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第 2 章 雑貨のお店の続け方と儲け方 雑貨屋さんでギフトを買う理由 全部がギフト毎日がギフトデー 75 ページ 雑貨・ギフト・ライフスタイル店の危機管理Ⅰ 防災・防犯編 91 ページ ギフトを意識したメーカーの商品開発 (東京ギフト・ショー) ケース、チェーンなど盗られやすい、壊れやすい商 品には対策を 高価格帯を扱う店舗では独自パッケージが必須 (STYLE MEETS PEOPLE) 日頃の商品管理が万引防止に功を奏する プチギフトは売上の核(mf collection gallery) 10

第2 章 雑貨のお店の続け方と儲け方 - 書籍 · 2017. 11. 14. · 第一章 雑貨のお店の開き方 61 子”や“看板”を展示しているだけでお店らしさや、扱っている商品のイメー

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Page 1: 第2 章 雑貨のお店の続け方と儲け方 - 書籍 · 2017. 11. 14. · 第一章 雑貨のお店の開き方 61 子”や“看板”を展示しているだけでお店らしさや、扱っている商品のイメー

第 2 章 雑貨のお店の続け方と儲け方

雑貨屋さんでギフトを買う理由 全部がギフト毎日がギフトデー 75 ページ

雑貨・ギフト・ライフスタイル店の危機管理Ⅰ 防災・防犯編 91 ページ

ギフトを意識したメーカーの商品開発(東京ギフト・ショー)

ケース、チェーンなど盗られやすい、壊れやすい商品には対策を

高価格帯を扱う店舗では独自パッケージが必須(STYLE MEETS PEOPLE)

日頃の商品管理が万引防止に功を奏する

プチギフトは売上の核(mf collection gallery)

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雑貨屋さんの知恵 店名の商標登録と外国のお客様 76 ページ

雑貨・ライフスタイル店この愛すべき混沌 見たい店、研究したいショップ 138 ページ

指差し会話集はネットで配布されていることも多い

百貨店での雑貨の扱いも増えた。(伊勢丹新宿)

多くの商業地で増えた外国人買い物客

第 3 章 雑貨・ギフト業界の歩き方

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第 6 章 雑貨の仕入とギフト・ショー

これだけは知っておきたい用語 はじめての買付も安心 !?  247 ページ

主役の商品自体の詳細な情報が重要

価格やロットを各商品単位で表示している場合も

名入れ、別注、仕入以外の商品調達方法も

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ギフト・ショーの商品コンテスト マーケットの今とこれからを体現した商品が集合 275 ページ

受賞された企業の皆さん(第 76 回東京ギフト・ショー)

