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2014.07.17 社内システムの AWSガリバーインターナショナル 月島

Aws summits2014 ガリバーインターナショナル社内システムのaws化

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2014.07.17

社内システムのAWS化

ガリバーインターナショナル 月島 学

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自己紹介氏名:月島 学

!

経歴:IT系メーカ、SIerを経て、

   2002~ ガリバーインターナショナルに入社   ~2010 システムインフラの企画、構築、運用の統轄    ~2012 クラウド化のプロジェクトにて        AWS中心としたシステムインフラ周りのクラウド化を推進    ~現在  社内システムのAWS化の推進とAWSの管理

!好きなAWSのサービス:VPC

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会社紹介!

株式会社 ガリバーインターナショナル !

従業員数: 2,300名 店舗数: 420店舗 年間顧客数: 600,000名 年間買取台数: 200,000台 年間小売台数: 40,000台

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ビジネスモデル おクルマの買取、販売

その他、自動車流通に関わる事業も4

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AWS利用の経緯

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社内システムの変遷 衛星システムの利用(Dolphinetシステム)

 社内システムのデータセンター移行

 複数アーキテクチャの利用

 システムの分散(複数のデータセンター利用)

 アーキテクチャの統合

 データセンター統合

 Google Apps導入

 Yammer導入

 全営業スタッフへのiPadの導入

 全直営店舗へのiMac、MBAの導入

1998

現在挑戦 ✖ 諦めない = ガリバーの企業文化

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AWSの初期利用切っ掛け

2010~2011年 iPadのテスト導入と共に、そのインフラとして AWSの利用を開始

項目 AWS F社 M社コスト ◎ △ △

利用開始までの 手間、期間 ◎ △ -レスポンス ◯ ◎ -課金 ◎ △ -

サービス数 ◎ △ -サービスの 展開スピード

◎ △ -※所見です

当時のクラウドサービスの比較概要

圧倒的な優位性7

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AWSの稼働実績

iPadを活用したテーマパーク型 大型展示場モデル

WOW!TOWN

全営業スタッフへの iPad導入

インフラは全てAWSで稼働Elasticなインフラを享受

構成を組替えしながらの構築8

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AWSを利用して得たもの【経営層からの要求】

!・経営スピードの加速化

・経営資源の有効化

・事業の多面展開

・事業の継続性の向上

AWS化により大きく貢献できる事を実感!!

【AWSを利用して得たもの】 ・高可用性 ・高パフォーマンス ・導入、改修の加速 ・少人数での運用 ・低コストでの導入、運用 ・セキュリティの底上げ ・資産管理の低減 ・無駄なインフラの維持、転用の削減

≒ITチームの課題

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社内システムのAWS化へ

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社内システムのAWS化

方針

出来るシステムから移行する AWS上での稼働(移行)が優先 アプリケーション改修は少なく 新規構築、改修時にAWSの効果を高める

目標

2014年度末までにデータセンターで稼働している全てのサーバをAWSに移行する

難易度、工期、コストを見て柔軟にサービスを利用していく

まず、例外なしで考える

数百あるアプケーションを直すのは困難・・・まずは移行が優先

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移行方針なぜ、出来るシステムから行うか? ・予算がブレる  (移行にかかる費用が見積もれない、参考にならない) ・事業、業務優先  (システムが多く、時期、状態により優先順位が変わる) ・効果が確保されている

なぜ、効果が確保されているか? ・リプレースは老朽化対応を兼ねる  (バージョンアップ費用は老朽化対応費) ・EC2ベースでリプレースをしても、ほぼ回収できる  (まずは置換えで考える) ・確実に高い効果が見込める

リプレース作業費

H/W 購入費

H/W 保守費

データセンター利用費

ベンダが見積もれない事が殆ど 見積の見積がある場合も・・・

EC2は仮想サーバなので、OS以上は物理サーバと同じ条件と考えられる

IaaS < PaaS < SaaSEC2 利用するサービスレイヤーが

高くなれば、効果も大きくなる

予算を考える上で

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移行方針移行費用の考え方

移行をEC2メインで行うと作業の殆どがOS、M/Wのバージョンアップと動作確認 !単純移行だけで見れば、AWS化に対する課題は少ない

セキュリティは大丈夫か?

