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事例紹介事例紹介会津若松市における会津若松市における
オープンデータの取組オープンデータの取組20182018年年33月月1313日日
会津若松市 総務部情報政策課会津若松市 総務部情報政策課
※このスライドはLibreOffice Impressで作成しています!1
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● 地理福島県の西部に位置しており、磐梯山や猪苗代湖など豊かな自然に囲まれた、自然景観に恵まれたまちです
● 歴史古事記や日本書紀などにも「相津」と記され、東と北の出会う重要な接点として位置づけられています。また、会津は、戊辰の戦いによって武家支配が終焉を迎えるまで、中央と地方(奥州)との政治勢力が拮抗する一大拠点でした。
● 産業国内有数の観光産業、酒・漆器等の地場産業IC関連の最先端産業、IT関連産業の創設
● 大学平成5年開学の会津大学先進のソフト・ハードウェア・サイエンティスト養成を目的コンピュータと英語教育に特徴
会津若松市のご紹介
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会津大学
● スーパーグローバル大学(文部科学省)に採択(教員の約4割が外国人:授業・卒論は英語)
● コンピュータサイエンス領域で学生数全国1位(毎年240名入学)
● 大学発ベンチャー数が公立大で全国1位● 世界大学ランキング2018
601~800位(Times Higher Educationによる)
日本初のコンピュータサイエンス専門大学
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IT先進都市会津若松地元のコンピュータ専門大学「会津大学」を中心として、ICTに関連した産業や施策が発展してきた。
会津大学 会津若松市役所
・平成5年開学のコンピュータ理工学専門大学・先進的なコンピュータ教育
・OSSオフィスソフトウェアの導入、オープンデータへの取組などの積極的な情報化施策・「スマートシティ会津若松」を施政方針に掲げICTを推進
卒業生・在学生がICTベンチャーとして起業。多数の大学発ベンチャーが地域に集積(学生1000人あたりの起業数は日本一)
・ICT関連産業を会津若松市の重要な地場産業として認識
※会津大学公式ウェブサイトより画像引用
オープンデータの取組開始
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● オープンデータの取り組みや動向への着目⇒平成24年7月3日~
● 市公式サイトからのデータ公開 ⇒平成24年7月23日~ 住基人口、公共施設MAP
※Start Small
ライセンスの明示
CSVでデータ公開
● コンテスト(LODチャレンジ 2012)⇒公共LOD賞を受賞!! (平成25年3月)
民間のオープンデータコンテストへ参加
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出典:http://lod.sfc.keio.ac.jp/blog/?p=1071 ※「LODチャレンジJapan2012受賞作品発表のお知らせ」より
産学官公民による
「連携」
会津若松市地域情報化基本計画の策定
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平成13年度~ 3ヵ年ごと
● 第5次会津若松市地域情報化基本計画~ICTを活用した魅力ある「情報化のまち」を目指して~
≪基本目標≫● 地域コミュニティとの協働
によるきずなづくり● 災害に強いまちづくり● 情報化社会に適応した行
政サービスの向上 ● 情報発信による地域産
業・経済の発展
≪基本目標≫● 地域コミュニティとの協働
によるきずなづくり● 災害に強いまちづくり● 情報化社会に適応した行
政サービスの向上 ● 情報発信による地域産
業・経済の発展
2次計画 3次計画 4次計画
5次計画
1次計画
平成25年度~平成28年度
オープンデータ拡充・普及啓発
推進を明記
オープンデータ拡充・普及啓発
推進を明記
産学官公民による
「連携」
大学
市民
企業地域団体
行政
地域公共ネットワーク基盤構築事業実施
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● 総務省実証事業「ICT街づくり推進事業」の委託を受けて実施(平成25年9月~平成26年3月)
● 本事業で実施した6つの内容 1.ICTサービス・プラットフォームの構築 2.市民サービスのID統合 3.SDN技術を活用した災害に強い行政ネットワークの検証 4.ビッグデータ(交通情報)収集の実証 5.新規産業振興の促進 6.公共アナリティクス人材の育成
