114
第6回廿日市市廃棄物減量等推進審議会 次第 日時:平成27年12月22日(火) 14時30分~ 場所:廿日市市商工保健会館 多目的ホール 1 開 2 議 議事1 会長・副会長の選出 議事2 第2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画の見直しについて 議事3 ごみ処理有料化のあり方について(答申) 3 そ の 他 4 閉

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第6回廿日市市廃棄物減量等推進審議会 次第

日時:平成27年12月22日(火)

14時30分~

場所:廿日市市商工保健会館

多目的ホール

1 開 会

2 議 事

議事1 会長・副会長の選出

議事2 第2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画の見直しについて

議事3 ごみ処理有料化のあり方について(答申)

3 そ の 他

4 閉 会

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●図表3-14 目標値の総括

32

24,739t

ごみ総排出量

820.1g/人・日

34,111t/年

ごみ排出量

784.6g/人・日

32,635t/年

平成31年度

〔将来〕

処理人口

113,962人

1,476t

3,985t 2,016t

3,911t

リサイクル率

16.0%

最終処分率

12.0%

第2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画の見直しについて

第6回審議会資料(2015/12/22)

資料1

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33

資料1

第6回審議会資料(2015/12/22)

第2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画の見直しについて

◆ごみ総排出量の比較(集団回収量を含む)

※チャレンジ目標

●数値の見直し後も、チャレンジ目標は 700グラムです。

977970 962

858 860

760

700

1,042

860

600

700

800

900

1,000

1,100

16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34

一人一日

平均排

出量

g/人

・日

年度

目標達成後

第1次計画

単純推計

数値目標年度(平成29年度)

チャレンジ目標

100グラム削減

860

820 771

600

700

800

900

1,000

1,100

1,200

15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34

1人1日平均排出量

/人・日

《1人1日平均排出量》

基本計画策定時の実績値

基本計画策定後の計画値

チャレンジ目標

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95

資料1

第6回審議会資料(2015/12/22)

第2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画の見直しについて

本計画を確実に実施していくためには、取組の状況や目標値の達成状況などを定期的にチ

ェック・評価し、もって必要な追加施策等を講じていくことが必要です。

そのため、PDCAサイクル※31により、継続的に管理していくものとします。

●図表5-1 計画の進行管理手法

※31 PDCAサイクル

PDCAサイクルとは、計画

(Plan)を実行( Do)し、評価

(Check)して改善(Act)に結び

つけ、その結果を次の計画に活か

すプロセスのことです。

本計画に示した施策、事業を着実に実施・推進するため、毎年度、ごみの処理状況を取り

まとめ、公表します。

計画の進行管理のための指標(案)は図表 5-2のとおりとし、目標値に対する進捗率な

どを毎年確認し、計画の進行状況を把握します。

●図表 5-2 計画の進行管理指標(案)

平成 26年度

(現状)

平成31年度

家庭系収集ごみ 1 人 1 日平均排出量

(家庭系ごみ排出量÷365 日÷行政区域内人口) 549g/人・日 504g/人・日

家庭系収集ごみ以外 1 日平均排出量

(事業系+直接搬入+公共ごみ排出量÷365日) 34.56t/日 31.93t/日

ごみ 1人 1日平均排出量

(総ごみ排出量÷365日÷行政区域内人口) 873g/人・日 820g/人・日

リサイクル率

(リサイクル量÷総ごみ排出量) 42.0% 16.0%(注 1)

最終処分量 2,776t 3,911t(注 1)

注1:平成 29 年度において計画数値を見直し予定

Do(施策の実行)計画を実行する。

Act(改善・措置)計画の継続・変更について検討する。

Check(評価)計画の進捗を評価し、分析する。

Plan(計画)何をどのように実施するかを計画する。

PDCAサイクル

進行管理手法

進行管理指標

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資料2

第6回審議会資料(2015/12/22)

(案)

平成27年12月22日

廿日市市長 眞 野 勝 弘 様

廿日市市廃棄物減量等推進審議会

会 長 三 浦 浩 之

ごみ処理有料化のあり方について(答申)

平成26年6月26日付けで本審議会に対して諮問のありました「ごみ処理有料化のあり

方」について、本審議会で慎重に審議を重ねたところ、ごみ処理有料化制度は、適切な制度

設計により導入した場合には、ごみ排出抑制や資源化促進効果が期待できるため、実施する

ことが望ましいとの結論に達しましたので、下記の意見を付して答申します。

1 廿日市市が今後、本審議会の結論に基づいて実施計画を定めるにあたっては、市と市

民が一緒に考え対話することにより、より一層ごみ排出抑制や資源化促進できるような

取組を進めていただきたい。

2 手数料の負担については、費用負担の公平性のもと低所得世帯などに配慮していただ

きたい。

3 有料化による収入の使途は、ごみ排出抑制効果等と併せて公表するとともに、減量化

に資するサービス、高齢者や障がい者に配慮したサービスの充実などについて配慮して

いただきたい。

4 有料化の導入により懸念される不法投棄や不適正排出の増加に対しては、導入前から

その実態把握に努めるとともに、適切かつ積極的に対処していただきたい。

5 有料化の導入時期については、審議過程における各委員の意見を十分参考にし、早期

の導入を目指していただきたい。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

(案)

ごみ処理有料化のあり方について

報 告 書

平成 27年 12月

廿日市市廃棄物減量等推進審議会

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

目次-2

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~ 目 次 ~

目次-1

はじめに ....................................................... 1

本審議会における審議結果の概要(具体的制度案) ................. 2

第1章 ごみ処理の現状と目標 ................................... 3

1 ごみ処理の現状 ------------------------------------------------------------ 3

2 ごみ排出量削減の目標 ------------------------------------------------------ 6

第2章 ごみ処理有料化導入の目的と効果 ......................... 7

1 有料化の目的 -------------------------------------------------------------- 7

1-1 排出者負担のバランスが保てるごみ処理費用負担の公平性確保 ................... 7

1-2 コスト意識をもったごみ減量や資源化の取組促進 .............................. 11

1-3 ごみの減量による処理・処分経費の削減 ...................................... 15

2 有料化の効果 ------------------------------------------------------------- 17

2-1 国が示すごみ処理の有料化に期待する効果 .................................... 18

2-2 ごみ排出抑制、資源化促進効果 .............................................. 19

2-3 コスト削減効果 ............................................................ 21

2-4 環境保全効果 .............................................................. 23

3 現行の指定袋制の目的と効果 ----------------------------------------------- 24

3-1 合併時の各市町村の指定袋制の導入状況 ...................................... 24

3-2 廿日市市の指定袋制の導入の目的と効果 ...................................... 26

3-3 ごみ処理有料化に期待する効果と指定袋制の効果の比較 ........................ 28

第3章 有料化制度のあり方 .................................... 29

1 手数料の徴収方法 --------------------------------------------------------- 29

1-1 基本的な考え方 ............................................................ 29

1-2 徴収方法 .................................................................. 29

1-3 まとめ .................................................................... 34

2 手数料の料金体系 --------------------------------------------------------- 35

2-1 基本的な考え方 ............................................................ 35

2-2 料金体系 .................................................................. 35

2-3 まとめ .................................................................... 40

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

目次-2

3 手数料の料金水準 --------------------------------------------------------- 41

3-1 基本的な考え方 ............................................................ 41

3-2 料金水準の検討手順 ........................................................ 42

3-3 料金水準 .................................................................. 43

(1) 燃やせるごみ ............................................................ 43

(2) 埋立ごみ、小型及び複雑ごみ .............................................. 49

(3) 資源ごみ、有害ごみ ...................................................... 55

(4) 大型ごみ ................................................................ 61

3-4 まとめ .................................................................... 65

4 ごみ処理の有料化の有効性 ------------------------------------------------- 66

4-1 基本的な考え方 ............................................................ 66

4-2 ごみ種類別の有効性の検討 .................................................. 67

5 減額免除制度 ------------------------------------------------------------- 70

5-1 基本的な考え方 ............................................................ 71

5-2 減額免除の検討 ............................................................ 71

6 収入の使途 --------------------------------------------------------------- 77

6-1 基本的な考え方 ............................................................ 77

6-2 収入の使途検討 ............................................................ 77

7 他施策との併用 ----------------------------------------------------------- 79

7-1 基本的な考え方 ............................................................ 79

7-2 他施策の検討 .............................................................. 79

第4章 制度の導入、評価と見直し .............................. 84

1 制度の導入 --------------------------------------------------------------- 84

1-1 制度の導入時期 ............................................................ 84

1-2 関係者への周知 ............................................................ 84

1-3 懸念される課題への対応 .................................................... 85

2 制度の評価と見直し ------------------------------------------------------- 86

巻末資料

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

1

はじめに

廿日市市では、まちづくりの基本目標である「健やか

な暮らしを支え、安全で快適に暮らせる廿日市」をめざ

し、環境と経済を共生させる循環型社会の形成を推進し

ていくこととし、本審議会の審議・答申を踏まえた「第

2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画」が平成25年3

月に策定されました。その中で重点的に進める施策とし

て「家庭系ごみ処理の有料化導入」と「新ごみ処理システムの構築」を掲げています。

重点施策である家庭系ごみ処理の有料化については、平成29年度までの導入を目

指すものとしており、平成26年6月26日に市長から、本審議会に対し、「ごみ処

理有料化のあり方について」の諮問を受け、これまで6回の審議会を開催して議論を

重ねてきました。

まず、基本計画に示されたごみ処理有料化導入の目的を、その効果も見すえて再確

認しました。次に、対象とするごみ及び手数料の支払いに関して、全国地方自治体の

ごみ処理有料化導入に関する実態や広島県内の他の自治体の状況についての分析を踏

まえ、廿日市市が家庭系ごみ処理の有料化を実施した場合にどのような制度(料金徴

収方法、料金体系、料金水準)が適しているか、また、制度の評価と見直しや収入の

使途等の課題となる事項について慎重に審議し、「ごみ処理有料化のあり方について」、

ここに結果をとりまとめましたので報告します。

これを通じて、市民一人ひとりが今以上に廿日市市に住み働くことを誇りに思うよ

うになり、幸せに暮らせるまちづくりが進むことを期待します。

廿日市市廃棄物減量等推進審議会

会 長 三 浦 浩 之

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

2

本審議会における審議結果の概要(具体的制度案)

