161
2 部(モジュール 2CTD の概要(サマリー) 2.7 臨床概要 2.7.1 生物薬剤学及び関連する分析法の概要 2.7.2 臨床薬理の概要 2.7.3 臨床的有効性の概要 2.7.4 臨床的安全性の概要 2.7.5 参考文献 2.7.6 個々の試験のまとめ 鳥居薬品株式会社

第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

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第 2 部(モジュール 2)

CTD の概要(サマリー)

2.7 臨床概要 2.7.1 生物薬剤学及び関連する分析法の概要

2.7.2 臨床薬理の概要

2.7.3 臨床的有効性の概要

2.7.4 臨床的安全性の概要

2.7.5 参考文献

2.7.6 個々の試験のまとめ

鳥居薬品株式会社

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略号一覧及び用語の定義

略号一覧

略号 省略していない表現

英語 日本語

ACT Asthma control test 喘息コントロールテスト AHQ-Japan Asthma health questionnaire-Japan AHQ-Japan QOL 調査票

AU Allergy unit 米国の標準化アレルゲンエキスの活性を表す単位の

一つ Der far Dermatophagoides farinae コナヒョウヒダニ Der pte Dermatophagoides pteronyssinus ヤケヒョウヒダニ

FAS Full analysis set 大の解析対象集団 FEV1 Forced expiratory volume in one second 1 秒間努力呼気容量(又は 1 秒量)

%FEV1 % Forced expiratory volume in one second 年齢,性別,身長を基にあらかじめ算出された健常

者の予測 1 秒量(FEV1予測値)に対する患者の 1 秒

量(FEV1実測値)の比率 HDM House dust mite 室内塵ダニ IgE Immunoglobulin E 免疫グロブリン E IgG Immunoglobulin G 免疫グロブリン G

JRQLQ Japan Rhinitis Quality of Life Questionnaire 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票 LLT Lowest level term MedDRA/J の下層語

MedDRA/J Medical dictionary for regulatory activities/J ICH 国際医薬用語集日本語版 PSUR Periodic safety update report 定期的安全性 新報告

PT Preferred term MedDRA/J の基本語 QOL Quality of life 生活の質 RAST Radioallergosorbent test 放射性アレルゲン吸着試験 SCIT Subcutaneous immunotherapy 皮下注射によるアレルゲン免疫療法 SOC System organ class MedDRA/J の器官別大分類

鳥居薬品株式会社2.7の略号及び用語の定義一覧

1

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用語の定義

用語 定義

急速法 アレルゲン免疫療法における増量法で,ラッシュ法やクラスター法がある。 従来法 アレルゲン免疫療法における増量法で,50%増量法や 100~200%増量法がある。 ALK 社 デンマークに本社を置く製薬会社(ALK-Abelló 社)

Der f Der far の抽出アレルゲンエキス Der f 1 Der far 糞体由来の主要アレルゲン Der f 2 Der far 虫体由来の主要アレルゲン Der p Der pte の抽出アレルゲンエキス

Der p 1 Der pte 糞体由来の主要アレルゲン Der p 2 Der pte 虫体由来の主要アレルゲン

HDM SCIT ダニアレルゲンを用いた皮下注射によるアレルゲン免疫療法 TO-204 TO-204 皮下注の開発コード

TO-204 皮下注

Der far 及び Der pte の各抽出液を等量混合した注射液で,10,000 AU/mL の活性を有す

る。 ALK 社が米国,カナダ等で販売している SCIT 用の Allergenic Extract Standardized Miteと同じものである。

Allergenic Extract Standardized Mite

ALK 社が米国,カナダ等で販売している HDM アレルギー疾患用注射剤の総称で 6 種

類の製剤に分類される(下表参照)。いずれも 10,000 AU/mL の活性を有する。

Allergenic Extract Standardized Mite の種類とその構成成分

Allergenic Extract Standardized Mite:製剤 A,B,C,D,E,F の総称 TO-204 皮下注:製剤 F と同じ

構成アレルゲン Der far エキス Der pte エキス 両者の混合液

皮膚テスト用 製剤 A 製剤 B 製剤 C SCIT 用 製剤 D 製剤 E 製剤 F

鳥居薬品株式会社2.7の略号及び用語の定義一覧

2

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2.7.1 生物薬剤学及び関連する分析法の概要

2.7.1.1 背景及び概観

TO-204 皮下注は,皮下注射によるアレルゲン免疫療法(SCIT)のためのアレルゲン製剤であり

HDMアレルギー性鼻炎及びHDMアレルギー性喘息の治療薬として製造販売承認申請を行うもの

である。

今回の製造販売承認申請の評価資料とする臨床試験としては,HDM アレルギー性鼻炎患者及び

HDM アレルギー性喘息患者を対象に,TO-204 皮下注を用いた SCIT を行い,安全性の評価を主目

的としたTO-204第 III相臨床試験 長期投与試験を実施した。今回実施した臨床試験はこのTO-204

第 III 相臨床試験 1 試験のみである。

今回の臨床試験で使用した TO-204 皮下注は 1 製剤のみで,使用した製剤はガラスバイアルに充

填した液状の注射剤(容量 10 mL)であり,1 mL あたり 10,000AU の活性を有する。なお,本剤

は Der far 及び Der pte 由来のアレルゲンエキス(10,000AU/mL)を等量に混合したものである。

TO-204 皮下注の有効成分である主要アレルゲンはタンパク質であることから,皮下投与したア

レルゲンは血中に移行した後,組織中及び血液中のタンパク質分解酵素により速やかに分解を受

けると考えられ,TO-204 未変化体の検出は困難である。

以上のことから TO-204 皮下注の生物薬剤学に関連する試験は実施しなかった。

2.7.1.2 個々の試験結果の要約

該当しない。

2.7.1.3 全試験を通しての結果の比較と解析

該当しない。

2.7.1.4 付録

該当する付録はない。

鳥居薬品株式会社

3

2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法

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2.7.2 臨床薬理の概要

TO-204 皮下注の主要アレルゲンである Der f 1, Der f 2, Der p 1, Der p 2 はいずれもタンパク質で

ある。タンパク質は一般に体内で速やかに代謝を受けることから,主要アレルゲンが血中に移行

したとしても速やかに分解,代謝されると考えられ,アレルゲンタンパクそのものが体内循環さ

れることは殆ど無いと考えられる。したがって,TO-204 皮下注を用いた臨床薬理学的な検討は必

要ないと考え実施していない。

2.7.2.1 背景及び概観

該当しない。

2.7.2.2 個々の試験結果の要約

該当しない。

2.7.2.3 全試験を通しての結果の比較と解析

該当しない。

2.7.2.4 特別な試験

該当する特別な試験はない。

2.7.2.5 付録

該当する付録はない。

鳥居薬品株式会社

1

2.7.2 臨床薬理試験

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2.7.3 臨床的有効性の概要

2.7.3.1 背景及び概観

HDM アレルギー性鼻炎及び喘息は,本邦ではスギ花粉症と並ぶ重要なアレルギー疾患である。

日本ではこれまで鳥居薬品株式会社が販売する「診断用アレルゲン皮内エキス治療用アレルゲン

エキス皮下注「トリイ」ハウスダスト 1),及び治療用アレルゲンエキス皮下注「トリイ」ハウス

ダスト 2)」が HDM アレルゲンエキスの代用品として HDM 免疫療法に使用されてきたが,これら

の「ハウスダスト」はいわゆる家庭の埃であり,主たるアレルゲンとされるダニ成分の活性は低

いという指摘がなされてきた。

鳥居薬品株式会社は,これまで国内における免疫療法のためのアレルゲンエキスを供給してき

た唯一の企業として,一般社団法人日本アレルギー学会からアレルゲン免疫療法のための HDM

アレルゲンエキスの早期開発の要望を受けてきた。これらの要望に応えるべく,デンマークに本

社を置く ALK Abelló 社(以下,ALK 社)からアレルゲンエキス,HDM SCIT 用製剤 TO-204 皮下

注(Allergenic Extract Standardized Mite:以下,TO-204 皮下注)3)の導入を行った。

TO-204 皮下注は,本邦における使用実績はないものの,アメリカ,カナダ等において既に上市

されている。

が,独立行政法人医薬品医療機器総合機構

(以下,PMDA)より示された。これらを踏まえ,鳥居薬品株式会社は,

する

ことで PMDA との合意に至った( 平成 年 月 日,及び

平成 年 月 日)。

以上の経緯から,TO-204 皮下注の日本人を対象とした臨床試験は,安全性の評価を主目的とす

る TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験(以下,本治験)として計画した。本申請資料に含めた

評価資料としての臨床試験は本治験 1 試験のみであり,2.7.3.2 項にその概要を記載した。

2.7.3.2 TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験の概要

TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験の概要を表 2.7.3.2-1 に示した。

鳥居薬品株式会社

1

2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.2-1 TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験の概要

治験の標題 TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験 -HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象とした

皮下免疫療法の検討- 治験実施計画書

識別コード 204-3-1

目的 安全性 実施施設数 13 施設(15 診療科) 治験期間 年 月~医薬品製造販売承認日 開発のフェーズ 治験デザイン

第 III 相 非盲検,非対照,多施設共同

対象患者 HDM アレルギー性鼻炎 HDM アレルギー性喘息

安全性解析対象 症例数 44 例

使用製剤

治療薬:TO-204 皮下注(希釈には治療用アレルゲンエキス希釈液「トリイ」

を使用) 皮内閾値検査用薬剤:TO-204 皮下注(希釈には診断用アレルゲン皮内エキス

対照液「トリイ」を使用)

用法・用量

初回投与液の濃度はTO-204皮下注の皮内閾値検査で求めた閾値又は閾値の 10倍低い濃度を目安とした。ただし,喘息患者の場合は 10 倍低い濃度から開始

した。維持投与は投与可能な 高用量で行った。 増量期では,それぞれの施設が採用している増量方法に従って増量した。 従来法では初回投与液 0.02~0.05 mL を皮下に投与し,次回からは 50%ないし

100%ずつ増量し投与液量が 0.5 mL に達した場合は 10 倍高い濃度の投与液を

用いて以下同様に増量することを目安とした。維持期の投与液量は 0.1~0.5mLを目安とした。 投与頻度は,従来法では増量期は 1 週間に 2 回~2 週間に 1 回の投与を目安と

した。ラッシュ法及びクラスター法の場合は 1 日 1~5 回を目安とした。維持

期は月 1 回投与を目安とした。 治験薬は前腕あるいは上腕の皮下に投与した。

投与期間 52 週間,ただし継続投与を希望する被験者については投与期間を延長できる

こととした。

主な選択基準

(1) 同意取得日の満年齢が 5~65 歳の患者 (2) HDM に対する特異的 IgE 抗体が RAST 法で Class 2 以上の患者 (3) 同意取得日から皮内閾値検査日の間又は同意取得日の前 1 年以内に実施さ

れた HDM アレルゲン皮膚テストが陽性の患者。ただし,HDM アレルギー

性鼻炎を評価する患者については,同意取得日から皮内閾値検査日の間又

は同意取得日の前 1 年以内に実施されたハウスダストアレルゲン鼻誘発試

験が陽性の患者でも可。 <HDM アレルギー性鼻炎患者> (1) 軽症から 重症の HDM アレルギー性鼻炎の症状を有している患者。 (2) HDM アレルギー性喘息を合併している患者については,5~15 歳児は間欠

型,軽症持続型であること。16 歳以上は軽症間欠型であること。 <HDM アレルギー性喘息患者> (1) 5~15 歳児は間欠型,軽症持続型又は中等症持続型であること。16 歳以上

は軽症間欠型,軽症持続型又は中等症持続型であること。なお,HDM ア

レルギー性鼻炎の合併の有無は問わない。

鳥居薬品株式会社

2

2.7.3 臨床的有効性

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また,TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験の概略を表 2.7.3.2-2 に示した。

なお,試験方法の詳細は CTD 2.7.6 に示した。

表 2.7.3.2-2 TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験の概略

治験薬 TO-204 皮下注:Allergenic Extract Standardized Mite(ALK-Abelló 社)

投与方法 前腕あるいは上腕の皮下に投与する。

治療方法 それぞれの施設が採用している増量方法に従って増量する。

投与濃度

初回投与液の濃度は TO-204 皮下注の皮内閾値検査で求めた閾値又は閾値

の 10 倍低い濃度を目安とする。ただし,喘息患者の場合は 10 倍低い濃度

から開始する。 維持投与は投与可能な 高用量で行う。

投与量(投与

液量)

従来法では初回投与液 0.02~0.05 mL を皮下に投与する。次回からは 50%ないしは 100%ずつ増量し 0.5 mLに達した場合は 10倍高い濃度の投与液を

用いて以下同様に増量することを目安とする。維持期の投与液量は 0.1~0.5mL を目安とする。

投与回数 従来法では増量期は 1 週間に 2 回~2 週間に 1 回の投与を目安とする。ラ

ッシュ法及びクラスター法の場合は 1 日 1~5 回を目安とする。維持期は月

1 回投与を目安とする。

投与期間 52 週間,ただし継続投与を希望する被験者については投与期間を延長でき

る。

使用製剤

治療薬:TO-204 皮下注(希釈には治療用アレルゲンエキス希釈液「トリイ」

を使用) 皮内閾値検査用薬剤:TO-204 皮下注(希釈には診断用アレルゲン皮内エキ

ス対照液「トリイ」を使用) 目標症例数 30 例(増量期開始症例数として)

安全性の調査 (1) 自覚症状,他覚所見 (2) 生理検査(血圧,脈拍数) (3) 臨床検査(血液学的検査,血液生化学的検査)

有効性に関す

る調査

<HDM アレルギー性鼻炎> (1) 医師による総合評価 (2) 鼻の局所所見 (3) 鼻症状スコア (4) 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1)

<HDM アレルギー性喘息> (1) 医師による総合評価 (2) ACT(喘息コントロールテスト,12 歳以上)/ 小児 ACT(5 歳~11 歳)

(3) AHQ-Japan(16 歳以上)/ 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL調査票 簡易改訂版 2008(5 歳~15 歳)

(4) 肺機能検査(FEV1,%FEV1)

その他の調査

(1) 免疫学的検査(総 IgE,HDM 特異的 IgE 及び HDM 特異的 IgG4) (2) ヒスタミン遊離試験 (3) 妊娠検査 (4) 治験薬の投薬状況(皮内閾値検査,増量法,及び各投与日における増

量期と維持期の区別を含む)

鳥居薬品株式会社

3

2.7.3 臨床的有効性

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2.7.3.2.1 TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験の適切性

1) 非盲検,非対照,多施設共同試験としたこと

本治験は安全性の検討を主目的とした長期投与試験であり,プラセボ対照を置かない非対照,

非盲検試験とした。また,アレルゲン免疫療法に関する知識・経験をもつ医師及び医療機関が,

それぞれの経験に従い,投与方法(増量方法)を選択して SCIT を行っていることから,投与方

法の偏りを避けるため,多施設共同とした。

2) それぞれの施設が採用している増量方法に従って増量することとしたこと

SCIT は,維持量までの増量の仕方により,従来法,ラッシュ法,クラスター法に分けること

ができる。クラスター法はラッシュ法と共に,集中的導入法として位置づけられている。本治

験では,原則として従来法(50%増量法又は 100~200%増量法)に従うことを目安としたが,

アレルゲン免疫療法に関する知識・経験をもつ医師及び医療機関においては,それぞれの投与

方法の特長を考慮して投与方法を選択し SCIT を行っているのが実状である。

したがって,本治験では基本的な投与スケジュールは提示しつつも,増量方法及び投与間隔

については,各医療機関の経験に基づいて決定する事が実際的かつ安全な方法と考え,いずれ

の方法に対しても一律的な設定は行わないこととした。

3) 目標症例数を 30 例としたこと

本治験での症例数の設定に当たっては,アレルゲン免疫療法に関する知識・経験をもつ専門

医によって治験が安全に実施されて安全性が適切に評価されるべきであるとの考え方に基づき,

症例数の算定を行った。

本件に関し,PMDA と協議を行い,合意に至った(

平成 年 月 日,及び 平成 年 月 日)。また,

ことについても,PMDA との合意に至った。

4) SCIT の有効性は公知と考え,試験の主目的を安全性の評価としたこと

TO-204 皮下注は,本邦における使用実績はないものの,アメリカ,カナダ等において既に市

販されている。

が PMDA からも示された。

これらを踏まえ,

することで PMDA との合意に至った(

平成 年 月 日,及び 平成 年 月 日)。

以上の経緯から,TO-204 皮下注の日本人を対象とした臨床試験は,安全性の検討を主目的と

鳥居薬品株式会社

4

2.7.3 臨床的有効性

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する長期投与試験として計画した。

5) 治験期間を 52 週間とし,26 週間のデータで申請可能と考えたこと

本治験の投与期間は,「致命的でない疾患に対し長期間の投与が想定される新医薬品の治験

段階において安全性を評価するために必要な症例数と投与期間について(平成 7 年 5 月 24 日付,

薬審 592 号)」に従い,52 週間とした。52 週間以降の投与に関しては,アレルゲン免疫療法の

主旨を踏まえ,より長期間の投与が可能となるように設定した。

本剤の長期投与時の安全性データについては,「新医薬品の総審査期間短縮に向けた申請に

係る留意事項について(平成 22 年 6 月 9 日付け事務連絡)」に従い,

を申請資料として添付すること,及び全症例が 1 年間の投与を終了したデ

ータで 終報告書を作成し, 提

出することとした( ,平成 年 月 日)。

2.7.3.2.2 有効性の評価方法

本治験では,HDM SCIT の有効性は公知であることから対照群は設定せず,病状の把握を目的

とした評価を行い有効性評価とした。

皮内閾値検査で求めた閾値に応じて TO-204 皮下注を初回投与し,安全性を確認後,投与量を

徐々に増量した。従来法(50%増量法又は 100~200%増量法)では,1~2 週間の投与間隔で数ヵ

月を目安に,ラッシュ法では連日投与で数日から数週間を目安に,クラスター法では数日間の連

日投与を 1 セットとして数セット行い,数週間を目安に増量した。また,被験者の安全が確保で

きる投与可能な 大量(維持量)まで増量した。投与期間は増量期を含めて 52 週間としたが,

できることとした。維持期の投与間隔は 1 ヵ

月を目安とした。

2.7.3.2.3 有効性の評価項目

<HDM アレルギー性鼻炎>

(1) 医師による総合評価

(2) 鼻の局所所見

(3) 鼻症状スコア

(4) 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1)

<HDM アレルギー性喘息>

(1) 医師による総合評価

(2) ACT(喘息コントロールテスト,12 歳以上)/ 小児 ACT(5 歳~11 歳)

(3) AHQ-Japan(16 歳以上)/ 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票 簡易改訂版

2008(5 歳~15 歳)

(4) 肺機能検査(FEV1,%FEV1)

2.7.3.2.4 有効性解析対象集団

大の解析対象集団(Full analysis set: FAS)を有効性解析対象集団とした。

FAS 合計(44 例)

鳥居薬品株式会社

5

2.7.3 臨床的有効性

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HDM アレルギー性鼻炎患者:28 例

HDM アレルギー性喘息患者:16 例

2.7.3.2.5 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.3.2-1 に示した。

図 2.7.3.2-1 被験者の内訳

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 10.1-1

49 例

44 例 5 例

HDMアレルギー性鼻炎患者 0 例*

HDMアレルギー性喘息患者 0 例*

HDMアレルギー性鼻炎患者 1 例*

HDMアレルギー性喘息患者 0 例*

HDMアレルギー性鼻炎患者 2 例*

HDMアレルギー性喘息患者 1 例*

HDMアレルギー性鼻炎患者 26 例 HDMアレルギー性鼻炎患者 2 例*

HDMアレルギー性喘息患者 15 例 HDMアレルギー性喘息患者 1 例*

例数 例数

被験者の申し出 1 有害事象の発現 1選択基準不適 0 原疾患の悪化 0除外基準抵触 4 被験者から中止の申し出 1その他 0 対象として不適切 0

被験者の都合 1妊娠 0その他 0

* 累積の中止例数を表示した。

観察期に脱落した理由 投与を中止した被験者の内訳

同意を取得した被験者

投与を開始した被験者 観察期に脱落した被験者

12週観察日までに投与を中止した被験者

52週観察日まで投与を完了した被験者 52週観察日までに投与を中止した被験者

26週観察日までに投与を中止した被験者

38週観察日までに投与を中止した被験者

鳥居薬品株式会社

6

2.7.3 臨床的有効性

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2.7.3.2.6 人口統計学的特性及び他の基準値の特性

主な被験者背景(FAS,安全性解析対象集団)を表 2.7.3.2-3 に示した。

鳥居薬品株式会社

7

2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.2-3 主な被験者背景(FAS,安全性解析対象集団)

項目 HDM アレルギー性

鼻炎患者 (28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者 (16 例)

合計 (44 例)

性別 男 17(60.7%) 8(50.0%) 25(56.8%)女 11(39.3%) 8(50.0%) 19(43.2%)

年齢 (歳)

<12 12(42.9%) 6(37.5%) 18(40.9%)≧12 <20 6(21.4%) 2(12.5%) 8(18.2%) ≧20 <30 3(10.7%) 3(18.8%) 6(13.6%) ≧30 <40 1(3.6%) 2(12.5%) 3(6.8%) ≧40 <50 5(17.9%) 2(12.5%) 7(15.9%) ≧50 1(3.6%) 1(6.3%) 2(4.5%)

平均値±標準偏差 20.0±14.7 22.8±15.4 21.0±14.8中央値 [ 小値- 大値] 13.5[5-53] 17.5[7-53] 13.5[5-53]

成人/小児 低年齢層小児(5~11 歳) 12(42.9%) 6(37.5%) 18(40.9%)

小児(12~15 歳) 4(14.3%) 2(12.5%) 6(13.6%) 成人 12(42.9%) 8(50.0%) 20(45.5%)

罹病期間 (年)

<5 7(25.0%) 5(31.3%) 12(27.3%)≧5 <10 11(39.3%) 4(25.0%) 15(34.1%)≧10 <15 2(7.1%) 2(12.5%) 4(9.1%) ≧15 <20 2(7.1%) 2(12.5%) 4(9.1%) ≧20 6(21.4%) 3(18.8%) 9(20.5%)

平均値±標準偏差 10.8±9.7 12.2±11.7 11.3±10.3中央値 [ 小値- 大値] 7.5[0-32] 9.0[0-46] 8.0[0-46]

免疫療法の施行歴 有 5(17.9%) 4(25.0%) 9(20.5%) 無 23(82.1%) 12(75.0%) 35(79.5%)

アレルギー疾患の 既往歴及び合併症

有 23(82.1%) 15(93.8%) 38(86.4%)無 5(17.9%) 1(6.3%) 6(13.6%)

既往歴 有 11(39.3%) 8(50.0%) 19(43.2%)無 17(60.7%) 8(50.0%) 25(56.8%)

合併症 有 25(89.3%) 15(93.8%) 40(90.9%)無 3(10.7%) 1(6.3%) 4(9.1%)

RAST 値 (Der far と Der pte の

大値)

Class2 2(7.1%) 0(0.0%) 2(4.5%) Class3 4(14.3%) 1(6.3%) 5(11.4%) Class4 6(21.4%) 5(31.3%) 11(25.0%)Class5 5(17.9%) 6(37.5%) 11(25.0%)Class6 11(39.3%) 4(25.0%) 15(34.1%)

HDM アレルギー性 鼻炎の重症度

軽症 6(21.4%) - - 中等症 3(10.7%) - - 重症 13(46.4%) - - 重症 6(21.4%) - -

HDM アレルギー性 喘息の合併の有無

有 4(14.3%) - - 無 24(85.7%) - -

HDM アレルギー性 喘息の重症度 (16 歳以上)

軽症間欠型 - 3(37.5%) - 軽症持続型 - 1(12.5%) - 中等症持続型 - 4(50.0%) -

16 歳以上被験者例数 - 8 -

HDM アレルギー性 喘息の重症度 (5~15 歳)

間欠型 - 5(62.5%) - 軽症持続型 - 3(37.5%) - 中等症持続型 - 0(0.0%) -

5~15 歳被験者例数 - 8 - HDM アレルギー性鼻炎

の合併の有無 有 - 12(75.0%) - 無 - 4(25.0%) -

表中の数値(記述統計量は除く)は例数を示し,括弧内の数値は各患者群の例数又は合計例数に対する百分率を

示す。引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.2-1

鳥居薬品株式会社

8

2.7.3 臨床的有効性

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2.7.3.2.7 投与法(増量法)の内訳

投与法(増量法)の内訳を表 2.7.3.2-4 に示した。

表 2.7.3.2-4 投与法(増量法)の内訳(FAS,安全性解析対象集団)

投与法(増量法) HDM アレルギー性

鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性

喘息患者(16 例)合計(44 例)

従来法 50%増量法 4(14.3%) 2(12.5%) 6(13.6%)

21(47.7%)100~200%増量法 9(32.1%) 6(37.5%) 15(34.1%)

急速法 ラッシュ法 13(46.4%) 6(37.5%) 19(43.2%)

23(52.3%)クラスター法 2(7.1%) 2(12.5%) 4(9.1%)

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの患者群の例数又は合計例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-3

2.7.3.2.8 有効性の評価期間

本治験の試験期間は 52 週間,さらに継続投与を希望する場合は承認日までとした。本資料では

52 週観察日までに得られたデータを集計,解析した。

2.7.3.2.9 被験者ごとの増量法,閾値,初回投与量,増量期間,維持量,投与期間,累積投与量

被験者ごとの増量法,閾値,初回投与量,増量期間,維持量,投与期間,累積投与量を表 2.7.3.2-5

に示した。

鳥居薬品株式会社

9

2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.2-5 被験者ごとの増量法,閾値,初回投与量,増量期間,維持量,投与期間,累積投与量

(FAS,安全性解析対象集団)

原疾患 増量法 被験者識

別コード 年齢 性別

閾値 (AU/mL)

初回投与量

(AU)

増量

期間

(週)

増量期の

投与回数 (回)

維持量 (AU)

投与

期間

(週)

累積

投与量

(AU)

HDM アレルギー性鼻炎

50%増量法 3 男性 0.01 0.00002 23 19 0.02* 23 0.051 男性 0.1 0.0002 34 32 0.2 52 2.75

男性 0.1 0.0002 30 27 0.2 52 2.774 女性 0.0001 0.0000005 52 50 10* 52 46.98

100~200%増量法 4 男性 0.1 0.005 9 8 1 52 12.504 男性 0.1 0.005 20 14 10 51 165.002 男性 1 0.05 15 11 100 51 1499.95

男性 0.0000001 0.000000005 24 20 20 54 173.665 女性 0.01 0.0005 18 17 30 55 336.674 女性 1 0.05 10 5 1 34 11.454 女性 0.1 0.005 19 17 20 53 245.331 女性 0.1 0.005 21 17 20 53 225.33

女性 ― 0.005 19 17 20 56 265.33ラッシュ法 1 男性 0.01 0.00005 4 31 4 55 63.62

1 男性 0.1 0.005 7 15 20 55 323.891 男性 0.1 0.005 6 15 20 53 348.891 男性 0.00001 0.00000001 2 24 100 53 2044.441 男性 0.01 0.00005 4 30 10 52 190.581 男性 0.001 0.000005 36 29 50 53 373.33

男性 0.01 0.0001 5 17 50 53 759.44 男性 0.0000001 0.00000001 8 27 100 53 1484.44

2 女性 0.0001 0.000005 13 21 20 52 244.451 女性 0.0001 0.000002 7 22 100 52 2009.441 女性 0.0001 0.0000005 28 33 50 51 373.331 女性 0.1 0.005 23 20 200 53 2638.89

女性 0.0000001 0.000000001 8 28 100 53 1364.44クラスター法 2 男性 0.0001 0.0000005 27 36 50 53 573.33

男性 0.001 0.0001 25 22 100 54 1309.94

HDM アレルギー性喘息

50%増量法 4 男性 0.001 0.000005 49 45 100 52 839.443 女性 0.01 0.00005 53 52 100* 53 1577.56

100~200%増量法 男性 0.1 0.0005 17 14 10 52 110.005 女性 0.0001 0.000001 23 29 50 54 672.224 女性 1 0.005 5 4 0.02 33 0.223 女性 1 0.005 12 7 1 52 13.452 女性 0.000001 0.000000005 53 47 0.5* 53 1.652 女性 0.1 0.0001 28 26 50 53 622.23

ラッシュ法 1 男性 0.001 0.00001 7 20 50 53 810.441 男性 0.01 0.0001 7 17 50 53 809.441 男性 0.000001 0.00000002 6 24 100 52 2109.44

男性 10 0.1 5 14 200 53 2909.40 男性 0.00001 0.0000002 7 21 50 53 909.44

2 女性 0.001 0.000005 17 31 5 55 493.05クラスター法 1 男性 0.001 0.00001 25 24 100 54 1209.94

1 女性 0.001 0.00001 25 24 100 54 1309.94年齢は同意取得時 * 維持期未達のため, 終投与時のデータを補完 被験者識別コード , , :中止例 被験者識別コード :閾値欠値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-5

鳥居薬品株式会社

10

2.7.3 臨床的有効性

1-9*

1-9*

1-9*

1-9*

1-9*

1-9*

1-9*

1-9*1-9*

1-9*

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

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2.7.3.2.10 解析計画

本治験では,有効性は公知であるとの判断から,通常の検証試験で要求される厳格な有効性評

価指標は設定せず,適切な検出力で有意差を検出するための症例数設定を行なわなかった。した

がって,有効性の評価で得られた p 値については統計学的有意差の参考データとはしたが,有意

水準を設定せず,検証的な判断は行わなかった。

1) 解析対象集団

(1) 有効性解析対象集団

大の解析集団(Full analysis set: FAS)を主たる解析対象集団とした。

(2) 安全性解析対象集団

治験薬が投与され,安全性評価項目の調査が実施された症例とした。安全性解析対象集団

は FAS と同じ集団となった。

2) 外れ値,欠測値の取り扱い

適正に測定が実施され測定値に誤りがないと考えられる外れ値については,そのまま集計に

含めた。中止又は不測の事態により測定値が欠測した場合は,補完を実施しなかった。

3) 集計データの取り扱い

有効性に関する調査項目に関しては,治験薬投与開始後の初回規定観察日以降の測定値が存

在する症例を対象に,当該症例の各調査項目の 終の観察日の測定値(中止時観察日の測定値

を含む)を用いて投与終了時の集計を行った。

終症例が 52 週観察日までの測定値(中止時観察日の測定値を含む)を用いて集計を行った。

4) 終了例及び中止例の分類

終了例については,52 週での投与終了例,承認日での投与終了例,製造販売後臨床試験投与

終了例に分類する。

中止例については,52 週までの投与中止例,52 週から承認日までの投与中止例,製造販売後

臨床試験投与中止例に分類する。

5) 有意水準及び多重性

検定手法を用いる場合,得られた p 値については統計学的有意差の参考データとはしたが,

有意水準を設定せず,検証的な判断は行わなかった。

多重性の調整は行わなかった。

6) 有効性の解析

<HDM アレルギー性鼻炎>

(1) 医師による総合評価

(2) 鼻の局所所見

(3) 鼻症状スコア

(4) 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1)

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2.7.3 臨床的有効性

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<HDM アレルギー性喘息>

(1) 医師による総合評価

(2) ACT(12 歳以上)

(3) 小児 ACT(5 歳~11 歳)

(4) AHQ-Japan(16 歳以上)

(5) 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票 簡易改訂版 2008(5 歳~15 歳)

(6) 肺機能検査(FEV1,%FEV1)

7) 安全性の解析

安全性評価項目について統計学的解析は実施しなかった。

(1) 自覚症状・他覚所見

自覚症状を被験者から聴取した。他覚所見は医師の診察(問診,聴診,打診,視診,触診

等)により調査した。有害事象が認められた場合には以下の有害事象の集計に従って検討を

行った。

(2) 臨床検査及び生理検査

臨床検査及び生理検査における安全性の評価は,治験薬投与前及び投与後,それぞれ 1 回

以上の検査が実施された被験者を対象に行った。臨床検査及び生理検査結果は,それぞれの

項目について集計し,本剤の安全性について評価した。

(3) 有害事象の集計

症例報告書に記載された有害事象名は,MedDRA/J V.15.0 の下層語(Lowest level term:LLT)

に読み替えて表記した。集計・分析に際しては,基本語(Preferred term:PT)又は器官別大

分類(System organ class:SOC)を用いた。集計に関しては,疾患別,増量法別,年齢別,投

与期別の集計も行った。

投与期(増量期開始前,増量期,維持期)別有害事象の発現時期は,報告された有害事象

発現日時に基づき判断した。有害事象発現日が増量期開始日,若しくは維持期開始日と同一

で,かつ日時が欠測の場合には,症例検討会の判定結果に基づき,有害事象の発現時期を決

定した。

有害事象の重篤度は,薬事法施行規則第 273 条第 1 項,及び平成 22 年 7 月 29 日発出の「副

作用等報告に関する Q&A についての改訂について」(厚生労働省医薬食品局審査管理課,

同安全対策課)の基準に従い,重篤又は非重篤に分類した。また,有害事象の重症度を,軽

度,中等度,高度の 3 段階に分類し,重症度別に有害事象を集計し評価した。

有害事象及び重篤な有害事象は,被験者ごとに年齢,性別,有害事象名,因果関係,転帰

などを一覧に示した。

同一被験者に同一事象が複数回発現した場合には,発現被験者数は 1 例と数えるものとし

た。

有害事象発現までの日数は,有害事象が増量期開始日以降の場合には,「有害事象発現日」

-「増量期開始日」+1 とし,増量期開始日より前の場合には,「有害事象発現日」-「増

量期開始日」とした。有害事象の持続期間は「有害事象消失日(転帰日)」-「有害事象発

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2.7.3 臨床的有効性

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現日」+1 とした。

有害事象及び因果関係の否定できない有害事象(副作用)を集計し,TO-204 皮下注の安全

性を評価した。なお,安全性データについては統計学的な解析は実施しなかった。

2.7.3.3 有効性の結果

有効性の結果を以下に示す。

なお,2.7.3.2.10 項で述べたように,本治験では,統計学的有意差の参考データとして p 値は求

めたが,有意水準を設定せず,検証的な判断は行わなかった。

2.7.3.3.1 HDM アレルギー性鼻炎患者

2.7.3.3.1.1 医師による総合評価

結果を表 2.7.3.3-1 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,「良い」が増加し,「少し悪い」,「悪い」が減少した(p=0.0002)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「少し悪い」,

「悪い」が減少した(p<0.0001)。

表 2.7.3.3-1 医師による総合評価(FAS)

評価時期 良い 少し良い 普通 少し悪い 悪い 合計 例数

観察開始日

との比較* 観察開始日 3(10.7%) 3(10.7%) 6(21.4%) 7(25.0%) 9(32.1%) 28 - 26 週観察日 14(51.9%) 3(11.1%) 7(25.9%) 3(11.1%) 0(0.0%) 27 0.0002 52 週観察日 18(69.2%) 4(15.4%) 2(7.7%) 2(7.7%) 0(0.0%) 26 <.0001

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-6

2.7.3.3.1.2 鼻の局所所見

1) 下鼻甲介粘膜の腫脹

結果を表 2.7.3.3-2 に示した。

26 週観察日と観察開始日との間に,大きな変化はなかった(p=0.1125)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(2+,3+)が減少した(p=0.0024)。

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2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-2 鼻の局所所見(FAS)

-下鼻甲介粘膜の腫脹-

評価時期 -

(なし)

1+ (中鼻甲介中央

までみえる)

2+ (3+と 1+ の中間)

3+ (中鼻甲介 みえず)

合計 例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 1(3.6%) 9(32.1%) 15(53.6%) 3(10.7%) 28 - 12 週観察日 3(10.7%) 13(46.4%) 9(32.1%) 3(10.7%) 28 0.1865 26 週観察日 0(0.0%) 17(63.0%) 9(33.3%) 1(3.7%) 27 0.1125 38 週観察日 3(11.5%) 16(61.5%) 6(23.1%) 1(3.8%) 26 0.0092 52 週観察日 4(15.4%) 16(61.5%) 6(23.1%) 0(0.0%) 26 0.0024

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-7

2) 下鼻甲介粘膜の色調

結果を表 2.7.3.3-3 に示した。

26 週観察日と観察開始日との間に大きな変化はなかった(p=0.2254)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(2+,3+)が減少した(p=0.0060)。

表 2.7.3.3-3 鼻の局所所見(FAS)

-下鼻甲介粘膜の色調-

評価時期 -

(なし) 1+

(薄赤) 2+

(赤) 3+

(蒼白) 合計例数

観察開始日と

の比較* 観察開始日 1(3.6%) 13(46.4%) 5(17.9%) 9(32.1%) 28 - 12 週観察日 3(10.7%) 10(35.7%) 8(28.6%) 7(25.0%) 28 0.5745 26 週観察日 2(7.4%) 12(44.4%) 9(33.3%) 4(14.8%) 27 0.2254 38 週観察日 5(19.2%) 15(57.7%) 4(15.4%) 2(7.7%) 26 0.0028 52 週観察日 3(11.5%) 18(69.2%) 3(11.5%) 2(7.7%) 26 0.0060

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-8

3) 水性分泌量

結果を表 2.7.3.3-4 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-)が増加し,症状の重い被験者(2

+,3+)が減少した(p=0.0024)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-)が増加し,症状の重い被験者(2

+,3+)が減少した(p=0.0002)。

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2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-4 鼻の局所所見(FAS)

-水性分泌量-

評価時期 -

(なし) 1+

(付着程度)

2+ (3+と 1+の

中間)

3+ (充満)

合計例数 観察開始日

との比較*

観察開始日 3(10.7%) 14(50.0%) 10(35.7%) 1(3.6%) 28 - 12 週観察日 7(25.0%) 9(32.1%) 10(35.7%) 2(7.1%) 28 0.5930 26 週観察日 11(40.7%) 12(44.4%) 4(14.8%) 0(0.0%) 27 0.0024 38 週観察日 9(34.6%) 14(53.8%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0015 52 週観察日 10(38.5%) 13(50.0%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0002

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-9

4) 鼻汁の性状

結果を表 2.7.3.3-5 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(2+,3+)が減少した(p=0.0144)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(3+)が減少した(p=0.0010)。

表 2.7.3.3-5 鼻の局所所見(FAS)

-鼻汁の性状-

評価時期 -

(なし) 1+

(膿性) 2+

(粘性) 3+

(水性) 合計例数

観察開始日

との比較* 観察開始日 4(14.3%) 1(3.6%) 7(25.0%) 16(57.1%) 28 - 12 週観察日 9(32.1%) 1(3.6%) 9(32.1%) 9(32.1%) 28 0.0586 26 週観察日 12(44.4%) 2(7.4%) 4(14.8%) 9(33.3%) 27 0.0144 38 週観察日 11(42.3%) 2(7.7%) 5(19.2%) 8(30.8%) 26 0.0043 52 週観察日 10(38.5%) 3(11.5%) 6(23.1%) 7(26.9%) 26 0.0010

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-10

2.7.3.3.1.3 鼻症状スコア

1) 鼻汁

結果を表 2.7.3.3-6 に示した。

26 週観察日は増量期開始日に比べ,症状の軽い被験者(0 点,1 点)が増加し,症状の重い

被験者(2 点,3 点)が減少したが,大きな変化はなかった(p=0.0690)。

52 週観察日は増量期開始日に比べ,症状の軽い被験者(0 点,1 点)が増加し,症状の重い

被験者(2 点,3 点)が減少した(p=0.0324)。

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2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-6 鼻症状スコア(FAS)

-鼻汁-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始

日との比較*

観察開始日 0(0.0%) 10(35.7%) 12(42.9%) 6(21.4%) 28 - 増量期開始日 4(14.3%) 7(25.0%) 13(46.4%) 4(14.3%) 28 - 12 週観察日 2(7.1%) 10(35.7%) 14(50.0%) 2(7.1%) 28 0.8726 26 週観察日 6(22.2%) 10(37.0%) 11(40.7%) 0(0.0%) 27 0.0690 38 週観察日 6(23.1%) 10(38.5%) 9(34.6%) 1(3.8%) 26 0.1115 52 週観察日 7(26.9%) 12(46.2%) 6(23.1%) 1(3.8%) 26 0.0324

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-11

2) 鼻閉

結果を表 2.7.3.3-7 に示した。

26 週観察日は増量期開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0023)。

52 週観察日も増量期開始日に比べ,症状の軽い被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0156)。

表 2.7.3.3-7 鼻症状スコア(FAS)

-鼻閉-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始

日との比較*

観察開始日 8(28.6%) 12(42.9%) 5(17.9%) 3(10.7%) 28 - 増量期開始日 9(32.1%) 11(39.3%) 4(14.3%) 4(14.3%) 28 - 12 週観察日 13(46.4%) 11(39.3%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 0.0582 26 週観察日 16(59.3%) 11(40.7%) 0(0.0%) 0(0.0%) 27 0.0023 38 週観察日 16(61.5%) 9(34.6%) 1(3.8%) 0(0.0%) 26 0.0123 52 週観察日 16(61.5%) 8(30.8%) 1(3.8%) 1(3.8%) 26 0.0156

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-12

3) くしゃみ

結果を表 2.7.3.3-8 に示した。

26週観察日,52週観察日と増量期開始日との間に,いずれも大きな変化はなかった(p=0.6213,

p=0.3856)。

鳥居薬品株式会社

16

2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-8 鼻症状スコア(FAS)

-くしゃみ-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始

日との比較*

観察開始日 2(7.1%) 12(42.9%) 12(42.9%) 2(7.1%) 28 - 増量期開始日 6(21.4%) 12(42.9%) 8(28.6%) 2(7.1%) 28 - 12 週観察日 6(21.4%) 11(39.3%) 11(39.3%) 0(0.0%) 28 0.9542 26 週観察日 7(25.9%) 13(48.1%) 5(18.5%) 2(7.4%) 27 0.6213 38 週観察日 6(23.1%) 12(46.2%) 6(23.1%) 2(7.7%) 26 0.9487 52 週観察日 6(23.1%) 15(57.7%) 4(15.4%) 1(3.8%) 26 0.3856

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-13

4) そう痒感

結果を表 2.7.3.3-9 に示した。

26 週観察日は増量期開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0005)。

52 週観察日も増量期開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0023)。

表 2.7.3.3-9 鼻症状スコア(FAS)

-そう痒感-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始

日との比較*

観察開始日 1(3.6%) 15(53.6%) 9(32.1%) 3(10.7%) 28 - 増量期開始日 2(7.1%) 13(46.4%) 11(39.3%) 2(7.1%) 28 - 12 週観察日 9(32.1%) 11(39.3%) 7(25.0%) 1(3.6%) 28 0.0321 26 週観察日 10(37.0%) 13(48.1%) 4(14.8%) 0(0.0%) 27 0.0005 38 週観察日 13(50.0%) 10(38.5%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0003 52 週観察日 7(26.9%) 16(61.5%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0023

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-14

2.7.3.3.1.4 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1)

1) 鼻・眼の症状

(1) 水っぱな

治験期間中の水っぱなの程度を表 2.7.3.3-10 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の軽い被験者

(1 点),症状のやや重い被験者(2 点),症状の重い被験者(3 点,4 点)が減少した(p=0.0072)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状のやや重い被

験者(2 点),症状の重い被験者(3 点,4 点)が減少した(p=0.0300)。

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2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-10 JRQLQ No.1(FAS)

-水っぱな-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 5(17.9%) 11(39.3%) 8(28.6%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 12(44.4%) 10(37.0%) 5(18.5%) 0(0.0%) 0(0.0%) 27 0.0072 52 週観察日 10(38.5%) 10(38.5%) 5(19.2%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.0300

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-15

(2) くしゃみ

治験期間中のくしゃみの程度を表 2.7.3.3-11 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の軽い被験者

(1 点),症状の重い被験者(3 点)が減少した。しかし,症状のやや重い被験者(2 点)が

増加し,全体として大きな変化はなかった(p=0.0816)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の軽い被験者

(1 点),症状の重い被験者(3 点)が減少した(p=0.0394)。

表 2.7.3.3-11 JRQLQ No.1(FAS)

-くしゃみ-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 0(0.0%) 18(64.3%) 6(21.4%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 8(29.6%) 10(37.0%) 8(29.6%) 0(0.0%) 1(3.7%) 27 0.0816 52 週観察日 8(30.8%) 10(38.5%) 7(26.9%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.0394 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-16

(3) 鼻づまり

治験期間中の鼻づまりの程度を表 2.7.3.3-12 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p<0.0001)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p=0.0014)。

鳥居薬品株式会社

18

2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-12 JRQLQ No.1(FAS)

