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72 ビジネスコミュニケーション 2017 Vol.54 No.11
NTTグループの最新ソリューションガイド
ることができます。これら特徴量抽出の結果は数値データで表されますが、
人間の感覚では理解は難しく、BI ツールによる可視化と組み合わせることにより、数値データでは気づくことが困難であった価値ある知見を導くことが可能となります。
この特徴量抽出は、人間行動のみならず、製造ラインの機械の予兆検知や人間の疲労度合いなど、さまざまな分析において幅広く必要な技術となります。
◆事例2 ディープラーニング in BI:ディープラーニングを活用すると、コンピュータによる画像や映像、音声などから特徴量を抽出することができ、高度な認識ができるだけでなく、さらに他の情報や技術と組み合わせることにより、言葉や文章の理解が可能となります。また、IoT技術により収集可能なさまざまなセンサデータを活用した故障の予兆検知など、さまざまな予測や分析に応用することが期待できます。
ディープラーニングは、R や Python などのオープンソースにより身近に利用できるものとなってきましたが、プログラミング技術など IT リテラシーの高い技術者でないと使
AI と BI は、アルファベット 1 文字の違いではありますが、意味するところは異なります。AI は、推論や判断を行うためのパターンや特徴を「計算」で取り出すための IT 技術であり、これに対して、BI は、人間が意志決定するために役立つパターンや特徴を見つけやすいように表やグラフを用いて「可視化」する IT 技術です。
これらの技術を融合することにより、AI による分析結果を分かり易く可視化し、より深い知見やビジネス価値のある分析を提供することが可能となります。NTT-AT では、AIエンジンを BI ツール(TIBCO Spotfire)に組み込むことにより、価値ある分析サービスを提供しています。
データに内在するパターンや特徴を見つけ出し、意志決定に必要な情報(インテリジェンス)を見つけ出すことが価値ある分析を行うためには重要となります。「AI × BI」の事例を紹介します。
◆事例1 ユーザー行動分析:NTT-ATの分析サービスの一つにユーザー行動分析があります。ユーザーの平均値や単純な「一時点」の切り出しでは顧客一人ひとりの利用行動は見えません。顧客一人ひとりの利用量の変化を特徴量として抽出することで、顧客の行動を把握しやすくなるだけでなく、複数の切り口での分析が可能となり、利用量変化の要因が明らかになります。さらに、解約予備軍・休眠予備軍を抽出することで、解約防止や利用量増加のための対策につなげ
単純な時系列グラフユーザーごとの利用傾向は、そのままグラフにするだけでは俯瞰的に分析できない
多←
利用量→
少時間
+←
増加率→
-
利用量増加
少 ← 利用量 → 多 少 ← 利用量 → 多 少 ← 利用量 → 多
解約予備軍|少ない
利用量減少
解約予備軍|多い
利用量維持
解約予備軍|少ない
顧客行動見える化利用量やその変化を俯瞰できるよう可視化解約予兆検出利用量やその変化の特徴から解約の予兆を検出
解約予備軍リスト化解約しそうな顧客を一覧化
図1 特徴量の抽出:ユーザー行動例
NTTアドバンステクノロジ(以下、NTT-AT)では、AI(人工知能)とBI(ビジネスインテリジェンス)を融合した分析サービスを提供しています。これらを融合させることにより深い知見や新たな価値を提供することが可能となります。
「AI(人工知能)× BI(ビジネスインテリジェンス)」により価値ある分析を身近に
NTTアドバンステクノロジAIデータ分析ソリューション
AIもBIも特徴量の抽出が価値創造への鍵
「AI×BI」データ分析
73ビジネスコミュニケーション 2017 Vol.54 No.11
◆NTT -AT/AIデータ分析ソリューション
また、LPWA(Low Power, Wide Area)の利用が拡大する中、屋外にさまざまなセンサを配置して、データを収集、可視化するニーズが高まっています。NTT-AT の AI データ分析ソリューションでは、収集したデータから算出した特徴量を 3D 空間で表現することでお客さまの分析ニーズにお応えします。
NTT-AT では、今後も TIBCO Spotfire などの BI ツールと AI の融合による「AI × BI」のメニューの充実を促進し、直感的に理解しやすい高度な分析を提供していきます。
いこなすのが難しいのが現状です。NTT-AT では、ディープラーニングの解析エンジンを BI ツールに組み込むことで、AI をより身近なツールとして利用する環境を提供します。
◆事例3 3D地図による特徴量の把握~空間特徴量の可視
化~:我々の生きている世界である3次元空間にある現象のさまざまな特徴量を3D地図に可視化することにより、2次元表現では把握が困難であった高度な分析が可能となります。ドローンによる3次元空間のデータ収集が身近な存在となった昨今、3D空間でのAIとBIの融合による新たな価値創造に期待が高まっています。
ドローンに搭載したカメラやセンサにより収集したデータを分析することにより、土砂災害の予兆検知や橋梁などのインフラ点検、風向きなどによる大気汚染の時系列変化予測など、さまざまな分野での貢献が可能です。
図3 3D空間特徴量の可視化
NTTアドバンステクノロジ株式会社 商品お問い合わせセンタ TEL:0120-057-601 E-mail:[email protected]お問い合わせ先
※http://www.bcm.co.jp/でも閲覧できます。
図2 ディープラーニング in BI実装例
NTTアドバンステクノロジビジネスインテリジェンスAIセンタデータ分析コンサルティング部門
NTT-ATでは、「AI×BI」技術の融合により、高度でユーザーが理解しやすい分析サービスを幅広く提供しています。20年以上の経験を有する豊富なアナリスト集団が、皆さまのお悩みを解決します。“データはあるが何をすればよいかわからない”、“データからこんなことを導き出したいがどうしたらよいかわからない” など、さまざまなお悩みに解決策を提示します。困ったときにはお気軽にご相談ください。
※「TIBCO Spotfire」は、米国 TIBCO Software Inc. の米国およびその他の国における登録商標または商標です。NTT-AT と日本ティブコソフトウェア㈱は、TIBCO Spotfire の販売契約を締結しています。