商品を見ながら行った各国企業との面談

バイヤーの真剣で率直な投票が受賞を決める

コンテスト会場は展示ホールの縮図

大変盛況だったスリランカでのワークショップ

第 7 章  教える、応援する。雑貨コンサルタントの仕事 全ては雑貨企業の為に

アジア企業へのレクチャー 280 ページ

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第一章 雑貨のお店の開き方

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ギフト・ショーセミナー

「雑貨店のはじめかた、儲けかた」 

店舗プランニング、実務編

 前項につづき、インターナショナル・ギフト・ショー東京のセミナー「雑

貨店のはじめかた、儲けかた /効果的な店舗開業と運営」の内容をもとに、

雑貨店、雑貨売場の「ムリとムダのない開業、運営のポイント」を紹介したい。

 前号のコンセプトワーク編(NO.1 〜 10)に続き、今回はショップデザイン、

予算策定、防犯、販売促進他の店づくりと、開業後の運営にも欠かせない=

「必ず考えて欲しい、やって欲しい」と強く感じる 10 のポイントに絞って説

明する。

11. ショップデザイン「わかりやすい、入りやすい」

 バーやレストランなどの飲食店では「隠れ家」「知る人ぞ知る」といった

お店が話題になることがあるが、雑貨店ではそういった、店頭が“わかりに

くい”店舗が話題にはなっても、成功することはあり得ない。雑貨店のショッ

プデザイン(外観、内装)は雑貨店であることが一目で「わかること」スムー

ズに「入りやすいこと」が絶対条件。

 極論だが理想は昔ながらの「八百屋さん」。店頭に商品が出ていて見られる、

触れる状態。店前の道路の状況や防犯面から商品を露出できなくても、店内

の様子が外からよく見えるようにしたい。

 主役である商品をしっかり見せる、店内の様子をしっかり見せる仕様が、

結果的に効率的(ローコストな、集客力のある)なショップデザインに繋がる。

 例えばこの(図 1)(項末に掲載)のお店では、店頭に溢れんばかりの商

品がある。そして店頭のガラス越しに店内の雰囲気、商品の陳列やスタッフ、

入店しているお客さんの様子が良くわかる。このアメリカのインテリア雑貨

や家具を販売しているお店(図 2)(項末に掲載)では、店頭に商材である“椅

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第一章 雑貨のお店の開き方

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子”や“看板”を展示しているだけでお店らしさや、扱っている商品のイメー

ジをダイレクトに伝えている。商品力に自信があればあるほど、しっかり見

せることが集客になるのだ。

12. ムダのない什器、備品「互換性がカギ」「什器も商品に」

 雑貨店の品揃えは、時代とともに刻々と変化する。近い将来の品揃えでさ

えも予測が難しい店も多い。今日マグカップを陳列していた棚に、半年後は

バッグを、来年はキャンドルを展示するかもしれない。

 品揃えが変化していく雑貨店の什器仕様の理想は、例えば「レゴブロック」

のような可変性、互換性に富んだもの。どんな大きさの商品を陳列すること

になっても、棚の高さを変更して対応できるような什器。棚の数の増減、シ

ステマテックな部品(フック等の)の有無など、様々な商品の陳列に臨機応

変に対応できるもの。清掃時、レイアウトの変更時などに楽に移動でできる

ようなキャスター付きのものなど。

 一方で個性的なデザインの什器も売場のイメージづくりに役立つ。アン

ティーク調、モダン、ポップなもの。扱う商品のテイストに合ったものであ

れば、いわゆる什器にこだわらなくても良い。商品陳列が可能で、商品の良

さを引き出すことができるものであれば、家具商品を雑貨商品の陳列に利用

することも良い。陳列に使っている家具が「隠れたベストセラー」であるお

店も多い。

13. レイアウト・売れる陳列「90cm幅」「ボリューム感」

 できるだけ導線(お客様の回遊)をスムーズに長くとる。レジカウンター

の位置、スタッフの顔の向きが入店口から、お客様にダイレクトに見えない

ようにレイアウトする、などの工夫をしたい。加えて中小(10-20 坪、33-66

㎡以下)の雑貨店のレイアウトとは、煎じ詰めれば、什器間 =通路の考え

方のことだ。少なくとも幅 90cm以上。これは人 2人が、相対して行き違え

る事ができる最低限の幅。これ以上の幅でさらにスムーズにすることも良い

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第二章 雑貨のお店の続け方と儲け方

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感覚的なものロゴデザイン、テーマカラーなどの工夫と統一感。商品のトレンド性、スタイル、素材感。イメージづくり のための店内環境への配慮 (BGM、照明 ) など。

・センスが良い・あたたかみがある・面白い ・時代にあっている・時代を先取りしている ・他にはない・刺激的・統一感がある ・雰囲気が良い  など

信頼につながるもの商品の良さ、価格の適正さ。接客や広告の誠実さ、勤勉さ、知的さ。メッセージ性の有無など。

・品質が良い・値頃感がある・清潔・丁寧な対応・説得力がある・きちんとしている・商品知識がある・歴史を感じる・アフタフォローがある  など

店としての機能性お客様が店を見つけてから買うまでの使い勝手。サービスの適切さ。

・見つけやすい・入りやすい・見やすい店内・回りやすい店内・比較しやすい陳列・手に取りやすい陳列・買いやすい会計カウンター・質問しやすい環境  など

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第二章 雑貨のお店の続け方と儲け方

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雑貨屋さんのスタッフ育成 - 簡単 ? 難しい ?

中小の雑貨店の新人スタッフ さあ、どう教える ?