-鼻づまり-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 4(14.3%) 5(17.9%) 9(32.1%) 7(25.0%) 3(10.7%) 28 - 26 週観察日 11(40.7%) 13(48.1%) 3(11.1%) 0(0.0%) 0(0.0%) 27 <.0001 52 週観察日 8(30.8%) 12(46.2%) 5(19.2%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.0014 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-17

(4) 鼻のかゆみ

治験期間中の鼻のかゆみの程度を表 2.7.3.3-13 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p=0.0009)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p=0.0018)。

表 2.7.3.3-13 JRQLQ No.1(FAS)

-鼻のかゆみ-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 3(10.7%) 10(35.7%) 11(39.3%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 10(37.0%) 12(44.4%) 3(11.1%) 2(7.4%) 0(0.0%) 27 0.0009 52 週観察日 10(38.5%) 12(46.2%) 3(11.5%) 1(3.8%) 0(0.0%) 26 0.0018 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-18

(5) 眼のかゆみ

治験期間中の眼のかゆみの程度を表 2.7.3.3-14 に示した。

26週観察日,52週観察日と観察開始日との間に,いずれも大きな変化はなかった(p=0.5112,

p=0.1430)。

表 2.7.3.3-14 JRQLQ No.1(FAS)

-眼のかゆみ-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 7(25.0%) 11(39.3%) 4(14.3%) 3(10.7%) 3(10.7%) 28 - 26 週観察日 9(33.3%) 9(33.3%) 4(14.8%) 3(11.1%) 2(7.4%) 27 0.5112 52 週観察日 9(34.6%) 11(42.3%) 2(7.7%) 3(11.5%) 1(3.8%) 26 0.1430 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-19

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2.7.3 臨床的有効性

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(6) 涙眼

治験期間中の涙眼の程度を表 2.7.3.3-15 に示した。

26週観察日,52週観察日と観察開始日との間に,いずれも大きな変化はなかった(p=0.1146,

p=0.1836)。

表 2.7.3.3-15 JRQLQ No.1(FAS)

-涙眼-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 14(50.0%) 7(25.0%) 2(7.1%) 3(10.7%) 2(7.1%) 28 - 26 週観察日 17(63.0%) 6(22.2%) 3(11.1%) 0(0.0%) 1(3.7%) 27 0.1146 52 週観察日 14(53.8%) 9(34.6%) 2(7.7%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.1836

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-20

1) QOL 質問項目

結果を図 2.7.3.3-1,表 2.7.3.3-16 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,6 つの領域のうち「日常生活」,「社会生活」,「睡眠」,

「身体」,「精神生活」の領域別スコアが低下した(QOL が良くなった)(それぞれ,p=0.0016,

p=0.0281,p=0.0381,p=0.0248,p=0.0220)。一方,「戸外行動」には大きな変化はなかった(p=0.0961)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,6 つの領域のうち「日常生活」,「睡眠」,「身体」,「精

神生活」の領域別スコア低下した(QOL が良くなった)(それぞれ,p=0.0009,p=0.0209,p=0.0218,

p=0.0246)。一方,「戸外行動」,「社会生活」には大きな変化はなかった(p=0.4281,p=0.5315)。

図 2.7.3.3-1 JRQLQ No.1(FAS)

-領域別スコア(平均値)の比較-

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 11.4-1

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2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-16 JRQLQ No.1(FAS)

-総括的状態-

評価時期

総括的状態

合計

例数 観察開始日

との比較* 0

晴れ晴れ

1

2

3

4

泣きたい

観察開始日 3(10.7%) 4(14.3%) 14(50.0%) 6(21.4%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 6(22.2%) 13(48.1%) 5(18.5%) 3(11.1%) 0(0.0%) 27 0.0005 52 週観察日 6(23.1%) 10(38.5%) 8(30.8%) 1(3.8%) 1(3.8%) 26 0.0202

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-22

2.7.3.3.2 HDM アレルギー性喘息患者

2.7.3.3.2.1 医師による総合評価

結果を表 2.7.3.3-17 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,「良い」が増加し,「普通」,「悪い」が減少したが,大き

な変化はなかった(p=0.1875)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「悪い」が減

少したが,大きな変化はなかった(p=0.1250)。

表 2.7.3.3-17 医師による総合評価(FAS)

評価時期 良い 少し良い 普通 少し悪い 悪い 合計

例数 観察開始日

との比較*

観察開始日 10(62.5%) 1(6.3%) 3(18.8%) 0(0.0%) 2(12.5%) 16 - 26 週観察日 13(81.3%) 1(6.3%) 2(12.5%) 0(0.0%) 0(0.0%) 16 0.1875 52 週観察日 12(80.0%) 2(13.3%) 1(6.7%) 0(0.0%) 0(0.0%) 15 0.1250

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-23

2.7.3.3.2.2 ACT(喘息コントロールテスト,12 歳以上)

結果を表 2.7.3.3-18 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,ACT スコア(合計点)が上昇した(喘息コントロールの状態

が良くなった)が,大きな変化はなかった(p=0.0528)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,ACT スコア(合計点)が更に上昇した(p=0.0184)。

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2.7.3 臨床的有効性

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表 2.7.3.3-18 ACT(12 歳以上)(FAS)

-合計点-

評価時期 例数 評価点数(合計点)

平均値 標準偏差 中央値 小値 大値観察開始日との比較

差の平均値 p 値* 観察開始日 10 21.7 2.1 22.0 18 25 - - 12 週観察日 10 21.6 3.9 22.0 12 25 -0.1 0.914026 週観察日 10 23.3 1.4 23.0 21 25 1.6 0.052838 週観察日 9 22.4 2.9 23.0 16 25 0.7 0.418652 週観察日 9 23.9 1.2 24.0 22 25 2.1 0.0184

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-24

2.7.3.3.2.3 小児 ACT(小児喘息コントロールテスト,5 歳~11 歳)

結果を表 2.7.3.3-19 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,小児 ACT スコア(合計点)が上昇した(喘息コントロール

の状態が良くなった)が,大きな変化ではなかった(p=0.2229)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,小児 ACT スコア(合計点)が更に上昇した(喘息コントロ

ールの状態が良くなった)(p=0.0264)。

表 2.7.3.3-19 小児 ACT(11 歳以下)(FAS)

-合計点-

評価時期 例数 評価点数(合計点)

平均値 標準偏差 中央値 小値 大値観察開始日との比較

差の平均値 p 値* 観察開始日 6 23.3 3.4 24.0 18 27 - - 12 週観察日 6 22.3 5.4 23.5 12 27 -1.0 0.623826 週観察日 6 25.3 2.3 26.5 22 27 2.0 0.222938 週観察日 6 24.7 3.0 25.5 19 27 1.3 0.307552 週観察日 6 26.2 2.0 27.0 22 27 2.8 0.0264

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-25

2.7.3.3.2.4 AHQ-Japan(16 歳以上)

1) AHQ-Japan の質問項目

26 週観察日は観察開始日に比べ,「喘息症状」,「感情面」,「活動の制限や困難」,「喘

息症状の増悪因子」,「社会活動の制限」,「経済的側面」の 6 つの領域別スコアがいずれも

低下した(QOL が良くなった)が,大きな変化ではなかった(それぞれ,p=0.6253,p=0.2679,

p=0.0796,p=0.7086,p=0.0729,p=0.2849)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,6 つの領域別スコアがいずれも低下し,特に「感情面」,

「社会活動の制限」,「経済的側面」で低下した(QOL が良くなった)が,大きな変化ではな

鳥居薬品株式会社

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2.7.3 臨床的有効性

Page 28: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

かった(それぞれ,p=0.2621,p=0.2953,p=0.6891,p=0.5347,p=0.1689,p=0.3208)(図 2.7.3.3-2)。

図 2.7.3.3-2 AHQ-Japan(FAS)

-領域別スコア(平均値)の比較-

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 11.4-2

2) 過去 7 日間の全体的な生活の質(QOL)

26 週観察日は観察開始日に比べ,「0」が増加し,「4」が減少した(QOL が良くなった)が,

全体として大きな変化はなかった(p=0.5313)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,「4」が減少した(QOL が良くなった)が,全体として大

きな変化はなかった(p=0.7500)(表 2.7.3.3-20)。

表 2.7.3.3-20 AHQ-Japan(FAS)

-この 7 日間,全体的な生活の質(QOL)はどのようでしたか?-

評価時期 0

1

2

3

4

合計

例数 観察開始日

との比較*

観察開始日 3(37.5%) 3(37.5%) 1(12.5%) 0(0.0%) 1(12.5%) 8 - 26 週観察日 5(62.5%) 1(12.5%) 1(12.5%) 1(12.5%) 0(0.0%) 8 0.5313 52 週観察日 3(42.9%) 3(42.9%) 0(0.0%) 1(14.3%) 0(0.0%) 7 0.7500

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-27

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2.7.3 臨床的有効性

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2.7.3.3.2.5 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票 簡易改訂版 2008(5 歳~15 歳)

26 週観察日は観察開始日に比べ,5 つの領域のうち「精神的負担」,「喘息の受容」の領域別

スコアが上昇した(QOL が良くなった)(p=0.0263,p=0.0256)。一方,「喘息発作の原因」,

「症状の不安定さ」,「運動負荷」の領域別スコアも上昇したが,大きな変化はなかった(それぞ

れ,p=0.1949,p=0.3506,p=0.1970)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,5 つの領域のうち「喘息の受容」が上昇した(QOL が良くな

った)(p=0.0053)。一方,「精神的負担」,「喘息発作の原因」,「症状の不安定さ」,「運

動負荷」の領域別スコアも上昇したが,大きな変化はなかった(それぞれ,p=0.0950,p=0.2654,

p=0.1970,p=0.1705)(図 2.7.3.3-3)。

図 2.7.3.3-3 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票 簡易改訂版 2008(Gifu)(FAS)

-領域別スコア(平均値)のレーダーチャート-

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 11.4-3

2.7.3.3.2.6 肺機能検査(FEV1,%FEV1)

1) 肺機能検査(FEV1)の記述統計量

26 週観察日,52 週観察日は観察開始日に比べ,いずれも FEV1が増大した(p=0.0086,p=0.0058)。

2) 肺機能検査(%FEV1)の記述統計量

26 週観察日,52 週観察日は観察開始日に比べ,いずれも%FEV1 が増大したが,大きな変化

ではなかった(p=0.1031,p=0.2619)。

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2.7.3 臨床的有効性

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2.7.3.4 有効性の結論

HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象として,TO-204 皮下注に

よる免疫療法を 52 週間行った結果,以下の結論を得た。なお,本治験の有効性評価では検証的な

判断は行わなかった。

1) HDM アレルギー性鼻炎患者

観察開始日又は増量期開始日に比べ,52 週観察日において,

・医師による総合評価は,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「少し悪い」,「悪

い」が減少した。

・鼻の局所所見は,下鼻甲介粘膜の腫脹,下鼻甲介粘膜の色調,水性分泌量,鼻汁の性状の

いずれも症状の軽い被験者が増加し,症状の重い被験者が減少した。

・鼻症状スコアは,鼻汁,鼻閉,そう痒感は,症状のない被験者が増加し,症状の重い被験

者が減少した。一方,くしゃみには大きな変化はなかった。

・JRQLQ No.1(QOL 調査)の鼻・眼の症状は,水っぱな,くしゃみ,鼻づまり,鼻のかゆみ

は,症状のない被験者が増加し,症状の重い被験者が減少した。一方,眼のかゆみ,涙眼

には大きな変化はなかった。

・JRQLQ No.1(QOL 調査)の QOL 質問項目を 6 つの領域に分類して検討した結果,日常生

活,睡眠,身体,精神生活は,評価点数が良くなった。一方,戸外行動,社会生活には大

きな変化はなかった。

・JRQLQ No.1(QOL 調査)の総括的状態は,0(晴れ晴れ),1 が増加し,2,3 が減少した。

2) HDM アレルギー性喘息患者

観察開始日に比べ,52 週観察日において,

• 医師による総合評価は,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「悪い」が減少した

が,大きな変化はなかった。

• 12 歳以上の被験者の ACT スコア(合計点)は上昇した(喘息コントロールの状態が良くな

った)。

• 5~11 歳の被験者の小児 ACT スコア(合計点)は上昇した(喘息コントロールの状態が良

くなった)。

• AHQ-Japan(16 歳以上の QOL 調査)の調査項目を 6 つの領域に分類して検討した結果,喘

息症状,感情面,活動の制限や困難,喘息症状の増悪因子,社会活動の制限,経済的側面の

いずれも領域別スコアが低下した(QOL が良くなった)が,大きな変化はなかった。

• AHQ-Japan(16 歳以上の QOL 調査)の過去 7 日間の全体的な生活の質(QOL)は,「4」

が減少した(QOL が良くなった)が,大きな変化はなかった。

• 小児気管支喘息と親又は保護者の QOL 調査(5~15 歳の QOL 調査)の調査項目を 5 つの領

域に分類して検討した結果,喘息の受容の領域別スコアが上昇した(QOL が良くなった)。

一方,精神的負担,喘息発作の原因,症状の不安定さ,運動負荷の領域別スコアも上昇した

が,大きな変化はなかった。

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2.7.3 臨床的有効性

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• FEV1 が増大した。%FEV1も増大したが,大きな変化ではなかった。

3) まとめ

TO-204 を 52 週間投与した結果,検証的判断は実施していないものの,HDM アレルギー性鼻

炎患者の鼻症状及び QOL に改善が認められ,HDM アレルギー性喘息患者の喘息コントロール

状態及び呼吸機能の一部に改善が認められた。

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2.7.3 臨床的有効性

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2.7.4 臨床的安全性の概要

2.7.4.1 安全性評価に用いた試験

2.7.3.1 項で述べたように,これまでの長い歴史の中で,アレルギー性鼻炎及び喘息に対する

SCIT の有効性が確立し,各種ガイドライン等においても SCIT の有用性が記されている。また,

TO-204 皮下注は,本邦における使用実績はないものの,アメリカ,カナダ等では既に上市されて

いる。

これらを踏まえ,

することで PMDA との合意に至った。本

申請に当たっては,TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験 1 試験のみを評価資料として申請資料

に含めた。本治験の概要を表 2.7.3.2-1 に示した。

なお,国内外の公表文献で示された標準化 HDM SCIT の臨床試験における安全性を 2.7.4.4 項

に,SCIT におけるアナフィラキシー等の全身性反応の発現状況を 2.7.4.5 項に記載した。

2.7.4.2 安全性の評価方法

1) 安全性解析対象集団

治験薬が投与され,安全性評価項目の調査が実施された症例を安全性解析対象集団とした。

本治験では,44 例の被験者に対して TO-204 皮下注を用いた皮内閾値検査を実施して以降,

すべての被験者(44 例)に対して少なくとも一回,安全性の評価が行われた。したがって,本

治験での安全性解析対象集団は FAS と同様に 44 例となった。

2) 安全性の評価項目

(1) 有害事象及び副作用

(2) 臨床検査

(3) 生理検査

3) 有害事象及び副作用

皮内閾値検査後から 52 週観察日まで,又は中止時観察日までに発現した有害事象について,

有害事象の名称,発現日,発現時刻,治療の有無,治験薬の処方変更,重篤度,重症度,因果

関係,転帰を調査した。

安全性の解析については,2.7.3.2.10 項の解析計画に記した。

本治験では,被験者数が少ないため被験者全体(44 例)における有害事象(又は副作用)発

現率は,1 例の発現でも 2.3%となり,比較的よく見られる基準として通常設定される 2%を超え

ることから,本治験における比較的よく見られる基準は被験者全体の 5%とした。

また,有害事象(又は副作用)発現率を部分集団(疾患別,増量法別,年齢別)で比較する

場合には,各集団の被験者数が更に少なくなることから(1 例の発現で発現率は 5%前後),発

現率又は発現率の集団間差は 10%を基準として評価とした。なお,投与期別(増量期開始前,

増量期,維持期)に比較する場合には,各期の被験者数は 44 例又は 40 例であったことから,

発現率又は発現率の差は 5%を基準として評価した。本申請資料における有害事象の調査期間は,

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2.7.4 臨床的安全性

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皮内閾値検査後から,52 週観察日まで(中止時観察日の測定値を含む)とした。

副作用の集計及び評価は有害事象と同様に行った。なお,安全性データについては統計学的

な解析は実施しなかった。

2.7.4.2.1 全般的な曝露状況

本治験の安全性に関しては,利用可能なすべてのデータを評価するため,52 週観察日までに得

られたすべてのデータを集計した。

被験者ごとの増量法,閾値,初回投与量,増量期間,維持量,投与期間,累積投与量を表 2.7.3.2-5

に示した。また,維持量に到達した被験者は 44 例中 40 例だった。

2.7.4.2.2 治験対象集団の人口統計学的特性及びその他の特性

主な被験者背景(FAS,安全性解析対象集団)を表 2.7.3.2-3 に示した。

2.7.4.3 安全性の結果

2.7.4.3.1 有害事象

2.7.4.3.1.1 比較的よく見られる有害事象

比較的よく見られる(被験者全体における発現率が 5%以上)有害事象を,被験者全体における

発現率順に表 2.7.4.3-1 に示した。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-1 比較的よく見られる有害事象(被験者全体における発現率が 5%以上)

(安全性解析対象集団)

有害事象名 PT

(MedDRA/J V15.0)

HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数 発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数 発現率

(%)*

鼻咽頭炎 34 17 60.7 13 7 43.8 47 24 54.5 頭痛 13 9 32.1 8 5 31.3 21 14 31.8 上気道の炎症 10 7 25.0 4 4 25.0 14 11 25.0 咳嗽 8 8 28.6 1 1 6.3 9 9 20.5 蕁麻疹 11 4 14.3 8 4 25.0 19 8 18.2 注射部位疼痛 7 4 14.3 4 3 18.8 11 7 15.9 嘔吐 5 4 14.3 3 3 18.8 8 7 15.9 胃腸炎 4 4 14.3 3 3 18.8 7 7 15.9 注射部位そう痒感 10 6 21.4 0 0 0.0 10 6 13.6 下痢 6 4 14.3 2 2 12.5 8 6 13.6 インフルエンザ 3 3 10.7 3 3 18.8 6 6 13.6 注射部位腫脹 16 4 14.3 1 1 6.3 17 5 11.4 アナフィラキシー反応 4 4 14.3 1 1 6.3 5 5 11.4 注射部位紅斑 5 3 10.7 3 1 6.3 8 4 9.1 悪心 2 2 7.1 4 2 12.5 6 4 9.1 発熱 2 1 3.6 4 3 18.8 6 4 9.1 注射部位反応 2 2 7.1 3 2 12.5 5 4 9.1 扁桃炎 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1 膿痂疹 5 2 7.1 1 1 6.3 6 3 6.8 注射部位熱感 5 3 10.7 0 0 0.0 5 3 6.8 気管支炎 1 1 3.6 2 2 12.5 3 3 6.8 齲歯 1 1 3.6 2 2 12.5 3 3 6.8 湿疹 1 1 3.6 2 2 12.5 3 3 6.8 潮紅 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 麦粒腫 2 2 7.1 1 1 6.3 3 3 6.8 中耳炎 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 口腔咽頭不快感 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 *それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-7

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.3.1.2 比較的よく見られる副作用

本治験で発現した比較的よく見られる(被験者全体における発現率が 5%以上)副作用を,被験

者全体における発現率順に表 2.7.4.3-2 に示した。

表 2.7.4.3-2 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

(安全性解析対象集団)

副作用名 PT

(MedDRA/J V15.0)

HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数 発現率

(%)* 件数 例数

発現率 (%)*

件数 例数 発現率

(%)* 注射部位疼痛 7 4 14.3 4 3 18.8 11 7 15.9 蕁麻疹 11 4 14.3 3 2 12.5 14 6 13.6 注射部位そう痒感 10 6 21.4 0 0 0.0 10 6 13.6 注射部位腫脹 16 4 14.3 1 1 6.3 17 5 11.4 咳嗽 4 4 14.3 1 1 6.3 5 5 11.4 注射部位反応 2 2 7.1 3 2 12.5 5 4 9.1 アナフィラキシー反応 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1 注射部位紅斑 4 2 7.1 3 1 6.3 7 3 6.8 注射部位熱感 5 3 10.7 0 0 0.0 5 3 6.8 *それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-8

1) 比較的よく見られる副作用の初回発現時の投与後発現時間

本剤投与によって発現した比較的よく見られる副作用(表 2.7.4.3-2 参照)に対し,初回発現

時の投与後発現時間を検討した。結果を表 2.7.4.3-3,表 2.7.4.3-4,表 2.7.4.3-5,表 2.7.4.3-6,

表 2.7.4.3-7,表 2.7.4.3-8 に示した。

副作用全体の累積発現件数は,投与後 30 分以内に 43 件中 27 件(62.8%),投与後 1 時間以

内に 43 件中 33 件(76.7%),投与後 2 時間以内では 43 件中 40 件(93.0%)であった。さらに,

投与 2 時間を超えてから発現した副作用は 43 件中 3 件(7.0%)のみであった。このことから,

本治験では,投与後 2 時間を超えて新たな副作用が発現する割合は低かったことが確認された。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-3 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 件数(その 1)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例) 30 分 以内

30 分< ≦1 時間

1 時間< ≦2 時間

PT 件数 例数 件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)

全体 27 15 62.8 6 5 14.0 7 6 16.3 アナフィラキシー反応 1 1 25.0 1 1 25.0 2 2 50.0 咳嗽 2 2 40.0 2 2 40.0 1 1 20.0 蕁麻疹 2 2 33.3 1 1 16.7 2 2 33.3 注射部位紅斑 3 3 100.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位疼痛 7 7 100.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位そう痒感 3 3 50.0 2 2 33.3 0 0 0.0 注射部位反応 4 4 100.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位熱感 2 2 66.7 0 0 0.0 1 1 33.3 注射部位腫脹 3 3 60.0 0 0 0.0 1 1 20.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-22

表 2.7.4.3-4 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 件数(その 2)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例) 2 時間< ≦4 時間

4 時間< ≦8 時間

8 時間< ≦12 時間

PT 件数 例数 件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)

全体 1 1 2.3 1 1 2.3 0 0 0.0 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 咳嗽 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 蕁麻疹 0 0 0.0 1 1 16.7 0 0 0.0 注射部位紅斑 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位疼痛 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位そう痒感 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位熱感 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位腫脹 1 1 20.0 0 0 0.0 0 0 0.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-23

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-5 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 件数(その 3)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例) 12 時間< ≦24 時間

24 時間< ≦72 時間

72 時間より後

全時間合計件数 PT 件数 例数

件数の

割合

(%)

件数 例数

件数の

割合

(%)

件数 例数

件数の 割合

(%) 全体 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0 43 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 4 咳嗽 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 5 蕁麻疹 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 6 注射部位紅斑 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 3 注射部位疼痛 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 7 注射部位そう痒感 0 0 0.0 1 1 16.7 0 0 0.0 6 注射部位反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 4 注射部位熱感 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 3 注射部位腫脹 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 5

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-24

表 2.7.4.3-6 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 累積件数(その 1)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例) 30 分以内 1 時間以内 2 時間以内

PT 累積件数 累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)

全体 27 62.8 33 76.7 40 93.0 アナフィラキシー反応 1 25.0 2 50.0 4 100.0 咳嗽 2 40.0 4 80.0 5 100.0 蕁麻疹 2 33.3 3 50.0 5 83.3 注射部位紅斑 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位疼痛 7 100.0 7 100.0 7 100.0 注射部位そう痒感 3 50.0 5 83.3 5 83.3 注射部位反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 注射部位熱感 2 66.7 2 66.7 3 100.0 注射部位腫脹 3 60.0 3 60.0 4 80.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-25

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-7 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 累積件数(その 2)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例) 4 時間以内 8 時間以内 12 時間以内

PT 累積件数 累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)

全体 41 95.3 42 97.7 42 97.7 アナフィラキシー反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 咳嗽 5 100.0 5 100.0 5 100.0 蕁麻疹 5 83.3 6 100.0 6 100.0 注射部位紅斑 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位疼痛 7 100.0 7 100.0 7 100.0 注射部位そう痒感 5 83.3 5 83.3 5 83.3 注射部位反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 注射部位熱感 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位腫脹 5 100.0 5 100.0 5 100.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-26

表 2.7.4.3-8 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 累積件数(その 3)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例) 24 時間以内 72 時間以内 72 時間より後

PT 累積件数 累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)

全体 42 97.7 43 100.0 43 100.0 アナフィラキシー反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 咳嗽 5 100.0 5 100.0 5 100.0 蕁麻疹 6 100.0 6 100.0 6 100.0 注射部位紅斑 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位疼痛 7 100.0 7 100.0 7 100.0 注射部位そう痒感 5 83.3 6 100.0 6 100.0 注射部位反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 注射部位熱感 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位腫脹 5 100.0 5 100.0 5 100.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-27

2.7.4.3.1.3 死亡

TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験で死亡例はなかった。

2.7.4.3.1.4 その他の重篤な有害事象

その他の重篤な有害事象の一覧を表 2.7.4.3-9 に示した。本治験では,重篤な有害事象が 44 例

中 4 例(9.1%)5 件発現した。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-9 重篤な有害事象の一覧(要約)

被験者識

別コード 年齢*1/ 性別

患者*2

有害事象名

(PT) MedDRA/J

V15.0

重篤と なった 理由*3

重症

度増量法

発現

時期

発現時の 終投与量

治験薬

の変更

因果 関係*4

発現日 (Day*5)

転帰日

(Day*5)転帰

/男 鼻炎 アレルギー

性結膜炎 入院 中等

ラッシュ

法 維持期100AU/mL

(0.5mL) 投与量

変更せずなし 278 345 軽快

1 /男 鼻炎 蕁麻疹 入院 軽度ラッシュ

法 維持期1000AU/mL

(0.1mL) 投与量

変更せずあり 11 12 回復

3 /男 鼻炎 椎間板突出 入院 中等

50% 増量法

増量期0.1AU/mL

(0.2mL) 投与中止 なし 144 300 軽快

3 /男 鼻炎 変形性 関節症 入院 中等

50% 増量法

増量期0.1AU/mL

(0.2mL) 投与中止 なし 189 300 軽快

2 /女 喘息 アナフィラ

キシー反応 入院 中等

ラッシュ

法 維持期1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 241 242 回復

*1 年齢:同意取得時の年齢 *2患者(疾患)鼻炎:HDM アレルギー性鼻炎,喘息:HDM アレルギー性喘息

鼻炎と喘息を合併する被験者については,治験責任医師又は分担医師がいずれかを選択して主疾患とした。 *3入院:入院又は入院期間の延長 *4 因果関係 あり:関連あり,なし:関連なし *5 Day:治験薬投与開始日を Day 1 として起算 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.3-1

2.7.4.3.1.5 他の重要な有害事象

重篤な有害事象以外で,投与中止の原因となった有害事象及び休薬の原因となった副作用はな

かった。

なお本治験では,重篤な有害事象を含むアナフィラキシー反応が 44 例中 5 例(11.4%)5 件発

現し,そのうち,4 例(9.1%)4 件が副作用とされた。これらの有害事象又は副作用は,本剤が皮

下投与のアレルゲン製剤であることを考慮すれば注意が必要な事象であることから,一覧として

表 2.7.4.3-10 に示した。

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2.7.4 臨床的安全性

1-9*

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

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表 2.7.4.3-10 アナフィラキシー反応一覧

被験者

識別コ

ード

年齢*1/ 性別

患者*2

有害事象名

(PT) MedDRA/J

V15.0

重篤 /非重篤

重症

度増量法

発現

時期

発現時の 終投与量

治験薬

の変更

因果 関係*3

発現日 (Day*4)

転帰日

(Day*4)転

1 /男 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤 軽度ラッシュ

法 増量

期 1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 16 16 回

1 /男 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤 軽度ラッシュ

法 増量

期 1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 16 16 回

/女 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤中等

ラッシュ

増量

期開

始前*5該当しない

該当

しないなし -1 -1 回

2 /男 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤 高度クラスタ

ー法 増量

期 1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 61 61 回

2 /女 喘息 アナフィラキ

シー反応 重篤 中等

ラッシュ

法 維持

期 1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 241 242 回

復*1 年齢:同意取得時の年齢 *2患者(疾患)鼻炎:HDM アレルギー性鼻炎,喘息:HDM アレルギー性喘息

鼻炎と喘息を合併する被験者については,治験責任医師又は分担医師がいずれかを選択して主疾患とした。 *3 因果関係 あり:関連あり,なし:関連なし *4 Day:増量期開始日を Day 1 として起算 *5 皮内閾値検査 2 日後に発現 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.3-2

2.7.4.3.1.6 副作用の重症度

重症度別副作用の発現件数を表 2.7.4.7-2 に,重症度別副作用の発現例数及び発現率を表

2.7.4.7-3 に示した。

高度の副作用は 44 例中 1 例(2.3%)1 件発現した。当該事象はアナフィラキシー反応で,HDM

アレルギー性鼻炎患者に発現したが,処置により回復した。

中等度の副作用は,44 例中 4 例(9.1%)5 件発現した。その内訳は,アナフィラキシー反応 1

件,蕁麻疹 2 件,注射部位そう痒感 1 件,注射部位反応 1 件であった。これらの事象は,いずれ

も処置により回復した。また,発現件数の割合は,すべての副作用 123 件中 117 件が軽度であっ

た。

2.7.4.3.1.7 SOC 別有害事象及び副作用

1) SOC 別有害事象

被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの SOC 別有害事象は,「感染症および寄生虫症」

(77.3%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」(50.0%),「胃腸障害」(43.2%),「一般・全

身障害および投与部位の状態」(40.9%),「皮膚および皮下組織障害」(34.1%)であった。

2) SOC 別副作用

SOC 別副作用の発現件数及び発現例数を,被験者全体での発現率順に表 2.7.4.3-11 に示した。

被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの SOC 別副作用は,「一般・全身障害および投与部

位の状態」(34.1%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚および皮下組織障害」(それ

ぞれ 18.2%),「免疫系障害」(9.1%),「神経系障害」,「血管障害」,「胃腸障害」(そ

れぞれ 4.5%)であった。

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2.7.4 臨床的安全性

1-9*

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

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表 2.7.4.3-11 SOC 別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名 (MedDRA/J V15.0)

SOC

HDM アレルギー性

鼻炎患者(28 例) HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数

発現率

(%)*

血液およびリンパ系障害 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3免疫系障害 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1神経系障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5眼障害 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3耳および迷路障害 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3血管障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5呼吸器,胸郭および縦隔障害 12 6 21.4 2 2 12.5 14 8 18.2胃腸障害 1 1 3.6 2 1 6.3 3 2 4.5皮膚および皮下組織障害 19 6 21.4 3 2 12.5 22 8 18.2一般・全身障害および投与部位の状態 61 11 39.3 11 4 25.0 72 15 34.1

*それぞれの群の例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-3

2.7.4.3.1.8 有害事象及び副作用の期間別発現状況

有害事象及び副作用の期間別発現状況を検討するため,増量期開始前,増量期開始日から 2 週

以内,2 週を超え 4 週以内,4 週を超え 8 週以内,8 週を超え 12 週以内,12 週を超え 24 週以内,

及び 24 週超に期間を区切って有害事象及び副作用の発現件数を検討した。

1) 有害事象の期間別発現状況

増量期開始までに発現した有害事象は 14 件であり,全体の 3.9%(14 件/360 件)であった。

増量期開始後 2 週以内に,全体の 17.5%(63 件/360 件)に相当する数の有害事象が発現し,

増量期開始後 4 週以内に,全体の 25.6%(92 件/360 件)に相当する数の有害事象が発現した。

2) 副作用の期間別発現状況

副作用の期間別発現状況を表 2.7.4.3-12 に示した。

増量期開始までに発現した副作用は 4 件であり,全体の 3.3%(4 件/123 件)であった。

増量期開始後 2 週以内に,全体の 38.2%(47 件/123 件)に相当する数の副作用が発現し,増

量期開始後 4 週以内に,全体の 52.8%(65 件/123 件)に相当する数の副作用が発現した。

本治験で発現率が も高かった「一般・全身障害および投与部位の状態」(表 2.7.4.3-11 参

照)に属する副作用が,増量期開始後 4 週以内に発現する割合は 40.3%(29 件/72 件)であった

ことから,「一般・全身障害および投与部位の状態」に属する副作用は,治験薬投与開始初期

(増量期開始後 4 週以内)に多く認められる事象と考えられた。また,続いて発現率が高かった

「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚および皮下組織障害」に属する副作用が,増量期開始

後 4 週以内に発現する割合は,それぞれ 64.3%(9 件/14 件),86.4%(19 件/22 件)であったこ

とから,これらの SOC に属する副作用も,投与開始初期において多く認められる事象と考えら

れた。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-12 副作用の期間別発現状況(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V.15.0) < 0 週 0 週 <≦2 週

2 週 <≦ 4 週

4 週 <≦8 週

8 週 <≦12 週

12 週 <≦24 週

24 週 <≦48 週

48 週 < 合計

SOC PT 件数 件数 件数 件数 件数 件数 件数 件数 件数

全体 4 47 18 18 15 4 15 2 123 血液およびリンパ系障害 0 0 0 1 0 0 1 0 2

リンパ節症 0 0 0 1 0 0 1 0 2 免疫系障害 0 0 2 0 1 0 1 0 4

アナフィラキシー反応 0 0 2 0 1 0 1 0 4 神経系障害 0 1 0 0 1 0 0 0 2

頭痛 0 1 0 0 0 0 0 0 1 感覚障害 0 0 0 0 1 0 0 0 1

眼障害 0 1 0 0 0 0 0 0 1 眼充血 0 1 0 0 0 0 0 0 1

耳および迷路障害 0 1 0 0 0 0 0 0 1 耳そう痒症 0 1 0 0 0 0 0 0 1

血管障害 0 2 0 0 0 0 0 0 2 潮紅 0 2 0 0 0 0 0 0 2

呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 9 0 1 1 0 0 0 14 喘息 0 1 0 0 0 0 0 0 1 咳嗽 0 4 0 0 1 0 0 0 5 呼吸困難 0 1 0 0 0 0 0 0 1 鼻漏 1 0 0 0 0 0 0 0 1 くしゃみ 1 0 0 1 0 0 0 0 2 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 0 0 1 喘鳴 0 1 0 0 0 0 0 0 1 口腔咽頭不快感 0 2 0 0 0 0 0 0 2

胃腸障害 0 1 0 1 1 0 0 0 3 悪心 0 0 0 1 1 0 0 0 2 嘔吐 0 1 0 0 0 0 0 0 1

皮膚および皮下組織障害 1 18 1 1 1 0 0 0 22 紅斑 0 2 1 0 0 0 0 0 3 そう痒症 0 4 0 0 0 0 0 0 4 蕁麻疹 1 11 0 1 1 0 0 0 14 足底紅斑 0 1 0 0 0 0 0 0 1

一般・全身障害および投与部位の

状態 0 14 15 14 10 4 13 2 72

注射部位紅斑 0 1 0 0 3 1 2 0 7 注射部位硬結 0 0 1 4 1 0 5 2 13 注射部位疼痛 0 4 3 2 1 1 0 0 11 注射部位そう痒感 0 2 2 2 3 1 0 0 10 注射部位反応 0 0 1 0 1 0 3 0 5 注射部位熱感 0 3 2 0 0 0 0 0 5 倦怠感 0 1 0 0 0 0 0 0 1 末梢性浮腫 0 1 0 0 0 0 0 0 1 発熱 0 0 0 1 0 0 0 0 1 注射部位腫脹 0 2 6 4 1 1 3 0 17 注射部位不快感 0 0 0 1 0 0 0 0 1

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-9

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.3.1.9 部分集団における副作用の発現状況

TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験では,部分集団における検討として,疾患別(HDM ア

レルギー性鼻炎患者 28 例,HDM アレルギー性喘息患者 16 例),増量法別(従来法 21 例,急速

法 23 例),年齢別(11 歳以下 18 例,12 歳以上 26 例)の検討を行った。また,部分集団ではな

いが,投与期別(増量期開始前 44 例,増量期 44 例,維持期 40 例)の検討も実施した。これらの

集団においては,副作用の発現件数及び発現率,並びに副作用の重症度について検討を行った。

1) 副作用の発現件数及び発現率の部分集団における検討

(1) 疾患別の検討

疾患別副作用の発現件数及び発現例数を表 2.7.4.7-4 に示した。

HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が高かった上位 5 つの SOC 別副作用は,「一般・全

身障害および投与部位の状態」(39.3%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚および

皮下組織障害」(それぞれ 21.4%),「免疫系障害」(10.7%),「神経系障害」,「血管障

害」(それぞれ 7.1%)であった。一方,HDM アレルギー性喘息患者で発現率が高かった SOC

別副作用は,「一般・全身障害および投与部位の状態」(25.0%),「呼吸器,胸郭および縦

隔障害」,「皮膚および皮下組織障害」(それぞれ 12.5%),「免疫系傷害」,「眼障害」,

「胃腸障害」(それぞれ 6.3%)であった。

また,HDM アレルギー性喘息患者に比べ,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が 10%以

上高かった SOC 別副作用は,「一般・全身障害および投与部位の状態」であった。一方,HDM

アレルギー性鼻炎患者に比べ,HDM アレルギー性喘息患者で発現率が 10%以上高かった SOC

別副作用はなかった。SOC 別副作用の発現率は,HDM アレルギー性鼻炎患者でやや高い傾

向を示した。

(2) 増量法別の検討

増量法別副作用の発現件数及び発現例数を表 2.7.4.7-5 に示した。

従来法では 21 例中 8 例(38.1%)24 件,急速法では 23 例中 13 例(56.5%)87 件発現し,

急速法でやや多く認められた。

増量法別の副作用は,従来法で 21 例中 8 例(38.1%)29 件,急速法で 23 例中 13 例(56.5%)

94 件であり,増量法別の発現率は急速法の方が高く,その差は 10%以上であった。

従来法で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛(23.8%),注射部位反応

(19.0%),くしゃみ,注射部位腫脹(それぞれ 9.5%)であり,その他の副作用の発現例数は

1 例以下であった。一方,急速法で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,蕁麻疹(26.1%),

咳嗽,注射部位そう痒感(それぞれ 21.7%),アナフィラキシー反応(17.4%),注射部位熱

感,注射部位腫脹(それぞれ 13.0%)であった。増量法別の PT の種類は,急速法の方が全身

の事象の発現が多い傾向であった。

急速法に比べ,従来法で 10%以上高い発現率を示した副作用は,注射部位疼痛,注射部位

反応であった。一方,従来法に比べ,急速法で 10%以上高い発現率を示した副作用は,アナ

フィラキシー反応,咳嗽,蕁麻疹,注射部位そう痒感,注射部位熱感であった。

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2.7.4 臨床的安全性

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(3) 年齢別の検討

年齢別副作用の発現件数及び発現例数を表 2.7.4.7-6 に示した。

年齢別の副作用は,11 歳以下では 18 例中 8 例(44.4%)37 件,12 歳以上では 26 例中 13

例(50.0%)に 86 件あり,年齢別の発現率は 12 歳以上の方が高かったが,その差は 10%未満

であった。

(4) 投与期別の検討

投与期別副作用の発現件数及び発現例数を表 2.7.4.7-7 に示した。

増量期開始前には 44 例中 2 例(4.5%)4 件,増量期には 44 例中 21 例(47.7%)95 件,維

持期には 40 例中 6 例(15.0%)24 件の副作用が発現した。投与期別の発現率は,維持期に比

べ,増量期の方が高く,その差は 10%以上であった。

増量期に発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛(15.9%),蕁麻疹,注射部

位そう痒感(それぞれ 13.6%),咳嗽,注射部位腫脹(それぞれ 11.4%)であった。

2) 副作用の重症度の部分集団における検討

(1) 疾患別の検討

副作用の重症度は,疾患別では大きな差はなかった。

(2) 増量法別の検討

増量法別副作用の重症度を表 2.7.4.7-8(発現件数)及び表 2.7.4.7-9(発現例数及び発現率)

に示した。

増量法別では従来法に比べ急速法で副作用の重症度が高かった。

(3) 年齢別の検討

年齢別副作用の重症度を表 2.7.4.7-10(発現件数)及び表 2.7.4.7-11(発現例数及び発現率)

に示した。

年齢別では 11 歳以下に比べ 12 歳以上で副作用の重症度が高かった。

(4) 投与期別の検討

投与期別副作用の重症度を表 2.7.4.7-12(発現件数)及び表 2.7.4.7-13(発現例数及び発現

率)に示した。

投与期別では維持期に比べ増量期で副作用の重症度が高かった。

2.7.4.3.1.10 投与量と副作用発現率の関連性

TO-204 皮下注の投与量と副作用発現率との関連性を検討するため,副作用が発現する直前の投

与量を 3 つの群に分け(1AU 未満,1AU 以上 10AU 未満,10AU 以上),それぞれの群の副作用

発現率を求めた。結果を表 2.7.4.3-13 に示した。

本剤の投与量と副作用の発現率との間に明らかな関連性は認められなかった。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-13 投与量と副作用発現率の関連性(安全性解析対象集団)

副作用発現直前の投与量 例数 副作用発現例数 発現率(%) 1AU 未満 44 13 29.5

1AU 以上 10AU 未満 39 8 20.5 10AU 以上 35 13 37.1

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-20

2.7.4.3.1.11 抗ヒスタミン剤予防投与の効果

増量期に予防投与が行われた被験者が存在した急速法適用例 23 例について,抗ヒスタミン剤予

防投与の有無と副作用発現率の関係を検討し,表 2.7.4.3-14 に示した。

予防投与が実施された被験者では 14 例中 7 例(50.0%),予防投与が実施されなかった被験者

では 9 例中 6 例(66.7%)に副作用が発現した。本剤投与前に抗ヒスタミン剤の予防投与ありの場

合の方が予防投与なしの場合よりも副作用発現率が低く,その差は 10%以上であった。

表 2.7.4.3-14 抗ヒスタミン剤予防投与の有無と副作用発現例数

抗ヒスタミン剤予防投与

合計 あり なし

副作用 あり 7 6 13 なし 7 3 10

合計 14 9 23 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-21

2.7.4.3.1.12 個別有害事象の文章による説明

TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験では死亡例はなかった。

その他の重篤な有害事象が 44 例中 4 例(9.1%)5 件発現した。これらのうち,因果関係が否定

されず,副作用とされたものは蕁麻疹 1 件,アナフィラキシー1 件であった。

また,重篤な有害事象を含むアナフィラキシー反応が 44 例中 5 例(11.4%)5 件発現し,その

うち,4 例(9.1%)4 件が副作用とされた。これらの副作用は,いずれも急速法で増量を行った被

験者の増量期(Day 16,Day 16,Day 61,Day 241)に発現した。

以上の事象については,発現の経緯を本申請資料のCTD 5.3.5.1.2-1の 12.3.2項に叙述で示した。

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.3.2 臨床検査値の評価

1) 血液学的検査

いずれの検査項目においても,治験薬投与開始前と 52 週観察日の測定値との間に特筆すべき

差は認められなかった。

2) 血液生化学的検査

いずれの検査項目においても,治験薬投与開始前と 52 週観察日の測定値との間に特筆すべき

差は認められなかった。

2.7.4.3.2.1 臨床検査値異常

TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験で認められた臨床検査値異常の発現例数及びその割合

(%)を,被験者全体(n=44)における割合順に表 2.7.4.3-15 に示した。

本治験で認められた臨床検査値異常の中で,臨床的に重要とされた異常はなく,有害事象に取

り上げられたものはなかった。

表 2.7.4.3-15 臨床検査値異常の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

検査項目

HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数 割合

(%) 件数 例数

割合 (%)

件数 例数 割合

(%) 全体 9 6 21.4 1 1 6.3 10 7 15.9 白血球数増加 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 白血球数減少 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3 好中球数減少 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3 好酸球数増加 3 2 7.1 0 0 0.0 3 2 4.5 異型リンパ球数増加 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.4-1