① ② ④

指定袋(シール)による負担額

〔※1〕 (※1) 45L30L20L10L

p.29~ p.35~ p.66~

● ● ● ●新規

 -

廃止

● ● - 小  3 枚/年 (20㍑の場合)

- - ● - 中  1 枚/年 (20㍑の場合)

-廃止

● ● ●新規

びん・かん ● ● ● -

プラスチック製容器

● ● ● -

布類 ● ● ● -

● ● ● ●

シー

ル制

サイズを量

に置き換えた単純比例型

  200 円/枚(平均サイズは2枚)

44 円/月・世帯

〔90〕  (48.9%)

291 ~ 399 円/月・世帯

〔2,090〕 (13.9~19.1%)合  計

※1 〔 〕数値はごみ種類別処理経費の実績値を、( )数値はごみ処理経費に対する負担額の割合を示す。※2 市民アンケートによる要望等を踏まえたもの。

 20 ~ 25 円/枚 16 ~ 32 円/月・世帯

〔292〕  (5.5~11%)

10 枚/年(45㍑の場合)

資源ごみ

紙類

シー

ル制

ある

いは指

定袋

制)

シール制 ひもで束ねる

指定袋制

 実施あるいは検討している施策の拡充

 新たな取組検討

  行政サー

ビス向上 ふれあい収集(

戸別収集)

・粗大ごみ戸別収集

  資源化促進    せん定枝資源化

  市民活動支援   地域単位での啓発(

リサイクルプラザの補完)

p.77~ p.79~

 制度の導入  新ごみ処理施設の供用開始を鑑み、

できるだけ早期の導入が望ましい

 評価と見直し 一般廃棄物処理基本計画の進捗管理、

見直しにあわせて実施

埋立ごみ 

40 ~ 50 円/枚  23 ~ 32 円/月・世帯

〔78〕  (29.6~41.2%)

小型及び複雑ごみ

有害ごみ

30 枚/年(45㍑の場合)

30 枚/年(45㍑の場合)

 個別の状況に応じた必要額(

枚数)

とする

 ①有料化の運用に必要な経費

 ②不法投棄対策、

ごみ排出抑制対策、

収集サー

ビス対策等に係る経費

 ③処理施設の整備・維持に係る経費

大型ごみ

天災その他の

災害

収入の使途

p.84~

燃やせるごみ

 排出者負担のバランスが保てるごみ処理費用負担の公平性確保

 コスト意識をもっ

たごみ減量化や資源化の取組促進

 ごみの減量による処理・処分経費の削減

指定袋制

単純従量制〔

排出量単純比例型〕

 40 ~ 50 円/枚 208 ~ 291 円/月・世帯

〔1,630〕 (12.8~17.9%)大

掲載ページ p.7~ p.41~ p.70~

指定袋販売額(45リットル相当)

(参考)※2指定袋サイズ 紙

おむつ

使用者

生活保護

受給者

ボランティ

清掃

       報告書       (章・項目)

 ごみ種類

第2章 第3章 有料化制度のあり方 第4章

ごみ処理有料化導入の目的

③ ⑤ ⑥ ⑦制度の導入、評価と見直し徴

収方法

料金体系

料金水準有料化の

有効性

減額免除制度(無料配布枚数等)他施策との併用

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

3

第1章 ごみ処理の現状と目標

1 ごみ処理の現状

廿日市市のごみ処理は、市町村合併前の処理システムを継承しており、特に燃やせるごみ

については複数の施設で処理していることから、県内他市に比べ処理コストが高い傾向にあ

る。そのため、市では処理施設を集約整備するなど効率化を図り、さらに、処理が必要なご

み量を削減することで施設整備コスト等の削減を図るものとしている。

近年のごみ排出量は、平成 14 年 11 月に導入開始した指定袋制の導入を契機に、市民が

ごみ排出抑制に取り組んだ結果として、事業系ごみも含めて減少傾向にあったが、近年は傾

向が鈍化し、平成 23 年度以降は増加傾向にある。(平成16年度のごみ量の増加は台風1

8号の影響による。)

◆図表 1-1-1 市民一人一日平均排出量・年間総排出量

860 875

760

700

600

700

800

900

1,000

1,100

1,200

14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34

1人1日平均排出量

/人・日

《市民一人一日平均排出量》

基本計画策定時の実績値

基本計画策定後の実績値

37,042 37,414

32,551

29,883

25,000

30,000

35,000

40,000

45,000

50,000

14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34

年間

排出

t/年

《年間排出量》

基本計画策定時の実績値

基本計画策定後の実績値

チャレンジ目標

年度

年度

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

4

◆図表 1-1-2 一般廃棄物処理施設の位置

吉和地域

廿日市地域

大野地域

宮島地域

佐伯クリーンセンター 焼却施設 不燃ごみ処理作業場

エコセンターはつかいち RDF製造施設 粗大ごみ処理施設 リサイクルプラザ 保管施設

大野清掃センター 焼却施設 粗大ごみ処理施設

廿日市一般廃棄物最終処分場

佐伯一般廃棄物最終処分場

大野一般廃棄物最終処分場 宮島清掃センター

 中継場 粗大ごみ処理施設 不燃物処理施設

宮島一般廃棄物最終処分場

佐伯地域

◆燃やせるごみ処理施設

◆最終処分場供用開始

廿日市市一般廃棄物最終処分場 H4 150,000 m3

廿日市市佐伯一般廃棄物最終処分場 H6 11,400 m3 H24に埋立終了

廿日市市大野一般廃棄物最終処分場 H6 221,000 m3

廿日市市宮島一般廃棄物最終処分場(新) H12 33,000 m3

廿日市市宮島一般廃棄物最終処分場(旧) S63 29,800 m3

備 考全体容量

★次期一般廃棄物処理施設(ごみ処理施設)

施設別供用

開始年処理方法 処理能力 運転方式

エコセンター

はつかいちH16 RDF製造施設 102 t/日

間欠運転方式

16時間稼働

廿日市市

佐伯クリーンセンターH11 焼却施設 15 t/日

間欠運転方式

8時間稼働

廿日市市

大野清掃センターH8 焼却施設 60 t/日

連続運転方式

24時間連続稼働

廿日市市

宮島清掃センターH5 中継所 - -

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

5

廿日市市のごみ総排出量は、全国の同規模市の平均値より低い状況にあるが、排出されて

いるごみには、食べ残しや手付かず食品が1割程度みられ、排出レベルからもさらなる抑制

は可能と考えられるため、ごみ減量のための一層の取組が必要な状況にある。

◆図表 1-1-2 ごみ総排出量・燃やせるごみ性状、ごみトンあたり処理コスト

〔年間ごみ排出量の実績〕 〔家庭系燃やせるごみ性状〕

〔トンあたり単価(ごみ処理及び維持管理費)〕

(資料:「第 2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画」H25.3)

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

40,000

45,000

50,000

12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23

ごみ

排出

量t/年

年度

宮島地域

大野地域

佐伯・吉和地域

廿日市地域

合計35,542

H14.11 廿日市地域大型ごみ有料化・指定袋制導入

H17.4 佐伯・吉和地域

大型ごみ有料化・指定袋制導入

H18.10 大野・宮島地域大型ごみ有料化・指定袋制導入

再資源化対象

28.6%

排出抑制対象

41.5%

その他

29.9%

分別不徹底

7.8%

資源化可能

20.8%

生ごみ

41.5%

ダンボール

1.0%

紙パック

0.6%

新聞・チラシ類

3.0%雑誌

1.7%

ペットボトル

0.6%

白色トレイ

0.2%

プラスチック製容器

( 5 品目)

