12
1 (一社)日本画像医療システム工業会(以下「JIRA」という)は、2016年11月から12月にかけて「第14回 画像医療システム等の導入状況と安全確保状況に関する調査」を実施しました。 この調査は、2015年暮れに続いて14回目として実施したもので、近年の画像診断システムを取り巻 く状況の変化に対応して、毎年の調査として実施されました。 この資料は、概要版として調査結果の中から安全性確保に関係する項目をピックアップして解説し ております。 1 . 調 JIRA は、29 年前の 1988 年から「医療機器の導入実態調査」を継続的に実施しております。この調 査は医療施設での機器の導入・使用の状況と保守点検を含む安全性確保の状況把握や、流通状 況などから産業界の行動指針の検討、企業全体の技術水準の向上、社会ニーズに沿った医療画 像診断機器・システムの開発方向性の探求、安全性、標準化の基礎資料などに使用し、医療機器 産業の振興に寄与することを目的としています。 2012 年 4 月の診療報酬改定において、4 列以上のマルチスライス CT、1.5 テスラ以上の MRI と 造影剤注入装置の保守管理計画の添付が必須化されましたので、2012 年調査より、保守点検実施 状況の質問装置項目にこれらの機器分類を追加し調査しています。 調査報告書本体は約700 頁の膨大な資料となりますので、「調査結果要約」と「単純集計」のみを 印刷提供し、傾向比較に有用な「設置主体別クロス集計」と「病床数別クロス集計」および「病院機能 別クロス集計」は CD にて添付する形式で頒布いたします。 (頒布に関する問い合わせは、JIRA 事務局にお問い合わせ下さい。) 2 . 調 調 (1) 調査項目 ・ 導入実態:医用放射線機器の導入状況・導入台数、導入時期・買い替え年数 ・ 利用実態:保守点検の実施状況・アフターサービスへの満足度 ・ 今後の動向:今後の導入予定 ・ 安全管理:安全管理体制の状況 (2) 調査方法 この調査は、全国の医療施設を 99 床以下、100 床~299 床、300 床~499 床、500 床以上の4つ の病床群別に分類し、その中から無作為に抽出した 1,000 施設の放射線部門技師長宛にアンケー ト用紙を郵送し、締切日までに得られた有効回答数 474 施設(回収率 47%)より得られた回答を集 計・分析して報告書としています。 1 4 ( 2 0 1 6 ) 調 (概要)

第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

1

はじめに

(一社)日本画像医療システム工業会(以下「JIRA」という)は、2016年11月から12月にかけて「第14回

画像医療システム等の導入状況と安全確保状況に関する調査」を実施しました。

この調査は、2015年暮れに続いて14回目として実施したもので、近年の画像診断システムを取り巻

く状況の変化に対応して、毎年の調査として実施されました。

この資料は、概要版として調査結果の中から安全性確保に関係する項目をピックアップして解説し

ております。

1. 調査事業の概要

JIRAは、29年前の1988年から「医療機器の導入実態調査」を継続的に実施しております。この調

査は医療施設での機器の導入・使用の状況と保守点検を含む安全性確保の状況把握や、流通状

況などから産業界の行動指針の検討、企業全体の技術水準の向上、社会ニーズに沿った医療画

像診断機器・システムの開発方向性の探求、安全性、標準化の基礎資料などに使用し、医療機器

産業の振興に寄与することを目的としています。

2012 年 4 月の診療報酬改定において、4 列以上のマルチスライス CT、1.5 テスラ以上の MRI と

造影剤注入装置の保守管理計画の添付が必須化されましたので、2012 年調査より、保守点検実施

状況の質問装置項目にこれらの機器分類を追加し調査しています。

調査報告書本体は約700 頁の膨大な資料となりますので、「調査結果要約」と「単純集計」のみを

印刷提供し、傾向比較に有用な「設置主体別クロス集計」と「病床数別クロス集計」および「病院機能

別クロス集計」は CD にて添付する形式で頒布いたします。

(頒布に関する問い合わせは、JIRA 事務局にお問い合わせ下さい。)

