関数電卓の使い方

電気電子情報工学科高取 祐介

※SHARP製EL-520Tを使用します

内容

1. 基本操作2. 一般計算3. 関数計算4. 座標変換5. 複素数の計算6. 連立方程式

0. 基本操作

・電源の入／切

電源の入： ON／C電源の切： 2ndF OFF

・ 2ndF 各キーの上側にオレンジ色で示されている機能が選択

1sin 3 などの機能を計算に用いる

1. モード設定①

②

LINEエディタモードの設定

手順① 2nd Fキーを押す

手順② オレンジ色のSET UPキーを押す

手順③ 数字「2」キーを押す

手順④ 数字「1」キーを押すW-VIEWエディターモードもあるが本講義ではLINEエディタモードで行う。

・ SET UP 角度単位指定、浮動小数点の指定

・MODE 目的の計算モードを指定

度、ラジアン、グラード

0.003など、工学的指数

方程式、行列、統計など

「MODE（モード）」について本電卓は、６つのモードが用意されている。

１．一般モード（NORMAL) : MODE + 0２．統計モード(STAT) : MODE + 1３．方程式モード(EQN) : MODE + 2４．複素数モード(CPLX) : MODE + 3５．行列モード(MAT) : MODE + 4６．リストモード(LIST) : MODE + 5

１．一般モード（NORMAL) : MODE + 0

２．一般モード（NORMAL) : MODE + 0

・練習1 45+285÷3

キー操作： 45 ＋ 285 ÷ 3 = 140

・練習2815

618

キー操作： （ 18 ＋ 6 ） ÷（ 15 － 8 ） ＝ 3.428571429

)815()618(

入力修正（その１）(3＋2)÷(4－6)を (3＋2)÷(4－8) に修正

入力 テンキー操作左キー1回押す

BSキーで消去

8を入力して ＝

BS : Back Space

入力修正（その２）(3＋2)÷(4－6)を (3＋2)÷(4－8) に修正

入力 BSキーを2回押す 8 と ） を入力して ＝

・操作１

または

5105

5 × 2ndF 10x 5 5 × 10 yx 5

・操作2

5 × 2ndF 10x （-） 5

または

5 × 10 yx （-） 5

5105

45 （-） 5 ＋ ４

（ｰ）

平方根 ・・・・・ 2ndF ボタン

51.

2. 3 30

5 303.

2ndF 5

2ndF 3 30

4. 145

12

5 2ndF x 30

2ndF ( 12 ÷ 145 ）

３．関数計算

（別の方法）

指数関数 ・・・・・ log ln

ln ・・・・・ loge(X)である。底が自然対数e(=2.71…)

log ・・・・・ log10(X)である。底が10の指数関数

（練習）以下を計算せよ

1. 30log

2. 100ln

1.477121255

4.605170186

10a=X log10X=a

（10を何乗したら30になる？）

（eを何乗したら100になる？）

三角関数

• 関数電卓でできること

• 角度の取り扱い• DEG:角度[°]• RAD:弧度[rad]• GRAD：グラード（直角の1/100）[grad]

三角関数 角度の取り扱い

DEG

xx 11 tan,sin x1cos

RAD

GRAD

9090 1800

0

2000

22

100100

DEG：角度 RAD：弧度法 GRAD：グラード（直角の1/100）

三角関数 ・・・・・ sin cos tan （DEGの計算）

電卓のデフォルト設定は「DEG」

「DEG」を確認したら以下を計算せよ。

「DEG」以外になっていたら SET UP 0 0

1. sin 60°

2. cos 60°

（練習） 以下の三角関数の値を求めよ。

0.866025403

0.5

2nd F

三角関数 （RADの計算）

RADに切り替えのキー操作

SET UP 0 1

（練習1）3

cos

RADになっていたら、以下のキー操作を行う。

cos ( 2ndF π ÷ 3 ) = 0.5

2nd F

（練習2） 5.0cos 1 （RADの計算）

RADになっていたら、以下のキー操作を行う。

2ndF cos-1 0.5 = 1.047197551

2ndF DEG

「RADモード」 0.523598775

角度単位換算

例題1. 30° DEG→RAD→GRADの換算

キー操作（DEGモードにして）

30

2ndF DEG連続して

「GRADモード」 33.333333333

操作して

４．座標変換

直交座標 極座標

yy

xx

),( yxP ),( rP

r

直交座標から極座標に変換

例題１

3

4

y

x

rを求める

86989765.36

5

r

4 , 3 2ndF →rθ

極座標から直交座標に変換

例題2

y

x

35

10

rを求める

10 , 35 2ndF →xy

735764364.5

191520443.8

y

x

５．複素数の扱い

直交座標表示

極座標表示ｊy

x

z|Z|

ZZ = x + jy

Z = |Z|∠ θZ

どちらも同じ複素数Zの表し方

ちなみに

][tan 1

22

radx

y

yxZ

z

複素数の計算（１）

例題3

55

43

2

1

jZ

jZ

3

Z1+Z2を求めよ

+ 4i + 5 + 5i

8.+9.i

さらに結果を極座標表示で表せ。

12.04∠48.36

角度表示は「DEG」とすること

複素数の計算（２）

例題4

55

43

2

1

jZ

jZ

3

Z1×Z2を求めよ

+ 4i × 5 + 5i

-5.+35.i

( () )

複素数の計算（３）

例題4

602

30100

2

1

Z

Z

100

Z1×Z2を求めよ

∠ 30 ×

200.∠90.

( )

注：角度表示が「DEG」、座標表示がｒθになっていることを確認すること！

2 ∠ 60( )

さらに結果を直交座標表示で表せ。

200.i

2ndF 2ndF

複素数の計算（４）

例題4

602

30100

2

1

Z

Z

100

Z1÷Z2を求めよ

∠ 30 ÷

50.∠-30.

注：角度表示が「DEG」、座標表示がｒθになっていることを確認すること！

2 ∠ 60

さらに結果を直交座標表示で表せ。

43.30-25.i

2ndF 2ndF

６．連立方程式

2元連立方程式（2-VLEモード）

キー操作： MODE 2 0

222

111

cybxa

cybxa

22

11

ba

baD

2-VLEモードにすると

「a1?」と聞いてくるので、a1の係数を入力しENT を押すと「b1?」が聞いてくる。

途中で止める場合は、 MODE 0 で終了する。

765

432

yx

yxを求めよ。

MODE 2 0

765

432

yx

yxを求めよ。（練習）

「a1?」 2 ENT 「b1?」 3 ENT 「c1?」 4 ENT

「a2?」 5 ENT 「b2?」 6 ENT 「c2?」 7 ENT c

ENT x= -1 ENT y= 2 ENT det= -3c c c

222

111

cybxa

cybxa

（参考）

22

11

ba

baD

3元連立方程式（3-VLEモード）

キー操作： MODE 2 1

3333

2222

1111

dzcybxa

dzcybxa

dzcybxa

333

222

111

cba

cba

cba

D

MODE 2 1

422714

1765

9

zyx

zyx

zyx

を求めよ。（練習）

「a1?」 1 ENT 「b1?」 1 ENT 「c1?」 (-) 1 ENT 「d1?」 9 ENT

「a2?」 5 ENT 「b2?」 6 ENT 「c2?」 (-) 1 ENT 「d2?」 17 ENT あとは同じように入力する。

x= , y= , z= , det=