2.7.4.3.3 生理検査,身体的所見及び安全性に関連する他の観察項目

いずれの検査項目においても,治験薬投与開始前と 52 週観察日の測定値との間に特筆すべき変

動は認められなかった。

2.7.4.3.4 特別な患者集団及び状況下における安全性

特別な患者集団で TO-204 皮下注の安全性を検討した試験はない。

2.7.4.3.5 内因性要因

TO-204 皮下注を用いて内因性民族的要因を検討した試験はない。

2.7.4.3.6 外因性要因

TO-204 皮下注を用いて外因性民族的要因を検討した試験はない。

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.3.7 薬物相互作用

TO-204 皮下注を用いて薬物相互作用を検討した試験はない。

2.7.4.3.8 妊娠及び授乳時の使用

TO-204 皮下注を用いて妊婦又は授乳婦を対象として実施した試験はない。

なお,TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験では,治験期間中に妊娠が判明した症例はなかっ

た。

2.7.4.3.9 過量投与

TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験で過量投与を受けた症例はなかった。

本治験における維持期の投与量は,被験者の安全が確保できる投与可能な 大量としたが,本

治験において,意図したよりも高い用量を投与された例はなかった。

その他,本剤の過量投与に関する報告は確認されていない。

なお,本剤ではないが,同じ有効成分である HDM エキスを含む混合エキスによる SCIT におい

て,過量投与によると考えられる死亡例が 1985 年~1989 年の間に 5 例報告されている 6)。

本剤がアレルギー患者を対象とした皮下注射用のアレルゲン製剤であることを考慮すれば,過

誤により本剤の投与量が増大した場合,全身性のアレルギー反応が発現するリスクは高くなると

考えられる。

2.7.4.3.10 薬物乱用

TO-204 皮下注に起因する依存性又は薬物乱用を示唆する結果は得られていない。

2.7.4.3.11 離脱症状及び反跳現象

TO-204 皮下注に起因する離脱症状又は反跳現象を示唆する結果は得られていない。

2.7.4.3.12 自動車運転及び機械操作に対する影響又は精神機能の障害

TO-204 皮下注の自動車運転及び機械操作に対する影響,又は精神機能に与える影響は明らかで

はない。

2.7.4.3.13 市販後データ

2.7.4.3.13.1 TO-204 皮下注で認められた有害事象

米国の Periodic Adverse Experience Report によれば,1998 年~2013 年の間に TO-204 皮下注

(Allergenic Extract Standardized Mite)による重篤な有害事象が 7 例報告されている(表 2.7.4.3-16)。

これらの事象のうち,5 例(No.1, 2, 4, 5, 7)は他のアレルゲンとの混合による SCIT で発現し,他

の 2 例(No.3, 6)は TO-204 皮下注単独による SCIT で発現したものであった。死亡は 1 例で,他

のアレルゲンとの混合による SCIT で発現した。重篤な有害事象を発現した 7 例の内,少なくとも

4 例は喘息を合併する患者であり,死亡例は喘息を合併していた。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-16 Allergenic Extract Standardized Mite によって発現した重篤な有害事象

No. 調査年 事象名 重篤

性 重篤性の

分類

事象

発現

時の

年齢

性別 被疑薬名 投与量

投与回数 投与経路

関連する 疾患

1 1999 hypotensive 重篤 入院又は 入院の延長

4 男

Allergenic Extract of trees, grass, ragweed, weed pollen, mite and molds

1:10,000w/v 0.4mL/week Subcutaneous

中等度の肥満 β-blocker 服薬

2 1999 highly sensitive angioedema

重篤 入院又は 入院の延長

2 女

Allergenic Extract of trees, grass, ragweed, weed pollen, mite and molds

0.4mL 1:100,000 w/v every 1-4 weeks Subcutaneous

2 週間前に大きな

そう痒性膨疹

(4x4cm)あり

3 2000

asthma highly sensitive to mite

重篤 入院又は 入院の延長

男 Allergenic Extract of mixed mite

5,000AU/mL 0.4mL bi-weekly Subcutaneous

喘息

4 2004

itching wheezing systemic reaction

重篤 その他重篤情報

なし女 Mixture of mite and

cat 0.05mL Subcutaneous 情報なし

5 2005 systemic reaction 重篤 死亡 1 女

Allergen Extract of trees, grass, ragweed pollen, mold, mite, cat and dogs

Subcutaneous アレルギー性喘息

6 2006 systemic reaction 重篤 入院又は

入院の延長4 女 Allergenic Extract,

Mite Mixed Subcutaneous 喘息(吸入剤使用)

7 2013

Generalised urticarial Pruritus Wheezing

重篤 入院又は入

院の延長 1 男

Allergen Extract of pollen mix, dog, cat, mold mix and mite

Subcutaneous アレルギー性鼻炎

喘息

引用元:CTD 5.3.6.1

2.7.4.3.13.2 TO-204 皮下注と同一有効成分を含む HDM SCIT 用製剤で発現した有害事象

TO-204皮下注と同一有効成分を含むHDM SCIT用製剤である デンマーク,ドイツ,

スウェーデン,スイス他,計 13 ヵ国で販売)の PSUR Volume 12( 年 月 日~ 年 月

日)に基づき, の市販後に発現した重篤な副作用を要約した(引用元:CTD 5.3.6.2)。

1) 曝露の程度

が市販された 年から 年 月 日に至るまでの累積曝露量は,

Treatment Year(TY)であった(ただし, 年~ 年の売上額が算定できないため,この

間の曝露量は累積曝露量には加算されていない)。

2) 市販後に発現した重篤な副作用

によって市販後に発現した重篤な副作用の一覧を表 2.7.4.3-17 に示した( 年

月 日~ 年 月 日までの累積)。

発現件数が多かった上位 5 つの SOC について以下に記載した。

なお,現在までの累計で,重篤な全身性反応が報告される割合は, TY であった。

(1) 呼吸器,胸郭および縦隔障害

「呼吸器,胸郭および縦隔障害(SOC)」に属する重篤な副作用が計 123 件発現した。その

うち,発現件数が多かった上位 3 つの事象は,喘息(44 件),呼吸困難(39 件),気管支痙

攣(5 件)であった。

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2.7.4 臨床的安全性

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

1-9*

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(2) 皮膚および皮下組織障害

「皮膚および皮下組織障害(SOC)」に属する重篤な副作用が計 67 件発現した。そのうち,

発現件数が多かった上位 3 つの事象は,蕁麻疹(30 件),血管浮腫(11 件),紅斑(8 件)

であった。

(3) 免疫系障害

「免疫系障害(SOC)」に属する副作用が計 62 件発現した。そのうち,発現件数が多かっ

た上位 3 つの副作用は,アナフィラキシーショック(27 件),アナフィラキシー反応(23 件),

過敏症(12 件)であった。

(4) 一般・全身障害および投与部位の状態

「一般・全身障害および投与部位の状態(SOC)」に属する重篤な副作用が計 43 件発現し

た。そのうち,発現件数が多かった上位 3 つの事象は,注射部位腫脹(13 件),倦怠感(4

件),異常感(3 件)であった。

(5) 血管障害

「血管障害(SOC)」に属する重篤な副作用が計 37 件発現した。そのうち,発現件数が多

かった上位 3 つの事象は,低血圧(21 件),潮紅(5 件),循環虚脱(3 件)であった。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-17 TO-204 皮下注と同一有効成分を含有する HDM SCIT 用製剤( )で市販

後に発現した重篤な副作用の一覧( 年 月 日~ 年 月 日までの累積)

重篤な副作用名(MedDRA/J V15.0)

自発報告 (規制当局から

の情報,文献情

報を含む)及び

市販後臨床試験

SOC (日本語)

PT (英語)

PT (日本語)

件数

感染症および寄生虫症 14 Abscess limb 四肢膿瘍 1 Rhinitis 鼻炎 13 血液およびリンパ系障害 1 Splenomegaly 脾腫 1 免疫系障害 62 Anaphylactic reaction アナフィラキシー反応 23 Anaphylactic shock アナフィラキシーショック 27 Hypersensitivity 過敏症 12 内分泌障害 1 Hyperthyroidism 甲状腺機能亢進症 1 精神障害 2 Anxiety 不安 1 Somatoform disorder neurologic 身体表現性神経障害 1 神経系障害 20 Brain injury 脳損傷 1 Coma 昏睡 1 Dizziness 浮動性めまい 1 Dysaesthesia 異常感覚 1 Hypoaesthesia 感覚鈍麻 2 Loss of consciousness 意識消失 6 Multiple sclerosis 多発性硬化症 1 Paraesthesia 錯感覚 4 Speech disorder 会話障害 1 Syncope 失神 1 Visual field defect 視野欠損 1 眼障害 12 Conjunctivitis 結膜炎 7 Conjunctivitis allergic アレルギー性結膜炎 4 Eye pruritus 眼そう痒症 1 耳および迷路障害 2 Ear pain 耳痛 1 Vertigo 回転性めまい 1 心臓障害 12 Bradycardia 徐脈 1 Cardio-respiratory arrest 心肺停止 1 Cyanosis チアノーゼ 4 Palpitations 動悸 1 Tachycardia 頻脈 5

引用元:CTD 5.3.6.2

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-17 TO-204 皮下注と同一有効成分を含有する HDM SCIT 用製剤( )で

市販後に発現した重篤な副作用の一覧( 年 月 日~ 年 月 日までの累積) (続き)

重篤な副作用名(MedDRA/J V15.0)

自発報告 (規制当局から

の情報,文献情

報を含む)及び

市販後臨床試験

SOC (日本語)

PT (英語)

PT (日本語)

件数

血管障害 37 Circulatory collapse 循環虚脱 3 Extremity necrosis 四肢壊死 1 Flushing 潮紅 5 Hypertension 高血圧 2 Hypotension 低血圧 21 Pallor 蒼白 2 Peripheral coldness 末梢冷感 1 Poor peripheral circulation 末梢循環不良 1 Vasculitis 血管炎 1 呼吸器,胸郭および縦隔障害 123 Apnoea 無呼吸 2 Asthma 喘息 44 Bronchial obstruction 気管支閉塞 3 Bronchospasm 気管支痙攣 5 Cough 咳嗽 3 Dyspnoea 呼吸困難 39 Epiglottic oedema 喉頭蓋浮腫 1 Nasal congestion 鼻閉 2 Nasal dryness 鼻乾燥 1 Obstructive airways disorder 閉塞性気道障害 1 Pharyngeal oedema 咽頭浮腫 2 Respiratory arrest 呼吸停止 1 Respiratory distress 呼吸窮迫 1 Rhinitis allergic アレルギー性鼻炎 4 Rhinorrhoea 鼻漏 1 Rhonchi 低音性連続性ラ音 1 Sneezing くしゃみ 1 Status asthmaticus 喘息発作重積 1 Stridor 上気道性喘鳴 1 Suffocation feeling 窒息感 1 Tachypnoea 頻呼吸 1 Throat irritation 咽喉刺激感 3 Throat tightness 咽喉絞扼感 1 Wheezing 喘鳴 3 胃腸障害 8 Nausea 悪心 2 Oedema mouth 口腔浮腫 1 Oral pruritus 口腔そう痒症 2 Tongue oedema 舌浮腫 1 Vomiting 嘔吐 2

引用元:CTD 5.3.6.2

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-17 TO-204 皮下注と同一有効成分を含有する HDM SCIT 用製剤( )で

市販後に発現した重篤な副作用の一覧( 年 月 日~ 年 月 日までの累積) (続き)

重篤な副作用名(MedDRA/J V15.0)

自発報告 (規制当局から

の情報,文献情

報を含む)及び

市販後臨床試験

SOC (日本語)

PT (英語)

PT (日本語)

件数

皮膚および皮下組織障害 67 Angioedema 血管浮腫 11 Cold sweat 冷汗 1 Dermatitis atopic アトピー性皮膚炎 1 Erythema 紅斑 8 Generalised erythema 全身紅斑 1 Granuloma skin 皮膚肉芽腫 1 Hyperhidrosis 多汗症 3 Lividity 青藍色状態 1 Panniculitis 脂肪織炎 1 Prurigo 痒疹 1 Pruritus generalised 全身性そう痒症 4 Rash 発疹 1 Rash pruritic そう痒性皮疹 1 Swelling face 顔面腫脹 2 Urticaria 蕁麻疹 30 筋骨格系および結合組織障害 6 Collagen disorder 膠原病 1 Muscle spasms 筋痙縮 2 Muscular weakness 筋力低下 1 Myalgia 筋肉痛 1 Systemic lupus erythematosus 全身性エリテマトーデス 1 先天性,家族性および遺伝性障害 1 Von Willebrand's disease フォンウィルブランド病 1

引用元:CTD 5.3.6.2

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-17 TO-204 皮下注と同一有効成分を含有する HDM SCIT 用製剤( )で

市販後に発現した重篤な副作用の一覧( 年 月 日~ 年 月 日までの累積) (続き)

重篤な副作用名(MedDRA/J V15.0)

自発報告 (規制当局から

の情報,文献情

報を含む)及び

市販後臨床試験

SOC (日本語)

PT (英語)

PT (日本語)

件数

一般・全身障害および投与部位の状態 43 Asthenia 無力症 1 Chest discomfort 胸部不快感 1 Discomfort 不快感 2 Facial pain 顔面痛 1 Feeling abnormal 異常感 3 Feeling cold 冷感 2 Feeling hot 熱感 2 Granuloma 肉芽腫 1 Induration 硬結 1 Injection site erythema 注射部位紅斑 1 Injection site granuloma 注射部位肉芽腫*1 1 Injection site nodule 注射部位結節 1 Injection site pain 注射部位疼痛 1 Injection site paraesthesia 注射部位知覚異常 1 Injection site pruritus 注射部位そう痒感 1 Injection site reaction 注射部位反応 1 Injection site swelling 注射部位腫脹 13 Injection site urticaria 注射部位蕁麻疹 1 Injection site warmth 注射部位熱感 2 Malaise 倦怠感 4 Pyrexia 発熱 2 臨床検査 35 Allergy test positive アレルギー検査陽性 1 Antinuclear antibody increased 抗核抗体増加 1 Blood pressure decreased 血圧低下 8 Blood pressure increased 血圧上昇 2 Blood thyroid stimulating hormone

decreased 血中甲状腺刺激ホルモン減少 1

C-reactive protein increased C-反応性蛋白増加 1 Forced expiratory volume decreased 努力呼気量減少 1 Heart rate increased 心拍数増加 4 Oxygen saturation decreased 酸素飽和度低下 2 PO2 decreased PO2低下 1 Peak expiratory flow rate decreased 大呼気流量減少 9 Thyroxine free increased 遊離サイロキシン増加 1 Thyroxine increased サイロキシン増加 1 Tri-iodothyronine free increased 遊離トリヨードチロニン増加 1 Tri-iodothyronine increased トリヨードチロニン増加 1 傷害,中毒および処置合併症 2 Accidental overdose 偶発的過量投与 1 Tooth injury 歯牙損傷 1

*1 注射部位肉芽腫:MedDRA/J V15.0 では LLT 引用元:CTD 5.3.6.2

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.3.13.3 HDM エキスの皮下注射で認められた重篤な副作用(国内当局への個別報告症例)

TO-204 皮下注と同一製剤又は同一有効成分を含む HDM エキスの皮下注射で発現した重篤な副

作用のうち,国内当局へ個別症例報告したものを表 2.7.4.3-18 に示した(集積期間:2011 年 7 月

15 日~2014 年 4 月 30 日)。

表 2.7.4.3-18 HDM エキスの皮下注射で認められた重篤な副作用

-国内当局への個別報告症例-

報告国 患者

年齢/性別 投与経路 副作用名

トルコ 3 歳/女性 皮下 脂肪織炎 ドイツ 3 歳/男性 皮下 全身性エリテマトーデス ドイツ 5 歳/女性 皮下 特発性進行性多発ニューロパチー ドイツ 2 歳/男性 皮下 アナフィラキシー反応 中国 2 歳/女性 皮下 甲状腺機能亢進症 ドイツ 4 歳/女性 皮下 アナフィラキシーショック

オーストリア 1 歳/女性 皮下 アナフィラキシー反応 デンマーク 不明/女性* 皮下 真性多血症 ドイツ 2 歳/女性 皮下 喘息 ドイツ 3 歳/女性 皮下 神経皮膚炎

アメリカ 1 歳/女性 皮下 過敏症 デンマーク 2 歳/女性 皮下 過敏症

ドイツ 3 歳/男性 皮下 眼感染 オランダ 4 歳/女性 皮下 呼吸困難 オランダ 4 歳/女性 皮下 頻脈

集積期間: 年 月 日~ 年 月 日 *本症例は 年生と報告されていることから発現時の年齢は 5 歳又は 6 歳と考えられる。なお,続報により

因果関係が否定された。

2.7.4.3.13.4 重篤な副作用の集積報告症例

TO-204 皮下注と同一製剤又は同一有効成分を含む HDM エキスで発現した重篤な副作用のうち,

国内当局へ治験薬重篤副作用等症例定期報告として集積報告したものを表 2.7.4.3-19 に示す(集

積期間: 年 月 日~ 年 月 日)。

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.3-19 HDM エキスの皮下注射又は舌下投与で認められた重篤な副作用

-国内当局へ治験薬重篤副作用等症例安全性定期報告として集積報告したもの-

重篤な副作用名 (MedDRA/J V15.0)

TO-204 国内治験 海外臨床試験*1 海外市販後 自発報告等*2

SOC PT 44*3 1211*3 感染症および寄生虫症 - - 2 気管気管支炎 - - 1

眼感染 - - 1 血液およびリンパ系障害 - 1 - 特発性血小板減少性紫斑病 - 1 - 免疫系障害 3 1 43 アナフィラキシー反応 1 1 28

アナフィラキシーショック 2 - 3 過敏症 - - 12

眼障害 - - 1 結膜炎 - - 1 心臓障害 - - 1 頻脈 - - 1 血管障害 - - 2 低血圧 - - 2 呼吸器,胸郭および縦隔障害 1 2 11 喉頭浮腫 - 1 -

咽頭浮腫 - - 1 喘息 1 1 4 気管支痙攣 - - 2 呼吸困難 - - 3 喘鳴 - - 1

皮膚及び皮下組織障害 1 1 5 蕁麻疹 1 - 1

神経皮膚炎 - 1 - そう痒 - - 1 血管浮腫 - - 2 皮膚腫瘤 - - 1

筋骨格系および結合組織障害 - 1 - 関節痛 - 1 - 一般・全身障害および投与部位の状態 - - 1 注射部位腫脹 - - 1 表中の数値は重篤な副作用件数を表す。 集積期間: 年 月 日~ 年 月 日 *1海外臨床試験は,HDM エキスの舌下錠を用いた臨床試験及び HDM 皮下注射製剤の外国市販後臨床試験で報告

された副作用 *2 HDM エキスの皮下注射又は舌下投与で報告された副作用 *3 被験者概数

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.4 公表文献で示された標準化 HDM SCIT の安全性

1) 海外の臨床研究で示された標準化 HDM SCIT の安全性

SCIT による免疫療法は,全身性のアレルギー反応が発現するリスクが否定できないものの,

既に多くの臨床成績が存在し,アレルギー疾患の治療法の一つとして確立している。

TO-204 皮下注そのものを用いた臨床成績は確認できていないが,TO-204 皮下注と同じ有効

成分を有する標準化 HDM SCIT 用製剤( :TO-204 皮下注の導入元である ALK 社の

製品)を用いて,プラセボ対照二重盲検で安全性の評価を行っている海外の主な公表文献を以

下に要約した。なお,これらの文献のうち,有効性の結果に関する記載があるものについては

併せて記載した。

(1) HDM アレルギー性通年性鼻炎患者を対象とした海外の臨床研究

Alutard SQ を用い,HDM アレルギー性鼻炎患者を対象として海外で実施されたプラセボ対

照二重盲検による主な臨床研究の概略を付録に示した(表 2.7.4.7-14)。

これらの文献では,Alutard SQ の SCIT により,重篤な副作用は認められなかったが,軽度

の全身性副作用,注射部位の局所反応などが認められたことが報告されている。

(2) HDM アレルギー性喘息患者を対象とした海外の臨床研究

Alutard SQ を用い,HDM アレルギー性喘息患者を対象として海外で実施されたプラセボ対

照二重盲検による主な臨床研究の概略を付録に示した(表 2.7.4.7-15)。

これらの文献では,Alutard SQ の SCIT により,アナフィラキシーショック等の生命を脅か

す有害事象は発現しなかったが,高度の気管支痙攣,注射部位の局所反応などが認められた

ことが報告されている。

2) 国内の臨床研究で示された標準化 HDM SCIT の安全性

国内で実施された標準化 HDM SCIT の臨床研究を PubMed 及び医中誌で検索した結果,安全

性を中心に評価した文献 1 報(英文)が抽出された。

本報告は,Hollister-Stier 社の HDM を用いて実施した非盲検の試験(50~100%増量法による

SCIT)であるが,標準化 HDM を用いて国内で実施されていることから,TO-204 皮下注の日本

人における安全性を考察する上で参考になるものと考えられる。本公表文献の要旨を付録に示

した(表 2.7.4.7-16)。

この文献では過去 5年間に標準化Der f抽出液で免疫療法を受けたことがある通年性アレルギ

ー性鼻炎患者 386 名を対象として後向き試験を実施し,重篤な有害事象又は重症度が高度な全

身性の有害事象の発現状況を検討した。その結果,全身性反応発現率は 6.22%(24 例/386 例),

投与回数当たりの発現率は 0.12%(27 回/22,722 injection)であった。全身性反応発現率に男女

差はなく,発現した全身性反応の約 90%は増量期間に認められた。この試験では全身性反応は

投与後 30 分以内に認められたが,いずれも薬剤処置に反応し,入院を要した患者はなかったこ

とが報告されている。

また,2.7.4.4 項の 2)に示した国内試験に関する文献のうち,安全性に関する記載のあるも

のが 2報ある(表 2.7.4.7-17,表 2.7.4.7-18)。これらの文献では詳細は不明であるが,Hollister-Stier

社の標準化 HDM を用いた SCIT により,前者の文献では高度なアナフィラキシーショックが

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2.7.4 臨床的安全性

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2.6%(2 例/77 例),後者の文献ではアナフィラキシー等の全身反応を伴う重篤な副作用が 6%

(6 例/100 例)の割合で発現したことが報告されている。

2.7.4.5 SCIT によるアナフィラキシー等の全身性反応の発現状況

HDM 又は他のアレルゲンを用いた SCIT によって発現した致死性のアナフィラキシーは,1985

年~1989 年の調査 6)及び 1990 年~2001 年の調査 7)では,200~250 万回の投与に対して 1 回の割

合であったことが報告されている。また,Amin らの調査 8)では,高度の呼吸器障害への対処や血

圧低下に対するエピネフリンの緊急投与が必要とされた,生命を脅かす事象に準ずるとされる副

作用が,100 万回の投与に対して 1 回の割合で発現したことが報告されている。また,Roy ら 9)

は 2003 年 6 月~2005 年 3 月に実施した SCIT で 283 件の全身性反応が発現し,その発現頻度は皮

下注射 1 回あたり 0.025%であったことを報告している。

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.6 安全性の結論

HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象として,TO-204 皮下注を

52 週間皮下に投与し,安全性を検討した結果,以下の結論を得た。

本治験では死亡例はなかった。重篤な有害事象は 44 例中 4 例(9.1%)5 件認められた。このう

ち 2 例(4.5%)2 件(アナフィラキシー反応,蕁麻疹)が副作用と判定され,いずれも既知の事

象であった。

重篤な有害事象のうち,治験薬の投与中止に至った症例は 1 例で,投与中止に至った副作用は

なかった。また,治験薬の休薬に至った有害事象及び副作用はなかった。

その他の重要な有害事象として,副作用と判定されたアナフィラキシー反応が 4 例(9.1%)4

件発現した。いずれも投与後 2 時間以内に発現し,処置により発現当日~翌日までには回復し,

投与が継続された。

また,疾患別,増量法別,年齢別,投与期別の解析により,以下の知見を得た。

• 副作用発現率(又は総投与回数当たりの副作用発現件数)は,疾患別,年齢別,投与期別で

は大きな差はなかった。一方,増量法別に見たときには,従来法に比べ急速法で高かった。

• 副作用の重症度は,疾患別,増量法別では大きな差はなかった。一方,年齢別に見たときに

は 11 歳以下に比べ 12 歳以上で高く,投与期別に見たときには,維持期に比べ増量期で高か

った。なお,因果関係の否定できないアナフィラキシー反応は,いずれも急速法の増量期に

認められた。

• 本剤の投与量と副作用発現率との間には明らかな関連性は認められなかった。

• 本剤投与前に抗ヒスタミン剤を予防投与した場合の方が,しなかった場合よりも,副作用発

現率がやや低かった。

• 本治験では,比較的よく見られる副作用のほとんどは,投与後 2 時間以内に発現した。

• 被験者全体(44 例)で発現率が高かった上位 5 つの有害事象及び副作用は,疾患別では SOC

の種類は,ほぼ同様の傾向であった。

• 被験者全体(44 例)で発現率が高かった上位 5 つの SOC 別副作用は,「一般・全身障害およ

び投与部位の状態」(34.1%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚および皮下組織障

害」(それぞれ 18.2%),「免疫系障害」(9.1%),「神経系障害」,「血管障害」,「胃

腸障害」(それぞれ 4.5%)であった。

• 被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの PT 別副作用は,注射部位疼痛(15.9%),蕁麻疹,

注射部位そう痒感(それぞれ 13.6%),注射部位腫脹,咳嗽(それぞれ 11.4%)であった。

• 比較的よく見られる副作用は投与後 2 時間以内の発現がほとんどで,投与 2 時間を超えて新

たな副作用が発現する割合は低かった。

以上より,HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象として,TO-204

皮下注を 52 週間皮下投与したときの安全性について以下のようにまとめる。

• 被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛,蕁麻疹,注射部位そう

痒感,注射部位腫脹,咳嗽で,いずれも局所又は全身性のアレルギー反応であり,既知の事

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2.7.4 臨床的安全性

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象であった。

• 副作用発現率は,疾患別,年齢別,投与期別では大きな差はなかったが,増量法別では従来

法に比べ急速法で高かった。また,本治験の投与量の範囲では,投与量と副作用発現率との

間には明らかな関連性は認められなかった。

• 副作用の発現時期は,投与後 2 時間以内の発現がほとんどで,投与 2 時間を超えて新たな副

作用が発現する割合は低かった。

• SCIT で特に注意が必要とされるアナフィラキシー反応の発現は,増量期及び維持期のいずれ

の投与期にも発現し,いずれも投与後 2 時間以内に発現した。また,発現例の増量法はいず

れも急速法であった。

• SCIT は原因アレルゲンを皮下に注射することから,増量法,年齢,投与期(増量期,維持期)

の如何に関わらず,重症度の高い副作用が発現する可能性があるため注意が必要と考える。

なお,海外で報告された本剤及び本剤と同一有効成分を含む類薬の市販後安全性情報,並びに

同一有効成分を含む類薬を用いて国内で実施された SCIT の文献における安全性情報は,本剤のベ

ネフィット・リスク評価に影響を与えるものではなかった。しかし,稀ではあるが,海外では死

亡例やアナフィラキシーショックが報告されており,本治験においても 52 週を超えてからアナフ

ィラキシーショックの発現が認められた。

原因アレルゲンを皮下に注射する SCIT においては,増量法,年齢,投与期(増量期,維持期)

の如何に関わらず,重症度の高い副作用が発現する可能性があるため注意喚起が必要である。

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2.7.4 臨床的安全性

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2.7.4.7 付録

表 2.7.4.7-1 主な被験者背景(FAS,安全性解析対象集団)

項目 HDM アレルギー性

鼻炎患者 (28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者 (16 例)

合計 (44 例)

性別 男 17(60.7%) 8(50.0%) 25(56.8%) 女 11(39.3%) 8(50.0%) 19(43.2%)

年齢 (歳)

<12 12(42.9%) 6(37.5%) 18(40.9%) ≧12 <20 6(21.4%) 2(12.5%) 8(18.2%) ≧20 <30 3(10.7%) 3(18.8%) 6(13.6%) ≧30 <40 1(3.6%) 2(12.5%) 3(6.8%) ≧40 <50 5(17.9%) 2(12.5%) 7(15.9%) ≧50 1(3.6%) 1(6.3%) 2(4.5%)

平均値±標準偏差 20.0±14.7 22.8±15.4 21.0±14.8 中央値 [ 小値- 大値] 13.5[5-53] 17.5[7-53] 13.5[5-53]

成人/小児 低年齢層小児(5~11 歳) 12(42.9%) 6(37.5%) 18(40.9%)

小児(12~15 歳) 4(14.3%) 2(12.5%) 6(13.6%) 成人 12(42.9%) 8(50.0%) 20(45.5%)

罹病期間 (年)

<5 7(25.0%) 5(31.3%) 12(27.3%) ≧5 <10 11(39.3%) 4(25.0%) 15(34.1%) ≧10 <15 2(7.1%) 2(12.5%) 4(9.1%) ≧15 <20 2(7.1%) 2(12.5%) 4(9.1%) ≧20 6(21.4%) 3(18.8%) 9(20.5%)

平均値±標準偏差 10.8±9.7 12.2±11.7 11.3±10.3 中央値 [ 小値- 大値] 7.5[0-32] 9.0[0-46] 8.0[0-46]

免疫療法の施行歴 有 5(17.9%) 4(25.0%) 9(20.5%) 無 23(82.1%) 12(75.0%) 35(79.5%)

アレルギー疾患の 既往歴及び合併症

有 23(82.1%) 15(93.8%) 38(86.4%) 無 5(17.9%) 1(6.3%) 6(13.6%)

既往歴 有 11(39.3%) 8(50.0%) 19(43.2%) 無 17(60.7%) 8(50.0%) 25(56.8%)

合併症 有 25(89.3%) 15(93.8%) 40(90.9%) 無 3(10.7%) 1(6.3%) 4(9.1%)

RAST 値 (Der far と Der pte の 大

値)

Class2 2(7.1%) 0(0.0%) 2(4.5%) Class3 4(14.3%) 1(6.3%) 5(11.4%) Class4 6(21.4%) 5(31.3%) 11(25.0%) Class5 5(17.9%) 6(37.5%) 11(25.0%) Class6 11(39.3%) 4(25.0%) 15(34.1%)

HDM アレルギー性 鼻炎の重症度

軽症 6(21.4%) - - 中等症 3(10.7%) - - 重症 13(46.4%) - - 重症 6(21.4%) - -

HDM アレルギー性 喘息の合併の有無

有 4(14.3%) - - 無 24(85.7%) - -

HDM アレルギー性 喘息の重症度 (16 歳以上)

軽症間欠型 - 3(37.5%) - 軽症持続型 - 1(12.5%) - 中等症持続型 - 4(50.0%) -

16 歳以上被験者例数 - 8 -

HDM アレルギー性 喘息の重症度 (5~15 歳)

間欠型 - 5(62.5%) - 軽症持続型 - 3(37.5%) - 中等症持続型 - 0(0.0%) -

5~15 歳被験者例数 - 8 - HDM アレルギー性鼻炎の

合併の有無 有 - 12(75.0%) - 無 - 4(25.0%) -

表中の数値(記述統計量は除く)は例数を示し,括弧内の数値は各患者群の例数又は合計例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.2-1

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-2 重症度別副作用の発現件数(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

SOC PT 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

全体 99 3 1 18 2 0 117 5 1 血液およびリンパ系障害 2 0 0 0 0 0 2 0 0 リンパ節症 2 0 0 0 0 0 2 0 0 免疫系障害 2 0 1 0 1 0 2 1 1 アナフィラキシー反応 2 0 1 0 1 0 2 1 1 神経系障害 2 0 0 0 0 0 2 0 0

頭痛 1 0 0 0 0 0 1 0 0 感覚障害 1 0 0 0 0 0 1 0 0

眼障害 0 0 0 1 0 0 1 0 0 眼充血 0 0 0 1 0 0 1 0 0 耳および迷路障害 1 0 0 0 0 0 1 0 0 耳そう痒症 1 0 0 0 0 0 1 0 0 血管障害 2 0 0 0 0 0 2 0 0 潮紅 2 0 0 0 0 0 2 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 12 0 0 2 0 0 14 0 0

喘息 0 0 0 1 0 0 1 0 0 咳嗽 4 0 0 1 0 0 5 0 0 呼吸困難 1 0 0 0 0 0 1 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 1 0 0 くしゃみ 2 0 0 0 0 0 2 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 1 0 0 喘鳴 1 0 0 0 0 0 1 0 0 口腔咽頭不快感 2 0 0 0 0 0 2 0 0

胃腸障害 1 0 0 2 0 0 3 0 0

悪心 0 0 0 2 0 0 2 0 0 嘔吐 1 0 0 0 0 0 1 0 0

皮膚および皮下組織障害 17 2 0 3 0 0 20 2 0

紅斑 3 0 0 0 0 0 3 0 0 そう痒症 4 0 0 0 0 0 4 0 0 蕁麻疹 9 2 0 3 0 0 12 2 0 足底紅斑 1 0 0 0 0 0 1 0 0

一般・全身障害および投与部位の状態 60 1 0 10 1 0 70 2 0

注射部位紅斑 4 0 0 3 0 0 7 0 0 注射部位硬結 13 0 0 0 0 0 13 0 0 注射部位疼痛 7 0 0 4 0 0 11 0 0 注射部位そう痒感 9 1 0 0 0 0 9 1 0 注射部位反応 2 0 0 2 1 0 4 1 0 注射部位熱感 5 0 0 0 0 0 5 0 0 倦怠感 1 0 0 0 0 0 1 0 0 末梢性浮腫 1 0 0 0 0 0 1 0 0 発熱 1 0 0 0 0 0 1 0 0 注射部位腫脹 16 0 0 1 0 0 17 0 0 注射部位不快感 1 0 0 0 0 0 1 0 0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-5

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-3 重症度別副作用の発現例数及び発現率(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0)

HDM アレルギー性鼻炎患者

(28 例) HDM アレルギー性喘息患者

(16 例) 合計(44 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 SOC PT n % n % n % n % n % n % n % n % n %全体 14 50.0 2 7.1 1 3.6 6 37.5 2 12.5 0 0.0 20 45.5 4 9.1 1 2.3血液およびリンパ系障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 リンパ節症 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0免疫系障害 2 7.1 0 0.0 1 3.6 0 0.0 1 6.3 0 0.0 2 4.5 1 2.3 1 2.3 アナフィラキシー反応 2 7.1 0 0.0 1 3.6 0 0.0 1 6.3 0 0.0 2 4.5 1 2.3 1 2.3神経系障害 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0

頭痛 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0感覚障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

眼障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 眼充血 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0耳および迷路障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 耳そう痒症 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0血管障害 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 潮紅 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0呼吸器,胸郭および縦隔障害 6 21.4 0 0.0 0 0.0 2 12.5 0 0.0 0 0.0 8 18.2 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0咳嗽 4 14.3 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0呼吸困難 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0鼻漏 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0くしゃみ 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0咽喉刺激感 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0喘鳴 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0口腔咽頭不快感 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0

悪心 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0嘔吐 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 6 21.4 1 3.6 0 0.0 2 12.5 0 0.0 0 0.0 8 18.2 1 2.3 0 0.0

紅斑 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0そう痒症 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0蕁麻疹 4 14.3 1 3.6 0 0.0 2 12.5 0 0.0 0 0.0 6 13.6 1 2.3 0 0.0足底紅斑 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および投与部位の

状態 11 39.3 1 3.6 0 0.0 3 18.8 1 6.3 0 0.0 14 31.8 2 4.5 0 0.0

注射部位紅斑 2 7.1 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0注射部位硬結 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0注射部位疼痛 4 14.3 0 0.0 0 0.0 3 18.8 0 0.0 0 0.0 7 15.9 0 0.0 0 0.0注射部位そう痒感 6 21.4 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 6 13.6 1 2.3 0 0.0注射部位反応 2 7.1 0 0.0 0 0.0 1 6.3 1 6.3 0 0.0 3 6.8 1 2.3 0 0.0注射部位熱感 3 10.7 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0倦怠感 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0末梢性浮腫 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0発熱 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0注射部位腫脹 4 14.3 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0注射部位不快感 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

n:例数 %:発現率(それぞれの例数に対する百分率を示す) 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-6

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-4 副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

HDM アレルギー性 鼻炎患者 (28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者 (16 例)

合計 (44 例)

SOC PT 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数

発現率

(%)*

全体 103 14 50.0 20 7 43.8 123 21 47.7 血液およびリンパ系障害 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3

リンパ節症 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3 免疫系障害 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1

アナフィラキシー反応 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1 神経系障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5

頭痛 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 感覚障害 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

眼障害 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3 眼充血 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3

耳および迷路障害 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 耳そう痒症 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

血管障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5 潮紅 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5

呼吸器,胸郭および縦隔障害 12 6 21.4 2 2 12.5 14 8 18.2

喘息 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3 咳嗽 4 4 14.3 1 1 6.3 5 5 11.4 呼吸困難 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 鼻漏 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 くしゃみ 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5 咽喉刺激感 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 喘鳴 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 口腔咽頭不快感 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5

胃腸障害 1 1 3.6 2 1 6.3 3 2 4.5

悪心 0 0 0.0 2 1 6.3 2 1 2.3 嘔吐 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

皮膚および皮下組織障害 19 6 21.4 3 2 12.5 22 8 18.2

紅斑 3 2 7.1 0 0 0.0 3 2 4.5 そう痒症 4 2 7.1 0 0 0.0 4 2 4.5 蕁麻疹 11 4 14.3 3 2 12.5 14 6 13.6 足底紅斑 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

一般・全身障害および 投与部位の状態

61 11 39.3 11 4 25.0 72 15 34.1

注射部位紅斑 4 2 7.1 3 1 6.3 7 3 6.8 注射部位硬結 13 2 7.1 0 0 0.0 13 2 4.5 注射部位疼痛 7 4 14.3 4 3 18.8 11 7 15.9 注射部位そう痒感 10 6 21.4 0 0 0.0 10 6 13.6 注射部位反応 2 2 7.1 3 2 12.5 5 4 9.1

注射部位熱感 5 3 10.7 0 0 0.0 5 3 6.8 倦怠感 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 末梢性浮腫 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 発熱 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 注射部位腫脹 16 4 14.3 1 1 6.3 17 5 11.4 注射部位不快感 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

*それぞれの例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-4

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-5 増量法別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V.15.0) 従来法(21 例) 急速法(23 例)

SOC PT 件数 例数 発現率*

(%) 件数 例数

発現率*

(%) 全体 29 8 38.1 94 13 56.5 血液およびリンパ系障害 0 0 0.0 2 1 4.3

リンパ節症 0 0 0.0 2 1 4.3 免疫系障害 0 0 0.0 4 4 17.4

アナフィラキシー反応 0 0 0.0 4 4 17.4 神経系障害 1 1 4.8 1 1 4.3

頭痛 0 0 0.0 1 1 4.3 感覚障害 1 1 4.8 0 0 0.0

眼障害 0 0 0.0 1 1 4.3 眼充血 0 0 0.0 1 1 4.3

耳および迷路障害 0 0 0.0 1 1 4.3 耳そう痒症 0 0 0.0 1 1 4.3

血管障害 0 0 0.0 2 2 8.7 潮紅 0 0 0.0 2 2 8.7

呼吸器,胸郭および縦隔障害 4 2 9.5 10 6 26.1

喘息 0 0 0.0 1 1 4.3 咳嗽 0 0 0.0 5 5 21.7 呼吸困難 0 0 0.0 1 1 4.3 鼻漏 1 1 4.8 0 0 0.0 くしゃみ 2 2 9.5 0 0 0.0 咽喉刺激感 1 1 4.8 0 0 0.0 喘鳴 0 0 0.0 1 1 4.3 口腔咽頭不快感 0 0 0.0 2 2 8.7

胃腸障害 2 1 4.8 1 1 4.3

悪心 2 1 4.8 0 0 0.0 嘔吐 0 0 0.0 1 1 4.3

皮膚および皮下組織障害 0 0 0.0 22 8 34.8

紅斑 0 0 0.0 3 2 8.7 そう痒症 0 0 0.0 4 2 8.7 蕁麻疹 0 0 0.0 14 6 26.1 足底紅斑 0 0 0.0 1 1 4.3

一般・全身障害および投与部位の状態 22 8 38.1 50 7 30.4

注射部位紅斑 3 1 4.8 4 2 8.7 注射部位硬結 0 0 0.0 13 2 8.7 注射部位疼痛 7 5 23.8 4 2 8.7 注射部位そう痒感 1 1 4.8 9 5 21.7 注射部位反応 5 4 19.0 0 0 0.0 注射部位熱感 0 0 0.0 5 3 13.0 倦怠感 0 0 0.0 1 1 4.3 末梢性浮腫 0 0 0.0 1 1 4.3 発熱 1 1 4.8 0 0 0.0 注射部位腫脹 4 2 9.5 13 3 13.0 注射部位不快感 1 1 4.8 0 0 0.0

*それぞれの例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-10

鳥居薬品株式会社

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-6 年齢別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 11 歳以下 (18 例)

12 歳以上 (26 例)

SOC PT 件数 例数 発現率

(%)* 件数 例数 発現率

(%)*

全体 37 8 44.4 86 13 50.0 血液およびリンパ系障害 2 1 5.6 0 0 0.0 リンパ節症 2 1 5.6 0 0 0.0 免疫系障害 0 0 0.0 4 4 15.4 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 4 4 15.4 神経系障害 0 0 0.0 2 2 7.7

頭痛 0 0 0.0 1 1 3.8 感覚障害 0 0 0.0 1 1 3.8

眼障害 1 1 5.6 0 0 0.0 眼充血 1 1 5.6 0 0 0.0 耳および迷路障害 1 1 5.6 0 0 0.0 耳そう痒症 1 1 5.6 0 0 0.0 血管障害 1 1 5.6 1 1 3.8 潮紅 1 1 5.6 1 1 3.8 呼吸器,胸郭および縦隔障害 6 3 16.7 8 5 19.2

喘息 0 0 0.0 1 1 3.8 咳嗽 2 2 11.1 3 3 11.5 呼吸困難 0 0 0.0 1 1 3.8 鼻漏 1 1 5.6 0 0 0.0 くしゃみ 1 1 5.6 1 1 3.8 咽喉刺激感 1 1 5.6 0 0 0.0 喘鳴 1 1 5.6 0 0 0.0 口腔咽頭不快感 0 0 0.0 2 2 7.7

胃腸障害 0 0 0.0 3 2 7.7

悪心 0 0 0.0 2 1 3.8 嘔吐 0 0 0.0 1 1 3.8

皮膚および皮下組織障害 8 5 27.8 14 3 11.5

紅斑 1 1 5.6 2 1 3.8 そう痒症 2 1 5.6 2 1 3.8 蕁麻疹 4 3 16.7 10 3 11.5 足底紅斑 1 1 5.6 0 0 0.0

一般・全身障害および投与部位の状態 18 5 27.8 54 10 38.5

注射部位紅斑 1 1 5.6 6 2 7.7 注射部位硬結 0 0 0.0 13 2 7.7 注射部位疼痛 2 1 5.6 9 6 23.1 注射部位そう痒感 4 4 22.2 6 2 7.7 注射部位反応 1 1 5.6 4 3 11.5 注射部位熱感 3 2 11.1 2 1 3.8 倦怠感 0 0 0.0 1 1 3.8 末梢性浮腫 0 0 0.0 1 1 3.8 発熱 0 0 0.0 1 1 3.8 注射部位腫脹 7 2 11.1 10 3 11.5 注射部位不快感 0 0 0.0 1 1 3.8

*それぞれの例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-13

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-7 投与期別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 増量期開始前(44 例) 増量期(44 例) 維持期(40 例)

SOC PT 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数

発現率

(%)*

全体 4 2 4.5 95 21 47.7 24 6 15.0血液およびリンパ系障害 0 0 0.0 1 1 2.3 1 1 2.5 リンパ節症 0 0 0.0 1 1 2.3 1 1 2.5免疫系障害 0 0 0.0 3 3 6.8 1 1 2.5 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 3 3 6.8 1 1 2.5神経系障害 0 0 0.0 2 2 4.5 0 0 0.0

頭痛 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0感覚障害 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0

眼障害 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0 眼充血 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0耳および迷路障害 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0 耳そう痒症 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0血管障害 0 0 0.0 2 2 4.5 0 0 0.0 潮紅 0 0 0.0 2 2 4.5 0 0 0.0呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 1 2.3 10 7 15.9 1 1 2.5

喘息 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0咳嗽 0 0 0.0 5 5 11.4 0 0 0.0呼吸困難 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0鼻漏 1 1 2.3 0 0 0.0 0 0 0.0くしゃみ 1 1 2.3 1 1 2.3 0 0 0.0咽喉刺激感 1 1 2.3 0 0 0.0 0 0 0.0喘鳴 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0口腔咽頭不快感 0 0 0.0 1 1 2.3 1 1 2.5

胃腸障害 0 0 0.0 3 2 4.5 0 0 0.0

悪心 0 0 0.0 2 1 2.3 0 0 0.0嘔吐 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 1 1 2.3 18 8 18.2 3 2 5.0

紅斑 0 0 0.0 3 2 4.5 0 0 0.0そう痒症 0 0 0.0 4 2 4.5 0 0 0.0蕁麻疹 1 1 2.3 10 6 13.6 3 2 5.0足底紅斑 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0

