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珪藻に有用物質を高い効率で生産させるための 新しい遺伝子導入方法 兵庫県立大学大学院 生命理学研究科 菓子野 康浩 2015.02.17 ALCA新技術説明会 発表当日には、配付資料に載せていない未公開データがあります 有用物質:直近にはスペシャリティケミカル、将来的にはBDFも 遺伝子導入法:新規プロモータ + エレクトロポレーション

ALCA新技術プレゼン 菓子野 v - JST · 1トン培養槽 ヤンマー株式会社 資料より 10 µm Chaetoceros gracilis 中心目珪藻 ・日本近海にも生息し、漁業資源として

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珪藻に有用物質を高い効率で生産させるための 新しい遺伝子導入方法

兵庫県立大学大学院 生命理学研究科 菓子野 康浩

2015.02.17 ALCA新技術説明会

発表当日には、配付資料に載せていない未公開データがあります

有用物質:直近にはスペシャリティケミカル、将来的にはBDFも 遺伝子導入法:新規プロモータ + エレクトロポレーション

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温室効果ガスの削減を中長期にわたって継続的かつ着実に進めていくため、文部科学省が策定する研究開発戦略のもと、新たな科学的・技術的知見に基づいて温室効果ガス削減に大きな可能性を有する技術を創出するための研究開発を推進し、グリーン・イノベーションの創出につながる研究開発成果を得ることを目指します。

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珪藻のフィジオロミクスに基づく

褐色のエネルギー革命

兵庫県立大学大学院・生命理学研究科 菓子野康浩

支援グループ1; 京都大学大学院 生命科学研究科、伊福健太郎 支援グループ2; 大阪大学・蛋白質研究所、山下栄樹 支援グループ3; 京都大学大学院 生命科学研究科、福澤秀哉 支援グループ4; 情報・システム研究機構 国立極地研究所、工藤栄

Chaetoceros gracilis(JST/ALCA)

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多種多様な微細藻類が存在する

緑藻

原核生物(バクテリア)ラン藻(シアノバクテリア)

真核生物

スピルリナ アナベナ、等

ボトリオコッカス クロレラ デュナリエラ、等

紅藻

ハプト藻 珪藻 ユーグレナ(ミドリムシ)

一次植物

二次植物

渦鞭毛藻三次植物

産業的に大量培養が成功している微細藻類は、スピルリナ、クロレラ、ヘマトコッカス、ミドリムシ(ユーグレナ)等、非常に少数である。

しかも、それらの藻類は遺伝子改変技術がないか、充分ではない。そのため、遺伝子操作により、藻が本来合成できない新しい物質を生産させることや、合成できる物質の生産性を大幅に増加させることは、困難である。

珪藻は、二次共生生物である特殊性、シリカの固い殻のために、遺伝子導入効率が低い。

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・珪酸質の殻で包まれている単細胞の藻類 ・種数は約10万と、多種多様

水圏で最も繁栄している藻類である。珪 藻

Duke Univ HPより生息環境は非常に多様である南氷洋の氷の内部や直下、 温泉の排水中、 pH1.9の強酸性の湖沼、 pH11の強アルカリのナクール湖、 塩分濃度が海水の3倍もあるグレートソルト湖、 鉱山の処理排水中、 BOD>20の強腐水河川(例えば東京北部を流れる空堀川)、

藻類多様性の生物学(千原光雄編著)

(日本各地の酸性温泉でも)

河川清水域

(ケニア)(USA)

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なぜ珪藻か?

水圏の重要な一次生産者     地球上の全光合成的CO2固定の約25%を担っている

最終氷河期には珪藻の大増殖のために、大気中二酸化炭素が大幅に低下 原油の起源生物のひとつ

珪藻紅藻ラン藻

熱帯雨林の光合成量に匹敵するほど 光合成生産性が高い

再生可能資源生物として、 高いポテンシャル

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微細藻類の種 油脂含量 (% 乾燥重量)Botryococcus braunii 25 - 75 海洋性緑藻

Chlorella sp. 28 - 32 淡水性緑藻Crypthecodinium cohnii 20 海洋性渦鞭毛藻

Cylindrotheca sp. 16 - 37 海洋性珪藻Dunaliella primolecta 23 海洋性緑藻

Isochrysis sp. 25 - 33 海洋性ハプト藻Monallanthus salina >20 海洋性黄緑藻

Nannochloris sp. 20 - 35 海洋性緑藻Nannochloropsis sp. 31 - 68 海洋性真正眼点藻

Neochloris oleoabundans 35 - 54 淡水性緑藻Nitzschia sp. 45 - 47 珪藻

Phaeodactylum tricornutum 20 - 30 海洋性珪藻Schizochytrium sp. 50 - 77 ラビリンチュラ類Tetraselmis sueica 15 - 23 海洋性プラシノ藻

