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第2次 日野市学校教育基本構想 ひのっ子教育 地域と共につくる基本と先進の教育 平成26年3月 日野市教育委員会

第2次 日野市学校教育基本構想...第8項目 子供の安全確保 ・ スクールガードボランティアによる下校時の安全確保などで通学路の安全対策を推進

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第2次 日野市学校教育基本構想

ひのっ子教育 ~ 地域と共につくる基本と先進の教育 ~

平成26年3月

日野市教育委員会

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目 次

はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

第1章 第2次日野市学校教育基本構想の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

1 策定の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

2 位置づけ及び考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

3 期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

第2章 日野市のこれまでの取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

第3章 第2次日野市学校教育基本構想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6

ひのっ子教育 ~ 地域と共につくる基本先進の教育 ~

第2次日野市学校教育基本構想による学校教育の特色・・・・・・・・・・・・9

第4章 資料

1 日野市学校教育基本構想検討委員会設置要綱・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

2 第2次日野市学校教育基本構想検討委員 委員名簿・・・・・・・・・・・・14

3 第2次日野市学校教育基本構想検討委員会の検討経過・・・・・・・・・・・15

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はじめに

日野市教育委員会では、教育目標「ひらこう世界へ のびようともに つく

ろう夢を こえよう自分を」を掲げ、日野市の学校教育が向かう方向性を広く

保護者や地域と共に考えるために平成21年2月「教育のまち日野」(日野市学

校教育基本構想)を策定しました。「生きる力」、「特色ある学校づくり」、「時代

とともに歩む学校づくり」の3つの基本方針を立て、ひのっ子が未来へ、世界

へ羽ばたいていくことを願って、確かな学力、豊かな心、健やかな体の育成に

取り組み、子供たちがたくましく成長できるような教育を推進してまいりまし

た。また、ICT活用教育や特別支援教育、幼保小中連携教育の充実など、優

れた教育力により、子供たちが楽しく誇りに思える特色ある学校を、地域と共

に築いてまいりました。

グローバル化や少子高齢化、高度な情報化をはじめ、急激に社会状況が変化

する21世紀をたくましく生きていくために、人との豊かなかかわりを通して、

個性を磨き合い、新しい課題や答えを創り出していくことが望まれます。その

ために、学校や家庭、地域など、たくさんの人たちとかかわり合いをもって生

きる中で、お互いの個性を尊重し合い、認め合うことが一層大切になります。

そこで、教育目標「ひのっ子教育」を継承しながら、「教育のまち 日野」

(日野市学校教育基本構想)を基に、第2次日野市学校教育基本構想を策定い

たしました。

第2次日野市学校教育基本構想では、「地域と共につくる基本と先進の教育」

を掲げ、教育のまち日野を目指して、「21世紀を切りひらく力」、「次代をつく

る特色ある学校づくり」、「つながりによる教育」の3つの基本方針に基づき、

