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ドローンの利活用推進に向けたガイドライン策定への取組
鈴木 真二福島ロボットテストフィールド 所長
日本無人機運行管理コンソーシアム 代表
第14回小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会令和2年7月9日 at中央合同庁舎4号館
資料8
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ドローンの利活用を推進するには戦略的な目標設定に基づく法整備と運用ガイドラインが必要
基準等技術基準(安全基準な)運用基準(運用ガイドライン等)
方針・戦略未来投資戦略ロードマップ
法制度等基本法(航空法、電波法など)事業法(物流、電力保安など)
環境整備で定められた方針や基準等に基づき、 「技術開発・導入支援」「インフラ整備」の検討を推進技術開発と連携した利活用に係る運用開発(運用構想、組織・体制、運用ガイドライン等)が重要
1.ドローンの利活用を推進するガイドライン策定
福島RTFはJUIDA、JUAV、JUTM等に委託し、RTFを活用したガイドライン整備を推進
福島ロボットテストフィールドを用いた無人航空機利活用事業の認証とパブリックセーフティのあり方に関する調査事業事業名:「福島ロボットテストフィールドを用いた無人航空機利活用事業の認証と
パブリックセーフティのあり方に関する調査事業」(2019年度)
小型無人機を用いたプラント点検におけるRTFを活用した事業者認証制度のあり方検討 福島浜通り地域における無人航空機の警備分野への活用におけるRTFを活用した事業者認証制度のあり方検討
国際イベント等における小型無人機の飛行に関してRTFを活用した事業者認証制度のあり方検討 国際イベント等におけるRTFを活用したパブリックセーフティのあり方検討
技術開発運用開発
2.ドローンを活用したプラント点検事業者認証の在り方(1)
3省活用事例集※2
チェックリスト
3省ガイドライン※1
実務マニュアル
教育カリキュラム
“プラント内等でプラント事業者がドローンを安全に活用・運用するための留意事項を整理”
例)・飛行計画策定時の留意点・リスクアセスメント・リスク対策例
“実証事業における具体的対策の取組例を掲載”
“実務を行う際に現場作業で求められる要領を具体的に整理”
“マニュアルの内容に加え3省ガイドライン及び事例集に記載されているチェックポイントも含め網羅的にチェックできる構成”
(※1)プラントにおけるドローンの安全な運用方法に関するガイドライン Ver2.0(2020年3月 石油コンビナート等災害防止3省連絡会議(総務省消防庁、厚生労働省、経済産業省)(※2)プラントにおけるドローン活用事例集 Ver2.0(2020年3月 石油コンビナート等災害防止3省連絡会議(総務省消防庁、厚生労働省、経済産業省)
“3省ガイドラインおよび実務マニュアルの内容を網羅的に習得できる構成”
作成を委託
プラント点検分野におけるドローンの安全な運用方法に関するマニュアル/チェックリスト/教育カリキュラムの作成 ⇒ ドローン点検事業者認証
ドローンサービス品質標準に関するJIS開発
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ケース1:プラント外部点検• 建物の外壁に沿うように無人航空機を飛行させ、目視外飛行で外壁の損傷を点検
• 配管の隙間などの狭小空間の損傷を点検
ケース2:プラント内部点検• 建物内部を目視外で無人航空機を飛行させ、煙突の損傷を点検
【実証実験の内容(例)】
使用機体ELIOS2(Flyability)
• 障害物にぶつかりながら飛行可能
• LEDライト搭載
▲実験場所福島ロボットテストフィールド試験用プラント、試験用トンネル
• 平時、災害時のプラントを再現• 配管やバルブ、煙突等を設置
▲
※写真は試験用プラント
福島ロボットテストフィールドのプラントでの実証実験結果を実務マニュアル等に反映
2.ドローンを活用したプラント点検事業者認証の在り方(2)
3
3.ドローンを活用した警備事業者の認証ガイドライン(1)社会の安全・安心を確保する警備分野において、警備員不足の問題が顕著。ドローン警備への期待の半面、落下や制御不能による紛失等、リスク対策体制が不可欠。警備分野への安全迅速な導入推進のためにドローン警備事業者認証ガイドラインを策定。
4
審査(航空局)
必要に応じて報告(警察等)
リスクアセスメント実施 必要により飛行許可取得(航空法対応)
ドローン運用者の選定・育成
ドローンを活用した警備運用実施
飛行記録の作成と提出
飛行計画書作成受領
飛行計画書審査・承認
必要に応じて報告
飛行記録の受領・確認
飛行計画書作成・提出
事前飛行
警備事業者飛行計画立案者 ドローン運用事業者 警備対象施設責任者 外部関係機関
警備業務における活用範囲の検討
運用体制の導出
3.ドローンを活用した警備事業者の認証ガイドライン(2) 警備分野でのドローン活用事業者業務フローの一例(ガイドラインから抜粋)
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【適用範囲】 悪意を持った違法ドローン等が飛行することでイベント運営に多大なる影響を及ぼすことが想定される国際イベント等に適用することを基本とする。
国際イベントのほか、小型無人機等飛行禁止法に規定する国の重要施設に対しても準用することができる。
【実証実験の配置例】