2. 調査項目と調査方法

(1) 調査項目

・ 導入実態:医用放射線機器の導入状況・導入台数、導入時期・買い替え年数

・ 利用実態:保守点検の実施状況・アフターサービスへの満足度

・ 今後の動向:今後の導入予定

・ 安全管理:安全管理体制の状況

(2) 調査方法

この調査は、全国の医療施設を 99 床以下、100 床~299 床、300 床~499 床、500 床以上の4つ

の病床群別に分類し、その中から無作為に抽出した 1,000 施設の放射線部門技師長宛にアンケー

ト用紙を郵送し、締切日までに得られた有効回答数 474 施設(回収率 47%)より得られた回答を集

計・分析して報告書としています。

第 14 回(2016 年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

(概要)

第 14 回(2016 年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

(概要)

〒112-0004 東京都文京区後楽 2-2-23 住友不動産飯田橋ビル 2 号館 6 階

TEL:03-3816-3450 FAX:03-3818-8920

http://www.jira-net.or.jp

Page 2: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

2

3. 調査結果の概要

3-1. 平均買い替え年数

調査結果によれば、「X線CT装置」、「血管撮影用 X 線装置」、「MRI 装置」、「核医学装置

(SPECT装置)」、「粒子加速装置」、「超音波装置」及び「CR画像処理装置」の代表的7機種の「平均

使用期間」は、2008 年の第 7 回調査から 8 回連続して“11年”を超え、本年度は 12 年となり、長期

使用が固定化され、日常の安全点検と定期的な保守管理が、より重要度を増す状況となっています。

(表 1、図 1)

表 1.平均買い替え年数 (単位:年)

図1 平均買い替え年数

0

2

4

6

8

10

12

14

X線CT装置 血管撮影用X線装置

MRI装置 核医学装置(SPECT)

粒子加速装置 超音波装置 CR画像処理装置

7機種平均

1988年調査 

1993年調査

1998年調査

2003年調査

2006年調査

2007年調査

2008年調査

2009年調査

2010年調査

2012年調査

2013年調査

2014年調査

2015年調査

2016年調査

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回

1988年調査

1993年調査

1998年調査

2003年調査

2006年調査

2007年調査

2008年調査

2009年調査

2010年調査

2012年調査

2013年調査

2014年調査

2015年調査

2016年調査

X線CT装置 8.4 8.1 9.3 9.9 9.8 10.0 10.3 10.6 10.1 10.3 10.4 10.6 11.1 11.1

血管撮影用X線装置 9.1 8.6 10.0 10.4 10.4 10.6 11.3 11.0 11.2 11.3 11.0 11.2 11.5 11.6

MRI装置 6.6 8.4 9.5 10.3 10.0 10.3 10.9 11.0 10.9 11.0 11.2 11.3 11.6 11.8

核医学装置(SPECT) 8.4 8.8 10.3 10.7 10.7 11.0 12.2 12.4 12.2 12.0 12.3 12.2 12.8 12.9

粒子加速装置 10.3 9.4 11.4 11.2 11.1 11.5 12.4 12.1 12.2 12.1 12.1 12.4 12.1 12.6

超音波装置 - 7.5 9.0 9.9 9.9 9.9 10.6 10.5 10.7 10.6 10.8 10.8 11.2 11.3

CR画像処理装置 8.1 8.3 9.6 10.1 10.2 10.3 11.0 10.9 11.2 11.5 11.5 11.8 12.1 12.5

7機種平均 8.5 8.4 9.9 10.4 10.3 10.5 11.2 11.2 11.2 11.3 11.3 11.5 11.8 12.0

Page 3: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

3

3-2. 稼働年数別台数

調査対象 54 機種の実際の使用期間を「1~5 年」、「6~10 年」、「11 年以上」の 3 区分で調査しま

したが、 長の使用期間「11 年以上」をみてみると、54 機種中 9 機種(17%)の装置が 50%以上あり、

14 機種(26%)の装置が 40%以上と長期使用の状況であるとの回答が寄せられました。(図 2)