12の項目と36の取組を推進していきます。

今後、日野市教育委員会は、第2次日野市学校教育基本構想に基づき、子供

たちが、かかわりの中で知恵を出し合い、自立・協働・創造に向けた「21世

紀を切りひらく力」を豊かに育む教育を進めます。そして、教職員や学校は、

質の高い教育環境を整え、「次代をつくる特色ある学校づくり」に取り組みます。

また、人が豊かに生きるために体験を充実させ、学校、家庭、地域・社会が一

体となった「つながりによる教育」を推進していきます。

平成26年3月28日

日野市教育委員会

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第1章 第2次日野市学校教育基本構想の概要

1 策定の趣旨

○ これまで日野市教育委員会は平成21年2月に第1次「日野市学校

教育基本構想」を策定し、平成25年度までを計画期間とし「教育

のまち 日野」を掲げ、学校教育を推進してまいりました。

○ 社会状況の変化やこれからの教育課題に対応し「教育のまち 日野」

の一層の充実を図るため「第2次日野市学校教育基本構想を定めま

す。

2 位置づけ及び考え方

○ 第2次日野市学校教育本基本構想は、小学校、中学校の現状を把握

した上で、「第5次日野市基本構想・基本計画」(平成23年3月策

定)のもとに位置付けられ、市の他の施策と連携して推進します。

○ 教育基本法第17条2項の規定に基づく、地方公共団体が定める教

育振興のための施策に関する基本的な計画として位置付けるもので、

国の「第2期教育振興基本計画」を参考にするとともに、平成25

年 4月に東京都が策定した「第3次東京都教育ビジョン」とも整

合を図りました。

3 期間

第2次日野市学校教育基本構想は、平成26年度から平成30年度ま

で5年間とします。

期間中に児童・生徒数等の変化や、国や東京都の動向を注視しながら、

適宜必要な見直しを図っていきます。

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第2章 日野市のこれまでの取組

平成21年2月に策定した「第1次日野市学校教育基本構想」では下記の各種

施策を推進してきました。

第1項目 確かな学力の向上

・ 実践的授業研究・ICT活用教育の推進

・ 小人数指導の工夫や教員補助者配置

・ 図書館資料の充実及び市立図書館とのネットワークによる連携システムの活用

・ 論理的で問題解決的な学習課程の重視、授業力向上を目指す校内研究、OJT、教員

研修の実施

・ 各種資格検定取得の推進

・ 理科教育の充実

・ 学力テストの結果分析による授業改善

・ 放課後の補習を実施

・ 土曜日の活用を実施

・ 宿題・読書に関し、保護者と協力した取組

第2項目 豊かな心の育成

・ 自然・芸術・文化に触れる体験の充実

・ 郷土教育の推進

・ あいさつ運動の推進

・ 道徳教育の連携

・ 人権教育・いじめ防止の推進

・ 教育相談の充実、スクールカウンセラー全校配置

・ 不登校児童・生徒の学習支援、「わかば教室」の支援

・ 暴力・不良行為防止のため、生活指導を充実

第3項目 健やかな体の育成

・ 基本的生活習慣の定着、「はやね、はやおき、朝ごはん」の励行

・ アレルギー対策の推進

・ 学校給食における全校栄養士配置の自校調理方式と食材の地産地消

・ 食育推進計画との連携推進

・ 体力テストの結果分析、外遊びの奨励、一校一取組の実施

・ 部活動充実の施策を実施

・ 武道教育を推進

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第4項目 時代の要請に応える力の育成

・ 郷土日野・日本の自然・歴史等に触れる機会の創出

・ 外国語指導助手(ALT)配置、語学学習機関への生徒派遣

・ 福祉教育の推進

・ 情報活用能力向上のためのICT活用教育の充実

・ 自然体験学習、「ひのっ子エコアクション」など環境教育への取組み

・ 「プレゼンテーション大会」実施によるプレゼンテーション、コミュニケーション能

力の育成