4.国際イベント等におけるパブリックセーフティの在り方(1) 国際イベントにおいては報道、警備、救急医療などでドローンの利活用が期待 ドローン飛行禁止法により飛行を禁止するエリアにおいて、ドローン活用とパブリックセイフティを両立するためには安全な運用を支えるシステムと運用ガイドラインの確立が喫緊の課題
国際イベントにおいて報道や警備で利用する飛行許可ドローンと正体不明ドローンの識別をUTMと簡易的なリモートIDを活用して行う方式を検証。
【国際イベントでのドローン活用イメージ】違法ドローン
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飛行事業者 イベント運営事業者 警備事業者
イベント開催前
イベント開催後
飛行申請(a)(利用用途・飛行計画)
飛行実施報告(l)
飛行計画共有(d)飛行許可通達(c)
福島RTF
ドローン飛行当日:ドローン監視、警備(j)
飛行可否検討(b)(以下、利用許可の場合)
警備仕様提示(e)
警備計画申請(f)
警備計画承認(g)
福島RTF/イベント会場にて飛行計画、警備計画の検証/リハーサル(i)
イベント開催中
飛行準備(h)
飛行実施報告(l) 飛行実施報告(l)
警備実施報告(m) 警備実施報告(m) 警備実施報告(m)
各種設備、機器の撤収、返却(k)
業務フローの一例
4.国際イベント等におけるパブリックセーフティの在り方(2) 国際イベントでのパブリックセーフティのためのドローン管理業務フローの一例
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5.災害時におけるドローン活用ガイドライン(1)
課題:災害からの復興・レジリエンス強化 ⇒ 提言:フィールドロボットの社会実装加速内閣官房:災害対応等の分野での小型無人機等の利活用推進に向けた総合的な施策の促進継続内閣府:災害対応において既に活用されているドローン等の防災基本計画への記載経産省:テストフィールド等を活用した災害時の運用ガイドライン策定と検証の推進国交省:インフラ点検や災害分野へのロボット導入加速と現場実証フィールドの提供防衛省:高度で危険な災害対応国産ロボットの研究開発と民間転用の推進
防災基本計画:無人航空機の活用について記載 ⇒ 我が国の災害に対処する能力のさらなる増進を図る
指定行政機関・指定公共機関:防災業務計画への反映⇒ 装備・体制の確立と所管業務遂行、BCP確立
災害時のドローン活用ガイドライン
災害発生時における無人航空機の特性に応じた飛行ミッションのプロファイル確立が必要である。 有人機/無人機の飛行を管理する仕組み(運航管理システムなど)が無いと衝突リスクが増える懸念がある。 無人航空機の運用調整を円滑に推進するため、無人航空機運用の知見を有する運用要員の育成が必要である。 これまでも報道機関等における有人固定ヘリについては有人機同士の衝突リスクがあった。今後は有人航空機と無人航空機との衝突リスクが想定されるため、政府・自治体を含めたルール・制度作りが喫緊の課題である。
地方公共団体:地域防災計画への反映⇒装備・体制・運用方法の確立と防災訓練での実証・評価
COCN連携活動フィールドロボット社会実装推進協議会の提言(2020年3月)
災害時におけるドローン活用ガイドラインの位置づけ
自治体のヒアリング結果
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有人機・無人機の航空運用調整活動計画の骨子(一例)
※「徳島県航空運用調整班活動計画」の概要を元に作成
主な任務・有人機/無人機の運用調整・災害状況把握及び活動航空機の調整・安全運航に関する調整・参集場所(空港、場外離着陸場)及び活動拠点等の調整
・燃料補給体制の調整・場外離着陸場及び活動拠点等での地上支援活動の調整
安全対策・安全運航確保のための航空情報やサイレントタイムの発出
・飛行計画及び災害対策活動に関わる高度区分・使用航空波その他の無線運用の調整・ヘリコプター動態管理システムによる機体管理及び情報共有
・無人航空機運航管理システムによる機体動態管理、電波調整及び情報共有
・フライトサービスの開設・報道機関等のヘリ・その他無人航空機の把握・その他安全運航に関する事項の発出
ヘリ・無人航空機等の運用●要請事案の割振調整・参画機関と調整のうえ、優先すべき事案から割振り
・要請が集中した場合は、担当する区域分け任務割、時間割等を行う
●重視する運用・情報収集/人命救助情報空白域に対する情報収集陸路到達困難区域での空からの消火・救助・救急活動人命救助のための部隊の輸送
・医療搬送広域医療搬送のためのヘリ等の活用医薬品等の搬送
予備機等の活用・運航管理会社が所有する予備機を活用・応急対策に必要な物資又は人員の輸送を検討
無人機を含めた「航空運用調整」を災害対策本部内に位置づけ
本部長
情報収集・
分析班
作戦立案班
ロジ班
部隊運用班
航空運用
調整班
医療活動班
救援物資班
統合作戦本部
副本部長(政策監、副知事、警察本部長)
統括指令室
「航空運用調整班」構成機関(案)(災害規模に応じ、拡大・縮小)
・陸/海/空自衛隊・市町村消防局・警察本部・海上保安庁
・広域医療課・指定公共機関・自治体危機管理部
5.災害時におけるドローン活用ガイドライン(2)【災害時におけるドローン活用の課題(運用・安全面)】
災害時における有人ヘリと無人機との活用ルールが未策定 報道用のドローン、その他管理外ドローンの飛行の可能性 災害時に飛行する全てのドローンの管理の必要性 災害対策本部でのドローン運用の指揮命令系統の位置づけ
有人機+無人機の航空運用調整の必要性(ガイドライン策定)
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