また、「6~10 年」と「11 年以上」の合計が 50%以上の機種は 54 機種中 44 機種(81%)と多数を占

め、平均買い替え年数の長期化を裏付ける結果となっています。

(註) 図中の「*」は、今回の調査で十分な回答数が得られなかったが、参考値として掲載。

図2.稼動年数別台数

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

血管撮影用X線装置(アナログ=フィルム式)*

X線透視撮影装置(アナログ=フィルム式)*

血液照射装置

X線CT装置(ヘリカル式-シングルスライス)*

一般X線撮影装置(アナログ=フィルム式)*

ハイパーサーミア装置 *

乳房用X線撮影装置(アナログ=フィルム式)*

乾式イメージャ

ガンマカメラ(シンチレーショ ンカメラ)

CR画像処理装置(立位、臥位、その他)

自動現像装置

歯科用X線撮影装置

SPECT装置

CRTイメージャ *

その他の専用X線撮影装置 *

結石破砕装置

回診用X線撮影装置

泌尿器用X線撮影装置

フィルムチェンジャ *

車載用X線撮影装置 *

超音波画像診断装置(白黒)

一般X線撮影装置(デジタル式)

X線断層撮影装置 *

MRI装置(1.0T以上、1.5T未満)*

乳房用X線撮影装置(デジタル式)

外科用X線透視撮影装置

X線治療計画装置

核医学データ処理装置

骨密度測定装置(超音波)*

超音波画像診断装置(白黒・HCU)*

治療用粒子加速装置

治療用RI装置

X線透視撮影装置(デジタル式)

MRI装置(1.5T以上)

MRI装置(1.0T未満)*

造影剤注入装置

骨密度測定装置(X線)

その他の核医学装置 *

放射線治療計画装置

超音波画像診断装置(汎用カラー)

血管撮影用X線装置(デジタル式)

CT治療計画装置

超音波画像診断装置(循環器用カラー・HCU)*

PET/CT装置

超音波画像診断装置(循環器用カラー)

X線CT装置(ヘリカル式-マルチスライス)

超音波画像診断装置(汎用カラー・HCU)*

画像処理装置(ワークステーショ ンを含む)

FPD画像処理装置(立位、臥位、その他)

SPECT/CT装置

FPD画像処理装置(カセッテタイプ)

湿式イメージャ *

PET/MRI装置 *

PET装置 *

11年以上 6~10年 1~5年

Page 4: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

4

3-3. 保守点検実施率

保守に関する調査結果では、メーカーとの「保守契約」と「都度メーカーを呼んで点検」、「院内で

保守点検」の 3 項目を合計した“保守点検実施率”を掲載しています。(表 3、図 3)