0.7%

その他プラスチック製

容器包装類

14.5%

その他紙製

容器包装類

6.3%

手付かず食品

7.7%

食べ残し

3.2%調理くず

30.6%

その他可燃物

28.2%

不燃物

1.7%

42.3

32.939.8

32.327.2 28.0

37.2

53.1

35.6

54.862.8

28.4

50.8

37.740.9

38.732.2

32.632.7

47.0

35.2

54.6

67.4

115.3

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

120.0

140.0

県平

広島

呉市

竹原

三原

尾道

福山

府中

三次

庄原

大竹

東広島市

廿日市市

安芸高田市

江田島市

府中

海田

熊野

坂町

安芸太田町

北広島町

大崎上島町

世羅

神石高原町

トンあたり単価

千円

/t

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

6

2 ごみ排出量削減の目標

平成 25 年3月に策定した「第 2 次廿日市市一般廃棄物処理基本計画」(以下「基本計画」

という。)において、ごみ排出量削減の目標値は、平成 23 年度の排出量に対し、市民一人

一日平均排出量で 100 グラムの削減としている。

この目標値を達成するため、市民が環境にやさしいライフスタイルに取り組むためのイン

センティブ(行動を変化させるような要因)となる施策として、家庭系ごみ処理の有料化導

入を基本計画の重点施策として位置付けている。

◆図表 1-2-1 ごみ処理の目標

◆数値目標

排出抑制目標 家庭系ごみ、事業系ごみの排出抑制の取組推進により、総排出量(集団回収量を含む)を平成 29 年度において 100 グラム(割合で 12%程度)抑制し 760 グラムとする。

再資源化目標 家庭系ごみ、事業系ごみの分別徹底により、古紙類やプラスチック製容器包装類の資源ごみを増加させ、リサイクル率(RDFを除く)を 5 ポイント程度増の 18.4%とする。

最終処分量目標 家庭系ごみ、事業系ごみの排出抑制や分別徹底により、主に焼却残渣量を削減させ、最終処分率は、数値目標年度である平成 29年度において現状を維持する。

〔ごみ総排出量の将来見込〕

※チャレンジ目標

廿日市市ごみ排出量や再資源化量のレベルは、他都市と比べると平均より低いレベルにあるが、「恵まれた環境を未来につなぐまちに」を合言葉に、世界に誇れる環境先進市となるには十分とはいえない。そのため、循環型社会の形成など、環境にやさしく、自然生態系との共生を推進していくため全国トップクラスを目指すものである。

(資料:「第 2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画」H25.3)

977970 962

858 860

760

700

1,042

860

600

700

800

900

1,000

1,100

16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34

一人一日

平均

排出量

g/人

・日

年度

目標達成後

第1次計画

単純推計

数値目標年度(平成29年度)

チャレンジ目標

100グラム削減

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

7

第2章 ごみ処理有料化導入の目的と効果

1 有料化の目的

ごみ処理有料化導入の目的は、基本計画において、①コスト意識をもったごみ排出抑制や

分別徹底の取組、②公平性の確保(排出者責任の原則)、③適正化された処理システムの導

入で経費削減が掲げられている。

ここでは、基本計画に掲げられた3つの導入目的を、一つずつ点検・整理し、次のとおり

とした。

1-1 排出者負担のバランスが保てるごみ処理費用負担の公平性確保

(1) ごみ排出抑制やリサイクルの取組によるごみ排出量と負担額の相違

大量生産、大量消費、大量廃棄していた高度経済成長期には、ごみの処理は衛生処理を目

的とした焼却や埋立処分を行っていたが、最終処分場の不足、さらにはダイオキシン類問題

を契機に、環境にやさしい処理システムが求められている。

こうした中、廿日市市では、リサイクルや適正焼却処理に要するコストが増加しているた

め、ごみの排出抑制、分別徹底を市民、事業者に求めてきた。

市民等の取組をみると、生ごみ処理機等の活用により生ごみを堆肥化している家庭、新聞

紙等を集団回収、あるいは資源品として分別している家庭などがあげられる。

平均的な家庭(世帯)が古紙類等の資源化を促進することで、燃やせるごみの排出量はそ

れまでの 7 割程度、それに加えて生ごみ堆肥化に取り組むことで3割程度になると試算した。

この試算によると、ごみ減量に努めている家庭と平均的な家庭とのごみの排出量の差は3倍

以上となる。

一方で、ごみ処理に要するコストは、税金等により賄われており、燃やせるごみでは、一

世帯あたりの負担額は平成 23 年度において 19,600 円となっている。ごみ排出量に3倍以

上の差があるため、ごみ減量に努めている家庭と平均的な家庭とでは図表 2-1-2 のとおり、

ごみ排出量(指定袋一袋あたり)の負担額が3倍以上の差となる。

排出者負担のバランスが保てるごみ処理費用負担の公平性確保

コスト意識をもったごみ減量化や資源化の取組促進

ごみの減量による処理・処分経費の削減

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

8

◆図表 2-1-1 ごみ排出抑制への取組の違いによる燃やせるごみ排出量(試算)

◆図表 2-1-2 燃やせるごみコスト負担のイメージ(試算)

その他可燃物 厨芥類 古紙類・プラ類

重量割合 30% 40% 30%

120kg/年(30枚) 160kg/年(40枚) 120kg/年(30枚)

年間排出量: 400kg45L指定袋: 100枚

120kg/年(30枚) 160kg/年(40枚)

年間排出量: 280kg45L指定袋: 70枚

120kg/年(30枚)

年間排出量: 120kg45L指定袋: 30枚

※平均的な家庭 年間排出量(400kg/年)=450g/人・日(H24)×2.4人/世帯×365日

 年間指定袋使用枚数(100枚/年)=400kg/年÷4kg/枚(45L)

平均的な家庭

古紙類などの資源化を促進した家庭

さらに、生ごみ堆肥化に取り組んだ家庭

排出量年間

負担額

排出量あたり負担額

kg/年 円/世帯 円/kg

平均的な家庭 400kg 49

古紙類等の資源化促進に取組んだ家庭 280kg 70

さらに生ごみ堆肥化に取り組んだ家庭 120kg 163

19,600

※平成23年度年間負担額(20,500円/世帯・年)=約960,000千円÷48,974世帯

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

9

(2) ごみ処理の公共性

公共事業には、特定の家庭等を対象に受益者負担を原則とした施設整備・運営を行ってい

る公共下水道事業や水道事業、不特定多数を対象に公平な負担(税による)を原則とした施

設整備・運営を行っている道路事業等がある。

ごみ処理事業は、行政の責務として行うことが必要で、誰もが同じようにごみを出してい

た時代には、不特定多数を対象として行っていたが、ごみ減量やリサイクルに努めごみ排出

量に違いを生じている今日においては、受益者負担を考慮すべきものである。

ただし、ごみ減量に努めている家庭においても、ごみ処理施設は、基本的にいつでも利用

できるインフラ(インフラストラクチャー(infrastructure)の略称で水道や道路、電力網

などの社会基盤のこと)であり、均等な負担も必要である。

◆図表 2-1-3 代表的な公共事業と受益者負担レベル

例 例

火葬場

例 例

大 

← 

受益

者負

担 

→ 

人によって必要性が異なり、民間にはあまりないサービス

公共的 専ら行政が提供する市民生活上必 要 な 基 礎 的サービス

漁船等巻上施設 道路・河川

公民館・集会所 小・中学校

選択的(特定)

大 ← 受益者負担 → 小

基礎的(不特定多数)

人によって必要性が異なり、民間にもあるサービス

市民生活上必要で民間にもあるサービス

プール 定住促進住宅

温泉施設民間的

ごみ処理事業は、行政の責務として

行うことが必要であり、不特定多数の

市民が利用する、なくてはならない事

業です。しかし、ごみの排出量(利用の大

小)に違いがある今日においては、受

益者負担を考慮すべき事業です。

本市では、事業系ごみについて、本

主旨に基づく処分手数料を設定してい

ます。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

10

(3) まとめ

ごみを減らして環境保全や経費削減を図ることは、多くの市民が肯定的であると考えられ

るが、ごみ減量の取組状況によりごみの排出量に差があることを踏まえると、すべての市民・

事業者がごみ減量や分別の徹底に取り組むための前提として、ごみ処理費用負担の公平性が

不可欠であると考えられる。

ごみ処理の有料化導入の目的として、次のとおり排出者負担のバランスが保てるごみ処理

費用負担の公平性確保を掲げるものとする。

排出者負担のバランスが保てるごみ処理費用負担の公平性確保

ごみ処理施設はなくてはならないインフラ(均等な負担も不可欠)