第5項目 一人ひとりの教育的ニーズに応じた特別支援教育の推進

・ 日野市特別支援教育推進計画の推進

・ 相談システムの円滑化

・ 医療、福祉、保健、労働部門との連携

・ 特別支援教育の実践力向上のための教員研修

・ 特別支援学級、リソースルーム設置体制の整備

・ 特別支援学校との副籍制度を推進

第6項目 人間形成の基礎を培う幼児教育

・ 保・幼・小の連続したカリキュラムの実施

・ 社会性を育てる集団による遊びの工夫

・ 自然にふれる体験の推進

・ ていねいな指導・支援

・ 幼児向け図書の整備、読み聞かせ等の教育環境の整備

・ 幼稚園教諭の力量を高める実践的な研究や研修

・ 未就園児対応のため、園庭解放やWebによる情報発信等の実施

第7項目 連携を生かした特色ある学校づくり

・ 研究奨励事業による、学校ごとの実践的な授業研究

・ 保・幼・小・中の連携

・ 社会人講師派遣制度による、自然、職場、社会体験の充実

・ 学生ボランティアの派遣など、企業、大学、高校等と連携

・ 選べる学校制度を持続

・ 学校Webサイトによる積極的な情報発信

・ コミュニティ活動の場を提供

・ 平山小、東光寺小で学校運営協議会を導入

・ 空き教室の活用による学童クラブや「ひのっち」の支援

・ 学校支援地域本部の設置

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第8項目 子供の安全確保

・ スクールガードボランティアによる下校時の安全確保などで通学路の安全対策を推進

・ 日野警察による交通安全教室の開催、交通安全教育の推進

・ 関係機関と連携した「セーフティ教室」の実施、安全マップの作成

・ 学校安全管理員の配置

・ 学校安全管理員による校内の継続的な点検及び修繕

・ 定期的な防災訓練等の実施

・ 情報モラル指導、情報安全教育の推進

・ スクールカウンセラー小・中全校配置、心の相談体制の整備

第9項目 信頼される学校経営と教職員の養成

・ 学校経営重点計画及び評価シートによる学校支援、校長のリーダーシップを尊重

・ 校長をサポートする人材の派遣

・ 見える学校づくり推進、学校Webサイト充実、学校経営計画及び学校評価の公表

・ 統括校長の設置

・ 子供と向き合う時間確保にむけた、校務支援ソフト導入等による校務の効率化、人的

支援

・ 研究奨励事業による学校での実践的な研修・研究の充実

・ 教員を励ます支援として、ICTマーク表彰制度、教育広報紙並びにWebサイトで

の教育実践を紹介

第10項目 安全で快適な学校施設の展開

・ 子供数の増加対策として校舎を増築

・ 耐震補強工事の実施

・ 東光寺小の校庭芝生化、日野一中校舎壁面緑化などの環境対策の取組み

・ 生活様式、気候の変化への対応として、トイレ改修や冷暖房機の整備

・ 給水管入れ替え等計画的な修繕

第11項目 ニーズと課題に応える教育行政の推進

・ 図書館・公民館等で学習講座などにより休日等の学習機会を確保

・ 関係団体とのネットワークを推進

・ 教育センターの調査・研究機能の充実、専門機関等との連携

・ 家庭教育学級などによる家庭教育への支援

・ 現場発の改革を推進

・ 教育委員会評価により、事業の点検・評価の実施と公表

・ Webサイトによる取組状況の情報発信などによる見える教育委員会の推進

・ 日野市の総合行政として、学校教育行政の機能強化と市長部局との連携

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第3章 第2次日野市学校教育基本構想

基本方針 1 かかわりの中で知恵を出し合い、自立・協働・創造に向けた

「21世紀を切りひらく力」を豊かに育みます

○ 「人・もの・こと」とのかかわりの中で、豊かな創造力と感性を高め、一人

一人が自らの考えをもってすすんで解決しようとする力を育てます。

○ 他者との学び合いを通して、統合・発展させて考える力、新しい課題や答え

を創り出す力を高めます。

○ 人とのつながりを大切にし、豊かな表現力と伝え合う力、コミュニケーショ

ンの力を鍛え、実践力や行動力につなげます。