「一般 X 線撮影装置」、「血管撮影用 X 線装置」、「核医学装置(SPECT)」、「超音波装置」及び

「CR 画像処理装置」の 5 機種の内、「一般 X 線撮影装置」、「血管撮影用 X 線装置」は前回より増加

傾向にあるものの、「核医学装置(SPECT)」、「超音波装置」及び「CR 画像処理装置」は前回より減

少傾向です。全ての医療機器の保守管理の実施義務化となった 2007 年の改正医療法の施行から

9 年半を経過した調査にもかかわらず、院内での保守点検を含む保守点検実施対応が十分に進ん

でいない状況を示しています。

「X 線 CT装置」、「MRI 装置」及び「造影剤注入装置」の 3 機種は、2012 年の診療報酬改定で、「4

列以上のマルチスライス CT」、「1.5T 以上の MRI」及び「造影剤注入装置」の保守点検計画の添付

が診療報酬算定の施設基準となりました。

2012 年調査より、「X 線 CT 装置」及び「MRI 装置」の 2 機種は、調査機種の分類を「X 線 CT 装

置(4 列未満シングルを含む)」と「X 線 CT 装置(4 列以上のマルチスライス)」、及び「MRI 装置(1.5T

未満)」と「MRI 装置(1.5T 以上)」の 2 機種 2 項目に分けています。したがって、上記 2 機種は 2010

年までと単純比較ができませんのでご注意ください。

保守点検計画の添付が義務付けられた「X 線 CT 装置(4 列以上のマルチスライス)」と「MRI 装置

(1.5T 以上)」は、それぞれ、99.3%と 98.3%となり、義務付けられなかった X 線 CT 装置(4 列未満

シングルを含む)と MRI 装置(1.5T 未満)は、それぞれ 93.6%と 74.3%となりました。X 線 CT 装置、

MRI 装置、一般撮影装置、血管撮影用 X 線装置は、前年に比べ増加していますが、100%には達し

ていません。

「造影剤注入装置」は、79.5%となりましたが、70%台に留まっているのは、診療報酬改定の施設

基準の対象機種とならなかった「血管撮影用X線装置」に使用されている「造影剤注入装置」の保守

実施率が低いためと推測されます。

今回の調査結果は、改正医療法による医療機器の安全管理体制への対応状況と、診療報酬改

定への対応状況の結果から、今後の安全管理の推進方法を考えさせられる内容となりました。

表 3 保守点検実施率 (単位:%)

第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回

1993年調査

1998年調査

2003年調査

2006年調査

2007年調査

2008年調査

2009年調査

2010年調査

2012年調査

2013年調査

2014年調査

2015年調査

2016年調査

一般X線撮影装置 - - 49.8 64.3 68.4 65.2 73.6 71.0 75.0 79.9 77.8 75.7 83.2

血管撮影用X線装置 40.2 81.0 79.0 84.9 88.6 90.3 87.3 91.6 90.6 94.9 95.0 93.4 93.8

核医学装置(SPECT) 51.3 89.2 71.8 86.6 89.6 85.8 89.3 89.0 92.1 94.5 90.1 94.9 90.7

超音波装置 6.4 16.6 30.6 28.7 35.5 39.0 34.5 43.1 48.4 54.4 49.6 52.9 51.5

CR画像処理装置 - 75.4 71.7 68.2 77.4 74.0 70.9 73.4 79.2 78.1 72.9 76.5 73.9

X線CT装置(4列以上) 99.6 99.4 98.8 98.8 99.3

X線CT装置(4列未満) 92.1 97.5 96.1 86.6 93.6

MRI装置(1.5T以上) 97.5 98.1 98.6 97.9 98.3

MRI装置(1.5T未満) 68.3 70.3 63.2 65.4 74.3

造影剤注入装置 - - 30.3 36.5 41.6 46.5 46.7 48.6 75.5 80.6 78.8 75.6 79.5

※2012年調査より、「X線CT装置」及び「MRI装置」の2機種は細分化した。

69.1 90.2 84.8 92.2 93.2 94.9 93.3 93.3

76.6 93.7 83.8 95.2 95.6 95.3 94.7 94.9

Page 5: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

5

(註 1)「保守点検実施率」=(「保守契約」、「都度メーカーを呼んで点検」又は「院内保守点検」と答えた回答数の合

計)/(当該質問への回答数合計)

(註 2)「X 線 CT 装置」及び「MRI 装置」の 2 機種は、2012 年調査より、調査機種の分類を「X 線 CT 装置(4 列未満シ

ングルを含む)」と「X 線 CT 装置(4 列以上のマルチスライス)」、及び「MRI 装置(1.5T 未満)」と「MRI 装置(1.5T

以上)」の 2 機種 2 項目に分けています。2010 年までと単純比較ができませんので、ご注意ください。

(註 3)「超音波装置」の結果は、各施設の放射線部門を調査対象にしたアンケート結果です。

図3.保守点検実施率

0

20

40

60

80

100

120

一般

X線撮

影装

血管

撮影

用X線

装置

核医

学装

置(S

PECT)

超音

波装

CR画像

処理

装置

X線CT装

置(2

010ま

で)

X線CT装

置(4

列以

上)

X線CT装

置(4

列未

満)

MRI

装置

(201

0まで

)

MRI

装置

(1.5T以

上)

