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京都大学 iPS 細胞研究所 教授 妻木 範行
B43
医薬品
医療機器
再生医療等製品
体外診断薬
www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~iact/ E-mail:[email protected]
筋・骨格軟骨 /再生医療 /iPS 細胞
対象疾患領域
キーワード
本研究では、iPS 細胞から良質な軟骨を製造し、関節軟骨損傷患者に同種移植して治療する再生医療の実現を目指している。軟骨細胞は豊富な基質で囲まれており、軟骨には血管やリンパ管が存在しないため、軟骨は拒絶反応が起きにくい組織と考えられている。それゆえ、米国では免疫抑制剤を使用することなく同種軟骨移植が実施されている。しかしながら、ドナー不足、品質のばらつき、感染のリスクなどの課題がある。我々は、 iPS 細胞が持つ多能性と無限に増えるという性質を活用し、iPS 細胞から良質な軟骨を大量に製造する技術の開発に成功した。現在、臨床用軟骨を製造するための管理体制を構築するとともに非臨床試験を実施中である。これら製造管理体制及び安全性・有効性を十分に確認した後に臨床研究を行い、その治療効果と安全性を確認する。その後、出口企業との連携により、軟骨疾患に対する iPS 細胞由来軟骨移植治療の実用化を目指す。
関節軟骨損傷患者の治療を目的として、同種 iPS 細胞から分化誘導した軟骨組織を関節軟骨損傷部に移植する。患者は免疫抑制剤を服用する負担なしで治療が受けられ、且つ、現在の治療法では望めなかった顕著な QOL の改善が見込める。
研 究 概 要
実 用 化 例
現在臨床で行われている再生医療による軟骨損傷治療法は、自家軟骨細胞移植手術(autologous chondrocyte implantation: ACI)である。ACI は患者の非荷重領域の健全な関節軟骨から軟骨片を採取し、そこから軟骨細胞を単離し、アテロコラーゲンゲル中で培養した培養軟骨を患者の骨膜とともに移植する方法である。ACI は疼痛緩和等の臨床症状の改善を認めるものの、健全な軟骨を損傷する、培養期間をはさみ軟骨採取時と移植時の 2 回の手術が必要、製造コストが高い、といった課題を抱えている。さらに軟骨細胞は細胞増幅すると変質するという性質を有するため、ACI による修復は繊維軟骨を含む組織置換となり、健常な硝子軟骨による修復に至っていないという最大の課題がある。一方、iPS 細胞由来軟骨は、バンク化された iPS 細胞を使用するため品質が安定し、硝子軟骨を必要に応じて無限に供給可能である。現在の標準的な治療法では望めなかった硝子軟骨による再生によりQOL の顕著な改善が見込める。
優 位 性
iPS particle
1
5 mm
5 mm
O iPS
iPS
・再公表 2015-64754、US2016251623 A1、EP3064577 A1、KR20160068982 A・WO2016/133208
特 許 情 報
同種 iPS 細胞由来軟骨組織による関節軟骨欠損再生
同種 iPS 細胞由来軟骨組織による関節軟骨欠損再生
同種 iPS 細胞由来軟骨組織による関節軟骨欠損再生
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