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一般財団法人日本建設情報総合センター
BIM/CIMの普及状況について
2019/11/14
JACIC建設情報研究所研究発表会
一般財団法人日本建設情報総合センター
研究開発部次長 鈴木 勝
ー受注者を対象としてー
一般財団法人日本建設情報総合センター
2
H29 H30 R元 備考
認知度 ○ ○ ○
受注実績 ○ ○ ○
入札参加意思 ○ ○ ○
投資額 ○ ○ ー
ソフトウェア関係 ○ ○ ー
回答数 432 325 361
主なアンケート項目等
※ 問が年度毎で異なる場合あり
はじめに
・JACICでも、BIM/CIMの普及に取組んでいることから、現状把握と対応検討が必要
・平成29・30年度の2ヶ年にわたり、建設関連8団体の本部・支部等及び会員企業の皆様にご協力いただき、BIM/CIM普及状況調査を実施
・平成29年度の調査結果については、BIM/CIM導入推進委員会(国土交通省:平成30年9月)(回収率は1割程度)において、費用面・人材面・機器面での問題点の把握及び対応案の策定に寄与
・平成30年度に継続的に調査を実施したが、前年度と同様な回収率
・令和元年度は、経年で普及状況及び問題点(特
にフリーワード入力から)等の把握ができるよう調
査項目(項目の厳選)及び調査時期(繁忙期を回
避)等の改善を行い調査を実施
・今回令和元年度の結果を主体に報告
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3
平成29年度のアンケート結果の概要
<費⽤⾯の課題>○BIM/CIMを進めていくための費⽤⾯での課題把握のため、「ハードウェア」「ソフトウェア」「技術
者育成」についてそれぞれにおける年間投資額(予定含む)を調査。○BIM/CIM関連の年間投資額の平均値は「ハードウェア」「ソフトウェア」はともに350万円程度、
「技術者育成」については150万円程度となった。<⼈材⾯の課題>○BIM/CIMを進めていくための⼈材⾯での課題把握のため、「10〜20歳代」「30歳代」「40歳
代」「50歳以上」について、それぞれにおける2次元CADと3次元CADとの対応⼒の⽐較を調査。
○40歳代までの技術者における3次元CADの設計等での対応⼒は従来の2次元CADに対して約3割に留まり、50歳以上に⾄っては2次元の約1割となっている。
<機器⾯の課題>○BIM/CIMを進めていくための機器⾯での課題把握のため、「各分野におけるBIM/CIMソフト
ウェア」について企業の導⼊状況を調査。○いずれかの分野で導⼊している企業は66%(288社)であり、分野別では「測量」「⼟⼯」
「道路」「橋梁」「河川構造物」での利⽤が多い状況となっている。
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4
平成30年度のアンケート結果の概要
<BIM/CIMへの取組み状況>■「既に取組んでいる」と回答した企業が139社、「積極的に取組みたい」と回答した企業が55社、「将来的に積極的に取組んでいきたい」と回答した企業が91社、計285 社 (88% ) の企業が取組むと回答している。■このことから、回答した多くの企業がBIM/CIMへの取組みを前向きに捉えていると考えられる。
<BIM/CIM等ソフトウェアの利⽤状況>■利⽤されているソフトウェアとして、ビューワと回答した企業が285社中もっとも多く198社(69%) となっており、以下3次元設計データ、点群データ活⽤、3Dモデリング、写⾴点群作成、3D統合と続いている。
<ソフトウェアの活⽤状況とこれからの活⽤意向>■「将来的には活⽤していきたい」との回答企業数が「積極的に活⽤していきたい」または「すでに活⽤している」と回答した企業の合計数とほぼ同等であったのは「VR·MR·AR等」「クラウドサービス (3D) 」ならびに「各種解析系ソフトウェア」であった。■上記、ソフトウェア群については普及途上にあり、更なる普及促進の働きかけが必要と思われる。
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1.普及の考え方について
・発注者側からはBIM/CIMが委託できることが必要→「用語・概念の認知度」「受注意欲・実績の有無」から考察
・発注者にとって好ましい回答となる場合に回答(それ以外は無返信の可能性)→発注者にとって好結果となる傾向(上限と捉える)
2.調査対象について・建設生産・管理システム全体を統一的に調査することの困難さ(何を母集団とする?)