MRI

装置

(1.5T未

満)

造影

剤注

入装

1993年調査

1998年調査

2003年調査

2006年調査

2007年調査

2008年調査

2009年調査

2010年調査

2012年調査

2013年調査

2014年調査

2015年調査

2016年調査

Page 6: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

6

3-4. 病床別と病院機能別保守実施状況

(1) 病床別保守実施状況

病床別の個別装置の保守点検実施状況の調査結果では、診療報酬改定の影響で各病床群に

おいて増加傾向にありますが、病床数に比例して実施率が異なります。(図 4-1~図 4-2)

「X 線CT装置」「MRI 装置」と異なって「造影剤注入装置」に約 10%強の「未実施」があるのは、

2012 年の診療報酬改定の施設基準の対象機種とならなかった「血管撮影用 X 線装置」に使用され

ている「造影剤注入装置」の保守実施率が低いためと推測されます。

(註)図中の「*」は、今回の調査で十分な回答数が得られなかったが、参考値として掲載。

図4-1 造影剤注入装置 病床別保守実施状況

52.0

49.0

49.0

47.3

46.5

39.1

43.7

52.1

44.7

46.9

26.6

29.6

18.9

33.7

41.9

30.5

21.4

27.3

23.1

13.2

42.2

40.6

42.5

40.5

40.7

26.5

26.6

30.0

32.3

26.2

26.4

21.8

19.7

27.2

25.4

18.8

21.1

28.4

15.8

20.4

16.9

8.9

15.9

21.5

19.7

23.9

22.2

25.5

26.3

24.0

10.5

9.4

8.0

10.0

9.9

16.1

12.6

9.4

16.5

6.9

17.2

18.3

17.6

14.7

10.8

15.3

17.9

15.9

20.0

19.7

13.4

12.8

10.8

13.8

10.8

5.5

6.8

6.0

5.0

12.4

12.6

14.9

14.5

7.8

15.4

23.4

19.7

24.3

28.4

18.3

28.8

26.8

22.7

21.5

39.5

13.2

13.5

13.1

12.7

18.4

5.5

8.3

7.0

5.5

5.0

5.7

6.9

4.3

3.9

5.4

14.1

11.3

10.8

7.4

8.6

8.5

25.0

18.2

13.8

7.9

7.3

10.8

8.0

6.7

6.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2016年

2015年

2014年

2013年

500床以上 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

300~499床 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

100~299床 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

99床以下 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

全体    2012年

メーカーと保守契約

メーカーに点検依頼

院内で実施

未実施

無回答

図4-2 一般X線撮影装置 病床別保守実施状況

51.7

45.5

45.8

39.8

36.0

46.5

43.3

45.3

35.6

39.8

49.4

34.3

32.6

40.0

32.0

51.9

40.3

47.5

36.0

45.5

50.2

41.8

43.4

38.4

37.8

24.9

23.0

22.7

25.9

28.6

15.2

14.4

18.8

26.7

14.1

16.9

22.5

18.0

16.0

22.7

13.9

12.5

10.2

20.0

19.3

19.6

19.5

19.2

23.1

22.3

12.0

15.0

13.8

18.4

16.3

18.2

14.4

10.3

21.8

14.8

12.0

13.7

21.3

14.0

14.4

12.7

13.9

20.3

20.0

12.5

13.4

14.4

15.2

18.4

14.9

8.6

12.5

15.3

11.4

16.7

15.2

21.6

23.1

13.9

27.3

18.1

24.5

22.5

24.0

25.8

19.0

27.8

20.3

21.3

18.2

13.4

19.3

19.2

16.1

21.3

2.9

4.0

2.5

4.5

2.5

5.1

6.2

2.6

2.0

3.9

3.6

4.9

5.6

6.0

5.2

2.5

5.6

1.7

2.7

4.5

3.4

4.9

3.0

4.0

3.7

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2016年

2015年

2014年

2013年

500床以上 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

300~499床 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

100~299床 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

99床以下 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

全体    2012年

メーカーと保守契約

メーカーに点検依頼

院内で実施

未実施

無回答

Page 7: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

7

(2) 病院機能別保守実施状況

病院機能別の個別装置の保守点検実施状況の調査結果では、病院機能別に差がみられました。

(図 4-3~図 4-4)