AWSなら大丈夫AWSを利用してもセキュリティを十二分に保全出来る (DCやOSなどのインフラだけでなく、フルレイヤーで保全する必要がある。)

AWSで保全されているセキュリティは強力底上げ効果が期待できる

HeartBleedにも翌日対応完了

少ないとはいえ、課題は確実にあるので、 予算の余裕は必要

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MicrosoftのライセンスのSAは要注意

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得られる効果構築スピードの向上 ・EC2の場合  テンプレート(AMI)から起動  リソースの上限が事実上ない

・物理サーバの場合  物理的な作業が多く、人も時間も必要

システム障害時の機会損失の削減 ・EC2の場合  Stop/Startで異なるH/Wから起動する  他リージョン、サブネットでの復旧も容易

・物理サーバの場合  場合によっては1回の修理で直らない場合がある  H/W保守の加入が必要

EC2

物理

0 4 8 12 16

設計起動(調達)OSの設定アプリの実装

購入したら変更できない使い続ける必要がある

他の作業が遅れる

EC2

物理

0 2 4 6 8

障害切分け準備障害対応動作確認

一般的なH/W障害系の場合はこれで復旧します

(日)

(時)

Cloud Formationを使えば更に早く

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なぜ、AWS?AWSへの見方

Public or Private Cloud     ではなく Private on Public Cloud

≒データセンター

データセンターに近しい構成が作れる • VPC • Direct Connect • Tokyo Region • EC2 (P2Vも出来る)

項目 AWS F社 B社 M社

コスト(利用) ◎ ◯ ◯ ◯

コスト(中間) ◎ ◎ △ -利用開始までの手間、期間 ◎ ◎ △ ◎

レスポンス ◎ ◎ ◎ ◯

課金 △ ◎ ◎ ◎

機密性 ◎ ◎ ◎ △

サービス数 ◎ ◯ △ ◯

API ◎ ◯ △ -

展開規模 ◎ △ △ ◎

サポート ◎ - - -※所見です

クラウドサービスの比較

変わらず高い優位性

これが選定の決め手 ・自動性 ・利便性 ・可用性

部分的に◯

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社内システムの特徴• システム数は多い(大小合わせて数百)

• 関連ITベンダが多数

• 継ぎ接ぎシステムが多い

• 古いOSも多数存在

• パッケージ、スクラッチ混在

• 中小規模のシステムで構成

• Microsoft Accessも多い

x86サーバ内 Windows率

その他 15.1%

Windosws 84.9%

Windows 内訳

2008 以降 15.82%

2003 以前 84.18%

※2013年期初時点バージョンアップを せざるを得ない 16

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留意点共有ストレージがない = WSFCが組めない Disk IOのレスポンス ELBのセッション管理 Firewall(Security-Group) パッケージソフトウェアのライセンス

} 業務システムでは重要ポイント

【利用時のポイント】 ~AWSの主なストレージサービス~

【S3】EC2上のWSFCから共有ストレージとして見えない 【EBS】単一EC2 Instanceからしかアクセスできない 【Storage Gateway】EC2上のWSFCから共有ストレージとして見えない

■ アプリやQueryの組替えで改善できる事が殆ど

■ アプリ、DB Query=業務ロジック=容易に組替えられない

■ 短期的にはインフラ(EC2)の構成で検討せざるを得ない

もちろん並行して、アプリも改修をしていく

特にDB

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移行時の問題社内外のAWSに関する知識、理解の不足

AWSへの理解不足から、作業/対応が見積もれなかったり、対策案がでない !考え方の共有、勉強会、やってみる、試してもらう

ELBのセッションとロードバランス

BIG-IP(L7)からの脱却(Cookieへ) 無通信時のタイムアウトの把握

ライセンス

クラウド用のライセンスが用意されていない !交渉あるのみ・・・

OSSの知識も

ケースを作って、横展開する

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移行時の問題SQL Server (on EC2)の冗長化時のレスポンス