○ 個に応じた指導を工夫し、基礎学力の定着と向上を図り、それらを活用した

思考力・判断力・表現力を高め、学ぶ楽しさを育みます。

○ ユニバーサルデザインの環境づくり、授業づくりを推進し、全ての子供が参

加でき、理解・習得・活用できる学力を育てます。

○ ICT活用などにより、自ら課題を発見し、協働しながら主体的な課題解決

に取り組み、新たなアイディアを生み出す力を育てます。

○ 人権教育の一層の充実を図り、自分や他の人の大切さを認め、互いに尊重し

合う態度や他者と共に生きる力を育みます。

○ 子供の内面に根ざした道徳性を養い、自らの生き方についての考えを深め、

よりよく生きる力を育みます。

○ 挨拶やマナーなどの社会生活の基本を身に付け、多様な人々とかかわること

で、相手を思いやり、社会に貢献する力を育みます。

○ 身の回りにある危険を予測し、回避し、解決する力を身に付け、他者や社会

の安全を意識して行動できる子供を育てます。

○ 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、積極的に運動やスポ

ーツに親しむ態度を養い、心身の調和のとれた発達と体力づくりに励みます。

○ 自分の心とからだへの関心を高め、望ましい食習慣・生活習慣を確立し、生

涯にわたる健康づくりの基礎をつくります。

かかわりの中で個性を磨き合い、21世紀を切りひらく力の育成

自ら課題を発見し、考え、判断し、よりよく解決する確かな学力の育成

自分の大切さと他の人の大切さを認め、行動できる豊かな人間性の育成

たくましく生きるための健康・安全や体力の育成

ひのっ子教育 ~ 地域と共につくる基本と先進の教育 ~

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基本方針 2 質の高い教育環境を整え、「次代をつくる特色ある学校づくり」

に取り組みます

○ それぞれの学校が、個性と創造性のある優れた教育力により、子供たちにと

って楽しく誇りに思える特色ある学校づくりに励みます。

○ 教職員が深い子供理解に基づく人権感覚を高め、子供一人一人が「自分は大

切な存在だ!」と実感できる学校・学級づくりを推進します。

○ 教員同士の学び合いを通して相互研鑽することで、授業力や専門性を高め、

子供が主体となる魅力ある授業をデザインします。

○ 「ひのスタンダード(通常の学級での特別支援教育のスタンダード)」の充実

を図り、全ての教室で特別支援教育の視点に立った教育の質を向上させます。

○ 特別支援教育推進のための教員の指導力向上に努め、一人一人の教育的ニー

ズに応じたきめ細やかな支援を充実させます。

○ どの子も安心して豊かに学べる教育環境を整え、学校と家庭、地域、関係機

関が綿密な連携を図り、一貫した相談・支援体制を整えます。

○ ICT活用などによる協働型・双方向型学習を推進し、協調的・創造的な問

題解決などの新たな学びを創造します。

○ 安全・安心な学校環境を整備し、地域の方々と共に、子供たちが伸び伸びと

活躍できる学びと生活の空間をつくります。

○ 学校と家庭・地域が、教育の情報を双方向に発信・受信し、地域と共に開か

れた学校づくりを進めます。

○ 「互恵性」と「学びの連続性」を視点に、子供同士の交流や合同活動などを

充実させ、幼児教育と小学校教育の滑らかな接続を図ります。

○ 近隣の小・中学校における連携教育を充実させ、9年間の義務教育における

子供の育ちを支え、地域全体で一人一人を豊かに育てます。

○ 小・中学校と高等学校や特別支援学校、大学との連携を通して、校種を超え

た教員の交流や接続を意識した教科等の連携を推進します。

次代をつくる特色ある学校づくりと魅力ある学級・授業のデザイン

一人一人の教育的ニーズに応じた特別支援教育の充実

ICT環境、安全・安心な学校づくりと教育環境の充実・整備

幼保小中高による連携を生かした教育の推進

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基本方針 3 人が豊かに生きるために体験を充実させ、学校、家庭、地域・