世帯構成などの生活様式や介護世帯などの個別事情、さらには市街地や山村地域な

どの立地条件が多様な廿日市市において、家庭等のごみ排出量は大小を生じる。

また、生活する上でまったくごみを出さない人はいないと思われ、ごみの収集や焼

却施設等は不可欠で、常に稼働しておくことが求められる。

ごみ排出抑制等への取組を実践する動機付けを高めるための負担

税金を財源とするごみ処理事業は、ごみをたくさん出しても、まったく出さなくて

も税金として支払う額は変わらない。ごみの適正処理は、すべての市民・事業者に不

可欠であり、共通問題であると考えられる。そのため、ごみ排出抑制等への努力が報

われるシステム(仕組)が必要である。

ごみ処理に要する費用を明確にし、ごみ排出量に応じて一定の負担を市民・事業者

に求めることで、ごみ排出抑制や分別徹底への取組を実践するためのインセンティブ

(動機づけ)を高める効果を期待する。

排出者負担のバランスが保てる負担(公平性)確保

ごみ処理施設はなくてはならないインフラであることを踏まえ、均等な負担に加

え、排出者責任の原則から排出量に応じた負担を求め、排出者負担のバランスが保て

るごみ処理費用負担の公平性を確保するものとする。

手数料

手数料

手数料

減量等の活動

減量等の活動

減量等の活動

有料化による排出者負担

ごみ排出抑制に取り組むこと

で排出量は削減され、ごみ処

理手数料は小さくなる。

ごみ排出抑制に取り組まない

と排出量は多くなり、ごみ処

理手数料は大きくなる。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

11

1-2 コスト意識をもったごみ減量や資源化の取組促進

(1)期待される市民等の意識変化

ごみ処理の有料化を導入すると、ごみの排出量に応じた費用負担の発生により、市民等は

処理費用を意識し、ごみの排出に係る意識改革につながることが期待される。

市民の意識変化による具体的な行動として、ごみの発生が少ない簡易包装製品や詰替製品

の購入、調理時に食品を使い切るエコクッキングの実施、ものを大事に使い、長く使えるも

のの購入などがあげられ、ごみの排出抑制効果が期待される。

(2)導入自治体における市民等の意識変化

導入自治体における市民等の意識変化は、導入後の可燃ごみ量の減少、分別徹底による資

源ごみ量の増加により確認できると考える。

平成20年4月に有料化を導入した大阪府泉南市(廿日市市と都市類型区分が同一)を例

として、導入前後のごみ排出量等を図表 2-1-4 に示した。

有料化導入前後で、総ごみ量及び可燃ごみ(燃やせるごみ)量の減少がみられ、資源ごみ

の増加傾向が確認できる。

◆図表 2-1-4 導入後のごみ排出抑制等の効果

(資料:「一般廃棄物処理実態調査結果」環境省 HP (http://www.env.go.jp/recycle/waste_tech/ippan/index.html))

1,028 1,039 1,0491,075

1,120

1,111

1,107 1,111

1,156

1,176

952974 958 941 942

635 637 625 634 640615 606 606 601 598

416440 422 413 418

40 38 44 43 43 41 40 41 43 53 71 91 84 71 73

0

200

400

600

800

1,000

1,200

H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25

1人1日

平均

排出

量g/人・

年度

総ごみ

家庭系可燃ごみ

家庭系資源ごみ

大阪府泉南市(平成20年4月開始)

行政区域内人口:64,862 人(H24) 都市類型区分 :Ⅱ-1 指定袋料金 :45円/枚

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

12

(3)排出抑制、資源化促進効果

ごみ処理の有料化を導入した場合に期待できる排出抑制効果、資源化促進効果について、

ごみ処理の有料化を導入している全国の 450 市区の可燃ごみ排出量、資源ごみ排出量を有料

化導入開始年度別に集計し、有料化導入前後の排出量を比較することにより、その効果を確

認した。

なお、排出量のデータが平成10年度から平成24年度のものであることから、導入前後

の排出量が確認できるよう、平成 13 年度以降、平成 21 年度までに有料化を導入した市区

に限定して集計した。

ア 可燃ごみ排出抑制効果

ごみ処理の有料化を導入した全国市のごみ排出量を集計した結果、家庭系可燃ごみ排出量

は、導入後において 10~20%程度低減している。

また、導入後の排出量は、おおむね横ばいで推移しており、その効果は継続している。

◆図表 2-1-5 導入後の家庭系可燃ごみ排出量推移(導入前後の排出量比率)

(資料:「一般廃棄物処理実態調査結果」環境省 HP)

注)

1.ごみ処理の有料化を導入している全国市区の 1 人1日平均排出量について、有料化開始前

年の値を 1.0 とした比率を求め、折れ線グラフで示す。

2.各折れ線グラフの始め(左側)の点は平成 10 年度で、終わり(右側)の点は平成 24 年

度を示す。(例 黒色グラフ)

0.6

0.7

0.8

0.9

1.0

1.1

1.2

1.3

1.4

1.5

-11-10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

基準

年(

開始

前年

)を

「1.

0 」

とし

た場

合の

排出

量比

年次( 基準年 = 有料化開始前年 )

平成20年度開始(5年経過)

平成19年度開始(6年経過)

平成18年度開始(7年経過)

平成17年度開始(8年経過)

平成16年度開始(9年経過)

平成15年度開始(10年経過)

平成14年度開始(11年経過)

基準年

H10

H24

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

13

イ 資源化の促進効果

資源ごみ排出量は、導入後において5~30%程度増加しており、ごみの排出行動において、

資源ごみへの排出が促進されていると考えられる。

ただし、新たな分別の開始(資源ごみの回収品目の追加等)による量の変動も含まれてい

ると想定される。

◆図表 2-1-6 導入後の家庭系資源ごみ排出量推移(導入前後の排出比率)

(資料:「一般廃棄物処理実態調査結果」環境省 HP)

注)

1.ごみ処理の有料化を導入している全国市区の 1 人1日平均排出量について、有料化開始前

年の値を 1.0 とした比率を求め、折れ線グラフで示す。

2.各折れ線グラフの始め(左側)の点は平成 10 年度で、終わり(右側)の点は平成 24 年

度を示す。(例 オレンジ色グラフ)

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

4.0

4.5

5.0

-11-10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

基準

年(

開始

前年

)を

「1.0 」

とし

た場

合の

排出

量比

年次( 基準年 = 有料化開始前年 )

平成20年度開始(5年経過)

平成19年度開始(6年経過)

平成18年度開始(7年経過)

平成17年度開始(8年経過)

平成16年度開始(9年経過)

平成15年度開始(10年経過)

平成14年度開始(11年経過)

基準年

H10

H24

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

14

(4) まとめ

ごみ処理の有料化導入目的として、次のとおりコスト意識をもったごみ排出抑制や資源化

の取組促進を掲げるものとする。

コスト意識をもったごみ排出抑制や資源化の取組促進

ごみの流れ(排出抑制や資源化促進)を誘導

ごみ処理の有料化の導入により、費用負担を軽減しようとする意識が生まれ、ご

みの排出抑制や資源化促進に取り組む市民・事業者が増えることが期待される。

実際に導入した全国市におけるごみ排出量は10~20%減少し、一方で、資源ご

み量は増加しており、その傾向は継続している。

ごみ処理の有料化を、ごみの流れを誘導する手法とし、ごみの排出抑制や再生利

用を促進するものとする。

燃やせるごみ

燃やせるごみ

資源ごみ

排出抑制排出抑制

資源化促進ごみ処理の

有料化導入

ごみの流れを誘導

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

15

1-3 ごみの減量による処理・処分経費の削減

(1) ごみ排出抑制や資源化促進により削減できる経費

廿日市市のごみ処理に要するコストは、市民が排出するごみを定期的に集めてまわる収集

運搬費、燃やせるごみを焼却処理又はごみ固形燃料化するなどの中間処理費、焼却残渣など

を埋立処分するための最終処分費である。

このうち、収集運搬費は、ごみの量が少なくなったとしても市内の公衆衛生を保つために

は定期的な収集が必要であるため、目に見えて減少することはない。同様に、中間処理費に

ついても施設を稼働するために必要な人件費等は、固定費として必要な経費である。

一方で、ごみ量に応じて必要となる経費、中間処理において燃料費や薬品費などであるが、

これらは処理量に応じた費用となる。また、最終処分場は容量が限られた使い切りの施設で

あるため、埋立を行うことで、単年ごとの経費だけではなく将来の施設整備コストを消費し

ているといえる。

◆図表 2-1-7 現状の処理経費を前提としたコスト削減効果のイメージ

※概念を示しています。人件費等においても変動費となる場合がある。

(2) 新システムの整備に要する経費の適正化

廿日市市の燃やせるごみ処理は、複数の施設を集約化してエネルギーを効率的に利用する

施設に更新するとされている。

ごみの排出抑制や資源化が不十分である場合、施設の規模は大きくすることが必要となり、

整備コスト、維持管理コストは、ごみ排出抑制や資源化促進が図られた場合に比べ大きくな

る。

◆図表 2-1-8 新システムに要する費用(ごみ排出抑制や資源化促進による効果のイメージ)

