー光源がある場合があります

ファインダー水準器を[表示する]の設定にすると、ファインダーの上部に水準器が表示されます。大きく見やすい水準器の表示によりカメラの傾きをチェックして撮影することができます。

[フリッカーレス撮影]機能を使用して撮影。照明光のフリッカーの影響による露出ムラを回避して撮影できました。フリッカーレス撮影を行わなかった写真では、連続撮影中に露出ムラのあるカットが生じています。

EOS 7D Mark IIに搭載された新しいインテリジェントビューファインダー

水準器

ファインダー内の各種情報は表示/非表示が個別に設定可能

撮影モード

ホワイトバランス

ドライブモード

AF動作

測光モード

JPEG/RAW

露出レベル表示(測光値/調光値)

フリッカー検知

AF作動表示警告表示

ファインダー水準器 フリッカーレス撮影の設定で撮影

フリッカーの影響で色調が偏ってしまった

[ 2]タブの[ファインダー内表示]→[ファインダー水準器]で設定

[ 2]タブの[ファインダー内表示]を選ぶ

[ファインダー内表示設定]を選ぶ 表示する項目に[ ]を付ける

[ 4]タブの[フリッカーレス撮影]を選ぶ

[する]を選ぶ

フリッカーレス撮影する フリッカーレス撮影しない

*フリッカーレス撮影時にフリッカー光源下で撮影を行うと、レリーズタイムラグがわずかに長くなることがあります。また、連続撮影速度がやや遅くなったり、連続撮影間隔にばらつきが生じることがあります。

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風景などの静止した被写体を撮影するときは[測距エリア選択モード]を[1点AF]にして、構図の中の最適な場所に重なるAFフレームを選択して撮影します。AFモードは[ONE SHOT]に設定します。

近づいてくる選手を真正面から撮影するようなケースでは[1点AF]と[AFカスタム設定ガイド機能][Case1]の設定で、手前に動いてくる動きを的確に捉えることができます。[AI SERVO]と[高速連続撮影]の設定も忘れずに行ってください。

人物をアップで撮影するときは、カメラに近いほうの目にしっかりとピント合わせすることが重要です。その場合、[測距エリア選択モード]は[スポット1点AF]に設定すればピンポイントでピント合わせが行えます。AFモードは[ONE SHOT]が適しています。

カヤックやサッカー、ラグビーなど、動きが激しくかつ手前にじゃまな被写体(障害物)が入ることが多いスポーツでは[領域拡大AF]と[Case2]の組み合わせが効果的です。[領域拡大AF]は動きの大きさなどにより[上下左右]と[周囲]を選んでください。

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード

スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能

──(ONE SHOT

AFのため未使用)

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード

スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能

Case1

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード

スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能

──(ONE SHOT

AFのため未使用)

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード

スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能

case2

EOS 7D Mark II [被写体・撮影ケース別] おすすめセッティング集

AFモードや「AFカスタム設定ガイド機能」のおすすめの組み合わせ例を紹介

静物・風景 直線的に近づいてくる速い被写体

ポートレート 動きの激しいスポーツのシーン

[1点AF]を使用して構図の中の最適な場所にピント合わせ

[Case1]は幅広いシーンで活用できる標準設定

目にしっかりピントを合わせるなら[スポット1点AF]が効果的

[領域拡大AF]と[Case2]で狙った被写体を捕捉し続ける

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AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能 Case4またはCase6

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能 Case1

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能 Case5 またはCase6

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能 Case1 または Case2

AFモード ONE SHOTAI SERVO

ドライブモード 1枚撮影高速連続撮影

測距エリア選択モード スポット1点AF1点AF領域拡大AF(上下左右)領域拡大AF(周囲)ゾーンAFラージゾーンAF65点自動選択AF

AFカスタム設定ガイド機能 Case1

 ここでは風景、ポートレート撮影からスポーツや野鳥といった素早く動く被写体の撮影まで、さまざまな被写体・撮影ケースに合わせたおすすめの設定例を紹介しています。重要なポイントは、素早く激しく動く被写体には、まず[測距エリア選択モード]の[領域拡大AF](上下左右/周囲)または[ゾーンAF]を活用するということです。次に[AFカスタム設定ガイド機能]は基本的には

野鳥など、動きが速く、小さめのサイズの被写体を撮影する場合には[ゾーンAF]で画面内に捉える位置を設定すると、効果的に被写体を捕捉できます。捉えきれない場合は、より広い[測距エリア選択モード]に切り換えてみてください。

モータースポーツのコーナーリングや、陸上の走り幅跳びなど急減速(急加速)のある競技では[Case4]の設定が威力を発揮します。さらに上下左右の動きも大きい場合は[Case6]の設定がおすすめです。

バドミントンのスマッシュや体操競技などでジャンプシーンを多く撮影する場合には上下左右の動きを捕捉できる[Case5]の設定がおすすめです。さらに被写体との距離も急激に変化する場合は [Case6]の設定がおすすめです。

飛行機などサイズの大きい被写体をアップぎみで撮影するようなケースでは、[測距エリア選択モード]の[ラージゾーンAF]の設定が効果的です。

[65点自動選択]は[ゾーンAF]では捉えきれないような動きの読めない被写体(例えば自由に動く人物や小動物)を撮影するときに有効です。また、素早くスペースを空けた構図を作って撮りたいときにも活用できます。

[Case1]がおすすめです。そして被写体の動きの特性などにより、さらに高い精度でのAF追従を希望するときに、[Case2]~[Case6]の設定を選択してください。 EOS 7D Mark IIの高性能な65点AFと10コマ/秒の高速連続撮影をおおいに活用して、さまざまなシーンや瞬間の撮影を存分に楽しんでください。

野鳥などサイズの小さな動く被写体急減速(急加速)のあるスポーツ

ジャンプシーンなど上下動があるスポーツ

飛行機などサイズの大きい動く被写体

動きの読めない被写体/空間を生かしたフレーミング

[ゾーンAF]で「面」をやや狭めて捕捉する[Case4]を利用して速度の変化に対応して撮影

[Case5]と[領域拡大AF]の活用で上下の動きを捉える

[ラージゾーンAF]の設定で被写体を「面」で捕捉する

[65点自動選択AF]の]広いエリアで捕捉する