一般・全身障害および投与部位の状態 0 0 0.0 54 15 34.1 18 3 7.5

注射部位紅斑 0 0 0.0 7 3 6.8 0 0 0.0注射部位硬結 0 0 0.0 4 1 2.3 9 2 5.0注射部位疼痛 0 0 0.0 10 7 15.9 1 1 2.5注射部位そう痒感 0 0 0.0 8 6 13.6 2 1 2.5注射部位反応 0 0 0.0 5 4 9.1 0 0 0.0注射部位熱感 0 0 0.0 5 3 6.8 0 0 0.0倦怠感 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0末梢性浮腫 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0発熱 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0注射部位腫脹 0 0 0.0 11 5 11.4 6 2 5.0注射部位不快感 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0

*被験者例数(44 例)に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-16

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-8 増量法別副作用の重症度(発現件数)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 従来法

(21 例) 急速法

(23 例)

SOC PT 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

件数 全体 28 1 0 89 4 1 血液およびリンパ系障害 0 0 0 2 0 0 リンパ節症 0 0 0 2 0 0 免疫系障害 0 0 0 2 1 1 アナフィラキシー反応 0 0 0 2 1 1 神経系障害 1 0 0 1 0 0 頭痛 0 0 0 1 0 0

感覚障害 1 0 0 0 0 0 眼障害 0 0 0 1 0 0 眼充血 0 0 0 1 0 0 耳および迷路障害 0 0 0 1 0 0 耳そう痒症 0 0 0 1 0 0 血管障害 0 0 0 2 0 0 潮紅 0 0 0 2 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 4 0 0 10 0 0 喘息 0 0 0 1 0 0

咳嗽 0 0 0 5 0 0 呼吸困難 0 0 0 1 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 くしゃみ 2 0 0 0 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 喘鳴 0 0 0 1 0 0 口腔咽頭不快感 0 0 0 2 0 0

胃腸障害 2 0 0 1 0 0 悪心 2 0 0 0 0 0

嘔吐 0 0 0 1 0 0 皮膚および皮下組織障害 0 0 0 20 2 0 紅斑 0 0 0 3 0 0

そう痒症 0 0 0 4 0 0 蕁麻疹 0 0 0 12 2 0 足底紅斑 0 0 0 1 0 0

一般・全身障害および投与部位の状態 21 1 0 49 1 0 注射部位紅斑 3 0 0 4 0 0

注射部位硬結 0 0 0 13 0 0 注射部位疼痛 7 0 0 4 0 0 注射部位そう痒感 1 0 0 8 1 0 注射部位反応 4 1 0 0 0 0 注射部位熱感 0 0 0 5 0 0 倦怠感 0 0 0 1 0 0 末梢性浮腫 0 0 0 1 0 0 発熱 1 0 0 0 0 0 注射部位腫脹 4 0 0 13 0 0 注射部位不快感 1 0 0 0 0 0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-11

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-9 増量法別副作用の重症度(発現例数及び発現率)(安全性解析対象集団)

副作用名 (MedDRA/J V15.0)

従来法 (21 例)

急速法 (23 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT 例数 発現率

(%)* 例数

発現率

(%)* 例数発現率

(%)* 例数発現率

(%)* 例数 発現率

(%)* 例数

発現率

(%)*

全体 7 33.3 1 4.8 0 0.0 13 56.5 3 13.0 1 4.3血液およびリンパ系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0 リンパ節症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0免疫系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 1 4.3 1 4.3 アナフィラキシー

反応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 1 4.3 1 4.3

神経系障害 1 4.8 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

頭痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0感覚障害 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

眼障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0 眼充血 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0耳および迷路障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0 耳そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0血管障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0 潮紅 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0呼吸器,胸郭および 縦隔障害

2 9.5 0 0.0 0 0.0 6 26.1 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0咳嗽 0 0.0 0 0.0 0 0.0 5 21.7 0 0.0 0 0.0呼吸困難 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0鼻漏 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0くしゃみ 2 9.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0咽喉刺激感 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0喘鳴 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0口腔咽頭不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 1 4.8 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

悪心 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0嘔吐 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 8 34.8 1 4.3 0 0.0

紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0蕁麻疹 0 0.0 0 0.0 0 0.0 6 26.1 1 4.3 0 0.0足底紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および 投与部位の状態

7 33.3 1 4.8 0 0.0 7 30.4 1 4.3 0 0.0

注射部位紅斑 1 4.8 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0注射部位硬結 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0注射部位疼痛 5 23.8 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0注射部位そう痒感 1 4.8 0 0.0 0 0.0 5 21.7 1 4.3 0 0.0注射部位反応 3 14.3 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位熱感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 13.0 0 0.0 0 0.0倦怠感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0末梢性浮腫 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0発熱 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位腫脹 2 9.5 0 0.0 0 0.0 3 13.0 0 0.0 0 0.0注射部位不快感 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

*それぞれ該当する例数に対する発現率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-12

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2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-10 年齢別副作用の重症度(発現件数)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0)

11 歳以下 (18 例)

12 歳以上 (26 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 SOC PT 件数 全体 37 0 0 80 5 1 血液およびリンパ系障害 2 0 0 0 0 0 リンパ節症 2 0 0 0 0 0 免疫系障害 0 0 0 2 1 1 アナフィラキシー反応 0 0 0 2 1 1 神経系障害 0 0 0 2 0 0 頭痛 0 0 0 1 0 0

感覚障害 0 0 0 1 0 0 眼障害 1 0 0 0 0 0 眼充血 1 0 0 0 0 0 耳および迷路障害 1 0 0 0 0 0 耳そう痒症 1 0 0 0 0 0 血管障害 1 0 0 1 0 0 潮紅 1 0 0 1 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 6 0 0 8 0 0 喘息 0 0 0 1 0 0

咳嗽 2 0 0 3 0 0 呼吸困難 0 0 0 1 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 くしゃみ 1 0 0 1 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 喘鳴 1 0 0 0 0 0 口腔咽頭不快感 0 0 0 2 0 0

胃腸障害 0 0 0 3 0 0 悪心 0 0 0 2 0 0

嘔吐 0 0 0 1 0 0 皮膚および皮下組織障害 8 0 0 12 2 0 紅斑 1 0 0 2 0 0

そう痒症 2 0 0 2 0 0 蕁麻疹 4 0 0 8 2 0 足底紅斑 1 0 0 0 0 0

一般・全身障害および投与部位の状態 18 0 0 52 2 0 注射部位紅斑 1 0 0 6 0 0

注射部位硬結 0 0 0 13 0 0 注射部位疼痛 2 0 0 9 0 0 注射部位そう痒感 4 0 0 5 1 0 注射部位反応 1 0 0 3 1 0 注射部位熱感 3 0 0 2 0 0 倦怠感 0 0 0 1 0 0 末梢性浮腫 0 0 0 1 0 0 発熱 0 0 0 1 0 0 注射部位腫脹 7 0 0 10 0 0 注射部位不快感 0 0 0 1 0 0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-14

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38

2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-11 年齢別副作用の重症度(発現例数及び発現率)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0)

11 歳以下 (18 例)

12 歳以上 (26 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT 例数 発現率 (%)

例数発現率

(%)例数

発現率

(%)例数

発現率

(%)例数

発現率 (%)

例数発現率

(%)

全体 8 44.4 0 0.0 0 0.0 12 46.2 4 15.4 1 3.8 血液およびリンパ系障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 リンパ節症 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 免疫系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 1 3.8 アナフィラキシー反応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 1 3.8 神経系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0

頭痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 感覚障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0

眼障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 眼充血 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 耳および迷路障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 耳そう痒症 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 血管障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 潮紅 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 16.7 0 0.0 0 0.0 5 19.2 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 咳嗽 2 11.1 0 0.0 0 0.0 3 11.5 0 0.0 0 0.0 呼吸困難 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 鼻漏 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 くしゃみ 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 咽喉刺激感 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 喘鳴 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 口腔咽頭不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0

悪心 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 嘔吐 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 5 27.8 0 0.0 0 0.0 3 11.5 1 3.8 0 0.0

紅斑 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 そう痒症 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 蕁麻疹 3 16.7 0 0.0 0 0.0 3 11.5 1 3.8 0 0.0 足底紅斑 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および 投与部位の状態

5 27.8 0 0.0 0 0.0 9 34.6 2 7.7 0 0.0

注射部位紅斑 1 5.6 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0 注射部位硬結 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0 注射部位疼痛 1 5.6 0 0.0 0 0.0 6 23.1 0 0.0 0 0.0 注射部位そう痒感 4 22.2 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 0 0.0 注射部位反応 1 5.6 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 0 0.0 注射部位熱感 2 11.1 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 倦怠感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 末梢性浮腫 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 発熱 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 注射部位腫脹 2 11.1 0 0.0 0 0.0 3 11.5 0 0.0 0 0.0 注射部位不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-15

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39

2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-12 投与期別副作用の重症度(発現件数)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 増量期開始前 (44 例)

増量期 (44 例)

維持期 (40 例)

SOC PT 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

全体 3 1 0 91 3 1 23 1 0 血液およびリンパ系障害 0 0 0 1 0 0 1 0 0 リンパ節症 0 0 0 1 0 0 1 0 0 免疫系障害 0 0 0 2 0 1 0 1 0 アナフィラキシー反応 0 0 0 2 0 1 0 1 0 神経系障害 0 0 0 2 0 0 0 0 0

頭痛 0 0 0 1 0 0 0 0 0 感覚障害 0 0 0 1 0 0 0 0 0

眼障害 0 0 0 1 0 0 0 0 0 眼充血 0 0 0 1 0 0 0 0 0 耳および迷路障害 0 0 0 1 0 0 0 0 0 耳そう痒症 0 0 0 1 0 0 0 0 0 血管障害 0 0 0 2 0 0 0 0 0 潮紅 0 0 0 2 0 0 0 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 0 0 10 0 0 1 0 0

喘息 0 0 0 1 0 0 0 0 0 咳嗽 0 0 0 5 0 0 0 0 0 呼吸困難 0 0 0 1 0 0 0 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 0 0 0 くしゃみ 1 0 0 1 0 0 0 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 0 0 0 喘鳴 0 0 0 1 0 0 0 0 0 口腔咽頭不快感 0 0 0 1 0 0 1 0 0

胃腸障害 0 0 0 3 0 0 0 0 0

悪心 0 0 0 2 0 0 0 0 0 嘔吐 0 0 0 1 0 0 0 0 0

皮膚および皮下組織障害 0 1 0 17 1 0 3 0 0

紅斑 0 0 0 3 0 0 0 0 0 そう痒症 0 0 0 4 0 0 0 0 0 蕁麻疹 0 1 0 9 1 0 3 0 0 足底紅斑 0 0 0 1 0 0 0 0 0

一般・全身障害および投与部位の状態 0 0 0 52 2 0 18 0 0

注射部位紅斑 0 0 0 7 0 0 0 0 0 注射部位硬結 0 0 0 4 0 0 9 0 0 注射部位疼痛 0 0 0 10 0 0 1 0 0 注射部位そう痒感 0 0 0 7 1 0 2 0 0 注射部位反応 0 0 0 4 1 0 0 0 0 注射部位熱感 0 0 0 5 0 0 0 0 0 倦怠感 0 0 0 1 0 0 0 0 0 末梢性浮腫 0 0 0 1 0 0 0 0 0 発熱 0 0 0 1 0 0 0 0 0 注射部位腫脹 0 0 0 11 0 0 6 0 0 注射部位不快感 0 0 0 1 0 0 0 0 0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-17

鳥居薬品株式会社

40

2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-13 投与期別副作用の重症度(発現例数及び発現率)(安全性解析対象集団)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

増量期開始前 (44 例)

増量期 (44 例)

維持期 (40 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT 例数 発現

率 (%)

例数 発現

(%)

例数

発現

(%)

例数

発現

(%)

例数

発現

(%)

例数

発現

(%)

例数 発現

率 (%)

例数 発現

率 (%)

例数

発現

(%)

全体 1 2.3 1 2.3 0 0.0 20 45.5 3 6.8 1 2.3 5 12.5 1 2.5 0 0.0血液およびリンパ系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0

リンパ節症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0免疫系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 1 2.3 0 0.0 1 2.5 0 0.0

アナフィラキシー反応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 1 2.3 0 0.0 1 2.5 0 0.0神経系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

頭痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0感覚障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

眼障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0眼充血 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

耳および迷路障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0耳そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

血管障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0潮紅 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

呼吸器,胸郭および縦隔障害 1 2.3 0 0.0 0 0.0 7 15.9 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0咳嗽 0 0.0 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0呼吸困難 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0鼻漏 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0くしゃみ 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0咽喉刺激感 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0喘鳴 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0口腔咽頭不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

悪心 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0嘔吐 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 0 0.0 1 2.3 0 0.0 7 15.9 1 2.3 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0

紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0蕁麻疹 0 0.0 1 2.3 0 0.0 5 11.4 1 2.3 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0足底紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および 投与部位の状態

0 0.0 0 0.0 0 0.0 14 31.8 2 4.5 0 0.0 3 7.5 0 0.0 0 0.0

注射部位紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位硬結 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0注射部位疼痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 7 15.9 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0注射部位そう痒感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 6 13.6 1 2.3 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0

注射部位反応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位熱感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0倦怠感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0末梢性浮腫 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0発熱 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位腫脹 0 0.0 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0注射部位不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

n:例数,%:発現率 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-18

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41

2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-14 HDM アレルギー性鼻炎患者を対象として標準化 HDM SCIT 用製剤を用いて

海外で実施された主な臨床研究の概略

著者/

公表年/

実施国

試験デザイン

対象(年齢)

被験者数

投与期間 投与間隔 投与量 成績

上段:有効性

下段:安全性 上段:増量期,下段:維持期

Varney V. A. et al./2003/10) イギリス

プラセボ対照二重盲検 成人(19~55 歳) 実薬:15 例 プラセボ:13 例

記載なし 毎週 2 回

10~100,000 SQ-U/mL

症状スコア:実薬群の治療後は治療

前と比較して有意に減少,プラセボ

群では有意差はなし 薬物スコア:実薬群で治療後は治療

前と比較して 20%減少(有意差な

し)。プラセボ群では減少なし。 治療後の総合鼻症状スコアは有意

に減少(実薬 VS プラセボ)

1 年間 毎月 1 回 100,000 SQ-U/mL

重篤な副作用は認められなかった。

発現した注射部位の局所反応は問

題となるものはなく,処置を要しな

かった。

Pichler C. E. et al./1997/11) スイス

プラセボ対照二重盲検 成人(20~46 歳) 実薬:16 例 プラセボ:14 例

維持期量

到達まで

週 1 回の

visit 毎に

30 分間隔

で 2~3 回

記載なし 投与 1年後でDer p及びDer fに対す

る SPT (Skin prick test)感受性の低

下,眼粘膜誘発試験における感受性

の低下及び鼻炎スコア,喘息スコア

の改善が認められた。 3 年(1 年で

開鍵) 8 週毎 1 回100,000 SQ-U/mL 増量期に副作用なし。

投与部位の腫脹(8cm 以上):2 例 軽度の全身性副作用(鼻漏):3 例

Pichler C. E. et al./2001/12) スイス

(上記試験の継続試験) プラセボ対照二重盲検 成人(20~46 歳) 実薬継続:16 例 プラセボ→実薬:11 例

1 年間の治

療後更に 2年間継続

症状に対する被験者による VAS (Visual analog scale)の評価において

治療前と比較して 1 年目に有意に改

善し,2 年目,3 年目は更に改善し

た。 8 週毎に 1回

100,000 SQ-U/mL

(安全性に関する記載なし)

被験薬はいずれも Alutard SQ SQ-U: Standardised quality unit

鳥居薬品株式会社

42

2.7.4 臨床的安全性

Page 74: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

表 2.7.4.7-15 HDM アレルギー性喘息患者を対象として標準化 HDM SCIT 用製剤を用いて

海外で実施された主な臨床研究の概略

著者/

公表年/

実施国

試験デザイン

対象(年齢)

被験者数

投与期間皮下注射

の間隔 投与量

成績

上段:有効性

下段:安全性 上段:増量期,下段:維持期

Blumberga G. et al. / 2006& 2011 /13)14) デンマーク

プラセボ対照二重盲検 成人(18~60 歳) 実薬:20 例 プラセボ:25 例 (3 年完了例)

8 週 Visit 毎に

2-3 回 記載なし ICS (Inhaled corticosteroids)の減量効

果あり。HDM 抗原吸入に対する気道

過敏性が有意に低下

3 年 6±2 週に 1回

高100,000 SQ-U/mLまで

アナフィラキシーショック等の生命

を脅かす有害事象なし。実薬投与群

の 1 例に高度の気管支痙攣が発生し,

β2-agonist の吸入とコルチコステロイ

ドの経口投与を実施した。

Olsen O.T. et al./ 1997 /15) デンマーク

プラセボ対照二重盲検 成人(18~64 歳) 実薬:17 例 プラセボ:6 例

15 週 毎週 1 回 100~100,000 SQ-U/mL

症状スコア,β2-agonist の週毎の吸入

回数,ICS の週毎の吸入量が有意に減

少。患者の総合評価において有意に

改善。

1 年(増量

期を含

む)

6 週毎に 1回

100,000 SQ-U/mL

増量期及び維持期を通じて全身性の

副作用なし。注射部位において局所

的で軽度の腫脹や発赤が認められ

た。

Haugaard L. et al./1993/16) デンマーク

実薬 3 用量の二重盲検 (別途無治療群) 成人及び小児 (10~64 歳) 無:18 例 L:19 例 M:16 例 H:15 例 (2 年完了例)

21 週 毎週 1 回 記載なし 総合スコア(症状スコア,薬物スコ

ア及び PEF (Peak expiratory flow)の合

算値)が有意に減少。

2 年(増量

期を含

む)

6~8 週毎

に 1 回

無:- L:10,000M:100,000H:300,000 SQ-U/mL

遅発性の副作用なし。アナフィラキ

シー又は全身性の皮膚反応もなし。

19例において 74件の即時性の副作用

が認められた。

Maestrelli P. et al./ 2004/17) イタリア

プラセボ対照二重盲検 成人及び小児 (8~43 歳) 実薬:41 例 プラセボ:31 例

3 年

毎週 1 回 0.01~7 BU(小児は

6 BU まで)

症状スコアは 2 年目では両群間で有

意差が認められた。 秋期における気管支拡張剤非使用例

の割合は ,実薬群は有意に増加した

が,プラセボ群では差がなかった。3 週間に 1回

7 BU (小児は 6 BU)

アナフィラキシーや全身性の蕁麻疹

は発現しなかった。

Wang H. et al./ 2006/18) 中国

プラセボ対照二重盲検 小児及び成人 (6~45 歳) 実薬:64 例 プラセボ:65 例

26 週

15 週まで

毎週 1 回,

その後 2~6 週に 1 回

20~100,000 SQ-U/mL

4 週毎の症状スコアの平均値は 29~32 週以降において実薬群はプラセボ

群と比較して有意に低下した。

26 週 6 週毎に 1回

100,000 SQ-U/mL

入院を必要とした有害事象はなかっ

た。全体で 5 例のみ(すべて 12 歳以下)の症例が維持量である 100,000 SQ-U/mL に達することができなかっ

た。 被験薬はいずれも Alutard SQ L: low, M: middle, H: high BU: Biologic unit SQ-U: standardised quality unit

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43

2.7.4 臨床的安全性

Page 75: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

表 2.7.4.7-16 HDM アレルギー性鼻炎患者を対象として標準化 HDM SCIT 用製剤を用いて

国内で実施された臨床研究の概略(文献 1)

タイトル Risk factors for adverse systemic reactions occurring during immunotherapy with standardized Dermatophagoides farinae extracts.19)

雑誌 Acta Otolaryngol Suppl. 1998; 538: 113-7. 著者 Ohashi Y, Nakai Y, Tanaka A, Kakinoki Y, Washio Y, Ohno Y, Yamada K, Nasako Y.

対象 過去 5 年間に標準化 Der f 抽出液で免疫療法を受けたことがある通年性アレルギー性鼻

炎患者(386 名を対象とした後向き試験)

方法

(1) 皮下免疫療法(SCIT) 50~100%増量法 抗アレルギー薬の使用は原則禁止

(2) 治療用アレルゲン Hollister-Stier 社製標準化 Der f 抽出液(Miles Inc., Spokane, WA, USA)

(3) 安全性評価指標 特別な処置を必要とした重篤な有害反応又は重症度が高度な全身性の有害反応の発現状況を検討

結果

上段:有効性 下段:安全性

(有効性に関する記載なし)

(1) 全身性反応(SR)の発現率 • 患者当たりの SR の発現率:6.22%(24/386) • 投与回数当たりの SR の発現率:0.12%(27/22722,総投与回数:22,722 injection)

いずれの SR も薬剤処置に反応し,入院を要した患者はなかった。 (2) SR の発現時間:投与後 3~30 分(11.3±7.0 分,mean±SD) (3) 増量期及び維持期別 SR の発現状況

• 増量期:88.9%(24/27) • 維持期:11.1%(3/27)

(4) 男女別 SR 発現率 • 男:6.8%(12/176) • 女:5.71%(12/210)

(男女差なし) (5) Risk factor の有無別 SR の発現率

1) 喘息 • 喘息を合併する患者:26.19% • 喘息を合併しない患者:3.78%

2) アトピー性皮膚炎 • アトピー性皮膚炎を合併する患者:43.75% • アトピー性皮膚炎を合併しない患者:2.82%

3) IgE レベル • SR を発現した患者と発現しなかった患者の間で IgE レベルには有意差なし

4) Risk factor の合併 • 高レベル IgE(>1000 U/mL)又は喘息又はアトピー性皮膚炎のうち,いずれか一つの Risk factor を有する患者:23.46%

• 高レベル IgE(>1000 U/mL)+喘息 ± アトピー性皮膚炎:66.67% • 上記 Risk factor のない患者:1.64%

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44

2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-17 HDM アレルギー性鼻炎患者を対象として標準化 HDM SCIT 用製剤を用いて

国内で実施された臨床研究の概略(文献 2)

タイトル 通年性アレルギー性鼻炎に対する免疫療法 長期施行例に対する臨床効果 20) 雑誌 耳鼻咽喉科臨床 1995; 88 (7): 873-81.

著者 大橋淑宏,中井義明,杉浦欣一,大野義春,岡本英樹,阪本浩一,田中亜矢樹, 林始代,柿木裕史,加藤晃史,岸本和也,上川学

対象

標準化ダニ抗原エキスを用いた免疫療法を 36 ヵ月以上継続して施行中の通年性アレルギー性鼻

炎患者(計 77 名)に対し,アンケート,アレルギー日記,診療録,問診により調査 (1) 重症度

• 重症 60 名 • 中等症 17 名

(2) 免疫療法を受けている期間 • 3~5 年:24 名,5~10 年:32 名,10 年以上:21 名

(3) 免疫療法開始時の年齢 男(名) 女(名)

10 歳以下 5 3 11~15 10 5 16~20 4 6 21~30 2 13 31~40 7 9 41~50 5 4

50 歳以上 2 2 重症 27 33 中等症 8 9 合計 35 42

方法

(1) 皮下免疫療法(SCIT) 50%増量法

(2) 治療用アレルゲン Hollister-Stier 社製標準化ダニ抗原

(3) 有効性評価指標 アンケート,アレルギー日記,診療録,問診

• 鼻症状の改善度 • 免疫療法の効果発現時期 • も改善した症状と も改善しなかった症状 • 3 年目以降の効果の有無 • 全般改善度 • 満足度 • 副作用 • 免疫療法を中断しかけたことの有無

結果 上段:有効性 下段:安全性

(1) くしゃみ発作,水性鼻汁,鼻閉のいずれの症状に対しても 85%程度の改善が認められた。 (2) くしゃみ発作及び水性鼻汁の軽減は,過半数の症例で 6 ヵ月以内に発現していた。過半数の

症例では鼻閉の改善には 1 年以上を要していた。 (3) 治療開始 3 年目以降にも 80%以上の症例で鼻症状の改善は増強しており,鼻閉に対する効果

の増強は顕著であった( も改善した症状:鼻閉)。 (4) 改善以上(改善及び著明改善)の全般改善度は 88.3%の症例で認められ,また,本療法に対

して 84.4%の症例が高い満足度を示した。 (5) 免疫療法の継続を躊躇した時期としては開始 6 ヵ月以内が 多であった。

(1) 9 例(11.7%)で少なくとも一回は副作用を経験 • 重症度はほとんどが中等度以下の皮膚症状

(2) 2 例(2.6%)3 件に高度なアナフィラキシーショック発現

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45

2.7.4 臨床的安全性

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表 2.7.4.7-18 HDM アレルギー性鼻炎患者を対象として標準化 HDM SCIT 用製剤を用いて

国内で実施された臨床研究の概略(文献 3)

タイトル 通年性アレルギー性鼻炎に対する免疫療法の臨床効果とその作用機序に関する研究 21) 雑誌 大阪市医学会雑誌 1998; 47 (3-4): 401-26. 著者 岡本英樹(大阪市立大学 医 耳鼻咽喉科)

対象

ダニを主抗原とする通年性アレルギー性鼻炎患者 Hollister-Stier 社製標準化ダニ抗原(Der f)を用いた免疫療法を施行中で,治療開始前は中等症

以上の患者 • 被験者数:100 名(男:51,女:49) • 重症度:重症 83 名,中等症 17 名(奥田の基準) • 免疫療法開始時の年齢:3~62 歳(24.3±14.5 歳,mean±SD)

方法

(1) 皮下免疫療法(SCIT) 50~100%増量法 抗アレルギー薬の使用は原則禁止

(2) 治療期間 3 年以上(5.8±2.6 年,3~15 年)

(3) 臨床効果の評価方法 以下の項目についてアンケート,アレルギー日記,診療録に基づいて調査 鼻症状の改善度,免疫療法の効果発現時期, も改善した症状と も改善が不良であった症状,

2 年後以降の効果の有無,全般改善度(奥田の基準),満足度,副作用の有無

結果

上段:有効性 下段:安全性

(1) 鼻症状スコア(5 段階評価, 大各 4 点, 大合計 12 点) くしゃみ 水性鼻汁 鼻閉 合計

開始前 2.68±0.91 2.84±0.95 2.98±2.01 8.40±2.01 6 ヶ月後 1.88±0.77 2.03±0.88 2.53±0.93 6.44±1.93 1 年後 1.53±0.80 1.68±0.84 2.18±0.93 5.39±2.06 2 年後 1.22±0.72 1.36±0.79 1.84±0.92 4.42±1.92 3 年後 1.02±0.70 1.12±0.70 1.30±0.93 3.44±1.79

(2) 免疫療法の効果発現時期

• くしゃみ発作,水性鼻汁:6 ヶ月以内に過半数の症例で有効 • 鼻閉:1 年以内に 46 症例で有効

(3) も改善した症状と も改善が不良であった症状 • も改善:鼻閉(48 症例) • も改善が不良:特になしの回答が 多(42 症例)

(4) 2 年後以降の効果の有無 • くしゃみ発作,水性鼻汁:約 40%の症例で改善 • 鼻閉:71 症例で改善 • 何らかの症状:85 症例で改善

(5) 全般改善度( 終的な全般改善度) 著明改善:54,改善:34,やや改善:11,不変:1,悪化:なし

(6) 満足度( 終的満足度) 非常に満足:57,かなり満足:26,少しは満足:10,あまり満足でない:6,不満:1

(有効性の結論) (1) 免疫療法は通年性アレルギー性鼻炎患者に対して有効な治療法で,抗アレルギー剤による薬物

療法の成績を凌駕した。 (2) 免疫療法は長時間の通院を必要とする治療法であるが患者に十分な満足度を与えうる治療法

であった。

アナフィラキシー等の全身反応を伴う重篤な副作用:6 症例(いずれも発現後 3 時間以内に回復)

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46

2.7.4 臨床的安全性

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2.7.5 参考文献

1) 診断用アレルゲン皮内エキス治療用アレルゲンエキス皮下注「トリイ」ハウスダスト(添付

文書)2009 年 9 月改訂(第 4 版) (5.4 参考文献 24)

2) 治療用アレルゲンエキス皮下注「トリイ」ハウスダスト(添付文書)2009 年 9 月改訂(第 4

版) (5.4 参考文献 25)

3) Allergenic Extract Standardized Mite 添付文書(ALK-Abelló, Inc. U.S. Government License No.

1256, 2008) (5.4 参考文献 14)

4) Allergen immunotherapy: therapeutic vaccines for allergic diseases. Geneva: January 27-29 1997.

Allergy 1998; 53(44): 1-42. (5.4 参考文献 4)

5) 岡本 美孝, 藤枝 重治, 太田 伸男,他,アレルギー性鼻炎に対する免疫療法の指針 2011 年

版. 日鼻誌 2012; 51(2): 119-54. (5.4 参考文献 17)

6) Reid MJ, Lockey RF, Turkeltaub PC, et al. Survey of fatalities from skin testing and immunotherapy

1985-1989. J Allergy Clin Immunol. 1993; 92 (1 Pt 1): 6-15. (5.4 参考文献 5)

7) Bernstein DI, Wanner M, Borish L, et al. Twelve-year survey of fatal reactions to allergen injections

and skin testing: 1990–2001. J Allergy Clin Immunol. 2004; 113(6): 1129–36. (5.4 参考文献 19)

8) Amin HS, Liss GM, Bernstein DI. Evaluation of near-fatal reactions to allergen immunotherapy

injections. J Allergy Clin Immunol. 2006; 117(1): 169-75. (5.4 参考文献 20)

9) Roy SR, Sigmon JR, Olivier J, et al. Increased frequency of large local reactions among systemic

reactors during subcutaneous allergen immunotherapy. Ann Allergy Asthma Immunol. 2007; 99(1):

82-6. (5.4 参考文献 21)

10) Varney VA, Tabbah K, Mavroleon G, et al. Usefulness of specific immunotherapy in patients with

severe perennial allergic rhinitis induced by house dust mite: a double-blind, randomized,

placebo-controlled trial. Clin Exp Allergy 2003; 33(8): 1076-82. (5.4 参考文献 26)

11) Pichler CE, Marquardsen A, Sparholt S, et al. Specific immunotherapy with Dermatophagoides

pteronyssinus and D.farinae results in decreased bronchial hyperreactivity. Allergy. 1997; 52(3):

274-83. (5.4 参考文献 27)

12) Pichler CE, Helbling A, Pichler WJ. Three years of specific immunotherapy with house-dust-mite

extracts in patients with rhinitis and asthma: significant improvement of allergen-specific parameters

and of nonspecific bronchial hyperreactivity. Allergy. 2001; 56(4): 301-6. (5.4 参考文献 28)

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1

2.7.5 参考文献

Page 79: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

13) Blumberga G, Groes L, Haugaard L, et al. Steroid-sparing effect of subcutaneous SQ-standardised

specific immunotherapy in moderate and severe house dust mite allergic asthmatics. Allergy. 2006;

61(7): 843-8. (5.4 参考文献 29)

14) Blumberga G, Groes L, Dahl R. SQ-standardized house dust mite immunotherapy as an

immunomodulatory treatment in patients with asthma. Allergy. 2011; 66(2): 178-85. (5.4 参考文献

30)

15) Olsen OT, Larsen KR, Jacobsen L, et al. A 1-year, placebo-controlled, double-blind house-dust-mite

immunotherapy study in asthmatic adults. Allergy. 1997; 52(8): 853-9. (5.4 参考文献 31)

16) Haugaard L, Dahl R, Jacobsen L. A controlled dose-response study of immunotherapy with

standardized,partially purified extract of house dust mite:clinical efficacy and side effects. J Allergy

Clin Immunol. 1993; 91(3): 709-22. (5.4 参考文献 32)

17) Maestrelli P, Zanolla L, Pozzan M, et al. Effect of specific immunotherapy added to pharmacologic

treatment and allergen avoidance in asthmatic patients allergic to house dust mite. J Allergy Clin

Immunol. 2004; 113(4): 643-9. (5.4 参考文献 33)

18) Wang H, Lin X, Hao C, et al. A double-blind, placebo-controlled study of house dust mite

immunotherapy in Chinese asthmatic patients. Allergy. 2006; 61(2): 191-7. (5.4 参考文献 34)

19) Ohashi Y, Nakai Y, Tanaka A, et al. Risk factors for adverse systemic reactions occurring during

immunotherapy with standardized Dermatophagoides farinae extracts. Acta Otolaryngol Suppl. 1998;

538: 113-7. (5.4 参考文献 42)

20) 大橋 淑宏,中井 義明,杉浦 欣一,他. 通年性アレルギー性鼻炎に対する免疫療法 長期施

行例に対する臨床効果. 耳鼻臨床 1995; 88 (7): 873-81. (5.4 参考文献 39)

21) 岡本 英樹. 通年性アレルギー性鼻炎に対する免疫療法の臨床効果とその作用機序に関する

研究. 大阪市医学会雑誌 1998; 47 (3-4): 401-26. (5.4 参考文献 40)

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2

2.7.5 参考文献

Page 80: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

略号一覧及び用語の定義

略号一覧

略号 省略していない表現

英語 日本語

ACT Asthma control test 喘息コントロールテスト AHQ-Japan Asthma health questionnaire-Japan AHQ-Japan QOL 調査票

AU Allergy unit 米国の標準化アレルゲンエキスの活性を表す単位の

一つ Der far Dermatophagoides farinae コナヒョウヒダニ Der pte Dermatophagoides pteronyssinus ヤケヒョウヒダニ

Der Gr 2 Der Group 2 主要アレルゲン Der f 2 及び Der p 2 の総称 FAS Full analysis set 大の解析対象集団 FEV1 Forced expiratory volume in one second 1 秒間努力呼気容量(又は 1 秒量)

%FEV1 % Forced expiratory volume in one second 年齢,性別,身長を基にあらかじめ算出された健常

者の予測 1 秒量(FEV1予測値)に対する患者の 1 秒

量(FEV1実測値)の比率 HDM House dust mite 室内塵ダニ IgE Immunoglobulin E 免疫グロブリン E IgG Immunoglobulin G 免疫グロブリン G

JRQLQ Japan Rhinitis Quality of Life Questionnaire 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票 MedDRA/J Medical dictionary for regulatory activities/J ICH 国際医薬用語集日本語版

PT Preferred term MedDRA/J の基本語 QOL Quality of life 生活の質 RAST Radioallergosorbent test 放射性アレルゲン吸着試験 SCIT Subcutaneous immunotherapy 皮下注射によるアレルゲン免疫療法 SOC System organ class MedDRA/J の器官別大分類

用語の定義

用語 定義

急速法 アレルゲン免疫療法における増量法で,ラッシュ法やクラスター法がある。 従来法 アレルゲン免疫療法における増量法で,50%増量法や 100~200%増量法がある。 Der f Der far の抽出アレルゲンエキス

Der f 1 Der far 糞体由来の主要アレルゲン Der f 2 Der far 虫体由来の主要アレルゲン Der p Der pte の抽出エキス

Der p 1 Der pte 糞体由来の主要アレルゲン Der p 2 Der pte 虫体由来の主要アレルゲン TO-204 TO-204 皮下注の開発コード

TO-204 皮下注

Der far 及び Der pte の各抽出液を等量混合した注射液で,10,000 AU/mL の活性を有す

る。 ALK 社が米国,カナダ等で販売している SCIT 用の Allergenic Extract Standardized Miteと同じものである。

Allergenic Extract Standardized Mite

ALK 社が米国,カナダ等で販売している HDM アレルギー疾患用注射剤の総称で 6 種

類の製剤に分類される(下表参照)。いずれも 10,000 AU/mL の活性を有する。

Allergenic Extract Standardized Mite の種類とその構成成分

Allergenic Extract Standardized Mite:製剤 A,B,C,D,E,F の総称 TO-204 皮下注:製剤 F と同じ

構成アレルゲン Der far エキス Der pte エキス 両者の混合液

皮膚テスト用 製剤 A 製剤 B 製剤 C SCIT 用 製剤 D 製剤 E 製剤 F

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1

略号一覧及び用語の定義

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2.7.6 個々の試験のまとめ

本項では,評価資料とした 1 試験(TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験,以下,本治験)に

ついて,その概要を記載した。なお,治験期間は 52 週間,又は延長投与を希望する被験者に対し

ては製造販売承認日までとした。また,製造販売承認日以降は,製造販売後臨床試験として本剤

の投与を継続する。

本資料では,当局との事前協議での合意事項に従い,52 週観察日までに得られたデータを集計,

評価した。

2.7.6.1 治験実施計画の概要

1) 治験の標題

TO-204 第 III 相臨床試験 長期投与試験 -HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー

性喘息患者を対象とした皮下免疫療法の検討-

2) 目的

室内塵ダニ(House dust mite: HDM)アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者

を対象として,TO-204 皮下注の 52 週間皮下投与時の安全性を非盲検,非対照により検討する。

なお,継続投与を希望する被験者については投与期間を延長できることとし,52 週以降の安全

性を検討する。

本報告書は 終症例の 52 週観察日時点での 52 週解析結果報告書である。

3) 治験実施医療機関

病院/ ほか 計 13 施設(15 診療科)

4) 治験責任医師

病院/ ほか 計 15 名

5) 公表文献(本治験結果の報告)

なし

6) 治験期間

開始日: 年 月 日(第 1 例目の同意取得日) 終了日: 年 月 日( 終症例の 52 週観察日)

7) 治験デザイン

非盲検,非対照,多施設共同

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2

2.7.6 個々の試験のまとめ

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8) 治験方法の概略

治験薬 TO-204 皮下注:Allergenic Extract Standardized Mite(ALK-Abelló 社)

投与方法 前腕あるいは上腕の皮下に投与する。

治療方法 それぞれの施設が採用している増量方法に従って増量する。

投与濃度 初回投与濃度は TO-204 皮下注の皮内閾値検査で求めた閾値又は閾値の 10 倍

低い濃度を目安とする。ただし,喘息患者の場合は閾値の 10 倍低い濃度から

開始する。維持投与は投与可能な 高用量で行う。

投与量 (投与液量)

従来法では初回投与液 0.02~0.05 mL を皮下に投与する。次回からは 50%ない

しは 100%ずつ増量し 0.5 mL に達した場合は 10 倍高い濃度の投与液を用いて

以下同様に増量することを目安とする。維持期の投与液量は 0.1~0.5mL を目

安とする。

投与回数 従来法では増量期は 1 週間に 2 回~2 週間に 1 回の投与を目安とする。ラッシ

ュ法及びクラスター法の場合は 1 日 1~5 回を目安とする。維持期は月 1 回投

与を目安とする。 投与期間 52 週間,ただし継続投与を希望する被験者については投与期間を延長できる。

使用製剤

治療薬:TO-204 皮下注(希釈には治療用アレルゲンエキス希釈液「トリイ」

を使用) 皮内閾値検査用薬剤:TO-204 皮下注(希釈には診断用アレルゲン皮内エキス

対照液「トリイ」を使用) 目標症例数 30 例(増量期開始症例数として)

安全性の調査 (1) 自覚症状,他覚所見 (2) 生理検査(血圧,脈拍数) (3) 臨床検査(血液学的検査,血液生化学的検査)

有効性に 関する調査

<HDM アレルギー性鼻炎> (1) 医師による総合評価 (2) 鼻の局所所見 (3) 鼻症状スコア (4) 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1) <HDM アレルギー性喘息> (1) 医師による総合評価 (2) ACT(喘息コントロールテスト,12 歳以上)/ 小児 ACT(5 歳~11 歳) (3) AHQ-Japan(16 歳以上)/ 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL

調査票簡易改訂版 2008(5 歳~15 歳) (4) 肺機能検査(FEV1,%FEV1)

その他の調査

(1) 免疫学的検査(総 IgE,HDM 特異的 IgE 及び HDM 特異的 IgG4) (2) ヒスタミン遊離試験 (3) 妊娠検査 (4) 治験薬の投薬状況(皮内閾値検査,増量法,及び各投与日における増量期

と維持期の区別を含む)

9) 被験者数(計画時及び解析時)

目標組み入れ症例数:増量期開始症例数として 30 例(うち低年齢層(5~11 歳)小児 10 例以

上)

目標有効性解析対象例数:30 例

組み入れ症例数:44 例(うち低年齢層(5~11 歳)小児 18 例)

有効性解析対象例数(FAS):44 例(うち低年齢層(5~11 歳)小児 18 例)

安全性解析対象例数:44 例

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3

2.7.6 個々の試験のまとめ

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10) 診断及び主要な組み入れ基準

選択基準:

(1) 同意取得日の満年齢が 5~65 歳の患者

(2) HDM に対する特異的 IgE 抗体(ヤケヒョウヒダニ又はコナヒョウヒダニ)が RAST 法で

Class 2 以上の患者

(3) 同意取得日から皮内閾値検査日の間又は同意取得日の前 1年以内に実施されたHDMアレル

ゲン皮膚テスト(スクラッチテスト又はプリックテスト)が陽性の患者。ただし,HDM ア

レルギー性鼻炎を評価する患者については,同意取得日から皮内閾値検査日の間又は同意

取得日の前 1 年以内に実施されたハウスダストアレルゲン鼻誘発試験が陽性の患者でもよ

い。

(4) 男性及び妊娠可能な女性については治験期間中に適切に避妊を実施する意志のある患者

(5) 妊娠可能な女性の場合には,観察開始日の妊娠検査が陰性の患者

<HDM アレルギー性鼻炎患者>

(6) 軽症から 重症の HDM アレルギー性鼻炎の症状を有している患者。重症度分類は日本アレ

ルギー学会「鼻アレルギー診療ガイドライン 2009」に従う。

(7) HDM アレルギー性喘息を合併している患者については,5~15 歳児は間欠型,軽症持続型

であること。各型は日本小児アレルギー学会「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2012」

に従う。16 歳以上は軽症間欠型であること。各型は日本アレルギー学会「喘息予防・管理

ガイドライン 2009」に従う。

<HDM アレルギー性喘息患者>

(8) 5~15 歳児は間欠型,軽症持続型又は中等症持続型であること。各型は日本小児アレルギー

学会「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2012」に従う。16 歳以上は軽症間欠型,軽

症持続型又は中等症持続型であること。各型は日本アレルギー学会「喘息予防・管理ガイ

ドライン 2009」に従う。なお,HDM アレルギー性鼻炎の合併の有無は問わない。

11) 治験薬

被験薬:TO-204 皮下注,10 mL バイアル 10,000 AU/mL

ロット番号:204-3-1

12) 治験スケジュールの概略

治験スケジュールの概略を図 2.7.6.1-1 に示した。

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4

2.7.6 個々の試験のまとめ

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図 2.7.6.1-1 治験スケジュールの概略

13) 調査項目及び実施時期

各調査項目の実施スケジュールを 2.7.6.6-1 及び 2.7.6.6-2 に示した。

14) 調査項目及び調査方法

(1) 被験者背景

1) 被験者背景の調査

2) 既往歴の調査(手術歴を含む)

3) 合併症の調査

4) アレルギー疾患(対象疾患)に関する調査

(2) 薬剤及び療法

1) 観察開始前 12 週から投与終了日までの薬剤

薬剤名,用法・用量,投与経路,投与期間,投与理由

2) 観察開始前 12 週から投与終了日までの療法

療法名,施行期間,施行理由

(3) 有効性の調査

1) HDM アレルギー性鼻炎における有効性に関する調査

1. 医師による総合評価

【調査時期】

観察開始日,26 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中止時観察日

【方法・内容】

治験責任医師又は治験分担医師は,HDM アレルギー性鼻炎症状を総合的に判断し,以

下の 5 段階の基準で調査する。

良い

少し良い

普通

少し悪い

悪い

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2. 鼻の局所所見

【調査時期】

観察開始日,12 週,26 週,38 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中止時観察日

【方法・内容】

治験責任医師又は治験分担医師は,鼻鏡検査により鼻の局所所見について調査する。

1) 下鼻甲介粘膜の腫脹

3+(中鼻甲介みえず)

2+(3+と 1+の中間)

1+(中鼻甲介中央までみえる)

-(なし)

2) 下鼻甲介粘膜の色調

3+(蒼白)

2+(赤)

1+(薄赤)

-(なし)

3) 水性分泌量

3+(充満)

2+(3+と 1+の中間)

1+(付着程度)

-(なし)

4) 鼻汁の性状

3+(水性)

2+(粘性)

1+(膿性)

-(なし)