珪藻は生産性が高い

Christi 2007 より珪藻細胞重量の~60%は珪酸の殻なので、 光合成産物である油脂が細胞内のかなりのスペースを占める

微細藻類の脂質含量の例

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珪藻(Diatom)

フコキサンチン(抗酸化作用、ヒト白血病細胞のアポトーシス誘導能等) β-カロテン(抗酸化物質) DHA・EPA(必須脂肪酸)

シリカ   「魔法の省エネ半導体」シリコンカーバイド(SiC)や太陽電池の原料。   シリコンカーバイドによる省エネルギー効果は、2020年には原子力発電所   7~8基分になると予想されている。

脂質(バイオ燃料)   油滴として細胞内に貯蔵する。   珪藻は、原油の起源生物のひとつ。   ガソリンのような揮発性のC2-C4アルカンも産生。

地球上の全光合成的CO2固定の約25%を担っている重要な微細藻類

利用価値の高い多様な生理活性物質・工業原料を太陽エネルギーにより産生する

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CO2

ファクトリー化 珪藻

脂質 火力発電内燃機関の燃料自動車の燃料

太陽電池シリコンカーバイド

医薬品健康食品

肥料

=> さらなる省エネ

(バイオディーゼル)

海岸沿いの陸地その他

代謝産物

温度依存性の異なる珪藻株を使い分け、年間を通じて太陽光による光合成的生産

産業構造を大きく変える 必要がない(低コスト)

シリカ

海水

新技術により

燃料

珪藻土 ガラス

将来直近

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パーティクルガン法

ラプチャーディスク マクロキャリア ストッピングスクリーン

対数増殖期の細胞

集藻滅菌・乾燥

タングステン粒子下準備

DNA CaCl2 スペルミジン

撃ち込み

回復培養

選択培地plating

約20日後にコロニー

撃ち込み用培地に 高密度にplating

問題点  ・高コスト  ・手間が多く、時間がかかる  ・形質転換効率が低い

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エレクトロポレーション法問題点 • 固いシリカの被殻 • 培地に含まれる多量の塩分・・・アーク放電の原因

解決に向けての検討事項 ➢遺伝子導入に最適な培養時期の検討 ➢エレクトロポレーション用の置換溶液の検討 ➢パルスの種類の検討   減衰波<<矩形波

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新しい遺伝子導入装置の導入

ネッパジーン社① ポアーリングパルスの最適化   (高電圧・短時間・複数回・減衰率設定)  細胞膜に、微細孔を開ける。  パルスを複数回・減衰率設定する事により、 ダメージを軽減。

② トランスファーパルスの最適化   (低電圧・長時間・複数回・減衰率設定)  遺伝子や薬剤を複数回に渡り、細胞内に送り込む。

③ 極性切替したトランスファーパルスの最適化により、さらに導入効率を向上。

哺乳類では実績があるが、微細藻類での使用実績はない

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エレクトロポレーション対数増殖期の細胞

集藻、溶液置換

エレクトロ ポレーション

直鎖DNA

O/N 回復培養

選択培地plating

約10日後にコロニーパーティクルガン法に比べての優位な点  ・低コスト  ・手間が少なく、時間がかからない  ・形質転換効率が高い  ・形質転換体が約10日後には出現

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珪藻への高効率遺伝子導入方法の開発得られた形質転換効率の比較(モデル珪藻P. tricornutumの場合)

必要な細胞数 必要な培養液量 細胞108個あたりの 形質転換体

パーティクルガン 1.5×107cells OD 0.2 : 50 mL OD 0.3 : 33 mL 168

多重パルス エレクトロポレーション 0.45×107cells OD 0.2 : 15 mL

OD 0.3 : 10 mL 4,500

sGFPを発現するP. tricornutum変異株 蛍光(左)および光学(右)顕微鏡像

極めて高い効率、かつ簡便。 短期間で安定な形質転換体が得られる。

~多重パルスを用いるエレクトロポレーション法を初めて藻類に応用~

ハイスループット化が可能に海洋性珪藻でのエレクトロポレーションとして実用的な初めての成功例他の藻類への応用も可能論文発表。国内・米国特許出願中。京都大学 伊福健太郎助教との共同研究

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実用珪藻(ツノケイソウ)への展開

1トン培養槽ヤンマー株式会社 資料より

10 µm

Chaetoceros gracilis

中心目珪藻 ・日本近海にも生息し、漁業資源として   幅広く利用される。 ・東南アジアではエビ養殖の餌 ・形質転換は報告無し

高い油脂生産能力、良好な増殖 高付加価値物質(EPA等)の生産能

二枚貝、ウニ・ナマコ、甲殻類種苗に必要なエイコサペンタエン酸(EPA)を大量に含んでいます。 (ヤンマー株式会社 HPより)

1トン規模の培養槽を複数用いて大量培養を行い、二枚貝、ウニ・ナマコ、甲殻類種苗用に販売されている。

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モデル珪藻P. tricornutumの手法そのままでは ほとんど形質転換できず