→コンサル、施工業者各々を対象とした調査が通常→公益法人での調査の限界(会員数≠業界規模)
→複数法人に入会の業者、複数のフェーズに対応する業者あり・施工業者を対象とした調査(回答率は高くはない)でも工夫(上位○社、調査対象業者の固定 等)
→今後当調査を行う場合は、今回の回答業者を含んで調査を行う等の工夫が必要
5
令和元年度の調査にあたり
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6
調査方法等
• 調査方法
WEB回答方式(回答選択方式(一部フリーワード記入))+ヒアリング(対面)
• 調査対象
以下の協会の本部・支部経由で会員企業へ回答依頼を送付(重複の場合は1社1
回答となるよう整理)(1)日本建設業連合会 (2)日本橋梁建設協会
(3)プレストレスト・コンクリート建設業協会 (4)建設コンサルタンツ協会
(5)全国地質調査業協会連合会 (6)日本測量調査技術協会
(7)全国測量設計業協会連合会
※過去2ヶ年は全国建設業協会を対象としたが、今回は除外(協会の説明では、
「会員会社の大半において、BIM/CIMはICT施工と同義と認識」とのことから)
• 調査期間
令和元年8月19日~9月4日(n=361)
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7
回答者の属性①
175
32
83
155
19 1931
69
40
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
Ⅲ③所属団体(複数回答可)
・今回の調査では、設計・計画のフェーズでの回答者が最も多く、次いで測量、地質調査と続く
・回答者が所属している団体では、全測連が最も多く、次いで建コン、全地連と続く。これは概ね協会規模(会員数)での順位と同じ
208
136
233
100
63
110
50
100
150
200
250
a_測量 b_地質調査 c_設計・計画 d_施⼯ e_維持管理 f_その他
Ⅰ フェーズ毎の回答数(複数回答可)
BIM/CIMでは、建設生産・管理システムにおける各フェーズを対象として議論することが多いので本調査でもフェーズの概念を導入して整理する
①②
③
①
②
③
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8
回答者の属性②
0 0 4 2 9 12 15 4
54
0 01 16
116
5139
15 7 3 12 0 10
20
40
60
80
100
120
140
Ⅱ③資本⾦施⼯業務
5 0 7 7 822
51
0
2834
84
4229
23 210
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
Ⅱ②従業員数施⼯業務
↓
・資本金では、施工は10億以上、業務は1千万円以上~3千万円未満が最も多い・従業員数では、施工は501人以上、業務は21人~50人以下が最も多い
↓
↓
↓
これ以降の整理では、以下の理由により「施工」と「施工以外(以降「業務」と称す)」に大別する場合がある・測量、地質調査、計画・設計のいずれかを兼業している場合が少なくないこと・施工つまり建設業は法的に許可を受けるものであり、そのため公的な統計調査の対象となっていること等から他と扱いが異なること
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9
回答者の属性③
146115
174
93
57
7
62
21
59
7
6
40
50
100
150
200
250
a_測量 b_地質調査 c_設計・計画 d_施⼯ e_維持管理 f_その他
Ⅰ ⼊札参加機関
その他国
101 4
43
9 7
15
3 3 5 0
12
40
13
40
14
37
14
32
16
43
00
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
a_北海道 b_東北 c_北関東d_南関東 e_北陸 f_中部 g_近畿 h_中国 i_四国 j_九州 k_沖縄
Ⅱ①主な営業拠点施⼯業務
・施工は南関東((超)大手は東京に拠点)を営業拠点とする回答が多いが、業務は平均的・国の機関へ入札参加している回答者がほとんど
※営業拠点とは本店・本社等。複数想定される場合でも1回答
↓
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10
調査結果 <認知度(用語・概念)>
1628
24
56
27
74
1651
17 50
0 0
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