社会が一体となった「つながりによる教育」を推進します

○ 地域・社会の一員として、郷土及び日本の伝統・文化を学び、守っていくと

ともに、ふるさと日野を愛し、社会とかかわるひのっ子を育てます。

○ グローバルな視野をもった国際コミュニケーションスキルを育成し、社会の

変化に柔軟に対応し、世界で活躍できるひのっ子を育てます。

○ 自分と異なる価値観や文化を認め、自らのよさを発揮し、夢の実現に向けて

自分をこえようとするひのっ子を応援します。

○ 児童館、学童クラブ、ひのっち、学校が連携し、子供たちの情操を高め、交

流を深めるとともに、子供の居場所・遊び場・体験の場を確保します。

○ 保護者や地域の教育参加を促進し、学校と家庭、地域全体で子供を豊かに育

て、絆づくりと活力あるコミュニティの形成を目指します。

○ 防災、防犯・安全への関心を高め、自ら判断し、すすんで行動し、地域・社

会に貢献できる子供を育て、人々が支え合う地域づくりを推進します。

○ 豊かな愛情をもって子供とかかわり、一人一人の個性の伸長と自尊感情を育

み、子供を包み込むよう家庭の受容力向上を目指します。

○ 学校と連携した家庭教育を重視し、人としての考え方や生き方などを確かに

身に付けさせ、家庭の教育力向上を目指します。

○ 夢に向けて努力を惜しまず、継続することの大切さを味わう体験を重ね、家

庭学習の習慣を定着させ、生活習慣の確立を目指します。

○ 地域の自然や歴史を教材とした郷土教育を推進し、体験を通して、子供たち

の興味や創造性、感性を豊かに育みます。

○ 文化・芸術、スポーツなど、本物に触れる機会を豊かにし、子供たちの個性

や才能を見いだし、伸ばします。

○ ものづくりを体験したり、工業や農業、福祉などに携わる人々と交流したり

して、創意工夫と努力の大切さを実感できる機会を提供します。

グローバルな視野をもったつながりによる教育

子供の居場所・遊び場の確保と人々が支え合う地域づくり

学習・生活習慣の確立と家庭の受容力・教育力の向上

自然や歴史、文化・芸術、スポーツ、ものづくりなどに触れる豊かな体験

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基本方針 1 21世紀を切りひらく力

21世紀をたくましく生きていく子供たちには、高度な情報化やグローバル化、少子高

齢化、資源の有限化など、様々な課題を受け入れ、乗り越えていくことが望まれます。幸

福で、よりよい社会を築いていくために、新しい知識やアイディア、技術を創り出してい

くことが必要であり、他者とのコミュニケーションがますます重要になります。

人との豊かなかかわりを通して、個性を認め合い、磨き合います。また、かかわりの中

で知恵を出し合い、自立・協働・創造に向けた「21世紀を切りひらく力」の育成を目指

していきます。

○ 子供たちに育てたい力は、「21世紀を切りひらく力」です!

子供たちが新しい課題や答えを創り出し、実践力や行動力につなげます。

・豊かな創造力と感性

・自らの考えをもつ

・すすんで解決しようとする

・統合・発展させて考える

・新しい課題や答えを創り出す

・豊かに表現し、伝え合う

・コミュニケーションの力

・実践力・行動力

○ かかわり、学び合い、つながりを大切にして学んでいきます!

(1) 「人・もの・こと」とのかかわりの中で …

人、自然や歴史、文化・芸術、スポーツ、ものづくりなど、資源や環境を生かし

た豊かな体験活動や交流活動を充実させます。「こと」とのかかわりとは、人と人、

人とものとのかかわりによって生じる出来事や現象などを表します。

(2) 他者との学び合いを通して …

子供同士、子供と教師が互いの考えを伝え合い交流し合うことで、新しい発見を

したり、自らの考えを見直したりして、理解を深めていきます。この学び合いを通

して、統合・発展させて考える力、新しい課題や答えを創り出す力を高めます。

(3) 人とのつながりを大切に …

個人で考えることには限界があります。相互に考えを伝え合い、人と人とのつな

がりの中で、個性を認め合い、磨き合いながら学び続けていくことが大切です。そ

こで、豊かな表現力と伝え合う力、コミュニケーションの力を鍛え、実践力や行動

力につなげていきます。人と人とのかかわりや交流を通して、コミュニケーション

力を育て、他の人と心を通い合わせたり、自分を見つめたりすることを大切にして

いきます。

第2次日野市学校教育基本構想による学校教育の特色

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基本方針 2 次代をつくる特色ある学校づくり

ICT(情報通信技術)活用やユニバーサルデザインの環境づくり、授業づくりなど、

質の高い教育環境を整え、個性と創造性のある優れた教育力により、次代をつくる特色あ

る学校づくりに励みます。

教職員は、深い子供理解に基づく人権感覚や授業力、専門性を高め、子供が主体となる

魅力ある学級や授業をデザインし、子供たちの確かな学びを保障します。そのために教員

には、基礎的な学びを充実させるためのきめ細やかな設計力と子供同士の柔軟な学び合い

を支えるデザイン力が求められます。

○ 特別支援教育、ICT活用教育、幼保小中連携教育を基盤にしています!

