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AJIIS 日 本 計 装 工 業 会 標 準 Association of Japan Instrumentation Industries Standard (AJIIS) 計装工事施工 据付 (建築物編) AJIISB342002 平成 14 年 9 月 制定 社 団 法 人 日 本 計 装 工 業 会

AJIIS B 34 2002 · 2017-10-02 · ajiis-b-34-2002 1 日本計装工業会標準 ajiis 計装工事施工 据付(建築物編)b-34-2002 目的及び適用範囲 本標準は建築物各設備の盤類及び機器類の標準据付方法を示すことを目的とする。

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AJIIS

日 本 計 装 工 業 会 標 準

Association of Japan Instrumentation Industries Standard

(AJIIS)

計装工事施工 据付

(建築物編)

AJIIS-B-34-2002

平成 14 年 9 月 制定

社 団 法 人 日 本 計 装 工 業 会

日本計装工業会標準共通事項

1.目的 計装工事を実施する際の監理,設計,施工等の業務の標準的な方法を提供する。これらの標準を

採用することによって顧客に信頼される計装設備を供給することを期すものである。

2.計装工事 本標準における“計装工事”はプラントに関しては“AJIIS-P-11-20** 計装工事の範

囲(プラント編)”に,建築物に関しては“AJIIS-B-11-20** 計装工事の範囲(建築物編)”に規定す

るものとする。

3.構成 本標準は共通編,プラント編及び建築物編よりなる。プラント編は主として工場,研究所等の計

装工事に適用する標準であり,建築物編は工場以外の主として建築物の計装工事に適用する標準である。共

通編は両者に共通して適用する標準である。標準の全体構成と個別の標準の位置付け,概略内容は巻末の日

本計装工業会標準体系表に示す。なお,従来使用されてきた旧要領(AJII-CM-02-88 等の番号の付いた

もの)の内容は本標準の体系内に吸収される。

4.総合名称 日本計装工業会標準 Association of Japan Instrumentation Industries Standards

(略号 AJIIS 呼び方:エイジス)

5.番号の読み方 日本語標準名の他,整理のための番号を付する。番号の意味を下に例示する。

例 AJIIS-P-62-2000

制定又は改正年(西暦)

各編の一連番号

C:共通編,P:プラント編,B:建築物編

総合名称の略号

AJIIS-B-34-2002

技 術 委 員 会

(建築物班)

委 員 長 橋本欣之介 千代田計装(株)

副委員長 柏木 辰夫 千代田計装(株)

副委員長 大川 英治 高砂熱学工業(株)

委 員 伊藤 功 (株) 関電工

委 員 柏原 幸雄 三機工業(株)

委 員 櫻井 敬一 (株) 大氣社

委 員 橋場 潔 太平電業(株)

委 員 北折 豊 千代田計装(株)

委 員 松下 博 東光電気工事(株)

委 員 稲垣 道雄 日本電設工業(株)

委 員 寺田 幹雄 (株) 日鉄エレックス

委 員 稲葉 俊次 山武ビルシステム(株)