固定費固定費

変動費変動費

削減

人件費や車両費など、

機能を維持するために

必要な経費

変動費の削減排出抑制や資源化促進

により処理量が減らす

と変動費を削減できる。電力費や燃料費、薬品

費など、処理量に応じ

て必要な経費

ごみ排出抑制・資源化促進

燃やせるごみ

燃やせるごみ

資源ごみ

排出抑制規模の大きい

施設が必要資源化できる古紙類

を処理するための能

力も必要となる。

必要最小限の

施設でよい排出抑制や資源化促進

された後の量を適正処

理する能力でよい。ごみ排出抑制・資源化促進

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

16

(3) まとめ

ごみ処理の有料化導入目的として、次のとおりごみの減量による処理・処分経費の削減を

掲げるものとする。

ごみの減量による処理・処分経費の削減

施設維持管理の削減

ごみ減量や資源化を進め、処理に要するコスト(処理量に応じて必要となる変動

費)を削減するものとする。

排出量に適した処理システムの導入

ごみ排出抑制や資源化が進めば排出されたごみ量に適した処理システムを構築す

ることができる。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

17

2 有料化の効果

ごみ処理有料化導入の効果については、国が示す「ごみ処理の有料化に期待する効果」を

もとに、有料化先行都市のごみ排出状況等から、期待する効果及び導入により生じる課題に

ついて、次のとおり整理し、設定した。

課題の対処方針については、第3章以降に示すこととする。

◆ごみ処理の有料化に期待する効果と課題

目 的 効 果 課 題 課題の対処方針

排出者負担の

バランスが保てる

ごみ処理費用負担の

公平性確保

負担の

公平化

ごみ排出量に応じた

費用負担を明確にで

きる。

要介護世帯や乳幼児の

いる世帯では、紙おむ

つ等のごみ減量の困難

性が高く、過度な料金

負担となる。

第3章

5 減額免除制度

の導入

コスト意識をもった

ごみ減量化や資源化

の取組促進

住民意識

の向上

ごみ処理費用やごみ

出しルールへの関心

が高まる。

分別不徹底のごみ出し

や自家処理(焼却)な

どが増え、地域でのト

ラブルが増加する。 第3章

7 他施策との併

用 循環型社会

の実現

ごみの発生が少ない

製品やサービスなど、

拡大生産者責任の考

え方が浸透する。

不法投棄や経済活動の

低迷を助長することに

なる。

ごみの

排出抑制

経済的負担を軽減す

るために、ごみ排出抑

制や資源化への取組

が促進される。

経済的負担に順応する

ことで、ごみ減量行動

が鈍化される。 第3章

3 手数料の料金

水準

分別徹底による

リサイクルの促進

資源ごみの手数料負

担を小さくすること

により、資源物の流れ

をコントロールでき

る。

資源ごみに燃やせるご

みなどの不適物が混入

する。

ごみの減量による

処理・処分経費の

削減

財政負担の軽減

ごみ排出抑制により、

ごみ処理施設の維持

管理費の削減、最終処

分場の延命化が図れ

る。

新たに整備する新施

設の能力を最適化で

きる。

手数料水準や収集体制

の見直しによっては、

財政負担が増加する場

合がある。

第4章

2 制度の評価と

見直し

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

18

2-1 国が示すごみ処理の有料化に期待する効果

国においては、ごみ処理の有料化に期待する効果として、住民や事業者の意識改革による

ごみ排出量の抑制や資源化の促進をあげ、その結果として処理コストや環境負荷の削減をあ

げている。

ここでの検討では、基本計画に示す将来ごみ排出量等を前提に、コスト、環境保全に着目

して効果の検討(表中※)を行った。

◆図表 2-2-1 国が示すごみ処理の有料化に期待する効果

目的 期待する効果の概要

排出抑制や

再生利用の推進

焼却施設や最終処分場などの処理施設規模の抑制・最終処分場の延命化

(一般廃棄物の排出量の抑制による)

温室効果ガスの排出抑制※

(焼却処分量の削減による)

分別の促進(燃やせるごみの減量)及び資源回収量の増加※

(手数料は可燃ごみ等に対し、資源ごみは低額水準又は無料とした場合)

公平性

の確保

費用負担の公平性確保

(排出量に応じた費用負担による)

住民や事業者

の意識改革

住民や事業者が処理費用を意識し、ごみ排出に係る意識の改革

(市町村が、住民や事業者に対し処理費用等に関する説明機会の増による)

住民の取組

・簡易包装製品や詰替製品など廃棄物の発生が少ない商品の選択

・不用・不急の商品購入の抑制

・製品の再使用の促進

事業者の取り組み

・分別の徹底、再利用の促進などによる発生抑制

その他の

効果

環境負荷及び収集運搬費用や処理費用の低減※

(排出抑制や再生利用の促進による)

循環型社会の構築に向けた一般廃棄物に係る施策の充実

(手数料収入を廃棄物関連施策の財源に充てた場合)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

19

2-2 ごみ排出抑制、資源化促進効果

(1) 効果の確認

ごみ処理の有料化導入により、ごみ排出抑制による可燃ごみ量の減少と資源化促進行動に

よる資源ごみの増加が期待される。

「1 有料化の目的」の排出抑制、資源化促進効果の確認の際にも、有料化導入年度別に有

料化導入前後の排出量を集計して比較したが、ここでは、指定袋料金別に可燃ごみ排出量、

資源ごみ排出量を集計し、有料化導入前後の排出量の比較により、その効果を確認した。

(2) ごみ排出抑制、資源化促進効果

ア 可燃ごみ(燃やせるごみ)排出量

可燃ごみ(燃やせるごみ)の排出量は、有料化開始前後で低減しており、効果が確認でき

た。また、開始後の排出量は横ばいで推移し効果は維持されている。

料金別には、料金の高い場合に前後の差が大きい傾向にあった。有料指定袋1枚の料金が

20 円以下の場合には効果が小さい傾向にあり、インセンティブが働く料金設定が必要であ

る。なお、開始時期による明確な傾向は確認できなかった。

◆図表 2-2-2 可燃ごみ(燃やせるごみ)の推移

指定袋料金別(代表として平成18年に導入した市区の平均)

(資料:「一般廃棄物処理実態調査結果」環境省 HP(http://www.env.go.jp/recycle/waste_tech/ippan/index.html))

※可燃ごみ(燃やせるごみ)の 1人1日平均排出量を、有料化開始前年の値を 1.0とした場合の比率で示した。

0.6

0.7

0.8

0.9

1.0

1.1

1.2

1.3

1.4

1.5

-11-10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

基準

年(

有料

化開

始前

年)

を「

1.0 」

とし

た場

合の

排出

量比

年次( 基準年 = 有料化開始前年 )

~20円/枚

20.1~30円/枚

30.1~40円/枚

40.1~50円/枚

50.1~60円/枚

60.1円/枚~

合計

基準年

※50.1~60円/枚のデータなし

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

20

イ 資源ごみ排出量

資源ごみは、可燃ごみ(燃やせるごみ)の有料化と同時に新たな分別(資源ごみの回収品

目の追加等)を開始している自治体もあることが想定され、資源化促進効果は可燃ごみ(燃

やせるごみ)ほど、明確ではない。しかし、有料化開始前後において排出量に差を生じてお

り、効果はあるものと考えられる。

◆図表 2-2-3 資源ごみの推移

可燃ごみ指定袋料金別(代表として平成18年に導入した市区の平均)

(資料:「一般廃棄物処理実態調査結果」環境省 HP(http://www.env.go.jp/recycle/waste_tech/ippan/index.html))

※資源ごみの 1人1日平均排出量を、有料化開始前年の値を 1.0とした場合の比率で示した。

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

4.0

4.5

5.0

-11-10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

基準

年(

開始

前年

)を

「1.0 」

とし

た場

合の

排出

量比

年次( 基準年 = 有料化開始前年 )

~20円/枚

21~30円/枚

31~40円/枚

41~50円/枚

51~60円/枚

61円/枚~

合計

基準年

※50.1~60円/枚のデータなし

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

21

2-3 コスト削減効果

(1) 前提条件

廿日市市では、基本計画において今後のごみ排出量とごみ排出抑制等の目標値を定めてい

る。基本計画では、ごみ排出抑制により燃やせるごみ中の生ごみ等を削減し、さらに、燃や

せるごみ中の古紙類等を資源ごみとして排出し、資源化を促進するものとしている。

ここでの検討は、基本計画に示す将来ごみ量等を前提とする。

◆図表 2-2-4 効果の検討に用いる将来ごみ量(平成 29 年度見込み値)

注)

・目標値達成(100%)は、基本計画に示した目標値達成の場合である。

・目標値達成(50%)は、現状推移(目標値を設定しない場合)と目標値達成(100%)の平均値である。

(2) 維持管理費

ごみ処理量の削減による処理に要する費用の算定は、概略検討としてごみ処理量に比例し

て増減する代表的なコストを抽出し、これに単価等を考慮して費用の算定を行った。

◆図表 2-2-5 削減効果を試算した維持管理費

区 分 検討項目 概要

収集運搬費 燃料費 労務費

燃やせるごみ排出量が減ると、収集車両による収集回数が減り、もって収集地区から処理施設までの運搬距離、作業時間が減少する。

走行距離に応じて必要な燃料費を燃費から試算した。 また、作業時間を前提とした労務費を試算した。

燃やせるごみ処理費

燃料費 燃やせるごみ排出量が減ると、処理施設の燃料使用量が減少する。

処理量あたりの使用量から試算した。

RDF処理 関連費用

燃やせるごみ排出量が減ると、製造されるRDF量が減少する。

RDF関連の委託単価から費用を試算した。

現状推移目標値達成

(50%)目標値達成(100%)

燃やせるごみ 29,884t/年 27,120t/年 24,356t/年

( )は現状推移を100とした比率 (100) (91) (82)

資源ごみ 2,724t/年 3,370t/年 4,015t/年

埋立ごみ 808t/年 808t/年 808t/年

小型及び複雑ごみ・大型ごみ 1,891t/年 1,891t/年 1,891t/年

合計 35,307t/年 33,189t/年 31,070t/年

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

22

ア 収集運搬費

収集運搬は、収集地区においてごみを集めて処理施設に運搬するもので、燃やせるごみを

例にとると、収集日あたりの往復回数は廿日市地域で 2~4回程度である。ごみ量が減ると

往復回数(あるいは延べ台数)が減り、作業時間や燃料使用量が減ることとなる。

これにより、収集運搬費の削減が期待される。

◆図表 2-2-6 収集運搬費の削減効果(比率)