3. 鼻症状スコア

【調査時期】

観察開始日,増量期開始日,12 週,26 週,38 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中

止時観察日

【方法・内容】

鼻症状(鼻汁,鼻閉,くしゃみ,そう痒感)について過去 1 週間で もひどかった程

度を 4 段階(重度:3 点,中等度:2 点,軽度:1 点,症状なし:0 点)で被験者に評価

してもらい,それを鼻症状スコアとして記録する。

4. QOL 調査

【調査時期】

観察開始日,26 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中止時観察日

【方法・内容】

被験者は,上記の時期に「日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1)」

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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を用いて調査を実施する。

2) HDM アレルギー性喘息における有効性に関する調査

1. 医師による総合評価

【調査時期】

観察開始日,26 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中止時観察日

【方法・内容】

治験責任医師又は治験分担医師は,HDM アレルギー性喘息症状を喘息治療薬の服薬情

報等も含めて総合的に判断し,以下の 5 段階の基準で調査する。

良い

少し良い

普通

少し悪い

悪い

2. ACT/ 小児 ACT

【調査時期】

観察開始日,12 週,26 週,38 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中止時観察日

【方法・内容】

12 歳以上の被験者は ACT 調査票を用いて,調査を実施する。

5 歳~11 歳の被験者は小児 ACT 調査票を用いて,調査を実施する。小児 ACT につい

ては,同意取得日の年齢に準ずることとし,治験中に年齢が変わってもその調査を継続

する。

3. QOL 調査

【調査時期】

観察開始日,26 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中止時観察日

【方法・内容】

16 歳以上の被験者は AHQ-Japan を用いて調査を実施する。

5 歳~15 歳の被験者は小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票簡易 改訂版

2008 を用いて,調査を実施する。本 QOL 調査票については,同意取得日の年齢に準ず

ることとし,治験中に年齢が変わってもその調査を継続する。

4. 肺機能検査(FEV1, %FEV1)

【調査時期】

観察開始日,12 週,26 週,38 週,52 週,78 週観察日,承認日前,中止時観察日

【方法・内容】

FEV1 は,治験実施医療機関のスパイロメータを用いて測定する。測定は 3 回実施し,

大値を症例報告書に記載する。FEV1 から%FEV1 を計算する。

なお,%FEV1は,年齢,性別,身長を基にあらかじめ算出された健常者の予測 1 秒量

(FEV1予測値)に対する患者の 1 秒量(FEV1実測値)の比率を表す。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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(4) 安全性の調査

1) 自覚症状・他覚所見

【調査時期】

自覚症状,他覚所見:観察開始日から投与終了日又は中止時観察日までの来院日

【方法・内容】

被験者自身が記載する「患者日記」を参照し,自覚症状の発現日,転帰日を被験者から

聴取する。

他覚所見は医師の診察(問診,聴診,打診,視診,触診等)により調査する。

2) 生理検査

【調査時期】

観察開始日,増量期開始日,12 週,26 週,38 週,52 週,78 週観察日,承認日前,又は

中止時観察日

【方法・内容】

血圧,脈拍数を測定し記録する。原則として,治験期間を通じて同一機器,同一体位で

測定する。

3) 臨床検査

【調査時期】

観察開始日,12 週,26 週,38 週,52 週,78 週観察日,承認日前,又は中止時観察日

観察開始日の調査については,同意取得日から皮内閾値検査日までに実施し,皮内閾値

検査前に結果を確認する。

【方法・内容】

臨床検査は臨床検査測定機関にて測定する。

• 有害事象の調査

皮内閾値検査後から 終症例の 52 週観察日まで又は中止時観察日までに発現した有害

事象について,有害事象の名称,発現日,発現時刻,治療の有無,治験薬の処方変更,重

篤度,重症度,因果関係,転帰を調査した。

有害事象は,疾患別,PT 別,SOC 別,又は発現率順に集計し評価した。また,有害事象

の重症度を,軽度,中等度,高度の 3 段階に分類し,重症度別に有害事象を集計し評価し

た。

有害事象と治験薬の因果関係は,「関連あり」,「関連あるかもしれない」,「関連な

し」の 3 段階で評価し,「関連なし」以外の有害事象を副作用とした。

(5) その他の調査

1) 免疫学的検査

2) ヒスタミン遊離試験

3) 妊娠検査

4) 治験薬の投薬状況

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.2 統計及び解析手法

1) 解析対象集団

(1) 有効性解析対象集団

大の解析集団(Full analysis set: FAS)を主たる解析対象集団とした。

(2) 安全性解析対象集団

治験薬が投与され,安全性評価項目の調査が実施された症例とした。安全性解析対象集団

は FAS と同じ集団となった。

2) 外れ値,欠測値の取り扱い

適正に測定が実施され測定値に誤りがないと考えられる外れ値については,そのまま集計に

含めた。中止又は不測の事態により測定値が欠測した場合は,補完しなかった。

3) 集計データの取り扱い

有効性及び安全性に関する調査項目に関して,治験薬投与開始後のデータが存在する症例を

対象に,52 週観察日までに得られたデータを用いて集計を行った。

なお, 終症例が 26 週観察日を超えた時点までに得られたデータを基に 26 週中間解析結果

報告書を作成し,2013 年 12 月に医薬品の製造販売承認申請資料として提出した。

4) 有意水準及び多重性

検定手法を用いる場合,得られた p 値については統計学的有意差の参考データとはしたが,

有意水準を設定せず,検証的な判断は行わなかった。

多重性の調整は行わなかった。

5) 有効性の解析

<HDM アレルギー性鼻炎>

(1) 医師による総合評価

(2) 鼻の局所所見

(3) 鼻症状スコア

(4) 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1)

<HDM アレルギー性喘息>

(1) 医師による総合評価

(2) ACT(12 歳以上)

(3) 小児 ACT(5 歳~11 歳)

(4) AHQ-Japan(16 歳以上)

(5) 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票 簡易改訂版 2008(5 歳~15 歳)

(6) 肺機能検査(FEV1,%FEV1)

6) 安全性の解析

安全性評価項目について統計学的解析は実施しなかった。

(1) 自覚症状・他覚所見

自覚症状を被験者から聴取した。他覚所見は医師の診察(問診,聴診,打診,視診,触診

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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等)により調査する。有害事象が認められた場合には以下の有害事象の集計に従って検討を

行った。

(2) 臨床検査及び生理検査

臨床検査及び生理検査における安全性の評価は,治験薬投与前及び投与後,それぞれ 1 回

以上の検査が実施された被験者を対象に行った。臨床検査及び生理検査結果は,それぞれの

項目について集計し本剤の安全性について評価した。

(3) 有害事象の集計

症例報告書に記載された有害事象名は,MedDRA/J V.15.0 の下層語(Lowest level term:LLT)

に読み替えて表記した。集計・分析に際しては,基本語(Preferred term:PT)又は器官別大

分類(System organ class:SOC)を用いた。集計に関しては,疾患別,増量法別,年齢別,投

与期別の集計も行った。

投与期(増量期開始前,増量期,維持期)別有害事象の発現時期は,報告された有害事象

発現日時に基づき判断した。有害事象発現日が増量期開始日,若しくは維持期開始日と同一

で,かつ日時が欠測の場合には,症例検討会の判定結果に基づき,有害事象の発現時期を決

定した。

有害事象の重篤度は,薬事法施行規則第 273 条第 1 項,および平成 22 年 7 月 29 日発出の

「副作用等報告に関する Q&A についての改訂について」(厚生労働省医薬食品局審査管理課,

同安全対策課)の基準に従い,重篤又は非重篤に分類した。また,有害事象の重症度を,軽

度,中等度,高度の 3 段階に分類し,重症度別に有害事象を集計し評価した。

有害事象及び重篤な有害事象は,被験者ごとに年齢,性別,有害事象名,因果関係,転帰

などを一覧に示した。

同一被験者に同一事象が複数回発現した場合には,発現被験者数は 1 例と数えるものとし

た。

有害事象発現までの日数は,有害事象が増量期開始日以降の場合には,「有害事象発現日」

-「増量期開始日」+1 とし,増量期開始日より前の場合には,「有害事象発現日」-「増

量期開始日」とした。有害事象の持続期間は「有害事象消失日(転帰日)」-「有害事象発

現日」+1 とした。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.3 試験成績

2.7.6.3.1 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.3-1 に示した。投与を開始した症例は 44 例であった。このうち HDM ア

レルギー性鼻炎患者として有効性評価が実施された症例が 28 例(うち 4 例が HDM アレルギー性

喘息を合併),HDM アレルギー性喘息患者として有効性評価が実施された症例が 16 例(うち 12

例が HDM アレルギー性性鼻炎を合併)であった。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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図 2.7.6.3-1 被験者の内訳

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 10.1-1

2.7.6.3.2 人口統計学的及び他の基準値の特性

主な被験者背景(FAS,安全性解析対象集団)を 2.7.6.6-3 に示した。

2.7.6.3.3 投与法(増量法)の内訳

投与法(増量法)の内訳を表 2.7.6.3-1 に示した。

49 例

44 例 5 例

HDMアレルギー性鼻炎患者 0 例*

HDMアレルギー性喘息患者 0 例*

HDMアレルギー性鼻炎患者 1 例*

HDMアレルギー性喘息患者 0 例*

HDMアレルギー性鼻炎患者 2 例*

HDMアレルギー性喘息患者 1 例*

HDMアレルギー性鼻炎患者 26 例 HDMアレルギー性鼻炎患者 2 例*

HDMアレルギー性喘息患者 15 例 HDMアレルギー性喘息患者 1 例*

例数 例数

被験者の申し出 1 有害事象の発現 1選択基準不適 0 原疾患の悪化 0除外基準抵触 4 被験者から中止の申し出 1その他 0 対象として不適切 0

被験者の都合 1妊娠 0その他 0

* 累積の中止例数を表示した。

観察期に脱落した理由 投与を中止した被験者の内訳

同意を取得した被験者

投与を開始した被験者 観察期に脱落した被験者

12週観察日までに投与を中止した被験者

52週観察日まで投与を完了した被験者 52週観察日までに投与を中止した被験者

26週観察日までに投与を中止した被験者

38週観察日までに投与を中止した被験者

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-1 投与法(増量法)の内訳(FAS,安全性解析対象集団)

投与法(増量法) HDM アレルギー性鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性喘息患者(16 例)

合計(44 例)

従来法 50%増量法 4 (14.3%) 2 (12.5%) 6 (13.6%)

21 (47.7%)100~200%増量法 9 (32.1%) 6 (37.5%) 15 (34.1%)

急速法 ラッシュ法 13 (46.4%) 6 (37.5%) 19 (43.2%)

23 (52.3%)クラスター法 2 (7.1%) 2 (12.5%) 4 (9.1%)

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの患者群の例数又は合計例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-3

2.7.6.3.4 有効性の評価期間

本治験の投与期間は 52 週間,さらに継続投与を希望する場合は承認日までとしたが,本資料で

は 52 週観察日までに得られたデータを集計,解析した。

2.7.6.3.5 被験者ごとの増量法,閾値,初回投与量,増量期間,維持量,投与期間,累積投与量

被験者ごとの増量法,閾値,初回投与量,増量期間,維持量,投与期間,累積投与量を 2.7.6.6-4

に示した。

2.7.6.3.6 有効性の成績

本治験では,有効性は公知との判断から,通常の検証試験で要求される厳格な有効性評価指標

は設定せず,適切な検出力で有意差を検出するための症例数設定を行なわなかった。したがって,

有効性の評価で得られた p 値については統計学的有意差の参考データとはしたが,有意水準を設

定せず,検証的な判断は行わなかった。

有効性に関する評価は,治験薬投与開始前後の比較又は投与期間中の推移データを基に行った。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.3.6.1 HDM アレルギー性鼻炎患者

1) 医師による総合評価

治験期間中の医師による総合評価を表 2.7.6.3-2 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,「良い」が増加し,「少し悪い」,「悪い」が減少した(p=0.0002)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「少し悪い」,

「悪い」が減少した(p<0.0001)。

表 2.7.6.3-2 医師による総合評価(FAS)

評価時期 良い 少し良い 普通 少し悪い 悪い 合計 例数

観察開始日との比較*

観察開始日 3(10.7%) 3(10.7%) 6(21.4%) 7(25.0%) 9(32.1%) 28 - 26 週観察日 14(51.9%) 3(11.1%) 7(25.9%) 3(11.1%) 0(0.0%) 27 0.0002 52 週観察日 18(69.2%) 4(15.4%) 2(7.7%) 2(7.7%) 0(0.0%) 26 <.0001

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-6

2) 鼻の局所所見

(1) 下鼻甲介粘膜の腫脹

治験期間中の下鼻甲介粘膜の腫脹の程度を表 2.7.6.3-3 に示した。

26 週観察日と観察開始日との間に,大きな変化はなかった(p=0.1125)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(2+,3+)が減少した(p=0.0024)。

表 2.7.6.3-3 鼻の局所所見(FAS)

-下鼻甲介粘膜の腫脹-

評価時期 -

(なし)

1+ (中鼻甲介中央

までみえる)

2+ (3+と 1+ の中間)

3+ (中鼻甲介 みえず)

合計例数 観察開始日との比較*

観察開始日 1(3.6%) 9(32.1%) 15(53.6%) 3(10.7%) 28 - 12 週観察日 3(10.7%) 13(46.4%) 9(32.1%) 3(10.7%) 28 0.1865 26 週観察日 0(0.0%) 17(63.0%) 9(33.3%) 1(3.7%) 27 0.1125 38 週観察日 3(11.5%) 16(61.5%) 6(23.1%) 1(3.8%) 26 0.0092 52 週観察日 4(15.4%) 16(61.5%) 6(23.1%) 0(0.0%) 26 0.0024

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-7

(2) 下鼻甲介粘膜の色調

治験期間中の下鼻甲介粘膜の色調を表 2.7.6.3-4 に示した。

26 週観察日と観察開始日との間に大きな変化はなかった(p=0.2254)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(2+,3+)が減少した(p=0.0060)。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-4 鼻の局所所見(FAS)

-下鼻甲介粘膜の色調-

評価時期 -

(なし) 1+

(薄赤) 2+

(赤) 3+

(蒼白) 合計例数

観察開始日との比較*

観察開始日 1(3.6%) 13(46.4%) 5(17.9%) 9(32.1%) 28 - 12 週観察日 3(10.7%) 10(35.7%) 8(28.6%) 7(25.0%) 28 0.5745 26 週観察日 2(7.4%) 12(44.4%) 9(33.3%) 4(14.8%) 27 0.2254 38 週観察日 5(19.2%) 15(57.7%) 4(15.4%) 2(7.7%) 26 0.0028 52 週観察日 3(11.5%) 18(69.2%) 3(11.5%) 2(7.7%) 26 0.0060

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-8

(3) 水性分泌量

治験期間中の水性分泌量を表 2.7.6.3-5 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-)が増加し,症状の重い被験者(2

+,3+)が減少した(p=0.0024)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-)が増加し,症状の重い被験者(2

+,3+)が減少した(p=0.0002)。

表 2.7.6.3-5 鼻の局所所見(FAS)

-水性分泌量-

評価時期 -

(なし) 1+

(付着程度)

2+ (3+と 1+の中間)

3+ (充満)

合計例数 観察開始日との比較*

観察開始日 3(10.7%) 14(50.0%) 10(35.7%) 1(3.6%) 28 - 12 週観察日 7(25.0%) 9(32.1%) 10(35.7%) 2(7.1%) 28 0.5930 26 週観察日 11(40.7%) 12(44.4%) 4(14.8%) 0(0.0%) 27 0.0024 38 週観察日 9(34.6%) 14(53.8%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0015 52 週観察日 10(38.5%) 13(50.0%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0002 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-9

(4) 鼻汁の性状

治験期間中の鼻汁の性状を表 2.7.6.3-6 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(2+,3+)が減少した(p=0.0144)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状の軽い被験者(-,1+)が増加し,症状の重い被験

者(3+)が減少した(p=0.0010)。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-6 鼻の局所所見(FAS)

-鼻汁の性状-

評価時期 -

(なし) 1+

(膿性) 2+

(粘性) 3+

(水性) 合計例数

観察開始日との比較*

観察開始日 4(14.3%) 1(3.6%) 7(25.0%) 16(57.1%) 28 - 12 週観察日 9(32.1%) 1(3.6%) 9(32.1%) 9(32.1%) 28 0.0586 26 週観察日 12(44.4%) 2(7.4%) 4(14.8%) 9(33.3%) 27 0.0144 38 週観察日 11(42.3%) 2(7.7%) 5(19.2%) 8(30.8%) 26 0.0043 52 週観察日 10(38.5%) 3(11.5%) 6(23.1%) 7(26.9%) 26 0.0010

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-10

3) 鼻症状スコア

(1) 鼻汁

治験期間中の鼻汁の程度を表 2.7.6.3-7 に示した。

26 週観察日は増量期開始日に比べ,症状の軽い被験者(0 点,1 点)が増加し,症状の重い

被験者(2 点,3 点)が減少したが,大きな変化はなかった(p=0.0690)。

52 週観察日は増量期開始日に比べ,症状の軽い被験者(0 点,1 点)が増加し,症状の重い

被験者(2 点,3 点)が減少した(p=0.0324)。

表 2.7.6.3-7 鼻症状スコア(FAS)

-鼻汁-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始

日との比較*

観察開始日 0(0.0%) 10(35.7%) 12(42.9%) 6(21.4%) 28 - 増量期開始日 4(14.3%) 7(25.0%) 13(46.4%) 4(14.3%) 28 - 12 週観察日 2(7.1%) 10(35.7%) 14(50.0%) 2(7.1%) 28 0.8726 26 週観察日 6(22.2%) 10(37.0%) 11(40.7%) 0(0.0%) 27 0.0690 38 週観察日 6(23.1%) 10(38.5%) 9(34.6%) 1(3.8%) 26 0.1115 52 週観察日 7(26.9%) 12(46.2%) 6(23.1%) 1(3.8%) 26 0.0324

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-11

(2) 鼻閉

治験期間中の鼻閉の程度を表 2.7.6.3-8 に示した。

26 週観察日は増量期開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0023)。

52 週観察日も増量期開始日に比べ,症状の軽い被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0156)。

鳥居薬品株式会社

16

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-8 鼻症状スコア(FAS)

-鼻閉-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始日

との比較* 観察開始日 8(28.6%) 12(42.9%) 5(17.9%) 3(10.7%) 28 - 増量期開始日 9(32.1%) 11(39.3%) 4(14.3%) 4(14.3%) 28 - 12 週観察日 13(46.4%) 11(39.3%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 0.0582 26 週観察日 16(59.3%) 11(40.7%) 0(0.0%) 0(0.0%) 27 0.0023 38 週観察日 16(61.5%) 9(34.6%) 1(3.8%) 0(0.0%) 26 0.0123 52 週観察日 16(61.5%) 8(30.8%) 1(3.8%) 1(3.8%) 26 0.0156

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-12

(3) くしゃみ

治験期間中のくしゃみの程度を表 2.7.6.3-9 に示した。

26週観察日,52週観察日と増量期開始日との間に,いずれも大きな変化はなかった(p=0.6213,

p=0.3856)。

表 2.7.6.3-9 鼻症状スコア(FAS)

-くしゃみ-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始日

との比較* 観察開始日 2(7.1%) 12(42.9%) 12(42.9%) 2(7.1%) 28 - 増量期開始日 6(21.4%) 12(42.9%) 8(28.6%) 2(7.1%) 28 - 12 週観察日 6(21.4%) 11(39.3%) 11(39.3%) 0(0.0%) 28 0.9542 26 週観察日 7(25.9%) 13(48.1%) 5(18.5%) 2(7.4%) 27 0.6213 38 週観察日 6(23.1%) 12(46.2%) 6(23.1%) 2(7.7%) 26 0.9487 52 週観察日 6(23.1%) 15(57.7%) 4(15.4%) 1(3.8%) 26 0.3856

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-13

(4) そう痒感

治験期間中のそう痒感の程度を表 2.7.6.3-10 に示した。

26 週観察日は増量期開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0005)。

52 週観察日も増量期開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の重い被験者

(2 点,3 点)が減少した(p=0.0023)。

鳥居薬品株式会社

17

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-10 鼻症状スコア(FAS)

-そう痒感-

評価時期 症状なし:0 点 軽度:1 点 中等度:2 点 重度:3 点 合計例数 増量期開始

日との比較*

観察開始日 1(3.6%) 15(53.6%) 9(32.1%) 3(10.7%) 28 - 増量期開始日 2(7.1%) 13(46.4%) 11(39.3%) 2(7.1%) 28 - 12 週観察日 9(32.1%) 11(39.3%) 7(25.0%) 1(3.6%) 28 0.0321 26 週観察日 10(37.0%) 13(48.1%) 4(14.8%) 0(0.0%) 27 0.0005 38 週観察日 13(50.0%) 10(38.5%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0003 52 週観察日 7(26.9%) 16(61.5%) 3(11.5%) 0(0.0%) 26 0.0023

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-14

4) 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ No.1)

(1) 鼻・眼の症状

1) 水っぱな

治験期間中の水っぱなの程度を表 2.7.6.3-11 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の軽い被験者

(1 点),症状のやや重い被験者(2 点),症状の重い被験者(3 点,4 点)が減少した(p=0.0072)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状のやや重い被

験者(2 点),症状の重い被験者(3 点,4 点)が減少した(p=0.0300)。

表 2.7.6.3-11 JRQLQ No.1(FAS)

-水っぱな-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 5(17.9%) 11(39.3%) 8(28.6%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 12(44.4%) 10(37.0%) 5(18.5%) 0(0.0%) 0(0.0%) 27 0.0072 52 週観察日 10(38.5%) 10(38.5%) 5(19.2%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.0300

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-15

2) くしゃみ

治験期間中のくしゃみの程度を表 2.7.6.3-12 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の軽い被験者

(1 点),症状の重い被験者(3 点)が減少した。しかし,症状のやや重い被験者(2 点)が

増加し,全体として大きな変化はなかった(p=0.0816)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点)が増加し,症状の軽い被験者

(1 点),症状の重い被験者(3 点)が減少した(p=0.0394)。

鳥居薬品株式会社

18

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-12 JRQLQ No.1(FAS)

-くしゃみ-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 0(0.0%) 18(64.3%) 6(21.4%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 8(29.6%) 10(37.0%) 8(29.6%) 0(0.0%) 1(3.7%) 27 0.0816 52 週観察日 8(30.8%) 10(38.5%) 7(26.9%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.0394

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-16

3) 鼻づまり

治験期間中の鼻づまりの程度を表 2.7.6.3-13 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p<0.0001)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p=0.0014)。

表 2.7.6.3-13 JRQLQ No.1(FAS)

-鼻づまり-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 4(14.3%) 5(17.9%) 9(32.1%) 7(25.0%) 3(10.7%) 28 - 26 週観察日 11(40.7%) 13(48.1%) 3(11.1%) 0(0.0%) 0(0.0%) 27 <.0001 52 週観察日 8(30.8%) 12(46.2%) 5(19.2%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.0014

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-17

4) 鼻のかゆみ

治験期間中の鼻のかゆみの程度を表 2.7.6.3-14 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p=0.0009)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,症状のない被験者(0 点),症状の軽い被験者(1 点)

が増加し,症状のやや重い被験者(2点),症状の重い被験者(3点,4点)が減少した(p=0.0018)。

表 2.7.6.3-14 JRQLQ No.1(FAS)

-鼻のかゆみ-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 3(10.7%) 10(35.7%) 11(39.3%) 3(10.7%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 10(37.0%) 12(44.4%) 3(11.1%) 2(7.4%) 0(0.0%) 27 0.0009 52 週観察日 10(38.5%) 12(46.2%) 3(11.5%) 1(3.8%) 0(0.0%) 26 0.0018 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-18

鳥居薬品株式会社

19

2.7.6 個々の試験のまとめ

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5) 眼のかゆみ

治験期間中の眼のかゆみの程度を表 2.7.6.3-15 に示した。

26週観察日,52週観察日と観察開始日との間に,いずれも大きな変化はなかった(p=0.5112,

p=0.1430)。

表 2.7.6.3-15 JRQLQ No.1(FAS)

-眼のかゆみ-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 7(25.0%) 11(39.3%) 4(14.3%) 3(10.7%) 3(10.7%) 28 - 26 週観察日 9(33.3%) 9(33.3%) 4(14.8%) 3(11.1%) 2(7.4%) 27 0.5112 52 週観察日 9(34.6%) 11(42.3%) 2(7.7%) 3(11.5%) 1(3.8%) 26 0.1430 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-19

6) 涙眼(なみだめ)

治験期間中の涙眼の程度を表 2.7.6.3-16 に示した。

26週観察日,52週観察日と観察開始日との間に,いずれも大きな変化はなかった(p=0.1146,

p=0.1836)。

表 2.7.6.3-16 JRQLQ No.1(FAS)

-涙眼-

評価時期 症状なし

0 軽い

1 やや重い

2 重い

3 非常に重い

4 合計例数

観察開始日

との比較*

観察開始日 14(50.0%) 7(25.0%) 2(7.1%) 3(10.7%) 2(7.1%) 28 - 26 週観察日 17(63.0%) 6(22.2%) 3(11.1%) 0(0.0%) 1(3.7%) 27 0.1146 52 週観察日 14(53.8%) 9(34.6%) 2(7.7%) 0(0.0%) 1(3.8%) 26 0.1836 表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-20

(2) QOL 質問項目

JRQLQ No.1 QOL 質問項目(17 項目)を,奥田の方法(CTD 5.3.5.1.2-1 の参考文献 26)に従

って 6 つの領域に分類し,各領域に属するすべての質問項目のスコアを基に,領域別スコアの

記述統計量を求めた(表 2.7.6.3-17)。また,領域別スコアの平均値を比較したレーダーチャー

トを示した(図 2.7.6.3-2)。

26 週観察日は観察開始日に比べ,6 つの領域のうち「日常生活」,「社会生活」,「睡眠」,

「身体」,「精神生活」の領域別スコアが低下した(QOL が良くなった)(それぞれ,p=0.0016,

p=0.0281,p=0.0381,p=0.0248,p=0.0220)。一方,「戸外行動」には大きな変化はなかった(p=0.0961)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,6 つの領域のうち「日常生活」,「睡眠」,「身体」,「精

神生活」の領域別スコア低下した(QOL が良くなった)(それぞれ,p=0.0009,p=0.0209,p=0.0218,

p=0.0246)。一方,「戸外行動」,「社会生活」には大きな変化はなかった(p=0.4281,p=0.5315)。

鳥居薬品株式会社

20

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-17 JRQLQ No.1(FAS)

-領域別スコアの記述統計量-

評価時期 領域 例数 領域別スコア

観察開始日との 比較

平均値 標準偏差 小値 中央値 大値 差の

平均値 p 値*

観察開始日**

日常生活 28 1.00 1.08 0.0 0.60 4.0 - - 戸外行動 28 0.64 1.06 0.0 0.00 4.0 - - 社会生活 27 0.41 0.76 0.0 0.00 2.7 - -

睡眠 28 1.07 1.36 0.0 1.00 4.0 - - 身体 28 1.02 1.30 0.0 0.25 4.0 - -

精神生活 28 0.71 1.18 0.0 0.25 4.0 - -

26 週観察日

日常生活 27 0.37 0.50 0.0 0.00 1.8 -0.65 0.0016戸外行動 27 0.35 0.59 0.0 0.00 2.0 -0.28 0.0961社会生活 27 0.11 0.29 0.0 0.00 1.3 -0.35 0.0281

睡眠 27 0.44 0.85 0.0 0.00 3.0 -0.63 0.0381身体 27 0.46 0.69 0.0 0.00 2.0 -0.56 0.0248

精神生活 27 0.31 0.70 0.0 0.00 3.0 -0.41 0.0220

52 週観察日

日常生活 26 0.45 0.62 0.0 0.00 2.0 -0.60 0.0009

戸外行動 26 0.42 0.92 0.0 0.00 4.0 -0.19 0.4281

社会生活 26 0.27 0.83 0.0 0.00 4.0 -0.15 0.5315

睡眠 26 0.35 0.69 0.0 0.00 2.0 -0.73 0.0209

身体 26 0.52 0.94 0.0 0.00 4.0 -0.54 0.0218

精神生活 26 0.19 0.37 0.0 0.00 1.3 -0.55 0.0246* 対応のある t 検定に基づく p 値 **社会生活:観察開始日において「鼻・眼の症状と関係ないことがはっきりしている」と評価された 1 例は集計

に含めていない。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-21

図 2.7.6.3-2 JRQLQ No.1(FAS)

-領域別スコア(平均値)の比較-

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 11.4-1

鳥居薬品株式会社

21

2.7.6 個々の試験のまとめ

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(3) 総括的状態

JRQLQ No.1 に従い,被験者の 近 1~2 週間の総括的状態(症状,生活や気持ちを含めて)

を評価した(表 2.7.6.3-18)。

26 週観察日は観察開始日に比べ,0(晴れ晴れ),1 が増加し,2,3,4(泣きたい)が減少

した(p=0.0005)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,0(晴れ晴れ),1 が増加し,2,3 が減少した(p=0.0202)。

表 2.7.6.3-18 JRQLQ No.1(FAS)

-総括的状態-

評価時期

総括的状態

合計

例数

観察開始日

との比較*

0

晴れ晴れ

1

2

3

4

泣きたい

観察開始日 3(10.7%) 4(14.3%) 14(50.0%) 6(21.4%) 1(3.6%) 28 - 26 週観察日 6(22.2%) 13(48.1%) 5(18.5%) 3(11.1%) 0(0.0%) 27 0.0005 52 週観察日 6(23.1%) 10(38.5%) 8(30.8%) 1(3.8%) 1(3.8%) 26 0.0202

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-22

2.7.6.3.6.2 HDM アレルギー性喘息患者

1) 医師による総合評価

治験期間中の医師による総合評価を表 2.7.6.3-19 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,「良い」が増加し,「普通」,「悪い」が減少したが,大

きな変化はなかった(p=0.1875)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「悪い」が

減少したが,大きな変化はなかった(p=0.1250)。

表 2.7.6.3-19 医師による総合評価(FAS)

評価時期 良い 少し良い 普通 少し悪い 悪い 合計例数

観察開始日との比較*

観察開始日 10(62.5%) 1(6.3%) 3(18.8%) 0(0.0%) 2(12.5%) 16 - 26 週観察日 13(81.3%) 1(6.3%) 2(12.5%) 0(0.0%) 0(0.0%) 16 0.1875 52 週観察日 12(80.0%) 2(13.3%) 1(6.7%) 0(0.0%) 0(0.0%) 15 0.1250

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-23

2) ACT(喘息コントロールテスト,12 歳以上)

ACT スコア(合計点)の記述統計量を求め,結果を表 2.7.6.3-20 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,ACT スコア(合計点)が上昇した(喘息コントロールの状

鳥居薬品株式会社

22

2.7.6 個々の試験のまとめ

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態が良くなった)が,大きな変化はなかった(p=0.0528)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,ACT スコア(合計点)が更に上昇した(p=0.0184)。

表 2.7.6.3-20 ACT(12 歳以上)(FAS)

-合計点-

評価時期 例数 評価点数(合計点)

平均値 標準偏差 中央値 小値 大値観察開始日との比較

差の平均値 p 値* 観察開始日 10 21.7 2.1 22.0 18 25 - - 12 週観察日 10 21.6 3.9 22.0 12 25 -0.1 0.914026 週観察日 10 23.3 1.4 23.0 21 25 1.6 0.052838 週観察日 9 22.4 2.9 23.0 16 25 0.7 0.418652 週観察日 9 23.9 1.2 24.0 22 25 2.1 0.0184

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-24

3) 小児 ACT(小児喘息コントロールテスト,5 歳~11 歳)

小児 ACT スコア(合計点)の記述統計量を求め,結果を表 2.7.6.3-21 に示した。

26 週観察日は観察開始日に比べ,小児 ACT スコア(合計点)が上昇した(喘息コントロー

ルの状態が良くなった)が,大きな変化ではなかった(p=0.2229)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,小児 ACT スコア(合計点)が更に上昇した(喘息コント

ロールの状態が良くなった)(p=0.0264)。

表 2.7.6.3-21 小児 ACT(11 歳以下)(FAS)

-合計点-

評価時期 例数 評価点数(合計点)

平均値 標準偏差 中央値 小値 大値観察開始日との比較

差の平均値 p 値* 観察開始日 6 23.3 3.4 24.0 18 27 - - 12 週観察日 6 22.3 5.4 23.5 12 27 -1.0 0.623826 週観察日 6 25.3 2.3 26.5 22 27 2.0 0.222938 週観察日 6 24.7 3.0 25.5 19 27 1.3 0.307552 週観察日 6 26.2 2.0 27.0 22 27 2.8 0.0264

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-25

4) AHQ-Japan(16 歳以上)

(1) AHQ-Japan の質問項目

有岡の方法(CTD 5.3.5.1.2-1 の参考文献 27)に従い,AHQ-Japan の質問項目を 6 つの領域に

分類した後,各領域に属するすべての質問項目のスコアを基に領域別スコアの記述統計量(表

2.7.6.3-22)を求めると共に,領域別スコアの平均値を比較したレーダーチャートを示した(図

2.7.6.3-3)。

26 週観察日は観察開始日に比べ,「喘息症状」,「感情面」,「活動の制限や困難」,「喘

息症状の増悪因子」,「社会活動の制限」,「経済的側面」の 6 つの領域別スコアがいずれも

鳥居薬品株式会社

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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低下した(QOL が良くなった)が,大きな変化ではなかった(それぞれ,p=0.6253,p=0.2679,

p=0.0796,p=0.7086,p=0.0729,p=0.2849)。

52 週観察日も観察開始日に比べ,6 つの領域別スコアがいずれも低下し,特に「感情面」,

「社会活動の制限」,「経済的側面」で低下した(QOL が良くなった)が,大きな変化ではな

かった(それぞれ,p=0.2621,p=0.2953,p=0.6891,p=0.5347,p=0.1689,p=0.3208)。

表 2.7.6.3-22 AHQ-Japan(16 歳以上)(FAS)

-領域別スコアの記述統計量-

評価時期 領域 例数

領域別スコア 観察開始日 との比較

平均値標準

偏差小値 中央値 大値

差の 平均値

p 値*

観察開始日

喘息症状 8 0.59 0.49 0.0 0.56 1.5 - - 感情面 8 0.69 1.06 0.0 0.25 3.1 - - 活動の制限や困難 8 0.17 0.25 0.0 0.00 0.7 - - 喘息症状の増悪因子 8 0.55 0.58 0.0 0.31 1.5 - - 社会活動の制限 8 0.84 0.81 0.0 0.88 2.0 - - 経済的側面 8 1.63 1.41 0.0 1.50 4.0 - -

26 週観察日

喘息症状 8 0.52 0.34 0.0 0.44 1.0 -0.08 0.6253 感情面 8 0.31 0.29 0.0 0.25 0.9 -0.38 0.2679 活動の制限や困難 8 0.04 0.12 0.0 0.00 0.3 -0.13 0.0796 喘息症状の増悪因子 8 0.44 0.49 0.0 0.38 1.5 -0.11 0.7086 社会活動の制限 8 0.31 0.35 0.0 0.25 0.8 -0.53 0.0729 経済的側面 8 1.25 1.28 0.0 1.00 3.0 -0.38 0.2849

52 週観察日

喘息症状 7 0.41 0.33 0.0 0.50 0.9 -0.20 0.2621 感情面 7 0.27 0.17 0.0 0.25 0.5 -0.45 0.2953 活動の制限や困難 7 0.10 0.16 0.0 0.00 0.3 -0.05 0.6891 喘息症状の増悪因子 7 0.45 0.46 0.0 0.50 1.3 -0.18 0.5347 社会活動の制限 7 0.21 0.22 0.0 0.25 0.5 -0.54 0.1689 経済的側面 7 1.00 0.82 0.0 1.00 2.0 -0.57 0.3208

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-26

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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図 2.7.6.3-3 AHQ-Japan(16 歳以上)(FAS)

-領域別スコア(平均値)の比較-

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 11.4-2

(2) 過去 7 日間の全体的な生活の質(QOL)

26 週観察日は観察開始日に比べ,「0」が増加し,「4」が減少した(QOL が良くなった)が,

全体として大きな変化はなかった(p=0.5313)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,「4」が減少した(QOL が良くなった)が,全体として大

きな変化はなかった(p=0.7500)(表 2.7.6.3-23)。

表 2.7.6.3-23 AHQ-Japan(16 歳以上)(FAS)

-この 7 日間,全体的な生活の質(QOL)はどのようでしたか?-

評価時期 0

1

2

3

4

合計例数

観察開始日との比較*

観察開始日 3(37.5%) 3(37.5%) 1(12.5%) 0(0.0%) 1(12.5%) 8 - 26 週観察日 5(62.5%) 1(12.5%) 1(12.5%) 1(12.5%) 0(0.0%) 8 0.5313 52 週観察日 3(42.9%) 3(42.9%) 0(0.0%) 1(14.3%) 0(0.0%) 7 0.7500

表中の数値は例数を示し,括弧内の数値はそれぞれの評価時期の合計例数に対する百分率を示す。 * Wilcoxon 符号付順位検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-27

5) 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票 簡易改訂版 2008(Gifu)(5 歳~15 歳)

近藤らの方法(CTD 5.3.5.1.2-1 の参考文献 28)に従い,本 QOL 調査票の 10 の質問項目を 5

つの領域に分類し,各領域に属するすべての質問項目のスコアを基に領域別スコアの記述統計

量を求めた(表 2.7.6.3-24)。また,領域別スコアの平均値を比較したレーダーチャートを示し

た(図 2.7.6.3-4)。

26 週観察日は観察開始日に比べ,5 つの領域のうち「精神的負担」,「喘息の受容」の領域

別スコアが上昇した(QOL が良くなった)(p=0.0263,p=0.0256)。一方,「喘息発作の原因」,

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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「症状の不安定さ」,「運動負荷」の領域別スコアも上昇したが,大きな変化はなかった(それ

ぞれ,p=0.1949,p=0.3506,p=0.1970)。

52 週観察日は観察開始日に比べ,5 つの領域のうち「喘息の受容」が上昇した(QOL が良く

なった)(p=0.0053)。一方,「精神的負担」,「喘息発作の原因」,「症状の不安定さ」,

「運動負荷」の領域別スコアも上昇したが,大きな変化はなかった(それぞれ,p=0.0950,p=0.2654,

p=0.1970,p=0.1705)。

表 2.7.6.3-24 小児気管支喘息患児と親又は保護者のQOL調査票 簡易改訂版2008(Gifu)(FAS)

-領域別スコアの記述統計量-

評価時期 領域 例数 領域別スコア

観察開始日との 比較

平均値 標準偏差 小値 中央値 大値 差の

平均値 p 値*

観察開始日

精神的負担 8 4.06 1.08 2.0 4.25 5.0 - - 喘息発作の原因 8 4.38 0.88 3.0 5.00 5.0 - - 症状の不安定さ 8 4.81 0.37 4.0 5.00 5.0 - - 喘息の受容 8 4.19 0.65 3.0 4.50 5.0 - - 運動負荷 8 4.69 0.59 3.5 5.00 5.0 - -

26 週観察日

精神的負担 8 4.81 0.53 3.5 5.00 5.0 0.75 0.0263 喘息発作の原因 8 4.81 0.37 4.0 5.00 5.0 0.44 0.1949 症状の不安定さ 8 4.88 0.35 4.0 5.00 5.0 0.06 0.3506 喘息の受容 8 4.75 0.53 3.5 5.00 5.0 0.56 0.0256 運動負荷 8 4.88 0.35 4.0 5.00 5.0 0.19 0.1970

52 週観察日

精神的負担 8 4.69 0.53 3.5 5.00 5.0 0.63 0.0950 喘息発作の原因 8 4.75 0.38 4.0 5.00 5.0 0.38 0.2654 症状の不安定さ 8 5.00 0.00 5.0 5.00 5.0 0.19 0.1970 喘息の受容 8 4.81 0.37 4.0 5.00 5.0 0.63 0.0053 運動負荷 8 4.94 0.18 4.5 5.00 5.0 0.25 0.1705

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-28

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図 2.7.6.3-4 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査票 簡易改訂版 2008(Gifu)

(FAS)-領域別スコア(平均値)のレーダーチャート-

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の図 11.4-3

6) 肺機能検査(FEV1,%FEV1)

(1) 肺機能検査(FEV1)の記述統計量

治験期間中の FEV1の記述統計量を表 2.7.6.3-25 に示した。

26 週観察日,52 週観察日は観察開始日に比べ,いずれも FEV1が増大した(p=0.0086,p=0.0058)。

表 2.7.6.3-25 肺機能検査(FAS)

-FEV1(L)-

評価時期 例数 平均値 標準偏差 中央値 小値 大値 観察開始日との比較

差の平均値 p 値* 観察開始日 16 2.176 0.679 2.380 0.93 3.05 - - 12 週観察日 16 2.256 0.704 2.460 1.09 3.33 0.081 0.0044 26 週観察日 16 2.304 0.706 2.445 1.07 3.40 0.129 0.0086 38 週観察日 15 2.249 0.766 2.340 1.01 3.40 0.109 0.0411 52 週観察日 15 2.334 0.742 2.410 1.02 3.42 0.194 0.0058

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-29

(2) 肺機能検査(%FEV1)の記述統計量

治験期間中の%FEV1の記述統計量を表 2.7.6.3-26 に示した。

26 週観察日,52 週観察日は観察開始日に比べ,いずれも%FEV1 が増大したが,大きな変化

ではなかった(p=0.1031,p=0.2619)。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.3-26 肺機能検査(FAS)

-%FEV1(%)-

評価時期 例数 平均値 標準偏差 中央値 小値 大値 観察開始日との比較

差の平均値 p 値* 観察開始日 16 94.29 12.44 95.95 72.8 113.9 - - 12 週観察日 16 96.73 12.02 95.70 72.2 115.0 2.44 0.0344 26 週観察日 16 97.61 15.32 91.95 71.1 124.3 3.32 0.1031 38 週観察日 15 92.43 12.39 90.80 70.6 112.2 -0.58 0.7260 52 週観察日 15 94.69 13.52 94.90 73.7 114.3 1.68 0.2619

* 対応のある t 検定に基づく p 値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-30

2.7.6.3.7 有効性の結論

HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象として,TO-204 皮下注に

よる免疫療法を 52 週間行った結果,以下の結論を得た。なお,本治験の有効性評価では検証的な

判断は行わなかった。

1) HDM アレルギー性鼻炎患者

観察開始日又は増量期開始日に比べ,52 週観察日において,

• 医師による総合評価は,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「少し悪い」,「悪

い」が減少した。

• 鼻の局所所見は,下鼻甲介粘膜の腫脹,下鼻甲介粘膜の色調,水性分泌量,鼻汁の性状のい

ずれも症状の軽い被験者が増加し,症状の重い被験者が減少した。

• 鼻症状スコアは,鼻汁,鼻閉,そう痒感は,症状のない被験者が増加し,症状の重い被験者

が減少した。一方,くしゃみには大きな変化はなかった。

• JRQLQ No.1(QOL 調査)の鼻・眼の症状は,水っぱな,くしゃみ,鼻づまり,鼻のかゆみ

は,症状のない被験者が増加し,症状の重い被験者が減少した。一方,眼のかゆみ,涙眼に

は大きな変化はなかった。

• JRQLQ No.1(QOL 調査)の QOL 質問項目を 6 つの領域に分類して検討した結果,日常生

活,睡眠,身体,精神生活は,QOL が良くなった。一方,戸外行動,社会生活には大きな変

化はなかった。

• JRQLQ No.1(QOL 調査)の総括的状態は,0(晴れ晴れ),1 が増加し,2,3 が減少した。

2) HDM アレルギー性喘息患者

観察開始日に比べ,52 週観察日において,

• 医師による総合評価は,「良い」,「少し良い」が増加し,「普通」,「悪い」が減少した

が,大きな変化はなかった。

• 12 歳以上の被験者の ACT スコア(合計点)は上昇した(喘息コントロールの状態が良くな

った)。

• 5~11 歳の被験者の小児 ACT スコア(合計点)は上昇した(喘息コントロールの状態が良

くなった)。

• AHQ-Japan(16 歳以上の QOL 調査)の調査項目を 6 つの領域に分類して検討した結果,喘

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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息症状,感情面,活動の制限や困難,喘息症状の増悪因子,社会活動の制限,経済的側面の