施⼯ 業務
Ⅰ(1)②会社全体のBIM/CIMの概念について
f_未回答
e_⼀部(概ね2割未満)の技術者での認知d_限定的(概ね2割以上から4割未満)な技術者での認知c_おおよそ半数(概ね4割以上から6割未満)の技術者が認知b_かなり(概ね6割以上から8割未満)の技術者が認知a_ほとんど(概ね8割以上)の技術者が認知
3982
25
58
14
53
929
13 38
0 1
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
施⼯ 業務
Ⅰ(1)①会社全体のBIM/CIMの⽤語について
f_未回答
e_⼀部(概ね2割未満)の技術者での認知d_限定的(概ね2割以上から4割未満)な技術者での認知c_おおよそ半数(概ね4割以上から6割未満)の技術者が認知b_かなり(概ね6割以上から8割未満)の技術者が認知a_ほとんど(概ね8割以上)の技術者が認知
・厳密な回答を期待するならば、回答者(BIM/CIMへの取組みについての責任者)が全社的にアンケートする等の手間が必要となるため、回答者の主観で構わないこととした(責任者であれば日頃から認知度を感じるところと判断)・概念について、問に説明及び説明図を添付
・用語は、半数以上の技術者の認知が7割。概念は、6割・過去の調査では、9割以上が概念(取り組み)を認知(選択肢の設定が影響と思料)
11
0
50
100
150
200
250
300
BIM/CIM
BIM/CIM HPHP
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12
調査結果 <入札参加意志①>
15189
179 80 52
3
32
23
26 7 1
1
1
2
4 22
0
3
2
60 0
0
2120
18 11 8
2
0 0 0 0 0
5
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
測量 地質調査 設計・計画 施工 維持管理 その他
Ⅰ(5)①今後の入札参加意志
f_未回答
e_わからない
d_その他
c_該当しない(再受託、下
請等で元請の意向による
ため)
b_参加する予定がない
a_参加する予定がある
・BIM/CIMの活用が義務付けられた工事・業務について、いずれのフェーズでも6割以上が入札参加の意思あり
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13
調査結果 <入札参加意志②>
0 0 0 0 0 0
23
17 18
6
0 0
2018 17
1 0 03 24
0 0 0
9 8 8
1 0 0
12
4
10
0 0 02 1 1 1 0 01 0 0 0 1 00 0 0 0 0 00
5
10
15
20
25
測量 地質調査 設計・計画 施工 維持管理 その他
Ⅰ(5)③(ⅰ)「ない」を回答した理由(複数回答可)a_会社としてBIM/CIMに対応
できるが、会社(経営者等)と
しての判断だからb_現在対応できる人が社内
にいないから
c_現在対応できるソフト、機
器が社内にないから
d_外注先、レンタル先等の調
達先を知らないから
e_BIM/CIMの発注仕様(成果
品が満たすべき基準等)がわ
からないからf_当社の事業において、
BIM/CIMでなすべきこと(業
務内容)がわからないからg_その他
h_わからない
i_未回答
56
22
6242
17 0
140
79
164
6949
34 2 5 1 3 0
59
32
66
21 2311 2 2 3 1 00 1 0 0 0 00 3 2 0 1 0
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
測量 地質調査 設計・計画 施工 維持管理 その他
Ⅰ(5)②(ⅰ)「ある」を回答した理由(複数回答可)a_既にBIM/CIMを活用し、
効率化などの成果がある
から
b_BIM/CIM活用は、世の
中の流れだから、仕事とし
て取り組みたいから
c_BIM/CIMの導入に、税制
面での優遇措置等がある
から
d_会社(経営者等)として
の判断だから
e_その他
f_わからない
g_未回答
・参加する場合、時代のニーズ対応を優先(施工は実施経験から効率化も高い)・参加しない場合は、人材・ソフト・機器がないことが理由
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14
調査結果 <BIM/CIM関連業務の外注>
65
26 55
6
13
0
79
58 116
63
37
0
1 2 1
6
0
0
1 1 2 2 0
0
5 2 5 3 1