※ 収集運搬費の試算は、現状の収集運搬委託費、収集状況(収集時間や収集回数など)

を前提として行ったものであり、期待値として扱うものである。

※ 平成 23 年度の燃やせるごみの収集運搬費は、市全体で 1.8 億円程度である。

イ 燃やせるごみ処理費

燃やせるごみの処理施設では、処理量が減ると焼却施設における助燃料、RDF 製造におけ

る乾燥用燃料の使用量等が減ることとなる。これにより燃料代の削減、固形燃料を利用する

ための費用の削減が期待できます。また、新施設の整備に要する経費も適正化できる。

◆図表 2-2-7 燃やせるごみ処理費の削減効果(比率)

※ 燃やせるごみ処理施設の維持管理費の試算は、現状の維持管理費に対し処理量の減少

量による燃料単価、あるいは固形燃料利用単価を乗じて削減額を試算したものであり、

期待値として扱うものである。

※ 平成 23 年度の燃やせるごみ維持管理費は、合計で 11.2 億円程度である。

現状推移 目標値達成(50%) 目標値達成(100%)

1.00 0.920.84

0.08 0.16

削減費

収集運搬費

現状推移 目標値達成(50%) 目標値達成(100%)

1.00 0.980.96

0.02 0.04

削減費

施設維持管理費

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

23

2-4 環境保全効果

ごみ排出抑制や資源化促進により処理対象量が減少すると、処理に必要な燃料使用量も減

少するため、温室効果ガスの削減にも寄与できる。

ここでは、収集運搬車両並びに現有施設において使用する燃料の減少による温室効果ガス

の削減量を試算した。

◆図表 2-2-8 削減効果を試算した項目

区 分 検討項目 概要

収集運搬 燃料使用量 燃やせるごみ排出量が減ると、収集車両による収集回数が減り、もって収集地区から処理施設までの運搬距離、作業時間が減少する。

走行距離に応じて必要な燃料使用量をもとに、温室効果ガス排出量を試算した。

燃やせるごみ 処理施設

燃料使用量 燃やせるごみ排出量が減ると、処理施設において燃料の使用量が減少する。

使用量をもとに、温室効果ガス量を試算した。

◆図表 2-2-9 温室効果ガス削減効果(比率)

※ 温室効果ガスの試算は、ごみ排出抑制による燃料使用量に排出係数を乗じて試算した

ものであり、期待値として扱うものである。

※ ごみ処理全体の排出量は、16,000t-CO2としている。

現状推移 目標値達成(50%) 目標値達成(100%)

1.00 0.980.94

0.02 0.06

削減量

排出量

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

24

3 現行の指定袋制の目的と効果

現行の指定袋は、市民がごみ袋を容易に入手できる制度とするため、市が指定袋の規格(素

材、大きさ等)を定め、製造から販売まで民間ルートを活用した「認定製」とし、販売は自

由流通、市場価格となっている。

指定袋の販売額には市への処理手数料は含まれていないが、平成25年9月に市民を対象

に実施した「ごみ処理に関するアンケート調査」において、「現状の指定袋制が有料化では

ないことを知らなかった」という意見があり、処理手数料が含まれていると考えている市民

も一定数以上いると思われる。

そのため、合併時の各市町村の指定袋制の導入状況、廿日市市での導入の目的と効果につ

いて確認し、また、第2章2節で検証した有料化に期待する効果と比較して検証した。

3-1 合併時の各市町村の指定袋制の導入状況

廿日市市の指定袋制は、大型ごみの有料化の導入と同時に平成14年11月に導入された

が、導入後の平成15年3月に佐伯町、吉和村と、平成17年11月に大野町、宮島町と合

併しており、合併時の各市町村での指定袋制等の導入状況について確認した。(図表2-3-

1)

合併時の各市町村は、吉和村以外では指定袋制が導入されており、大型ごみ等一部のごみ

を除き、価額に処理手数料が含まれない指定袋による排出となっていた。指定袋制が導入さ

れていなかった吉和村では、山県郡西部衛生組合にごみ処理業務を委託しており、処理券(任

意のごみ袋にごみ処理券を貼付して排出)による処理手数料の徴収を行っていた。

指定袋制の導入時期は、佐伯町が昭和50年代と一番早く、続いて大野町の平成6年4月、

宮島町の平成11年10月、廿日市市の平成14年11月の順番となる。

指定袋の取扱いは、廿日市市と宮島町では自由流通、市場価格によるものとし、佐伯町、

大野町では商工会等が取扱いを行い、価格はごみ種別、袋の容量により定められていた。

合併後は、佐伯地域、吉和地域は平成17年4月1日から、大野地域、宮島地域は平成1

8 年10 月1日から、1年から2年の期間を経て廿日市市の制度に統一している。

なお、吉和村は合併時に指定袋制を導入していなかったが、吉和地域は廿日市市の制度に

統一される平成17年3月31日まで、山県郡西部衛生組合へのごみ処理委託を継続してお

り、当該衛生組合が平成15年4月1日から処分手数料の指定袋による徴収を開始したこと

により、脱退までの2年間は有料指定袋を使用している。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

25

◆2-3-1 合併時の各市町村の指定袋制等の導入状況

※吉和地域の有料指定袋の価格(平成15年4月1日から平成17年3月31日まで)

廿日市市 佐伯町 吉和村 大野町 宮島町

指定袋 指定袋・処理券 処理券 指定袋 指定袋

平成14年11月 昭和50年代 - 平成6年4月 平成11年10月

無 無 有 無 無

有(処分手数料)

無有

(処分手数料)有

(収集運搬手数料)有

(収集運搬手数料)

指定袋・処理券 自由流通佐伯町商工会(町内小売店)

大野クリーンアップ商店会(町内小売店)

自由流通

大型ごみ処理手数料

大型ごみ券大型ごみ処分手数料納付券取扱店(収納事務委託)

手数料の町への歳入無し 大野町役場宮島町環境管理センター

可燃ごみ 30円/枚

(大30L)126円/10枚(小20L)115円/10枚

不燃ごみ等 70円/枚

(不燃30L)189円/10枚(資源30L)168円/10枚

大型ごみ

200円/枚

大 2m以上       3枚中 1m以上  2m未満 2枚小 30cm以上 1m未満 1枚

20円/個 30円/枚 525円/個

排出する物に応じて大型・中型・小型に分類

大型 1,050円/個中型  525円/個小型  315円/個

指定袋の価格は市場価格による

指定袋・処理券

指定袋・処理券への手数料の付加

(大型ごみを除く)

大型ごみの有料化

販売・納付方法

山県郡西部衛生組合(吉和村役場)

販売・納付額

指定袋の価格は市場価格による

(大袋)20円/枚(小袋)16円/枚

指定袋制の導入時期

合併平成15年3月1日

平成17年11月3日

燃えるごみ 大 30L 50円/枚

小 18L 30円/枚

プラスチックごみ 45L 30円/枚

燃えないごみ(資源物) 30L 50円/枚

燃えないごみ(不燃物) 30L 50円/枚

粗大ごみ利用券 400円/個

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

26

3-2 廿日市市の指定袋制の導入の目的と効果

(1) 導入の目的

指定袋制の導入の目的と効果について、直近に制度が導入され、現行の指定袋制の基本と

なった廿日市市(合併後は廿日市地域)について確認した。

指定袋制の導入については、平成14年3月本審議会において、「指定ごみ袋制を導入し、

分別の徹底を図ることが必要である。」と提言している。

これは、平成13年に稼働したリサイクルプラザをはじめ、ごみ固形化燃料(RDF)施設

の整備などにより、廿日市市がより一層ごみの資源化の推進と適正処理を図っていく上で、

各世帯での正しい分別が適正に行われることが不可欠と考えられたためである。

この提言を受け、各世帯での正しい分別が行われることを目的に導入され、市民がごみ袋

を容易に入手できる制度とするため、市が指定袋の規格(素材、大きさ等)を定め、製造か

ら販売まで民間ルートを活用した「認定製」としている。

(2) 導入の効果

指定袋制の導入の効果については、廿日市市(合併後は廿日市地域)の制度導入前後のご

み排出量の変化により確認した。(図表 2-3-2)

指定袋制、大型ごみ有料化導入の翌年度である平成 15 年度は、実施の前年度である平成

13 年度の数値と比較してごみ排出量の減少が見られる。(平成 16 年度のごみ排出量の増加

は、台風 18 号の影響)