オープンデータ活用基盤「DATA for CITIZEN」を構築オープンデータ活用基盤「DATA for CITIZEN」を構築
↓ ICTサービス・プラットフォーム
オープンデータ利活用基盤「D4C」
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DATA for CITIZEN (http://data4citizen.jp)総務省「平成24年度補正予算 ICT街づくり推進事業」により構築
データをグラフ化するなど使いやすいアプリを提供
データをグラフ化するなど使いやすいアプリを提供
CSVファイルを介してデータを蓄積
CSVファイルを介してデータを蓄積
データ公開、機能要望などリクエスト受付
データ公開、機能要望などリクエスト受付
庁内検討チームの設置
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対応
評価
調整・
指示
方針報告
方針
情報化推進本部情報化推進本部
情報化統括推進委員会(CIOチーム)
情報化統括推進委員会(CIOチーム)
情報セキュリティ委員会
情報セキュリティ委員会
CIO※(副市長)CIO※(副市長)
庁内情報化推進会議庁内情報化推進会議
当市の行政全般に係る情報化推進
情報システム導入・更新
セキュリティ対策事故対応など
セキュリティ対策事故対応など
オープンデータ推進検討チーム
(関係職員による調査・研究
※CIO(シー アイ オー : Chief Information Officer)⇒最高情報統括責任者
設置
データ活用促進のためコンテストを開催・地域で活動している学生やコミュニティの成果発表の場に。庁内にもデータ活用のイメージを伝えられた
平成26年度~28年度の間、市独自にオープンデータコンテストを開催
3年間で合計138件の作品応募。具体的なデータ活用の事例として、庁内での説明・周知にも活用
市主催によるコンテストの開催
ポイント(まとめ)
・自所属で判断・決裁できる範囲でスタート(Start Small)
・APIを備えたデータ基盤の整備
・データ形式にこだわるよりまずは公開
・キーマンを地の果てまで追いかける検討チーム
・活用事例のモデル作りを重視
・各課がデータを公開するための根拠を用意
・担当者が悪ノリして楽しみながら進める
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地域で活動する主体①
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会津大学や学生、大学発ベンチャー企業などの人材を中心に、地域の草の根的な活動、シビックテックの担い手が生まれている。
CODE for AIZU OpenAppLab
・地域のIT企業・団体・行政の有志や学生などが中心になって形成する市民コミュニティ・IT技術者以外にも親しみをもって参加してもらえるよう、組織名をもじって「行動 for 会津」に・地域課題について話し合う「オープンカフェ」を定期的に開催
・会津大学内のサークル活動的な位置づけ・学生たちが開発技術を勉強しながら、様々なアプリ、サービスなどのアウトプットを創出・これまでに、オープンデータを活用したアプリ、地域課題を解決するアプリ等を制作
地域で活動する主体②
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会津大学や大学発ベンチャー企業による、組織的なモノづくり、人材育成が盛んに行われている。
大学発ベンチャー企業 データ分析講座
・ハード、ソフト問わず様々な企業が集積。勉強会やハッカソン、人材育成にも積極的①市のIoTヘルスケア事業の活性化に向けた「IoTヘルスケアハッカソン」に企業人材も参加②「街をハックする」ハッカソン、Hack For Town in Aizuの開催(コミュニティ、ベンチャー企業、市の協力)
・ベンチャー企業や自治体と連携した、会津大学のプログラム「会津IT日新館」の講座・今後、世界的に需要が見込まれる「データ分析人材」の育成を目指し、実践的なデータ分析を学ぶ
↑①
②↓
地域コミュニティ・活動への参画
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地域のコミュニティ(CODE for AIZU等)に行政職員がメンバーとして参加・データや課題、状況の共有、意見交換 →行政の課題共有や、成果物への評価・活用が進みやすくなった
市のごみ処理基本計画策定にあたり、地域のごみ問題について意見交換
雪国最大の課題「除雪」について事例共有・意見交換
地域のプレイヤーによるデータ活用事例
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「消火栓マップ」のような活用事例が具体化他地区の応援だと消火栓の場所がわからないんだよ
消火栓の位置情報を
オープンデータにしよう!