(註)図中の「*」は、今回の調査で十分な回答数が得られなかったが、参考値として掲載。

図4-3 造影剤注入装置 病院機能別保守実施状況

25.4

25.0

50 .0

51 .0

37 .1

49 .5

50 .0

50 .9

45 .4

46 .2

46 .8

20 .9

28 .0

24 .2

30 .8

32 .0

31 .0

29 .1

31 .1

28 .6

20 .9

25.0

25 .0

8.8

12.9

11 .1

8 .6

9 .4

11.7

10.4

11.0

22 .4

50 .0

25.0

5 .9

17 .7

3 .8

4 .7

4 .1

7.1

7 .5

7 .6

10 .4

6.3

8 .1

4 .8

4 .7

4 .7

6 .6

4 .7

6 .0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

該当しない

DPC参加表明病院*

DPC準備病院*

DPC対象病院

回復期リハビリテーション病棟

臨床研修指定病院

救命救急センター

がん診療連携拠点病院

地域医療支援病院

特定機能病院

全体 メーカーと保守契約

メーカーに点検依頼

院内で実施

未実施

無回答

図4-4 一般X線撮影装置 病院機能別保守実施状況

52.1

50.0

25.0

52.2

56.9

50.5

53.1

52.9

46.9

51.3

51.3

12.5

25.0

21.6

15.4

22.2

24.6

23.3

23.2

30.1

22.1

14.6

25.0

25.0

12.7

13.8

13.0

11.5

10.5

13.0

8 .8

12.2

17.7

25.0

25.0

9 .8

7 .7

11.6

8 .5

9 .9

13.0

7 .1

11.0

3 .1

3 .7

6 .2

2 .8

2 .3

3 .5

3.9

2 .7

3 .4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

該当しない

DPC参加表明病院*

DPC準備病院*

DPC対象病院

回復期リハビリテーション病棟

臨床研修指定病院

救命救急センター

がん診療連携拠点病院

地域医療支援病院

特定機能病院

全体 メーカーと保守契約

メーカーに点検依頼

院内で実施

未実施

無回答

Page 8: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

8

3-5. 医療機器安全管理責任者設置状況

2007 年に施行された改正医療法によって義務づけられた「医療機器安全管理責任者」の設置状

況の調査結果は、全体の 90%以上の施設が設置し改善がみられるものの、病床規模や設置主体で

差がみられました。(図 5-1、図 5-2)

図5-1 病床別 医療機器安全管理責任者 設置状況

92.8

96.5

96.6

96.0

99.0

92.9

88.9

88.1

95.1

92.3

89.3

89.2

82.2

95.0

89.7

84.1

75.7

82.0

89.5

84.1

90.7

90.1

89.8

94.6

93.1

5.7

5.1

6.1

4.2

9.5

8.8

6.7

6.2

15.9

17.6

9.8

5.3

9.1

8.0

6.9

4.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2016年

2015年

2014年

2013年

500床以上 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

300~499床 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

100~299床 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

99床以下 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

全体    2012年

設置している

設置していない

不明

無回答

図5-2 設置主体別 医療機器安全管理責任者 設置状況

94.5

94.1

88.9

95.1

85.5

86.7

85.7

85.6

90.4

91.4

92.9

91.7

86.7

100.0

91.3

92.1

92.3

92.4

97.2

94.5

96.3

94.7

100.0

96.3

98.2

100.0

100.0

90.2

93.0

100.0

90.7

90.1

89.8

94.6

93.1

3 .6

3 .9

4 .4

3 .3

8 .1

11 .2

10 .9

5 .0

4 .4

5.0

7 .1

8 .3

4 .3

7 .9

6.9

3.2

3 .7

5 .9

4 .7

8 .0

6.9

4 .0

2 .7

3 .3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2016年

2015年

2014年

2013年

その他   2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

医療法人 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

社会保険 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

公的機関 2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

大学    2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

国     2012年

2016年

2015年

2014年

2013年

全体    2012年

設置している

設置していない

不明

無回答

Page 9: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

9

「医療機器安全管理責任者」の職種は、診療放射線技師、臨床工学技士および医師の 3 職種で

約 89%を占めています。(表 5-1、図 5-3)