ごみ種類別に見ると、有料化を導入した大型ごみの減少が一番大きく、平成13年度と比

べて平成 15 年度は 49%減少し、平成17年度以降は 47%から 52%、おおよそ 50%減

少した状態を維持している。

資源ごみは、平成 13 年度と比べて平成 15 年度は 38%減少し、ここ何年度かは年度によ

り多少の増減はあるが、大型ごみ同様減少した状態を維持している。

埋立ごみについては、平成 15 年度に 25%減少し、翌年度にごみ量が増加したものの、以

降は減少している。

燃やせるごみは、他のごみと比べて制度導入前後の減少率が低く、平成 15 年度は 2%の

減少にとどまっているが、それ以降も緩やかに減少し、平成22年度では平成 13 年度と比

べて 14%のごみ排出量が減少している。しかし、平成 23 年度からは増加率は低いものの、

増加に転じている。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

27

ごみ排出量の変動は、景気や環境に対する全国的な意識変化など社会情勢の影響を受けて

おり、ごみ排出量の変動を制度の導入によるものと判断することは難しいが、大型ごみ、資

源ごみ、埋立ごみについては、制度の導入を境界に明らかにごみ排出量が減少しており、制

度の導入の影響を受けていることが分かる。

ごみ排出量の減少が一番顕著な大型ごみについては、大型ごみの有料化導入によるものと

考えられるが、資源ごみ、埋立ごみについては、排出方法など大型ごみとは分別がはっきり

分かれていることから、大型ごみの有料化によるというよりも,指定袋制の導入による分別の

徹底、排出抑制によるごみ量の減少と考えられる。

燃やせるごみについては、他のごみ種別のように明らかな変動ではないが、資源ごみ、埋

立ごみに指定袋制の導入の影響が出ていることから、燃やせるごみの平成22年度までの排

出量の減少と、平成23年度からの増加傾向についても、指定袋制の導入による影響は否定

できない。

◆図表 2-3-2 ごみ量の推移(廿日市地域)

22,214

22,397

22,000 21,926

22,208

21,437 21,431

20,418

19,721

19,674

19,160

19,433 19,378

19,620

2,331

2,691

2,356 1,677 1,748

1,902

1,682 1,616

1,429 1,402 1,414 1,506

1,412 1,433

850 973

857 726 949

798 794 764 718 630 576 545 523 525

3,080

2,709

3,053

1,378

1,777 1,460 1,504

1,410 1,326 1,373 1,366 1,380 1,291

1,466

717 639

547 600

518 474 460 498 531 517 507 508 468

412

16,000

17,000

18,000

19,000

20,000

21,000

22,000

23,000

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25

燃やせるごみ (単位 t)

燃やせるごみ以外 (

単位 t)

燃やせるごみ

資源ごみ

埋立ごみ

粗大ごみ(小型及び

複雑ごみ含む)

集団回収量

平成14年11月

指定袋制・大型ごみ有料化導入

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

28

3-3 ごみ処理有料化に期待する効果と指定袋制の効果の比較

第2章2節「有料化の効果」では、国が示す「ごみ処理の有料化に期待する効果」をもと

にごみ処理の有料化に期待する効果について整理したが、この期待する効果と現行の指定袋

制の効果とを比較し、図表 2-3-3 にまとめた。

◆図表 2-3-3 ごみ処理有料化に期待する効果と指定袋制の効果の比較

目 的 効果 ごみ処理有料化に

期待する効果 指定袋による効果

排出者負担の

バランスが保てる

ごみ処理費用負担の

公平性確保

負担の

公平化

ごみ排出量に応じた費用

負担を明確にできる。 ×

指定袋の販売額に処理手数料が

含まれていないため、ごみ排出

量に応じた費用の負担とはなっ

ていない。

コスト意識をもった

ごみ減量化や資源化

の取組促進

住民意識

の向上

ごみ処理費用やごみ出し

ルールへの関心が高まる。 ○

分別への意識が高まり、ごみ排

出量の減少が見られた。

循環型社会

の実現

ごみの発生が少ない製品

やサービスなど、拡大生産

者責任の考え方が浸透す

る。

ごみの発生が少ない製品、長く

使用できる製品を選択するよう

になり、ごみの排出量が減少し

た。

ごみの

排出抑制

経済的負担を軽減するた

めに、ごみ排出抑制や資源

化への取組が促進される。

分別の徹底により、ごみの排出

抑制、資源化への取組が促進さ

れ、ごみ排出量が減少したが、

燃やせるごみについて、平成 23

年度から増加傾向に転じてい

る。

分別徹底による

リサイクルの促進

資源ごみの手数料負担を

小さくすることにより、資

源物の流れをコントロー

ルできる。

分別の徹底、住民意識の向上に

より、資源物の再利用など、資

源化への取組が促進された。

ごみの減量による

処理・処分経費の

削減

財政負担の軽減

ごみ排出抑制により、ごみ

処理施設の維持管理費の

削減、最終処分場の延命化

が図れる。

新たに整備する新施設の

能力を最適化できる。

中身の見える指定袋の使用によ

り、分別が徹底され、収集及び

処理施設搬入時の確認作業が軽

減された。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

29

第3章 有料化制度のあり方

1 手数料の徴収方法

手数料の徴収方法は、現行の(処理手数料含まない)指定袋を使用しての排出が広く市民

に認知、実践されていることから、「大型ごみ」以外のごみについては「指定袋による徴収」

が有効である。

また、既に有料化を実施している「大型ごみ」については、「シールによる徴収」の継続が

有効である。

現行で指定袋を使用せずひもで束ねての排出としている、「資源ごみ」の「紙類」について

は、「シールによる徴収」の有効性も認められ、検討が必要である。

ごみ種類 有効な徴収方法

燃やせるごみ

指定袋による

埋立ごみ

小型及び複雑ごみ

有害ごみ

資源ごみ

びん・かん

プラスチック製容器

布類

紙類 シール(あるいは指定袋)による

大型ごみ シールによる

1-1 基本的な考え方

廿日市市の家庭ごみは、原則として指定袋を使用して排出しており、これは広く市民に認

知されている方法である。このため徴収方法は、市民の分かりやすさの観点から、現在のご

み分別方法、排出方法を前提として検討した。

1-2 徴収方法

(1) 徴収方法及び特徴

手数料の徴収方法(媒体)は、「指定袋による徴収」と「シールによる徴収」があげられ、

いずれも指定袋やシールの製造原価、販売費等の原価(頒布するための事務手数料)に、処

理手数料を加えた料金を販売額とし、市民は有料化された手数料を指定袋又はシールを購入

することにより手数料を納付する仕組みである。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

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(2) 現行制度の目的と課題

燃やせるごみ、資源ごみ、埋立ごみ、小型及び複雑ごみ、有害ごみは「指定袋」を、大型

ごみは「シール制」を、平成 14 年 11 月に導入しており、それぞれの特徴は、図表 3-1-1

のとおりである。

ア 指定袋制

指定袋制は、ごみを決められた方法で排出してもらう(分別徹底)を目的として、中身の

見える半透明な袋を採用している。また、単身者など、排出量の少ない市民への配慮として

認定したレジ袋でのごみ出しを可能としている。

課題として、認定レジ袋を取り扱う店舗がほとんどなく、小サイズの指定袋等の導入があ

げられる。

イ シール制

シール制は、大型ごみに採用しており、処理に要する費用負担の公平性確保と、再使用(リ

ユース)の促進を目的としている。具体的には、サイズに応じた必要枚数のシールを貼付し、

ごみ置場(ダスターステーション)に出すものである。

課題として、貼付したシールがはがれたり、はがされたりすること、衣類ハンガー等、束

ねて排出できる品目の扱い等の変更があげられる。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

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◆図表 3-1-1 現行制度の概要

指定袋制 シール制(有料)

対象ごみ 燃やせるごみ、資源ごみ、埋立ごみ、

小型及び複雑ごみ、有害ごみ

大型ごみ

指定袋等

の 種 類

あるいは 排出方法

◆小型及び複雑ごみ以外

白色(半透明)

サイズ(大 45 ㍑、中 30 ㍑、小 20 ㍑) 認定レジ袋

◆小型及び複雑ごみ

緑色(半透明) サイズ(小 20㍑)

「大型ごみ処分手数料納付券(シー

ル)」を購入し、必要枚数を貼付し、

ごみ置場(ダスターステーション)へ出す。

小 30㎝以上、1m未満 200円

(シール1枚)

中 1m以上、2m未満 400円

(シール2枚)

大 2m以上、3m未満 600円

(シール3枚) (わかりやすい「簡素な料金体系」とした。)

※戸別収集(希望)は、収集許可業者が対応

導入時期 平成 14年 11月 平成 14年 11月

目 的 資源化促進と適正処理を図ってい

くため、排出者責任としてごみ種

類別に、決められた方法でごみ出ししてもらう。

排出者により、排出量に違いがある

ため、公共サービスの受益度に応じた負担とする。

市民同士が不用なものを再使用(リ

ユース)するような自主的な取組を推進する。

特 徴 中身の見える半透明袋を使用して

おり、分別徹底に効果がある。

レジ袋を認定指定袋としており、単

身者など、少量排出者に配慮してい

る。

指定袋自体は、まとまると重くな

り、かさばるために取扱いにくくなる。

シール自体は、小さいために取扱い

は容易である一方、紛失しやすいものと考えられる。

ダスターステーションへの排出であ

り、高齢者等ごみ出しが困難な場合

や、排出量が多いと排出場所が不足することがある。

課 題 認定レジ袋を取り扱う店舗がほと

んどなく、有害ごみの排出などに小

サイズの指定袋等の導入が求めら

れている。

指定袋の材質(破れやすいとの意

見)

売り方の工夫(ロール式の採用)