いずれも領域別スコアが低下した(QOL が良くなった)が,大きな変化はなかった。

• AHQ-Japan(16 歳以上の QOL 調査)の過去 7 日間の全体的な生活の質(QOL)は,「4」

が減少した(QOL が良くなった)が,大きな変化はなかった。

• 小児気管支喘息患児と親又は保護者の QOL 調査(5~15 歳の QOL 調査)の調査項目を 5 つ

の領域に分類して検討した結果,喘息の受容の領域別スコアが上昇した(QOL が良くなった)。

一方,精神的負担,喘息発作の原因,症状の不安定さ,運動負荷の領域別スコアも上昇した

が,大きな変化はなかった。

• FEV1 が増大した。%FEV1も増大したが,大きな変化ではなかった。

3) まとめ

TO-204 を 52 週間投与した結果,検証的判断は実施していないものの,HDM アレルギー性鼻

炎患者の鼻症状及び QOL に改善が認められ,HDM アレルギー性喘息患者の喘息コントロール

状態及び呼吸機能の一部に改善が認められた。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.4 安全性の評価

2.7.6.4.1 安全性解析対象例及び被験者背景

本治験では,44 例の被験者に対して TO-204 皮下注を用いた皮内閾値検査を実施して以降,す

べての被験者(44 例)に対して少なくとも一回,安全性の評価が行われた。したがって,本治験

での安全性解析対象集団は FAS と同様に 44 例となった。安全性解析対象集団の被験者背景を

2.7.6.6-3 に示した。

2.7.6.4.2 治験薬が投与された被験者数及び投与量

本治験では,治験薬が投与された被験者 44 例のうち,3 例が投与中止となった。残りのすべて

の被験者は,52 週観察日の調査を終了した。

2.7.6.4.3 有害事象

治験責任医師又は治験分担医師が用いた用語は「MedDRA/J V15.0」の下層語(LLT:Lowest level

term)への読み替えを行い,読み替え作業の医学的妥当性は医学専門家(メディカルアドバイザ

ー)が確認した。集計・分析に際しては,「MedDRA/J V15.0」の基本語(PT:Preferred term)又

は器官別大分類(SOC:System organ class)を用いた。また,SOC は特に断らない限り国際合意

順に表示した。

発現例数の表示にあたっては,同一被験者に同一事象が複数回発現した場合には,1 例として

集計した。SOC 別有害事象(又は SOC 別副作用)の集計では,同一被験者に同一の SOC に属す

る異なる PT の有害事象(又は副作用)が発現した場合には,その SOC における発現を 1 例とし

て集計した。また,同一被験者に異なる SOC に属する有害事象(又は副作用)が発現した場合に

は,それぞれの SOC における発現を,それぞれ 1 例として集計した。

本治験では,被験者数が少ないため被験者全体(44 例)における有害事象(又は副作用)発現

率は,1 例の発現でも 2.3%となり,比較的よく見られる基準として通常設定される 2%を超えるこ

とから,本治験における比較的よく見られる基準は被験者全体の 5%とした。

また,有害事象(又は副作用)発現率を部分集団(疾患別,増量法別,年齢別)で比較する場

合には,各集団の被験者数が更に少なくなることから(1 例の発現で発現率は 5%前後),発現率

又は発現率の集団間差は 10%を基準として評価とした。なお,投与期別(増量期開始前,増量期,

維持期)に比較する場合には,各期の被験者数は 44 例又は 40 例であったことから,発現率又は

発現率の差は 5%を基準として評価した。

2.7.6.4.3.1 有害事象の要約

HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者,並びに被験者全体(合計)での

有害事象発現状況の内訳を表 2.7.6.4-1 に示した。なお,鼻炎と喘息を合併する被験者については,

治験責任医師又は分担医師がいずれかを選択して有効性の評価対象疾患(主疾患)としており,

被験者の疾患は主疾患に基づいて提示した。鼻炎・喘息合併の有無に関しては,2.7.6.6-3 に示し

た。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-1 有害事象を発現した被験者数の内訳(安全性解析対象集団)

有害事象の種類

HDM アレルギー性鼻炎患者 (28 例)

HDM アレルギー性喘息患者 (16 例)

合計 (44 例)

例数 発現率

(%)*2 例数 発現率

(%)*2 例数

発現率(%)*2

有害事象 25 89.3 16 100.0 41 93.2 副作用 14 50.0 7 43.8 21 47.7 重篤な有害事象 3 10.7 1 6.3 4 9.1 重篤な副作用 1 3.6 1 6.3 2 4.5 死亡 0 0.0 0 0.0 0 0.0 治験薬の投与中止に至った有害事象*1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 治験薬の休薬に至った副作用*1 0 0.0 0 0.0 0 0.0

*1 重篤な有害事象を除く *2 それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-1

2.7.6.4.3.2 SOC 別有害事象及び副作用

1) SOC 別有害事象

被験者全体で発現率が高かった上位 5つの SOC別有害事象は,「感染症および寄生虫症」(77.3%),

「呼吸器,胸郭および縦隔障害」(50.0%),「胃腸障害」(43.2%),「一般・全身障害および投

与部位の状態」(40.9%),「皮膚および皮下組織障害」(34.1%)であった。

疾患別にみると,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が高かった上位 5 つの SOC 別有害事象

は,「感染症および寄生虫症」(82.1%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」(57.1%),「一般・

全身障害および投与部位の状態」(39.3%),「胃腸障害」(35.7%),「神経系障害」,「傷害,

中毒および処置合併症」(それぞれ 32.1%)であった。HDM アレルギー性喘息患者で発現率が高

かった上位 5 つの SOC 別有害事象は,「感染症および寄生虫症」(68.8%),「胃腸障害」(56.3%),

「皮膚および皮下組織障害」(50.0%),「一般・全身障害および投与部位の状態」(43.8%),「呼

吸器,胸郭および縦隔障害」(37.5%)であった。疾患別の SOC の種類は,ほぼ同様の傾向であ

った。

また,HDM アレルギー性喘息患者に比べ,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が 10%以上高

かった SOC 別有害事象は,「感染症および寄生虫症」,「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「傷

害,中毒および処置合併症」,「血管障害」であった。一方,HDM アレルギー性鼻炎患者に比べ,

HDM アレルギー性喘息患者で 10%以上発現率が高かった SOC 別有害事象は,「皮膚および皮下

組織障害」及び「胃腸障害」であった。SOC 別有害事象の発現率は,HDM アレルギー性鼻炎患

者でやや高い傾向を示した。

2) SOC 別副作用

SOC 別副作用の発現件数及び発現例数を,被験者全体(44 例)における発現率を表 2.7.6.4-2

に示した。

被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの SOC 別副作用は,「一般・全身障害および投与部位

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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の状態」(34.1%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚および皮下組織障害」(それぞれ

18.2%),「免疫系障害」(9.1%),「神経系障害」,「血管障害」,「胃腸障害」(それぞれ

4.5%)であった。

疾患別にみると,HDMアレルギー性鼻炎患者で発現率が高かった上位 5つの SOC別副作用は,

「一般・全身障害および投与部位の状態」(39.3%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚

および皮下組織障害」(それぞれ 21.4%),「免疫系障害」(10.7%),「神経系障害」,「血管

障害」(それぞれ 7.1%)であった。HDM アレルギー性喘息患者で発現率が高かった SOC 別副作

用は,「一般・全身障害および投与部位の状態」(25.0%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,

「皮膚および皮下組織障害」(それぞれ 12.5%),「免疫系傷害」,「眼障害」,「胃腸障害」(そ

れぞれ 6.3%)であった。その他の SOC 別副作用の発現はなく,疾患別の SOC の種類は,ほぼ同

様の傾向であった。

また,HDM アレルギー性喘息患者に比べ,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が 10%以上高

かった SOC 別副作用は,「一般・全身障害および投与部位の状態」であった。一方,HDM アレ

ルギー性鼻炎患者に比べ,HDM アレルギー性喘息患者で発現率が 10%以上高かった SOC 別副作

用はなかった。SOC 別副作用の発現率は,HDM アレルギー性鼻炎患者でやや高い傾向を示した。

表 2.7.6.4-2 SOC 別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名 (MedDRA/J V15.0)

SOC

HDM アレルギー性鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数

発現率(%)*

血液およびリンパ系障害 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3免疫系障害 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1神経系障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5眼障害 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3耳および迷路障害 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3血管障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5呼吸器,胸郭および縦隔障害 12 6 21.4 2 2 12.5 14 8 18.2胃腸障害 1 1 3.6 2 1 6.3 3 2 4.5皮膚および皮下組織障害 19 6 21.4 3 2 12.5 22 8 18.2一般・全身障害および投与部位の状態 61 11 39.3 11 4 25.0 72 15 34.1

*それぞれ該当する群の例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-3

2.7.6.4.3.3 有害事象の発現件数及び発現例数

被験者全体では 44 例中 41 例(93.2%)に 360 件の有害事象が発現した。疾患別にみると,HDM

アレルギー性鼻炎患者では 28 例中 25 例(89.3%)243 件,HDM アレルギー性喘息患者では 16 例

全例(100%)117 件であり,疾患別の発現率は HDM アレルギー性喘息患者の方が高く,その差

は 10.7%であった。発現件数でみると,HDM アレルギー性鼻炎患者では 28 例に 243 件であったの

に対し,HDM アレルギー性喘息患者では 16 例に 117 件であり,有害事象の 1 例当たりの平均発

現件数は,同程度(HDM アレルギー性鼻炎患者 8.7 件,HDM アレルギー性喘息患者 7.3 件)であ

った。

鳥居薬品株式会社

32

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.4.3.4 副作用の発現件数及び発現例数

副作用(PT 別)の発現件数及び発現例数を表 2.7.6.4-3 に示した。

被験者全体では,44 例中 21 例(47.7%)に 123 件の副作用が発現した。疾患別に見ると,HDM

アレルギー性鼻炎患者では 28 例中 14 例(50.0%)に 103 件,HDM アレルギー性喘息患者では 16

例中 7 例(43.8%)に 20 件であり,疾患別の発現率は HDM アレルギー性鼻炎患者の方が高かっ

たが,その差は 10%未満であった。発現件数でみると,HDM アレルギー性鼻炎患者では 28 例に

103 件であったのに対し,HDM アレルギー性喘息患者では 16 例に 20 件であり,副作用の 1 例当

たりの平均発現件数は HDM アレルギー性鼻炎患者 3.7 件,HDM アレルギー性喘息患者 1.3 件で

あった。

鳥居薬品株式会社

33

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-3 副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

HDM アレルギー性 鼻炎患者 (28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者 (16 例)

合計 (44 例)

SOC PT 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数

発現率

(%)*

全体 103 14 50.0 20 7 43.8 123 21 47.7 血液およびリンパ系障害 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3

リンパ節症 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3 免疫系障害 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1

アナフィラキシー反応 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1 神経系障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5

頭痛 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 感覚障害 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

眼障害 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3 眼充血 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3

耳および迷路障害 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 耳そう痒症 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

血管障害 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5 潮紅 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5

呼吸器,胸郭および縦隔障害 12 6 21.4 2 2 12.5 14 8 18.2 喘息 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3 咳嗽 4 4 14.3 1 1 6.3 5 5 11.4 呼吸困難 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 鼻漏 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 くしゃみ 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5 咽喉刺激感 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 喘鳴 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 口腔咽頭不快感 2 2 7.1 0 0 0.0 2 2 4.5

胃腸障害 1 1 3.6 2 1 6.3 3 2 4.5 悪心 0 0 0.0 2 1 6.3 2 1 2.3 嘔吐 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

皮膚および皮下組織障害 19 6 21.4 3 2 12.5 22 8 18.2 紅斑 3 2 7.1 0 0 0.0 3 2 4.5 そう痒症 4 2 7.1 0 0 0.0 4 2 4.5 蕁麻疹 11 4 14.3 3 2 12.5 14 6 13.6 足底紅斑 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

一般・全身障害および 投与部位の状態

61 11 39.3 11 4 25.0 72 15 34.1

注射部位紅斑 4 2 7.1 3 1 6.3 7 3 6.8 注射部位硬結 13 2 7.1 0 0 0.0 13 2 4.5 注射部位疼痛 7 4 14.3 4 3 18.8 11 7 15.9 注射部位そう痒感 10 6 21.4 0 0 0.0 10 6 13.6 注射部位反応 2 2 7.1 3 2 12.5 5 4 9.1 注射部位熱感 5 3 10.7 0 0 0.0 5 3 6.8 倦怠感 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 末梢性浮腫 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 発熱 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 注射部位腫脹 16 4 14.3 1 1 6.3 17 5 11.4 注射部位不快感 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3

*それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-4

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34

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.4.3.5 有害事象の重症度

高度の有害事象は 44 例中 1 例(2.3%)1 件発現した。当該事象はアナフィラキシー反応で,HDM

アレルギー性鼻炎患者に発現したが,処置により回復した。

中等度の有害事象は,44 例中 9 例(20.5%)13 件発現した。疾患別にみると,HDM アレルギー

性鼻炎患者に 28 例中 6 例(21.4%)10 件,HDM アレルギー性喘息患者に 16 例中 3 例(18.8%)3

件であった。疾患別の中等度以上の有害事象の発現率は,HDM アレルギー性喘息患者に比べ HDM

アレルギー性鼻炎患者で高かったが,その差は 10%未満であった。

軽度の有害事象は,44 例中 41 例(93.2%)346 件発現した。疾患別にみると,HDM アレルギー

性鼻炎患者に 28 例中 25 例(89.3%)232 件,HDM アレルギー性喘息患者に 16 例中 16 例(100%)

114 件であった。本治験におけるすべての有害事象 360 件のうち,96.1%に当たる 346 件が軽度で

あった。疾患別にみると,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現した 243 件のうち 95.5%に当たる 232

件,HDM アレルギー性喘息患者で発現した 117 件のうち 97.4%に当たる 114 件が軽度であり,い

ずれも軽度の事象が大多数であった。

2.7.6.4.3.6 副作用の重症度

重症度別副作用の発現件数を表 2.7.6.4-4 に,重症度別副作用の発現例数及び発現率を表

2.7.6.4-5 に示した。

高度の副作用は 44 例中 1 例(2.3%)1 件発現した。当該事象はアナフィラキシー反応で,HDM

アレルギー性鼻炎患者に発現したが,処置により回復した。

中等度の副作用は,44 例中 4 例(9.1%)5 件発現した。疾患別にみると,HDM アレルギー性鼻

炎患者に 28 例中 2 例(7.1%)3 件,HDM アレルギー性喘息患者に 16 例中 2 例(12.5%)2 件で

あった。また,中等度以上の副作用は,HDM アレルギー性鼻炎患者が 28 例中 3 例(10.7%)4 件,

HDM アレルギー性喘息患者が 16 例中 2 例(12.5%)2 件であった。疾患別の中等度以上の副作用

の発現率は,HDM アレルギー性鼻炎患者に比べ HDM アレルギー性喘息患者で高かったが,その

差は 10%未満であった。

軽度の副作用は,44 例中 20 例(45.5%)117 件発現した。疾患別に見ると,HDM アレルギー性

鼻炎患者に 28 例中 14 例(50.0%)99 件,HDM アレルギー性喘息患者に 16 例中 6 例(37.5%)18

件であった。

また,発現件数の割合は,すべての副作用 123 件中 117 件が軽度であった。疾患別にみても,

HDMアレルギー性鼻炎患者が 103件中 99件,HDMアレルギー性喘息患者が 20件中 18件であり,

いずれの疾患も発現した副作用の大多数が軽度であった。

鳥居薬品株式会社

35

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-4 重症度別副作用の発現件数(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

SOC PT 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

全体 99 3 1 18 2 0 117 5 1 血液およびリンパ系障害 2 0 0 0 0 0 2 0 0 リンパ節症 2 0 0 0 0 0 2 0 0 免疫系障害 2 0 1 0 1 0 2 1 1 アナフィラキシー反応 2 0 1 0 1 0 2 1 1 神経系障害 2 0 0 0 0 0 2 0 0 頭痛 1 0 0 0 0 0 1 0 0 感覚障害 1 0 0 0 0 0 1 0 0 眼障害 0 0 0 1 0 0 1 0 0 眼充血 0 0 0 1 0 0 1 0 0 耳および迷路障害 1 0 0 0 0 0 1 0 0 耳そう痒症 1 0 0 0 0 0 1 0 0 血管障害 2 0 0 0 0 0 2 0 0 潮紅 2 0 0 0 0 0 2 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 12 0 0 2 0 0 14 0 0 喘息 0 0 0 1 0 0 1 0 0 咳嗽 4 0 0 1 0 0 5 0 0 呼吸困難 1 0 0 0 0 0 1 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 1 0 0 くしゃみ 2 0 0 0 0 0 2 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 1 0 0 喘鳴 1 0 0 0 0 0 1 0 0 口腔咽頭不快感 2 0 0 0 0 0 2 0 0 胃腸障害 1 0 0 2 0 0 3 0 0 悪心 0 0 0 2 0 0 2 0 0 嘔吐 1 0 0 0 0 0 1 0 0 皮膚および皮下組織障害 17 2 0 3 0 0 20 2 0 紅斑 3 0 0 0 0 0 3 0 0 そう痒症 4 0 0 0 0 0 4 0 0 蕁麻疹 9 2 0 3 0 0 12 2 0 足底紅斑 1 0 0 0 0 0 1 0 0 一般・全身障害および投与部位の状態 60 1 0 10 1 0 70 2 0 注射部位紅斑 4 0 0 3 0 0 7 0 0 注射部位硬結 13 0 0 0 0 0 13 0 0 注射部位疼痛 7 0 0 4 0 0 11 0 0 注射部位そう痒感 9 1 0 0 0 0 9 1 0 注射部位反応 2 0 0 2 1 0 4 1 0 注射部位熱感 5 0 0 0 0 0 5 0 0 倦怠感 1 0 0 0 0 0 1 0 0 末梢性浮腫 1 0 0 0 0 0 1 0 0 発熱 1 0 0 0 0 0 1 0 0 注射部位腫脹 16 0 0 1 0 0 17 0 0 注射部位不快感 1 0 0 0 0 0 1 0 0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-5

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-5 重症度別副作用の発現例数及び発現率(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0)

HDM アレルギー性鼻炎患者

(28 例) HDM アレルギー性喘息患者

(16 例) 合計(44 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT n % n % n % n % n % n % n % n % n %

全体 14 50.0 2 7.1 1 3.6 6 37.5 2 12.5 0 0.0 20 45.5 4 9.1 1 2.3血液およびリンパ系障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 リンパ節症 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0免疫系障害 2 7.1 0 0.0 1 3.6 0 0.0 1 6.3 0 0.0 2 4.5 1 2.3 1 2.3 アナフィラキシー反応 2 7.1 0 0.0 1 3.6 0 0.0 1 6.3 0 0.0 2 4.5 1 2.3 1 2.3神経系障害 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0

頭痛 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0感覚障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

眼障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 眼充血 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0耳および迷路障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 耳そう痒症 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0血管障害 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 潮紅 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0呼吸器,胸郭および縦隔障害 6 21.4 0 0.0 0 0.0 2 12.5 0 0.0 0 0.0 8 18.2 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0咳嗽 4 14.3 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0呼吸困難 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0鼻漏 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0くしゃみ 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0咽喉刺激感 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0喘鳴 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0口腔咽頭不快感 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 1 3.6 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0

悪心 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0嘔吐 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 6 21.4 1 3.6 0 0.0 2 12.5 0 0.0 0 0.0 8 18.2 1 2.3 0 0.0

紅斑 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0そう痒症 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0蕁麻疹 4 14.3 1 3.6 0 0.0 2 12.5 0 0.0 0 0.0 6 13.6 1 2.3 0 0.0足底紅斑 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および投与部位の

状態 11 39.3 1 3.6 0 0.0 3 18.8 1 6.3 0 0.0 14 31.8 2 4.5 0 0.0

注射部位紅斑 2 7.1 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0注射部位硬結 2 7.1 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0注射部位疼痛 4 14.3 0 0.0 0 0.0 3 18.8 0 0.0 0 0.0 7 15.9 0 0.0 0 0.0注射部位そう痒感 6 21.4 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 6 13.6 1 2.3 0 0.0注射部位反応 2 7.1 0 0.0 0 0.0 1 6.3 1 6.3 0 0.0 3 6.8 1 2.3 0 0.0注射部位熱感 3 10.7 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0倦怠感 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0末梢性浮腫 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0発熱 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0注射部位腫脹 4 14.3 0 0.0 0 0.0 1 6.3 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0注射部位不快感 1 3.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0

n:発現例数 %:発現率(それぞれ該当する例数に対する百分率を示す) 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-6

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37

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.4.3.7 比較的よく見られる有害事象及び副作用

1) 比較的よく見られる有害事象

比較的よく見られる(被験者全体における発現率が 5%以上)有害事象を表 2.7.6.4-6 に示し

た。

被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻咽頭炎(54.5%),頭痛(31.8%),

上気道の炎症(25.0%),咳嗽(20.5%),蕁麻疹(18.2%)であった。

疾患別にみると,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻

咽頭炎(60.7%),頭痛(32.1%),咳嗽(28.6%),上気道の炎症(25.0%),注射部位そう痒

感(21.4%),HDM アレルギー性喘息患者で発現率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻咽頭

炎(43.8%),頭痛(31.3%),上気道の炎症,蕁麻疹(それぞれ 25.0%),注射部位疼痛,嘔

吐,胃腸炎,インフルエンザ,発熱(それぞれ 18.8%)であった。疾患別の PT の種類は,ほぼ

同様の傾向であった。

また,HDM アレルギー性喘息患者に比べ,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が 10%以上

高かった有害事象は,鼻咽頭炎,咳嗽,注射部位そう痒感,注射部位熱感,潮紅,中耳炎,口

腔咽頭不快感であった。一方,HDM アレルギー性鼻炎患者に比べ,HDM アレルギー性喘息患

者で発現率が 10%以上高かった有害事象は,蕁麻疹,発熱,食物アレルギー,腹痛,喘息であ

った。

鳥居薬品株式会社

38

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-6 比較的よく見られる有害事象(被験者全体における発現率が 5%以上)

(安全性解析対象集団)

有害事象名 PT

(MedDRA/J V15.0)

HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数 発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数 発現率

(%)*

鼻咽頭炎 34 17 60.7 13 7 43.8 47 24 54.5 頭痛 13 9 32.1 8 5 31.3 21 14 31.8 上気道の炎症 10 7 25.0 4 4 25.0 14 11 25.0 咳嗽 8 8 28.6 1 1 6.3 9 9 20.5 蕁麻疹 11 4 14.3 8 4 25.0 19 8 18.2 注射部位疼痛 7 4 14.3 4 3 18.8 11 7 15.9 嘔吐 5 4 14.3 3 3 18.8 8 7 15.9 胃腸炎 4 4 14.3 3 3 18.8 7 7 15.9 注射部位そう痒感 10 6 21.4 0 0 0.0 10 6 13.6 下痢 6 4 14.3 2 2 12.5 8 6 13.6 インフルエンザ 3 3 10.7 3 3 18.8 6 6 13.6 注射部位腫脹 16 4 14.3 1 1 6.3 17 5 11.4 アナフィラキシー反応 4 4 14.3 1 1 6.3 5 5 11.4 注射部位紅斑 5 3 10.7 3 1 6.3 8 4 9.1 悪心 2 2 7.1 4 2 12.5 6 4 9.1 発熱 2 1 3.6 4 3 18.8 6 4 9.1 注射部位反応 2 2 7.1 3 2 12.5 5 4 9.1 扁桃炎 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1 膿痂疹 5 2 7.1 1 1 6.3 6 3 6.8 注射部位熱感 5 3 10.7 0 0 0.0 5 3 6.8 気管支炎 1 1 3.6 2 2 12.5 3 3 6.8 齲歯 1 1 3.6 2 2 12.5 3 3 6.8 湿疹 1 1 3.6 2 2 12.5 3 3 6.8 潮紅 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 麦粒腫 2 2 7.1 1 1 6.3 3 3 6.8 中耳炎 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 口腔咽頭不快感 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 *それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-7

2) 比較的よく見られる副作用

比較的よく見られる(被験者全体における発現率が 5%以上)副作用を表 2.7.6.4-7 に示した。

被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛(15.9%),蕁麻疹,注射

部位そう痒感(それぞれ 13.6%),注射部位腫脹,咳嗽(それぞれ 11.4%)であった。

疾患別に見ると,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射

部位そう痒感(21.4%),注射部位疼痛,蕁麻疹,注射部位腫脹,咳嗽(それぞれ 14.3%)であ

った。一方,HDM アレルギー性喘息患者で発現率が高かった副作用は,注射部位疼痛(18.8%),

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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蕁麻疹,注射部位反応(それぞれ 12.5%)であり,その他の副作用の発現例数はいずれも 1 例

以下であった。疾患別の PT の種類は,ほぼ同様の傾向であった。疾患別の PT はいずれも既知

の事象であり,注射部位に関連する局所又は全身性のアレルギー反応で,同様の傾向であった。

また,HDM アレルギー性喘息患者に比べ,HDM アレルギー性鼻炎患者で発現率が 10%以上

高かった副作用は,注射部位そう痒感,注射部位熱感であった。一方,HDM アレルギー性鼻炎

患者に比べ,HDM アレルギー性喘息患者で発現率が 10%以上高かった副作用はなかった。

表 2.7.6.4-7 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

(安全性解析対象集団)

副作用名 PT

(MedDRA/J V15.0)

HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数 発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数 発現率

(%)*

注射部位疼痛 7 4 14.3 4 3 18.8 11 7 15.9 蕁麻疹 11 4 14.3 3 2 12.5 14 6 13.6 注射部位そう痒感 10 6 21.4 0 0 0.0 10 6 13.6 注射部位腫脹 16 4 14.3 1 1 6.3 17 5 11.4 咳嗽 4 4 14.3 1 1 6.3 5 5 11.4 注射部位反応 2 2 7.1 3 2 12.5 5 4 9.1 アナフィラキシー反応 3 3 10.7 1 1 6.3 4 4 9.1 注射部位紅斑 4 2 7.1 3 1 6.3 7 3 6.8 注射部位熱感 5 3 10.7 0 0 0.0 5 3 6.8 *それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-8

2.7.6.4.3.8 有害事象及び副作用の期間別発現状況

有害事象及び副作用の期間別発現状況を検討するため,増量期開始前,増量期開始日から 2 週

以内,2 週を超え 4 週以内,4 週を超え 8 週以内,8 週を超え 12 週以内,12 週を超え 24 週以内,

24 週を超え 48 週以内及び 48 週超に期間を区切って有害事象及び副作用の発現件数を検討した。

1) 有害事象の期間別発現状況

本治験では増量期開始前に治験薬を用いて皮内閾値検査を実施したため,皮内閾値検査実施

から増量期開始までに発現した有害事象を集積したが,皮内閾値試験によって生じた皮膚の紅

斑や膨疹,あるいは限局性の浮腫,そう痒,疼痛等の局所反応については,有害事象として取

り扱わない規定とした。皮内閾値検査実施から増量期開始までに発現した有害事象は 14 件であ

り,全体の 3.9%(14 件/360 件)であった。

本治験では,増量期開始後 2 週以内に,全体の 17.5%(63 件/360 件)に相当する数の有害事

象が発現し,増量期開始後 4 週以内に,全体の 25.6%(92 件/360 件)に相当する数の有害事象

が発現した。

2) 副作用の期間別発現状況

副作用の期間別発現状況を表 2.7.6.4-8 に示した。

皮内閾値検査実施から増量期開始までに発現した副作用は 4 件であり,全体の 3.3%(4 件/123

件)であった。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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本治験では,増量期開始後 2 週以内に,全体の 38.2%(47 件/123 件)に相当する数の副作用

が発現し,増量期開始後 4 週以内に,全体の 52.8%(65 件/123 件)に相当する数の副作用が発

現した。

本治験で発現率が も高かった「一般・全身障害および投与部位の状態」(表 2.7.6.4-2 参照)

に属する副作用が,増量期開始後 4 週以内に発現する割合は 40.3%(29 件/72 件)であったこと

から,「一般・全身障害および投与部位の状態」に属する副作用は,治験薬投与開始初期(増

量期開始後 4 週以内)に多く認められる事象と考えられた。また,続いて発現率が高かった「呼

吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚および皮下組織障害」に属する副作用が,増量期開始後

4 週以内に発現する割合は,それぞれ 64.3%(9 件/14 件),86.4%(19 件/22 件)であったこと

から,これらの SOC に属する副作用も,投与開始初期において多く認められる事象と考えられ

た。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-8 副作用の期間別発現状況(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V.15.0) < 0 週 0 週 <≦2 週

2 週 <≦ 4 週

4 週 <≦8 週

8 週 <≦12 週

12 週 <≦24 週

24 週 <≦48 週

48 週 < 合計

SOC PT 件数 件数 件数 件数 件数 件数 件数 件数 件数

全体 4 47 18 18 15 4 15 2 123 血液およびリンパ系障害 0 0 0 1 0 0 1 0 2

リンパ節症 0 0 0 1 0 0 1 0 2 免疫系障害 0 0 2 0 1 0 1 0 4

アナフィラキシー反応 0 0 2 0 1 0 1 0 4 神経系障害 0 1 0 0 1 0 0 0 2

頭痛 0 1 0 0 0 0 0 0 1 感覚障害 0 0 0 0 1 0 0 0 1

眼障害 0 1 0 0 0 0 0 0 1 眼充血 0 1 0 0 0 0 0 0 1

耳および迷路障害 0 1 0 0 0 0 0 0 1 耳そう痒症 0 1 0 0 0 0 0 0 1

血管障害 0 2 0 0 0 0 0 0 2 潮紅 0 2 0 0 0 0 0 0 2

呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 9 0 1 1 0 0 0 14 喘息 0 1 0 0 0 0 0 0 1 咳嗽 0 4 0 0 1 0 0 0 5 呼吸困難 0 1 0 0 0 0 0 0 1 鼻漏 1 0 0 0 0 0 0 0 1 くしゃみ 1 0 0 1 0 0 0 0 2 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 0 0 1 喘鳴 0 1 0 0 0 0 0 0 1 口腔咽頭不快感 0 2 0 0 0 0 0 0 2

胃腸障害 0 1 0 1 1 0 0 0 3 悪心 0 0 0 1 1 0 0 0 2 嘔吐 0 1 0 0 0 0 0 0 1

皮膚および皮下組織障害 1 18 1 1 1 0 0 0 22 紅斑 0 2 1 0 0 0 0 0 3 そう痒症 0 4 0 0 0 0 0 0 4 蕁麻疹 1 11 0 1 1 0 0 0 14 足底紅斑 0 1 0 0 0 0 0 0 1

一般・全身障害および投与部位の

状態 0 14 15 14 10 4 13 2 72

注射部位紅斑 0 1 0 0 3 1 2 0 7 注射部位硬結 0 0 1 4 1 0 5 2 13 注射部位疼痛 0 4 3 2 1 1 0 0 11 注射部位そう痒感 0 2 2 2 3 1 0 0 10 注射部位反応 0 0 1 0 1 0 3 0 5 注射部位熱感 0 3 2 0 0 0 0 0 5 倦怠感 0 1 0 0 0 0 0 0 1 末梢性浮腫 0 1 0 0 0 0 0 0 1 発熱 0 0 0 1 0 0 0 0 1 注射部位腫脹 0 2 6 4 1 1 3 0 17 注射部位不快感 0 0 0 1 0 0 0 0 1

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-9

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.4.3.9 増量法別有害事象及び副作用の発現状況

1) 増量法別有害事象の発現状況

増量法別の有害事象は,従来法で 21 例中 18 例(85.7%)140 件,急速法で 23 例全例(100%)

220 件であり,増量法別の発現率は急速法の方が高く,その差は 10%以上であった。

従来法で発現率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻咽頭炎(57.1%),頭痛(38.1%),嘔

吐,注射部位疼痛(ぞれぞれ 23.8%),注射部位反応(19.0%)であった。一方,急速法で発現

率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻咽頭炎(52.2%),上気道の炎症,蕁麻疹(それぞれ

34.8%),頭痛,咳嗽(それぞれ 26.1%)であった。増量法別の PT の種類は,ほぼ同様の傾向

であった。

急速法に比べ,従来法で 10%以上高い発現率を示した有害事象は,頭痛,悪心,嘔吐,注射

部位疼痛,注射部位反応であった。一方,従来法に比べ,急速法で 10%以上高い発現率を示し

た有害事象は,胃腸炎,アナフィラキシー反応,咳嗽,上気道の炎症,齲歯,蕁麻疹,注射部

位そう痒感,注射部位熱感であった。

2) 増量法別副作用の発現状況

増量法(従来法,急速法)別副作用の発現件数及び発現例数を 2.7.6.6-5 に示した。

増量法別の副作用は,従来法で 21 例中 8 例(38.1%)29 件,急速法で 23 例中 13 例(56.5%)

94 件であり,増量法別の発現率は急速法の方が高く,その差は 10%以上であった。

従来法で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛(23.8%),注射部位反応(19.0%),

くしゃみ,注射部位腫脹(それぞれ 9.5%)であり,その他の副作用の発現例数は 1 例以下であ

った。一方,急速法で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,蕁麻疹(26.1%),咳嗽,注射部

位そう痒感(それぞれ 21.7%),アナフィラキシー反応(17.4%),注射部位熱感,注射部位腫

脹(それぞれ 13.0%)であった。増量法別の PT の種類は,急速法の方が全身の事象の発現が多

い傾向であった。

急速法に比べ,従来法で 10%以上高い発現率を示した副作用は,注射部位疼痛,注射部位反

応であった。一方,従来法に比べ,急速法で 10%以上高い発現率を示した副作用は,アナフィ

ラキシー反応,咳嗽,蕁麻疹,注射部位そう痒感,注射部位熱感であった。

2.7.6.4.3.10 増量法別有害事象及び副作用の重症度

1) 増量法別有害事象の重症度

高度の有害事象は,従来法では 21例全例で認められなかったが,急速法では 23例中 1例(4.3%)

1 件認められた。当該事象はアナフィラキシー反応で,HDM アレルギー性鼻炎患者に発現した

が,処置により回復した。

中等度の有害事象は,従来法で 21 例中 3 例(14.3%)4 件,急速法で 23 例中 6 例(26.1%)9

件であり,増量法別の中等度の有害事象の発現率は急速法の方が高く,その差は 10%以上であ

った。また,中等度以上の有害事象は,従来法で 21 例中 3 例(14.3%)4 件,急速法で 23 例中 7

例(30.4%)10 件であった。増量法別の中等度以上の有害事象の発現率は,従来法に比べ,急

速法で高く,その差は 10%以上であった。

軽度の有害事象は,従来法で 21 例中 18 例(85.7%)136 件,急速法で 23 例全例(100%)に

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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210 件であった。増量法別の軽度の有害事象の発現率は,従来法に比べ,急速法で高く,その

差は 10%以上であった。また,発現件数の割合でみると,従来法が 140 件中 136 件,急速法が

220 件中 210 件であり,いずれの増量法も発現した有害事象の大多数は軽度であった。

2) 増量法別副作用の重症度

増量法別副作用の重症度を 2.7.6.6-6(発現件数)及び 2.7.6.6-7(発現例数及び発現率)に示し

た。

高度の副作用は,従来法では発現しなかったが,急速法で 23 例中 1 例(4.3%)1 件認められ

た。当該事象はアナフィラキシー反応で,HDM アレルギー性鼻炎患者に発現したが,処置によ

り回復した。

中等度の副作用は,従来法で 21 例中 1 例(4.8%)1 件発現し,急速法で 23 例中 3 例(13.0%)

4 件であり,増量法別の中等度の副作用の発現率は急速法の方が高かったが,その差は 10%未

満であった。また,中等度以上の副作用は,従来法で 21 例中 1 例(4.8%)1 件,急速法で 23

例中 4 例(17.4%)5 件であった。増量法別の中等度以上の副作用の発現率は,従来法に比べ,

急速法で高く,その差は 10%以上であった。

軽度の副作用は,従来法で 21 例中 7 例(33.3%)28 件,急速法で 23 例中 13 例(56.5%)89

件であった。増量法別の軽度の副作用の発現率は,従来法に比べ,急速法で高く,その差は 10%

以上であった。また,発現件数の割合でみると,従来法が 29 件中 28 件,急速法が 94 件中 89

件であり,いずれの増量法も発現した副作用の大多数は軽度であった。

2.7.6.4.3.11 年齢別有害事象及び副作用の発現状況

1) 年齢別有害事象の発現件数及び発現例数

年齢別の有害事象は,11 歳以下で 18 例全例(100%)145 件,12 歳以上で 26 例中 23 例(88.5%)

215 件であり,年齢別の発現率は 11 歳以下の方が高く,その差は 10%以上であった。

11歳以下で発現率が高かった上位 5つの有害事象は,鼻咽頭炎(72.2%),上気道の炎症(38.9%),

胃腸炎(27.8%),頭痛,嘔吐,蕁麻疹,注射部位そう痒感(それぞれ 22.2%)であった。一方,

12 歳以上で発現率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻咽頭炎(42.3%),頭痛(38.5%),咳

嗽,注射部位疼痛(それぞれ 23.1%),インフルエンザ,アナフィラキシー反応,上気道の炎

症,蕁麻疹(それぞれ 15.4%)であった。

12 歳以上に比べ,11 歳以下で 10%以上高い発現率を示した有害事象は,胃腸炎,膿痂疹,鼻

咽頭炎,咽喉刺激感,上気道の炎症,嘔吐,注射部位そう痒感,発熱であった。一方,11 歳以

下に比べ,12 歳以上で 10%以上高い発現率を示した有害事象は,気管支炎,頭痛,湿疹,注射

部位疼痛であった。

2) 年齢別副作用の発現件数及び発現例数

年齢別(11 歳以下,12 歳以上)副作用の発現件数及び発現例数を 2.7.6.6-8 に示した。

年齢別の副作用は,11 歳以下では 18 例中 8 例(44.4%)37 件,12 歳以上では 26 例中 13 例

(50.0%)に 86 件あり,年齢別の発現率は 12 歳以上の方が高かったが,その差は 10%未満であ

った。

11歳以下で発現率が高かった上位 5つの副作用は,注射部位そう痒感(22.2%),蕁麻疹(16.7%),

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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咳嗽,注射部位熱感,注射部位腫脹(それぞれ 11.1%)であった。一方,12 歳以上で発現率が

高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛(23.1%),アナフィラキシー反応(15.4%),咳

嗽,蕁麻疹,注射部位反応,注射部位腫脹(それぞれ 11.5%)であった。

12 歳以上に比べ,11 歳以下で 10%以上高い発現率を示した副作用は,注射部位そう痒感であ

った。一方,11 歳以下に比べ,12 歳以上で 10%以上高い発現率を示した副作用は,注射部位疼

痛,アナフィラキシー反応であった。

2.7.6.4.3.12 年齢別有害事象及び副作用の重症度

1) 年齢別有害事象の重症度

高度の有害事象は,11 歳以下では 18 例全例で認められなかったが,12 歳以上では 26 例中 1

例(3.8%)1 件認められた。当該事象はアナフィラキシー反応で,HDM アレルギー性鼻炎患者

に発現したが,処置により回復した。

中等度の有害事象は,11 歳以下で 18 例中 3 例(16.7%)3 件,12 歳以上で 26 例中 6 例(23.1%)

10 件であり,年齢別の中等度の有害事象の発現率は,12 歳以上の方が高かったが,その差は

10%未満であった。また,中等度以上の有害事象は,11 歳以下で 18 例中 3 例(16.7%)3 件,12

歳以上で 26 例中 7 例(26.9%)11 件であった。年齢別の中等度以上の有害事象の発現率は,11

歳以下に比べ 12 歳以上で高く,その差は 10%以上であった。

軽度の有害事象は,11歳以下では18例全例(100%)142件,12歳以上では26例中23例(88.5%)

204 件であった。年齢別の軽度の有害事象の発現率は,12 歳以上に比べ,11 歳以下で高く,そ

の差は 10%以上であった。また,発現件数の割合でみると,11 歳以下が 145 件中 142 件,12

歳以上が 215件中 204件であり,いずれの年齢別も発現した有害事象の大多数は軽度であった。

2) 年齢別副作用の重症度

年齢別副作用の重症度を 2.7.6.6-9(発現件数)及び 2.7.6.6-10(発現例数及び発現率)に示し

た。

高度の副作用は,11 歳以下では 18 例全例で認められなかったが,12 歳以上では 26 例中 1 例

(3.8%)1 件認められた。当該事象はアナフィラキシー反応で,HDM アレルギー性鼻炎患者に

発現したが,処置により回復した。

中等度の副作用は,11 歳以下では 18 例全例で発現しなかったが,12 歳以上では 26 例中 4 例

(15.4%)5 件であり,年齢別の中等度の副作用の発現率は 12 歳以上の方が高く,その差は 10%

以上であった。また,中等度以上の副作用は,11 歳以下では 18 例全例で発現しなかったが,12

歳以上で 26 例中 5 例(19.2%)6 件であった。年齢別の中等度以上の副作用の発現率は,11 歳

以下に比べ 12 歳以上で高く,その差は 10%以上であった。

軽度の副作用は,11 歳以下で 18 例中 8 例(44.4%)37 件,12 歳以上で 26 例中 12 例(46.2%)

80 件であった。年齢別の軽度の副作用の発現率は,11 歳以下に比べ,12 歳以上で高かったが,

その差は 10%未満であった。また,発現件数の割合でみると,11 歳以下が 37 件中 37 件,12

歳以上が 86 件中 80 件であり,いずれの年齢別も発現した副作用の大多数は軽度であった。

2.7.6.4.3.13 投与期別有害事象及び副作用の発現状況

本治験で 52 週観察日までに維持期に達した被験者は 40 例であった。

鳥居薬品株式会社

45

2.7.6 個々の試験のまとめ

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1) 投与期別有害事象の発現件数及び発現例数

増量期開始前では 44 例中 9 例(20.5%)14 件,増量期では 44 例中 37 例(84.1%)215 件,維

持期では 40 例中 31 例(77.5%)131 件の有害事象が発現した。52 週観察日における増量期の総

投与回数は 1,023 回,維持期の総投与回数は 378 回(14.1.8 参照)であることから,有害事象が

発現した割合は投与回数当たり,増量期が 21.0%(215/1,023),維持期が 34.7%(131/378)で

あった。両投与期における有害事象の発現率は,増量期に比べ維持期で高く,その差は 10%以

上であった。

増量期開始前に発現率が も高かった有害事象は鼻咽頭炎(4.5%)であったが,発現例数は

2 例であった。その他の有害事象の発現例数はいずれも 1 例以下であった。

増量期に発現率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻咽頭炎(38.6%),頭痛(25.0%),咳

嗽(18.2%),注射部位疼痛(15.9%),下痢,嘔吐,蕁麻疹,注射部位そう痒感(それぞれ 13.6%)

であった。一方,維持期に発現率が高かった上位 5 つの有害事象は,鼻咽頭炎(30.0%),上気

道の炎症(15.0%),蕁麻疹,胃腸炎(ぞれぞれ 12.5%),齲歯,膿痂疹,頭痛,発熱(それぞ

れ 7.5%)であった。

2) 投与期別副作用の発現件数及び発現例数

投与期別(増量期開始前,増量期,維持期)副作用の発現件数及び発現例数を 2.7.6.6-11 に示

した。

増量期開始前には 44 例中 2 例(4.5%)4 件,増量期には 44 例中 21 例(47.7%)95 件,維持

期には 40 例中 6 例(15.0%)24 件の副作用が発現した。52 週観察日における増量期の総投与回

数は 1,023 回,維持期の総投与回数は 378 回(14.1.8 参照)であることから,副作用が発現した

割合は投与回数当たり,増量期が 9.3%(95/1,023),維持期が 6.3%(24/378)であった。両投

与期における副作用の発現率は,維持期に比べ増量期で高かったが,その差は 5%未満であった。

増量期開始前に発現した副作用は,鼻漏,くしゃみ,咽喉刺激感,蕁麻疹(それぞれ 2.3%)

の 4 事象のみであった。

増量期に発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛(15.9%),蕁麻疹,注射部位

そう痒感(それぞれ 13.6%),咳嗽,注射部位腫脹(それぞれ 11.4%)であった。一方,維持期

に発現率が高かった副作用は,蕁麻疹,注射部位腫脹,注射部位硬結(それぞれ 5.0%)であり,

その他の副作用の発現例数はいずれも 1 例以下であった。

2.7.6.4.3.14 投与期別有害事象及び副作用の重症度

1) 投与期別有害事象の重症度

高度の有害事象は増量期開始前及び維持期には発現しなかったが,増量期に 44例中 1例(2.3%)

1 件発現した。当該事象はアナフィラキシー反応で,処置により回復した。

中等度の有害事象は,増量期開始前に 44 例中 3 例(6.8%)3 件,増量期に 44 例中 5 例(11.4%)