表 5-1 医療機器安全管理責任者の職種 (単位:%)

(註) 前回の調査より、職種の選択肢にその他を無くした。

図5-3 医療機器安全管理責任者の職種

23.7

22.7

21.7

21.1

18.3

34.7

37.1

38.4

2 .3

3 .3

2 .1

2 .6

1 .9

30.7

34.3

35 .4

33.6

35.9

7 .9

7 .9

4 .5

3 .7

3 .7

34.4

31.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

診療放射線技師 臨床工学技士 臨床検査技師

医師 薬剤師 看護師

その他 無回答

第10回 第11回 第12回 第13回 第14回

2012年調査 2013年調査 2014年調査 2015年調査 2016年調査

診療放射線技師 18.3 21.1 21.7 22.7 23.7

臨床工学技士 38.4 37.1 34.4 31.1 34.7

臨床検査技師 1.9 2.6 2.1 3.3 2.3

医師 35.9 33.6 35.4 34.3 30.7

薬剤師 0.6 0.9 0.5 0.5 0.2

看護師 3.7 3.7 4.5 7.9 7.9

その他 0.4 1.1 0.7 - -

無回答 0.8 0.0 0.7 0.2 0.5

Page 10: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

10

3-6. 医療機器保守点検計画の策定状況

同じく改正医療法で義務づけられた「医療機器保守点検計画の策定」状況に対する回答では、

「策定している」と回答した施設が 93.0%と前回の調査から 2.9%の改善になっています。

(表6、図6)

表 6 医療機器保守点検計画の策定状況 (単位:%)

(註) 第 13 回の調査より、策定状況の選択肢に不明を無くした。

今回の調査は改正医療法の施行後 9 年半を経過しており、前述の「保守点検実施率」の伸び悩

みや「医療機器安全管理責任者の設置」状況の改善率と合わせて、医療機器の安全管理体制を推

進するための診療報酬でのバックアップ等を含めた、多岐にわたる提言を訴えていきたいと考えて

います。

終わりに、本調査のアンケートにご協力いただきました全国の医療機関の方々ならびに、調査の

実務にご協力いただいた株式会社バルクに心から謝意を表します。

図6 医療機器安全点検計画の策定状況

93.0

90.1

87.5

89.4

86.5

79.7

77.4

5 .3

3 .7

6 .0

9 .5

12 .0

4 .4

4 .6

5 .4

7 .6

7 .8

1 .7

3 .2

2 .5

2 .3

2 .1

3 .2

2 .8

6 .7

5 .5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2010年

2009年

策定している 策定していない 不明 無回答

第10回 第11回 第12回 第13回 第14回

2012年調査 2013年調査 2014年調査 2015年調査 2016年調査

策定している 86.5 89.4 87.5 90.1 93.0

策定していない 6.0 3.7 5.5 6.7 5.3

不明 5.4 4.6 4.4 - -

無回答 2.1 2.3 2.5 3.2 1.7

Page 11: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書
Page 12: 第14回(2016年度) 第14 回(2016 画像医療システム等の導入状 …第14回(2016年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

〒112-0004 東京都文京区後楽 2-2-23 住友不動産飯田橋ビル 2 号館 6 階

TEL:03-3816-3450 FAX:03-3818-8920

http://www.jira-net.or.jp

第 14 回(2016 年度) 画像医療システム等の導入状況と 安全確保状況に関する調査報告書

(概要)

〒112-0004 東京都文京区後楽 2-2-23 住友不動産飯田橋ビル 2 号館 6 階

TEL:03-3816-3450 FAX:03-3818-8920

http://www.jira-net.or.jp