秋山 尚 (社)日本計装工業会

テクニカル アドバイザ

AJIIS-B-34-2002

目 次

ページ

目的及び適用範囲 1

1. 盤類据付 1

1.1 盤類据付の一般事項 1

1.2 屋内自立盤 2

1.3 屋内壁掛盤 6

1.4 屋外自立盤 10

1.5 屋外壁掛盤 12

1.6 基礎 13

2. 機器類据付 15

2.1 機器類据付の一般事項 15

2.2 電気時計設備 16

2.3 拡声設備 19

2.4 インターホン設備 25

2.5 テレビ共同受信設備 27

2.6 駐車場管制設備 33

2.7 防災設備 37

2.8 防犯設備 53

2.9 空気調和・衛生設備 60

3. 据付ボルト 98

3.1 据付ボルトの一般事項 98

3.2 据付ボルトの施工 99

AJIIS-B-34-2002

1

日 本 計 装 工 業 会 標 準 AJ I I S

計装工事施工 据付(建築物編)B-34-2002

目的及び適用範囲 本標準は建築物各設備の盤類及び機器類の標準据付方法を示すことを目的とする。各設

備の事情により本標準を改訂して適用することは差支えない。

1. 盤類据付

1.1 盤類据付の一般事項 計装盤,制御盤類は,工事工程からみると比較的早い時期に運搬,搬入据付され

ることが多い。盤内には受信器,調節器,制御機器等が取付けられた状態で納入されることがほとんどであ

るため,盤の重量も相当重くなる。運搬,開梱及び据付に際しては,機器類の振動による破損,盤の転倒等

がないよう配慮する必要がある。なお盤の据付後は,引渡しまでに時間があるので,盤内環境を良好に保持

する処置及び機器破損等を防止する処置を施す。

各種盤類据付の施工標準を 1.2~1.6 に示す。

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2

1.2 屋内自立盤

1.2.1 チャンネルベースのレベル出しと仕上げ レベル出し及び仕上げを図 1.2.1~1.2.2 に示す。

ライナを図のようにチャンネルベースと基礎コンクリートとの間に挿入しレベルを調整する。

図 1.2.1 チャンネルベースのレベル出し

レベルを出して固定したチャンネルベースは, 美観の点と,ライナ及びウエッジの固定のため に,モルタルで仕上げをする。

図 1.2.2 チャンネルベースの据付仕上げ

a) 施工上の注意点

1) チャンネルベースのレベル出しの場合,ライナはアンカーボルト(又はホールインアンカ)のなるべ

く近くに入れる。チャンネルベースの水平調整には水準器を使用する。

2) モルタル仕上げの際は,基礎側をチッピングしクラックや剥離を発生させない。また,スロープを設

け水溜りを生じさせない。

AJIIS-B-34-2002

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1.2.2 チャンネルベースの固定 チャンネルベースの固定を図 1.2.3 に示す

基礎コンクリート上にチャンネルベース を据付け,レベルを調節した後,仮締め を行う。

A部分詳細図

制御盤をチャンネルベース上に乗せ,付属のボルトで強くチャンネルベースに締付ける。 再度制御盤のレベル調整を行い,チャンネルベースを本締めする。

図 1.2.3 チャンネルベースの固定(単位:mm)

a) 施工上の注意点

1) A部分詳細図のチャンネルベース内ナットは溶接により固定しておく。

AJIIS-B-34-2002

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1.2.3 フリーアクセス床の盤取付 フリーアクセス床の盤取付を図 1.2.4~1.2.5 に示す。

・寸法は参考とする

図 1.2.4 架台取付(単位:mm)

図 1.2.5 架台加工

a) 施工上の注意点

1) フリーアクセス工事の前に架台を取付け,高さと水準器によるレベルの確認を行い,固定する。

2) 架台のライナはなるべく取付ボルトの近くに入れる。

3) フリーアクセス用アングルは,フリーアクセスのレベル調整ができるよう余裕(数mm)をみる。

4) 盤のベース及び本体を据付けた後,再度レベルを確認する。

5) 盤架台はフリーアクセスのレベルより 5 mm程度低く製作し,ライナ等によりレベル調整をする。また,

本体ベースと架台を一体化した方法もある。

AJIIS-B-34-2002

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1.2.4 転倒防止 転倒防止処理を図 1.2.6 に示す

正 面 図 側 面 図 (1) 側 面 図 (2)

(壁付の場合) (壁より離隔する場合)

図 1.2.6 転倒防止処理(ref.1.1)

a) 施工上の注意点

1) 自立盤の取付けは,一般的には上部はケーブルラック,下部にピット又はプルボックスを設けて施工

する。

2) 下部にピット又はプルボックスを設けない場合は,配管を直接立上げる。

3) 自立盤の場合,ホールインアンカにより床,壁とも堅固に取付ける。

4) 自立盤と壁面をアングルで固定し,転倒防止を行う。

AJIIS-B-34-2002

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1.3 屋内壁掛盤

1.3.1 コンクリート壁取付 コンクリート壁取付を図 1.3.1 に示す。

正 面 図 断 面 図

図 1.3.1 コンクリート壁露出取付(単位:mm)

a) 施工上の注意点

1) 盤からの第一支持点は 500 mm以内とする。

2) 配管の支持間隔は 2,000 mm以内とする。

3) ホールインアンカで盤を取付ける場合は,盤の重量に対して十分な保持力が得られるホールインアン

カを使用する。

4) 盤の高さはFL+1,800 mmを基準とし,他の盤と並ぶ場合等は,その高さを考慮して決定する。

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1.3.2 ALC壁取付 ALC壁露出取付を図 1.3.2 に示す。

A部詳細図

断 面 図 断 面 図

(質量が軽い場合) (質量が重い場合)

図 1.3.2 ALC壁露出取付(単位:mm)

a) 施工上の注意点

1) ALC用アンカによる盤取付は,盤の重量に対して十分な保持力が得られる場合に限る。

2) 盤取付ボルトを壁貫通する場合で,ボルト頭部を埋込む場合は,モルタルで図のように埋戻す。

3) 盤の高さは,FL+1,800 mmを基準とし,他の盤と並ぶ場合等は,その高さを考慮して決定する。

AJIIS-B-34-2002

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1.3.3 ブロック壁取付 ブロック壁露出取付を図 1.3.3 に示す。

平 面 図

正 面 図 断 面 図

図 1.3.3 ブロック壁露出取付(単位:mm)

a) 施工上の注意点

1) 盤の取付は,必要に応じて裏面に山形鋼又は平鋼で補強し,ボルト・ナットで壁を貫通して締付ける。

2) ブロック壁にホールインアンカを使用して取付ける場合は,盤の重量に対して十分に保持できる場合

に限り使用する。

3) 盤の高さはFL+1,800 mmを基準とし,他の盤と並ぶ場合は,その高さを考慮して決定する。

AJIIS-B-34-2002

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1.3.4 軽量壁埋込 軽量壁埋込を図 1.3.4 に示す。