(1) ユニバーサルデザインの環境づくり、授業づくり

「特別な支援を必要としている子供への適切な支援は、全ての子供にとっても有

効な支援となる」というユニバーサルデザインの考えに基づいて、全ての子供が

参加でき、理解・習得・活用できる学力を育む授業づくり、安心して豊かに学べ

る環境づくりを大切にしています。

※ ひのスタンダード(通常の学級での特別支援教育のスタンダード)

<環境づくり>

① 場の構造化 ② 刺激量の調整

② ルールの明確化 ④ クラス内の相互理解の工夫

<授業づくり>

① 時間の構造化 ② 情報伝達の工夫

③ 参加の促進 ④ 内容の構造化

※ リソースルーム(個別の学習支援室)

各校※には、リソースルーム(個別の学習支援室)があります。それぞれの子

供に合った教材や教具を用いて、リソースルームティーチャーと1対1で学びま

す。 ※小学校全校、中学校3校(平成26年4月現在)

(2) ICTなどを活用した授業による新たな学びの創造

確かな学力を育て、学びを豊かにするために、ICTを活用した授業を行ってい

ます。子供たちがICT機器を操作しながら、自らの課題に挑戦したり、知恵を出

し合い、考えを伝え合ったりするなど、主体的・創造的に学ぶツールとしてICT

を活用した授業の可能性が広がっています。

(3) 学びの連続性と互恵性を意識した交流や連携教育

就学前教育から小学校教育に滑らかに接続できるように、幼稚園・保育園と小学

校の学びの連続性や互恵性を意識した交流(5歳児と小学校5年生の交流など)を

充実させています。また、小学校と中学校の連携を視点に、教科指導の内容や方法

の連携、行事等における交流などを進めています。さらに、高等学校や大学等との

連携にも力を入れていきます。

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基本方針 3 つながりによる教育

学校、家庭、地域・社会が、それぞれの役割を自覚し、連携・協力しながら、みんなで

子供たちの教育を支援していきます。地域にある様々な力を結集し、子供たちの育ちと学

びを支えていきます。

※身近な生活基盤である地域社会と、地球環境で生活する際にかかわる社会を一

体としてとらえ、「地域・社会」としています。

(1) ふるさと日野を愛し、すすんで地域・社会とかかわる

まずは、自分の地域や郷土を知り、日本の伝統・文化を学び、守っていくこと

が大切です。人と豊かにコミュニケーションを図るためには、地域・社会の一員

としての誇りをもち、自ら地域・社会とかかわろうとする態度を育てます。

(2) グローバルな視野をもった国際コミュニケーションスキルの育成

グローバルな世界で活躍するために、外国語を用いたコミュニケーションを充

実させるだけでなく、自らの考えをもち論理的に考える力、柔軟な対応力や許容

力などを鍛え、よりよい社会を築いていくために努力を惜しまない子供を育てま

す。

(3) 自分のよさを発揮し、夢の実現に向けて自分をこえようとする

様々な人とのかかわりや交流を通して、自分と異なる価値観や文化に出会った

り、人と心を通い合わせたり、自分のよさを発揮したりすることができます。自

分を見つめ、夢の実現に向けて自分をこえようとする子供たちをみんなで応援し

ます。

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第4章 資料

1 日野市学校教育基本構想検討委員会設置要綱

(設置)

第1条 日野市立学校の学校教育のあり方を検討するため「日野市学校教育基本構想検討委

員会(以下「委員会」という。)を設置する。

(所掌事項)

第2条 委員会の所管事項は、次のとおりとする。

(1) 学校教育基本構想の検討

(2) その他学校教育基本構想の検討に必要なこと

(構成)

第3条 委員会は、別表に掲げる者をもって構成する。

(任期)

第4条 委員の任期は、委員会が設置された日から基本構想について報告した日までとする。

ただし、任期中に委員が交代するときは、後任者の任期は、前任者の残任期間とする。

(委員長及び副委員長)