実用珪藻(ツノケイソウ)への展開

RNAseq解析により高発現遺伝子を選抜し そのプロモータを使って

ツノケイソウの形質転換効率を改善

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RNA seqデータにもとづき、高発現プロモーターを選抜

高発現プロモーター選抜による ツノケイソウの形質転換効率の改善

����������

京都大学 伊福健太郎助教との共同研究

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No.

of t

rans

form

ants

/ 10

8 cel

ls

FCP (light-harvesting) constitutive inducible

高発現プロモーター選抜による ツノケイソウの高効率形質転換法の開発

RNA seqデータにもとづき、10種類の高発現プロモーターを選抜

±SE n = 3 – 7

1~2

����������

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ツノケイソウにおける汎用形質転換ベクター開発

(Ifuku et al. 2014: 特許出願済)

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高発現プロモーターによるツノケイソウにおける外来遺伝子発現 ~蛍光タンパク質の発現~

Azami-Green (mAG)を発現する ツノケイソウ形質転換細胞

明視野像

10#µm

特許出願中(2014/9/8) 論文受理(2014/9/29)

実用微細藻類で、国際的にも初の 実用的形質転換方法の開発に成功研究着手後、わずか2年半で実現

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time (hours)

luc

activ

ity (a

. u.)

▲�NH4+

!�NO3-

0

75000

150000

225000

300000

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

誘導型プロモーターによるツノケイソウにおける外来遺伝子発現pNRp-luc

特定の時期に硝酸塩を添加することにより、遺伝子の発現を誘導することができる。 発現時期の調節や、最適化を行うことができる。

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リシノール酸を生合成する珪藻の作出

スペシャリティケミカル産生珪藻 作出の実施例

リシノール酸生合成酵素遺伝子をモデル緑藻クラミドモナスに導入し、生合成が試みられてきたが、成功していない。

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リシノール酸の供給源と、その用途

ひまし油(Caster Oil) (85%≦リシノール酸)

麦角菌

ポリアミド11(PA11)

化成品

医薬品

問題点:トウゴマには毒性タンパクであるリシンが含まれている。

鎮静剤 抗炎症剤 下剤

潤滑油 プラスチック原料

単価 年間生産量(トン)

10万円/g(精製試薬) 3,000円/500mL(純度80%) 13,500(国内)

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リシノール酸(18:1 OH)オレイン酸12-ヒドロキシラーゼ

� ���(18:0)

����(18:1)

�����(18:2)

���de novo����

Δ12-desaturase

リシノール酸生合成酵素遺伝子を新規開発ベクターに組み込み、新規エレクトロポレーション法により珪藻に導入し、実際にリシノール酸を合成・蓄積させることが可能になった。

リシノール酸を生合成する珪藻の作出

珪藻 新規作出珪藻

元来、ツノケイソウはリシノール酸を合成できない。

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【実用化に向けた課題】• リシノール酸合成可能珪藻では、リシノール酸が含有脂肪酸の中で4番目の含量であるが、ヒマシ油に対抗するコストに至っていない。収率を上げることが必要である。

• その他にどのような高付加価値物質を合成させるかの選定。 • その合成遺伝子の取得。 • バイオ燃料の生産性を上げるための遺伝子の特定、その遺伝子の高発現誘導系の構築。

元来珪藻が合成することができない有用代謝物質の合成酵素遺伝子を導入することにより、太陽のエネルギーと大気中二酸化炭素を使って、効率的に合成させる。

【産業上の利用可能性】

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【企業への期待】• 微生物による有用代謝産物の生産を考えている企業には、本技術の導入が有効と思われる。

• 高等植物から有用代謝産物(油脂・界面活性剤・脂質等)を抽出利用している企業には、本技術の導入が有効と思われる。

• 有用代謝産物の生合成に関わる遺伝子を持つ企業あるいはそのような遺伝子を必要とする企業との共同研究を希望。

• 合成させたい物質、できたらいいな、こんな物はできないか、のご提案から共同研究への発展。

元来珪藻が合成することができない有用代謝物質の合成酵素遺伝子を導入することにより、太陽のエネルギーと大気中二酸化炭素を使って、効率的に合成させる。

【産業上の利用可能性】

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本技術に関する知的財産権• 発明の名称 :珪藻の新規形質転換ベクター、その含有する新規プロモーター配列

• 出願番号 :特願2014-182607

• 出願人 :兵庫県立大学

• 発明者 :伊福健太郎☆、菓子野康浩、福澤秀哉☆        梶川昌孝☆ 、小川順☆ (☆:京都大学)

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お問い合わせ先

公立大学法人兵庫県立大学 産学連携・研究推進機構  知的財産コーディネーター  宮武 範夫 TEL 079-283 - 4560 FAX 079-283 - 4561 e-mail miyatake@hq.u-hyogo.ac.jp