0
0 0 0 0 1
00%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
測量 地質調査 設計・計画 施工 維持管理 その他
Ⅰ(5)②(ⅱ)実施体制
f_未回答
e_わからない
d_その他
c_すべて外注
で行う予定
b_一部外注で
行う予定
a_すべて自前
で行う予定
・施工は、業務を適宜外注しているため、BIM/CIM関連業務をすべて自前で行う回答が少なく、すべて外注で行う回答も少なくない・しかし施工以外では、通常の業務でICTを活用しているためか、外注の活用に積極的でなく、むしろ職員のスキルアップを含め内製化を目指しているものと思料
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15
調査結果 <受注実績①>
8 4 14 71 0
30
9
47
35
4
0
23
10
25
17
3
0
120
94
120
30
40
11
8 5 8 3
2
0
12 9 14 7
8
07 5 5 15
0
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
Ⅰ(4)①⼊札参加実績(フェーズ毎)
g_未回答
f_わからない
e_その他
d_当社が事業の対象としている業務・⼯事についての公⽰・公告(発注)がないc_⼊札はしたが、受注にいたらなかった
b_受注実績がある(5件以下)
a_受注実績がある(6件以上) 0 2 16 12 15 8 5 1 10 0 01 14
100
39 247 2 2 2
0 1020406080
100120140
Ⅱ③ 資本金別(業務:受注有/無)
業務・受注無し
業務・受注あり
・施工では4割に受注実績があるが、地質調査は1割に留まる・資本金別で見ると、施工は大手の受注実績が多いが、業務は満遍ない
0 0 0 0 1 3 4 1
33
0 00 0 4 28 9 11
3
21
0 00
10
20
30
40
50
60
Ⅱ③ 資本金別(施工:受注有/無)
施工・受注無し
施工・受注あり
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調査結果 <受注実績②>
2 111 9 14 15 17
0
26 33
73
33 15 8 4
00102030405060708090
Ⅱ② 従業員数別(業務:受注有/無)
業務・受注無し
業務・受注あり
・従業員数別で見みても、資本金別と同様の傾向・営業拠点別でみると、受注者数及び割合とも南関東(東京)が最も多い
0 0 1 1 1 8
31
05 06 6 7
14
20
00
10
20
30
40
50
60
Ⅱ② 従業員数(施工:受注有/無)
施工・受注無し
施工・受注あり
4 5 2
45
713
914
39
0
18
36
15
38
16
31
20
21
16
39
00
10
20
30
40
50
60
70
80
90Ⅱ① 主な営業拠点別(業務・施工)
受注なし
受注あり
↓地域 受注者割合
北海道 18.2%
東北 12.2%北関東 11.8%南関東 54.2%北陸 30.4%中部 29.5%近畿 31.0%中国 40.0%四国 15.8%九州 18.8%沖縄 -
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調査結果 <導入・活用等に関する問題点>
対応 自前 ヒト 育成
モノ ハード
ソフト
外注・情報・受注機会
・価格・選定方法
・価格・選定方法
・操作性・機能・性能
・業界育成
・人材確保
・投資判断(カネ等)
・受講・訓練機会・担当経験
(モデル・データ作成等)
(PC)
(ソフトウェア)
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調査結果 <効果をより高める改善案(回答者の提案)>
(1)投資の回収(発注件数の確保、地公体への展開、費用の公的支援、税制面の優遇)
(2)触れる機会の増加(講習会等の頻繁の開催)
(3)ソフトの改善(操作性の改善、低廉化、1ストップ化、動作環境の改善(低スペックPCでも動作可能)、ソフトウェア会社と建設会社との協業推進)
(4)外注業者の育成
(5)官側の方向付け・仕組みづくり(入札時の評価(インセンティブ付与))
(6)2次元図面の廃止
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調査結果 <発注者等への意見>
(1)勉強・認知の不足
(2)取組み姿勢の改善(受注者への高依存)
(3)発注者へのメリットであることの認識
(4)作業環境の整備(PC等)