第5条 委員会に委員長及び副委員長を置く。

2 委員長は、学識経験者をもって充てる。

3 委員長は、委員会を代表し、会務を総理する。

4 副委員長は、委員の中から委員長が指名する。

5 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、そ

の職務を代理する。

(会議)

第6条 委員会は、委員長が招集する。

2 委員長は、必要があると認めるときは、会議に委員以外の者の出席を求め、説明又は意

見を聴くことができる。

(報告)

第7条 委員会は、検討の途中経過及び結果を教育委員会に報告する。

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(謝礼)

第8条 委員が会議に出席したときは、謝金として別に定めた額を支払う。

(庶務)

第9条 委員会の庶務は、教育委員会学校課において処理する。

(その他)

第10条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、教育長が別に

定める。

付 則

この要綱は、平成19年10月1日から施行する。

付 則(平成24年4月1日)

この要綱は、平成24年4月1日から施行する。

付 則(平成25年7月1日)

この要綱は、平成25年7月1日から施行する。

別表(第3条関係)

学識経験者 2名

日野市立幼稚園長の代表 1名

私立幼稚園長の代表 1名

日野市立小学校長の代表 1名

日野市立中学校長の代表 1名

都立高校校長の代表 1名

小学校PTAの代表 2名

中学校PTAの代表 2名

地区育成会の代表 1名

社会教育委員の代表 1名

学校運営協議会の代表 1名

行政部門

企画部長

子ども部長

教育部長

教育指導担当参事

教育センター所長

5名

合計 19名

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2 日野市学校教育基本構想検討委員会委員名簿

学識経験者 青木 秀雄 明星大学教授

学識経験者 白尾 美佳 実践女子短期大学教授

日野市立幼稚園長の代表 井上 宏子 日野市立第七幼稚園長

私立幼稚園長の代表 福田 多恵子 日野多摩平幼稚園長

公立小学校長の代表 加藤 敏行 日野市立七生緑小学校長

公立中学校長の代表 中村 宏 日野市立七生中学校長

都立高校長の代表 青木 修 東京都立日野台高校校長

小学校PTAの代表 小島 昇

小学校PTAの代表 東 桜子

中学校PTAの代表 飯田 ニ美子

中学校PTAの代表 戸塚 丈夫

地区育成会の代表 佐野 礼子

社会教育委員の代表 土屋 和子

学校運営協議会の代表 鯨井 俊彦

行政1 企画、財政 渡邊 博朗 企画部長

行政2 子ども全般 大島 康二 子ども部長

行政3 教育全般 田倉 芳夫 教育部長

行政4 教育指導 大野 正人 教育指導担当参事

行政5 相談、研究、

不登校

松澤 茂久 教育センター所長

事務局

米田 裕治教育長 松本 茂夫教育部参事

鈴木 俊之学校課長 島川 浩一ICT活用教育推進室長兼統括

指導主事

関戸 寿憲学校課指導係長 佐藤 正明指導主事

大野 実学校課指導係 長﨑 将幸指導主事

小松 有希子学校課指導係 加藤 ユカ指導主事

Page 17: 第2次 日野市学校教育基本構想...第8項目 子供の安全確保 ・ スクールガードボランティアによる下校時の安全確保などで通学路の安全対策を推進

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3 第2次日野市学校教育基本構想検討委員会の検討経過

日 時 検 討 内 容

第1回 平成25年

7月24日(水)

・委員の紹介

・委員長、副委員長の選任

・これまでの学校教育の施策について説明

・各委員の所感について

第2回 平成25年

9月12日(木)

・各委員の所感の集約について

・市民より寄せられた「日野の教育への思い」

について

・事務局骨子案について

第3回 平成25年

11月19日(火)

・第2次学校教育基本構想素案の検討について

第4回 平成26年

1月14日(火)

・第2次学校教育基本構想素案(修正案)の検

討について

・パブリックコメントの方法、時期等について

2月

平成26年

2月1日~

2月14日

パブリックコメントの募集(広報掲載など)

第5回 平成26年

3月11日(火)

・パブリックコメント結果について

・最終報告書(案)の検討について