 春、新しいスタッフが売場に配属されてくる。店長、マネージャー、主任、

先輩として、どんな風に指導をしていくべきかと思案中の方も多いだろう。

 専門学校(雑貨ビジネスの)他で数百人の学生の進路・就活指導にもたず

さわった経験、プロ向けの指導経験も踏まえて、新人スタッフ育成のコツを

考えてみたい。

 まず、中小の雑貨店に勤務するスタッフのマインドについて。多くの人が

「雑貨商品」に強い愛情や関心を持っているはず。雑貨商品が好きで、雑貨

の売場での仕事に憧れて、夢を持って「働きたい」と志望したはずだ。収入

や社会的地位、生活の安定だけを目的にしているのならば、雑貨店での勤務

を志す人は少ない。

 例えその愛情や関心のレベルが素人、ファン程度であったとしても(自身

の新人時代を思い出して)、その気持ちを尊重してあげるところからが育成

のスタートだ。

トレーニング

 トレーニングと表現すると堅苦しいが、要は業務を「知ってもらう」「覚

えてもらう」こと。各作業は、初回は細かく具体的に指示したい。手本を見

せながら一緒にやってみることが、一番手っ取り早い。接客トレーニングに

関してはロールプレイングが大変有効だ。

 ロールプレイイングとは役割演技法。お客様役と店員役というようにそれぞ

れの役割を決めて、実際の場面に即したやりとりを演技する訓練方法。店員側

の練習と思いがちだが、お客様側の気持ちを疑似体験するのにも大変役立つ。

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第二章 雑貨のお店の続け方と儲け方

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必須。作業 /指導リスト

 簡単で良いので、作業リストを作成しておくことをおすすめする。何をやっ

てもらいたいか、どんな風にやってもらいたいかを明確にしたい。口頭の説

明で済ませている現場も多いだろうが、教える側、教わる側ともに忘れる可

能性が否めない。

 こちらで、全て作成することはない。そのスタッフ本人にメモをとらせ作

成させるほうが理解を深めるためにも良いだろう。スタッフが作成したリス

トを、多少修正すると後々にも活かせる。

新人スタッフもお店の代表

 今日から入ったスタッフだろうが、10 年やっているベテラン店長だろう

が、お客様にとっては、どちらも等しくお店のスタッフだ。

 店頭で接客作業をさせる前に、徹底しておきたい事は、お客様の前に立つ

にあたっての心構え。お客様優先の意識、言葉使いと身だしなみ、態度やし

ぐさなど。

 商品知識やラッピング作業は、おいおい覚えさせても、間に合う事が多い

が、接客面での失敗は、取り返しがつかない事が多い。

スタッフの心の育て方

 どんな仕事でもやりがいはある。スタッフの仕事も、創意工夫や達成感、

お客様からの感謝やお褒めの言葉、上司からの良い評価がやりがいとなる。

 たとえ、単純作業のための要員と思って雇ったスタッフであっても、やり

がいを感じて熱心に仕事を行ってもらいたいのが、店長、上司としての気持

ちだろう。

 ここでは、売場や商品に愛情を持って、業務に励んでもらう。本人のやり

がいを感じてもらう=やる気を引き出す為のポイントを何点か。

1. 各作業の意味(メリット)も説明

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第二章 雑貨のお店の続け方と儲け方

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チェックした数による店舗状態の著者推測0〜10の場合すべてに渡って目配りの効いた、完成度の高い素晴らしい売場、店舗のはず。売上拡大傾向であり、様々なメリットを享受している(できる)だろう。また今後、新たなビジネス展開〜成功の可能性も大いにある。

11〜 20「良好〜普通」日々の一定の努力を惜しまない店舗。現状維持が可能だろう。弱点を克服するコトに加え新たな課題、目標を設定していっそうの努力を。

21〜 40「注意」油断ならない状態かも。すでに売り上げ不振の兆候があるのではないだろうか。日々“ルーチンワーク”のみを目的意識なく、漫然と行っている可能性あり。

41〜 60「危機」閉店や撤退も視野に入れざるを得ない状態ではないだろうか。運営方針や手法の徹底的な見直し、売り場の大幅なリニューアルを検討すべきだ。

61以上「奇跡」店舗を営業出来ている事態が奇跡 ! 程々に良好であったり、特に問題がないという場合であっても、それは一種の“まぐれ”である。継続性はまったくない。

*筆者の過去のデータに基づいたコメント。あくまでも内的要因=自店の問題に関してのものであり、外的要因=施錠、取引先、災害、エリア問題の変化等が理由である状態は踏まえていない。