地域コミュニティ市民ハッカー、地元ICTベンチャー
市役所
地元消防団
地図検索できるアプリに
してみたよ!会津大学と連携したアプリ開発や人材育成にも積極的
↓映像出典:NHK クローズアップ現代(H26.9.17放送)
会津大学との連携による人材育成
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オープンデータ
講義に使用するデータのひとつとして、公用車位置データを
使用アナリティクス人材育成講座にて、オープンデータ「公用車位置データ」を活用した分析モデル構築を講義の題材として取り入れ、実習のインプットとして活用
公共オープンデータを教材として活用
会津大学との連携による人材育成
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・市のオープンデータや担当者からの課題をインプット →アプリ開発や、行政課題について考える材料を提供・市の保有する非公開データも匿名化し提供 →サンプルデータではなく実データを使った実践的な授業に
市のオープンデータ・匿名化データの提供 → 分析による示唆を市へフィードバック
現状と課題を把握しより深く分析するため、市職員に対し学生がヒアリング
情報政策課を会津大学の施設内に移転
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さらなる連携強化のために、物理的な距離を短縮→学生や大学関係者との情報共有や、開発の状況確認がスムーズ(同施設内で学生が開発している様子まで分かる)
情報政策課執務室を大学施設へ移転①旧:本庁舎プレハブ内②新:会津大学先端ICTラボ(通称:LICTiA)
高校生・大学生の活動・開発成果報告会@先端ICTラボ会議スペース(情報政策課執務室から徒歩5秒)
↑①
②↓
会津若松市の産学官民連携体制
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会津大学
会津若松市
連携協定
データ分析講座
授業
CODE for AIZU
職員参加
大学発ベンチャー
起業・卒業生入社
人材育成参加
インプット・人材交流
OpenAppLabインプット
協力
地域の中のそれぞれのプレイヤーが主体的に活動し、協力し合っている。
全国コンテストへの参画
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▼アーバンデータチャレンジ全国各地に散らばる「地域拠点」の1つとして参画(2015年度~)。イベント等を通じて、地域の課題解決に資する作品作りを支援。→市の取組や地域の開発者の作品を応募し、3年連続受賞(アクティビティ部門銅賞→データ部門金賞→データ部門金賞)
▼チャレンジ!オープンガバナンス奥村先生からのお誘いで、第1回(2016年度)より参画。市民協働事業や大学でのデータ分析講座と連携し作品を応募→2017年度に「Accenture Citizen First Youth」を受賞
コーポレートフェローシップへの参画①
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一般社団法人Code for Japanが主宰する「コーポレートフェローシップ」への参画(2016年11月~翌1月)
【テーマ】地域課題解決のためのデータ活用事例の創出・アイデアソン、ハッカソン等地域で開催されるイベントへの参画・市が公開するデータの見える化アプリの開発・市が運営する「福祉まっぷ」のリニューアル※株式会社シイエヌエス様から人材派遣
コーポレートフェローシップへの参画②
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2016年度に引き続き、2017年度も株式会社シイエヌエス様より人材派遣(2017年7月~9月)
【テーマ】地域との連携・協働による公共交通の検討・バス乗降者数の計測・分析アプリ開発・福島大学ゼミとの協力・意見交換・乗降者OD計測手法に関する意見交換
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真に重要なことは?
データを軸(入口)として、地域に興味を持ってもらったり、まちづくりに参画してもらうことが何より大切※それらの「結果」としてアプリや分析結果が生まれる
・大学生や若手のIT技術者など、若い世代が活躍&貢献できる分野・建設的な議論、率直な情報共有が行われやすい
ポイント(まとめ)
・目に見える成果は一握り
・やりたい人がやりたいことをやる(≒楽しくないと続かない)
・職員自らが民間の活動に参加
・来るもの拒まず
・オープンデータの整備 =地域全体での地方自治を成すためのインフラ整備
・(結果として)データ活用事例が生み出される
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今後取り組んでいくべき課題
・庁内理解の浸透 →言葉は浸透したものの、意義があまり伝わっていない
・データ活用人材の確保 →大学生だけでなく、地域全体での人材育成・発見
・さらなるデータの棚卸と公開 →Open by Defaultへの意識の切り替え
・庁内のデジタルデフォルト化、データ活用の推進 →紙のデータは死んでるデータ
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データ活用人材の確保
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1.地域に埋もれた人材を発掘する・専門学校や大学など、教育機関にアプローチする・既存のIT系の勉強会や集まりなどに参加してみる・予算が取りづらいものの、コンテストは投資対効果に優れる
2.非IT層をIT化する・小中学生や高齢者、普段ITに縁のない方に興味を持ってもらい引き込む
デジタルデフォルト化とデータ活用
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デジタル化&共有してこそ、データの価値を引き出せる
紙で蓄積しているデータなど存在しないも同然(データ活用の文脈では)。デジタル化を進めてこそ活用の道が開ける。