平 面 図

正 面 図 断 面 図

図 1.3.4 軽量壁埋込(単位:mm)

a) 施工上の注意点

1) 盤は補強材に強固に締付ける。

2) 補強は寸法の墨出しをし,建築に依頼する。

3) 盤の高さはFL+1,800 mmを基準とし,他の盤と並ぶ場合は,その高さを考慮して決定する。

『これ以降は非公開となっております。ご覧になりたい方はご購入をお願

い致します』

日本計装工業会 技術委員会

日本計装工業会標準体系表

計装工事の範囲(AJIIS-B-11-2014)

計装工事の範囲,業務フロー,他部門との関係を説明したもの。又,関係する法規,資格類を工事種別に一覧表を加えたもの

AJIIS日本計装工業会 標準

計装工事施工監理(AJIIS-B-41-2002)

計装工事全般の施工監理を示したもの

5見積

計装工事積算(AJIIS-B-51-2002)

計装工事の積算要領を示したもの

3施工

計装工事施工 導圧配管(AJIIS-B-33-2002)

7保全

計装設備保全(AJIIS-B-71-2002)

設備の保全,計装設備も含んだ計器保全診断要領を示したもの

6検査調整

4監理

計装設備(工事)保全(AJIIS-P-71-2008)

計装工事試験検査及び試運転調整(AJIIS-B-61-2002)

計装導圧配管工事の施工要領を示したもの

計装工事施工 据付(AJIIS-B-34-2002)

計装機器の据付工事の施工要領を示したもの

計装工事施工 光システム(AJIIS-B-36-2002)

計装に関する光システムと工事の施工要領を示したもの

計装工事の試験検査要領,工事用資材の受入検査及び計装ループ試験,試運転を示したもの

計装工事施工 配線(AJIIS-B-31-2014)

計装配線工事の施工要領を示したもの

計装工事設計(AJIIS-B-21-2013)

計装工事設計要領とそれに関する図記号,計算式等を示したもの

計装工事施工 空気配管(AJIIS-B-32-2002)

計装空気配管工事の施工要領を示したもの

計装工事図面作成(AJIIS-B-22-2002)

計装工事図面の作成要領及び部品図,参考図を示したものに計装工事標準図を加えたもの

B建築物編

計装工事試運転準備(AJIIS-P-62-2001)

計装ループ試験及び試運転準備の要領を示したもの

6検査調整

3施工

4監理

計装工事施工監理(AJIIS-P-41-2001)

計装工事全般の施工監理を示したもの

7保全

5見積

計装工事積算(AJIIS-P-51-2002)

計装工事の積算要領を示したもの

計装工事試験・検査(AJIIS-P-61-2002)

計装工事の試験検査要領及び工事用資材の受入検査要領を示したもの

プラントに設置された計装設備(工事)の点検保全作業を示したもの

Pプラント編

2設計計画

計装工事施工 配線(AJIIS-P-31-2013)

計装配線工事の施工要領を示したもの

計装工事施工 光システム(AJIIS-P-36-2001)

計装に関する光システムと工事の施工要領を示したもの

計装工事施工 空気配管(AJIIS-P-32-2015)

計装空気配管工事の施工要領を示したもの

計装工事施工 導圧配管(AJIIS-P-33-2015)

計装導圧配管工事の施工要領を示したもの

計装工事設計(AJIIS-P-21-2012)

計装工事設計要領とそれに関する図記号,計算式等を示したもの

計装工事標準図(AJIIS-P-23-2001)

計装工事部品及び施工要領図(ティピカル)を集めたもの

計装工事図面作成の要領を示したもの(プロセス計装制御技術協会編"計装工事図面の作成指針”に準ずる)

計装工事図面の作成指針IPC-CRJ-61-97

計装工事施工 据付(AJIIS-P-34-2001)

計装機器の据付工事の施工要領を示したもの

2設計計画

計装工事の設計から施工,検査・試験までを計装工事標準仕様書として纏めたもの

計装工事標準仕様書(AJIIS-B-01-2012)

C共通

1一般

計装工事用計量単位(AJIIS-C-01-2000)

計量法に基づく計装工事に関わる計量単位を規定したもの

1一般

0計装工事仕様

計装工事の範囲(AJIIS-P-11-2013)

計装工事の範囲,業務フロー,他部門との関係を説明したもの。又,関係する法規,資格類を工事種別に一覧表を加えたもの

日本計装工業会標準 計装工事施工 据付(建築物編)

AJIIS-B-34-2002

平成 14 年 9 月 第1刷発行

編 集 社団法人 日本計装工業会 技術委員会

発 行 社団法人 日 本 計 装 工 業 会

〒105-0001 東京都港区虎ノ門 1-21-8(秀和第 3 虎ノ門ビル)

電話(03)3580-8921

FAX (03)3580-8934

印 刷 東洋オフセット株式会社

(無断転載を禁ず)