(5)地方への配慮(情報、技術習得の機会、仕事量)
(6)中小企業の受注機会確保
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20
調査結果 <活用して良かった点>
(1)説明性の向上・合意形成の容易化
(2)ミス防止
(3)数量算出の容易化
(4)若手のやる気創出
(5)企業のイメージアップ
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21
ヒアリング① <中堅総合建設業>・国交省発注の橋梁下部工でBIM/CIMを実施
・これまで経験のある工種のため、施工について3Dでの検討を特段必要としない→担当者のスキルでこなせる範囲
・監督官からの指示によりモデルを作成
・鉄筋の干渉チェックで効果あり
・東京都の下水処理場の工事で自主的に3Dモデルを活用→合意形成に効果あり
・会社独自でBIM/CIMの研修等は行っていない
・BIM/CIMは基本本社の技術部が対応→特に設計
・人材面、資金面で余裕がないが、現場の経費による新たな取り組みを推奨
・就業者の減少に不安(危機感)→国交省を信頼して対応できるものは対応
・用語はほとんど(概ね8割以上)、概念はおおよそ半数の技術者が認知
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ヒアリング② <大手専門建設業>
・土工の下請けのみ
・ICT施工関係機器は基本レンタル
・元請がICT施工を条件としたときのみ実施→ICT施工に係る経費の増分が適切に転嫁されていない
・ICT施工の良さは認めるが、それでカバーできているのは土工全体の1割程度
・ICT施工はスキルが不要だが、ICT施工でない工事もあるのでスキルアップは不可欠
・建機メーカに操作方法等の指導を依頼
・建機メーカがデータ作成を請け負っている
・データは元請が作成→責任が不明確となるから自社で作成することはない
・自社でも3次元データを作成することはある
・用語及び概念とも一部(概ね2割未満)の技術者が認知
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23
考察
・BIM/CIMについての用語及び概念について認知(普及)はされてはきている
・BIM/CIMについて受注意欲(時代のニーズへの対応)は高いが、受注した場合の実施能力について不安がある(発注件数が十分でない(特に施工以外)ため、受注できず、十分な経験ができない)
・BIM/CIMとは発注者及び受注者双方の取組みが不可欠であり、そのメリットは第一義的に発注者側にある取組みであるが、現時点ではメリットを十分享受できていない
・これは発注者側の業務・工事でのBIM/CIMの急激な展開に、受注者側の環境整備(資機材の調達、外部化、人材育成等)が追いついていないことも一因
・今後BIM/CIM活用工事の増加が確実ななか、受注者の実施能力を高めつつ普及促進することが不可欠であり、これらを担う組織の整備が求められるところである
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24
提案
・欧米でもBIM/CIMが取組まれている
・特に独国では、普及促進のための組織(BIMコンピテンスセンター)を設置
・日本においても、普及促進ための組織(独国の例に加え、作業環境の提供等)の設置が急務
Masterplan BAUEN 4.0 の概要(抜粋)
3.BIMクラウドの構築BMVIは、BIMクラウド(無償のPF)の開発を
⽀援する。BIMクラウドの提供および運⽤はBIMコンピテンスセンターの重要なタスクとなる。
4. BIMコンピテンスセンターの設⽴ナショナルBIMコンピテンスセンターを設⽴す
る。BIMの普及促進のため、BIMクラウドの運営・管理、パイロットプロジェクトの⽀援、教育・研修等を実施する機関である。
5.BIMエクセレンスクラスターの構築⼤学や企業など、BIMに関する先進的な研究を
⾏っている組織への協⼒を推進する仕組みを構築する。
注:planen-bauen 4.0 GmbHは、BIMの普及促進のための活動を実施することを
目的に、2015年に設立された民間機関。
独国では、2020年のBIM義務化の5つの⽬標(Masterplan BAUEN 4.0 )を2017年に発表している。
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25
今後の予定
○今回の調査について
・アンケート結果の整理、関係者へのヒアリングを実施
・JACICのHPにレポートをアップ予定
○次回の調査について
・普及状況を経年で把握するために、5年後程度で再調査
→調査対象業者の選定に留意