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土壌中の汚染物質に対して、これを分解する能力 を持つ微生物に栄養分や酸素等を供給し、微生物の 力で土壌の浄化を行なう技術です。 汚染物質の種類と土壌の条件に応じて、好気性処 理と嫌気性処理があります。また、現地の微生物を 活性化させる場合と、新たに有用な微生物を移植す る場合とがあります。 ●比較的簡易な装置で原位置での処理が可能 ●長期間の処理となることもあるが比較的安価 ●汚染物質は、無害な物質まで分解処理されるので 別途処理が不要 バイオレメディエーションとは 微生物による土壌浄化(バイオレメディエーション)工法 Bioremediation Technology 処理が可能な物質 揮発性有機化合物(VOCs)、油類、その他有害有機物質 に適応できます。なお、土質や汚染物質に応じた補助工法 の選定が必要です。 分解微生 物の特定 微生物の生 活環境把握 小規模 実証実験 最適処理 工法の設計 バイオレメディエーション 工事実施 ・有用微生物の 確認 ・培養条件の決定 ・阻害要因の調査 ・分解生成物の調査 ・影響範囲の把握 ・浄化速度の確認 ・工期、工費および浄 化効率に優れた処理 システムの設計 ・システム管理 ・モニタリング ランドファーミング バイオパイル 原位置処理 汚染土壌を広げ、耕して処理 を行う 汚染土壌を盛り立てて通気し、 栄養分等を散布して処理を行う 汚染土壌を掘削せずにその場 で処理を行う ・機械的に耕すため盛土厚は 50cm程度まで ・気候に左右されるが、比較 的短期間で浄化が進む ・耕す際に、汚染物質が大気 拡散する恐れがある ・環境条件を制御できる ・排ガスや浸出水を管理できる ・耕す必要がないため、盛土高 さを高くできる ・低濃度で、広範囲に拡散し た汚染に適応可能 ・汚染や地盤が不均一な場合 は、浄化に長期間を要する 概要図 バイオパイル(油汚染) 原位置処理(VOCs汚染) - 栄養塩注入状況 - 遮水シート 厚さ:約50 cm バックホウやトラクターによる 定期的な撹拌 遮水シート 気液分離 吸引ブロワー 活性炭吸着 厚さ:約12 m 空気 注入プラント 自然注入井戸 圧力注入井戸 ㈱鴻池組 技術本部 環境エンジニアリング部 大阪 TEL 06-6245-6589 https://www.konoike.co.jp/request/index.php ㈱鴻池組 環境エンジニアリング本部 大阪 TEL 06-6245-6589 東京 TEL 03-5201-7920 https://www.konoike.co.jp/request/index.php 1910 おかげさまで、私たち鴻池組は 2021年で創業150周年

Bioremediation Technology ¯» )3...土壌中の汚染物質に対して、これを分解する能力 を持つ微生物に栄養分や酸素等を供給し、微生物の 力で土壌の浄化を行なう技術です。汚染物質の種類と土壌の条件に応じて、好気性処

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Page 1: Bioremediation Technology ¯» )3...土壌中の汚染物質に対して、これを分解する能力 を持つ微生物に栄養分や酸素等を供給し、微生物の 力で土壌の浄化を行なう技術です。汚染物質の種類と土壌の条件に応じて、好気性処

土壌中の汚染物質に対して、これを分解する能力

を持つ微生物に栄養分や酸素等を供給し、微生物の

力で土壌の浄化を行なう技術です。

汚染物質の種類と土壌の条件に応じて、好気性処

理と嫌気性処理があります。また、現地の微生物を

活性化させる場合と、新たに有用な微生物を移植す

る場合とがあります。

●比較的簡易な装置で原位置での処理が可能

●長期間の処理となることもあるが比較的安価

●汚染物質は、無害な物質まで分解処理されるので

別途処理が不要

バイオレメディエーションとは

微生物による土壌浄化(バイオレメディエーション)工法Bioremediation Technology

処理が可能な物質

揮発性有機化合物(VOCs)、油類、その他有害有機物質に適応できます。なお、土質や汚染物質に応じた補助工法の選定が必要です。

特 徴

分解微生物の特定

微生物の生活環境把握

小規模実証実験

最適処理工法の設計

バイオレメディエーション工事実施

・有用微生物の確認

・培養条件の決定・阻害要因の調査・分解生成物の調査

・影響範囲の把握・浄化速度の確認

・工期、工費および浄化効率に優れた処理システムの設計

・システム管理・モニタリング

施 工 概 要

工 法 ランドファーミング バイオパイル 原位置処理

概 要汚染土壌を広げ、耕して処理を行う

汚染土壌を盛り立てて通気し、栄養分等を散布して処理を行う

汚染土壌を掘削せずにその場で処理を行う

特 徴

・機械的に耕すため盛土厚は50cm程度まで

・気候に左右されるが、比較的短期間で浄化が進む

・耕す際に、汚染物質が大気拡散する恐れがある

・環境条件を制御できる

・排ガスや浸出水を管理できる

・耕す必要がないため、盛土高

さを高くできる

・低濃度で、広範囲に拡散し

た汚染に適応可能

・汚染や地盤が不均一な場合

は、浄化に長期間を要する

概要図

バイオパイル(油汚染)原位置処理(VOCs汚染)- 栄養塩注入状況 -

適 用 手 順

適 用 事 例

遮水シート

厚さ:約50 cm

バックホウやトラクターによる

定期的な撹拌

遮水シート

気液分離

吸引ブロワー

活性炭吸着

厚さ:約1~2 m

空気

注入プラント

自然注入井戸圧力注入井戸

㈱鴻池組 技術本部 環境エンジニアリング部大阪 TEL 06-6245-6589https://www.konoike.co.jp/request/index.php

㈱鴻池組 環境エンジニアリング本部大阪 TEL 06-6245-6589東京 TEL 03-5201-7920https://www.konoike.co.jp/request/index.php1910

おかげさまで、私たち鴻池組は2021年で創業150周年