7 件,維持期に 40 例中 3 例(7.5%)3 件発現した。中等度以上の有害事象は,増量期が 44 例中

6 例(13.6%),維持期が 40 例中 3 例(7.5%)であった。投与期別の中等度以上の有害事象の

発現率は,維持期に比べ増量期で高く,その差は 5%以上であった。

軽度の有害事象は,増量期開始前に 44 例中 6 例(13.6%),増量期に 44 例中 37 例(84.1%),

鳥居薬品株式会社

46

2.7.6 個々の試験のまとめ

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維持期に 40 例中 31 例(77.5%)発現した。投与期別の軽度の有害事象の発現率は,維持期に比

べ増量期で高く,その差は 5%以上であった。また,発現件数の割合でみると,増量期開始前が

14 件中 11 件,増量期が 215 件中 207 件,維持期が 131 件中 128 件であり,いずれの投与期に

おいても発現した有害事象の大多数は軽度であった。

2) 投与期別副作用の重症度

投与期別副作用の重症度を 2.7.6.6-12(発現件数)及び 2.7.6.6-13(発現例数及び発現率)に示

した。

高度の副作用は増量期開始前及び維持期には発現しなかったが,増量期に 44例中1例(2.3%)

1 件発現した。当該事象はアナフィラキシー反応で,処置により回復した。

中等度の副作用は,増量期開始前に 44 例中 1 例(2.3%)1 件,増量期に 44 例中 3 例(6.8%)

3 件,維持期には 40 例中 1 例(2.5%)1 件であった。中等度以上の副作用は,増量期が 44 例中

4 例(9.1%),維持期が 40 例中 1 例(2.5%)であった。投与期別の中等度以上の副作用の発現

率は,維持期に比べ増量期で高く,その差は 5%以上であった。

軽度の副作用は,増量期開始前に 44 例中 1 例(2.3%),増量期に 44 例中 20 例(45.5%),

維持期に 40 例中 5 例(12.5%)発現した。投与期別の軽度の副作用の発現率は,維持期に比べ

増量期で高かったが,その差は 10%以上であった。また,発現件数の割合でみると,増量期開

始前が 4 件中 3 件,増量期が 95 件中 91 件,維持期が 24 件中 23 件であり,いずれの投与期に

おいても発現した副作用の大多数は軽度であった。

2.7.6.4.3.15 疾患別,増量法別,年齢別,投与期別による解析結果の要約

疾患別,増量法別,年齢別,投与期別の副作用の発現率及び副作用の重症度(中等度以上の副

作用発現率)を表 2.7.6.4-9 に要約した。

• 副作用発現率は,疾患別,年齢別,投与期別(総投与回数当たりの副作用発現件数)では大

きな差はなかった。一方,増量法別では従来法に比べ急速法で高かった。

• 副作用の重症度は,疾患別では大きな差はなかった。一方,増量法別では従来法に比べ急速

法で高く,年齢別では 11 歳以下に比べ 12 歳以上で高く,投与期別では維持期に比べ増量期

で高かった。

なお,副作用の発現率の集団間差は疾患別,増量法別,年齢別は 10%を,投与期別(増量期開

始前,増量期,維持期)は 5%を基準として評価した。

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47

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-9 疾患別,増量法別,年齢別,投与期別による解析結果の要約

疾患別*1 増量法別 年齢別 投与期別*2

副作用の発現率 鼻炎≒喘息 従来法<急速法11 歳以下≒12 歳

以上 増量期≒維持期

副作用の重症度*3 鼻炎≒喘息 従来法<急速法11 歳以下<12 歳

以上 増量期>維持期

*1 疾患別 鼻炎:HDM アレルギー性鼻炎患者,喘息:HDM アレルギー性喘息患者 *2 投与期別:副作用が発現する割合(それぞれの投与期の総投与回数当たりの副作用発現件数) *3 副作用の重症度:中等度以上の副作用発現率 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-19

2.7.6.4.3.16 投与量と副作用発現率の関連性

本剤の投与量と副作用発現率との関連性を検討するため,副作用が発現する直前の投与量を 3

つの群に分け(1AU 未満,1AU 以上 10AU 未満,10AU 以上),それぞれの群の副作用発現率を

求めた。結果を表 2.7.6.4-10 に示した。

この結果から,本剤の投与量と副作用発現率との間に明らかな関連性は認められなかった。

表 2.7.6.4-10 投与量と副作用発現率の関連性(安全性解析対象集団)

副作用発現直前の投与量 例数 副作用発現例数 発現率(%) 1AU 未満 44 13 29.5

1AU 以上 10AU 未満 39 8 20.5 10AU 以上 35 13 37.1

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-20

2.7.6.4.3.17 抗ヒスタミン剤予防投与の効果

増量期に予防投与が行われた急速法適用例 23 例について,抗ヒスタミン剤予防投与の有無と副

作用発現率の関係を検討し表 2.7.6.4-11 に示した。

予防投与が実施された被験者では 14 例中 7 例(50.0%),予防投与が実施されなかった被験者

では 9 例中 6 例(66.7%)に副作用が発現した。本剤投与前に抗ヒスタミン剤の予防投与ありの場

合の方が予防投与なしの場合よりも副作用発現率が低く,その差は 10%以上であった。

表 2.7.6.4-11 抗ヒスタミン剤予防投与の有無と副作用発現例数

抗ヒスタミン剤予防投与

合計 あり なし

副作用 あり 7 6 13

なし 7 3 10

合計 14 9 23 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-21

2.7.6.4.3.18 比較的よく見られる副作用の初回発現時の投与後発現時間

本剤投与によって発現した比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

43 件に対し,初回発現時の投与後発現時間を検討し,表 2.7.6.4-12,表 2.7.6.4-13,表 2.7.6.4-14,

表 2.7.6.4-15,表 2.7.6.4-16,表 2.7.6.4-17 に示した。

副作用全体の累積発現件数は,投与後 30 分以内に 43 件中 27 件(62.8%),投与後 1 時間以内

に 43 件中 33 件(76.7%),投与後 2 時間以内では 43 件中 40 件(93.0%)であった。さらに,投

与 2 時間を超えてから発現した副作用は 43 件中 3 件(7.0%)のみであった。このことから,本治

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48

2.7.6 個々の試験のまとめ

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験では,投与後 2 時間を超えて新たな副作用が発現する割合は低かったことが確認された。

また,本治験では SCIT で特に注意が必要とされるアナフィラキシー反応が副作用として 4 件発

現しており,その発現時間は,投与後 30 分以内に 1 件,投与後 30 分を超え 1 時間以内に 1 件,

投与後 1 時間を越え 2 時間以内に 2 件であり,いずれも投与後 2 時間以内の発現であった。

表 2.7.6.4-12 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 件数(その 1)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例)

30 分以内 30 分< ≦1 時間

1 時間< ≦2 時間

PT 件数 例数 件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)

全体 27 15 62.8 6 5 14.0 7 6 16.3 アナフィラキシー反応 1 1 25.0 1 1 25.0 2 2 50.0 咳嗽 2 2 40.0 2 2 40.0 1 1 20.0 蕁麻疹 2 2 33.3 1 1 16.7 2 2 33.3 注射部位紅斑 3 3 100.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位疼痛 7 7 100.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位そう痒感 3 3 50.0 2 2 33.3 0 0 0.0 注射部位反応 4 4 100.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位熱感 2 2 66.7 0 0 0.0 1 1 33.3 注射部位腫脹 3 3 60.0 0 0 0.0 1 1 20.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-22

表 2.7.6.4-13 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 件数(その 2)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例)

2 時間< ≦4 時間

4 時間< ≦8 時間

8 時間< ≦12 時間

PT 件数 例数 件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)件数 例数

件数の

割合(%)

全体 1 1 2.3 1 1 2.3 0 0 0.0 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 咳嗽 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 蕁麻疹 0 0 0.0 1 1 16.7 0 0 0.0 注射部位紅斑 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位疼痛 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位そう痒感 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位熱感 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 注射部位腫脹 1 1 20.0 0 0 0.0 0 0 0.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-23

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-14 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 件数(その 3)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例)

12 時間< ≦24 時間

24 時間< ≦72 時間

72 時間より後

全時間合計件数 PT 件数 例数

件数の

割合

(%)

件数 例数

件数の

割合

(%)

件数 例数

件数の 割合

(%) 全体 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0 43 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 4 咳嗽 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 5 蕁麻疹 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 6 注射部位紅斑 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 3 注射部位疼痛 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 7 注射部位そう痒感 0 0 0.0 1 1 16.7 0 0 0.0 6 注射部位反応 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 4 注射部位熱感 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 3 注射部位腫脹 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 5 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-24

表 2.7.6.4-15 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 累積件数(その 1)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例)

30 分以内 1 時間以内 2 時間以内

PT 累積件数 累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)

全体 27 62.8 33 76.7 40 93.0 アナフィラキシー反応 1 25.0 2 50.0 4 100.0 咳嗽 2 40.0 4 80.0 5 100.0 蕁麻疹 2 33.3 3 50.0 5 83.3 注射部位紅斑 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位疼痛 7 100.0 7 100.0 7 100.0 注射部位そう痒感 3 50.0 5 83.3 5 83.3 注射部位反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 注射部位熱感 2 66.7 2 66.7 3 100.0 注射部位腫脹 3 60.0 3 60.0 4 80.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-25

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50

2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.4-16 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 累積件数(その 2)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例)

4 時間以内 8 時間以内 12 時間以内

PT 累積件数 累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)

全体 41 95.3 42 97.7 42 97.7 アナフィラキシー反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 咳嗽 5 100.0 5 100.0 5 100.0 蕁麻疹 5 83.3 6 100.0 6 100.0 注射部位紅斑 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位疼痛 7 100.0 7 100.0 7 100.0 注射部位そう痒感 5 83.3 5 83.3 5 83.3 注射部位反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 注射部位熱感 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位腫脹 5 100.0 5 100.0 5 100.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-26

表 2.7.6.4-17 比較的よく見られる副作用(被験者全体における発現率が 5%以上)

の初回発現時の投与後発現時間 累積件数(その 3)

副作用名 (MedDRA/J V.15.0)

全体(44 例)

24 時間以内 72 時間以内 72 時間より後

PT 累積件数 累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)累積件数

累積件数の

割合(%)

全体 42 97.7 43 100.0 43 100.0 アナフィラキシー反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 咳嗽 5 100.0 5 100.0 5 100.0 蕁麻疹 6 100.0 6 100.0 6 100.0 注射部位紅斑 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位疼痛 7 100.0 7 100.0 7 100.0 注射部位そう痒感 5 83.3 6 100.0 6 100.0 注射部位反応 4 100.0 4 100.0 4 100.0 注射部位熱感 3 100.0 3 100.0 3 100.0 注射部位腫脹 5 100.0 5 100.0 5 100.0 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-27

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51

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.4.4 死亡,その他の重篤な有害事象及び他の重要な有害事象

死亡例はなかった。

その他の重篤な有害事象の一覧を表 2.7.6.4-18 に示した。本治験では,重篤な有害事象が 44 例

中 4 例(9.1%)5 件発現した。

表 2.7.6.4-18 重篤な有害事象の一覧(要約)

被験者

識別 コード

年齢*1/ 性別

患者*2

有害事象

名(PT) MedDRA/

J V15.0

重篤と

なった

理由*3

重症

度 増量法

発現

時期

発現時の

終投与量

治験薬

の変更

因果 関係*4

発現日

(Day*5) 転帰日

(Day*5)転

/男 鼻炎 アレルギー

性結膜炎 入院 中等度ラッシュ

法 維持

期 100AU/mL

(0.5mL) 投与量

変更せずなし 278 345 軽快

1 /男 鼻炎 蕁麻疹 入院 軽度ラッシュ

法 維持

期 1000AU/mL

(0.1mL) 投与量

変更せずあり 11 12 回復

3 /男 鼻炎 椎間板突出 入院 中等度50%

増量法 増量

期 0.1AU/mL

(0.2mL) 投与中止 なし 144 300 軽快

3 /男 鼻炎 変形性 関節症 入院 中等度

50% 増量法

増量

期 0.1AU/mL

(0.2mL) 投与中止 なし 189 300 軽快

2 /女 喘息 アナフィラ

キシー反応 入院 中等度ラッシュ

法 維持

期 1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 241 242 回復

*1 年齢:同意取得時の年齢 *2 患者(疾患)鼻炎:HDM アレルギー性鼻炎,喘息:HDM アレルギー性喘息

鼻炎と喘息を合併する被験者については,治験責任医師又は分担医師がいずれかを選択して主疾患とした。 *3

入院:入院又は入院期間の延長 *4 因果関係 あり:関連あり,なし:関連なし *5 Day:治験薬投与開始日を Day 1 として起算 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.3-1

重篤な有害事象以外で,投与中止の原因となった有害事象及び休薬の原因となった副作用はな

かった。

なお本治験では,重篤な有害事象を含むアナフィラキシー反応が 44 例中 5 例(11.4%)5 件発

現し,そのうち,4 例(9.1%)4 件が副作用とされた。これらの有害事象又は副作用は,本剤が皮

下投与のアレルゲン製剤であることを考慮すれば注意が必要な事象であることから,一覧として

表 2.7.6.4-19 に示した。

鳥居薬品株式会社

52

2.7.6 個々の試験のまとめ

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

1-9*

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表 2.7.6.4-19 アナフィラキシー反応一覧

被験者

識別

コード

年齢*1/

性別 患者*2

有害事象名

(PT)

MedDRA/J

V15.0

重篤

/非重篤重症度 増量法

発現

時期

発現時の

終投与量

治験薬

の変更

因果

関係*3

発現日

(Day*4)

転帰日

(Day*4)転帰

1 /男 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤 軽度ラッシュ

法 増量

期1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 16 16 回復

1 /男 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤 軽度ラッシュ

法 増量

期1000AU/mL

(0.05mL) 減量 あり 16 16 回復

/女 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤 中等度ラッシュ

増量

期開

始前*5

該当しない該当

しない なし -1 -1 回復

2 /男 鼻炎 アナフィラキ

シー反応 非重篤 高度クラスタ

ー法 増量

1000AU/mL(0.05mL) 減量 あり 61 61 回復

2 /女 喘息 アナフィラキ

シー反応 重篤 中等度ラッシュ

法 維持

1000AU/mL(0.05mL) 減量 あり 241 242 回復

*1年齢:同意取得時の年齢

*2患者(疾患)鼻炎:HDM アレルギー性鼻炎,喘息:HDM アレルギー性喘息

鼻炎と喘息を合併する被験者については,治験責任医師又は分担医師がいずれかを選択して主疾患とした。 *3 因果関係 あり:関連あり,なし:関連なし *4 Day:増量期開始日を Day 1 として起算 *5 皮内閾値検査 2 日後に発現 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.3-2

2.7.6.4.5 死亡,その他の重篤な有害事象及び他の重要な有害事象の叙述

1) 重篤な有害事象の叙述

本治験で発現した重篤な有害事象 5 件(アレルギー性結膜炎,蕁麻疹,椎間板突出,変形性

関節症,アナフィラキシー反応)について発現の経過を以下に要約した(引用元:CTD 5.3.5.1.2

の 14.3.4.1,付録 16.3.1.1,16.3.1.3)。なお,同一被験者に発現した椎間板突出と変形性関節症

については,互いに症状が関連していたため,発現の経過はまとめて要約した。

アレルギー性結膜炎(治療のための入院):被験者識別コード , 歳,男性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性鼻炎(軽症)

RAST :ダニ クラス 6

合併症:アトピー性皮膚炎,食物アレルギー(卵),アレルギー性結膜炎,アレルギー性

鼻炎(スギ,ヒノキ)

既往歴:なし

増量法:ラッシュ法[入院期間 年 月 日(Day1)~ 年 月 日(Day8)]

増量期:増量期開始日[ 年 月 日(Day1)]

維持期:維持期到達日(Day34),維持量(50AU)

その他:アレルゲン免疫療法(鶏卵)の治療経験あり,アレルゲン免疫療法(皮下注,ス

ギ)を継続中,いずれも重篤な副作用の発現歴なし

【経過】

鳥居薬品株式会社

53

2.7.6 個々の試験のまとめ

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

1-9*

1-9*

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年 月 日(Day278):他院にて春季カタルと診断される。

年 月 日(Day293):治験薬投与(投与量:50AU)

年 月 日(Day300):春季カタルの治療のため入院。治療開始。

年 月 日(Day328):カットオフ日(症状未回復,治療継続中)

年 月 日(Day337):治験薬投与(投与量:50AU)

年 月 日(Day345):症状軽快し,退院。

ラッシュ法にて増量後,維持期中に重篤な有害事象を発現した被験者。

合併症のアレルギー性結膜炎の悪化により他院眼科を受診し,春季カタル(PT:アレルギ

ー性結膜炎)と診断される(Day278)。他院からの春季カタルに関する長期入院療法の紹介

状により,治験実施医療機関での入院となった(Day300)。重症度は中等度で,治療(薬剤:

抗ヒスタミン点眼液,ステロイド点眼液,ステロイド眼軟膏)により症状軽快し,退院とな

る(Day345)。

本被験者は,重篤な有害事象発現以降も治験継続可能と判断され,治験薬の投与中止,休

薬には至らず,投与量の変更もなかった。50AU(100AU/mL,0.5 mL)を維持量として投与

継続中であり,本事象発現後,重篤な有害事象の発現はない。

治験責任医師は,本事象はスギ花粉飛散期より症状が悪化していることから,発症要因は

スギである可能性が高く,治験薬との関連性はないと判断した。

蕁麻疹(入院期間の延長):被験者識別コード ,1 歳,男性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性鼻炎( 重症)

RAST :ダニ クラス 6

合併症:アトピー性皮膚炎,食物アレルギー,花粉症(スギ,ヒノキ,カモガヤ,ブタク

サ),アレルギー性鼻炎(イヌ,ネコ)

既往歴:なし

増量法:ラッシュ法[入院期間 年 月 日(Day1)~ 年 月 日(Day11)]

増量期:増量期開始日[ 年 月 日(Day1)]

維持期:維持期到達日(Day10),維持量(100AU)

【経過】

年 月 日(Day11):治験薬投与,退院予定日

09:30(投与量:100AU)

11:30(投与量:100AU)

12:00 蕁麻疹(下肢),口腔咽頭不快感発現。

12:10 全身に蕁麻疹広がる。

処置後,経過観察のため退院延期となる。

年 月 日(Day12):9:00 症状回復,退院。

鳥居薬品株式会社

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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ラッシュ法にて増量し,維持量到達翌日(Day11)に重篤な有害事象を発現した被験者。

維持量到達翌日,かつ,退院予定日(Day11)の 2 回目の投与 30 分後に蕁麻疹が発現した。

重症度は軽度で,処置(薬剤:経口抗ヒスタミン薬,外用ステロイド剤,療法:クーリング)

により軽減したが,一部症状が持続していたため,経過観察のため退院延期となる。翌日

(Day12),症状回復が確認され,退院となる。

本被験者は,重篤な有害事象発現以降も治験継続可能と判断され,治験薬の投与中止,休

薬には至らず,外来管理移行後も投与量の変更はなかった。100AU(1,000AU/mL,0.1 mL)

を維持量として投与継続中であり,本事象発現後,重篤な有害事象の発現はない。

治験責任医師は,本剤投与後,全身に蕁麻疹が発現したことから,治験薬との関連性はあ

ると判断した。

椎間板突出(治療のための入院):被験者識別コード ,3 歳,男性

変形性関節症(治療のための入院):被験者識別コード ,3 歳,男性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性鼻炎(軽症)

RAST :ダニ クラス 2

合併症:股関節インピンジメント

既往歴:股関節インピンジメント手術

増量法:50%増量法

増量期:増量期開始日[ 年 月 日(Day1)]

維持期:未到達

【経過】

年 月 日(Day144):腰痛発現。

年 月 日(Day153):他院にて腰椎椎間板ヘルニアと診断される。

年 月 日(Day160):入院前の治験薬 終投与(投与量:0.02AU)

年 月 日(Day164):腰椎椎間板ヘルニアの疼痛緩和目的で他院 A へ入院。

年 月 日(Day184):他院 A を退院。

年 月 日(Day188):精査目的で他院 B へ転院。

年 月 日(Day191):手術目的で他院 C へ転院。

年 月 日(Day202):他院 C にて左股関節鏡視下滑膜切除術施行。

年 月 日(Day217):リハビリ目的で他院 D へ転院。

年 月 日(Day272):治験中止となる(規定観察日への来院が困難)

年 月 日(Day274):歩行が安定したため,他院 D を退院。

年 月 日(Day300):中止時観察実施(以後のフォロー不要となる)。

50%増量法にて増量期中に重篤な有害事象が 2 件発現した被験者。

腰痛の発現により他院整形外科を受診し,腰椎椎間板ヘルニア(PT:椎間板突出,重症度:

鳥居薬品株式会社

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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中等度)と診断される(Day153)。腰椎椎間板ヘルニアの疼痛緩和目的で他院 A へ入院(Day164)

し,硬膜外ブロック施行し,X 線検査から軽快と判断され退院となる(Day184)。

ただし,疼痛が持続していたため,股関節の精査目的で他院 B へ転院(Day188)し,左股

関節炎(PT:変形性関節症,重症度:中等度)で手術が必要と診断される。手術目的で他院

C へ転院(Day191)し,左股関節鏡視下滑膜切除術施行し(Day202),症状の著明な改善を

認めた。リハビリ目的で他院 D へ転院し,歩行が安定したため退院となる(Day274)。この

間,規定観察日への来院が困難であることが被験者本人との電話連絡で確認されたため,治

験が中止(Day272)となった。約 1 ヵ月後の中止時観察日(Day300)に状態が安定している

ことが確認されたため,以後のフォローは不要と判断された。

本被験者は,椎間板突出による入院中に変形性関節症が確認され,精査,手術,リハビリ

テーションが必要であることが順々に判明し,転院を繰り返すこととなった。椎間板突出治

療の入院時には,長期間の入院を想定しておらず,被験者も継続を希望していたことから,

治験継続と判断していたが,上記経緯より治験中止となった。本事象発現以降,他院へ入院

中であったため,この期間治験薬の投与はなかった。

治験責任医師は,椎間板突出は就業環境が要因となり発現した可能性が高く,治験薬との

関連性はないと判断した。変形性関節症は股関節炎の病因・病態より,治験薬が発症に関与

した可能性は否定しうると考え,治験薬との関連性はないと判断した。

アナフィラキシー反応(治療のための入院):被験者識別コード ,2 歳,女性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性喘息(中等症持続型)

RAST :ダニ クラス 5

合併症:アレルギー性鼻炎(スギ・ヨモギ・カモガヤ),月経困難症,アトピー性皮膚炎

既往歴:気管支炎,アレルギー性結膜炎

増量法:ラッシュ法[入院期間 年 月 日(Day1)~ 年 月 日(Day5)]

増量期:増量期開始日[ 年 月 日(Day1)]

維持期:維持期到達日(Day115),維持量(50AU)

その他:アレルゲン免疫療法(皮下注,スギ・ヨモギ・カモガヤ)を継続中,いずれも重

篤な副作用の発現歴なし

【経過】

年 月 日(Day241):治験薬投与のため来院

09:36 治験薬投与(投与量:50AU)

09:50 アナフィラキシー反応発現。

処置後,経過観察のため入院となる。

17:00 症状消失

年 月 日(Day242):退院。

鳥居薬品株式会社

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2.7.6 個々の試験のまとめ

Page 136: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

維持期中(Day241)の 9:36 に治験薬投与(50AU)し,9: 50 に顔面と頸部~胸部の紅潮・

搔痒感,嘔気,軽度の息苦しさ,顔面腫脹,眼瞼腫脹,注射部位の広範囲発赤・中央部膨隆

発現し,アナフィラキシー反応と判断された。処置(薬剤:エピネフリン筋注,ステロイド

静注+抗ヒスタミン薬静注,エピネフリン静注+消化器機能異常治療薬静注,消化性潰瘍治

療薬,ロイコトリエン受容体拮抗薬,療法:酸素吸入)により症状消失したが,経過観察の

ため入院とし,翌日(Day242)退院となる。

被験者は,治験薬の投与中止又は休薬には至らず,投与量減量にて投与継続可能と判断さ

れた。5AU(100AU/mL,0.05 mL)を維持量として投与を継続中であり,本事象発現後の重

篤な有害事象の発現はない。

治験責任医師は,本剤投与後,アナフィラキシー反応が発現したことから,治験薬との関

連性はあると判断した。

2) 他の重要な有害事象の叙述

本治験では,投与中止の原因となった有害事象及び休薬の原因となった副作用(いずれも重

篤な有害事象を除く)はなかった(引用元:CTD 5.3.5.1.2 の 14.3.4.2,14.3.4.3)。

なお,本治験では,アナフィラキシー反応が 44 例中 5 例(11.4%)5 件発現した。このうち 4

例(9.1%)4 件が副作用とされ,1 例は重篤な有害事象に該当した。また,いずれも治験薬の投

与中止又は休薬に至っていない。しかしながら,本剤が皮下投与のアレルゲン製剤であること

を考慮すれば注意が必要な事象であることから,発現の経緯を以下に要約した(引用元:CTD

5.3.5.1.2 の 14.3.1.2,14.3.4.4,付録 16.2.4.1.1,16.2.4.1.2,16.2.4.1.3,16.2.4.2,16.2.4.3,16.2.4.4,

16.2.5,16.3.1.2.3,CTD 5.3.7.2-1 の付録 16.2.7.1,CTD 5.3.7.2-2 の付録 16.2.7.2)。

また,52 週観察日を超えた期間において,アナフィラキシーショックが 2 例 2 件発現した。

当該事象については,本項には記載していないが,付録として有害事象報告書を添付した(引

用元:CTD 5.3.5.1.2 の付録 16.3.3.1.1,16.3.3.1.2)。

アナフィラキシー反応:被験者識別コード ,1 歳,男性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性鼻炎(重症)

RAST :ダニ クラス 4

合併症:季節性アレルギー性鼻炎(スギ,シラカバ,ヒノキ)

既往歴:感冒

増量法:ラッシュ法

その他:抗ヒスタミン剤の予防投与あり

【経過】

年 月 日(Day1):入院。

年 月 ~ 日(Day1~4):増量開始,治験薬投与(投与 1~12 回目:0.005~20AU)

年 月 日(Day4):退院

年 月 日(Day16):15:50 治験薬投与(投与 13 回目,50AU)

鳥居薬品株式会社

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2.7.6 個々の試験のまとめ

Page 137: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

17:05 咳嗽,顔面紅潮,注射部位の発赤・腫脹発現,アナフィラキシーと判断。処置実

施。18:05 症状回復

年 月 日(Day23):治験薬投与(投与 14 回目,20AU)

年 月 日(Day30):治験薬投与(投与 15 回目,20AU)

年 月 日(Day37):治験薬投与(投与 16 回目,20AU),維持量到達と判断

増量期中(Day16)の 15:50 に治験薬投与(50AU)し,17:05 に咳嗽,顔面紅潮,注射部位

の発赤・腫脹が発現し,アナフィラキシー反応と判断された。処置(経口ステロイド剤,ネ

ブライザー吸入(ステロイド+エピネフリン),消化性潰瘍治療剤)により,同日 18:05 に

症状回復した。

被験者は,治験薬の投与中止又は休薬には至らず,投与量減量にて投与継続可能と判断さ

れた。増量期から維持期(到達日:Day37)へ移行し,20AU(100AU/mL,0.2 mL)を維持量

として,投与を継続中である。本事象以降のアナフィラキシー反応の発現はない。

本事象の治験薬との因果関係は否定されず,副作用と判定された。

アナフィラキシー反応:被験者識別コード ,1 歳,男性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性鼻炎(重症)

RAST :ダニ クラス 4

合併症:なし

既往歴:喘息

増量法:ラッシュ法

その他:抗ヒスタミン剤の予防投与あり

【経過】

年 月 日(Day1):入院。

年 月 ~ 日(Day1~4):増量開始,治験薬投与(投与 1~12 回目:0.005~20AU)

年 月 日(Day4):退院

年 月 日(Day16):17:00 治験薬投与(投与 13 回目:50AU)

18:15 全身掻痒感,全身の皮疹,呼吸苦,咳嗽,咽頭の違和感,全身発赤,顔面紅潮,

注射部位の腫脹・発赤発現,アナフィラキシーと判断。処置実施。

19:40 症状回復。

年 月 日(Day23):治験薬投与(投与 14 回目:5AU)

年 月 日(Day37):治験薬投与(投与 15 回目:10AU)

年 月 日(Day44) :治験薬投与(投与 16 回目:20AU),維持量到達と判断

増量期中(Day16)の 17:00 に治験薬投与(50AU)し,18:15 に全身掻痒感,全身の皮疹,

呼吸苦,咳嗽,咽頭の違和感,全身発赤,顔面紅潮,注射部位の腫脹・発赤が発現し,アナ

鳥居薬品株式会社

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2.7.6 個々の試験のまとめ

Page 138: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

フィラキシー反応と判断された。重症度は軽度で,処置(ステロイド静注,アミノフィリン

静注,経口ステロイド剤,経口抗ヒスタミン薬,ネブライザー吸入(ステロイド+エピネフ

リン),外用ステロイド剤,消化性潰瘍剤)により,同日 19:40 に症状回復した。

本被験者は,治験薬の投与中止又は休薬には至らず,投与量減量にて投与継続可能と判断

された。増量期から維持期(到達日:Day44,維持量:20AU)へ移行し,20AU(100AU/mL,

0.2 mL)を維持量として投与を継続中である。本事象以降のアナフィラキシー反応の発現は

ない。

本事象の治験薬との因果関係は否定されず,副作用と判定された。

アナフィラキシー反応:被験者識別コード , 歳,女性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性鼻炎(中等症)

RAST :ダニ クラス 6

合併症:アトピー性皮膚炎,花粉症(スギ)

既往歴:食物アレルギー(卵,牛乳,小麦)

増量法:ラッシュ法

その他:アレルゲン免疫療法(卵,牛乳)の治療歴あり

【経過】

年 月 日(Day-3):皮内閾値検査実施(閾値:0.0000001AU/mL)

年 月 日(Day-1):アイスクリーム摂取

15:30 アナフィラキシー反応発現。処置実施。18:00 症状回復。

ラッシュ法による治験薬投与のため入院。

年 月 日(Day1):増量開始。9:30 治験薬投与開始(投与 1 回目:0.000000001AU)

皮内閾値検査実施 2 日後(Day-1)に,アイスクリーム摂取後の 15:30 にアナフィラキシ

ー反応が発現した。重症度は中等度で,処置[経口抗ヒスタミン薬,ネブライザー吸入(エ

ピネフリン)]により,同日 18:00 に症状回復した。

本被験者は,診察にて治験薬の投与に問題ないと判断され,翌日(Day1)増量期を開始し

た。維持期(到達日:Day55)へ移行し,100AU(1,000AU/mL,0.1 mL)を維持量として投

与を継続中である。本事象以降のアナフィラキシー反応の発現はない。

治験責任医師は,発現日が皮内閾値検査 2 日後(増量期開始前)であること,かつ,アイ

スクリーム摂取後に発現していることから,本事象は食物依存性運動誘発アナフィラキシー

と診断し,治験薬との因果関係を否定した。

鳥居薬品株式会社

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2.7.6 個々の試験のまとめ

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

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Page 139: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

アナフィラキシー反応:被験者識別コード ,2 歳,男性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性鼻炎(軽症)

RAST :ダニ クラス 5

合併症:気管支喘息,アトピー性皮膚炎,単純性粃糠疹,アレルギー性結膜炎,アレルギ

ー性鼻炎(スギ)

既往歴:なし

増量法:クラスター法

その他:アレルゲン免疫療法の治療歴(スギ,ハウスダスト)

【経過】

年 月 日(Day1):入院,増量開始。治験薬投与(投与 1~4 回目:0.0000005

~0.000004AU)

年 月 日(Day2):退院

年 月 日(Day60):入院,治験薬投与(投与 29~32 回目:5~30AU)

年 月 日(Day61):9:25 治験薬投与(投与 33 回目:50AU)

10:25 呼吸苦,喘鳴,全身紅斑,顔面浮腫発現,アナフィラキシーと判断。処置実施。

16:00 症状回復。退院。

年 月 日(Day95) :治験薬投与(投与 34 回目:20AU)

年 月 日(Day123):治験薬投与(投与 35 回目:30AU)

年 月 日(Day158):治験薬投与(投与 36 回目:50AU)

年 月 日(Day186):治験薬投与(投与 37 回目:50AU),維持量到達と判断

増量期中(Day61)の 9:25 に治験薬投与(50AU)し,10:25 に呼吸苦,喘鳴,全身紅斑,

顔面浮腫が発現し,アナフィラキシー反応と判断された。重症度は高度であったが,処置[ス

テロイド静注,抗アレルギー薬静注,エピネフリン筋注,ネブライザー吸入(β 作用薬)]

により,同日 16:00 に症状回復した。

本被験者は,治験薬の投与中止又は休薬には至らず,投与量減量にて投与継続可能と判断

された。増量期から維持期(到達日:Day186,維持量:50AU)へ移行し,50AU(1,000AU/mL,

0.05 mL)を維持量として,投与を継続中である。本事象以降のアナフィラキシー反応の発現

はない。

本事象の治験薬との因果関係は否定されず,副作用と判定された。

アナフィラキシー反応(治療のための入院):被験者識別コード ,2 歳,女性

【背景】

主疾患:HDM アレルギー性喘息(中等症持続型)

RAST :ダニ クラス 5

合併症:アレルギー性鼻炎(スギ・ヨモギ・カモガヤ),月経困難症,アトピー性皮膚炎

鳥居薬品株式会社

60

2.7.6 個々の試験のまとめ

Page 140: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

既往歴:気管支炎,アレルギー性結膜炎

増量法:ラッシュ法

その他:抗ヒスタミン剤の予防投与あり

【経過】

年 月 日(Day1):入院。

年 月 ~ 日(Day1~5):増量開始,治験薬投与(投与 1~24 回目:0.000005

~20AU)

年 月 日(Day5):退院

年 月 日(Day115):治験薬投与(投与 32 回目,50AU),維持期到達

年 月 日(Day241):9:36 治験薬投与(投与 36 回目,50AU)

9:50 顔面と頸部~胸部の紅潮・搔痒感,嘔気,軽度の息苦しさ,顔面腫脹,眼瞼腫脹,

注射部位の広範囲発赤・中央部膨隆発現,アナフィラキシーと判断。処置実施。17:00

症状消失

年 月 日(Day242):退院

年 月 日(Day269):治験薬投与(投与 37 回目,5AU)

維持期中(Day241)の 9:36 に治験薬投与(50AU)し,9: 50 に顔面と頸部~胸部の紅潮・

搔痒感,嘔気,軽度の息苦しさ,顔面腫脹,眼瞼腫脹,注射部位の広範囲発赤・中央部膨隆

が発現し,アナフィラキシー反応と判断された。処置(薬剤:エピネフリン筋注,ステロイ

ド静注+抗ヒスタミン薬静注,エピネフリン静注+消化器機能異常治療薬静注,消化性潰瘍

治療薬,ロイコトリエン受容体拮抗薬,療法:酸素吸入)により,同日 17:00 に症状消失し

た。

被験者は,治験薬の投与中止又は休薬には至らず,投与量減量にて投与継続可能と判断さ

れた。5AU(100AU/mL,0.05 mL)を維持量として,投与を継続中である。本事象以降のア

ナフィラキシー反応の発現はない。

本事象の治験薬との因果関係は否定されず,副作用と判定された。

2.7.6.4.6 臨床検査値の評価

1) 血液学的検査

いずれの検査項目においても,観察開始日から 52 週観察日に至るまで特筆すべき変動や差は

認められなかった。

2) 血液生化学的検査

いずれの検査項目においても,観察開始日から 52 週観察日に至るまで特筆すべき変動や差は

認められなかった。

鳥居薬品株式会社

61

2.7.6 個々の試験のまとめ

Page 141: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

2.7.6.4.7 臨床検査値異常

本治験で認められた臨床検査値異常の発現例数及びその割合(%)を,被験者全体(44 例)

における割合順に表 2.7.6.4-20 に示した。

本治験で認められた臨床検査値異常の中で,臨床的に重要とされた異常はなく,有害事象に

取り上げられたものはなかった。

表 2.7.6.4-20 臨床検査値異常の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

検査項目

HDM アレルギー性 鼻炎患者(28 例)

HDM アレルギー性 喘息患者(16 例)

合計(44 例)

件数 例数 割合

(%) 件数 例数

割合 (%)

件数 例数 割合

(%) 全体 9 6 21.4 1 1 6.3 10 7 15.9 白血球数増加 1 1 3.6 0 0 0.0 1 1 2.3 白血球数減少 0 0 0.0 1 1 6.3 1 1 2.3 好中球数減少 2 1 3.6 0 0 0.0 2 1 2.3 好酸球数増加 3 2 7.1 0 0 0.0 3 2 4.5 異型リンパ球数増加 3 3 10.7 0 0 0.0 3 3 6.8 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.4-1

2.7.6.4.8 生理検査,身体的所見及び安全性に関連する他の観察項目

いずれの検査項目においても,特筆すべき変動は認められなかった。

2.7.6.4.9 妊娠検査

本治験期間中に妊娠が判明した症例はなかった。

2.7.6.4.10 安全性の結論

HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象として,TO-204 皮下注を

52 週間皮下投与し,安全性を検討した結果,以下の結論を得た。

• 本治験では死亡例はなかった。重篤な有害事象は 44 例中 4 例(9.1%)5 件認められた。この

うち 2 例(4.5%)2 件(アナフィラキシー反応,蕁麻疹)が副作用と判定され,いずれも既

知の事象であった。

• 重篤な有害事象のうち,治験薬の投与中止に至った症例は 1 例で,投与中止に至った副作用

はなかった。また,治験薬の休薬に至った有害事象及び副作用はなかった。

• その他の重要な有害事象として,副作用と判定されたアナフィラキシー反応が 4 例(9.1%)4

件発現した。いずれも投与後 2 時間以内に発現し,処置により発現当日~翌日までには回復

し,投与が継続された。

• 被験者全体(44 例)で発現率が高かった上位 5 つの SOC 別副作用は,「一般・全身障害およ

び投与部位の状態」(34.1%),「呼吸器,胸郭および縦隔障害」,「皮膚および皮下組織障

害」(それぞれ 18.2%),「免疫系障害」(9.1%),「神経系障害」,「血管障害」,「胃

腸障害」(それぞれ 4.5%)であった。

• 被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの PT 別副作用は,注射部位疼痛(15.9%),蕁麻疹,

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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注射部位そう痒感(それぞれ 13.6%),注射部位腫脹,咳嗽(それぞれ 11.4%)であった。

• 比較的よく見られる副作用は投与後 2 時間以内の発現がほとんどで,投与 2 時間を超えて新

たな副作用が発現する割合は低かった。

また,疾患別,増量法別,年齢別,投与期別の解析により,以下の知見を得た。

• 副作用発現率(又は総投与回数当たりの副作用発現件数)は,疾患別,年齢別,投与期別で

は大きな差はなかった。一方,増量法別では従来法に比べ急速法で高かった。

• 副作用の重症度(中等度以上の副作用発現率)は,疾患別では大きな差はなかった。一方,

増量法別では従来法に比べ急速法で高く,年齢別では 11 歳以下に比べ 12 歳以上で高く,投

与期別では維持期に比べ増量期で高かった。なお,副作用と判定されたアナフィラキシー反

応は,いずれも急速法であったが,増量期及び維持期のいずれの投与期にも認められた。

• 本剤投与前に抗ヒスタミン剤の予防投与ありの場合の方が予防投与なしの場合よりも副作用

発現率が低かった。

• 本剤の投与量と副作用発現率との間には明らかな関連性は認められなかった。

以上より,HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象として,

TO-204 皮下注を 52 週間皮下投与したときの安全性について以下のようにまとめる。

• 被験者全体で発現率が高かった上位 5 つの副作用は,注射部位疼痛,蕁麻疹,注射部位そう

痒感,注射部位腫脹,咳嗽で,いずれも局所又は全身性のアレルギー反応であり,既知の事

象であった。

• 副作用発現率は,疾患別,年齢別,投与期別では大きな差はなかったが,増量法別では従来

法に比べ急速法で高かった。また,本治験の投与量の範囲では,投与量と副作用発現率との

間には明らかな関連性は認められなかった。

• 副作用の発現時期は,投与後 2 時間以内の発現がほとんどで,投与 2 時間を超えて新たな副

作用が発現する割合は低かった。

• SCIT で特に注意が必要とされるアナフィラキシー反応の発現は,増量期及び維持期のいずれ

の投与期にも発現し,いずれも投与後 2 時間以内に発現した。また,発現例の増量法はいず

れも急速法であった。

• SCIT は原因アレルゲンを皮下に注射することから,増量法,年齢,投与期(増量期,維持期)

の如何に関わらず,重症度の高い副作用が発現する可能性があるため注意が必要と考える。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.5 考察と全般的結論

本治験では,SCIT の有効性は公知であるとの判断から,通常の検証試験で要求される厳格な有

効性評価指標は設定せず,日常の臨床で使用される評価指標を用いて,非盲検,非対照で有効性

の評価を行った。

52 週解析結果から,HDM アレルギー性鼻炎患者の鼻症状や QOL の改善が認められるものの,

検証的な判断は行わなかった。また,HDM アレルギー性喘息患者の喘息コントロールや呼吸機能

の一部改善が認められるものの,検証的な判断は行わなかった。

本治験では,HDM アレルギー性鼻炎患者に発現した蕁麻疹 1 件及び HDM アレルギー性喘息患

者に発現したアナフィラキシー反応 1 件が重篤な副作用とされた。また,因果関係の否定できな

いアナフィラキシー反応が 4 例 4 件発現した。SCIT で致死性のアナフィラキシー反応が発現する

割合を検討した報告はいくつかあるが,一般には,250 万回の投与回数に対して 1 回程度とされ

ている(CTD 5.3.5.1.2-1 の参考文献 31)。本邦においてアレルギー性鼻炎患者(386 例)を対象

とし,標準化ダニ抗原を用いて SCIT の安全性を後ろ向きに検討した大橋らの文献(CTD 5.3.5.1.2-1

の参考文献 30)によれば,特別な処置を要する重篤又は高度の全身性反応が発現する割合は,投

与(皮下注射)回数当たり 0.12%(27 件/22,722 injection)と報告されている。一方,本治験では

増量期開始後,総投与回数 1,401 回に対し 4 件のアナフィラキシー反応(副作用)が発現したこ

とから,アナフィラキシー反応が発現する割合は 0.29%(4 件/1,401 injection)であった。大橋ら

はアナフィラキシー(反応)という表記は用いていないが,「特別な処置を要する重篤又は高度

の全身性反応」が,本治験で発現したアナフィラキシー反応に相当する事象と考えれば,本治験

での発現率は約 2 倍となる。大橋らはすべての被験者に対して従来法を適用したのに対し,本治

験では約半数の被験者に急速法が適用されたため,アナフィラキシー反応の発現する割合が高く

なった可能性が推察される。また,今回治験実施計画書においては,維持量を「投与可能な 高

用量」とした。アレルゲン免疫療法は,医師が経験を重ねることで安全性が向上する療法である。

今後 TO-204 皮下注による治療経験,症例数が増えれば,より安全に治療を行うための知見が蓄積

すると思われる。

本治験では全体の 93.2%の被験者に有害事象が発現したが,上位 5 つの事象(鼻咽頭炎,頭痛,

上気道の炎症,咳嗽,蕁麻疹)のうち,鼻咽頭炎,頭痛,上気道の炎症は,感冒等に関連した事

象と考えられる。一方,咳嗽,蕁麻疹については TO-204 皮下注に起因する可能性がある。また,

全体の 47.7%の被験者に副作用が発現したが,発現率が高かった上位 5 つの副作用(注射部位疼

痛,蕁麻疹,注射部位そう痒感,注射部位腫脹,咳嗽)のうち,注射部位疼痛,注射部位そう痒

感,注射部位腫脹は投与部位に関連した局所反応であった。

本治験では重症度が高度の副作用が 1 例 1 件(アナフィラキシー反応),中等度の副作用が 4

例 5 件(蕁麻疹 2 件,注射部位そう痒感,注射部位反応,アナフィラキシー反応)発現した。こ

れらの副作用は,全身性又は局所性のアレルギー反応であり,本剤が皮下注射用のアレルゲン製

剤であることを考慮すれば注意が必要な副作用と考えられた。本治験では計 123 件の副作用が発

現したが,そのうち 95.1%が軽度であった。

本治験では,疾患別,増量法別,年齢別,投与期別の解析により以下の知見を得た。

副作用発現率は,疾患別,年齢別,投与期別では大きな差を認めなかったが,増量法別では従

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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来法に比べ急速法で高かった。これは短期間のうちにアレルゲンが多数回皮下注射されること,