業務システムでは冗長化が求められる !冗長化のオーバーヘッドが大きい 構成、リストア方法は要検討

SQL Serverの冗長化

EC2には共有ストレージがない !簡単にWSFCが組めない クラスタ専用S/Wを使った方が早い

手段 WSFC with DataKeeper

Cluster専用M/W DB Mirror SQL Server

AlwaysOn (Enterprise

コスト ◯ ◯ ◎ △

対応DB Ver. 2012~ Software による 2005~ 2012~

DBパフォーマンス

◯ ◯ △ -

切換えレスポンス

◯ Software による ◎ ◯

構築/運用 ◎ △ ◯ -

※所見です

Single(非同期) Cluster SW (同AZ)(同期) Cluster SW (同AZ)(同期) Cluster SW (別AZ)

0% 100% 200% 300%

レスポンス

(%)

DB冗長化方法の比較

DBレスポンスの比較例

RDSのSQL Serverの今後の対応に期待

アプリやQueryの改修ができれば、一番好ましい

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課題運用、構築の自動化

自動化がし易い事がAWSの大きなメリット !システム、運用の平準化を行っていく

AWS化できないシステム

データ連携などで物理的な設備、通信が必要なシステム 超レガシーなシステム

システムの疎結合化

複数のアーキテクチャ、サービスの連携、利用をしていく為 !少しずつでも作り変えていく

H/Wレスポンスが必要なものは要検討・・・基本はAWS化でまずは考える

自動化にも繋がる

OSSも積極的活用

ー 自動化のメリット ー ・ミス(リスク)の低減 ・構築、運用の対応速度の向上 ・運用体制のスリム化

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更なる効果

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多業態店舗の展開

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国内店舗の倍増2018年 2月末までに

!

420店舗

800店舗 ※店舗系システムのAWS化が優先度高

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ASEANで800店舗展開2014年 03月 17日

タイに1号店 Open !AWSで稼働中 (Singapore Region)

!※基本の構成イメージ(AMIなど)はTokyo Regionからコピー

!

他、展開中・・・

過去、海外展開をした時は、 現地に合わせたインフラ作りに大苦戦・・・ AWSでは構成検討から構築が数日で完了

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ASEANで800店舗展開オフショア開発との組み合わせ

AWSは日本で設定、運用 アプリはベトナムで構築、運用 ! 【データの受渡し、共有】 S3

【ドキュメント】 Google Drive 【コミュニケーション】 Hangouts 【課題管理】 Backlog

利用時のポイント

Regionによって利用できるサービス(VPCならAZの数や構成など)が多少違う

国内展開でも並行で実施中

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AWSの構成事例  すぐにでも出来る

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VPN in VPC利用用途: システム保守ベンダのリモート保守接続

コスト削減 システム/資産の管理、運用などからの解放 !

以前の構成

インターネットVPN 保守専用網 !利用時のポイント

ルータでのACL BGPの知識が少し必要

構成概要

冗長化前提

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SES利用用途: システムからのメール送信

メールシステムのセキュリティの維持やパフォーマンス維持システム/資産の管理、運用などからの解放 !

以前の構成

アプライアンスシステムとメールサーバの併用 !利用時のポイント

認証(ドメイン/ユーザ)を 複数リージョンで行っておく Bounce mailの処理

構成概要

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今後の取組み①AWSのサービスの活用

RedShiftやElastic Beanstalk、Data Pipelineなどの PaaS、SaaSレイヤのサービスの活用 !少しずつ試験的に実装

他クラウドとの連携

Google, Yammer, xxxxxxなど様々なクラウドサービスとの連携 Service Oriented な Cloud 利用 メール、スケジュール、掲示板、SNS、ドキュメント、 社内向けサイト、テレビ会議、その他・・・Coming soon…

使うポイントの見極めが重要

“今”の社内システムの AWS化は今後の布石

比較もしながら

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ECサイトのAWS化221616.comサイトのAWS化

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今後の取組み②積極的なAWSの専門性の高いベンダーとの連携

社内システムの知識 (社内、業務系ベンダ) !AWS化の加速と高効率なAWS化

AWSを基盤とした新たなサービスの創出

Coming soon…

AWSサービス知識だけでなく、 豊富で多様な事例の所持が重要

事業の促進が本来の我々のミッション

AWSの専門的な知識 (パートナー:ベンダー)

! クラスメソッド社 ・AWSのサポートサービス ・ECサイトの移行や運用 ・新規サービス  などを依頼

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ご清聴、ありがとうございました。