及び万全の安全確保ができる入院下において可能な限り高い用量まで増量することに起因するも

のと推察され,一般に実臨床で経験する結果と一致するものと考えられた。

副作用の重症度(中等度以上の副作用発現率)は,疾患別では大きな差を認めなかった。26 週

中間解析結果報告書では増量法別では副作用の重症度に大きな差を認めないとしたが,今回急速

法で増量した 1 例に中等度のアナフィラキシー反応が認められたため,従来法に比べ急速法で高

くなった。なお,このアナフィラキシー反応の発現時期は増量期(急速法)でなく,維持期であ

った。年齢別では,11 歳以下に比べ 12 歳以上で副作用の重症度が高かった。これは,中等度以

上のアナフィラキシー反応,蕁麻疹,注射部位そう痒感,注射部位反応がいずれも 12 歳以上の被

験者に発現したためであった。また,本治験では,急速法が適用された被験者 23 例のうち,低年

齢層(11 歳以下)小児と 12 歳以上の被験者が占める割合はほぼ同じ(CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-4

参照)であったにも関わらず,12 歳以上の被験者に重症度の高い副作用が多く発現した。低年齢

層(11 歳以下)小児同様,高年齢層(12 歳以上)に適用される場合にも注意が必要と考えられた。

投与期別では副作用の重症度は,大橋らの文献(CTD 5.3.5.1.2-1 の参考文献 30)では増量期に高

いと報告されている。本治験における副作用が発現する割合(それぞれの投与期の総投与回数当

たりの副作用発現件数)でも,中等度以上の副作用発現率は,増量期に高かった。

SCIT は原因アレルゲンを皮下に注射することから,増量法,年齢,投与期(増量期,維持期)

の如何に関わらず,重症度の高い副作用が発現する可能性があるため注意が必要と考える。

本治験では,本剤の投与量と副作用発現率との間に明らかな関連性を認めなかった。ただし,

アナフィラキシー反応を副作用とした 4 件の発現時の 終投与量は全例 50AU であった。維持量

は被験者の状況に応じて判断されるべきであるものの,50AU 以上を維持量とする場合は注意が必

要と考えられた。

本治験では,抗ヒスタミン剤を予防投与することにより,副作用発現率が低下する傾向が示さ

れた。一方,アナフィラキシー反応(副作用)を発現した 4 例のうち,2 例は発現前に予防投与

として抗ヒスタミン剤の投与を受けていなかったが,他の 2 例は予防投与を受けていたことから,

抗ヒスタミン剤の予防投与がアナフィラキシー反応の発現に与える影響については明らかではな

かった。

本治験で認められた比較的よく見られる副作用の初回発現時間では, 投与後 30 分以内に 43 件

中 27 件(62.8%),投与後 2 時間以内に 43 件中 40 件(93.0%)が発現した。既述の大橋らの文献

(CTD 5.3.5.1.2-1 の参考文献 30)では,全身性反応 27 件が発現したが,これらはいずれも投与後

30 分以内に発現したことを報告している。本治験におけるアナフィラキシー反応の発現時間は,

投与後 30 分以内に 1 件,投与後 1 時間に 1 件,投与後 2 時間以内に 2 件であり,いずれも投与後

2 時間以内の発現であった。また,大西ら(CTD 5.3.5.1.2-1 の参考文献 32)は,SCIT(ハウスダ

スト,スギ花粉,ダニ,ブタクサ,アルテルナリア,カモガヤ花粉)を実施した経験のある 1,642

例に対し,副作用発現時間が明らかな 11 症例について調査した結果,9 症例は 30 分以内,他の 2

症例は 40 分及び 1 時間後に発現したことを報告している。これらの結果は,本治験に比べ発現時

間がやや早いものの,アレルゲン投与開始初期に多くの副作用が発現することを支持する結果と

考えられる。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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その他,本治験で認められた臨床検査値異常の中で有害事象に取り上げられたものはなく,バ

イタルサイン,身体的所見及び安全性に関連する他の観察項目においても特筆すべき異常は認め

られなかった。

以上,HDM アレルギー性鼻炎患者及び HDM アレルギー性喘息患者を対象として,TO-204 皮

下注を 52 週間皮下投与したときの安全性が確認された。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6 引用する図表

本文中に含めなかった引用する図表を本項に収載した。

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-1 HDM アレルギー性鼻炎の調査項目とその実施時期(小児含む)

観察日名称 観察 開始日

皮内閾値検査日

増量期開始日

・・・*8 12 週観察日

・・・*8 26 週観察日

・・・*8 38 週観察日

・・・*8 52 週 観察日

実施時期許容範囲(Day) (増量期開始日を基準として) -30 ~ -5 - 0 - ±14 - ±14 - ±14 - -10/+21

文書同意取得*1 ●*1 ●*9 適格性の確認 ●*6 被験者背景 ● ●*7 併用薬剤・療法 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● スクラッチ/プリックテスト*2 ●*2 治験薬 投与

皮内閾値検査*3 ●*3 TO-204 投与 ● ●*8 ●*8 ●*8 ●*8 ●*8 ●*8 ●*8 ●*8

有害事象調査*4 有効性に関する調査項目

医師による総合評価 ● ● ● 鼻の局所所見 ● ● ● ● ● 鼻症状スコア ● ● ● ● ● ● QOL 調査(JRQLQ No.1) ● ● ●

安全性の調査項目 自覚症状・他覚所見 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 血圧・脈拍数 ● ● ● ● ● ● 臨床検査 ● ● ● ● ●

その他の調査項目 免疫学的検査 ● ● ● ● ● ヒスタミン遊離試験 ● ● ● 妊娠検査*5 ● ● ● ● ● ● 治験薬の投薬状況 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

*1:観察開始日の検査実施前及び併用禁止薬の休薬開始前までに被験者の同意(未成年の場合は本人の意思確認及びその代諾者の同意)を得なければならない。同意取得後,速やかに治験依頼者へ連絡する。 *2:観察開始日の前 1 年以内に実施された HDM アレルゲンスクラッチテスト,HDM アレルゲンプリックテスト又はハウスダストアレルゲン鼻誘発試験が陽性の患者は不要とする。 *3:皮内閾値検査には TO-204 皮下注を用いるため,適格性(選択基準,除外基準)は,皮内閾値検査前までに確認する。皮内閾値検査は増量期開始日までに行う。 *4:皮内閾値検査実施後から有害事象調査を行う。 *5:初潮前,閉経後又は 52 週間以上月経がないこと,摘出手術を受けている等,妊娠不可能な状態が問診により確認された場合は,妊娠検査を実施しなくともよい。治験開始日から 52 週までの間に初潮をむかえた女性については,78 週観察日,承認日前には妊娠検査を行うこと。 *6:喘息を合併している場合は FEV1を測定し,除外基準を確認すること。 *7:既往歴の調査,合併症の調査を行う。 *8:各医療機関の投与スケジュールに従う。 *9:52 週以降も TO-204 投与を継続する場合は,再同意を取得すること。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 9.5-2

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-1 HDM アレルギー性鼻炎の調査項目とその実施時期(小児含む)(中止時観察日及び 52 週観察日以降投与の場合)

観察日名称 ・・・*8

78 週 観察日

・・・*8 承認日前

*10 中止時 観察日

実施時期許容範囲(Day) (増量期開始日を基準として)

- ±14 - - +14

文書同意取得*1 ●

*11 適格性の確認 被験者背景 併用薬剤・療法 ● ● ● ● ● スクラッチ/プリックテスト

*2 治験薬 投与

皮内閾値検査*3

TO-204 投与 ●*8 ●

*8 ●*8 ●

*8 有害事象調査

*4 ● 有効性に関する調査項目

医師による総合評価 ● ● ●*12

鼻の局所所見 ● ● ●*12

鼻症状スコア ● ● ●*12

QOL 調査(JRQLQ No.1) ● ● ●*12

安全性の調査項目 自覚症状・他覚所見 ● ● ● ● ● 血圧・脈拍数 ● ● ● 臨床検査 ● ● ●

その他の調査項目 免疫学的検査 ● ● ● ヒスタミン遊離試験 ● ● ● 妊娠検査

*5 ● ● ● 治験薬の投薬状況 ● ● ● ● (●*13)

*1:観察開始日の検査実施前及び併用禁止薬の休薬開始前までに被験者の同意(未成年の場合は本人の意思確認及びその代諾者の同意)を得なければならない。同意取得後,速やかに治験依頼者へ連絡する。 *2:観察開始日の前 1 年以内に実施された HDM アレルゲンスクラッチテスト,HDM アレルゲンプリックテスト又はハウスダストアレルゲン鼻誘発試験が陽性の患者は不要とする。 *3:皮内閾値検査には TO-204 皮下注を用いるため,適格性(選択基準,除外基準)は,皮内閾値検査前までに確認する。皮内閾値検査は増量期開始日までに行う。 *4:皮内閾値検査実施後から有害事象調査を行う。 *5:初潮前,閉経後又は 52 週間以上月経がないこと,摘出手術を受けている等,妊娠不可能な状態が問診により確認された場合は,妊娠検査を実施しなくともよい。治験開始日から 52 週までの間に初潮をむかえた女性については,78 週観察日,承認日前には妊娠検査を行うこと。 *6:喘息を合併している場合は FEV1を測定し,除外基準を確認すること。 *7:既往歴の調査,合併症の調査を行う。 *8:各医療機関の投与スケジュールに従う。 *9:52 週以降も TO-204 投与を継続する場合は,再同意を取得すること。 *10:「承認日」は未定であり,その調査実施時期に関しては治験依頼者より連絡するものとする。 *11:承認日以降も TO-204 投与を継続する場合は,製造販売後臨床試験として再同意を取得すること。取得時期は治験中とする。 *12:皮内閾値検査のみで中止の場合は,有効性に関する調査項目は不要とする。 *13:投与日に中止した場合のみ記録する。引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 9.5-2

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-2 HDM アレルギー性喘息の調査項目とその実施時期(小児含む)

観察日名称 観察

開始日 皮内閾値 検査日

増量期 開始日

・・・*7

12 週 観察日

・・・*7

26 週 観察日

・・・*7

38 週 観察日

・・・*7

52 週 観察日

実施時期許容範囲(Day) (増量期開始日を基準として)

-30 ~-5 - 0 - ±14 - ±14 - ±14 - -10/+21

文書同意取得*1 ●

*1 ●*8

適格性の確認 ● 被験者背景 ● ●

*6 併用薬剤・療法 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● スクラッチ/プリックテスト

*2 ●*2

治験薬 投与

皮内閾値検査*3 ●

*3 TO-204 投与 ● ●

*7 ●*7 ●

*7 ●*7 ●

*7 ●*7 ●

*7 ●*7

有害事象調査*4

有効性に関する調査項目 医師による総合評価 ● ● ● ACT(12 歳以上) ● ● ● ● ● 小児 ACT(5~11 歳) ● ● ● ● ● AHQ-Japan(16 歳以上) ● ● ● 患児と親の QOL (5~15 歳) ● ● ● 肺機能検査(FEV1 ,%FEV1) ● ● ● ● ●

安全性の調査項目 自覚症状・他覚所見 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 血圧・脈拍数 ● ● ● ● ● ● 臨床検査 ● ● ● ● ●

その他の調査項目 免疫学的検査 ● ● ● ● ● ヒスタミン遊離試験 ● ● ● 妊娠検査

*5 ● ● ● ● ● ● 治験薬の投薬状況 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

*1:観察開始日の検査実施前及び併用禁止薬の休薬開始前までに被験者の同意(未成年の場合は本人の意思確認及びその代諾者の同意)を得なければならない。同意取得後,速やかに治験依頼者へ

連絡する。 *2:観察開始日の前 1 年以内に実施された HDM アレルゲンスクラッチテスト又は HDM アレルゲンプリックテストが陽性の患者は不要とする。 *3:皮内閾値検査には TO-204 皮下注を用いるため,適格性(選択基準,除外基準)は,皮内閾値検査前までに確認する。皮内閾値検査は増量期開始日までに行う。 *4:皮内閾値検査実施後から有害事象調査を行う。 *5:初潮前,閉経後又は 52 週間以上月経がないこと,摘出手術を受けている等,妊娠不可能な状態が問診により確認された場合は,妊娠検査を実施しなくともよい。治験開始日から 52 週までの間

に初潮をむかえた女性については,78 週観察日,承認日前には妊娠検査を行うこと。 *6:既往歴の調査,合併症の調査を行う。 *7:各医療機関の投与スケジュールに従う。 *8:52 週以降も TO-204 投与を継続する場合は,再同意を取得すること。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 9.5-3

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-2 HDM アレルギー性喘息の調査項目とその実施時期(小児含む)(中止時観察日及び 52 週観察日以降投与の場合)

観察日名称 ・・・*7

78 週 観察日

・・・*7 承認日前

*9 中止時 観察日

実施時期許容範囲(Day) (増量期開始日を基準として)

- ±14 - - +14

文書同意取得*1 ●

*10 適格性の確認 被験者背景 併用薬剤・療法 ● ● ● ● ● スクラッチ/プリックテスト

*2 治験薬 投与

皮内閾値検査*3

TO-204 投与 ●*7 ●

*7 ●*7 ●

*7 有害事象調査

*4 ● 有効性に関する調査項目

医師による総合評価 ● ● ●*11

ACT(12 歳以上) ● ● ●*11

小児 ACT(5~11 歳) ● ● ●*11

AHQ-Japan(16 歳以上) ● ● ●*11

患児と親の QOL (5~15 歳) ● ● ●*11

肺機能検査(FEV1 ,%FEV1) ● ● ●*11

安全性の調査項目 自覚症状・他覚所見 ● ● ● ● ● 血圧・脈拍数 ● ● ● 臨床検査 ● ● ●

その他の調査項目 免疫学的検査 ● ● ● ヒスタミン遊離試験 ● ● ● 妊娠検査

*5 ● ● ● 治験薬の投薬状況 ● ● ● ● (●*12)

*1:観察開始日の検査実施前及び併用禁止薬の休薬開始前までに被験者の同意(未成年の場合は本人の意思確認及びその代諾者の同意)を得なければならない。同意取得後,速やかに治験依頼者へ

連絡する。 *2:観察開始日の前 1 年以内に実施された HDM アレルゲンスクラッチテスト又は HDM アレルゲンプリックテストが陽性の患者は不要とする。 *3:皮内閾値検査には TO-204 皮下注を用いるため,適格性(選択基準,除外基準)は,皮内閾値検査前までに確認する。皮内閾値検査は増量期開始日までに行う。 *4:皮内閾値検査実施後から有害事象調査を行う。 *5:初潮前,閉経後又は 52 週間以上月経がないこと,摘出手術を受けている等,妊娠不可能な状態が問診により確認された場合は,妊娠検査を実施しなくともよい。治験開始日から 52 週までの間

に初潮をむかえた女性については,78 週観察日,承認日前には妊娠検査を行うこと。 *6:既往歴の調査,合併症の調査を行う。 *7:各医療機関の投与スケジュールに従う。 *8:52 週以降も TO-204 投与を継続する場合は,再同意を取得すること。 *9:「承認日」は未定であり,その調査実施時期に関しては治験依頼者より連絡するものとする。 *10:承認日以降も TO-204 投与を継続する場合は,製造販売後臨床試験として再同意を取得すること。取得時期は治験中とする。 *11:皮内閾値検査のみで中止の場合は,有効性に関する調査項目は不要とする。 *12:投与日に中止した場合のみ記録する。引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 9.5-3

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-3 主な被験者背景(FAS,安全性解析対象集団)

項目 HDM アレルギー性

鼻炎患者

(28 例)

HDM アレルギー性

喘息患者

(16 例)

合計 (44 例)

性別 男 17(60.7%) 8(50.0%) 25(56.8%)女 11(39.3%) 8(50.0%) 19(43.2%)

年齢 (歳)

<12 12(42.9%) 6(37.5%) 18(40.9%)≧12 <20 6(21.4%) 2(12.5%) 8(18.2%) ≧20 <30 3(10.7%) 3(18.8%) 6(13.6%) ≧30 <40 1(3.6%) 2(12.5%) 3(6.8%) ≧40 <50 5(17.9%) 2(12.5%) 7(15.9%) ≧50 1(3.6%) 1(6.3%) 2(4.5%)

平均値±標準偏差 20.0±14.7 22.8±15.4 21.0±14.8中央値 [ 小値- 大値] 13.5[5-53] 17.5[7-53] 13.5[5-53]

成人/小児 低年齢層小児(5~11 歳) 12(42.9%) 6(37.5%) 18(40.9%)

小児(12~15 歳) 4(14.3%) 2(12.5%) 6(13.6%) 成人 12(42.9%) 8(50.0%) 20(45.5%)

罹病期間 (年)

<5 7(25.0%) 5(31.3%) 12(27.3%)≧5 <10 11(39.3%) 4(25.0%) 15(34.1%)≧10 <15 2(7.1%) 2(12.5%) 4(9.1%) ≧15 <20 2(7.1%) 2(12.5%) 4(9.1%) ≧20 6(21.4%) 3(18.8%) 9(20.5%)

平均値±標準偏差 10.8±9.7 12.2±11.7 11.3±10.3中央値 [ 小値- 大値] 7.5[0-32] 9.0[0-46] 8.0[0-46]

免疫療法の施行歴 有 5(17.9%) 4(25.0%) 9(20.5%) 無 23(82.1%) 12(75.0%) 35(79.5%)

アレルギー疾患の 既往歴及び合併症

有 23(82.1%) 15(93.8%) 38(86.4%)無 5(17.9%) 1(6.3%) 6(13.6%)

既往歴 有 11(39.3%) 8(50.0%) 19(43.2%)無 17(60.7%) 8(50.0%) 25(56.8%)

合併症 有 25(89.3%) 15(93.8%) 40(90.9%)無 3(10.7%) 1(6.3%) 4(9.1%)

RAST 値 (Der far と Der pte の

大値)

Class2 2(7.1%) 0(0.0%) 2(4.5%) Class3 4(14.3%) 1(6.3%) 5(11.4%) Class4 6(21.4%) 5(31.3%) 11(25.0%)Class5 5(17.9%) 6(37.5%) 11(25.0%)Class6 11(39.3%) 4(25.0%) 15(34.1%)

HDM アレルギー性 鼻炎の重症度

軽症 6(21.4%) - - 中等症 3(10.7%) - - 重症 13(46.4%) - - 重症 6(21.4%) - -

HDM アレルギー性 喘息の合併の有無

有 4(14.3%) - - 無 24(85.7%) - -

HDM アレルギー性 喘息の重症度 (16 歳以上)

軽症間欠型 - 3(37.5%) - 軽症持続型 - 1(12.5%) - 中等症持続型 - 4(50.0%) -

16 歳以上被験者例数 - 8 -

HDM アレルギー性 喘息の重症度 (5~15 歳)

間欠型 - 5(62.5%) - 軽症持続型 - 3(37.5%) - 中等症持続型 - 0(0.0%) -

5~15 歳被験者例数 - 8 - HDM アレルギー性鼻炎

の合併の有無 有 - 12(75.0%) - 無 - 4(25.0%) -

表中の数値(記述統計量は除く)は例数を示し,括弧内の数値は各患者群の例数又は合計例数に対する百分率を

示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.2-1

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72

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-4 被験者ごとの増量法,閾値,初回投与量,増量期間,維持量,投与期間,

累積投与量(FAS,安全性解析対象集団)

原疾患 増量法

被験者

識別コ

ード

年齢 性別閾値

(AU/mL)

初回投与量

(AU)

増量

期間

(週)

増量期の

投与回数

(回)

維持量

(AU)

投与

期間

(週)

累積投

与量

(AU)

HDM アレルギー性鼻炎

50%増量法 3 男性 0.01 0.00002 23 19 0.02* 23 0.05 1 男性 0.1 0.0002 34 32 0.2 52 2.75 男性 0.1 0.0002 30 27 0.2 52 2.77 4 女性 0.0001 0.0000005 52 50 10* 52 46.98

100~200%増量法 4 男性 0.1 0.005 9 8 1 52 12.50 4 男性 0.1 0.005 20 14 10 51 165.00 2 男性 1 0.05 15 11 100 51 1499.95 男性 0.0000001 0.000000005 24 20 20 54 173.66 5 女性 0.01 0.0005 18 17 30 55 336.67 4 女性 1 0.05 10 5 1 34 11.45 4 女性 0.1 0.005 19 17 20 53 245.33 1 女性 0.1 0.005 21 17 20 53 225.33 女性 ― 0.005 19 17 20 56 265.33

ラッシュ法 1 男性 0.01 0.00005 4 31 4 55 63.62 1 男性 0.1 0.005 7 15 20 55 323.89 1 男性 0.1 0.005 6 15 20 53 348.89 1 男性 0.00001 0.00000001 2 24 100 53 2044.44 1 男性 0.01 0.00005 4 30 10 52 190.58 1 男性 0.001 0.000005 36 29 50 53 373.33 男性 0.01 0.0001 5 17 50 53 759.44 男性 0.0000001 0.00000001 8 27 100 53 1484.44 2 女性 0.0001 0.000005 13 21 20 52 244.45 1 女性 0.0001 0.000002 7 22 100 52 2009.44 1 女性 0.0001 0.0000005 28 33 50 51 373.33 1 女性 0.1 0.005 23 20 200 53 2638.89 女性 0.0000001 0.000000001 8 28 100 53 1364.44

クラスター法 2 男性 0.0001 0.0000005 27 36 50 53 573.33 男性 0.001 0.0001 25 22 100 54 1309.94

HDM アレルギー性喘息

50%増量法 4 男性 0.001 0.000005 49 45 100 52 839.44 3 女性 0.01 0.00005 53 52 100* 53 1577.56

100~200%増量法 男性 0.1 0.0005 17 14 10 52 110.00 5 女性 0.0001 0.000001 23 29 50 54 672.22 4 女性 1 0.005 5 4 0.02 33 0.22 3 女性 1 0.005 12 7 1 52 13.45 2 女性 0.000001 0.000000005 53 47 0.5* 53 1.65 2 女性 0.1 0.0001 28 26 50 53 622.23

ラッシュ法 1 男性 0.001 0.00001 7 20 50 53 810.44 1 男性 0.01 0.0001 7 17 50 53 809.44 1 男性 0.000001 0.00000002 6 24 100 52 2109.44 男性 10 0.1 5 14 200 53 2909.40 男性 0.00001 0.0000002 7 21 50 53 909.44 2 女性 0.001 0.000005 17 31 5 55 493.05

クラスター法 1 男性 0.001 0.00001 25 24 100 54 1209.94 1 女性 0.001 0.00001 25 24 100 54 1309.94

年齢は同意取得時 * 維持期未達のため, 終投与時のデータを補完 被験者識別コード , , :中止例 被験者識別コード :閾値欠値 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 11.4-5

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73

2.7.6 個々の試験のまとめ

*については,新薬承認情報提供時に置き換えた。

1-9*

1-9*

1-9*

1-9*1-9*

1-9*

1-9*

1-9*

1-9*1-9*

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2.7.6.6-5 増量法別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名

(MedDRA/J V.15.0) 従来法

(21 例) 急速法

(23 例)

SOC PT 件数 例数

発現

率*

(%)

件数 例数 発現

率*

(%)

全体 29 8 38.1 94 13 56.5 血液およびリンパ系障害 0 0 0.0 2 1 4.3

リンパ節症 0 0 0.0 2 1 4.3 免疫系障害 0 0 0.0 4 4 17.4

アナフィラキシー反応 0 0 0.0 4 4 17.4 神経系障害 1 1 4.8 1 1 4.3

頭痛 0 0 0.0 1 1 4.3 感覚障害 1 1 4.8 0 0 0.0

眼障害 0 0 0.0 1 1 4.3 眼充血 0 0 0.0 1 1 4.3

耳および迷路障害 0 0 0.0 1 1 4.3 耳そう痒症 0 0 0.0 1 1 4.3

血管障害 0 0 0.0 2 2 8.7 潮紅 0 0 0.0 2 2 8.7

呼吸器,胸郭および縦隔障害 4 2 9.5 10 6 26.1

喘息 0 0 0.0 1 1 4.3 咳嗽 0 0 0.0 5 5 21.7 呼吸困難 0 0 0.0 1 1 4.3 鼻漏 1 1 4.8 0 0 0.0 くしゃみ 2 2 9.5 0 0 0.0 咽喉刺激感 1 1 4.8 0 0 0.0 喘鳴 0 0 0.0 1 1 4.3 口腔咽頭不快感 0 0 0.0 2 2 8.7

胃腸障害 2 1 4.8 1 1 4.3

悪心 2 1 4.8 0 0 0.0 嘔吐 0 0 0.0 1 1 4.3

皮膚および皮下組織障害 0 0 0.0 22 8 34.8

紅斑 0 0 0.0 3 2 8.7 そう痒症 0 0 0.0 4 2 8.7 蕁麻疹 0 0 0.0 14 6 26.1 足底紅斑 0 0 0.0 1 1 4.3

一般・全身障害および投与部位の状態 22 8 38.1 50 7 30.4

注射部位紅斑 3 1 4.8 4 2 8.7 注射部位硬結 0 0 0.0 13 2 8.7 注射部位疼痛 7 5 23.8 4 2 8.7 注射部位そう痒感 1 1 4.8 9 5 21.7 注射部位反応 5 4 19.0 0 0 0.0 注射部位熱感 0 0 0.0 5 3 13.0 倦怠感 0 0 0.0 1 1 4.3 末梢性浮腫 0 0 0.0 1 1 4.3 発熱 1 1 4.8 0 0 0.0 注射部位腫脹 4 2 9.5 13 3 13.0 注射部位不快感 1 1 4.8 0 0 0.0

*それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-10

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2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-6 増量法別副作用の重症度(発現件数)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 従来法

(21 例) 急速法

(23 例)

SOC PT 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

件数 全体 28 1 0 89 4 1 血液およびリンパ系障害 0 0 0 2 0 0 リンパ節症 0 0 0 2 0 0 免疫系障害 0 0 0 2 1 1 アナフィラキシー反応 0 0 0 2 1 1 神経系障害 1 0 0 1 0 0 頭痛 0 0 0 1 0 0

感覚障害 1 0 0 0 0 0 眼障害 0 0 0 1 0 0 眼充血 0 0 0 1 0 0 耳および迷路障害 0 0 0 1 0 0 耳そう痒症 0 0 0 1 0 0 血管障害 0 0 0 2 0 0 潮紅 0 0 0 2 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 4 0 0 10 0 0 喘息 0 0 0 1 0 0

咳嗽 0 0 0 5 0 0 呼吸困難 0 0 0 1 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 くしゃみ 2 0 0 0 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 喘鳴 0 0 0 1 0 0 口腔咽頭不快感 0 0 0 2 0 0

胃腸障害 2 0 0 1 0 0 悪心 2 0 0 0 0 0

嘔吐 0 0 0 1 0 0 皮膚および皮下組織障害 0 0 0 20 2 0 紅斑 0 0 0 3 0 0

そう痒症 0 0 0 4 0 0 蕁麻疹 0 0 0 12 2 0 足底紅斑 0 0 0 1 0 0

一般・全身障害および投与部位の状態 21 1 0 49 1 0 注射部位紅斑 3 0 0 4 0 0

注射部位硬結 0 0 0 13 0 0 注射部位疼痛 7 0 0 4 0 0 注射部位そう痒感 1 0 0 8 1 0 注射部位反応 4 1 0 0 0 0 注射部位熱感 0 0 0 5 0 0 倦怠感 0 0 0 1 0 0 末梢性浮腫 0 0 0 1 0 0 発熱 1 0 0 0 0 0 注射部位腫脹 4 0 0 13 0 0 注射部位不快感 1 0 0 0 0 0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-11

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75

2.7.6 個々の試験のまとめ

Page 155: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

2.7.6.6-7 増量法別副作用の重症度(発現例数及び発現率)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0)

従来法 (21 例)

急速法 (23 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT 例数

発現

(%)*

例数

発現

(%)*

例数

発現

(%)*

例数

発現

(%)*

例数

発現

(%)*

例数

発現

(%)*

全体 7 33.3 1 4.8 0 0.0 13 56.5 3 13.0 1 4.3血液およびリンパ系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0 リンパ節症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0免疫系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 1 4.3 1 4.3 アナフィラキシー反応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 1 4.3 1 4.3神経系障害 1 4.8 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

頭痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0感覚障害 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

眼障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0 眼充血 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0耳および迷路障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0 耳そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0血管障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0 潮紅 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0呼吸器,胸郭および縦隔障害 2 9.5 0 0.0 0 0.0 6 26.1 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0咳嗽 0 0.0 0 0.0 0 0.0 5 21.7 0 0.0 0 0.0呼吸困難 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0鼻漏 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0くしゃみ 2 9.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0咽喉刺激感 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0喘鳴 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0口腔咽頭不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 1 4.8 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

悪心 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0嘔吐 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 8 34.8 1 4.3 0 0.0

紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0蕁麻疹 0 0.0 0 0.0 0 0.0 6 26.1 1 4.3 0 0.0足底紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および投与部位の状態 7 33.3 1 4.8 0 0.0 7 30.4 1 4.3 0 0.0

注射部位紅斑 1 4.8 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0注射部位硬結 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0注射部位疼痛 5 23.8 0 0.0 0 0.0 2 8.7 0 0.0 0 0.0注射部位そう痒感 1 4.8 0 0.0 0 0.0 5 21.7 1 4.3 0 0.0注射部位反応 3 14.3 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位熱感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 13.0 0 0.0 0 0.0倦怠感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0末梢性浮腫 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 4.3 0 0.0 0 0.0発熱 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位腫脹 2 9.5 0 0.0 0 0.0 3 13.0 0 0.0 0 0.0注射部位不快感 1 4.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

*それぞれ該当する例数に対する発現率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-12

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76

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-8 年齢別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 11 歳以下 (18 例)

12 歳以上 (26 例)

SOC PT 件数 例数 発現率

(%)* 件数 例数 発現率

(%)*

全体 37 8 44.4 86 13 50.0 血液およびリンパ系障害 2 1 5.6 0 0 0.0 リンパ節症 2 1 5.6 0 0 0.0 免疫系障害 0 0 0.0 4 4 15.4 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 4 4 15.4 神経系障害 0 0 0.0 2 2 7.7

頭痛 0 0 0.0 1 1 3.8 感覚障害 0 0 0.0 1 1 3.8

眼障害 1 1 5.6 0 0 0.0 眼充血 1 1 5.6 0 0 0.0 耳および迷路障害 1 1 5.6 0 0 0.0 耳そう痒症 1 1 5.6 0 0 0.0 血管障害 1 1 5.6 1 1 3.8 潮紅 1 1 5.6 1 1 3.8 呼吸器,胸郭および縦隔障害 6 3 16.7 8 5 19.2

喘息 0 0 0.0 1 1 3.8 咳嗽 2 2 11.1 3 3 11.5 呼吸困難 0 0 0.0 1 1 3.8 鼻漏 1 1 5.6 0 0 0.0 くしゃみ 1 1 5.6 1 1 3.8 咽喉刺激感 1 1 5.6 0 0 0.0 喘鳴 1 1 5.6 0 0 0.0 口腔咽頭不快感 0 0 0.0 2 2 7.7

胃腸障害 0 0 0.0 3 2 7.7

悪心 0 0 0.0 2 1 3.8 嘔吐 0 0 0.0 1 1 3.8

皮膚および皮下組織障害 8 5 27.8 14 3 11.5

紅斑 1 1 5.6 2 1 3.8 そう痒症 2 1 5.6 2 1 3.8 蕁麻疹 4 3 16.7 10 3 11.5 足底紅斑 1 1 5.6 0 0 0.0

一般・全身障害および投与部位の状態 18 5 27.8 54 10 38.5

注射部位紅斑 1 1 5.6 6 2 7.7 注射部位硬結 0 0 0.0 13 2 7.7 注射部位疼痛 2 1 5.6 9 6 23.1 注射部位そう痒感 4 4 22.2 6 2 7.7 注射部位反応 1 1 5.6 4 3 11.5 注射部位熱感 3 2 11.1 2 1 3.8 倦怠感 0 0 0.0 1 1 3.8 末梢性浮腫 0 0 0.0 1 1 3.8 発熱 0 0 0.0 1 1 3.8 注射部位腫脹 7 2 11.1 10 3 11.5 注射部位不快感 0 0 0.0 1 1 3.8

*それぞれ該当する例数に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-13

鳥居薬品株式会社

77

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-9 年齢別副作用の重症度(発現件数)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0)

11 歳以下 (18 例)

12 歳以上 (26 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT 件数 全体 37 0 0 80 5 1 血液およびリンパ系障害 2 0 0 0 0 0 リンパ節症 2 0 0 0 0 0 免疫系障害 0 0 0 2 1 1 アナフィラキシー反応 0 0 0 2 1 1 神経系障害 0 0 0 2 0 0 頭痛 0 0 0 1 0 0

感覚障害 0 0 0 1 0 0 眼障害 1 0 0 0 0 0 眼充血 1 0 0 0 0 0 耳および迷路障害 1 0 0 0 0 0 耳そう痒症 1 0 0 0 0 0 血管障害 1 0 0 1 0 0 潮紅 1 0 0 1 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 6 0 0 8 0 0 喘息 0 0 0 1 0 0

咳嗽 2 0 0 3 0 0 呼吸困難 0 0 0 1 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 くしゃみ 1 0 0 1 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 喘鳴 1 0 0 0 0 0 口腔咽頭不快感 0 0 0 2 0 0

胃腸障害 0 0 0 3 0 0 悪心 0 0 0 2 0 0

嘔吐 0 0 0 1 0 0 皮膚および皮下組織障害 8 0 0 12 2 0 紅斑 1 0 0 2 0 0

そう痒症 2 0 0 2 0 0 蕁麻疹 4 0 0 8 2 0 足底紅斑 1 0 0 0 0 0

一般・全身障害および投与部位の状態 18 0 0 52 2 0 注射部位紅斑 1 0 0 6 0 0

注射部位硬結 0 0 0 13 0 0 注射部位疼痛 2 0 0 9 0 0 注射部位そう痒感 4 0 0 5 1 0 注射部位反応 1 0 0 3 1 0 注射部位熱感 3 0 0 2 0 0 倦怠感 0 0 0 1 0 0 末梢性浮腫 0 0 0 1 0 0 発熱 0 0 0 1 0 0 注射部位腫脹 7 0 0 10 0 0 注射部位不快感 0 0 0 1 0 0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-14

鳥居薬品株式会社

78

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-10 年齢別副作用の重症度(発現例数及び発現率)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0)

11 歳以下

(18 例)

12 歳以上

(26 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT 例数 発現率

(%) 例数

発現率

(%)例数

発現率

(%)例数

発現率

(%)例数

発現率

(%) 例数

発現率

(%)

全体 8 44.4 0 0.0 0 0.0 12 46.2 4 15.4 1 3.8 血液およびリンパ系障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 リンパ節症 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 免疫系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 1 3.8 アナフィラキシー反応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 1 3.8 神経系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0

頭痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 感覚障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0

眼障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 眼充血 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 耳および迷路障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 耳そう痒症 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 血管障害 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 潮紅 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 16.7 0 0.0 0 0.0 5 19.2 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 咳嗽 2 11.1 0 0.0 0 0.0 3 11.5 0 0.0 0 0.0 呼吸困難 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 鼻漏 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 くしゃみ 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 咽喉刺激感 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 喘鳴 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 口腔咽頭不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0

悪心 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 嘔吐 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 5 27.8 0 0.0 0 0.0 3 11.5 1 3.8 0 0.0

紅斑 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 そう痒症 1 5.6 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 蕁麻疹 3 16.7 0 0.0 0 0.0 3 11.5 1 3.8 0 0.0 足底紅斑 1 5.6 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および 投与部位の状態

5 27.8 0 0.0 0 0.0 9 34.6 2 7.7 0 0.0

注射部位紅斑 1 5.6 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0 注射部位硬結 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 7.7 0 0.0 0 0.0 注射部位疼痛 1 5.6 0 0.0 0 0.0 6 23.1 0 0.0 0 0.0 注射部位そう痒感 4 22.2 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 0 0.0 注射部位反応 1 5.6 0 0.0 0 0.0 2 7.7 1 3.8 0 0.0 注射部位熱感 2 11.1 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 倦怠感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 末梢性浮腫 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 発熱 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0 注射部位腫脹 2 11.1 0 0.0 0 0.0 3 11.5 0 0.0 0 0.0 注射部位不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 3.8 0 0.0 0 0.0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-15

鳥居薬品株式会社

79

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-11 投与期別副作用の発現件数及び発現例数(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 増量期開始前(44 例) 増量期(44 例) 維持期(40 例)

SOC PT 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数発現率

(%)* 件数 例数

発現率

(%)*

全体 4 2 4.5 95 21 47.7 24 6 15.0血液およびリンパ系障害 0 0 0.0 1 1 2.3 1 1 2.5 リンパ節症 0 0 0.0 1 1 2.3 1 1 2.5免疫系障害 0 0 0.0 3 3 6.8 1 1 2.5 アナフィラキシー反応 0 0 0.0 3 3 6.8 1 1 2.5神経系障害 0 0 0.0 2 2 4.5 0 0 0.0 頭痛 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0 感覚障害 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0眼障害 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0 眼充血 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0耳および迷路障害 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0 耳そう痒症 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0血管障害 0 0 0.0 2 2 4.5 0 0 0.0 潮紅 0 0 0.0 2 2 4.5 0 0 0.0呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 1 2.3 10 7 15.9 1 1 2.5

喘息 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0咳嗽 0 0 0.0 5 5 11.4 0 0 0.0呼吸困難 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0鼻漏 1 1 2.3 0 0 0.0 0 0 0.0くしゃみ 1 1 2.3 1 1 2.3 0 0 0.0咽喉刺激感 1 1 2.3 0 0 0.0 0 0 0.0喘鳴 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0口腔咽頭不快感 0 0 0.0 1 1 2.3 1 1 2.5

胃腸障害 0 0 0.0 3 2 4.5 0 0 0.0

悪心 0 0 0.0 2 1 2.3 0 0 0.0嘔吐 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 1 1 2.3 18 8 18.2 3 2 5.0

紅斑 0 0 0.0 3 2 4.5 0 0 0.0そう痒症 0 0 0.0 4 2 4.5 0 0 0.0蕁麻疹 1 1 2.3 10 6 13.6 3 2 5.0足底紅斑 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0

一般・全身障害および投与部位の状態 0 0 0.0 54 15 34.1 18 3 7.5

注射部位紅斑 0 0 0.0 7 3 6.8 0 0 0.0注射部位硬結 0 0 0.0 4 1 2.3 9 2 5.0注射部位疼痛 0 0 0.0 10 7 15.9 1 1 2.5注射部位そう痒感 0 0 0.0 8 6 13.6 2 1 2.5注射部位反応 0 0 0.0 5 4 9.1 0 0 0.0注射部位熱感 0 0 0.0 5 3 6.8 0 0 0.0倦怠感 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0末梢性浮腫 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0発熱 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0注射部位腫脹 0 0 0.0 11 5 11.4 6 2 5.0注射部位不快感 0 0 0.0 1 1 2.3 0 0 0.0

*被験者例数(44 例)に対する百分率を示す。 引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-16

鳥居薬品株式会社

80

2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.6-12 投与期別副作用の重症度(発現件数)(安全性解析対象集団)

副作用名(MedDRA/J V15.0) 増量期開始前 (44 例)

増量期 (44 例)

維持期 (40 例)

SOC PT 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

全体 3 1 0 91 3 1 23 1 0 血液およびリンパ系障害 0 0 0 1 0 0 1 0 0 リンパ節症 0 0 0 1 0 0 1 0 0 免疫系障害 0 0 0 2 0 1 0 1 0 アナフィラキシー反応 0 0 0 2 0 1 0 1 0 神経系障害 0 0 0 2 0 0 0 0 0

頭痛 0 0 0 1 0 0 0 0 0 感覚障害 0 0 0 1 0 0 0 0 0

眼障害 0 0 0 1 0 0 0 0 0 眼充血 0 0 0 1 0 0 0 0 0 耳および迷路障害 0 0 0 1 0 0 0 0 0 耳そう痒症 0 0 0 1 0 0 0 0 0 血管障害 0 0 0 2 0 0 0 0 0 潮紅 0 0 0 2 0 0 0 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 0 0 10 0 0 1 0 0

喘息 0 0 0 1 0 0 0 0 0 咳嗽 0 0 0 5 0 0 0 0 0 呼吸困難 0 0 0 1 0 0 0 0 0 鼻漏 1 0 0 0 0 0 0 0 0 くしゃみ 1 0 0 1 0 0 0 0 0 咽喉刺激感 1 0 0 0 0 0 0 0 0 喘鳴 0 0 0 1 0 0 0 0 0 口腔咽頭不快感 0 0 0 1 0 0 1 0 0

胃腸障害 0 0 0 3 0 0 0 0 0

悪心 0 0 0 2 0 0 0 0 0 嘔吐 0 0 0 1 0 0 0 0 0

皮膚および皮下組織障害 0 1 0 17 1 0 3 0 0

紅斑 0 0 0 3 0 0 0 0 0 そう痒症 0 0 0 4 0 0 0 0 0 蕁麻疹 0 1 0 9 1 0 3 0 0 足底紅斑 0 0 0 1 0 0 0 0 0

一般・全身障害および投与部位の状態 0 0 0 52 2 0 18 0 0

注射部位紅斑 0 0 0 7 0 0 0 0 0 注射部位硬結 0 0 0 4 0 0 9 0 0 注射部位疼痛 0 0 0 10 0 0 1 0 0 注射部位そう痒感 0 0 0 7 1 0 2 0 0 注射部位反応 0 0 0 4 1 0 0 0 0 注射部位熱感 0 0 0 5 0 0 0 0 0 倦怠感 0 0 0 1 0 0 0 0 0 末梢性浮腫 0 0 0 1 0 0 0 0 0 発熱 0 0 0 1 0 0 0 0 0 注射部位腫脹 0 0 0 11 0 0 6 0 0 注射部位不快感 0 0 0 1 0 0 0 0 0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-17

鳥居薬品株式会社

81

2.7.6 個々の試験のまとめ

Page 161: 第2 部(モジュール 2 CTD の概要(サマリー) · -hdm アレルギー性鼻炎患者及びhdm アレルギー性喘息患者を対象とした 皮下免疫療法の検討-

2.7.6.6-13 投与期別副作用の重症度(発現例数及び発現率)(安全性解析対象集団)

副作用名

(MedDRA/J V.15.0)

増量期前

(44 例)

増量期

(44 例)

維持期

(40 例)

軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度 軽度 中等度 高度

SOC PT 例

発現

(%)

発現

(%)

発現

(%)

発現

(%)

発現

(%)

発現

(%)

発現

(%)

発現

(%)

発現

(%)

全体 1 2.3 1 2.3 0 0.0 20 45.5 3 6.8 1 2.3 5 12.5 1 2.5 0 0.0血液およびリンパ系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0

リンパ節症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0免疫系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 1 2.3 0 0.0 1 2.5 0 0.0

アナフィラキシー反

応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 1 2.3 0 0.0 1 2.5 0 0.0

神経系障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

頭痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0感覚障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

眼障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0眼充血 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

耳および迷路障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0耳そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

血管障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0潮紅 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

呼吸器,胸郭および縦隔障

害 1 2.3 0 0.0 0 0.0 7 15.9 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0

喘息 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0咳嗽 0 0.0 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0呼吸困難 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0鼻漏 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0くしゃみ 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0咽喉刺激感 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0喘鳴 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0口腔咽頭不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0

胃腸障害 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

悪心 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0嘔吐 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

皮膚および皮下組織障害 0 0.0 1 2.3 0 0.0 7 15.9 1 2.3 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0

紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0そう痒症 0 0.0 0 0.0 0 0.0 2 4.5 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0蕁麻疹 0 0.0 1 2.3 0 0.0 5 11.4 1 2.3 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0足底紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

一般・全身障害および 投与部位の状態

0 0.0 0 0.0 0 0.0 14 31.8 2 4.5 0 0.0 3 7.5 0 0.0 0 0.0

注射部位紅斑 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位硬結 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0注射部位疼痛 0 0.0 0 0.0 0 0.0 7 15.9 0 0.0 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0注射部位そう痒感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 6 13.6 1 2.3 0 0.0 1 2.5 0 0.0 0 0.0注射部位反応 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位熱感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 3 6.8 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0倦怠感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0末梢性浮腫 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0発熱 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0注射部位腫脹 0 0.0 0 0.0 0 0.0 5 11.4 0 0.0 0 0.0 2 5.0 0 0.0 0 0.0注射部位不快感 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 2.3 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

引用元:CTD 5.3.5.1.2-1 の表 12.2-18

鳥居薬品株式会社

82

2.7.6 個々の試験のまとめ