大型ごみ券は、はがれたり、はがさ

れたりする。

30cm以上の特例基準適用の拡大

例 衣類ハンガー等、束ねられるも のは束ねて1つのものとする

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

32

(3) 指定袋制とシール制の特徴と評価

廿日市市の現行制度を踏まえ、指定袋制とシール制の特徴と評価結果を図表 3-1-2 に示し

た。

指定袋制は、製造コストが高く、指定袋自体がごみとなることがデメリットとしてあげら

れるが、ごみ減量等の意識向上や分別徹底により、効率的な収集運搬に有効である。

シール制そのものは、排出ごみに貼付した折に、はがれたり、はがされたりすることが懸

念される。また、指定袋を使用しないとした場合には中身の見えない袋が使用され、ごみ減

量や分別徹底に有効ではないと考えられる。

◆図表 3-1-2 手数料媒体の特徴と評価

指定ごみ袋制 評価 シール制 評価

製造原価 (販売費等 は除く)

高い 15円/枚程度(想定) 在庫時に嵩張るため保管料も高額となる。

安い 10円/枚程度(想定) 指定ごみ袋に比べ保管しやすい。

ごみ排出量 (媒体自体)

多い 袋自体がごみとなる。

少ない(あるいは同等) 市販ごみ袋を使用する場合は、指定ごみ袋と同等となる。

排出時 市の名称が記入されているなど、他の袋などでの排出はできない。

はがれたり、はがされたりすることが懸念される。

そのため、他の行政区域などから、ごみの流入が想定され、ごみ排出場所の管理に労力を要することが想定される。

ごみ減量等意識向上

決められた指定ごみ袋は、ごみの減量や分別徹底の意識向上につながりやすい。

シールを貼付するごみ袋を指定しない場合、意識向上につながりにくい。

ごみ収集 作業

中身の確認できる袋により、不適切な排出に対し、分別指導が行いやすい。

指定ごみ袋の使用の確認が容易であり、収集運搬作業の効率が良い。

中身の確認できない袋などは、火災を起こす可能性のあるごみの確認ができないなど、分別指導が行いにくい。

収集時に貼付されたシールの確認作業が必要であり、収集運搬作業が繁雑となる。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

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(4) 全国市町村の導入状況

全国市町村において、可燃ごみの有料化を導入している自治体のうち、531 の自治体が指

定袋制を、22 の自治体がシール制を採用している。

なお、指定袋制とシール制の併用は、指定袋に入らない大きさや形を有するごみの排出に

シール制を採用している場合である。

◆図表 3-1-3 全国市町村の指定袋、シールの採用状況 (自治体数)

※上記自治体数は、アンケート回答 1,026市町村(1,742市町村中)のうち、有料化している自治体の

内訳である。

(資料:「一般廃棄物処理有料化の手引き」H25.4環境省)

(5) 広島県における導入状況

県内市町では、基本的に指定袋制が導入されているが、一部の市町でシール制も採用され

ており、その状況は図表 3-1-4 に示すとおりである。

シール制は、主に粗大ごみについて採用されているが、可燃ごみについても指定袋に入ら

ない場合等に採用されている。

◆図表 3-1-4 広島県市町のシール(ごみ処理券)の採用状況

採用ごみ種類等

広島市 粗大ごみ

呉市 粗大ごみ

三原市 可燃ごみ(指定袋に入りきらないもの 50 円/枚を貼付)

安芸高田市 粗大ごみ 可燃ごみ(長さ 50cm、重さ 10kg 以下の木の枝など、券 65 円)

安芸太田町 粗大ごみ

北広島町 粗大ごみ 可燃ごみ(長さ 50cm、重さ 10kg 以下の木の枝など、券 65 円)

※直接搬入時に支払う場合を除く。

(資料:「eco ひろしま~環境情報サイト」広島県 HP)

徴収方法

手数料体系

定額型 14 2 4 7単純従量制 ①排出量単純比例型 474 (31) 11 210 22

②排出量多段階比例型 7 (2) 0 11 1③一定量無料型 8 (1) 5 41 2④負担補助組合せ型 0 0 1 0⑤定額制従量制併用型 6 (1) 2 20 4 その他 22 2 37 11

総計 517 (35) 22 324 47

超過従量制

指定ごみ袋制シール制

直接持込み

その他(内シール

併用)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

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1-3 まとめ

徴収方法の特徴・評価から、ごみ種類別の徴収方法を図表 3-1-5 のとおりとした。

現在の排出方法が指定袋であるごみ種類については、指定袋制導入時の目的も踏まえ、徴

収方法は「指定袋による徴収」が有効である。

現行で指定袋を使用せずひもで束ねての排出としている「資源ごみ」の「紙類」について

は、「指定袋による徴収」とする場合、対象外の紙類や禁忌品の混入が増えることが懸念さ

れ、ひもで束ねてごみ処理券を貼付する「シールによる徴収」の有効性も認められる。

また、「大型ごみ」は、「指定袋による徴収」とする場合、指定袋をごみに縛りつけるな

どの方法が考えられるが、制度変更の市民への周知や袋自体がごみになるため、「シールに

よる徴収」の継続が有効である。

◆図表 3-1-5 ごみ種類別徴収方法の有効性

ごみ種類 徴収方法 採用理由等

(○:利点、●欠点) 指定袋 シール

燃やせるごみ ◎ 指定袋制

○現在の排出方法である。この指定袋制は、広く、市民、事業者に浸透しており、資源ごみ等の分別排出も一定の成果をあげている。

○決められた指定袋によりごみ減量や分別徹底の意識向上につながりやすい。

○不適正排出に対し、収集運搬時の啓発が行いやすい。

●指定袋自体がごみとなる。

シール制

○市販のごみ袋以外を使用することでごみ袋自体がごみとならない点は評価できる。

●中がまったく見えないごみ袋は、分別不徹底の増加や行政区域外からのごみの流入を招くなど、これまでの市民・事業者・行政の努力が無になる可能性がある。

埋立ごみ ◎

小型及び複雑ごみ ◎

有害ごみ ◎

資源ごみ

びん・かん ◎

プラスチック製

容器 ◎

布類 ◎

紙類

△ △

シール制

○現在の排出方法(ひもで十字にしばる)を前提とできる。

●シール1枚の量(たとえばひもでしばる厚さなど)を設定することが必要である。

指定袋制

●対象外の紙類や禁忌品の混入が多くなることが懸念される。

大型ごみ

シール制

○現在の排出方法であり、広く市民に浸透している。

指定袋制

●袋を大型ごみに縛りつける等が想定されるが、袋自体がごみとなる。

◎:有効な手法である。△:可能性のある手法である。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

35

2 手数料の料金体系

手数料の料金体系は、仕組みが分かりやすく、減量化への動機付けが働き、運営費用の負

担が少ないことから、排出量に応じて有料指定袋を購入して手数料を負担する「単純従量制

(排出量単純比例型)」が有効である。

ごみ種類 有効な料金体系

燃やせるごみ

単純従量制 (①排出量単純比例型)

埋立ごみ

小型及び複雑ごみ

有害ごみ

資源ごみ

びん・かん

プラスチック製容器

布類

紙類

大型ごみ 排出量をサイズに置換

2-1 基本的な考え方

手数料の料金体系は、それぞれの体系の特徴を整理し、有料化の目的を踏まえて議論する

必要がある。

有料化の目的を踏まえるほか、全国市町村の実施状況に留意し、市民への分かりやすさ、

運営かかる費用の観点からも検討することとした。

2-2 料金体系

(1) 手数料の料金体系

手数料の料金体系は、大別すると「定額制」と「従量制」があるが、「従量制」は「単純

従量制」と「超過従量制」の2つに分けられる。

定額制は、排出量の大小に関係なく一定の額を手数料として徴収するもので、世帯人員数

に応じた額となる。

一方で、従量制は排出量に応じた額を設定するものであるが、多量排出者に重い負担を課

す考え方もあり図表 3-2-1 に示す5つの方式に細分化される。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

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◆図表 3-2-1 有料化の体系(従量制)

概要図 有料化の仕組み(ごみ袋の場合の説明)

単純従量制

①排出量単純比例型

排出量に応じて、有料指定袋を購入して排

出する。

少量のごみ、多量のごみについても同じ料

金となる。

行政は指定袋の販売額等を定めるのみで、

製造・販売を専門業者に委託できる。

超過従量制

②排出量多段階比例型

一定量のごみの排出に必要となるごみ袋

(低額)の購入券を、行政が配布する。

枚数が不足した場合は、排出者が有料(高

額)でごみ袋等を購入する。

行政は、「一定量」を決定、管理し、さら

に、購入券の配布、不足する場合の追加購

入に対応することが必要となる。

③一定量無料型

ごみの排出に必要となるごみ袋を、行政が

一定枚数を無料で配布する。

枚数が不足した場合は、排出者が有料でご

み袋等を購入する。

行政は、無料指定袋の枚数を決定、管理し、

さらに、無料指定袋の配布、不足する場合

の追加購入に対応することが必要となる。

④負担補助組合せ型

ごみの排出に必要となるごみ袋を、行政が

一定枚数を無料で配布する。

枚数が不足した場合は、排出者が有料でご

み袋を購入する。一方、余ったごみ袋は、

行政に買い取らせることができる。

行政は、無料指定袋の枚数を決定、管理し、

さらに、無料指定袋の配布、不足する場合

の追加購入、余ったごみ袋の買取に対応す

ることが必要となる。

⑤定額制従量制併用型

ごみの排出に必要となるごみ袋を、行政が

一定枚数を有料(定額)で配布する。

枚数が不足した場合は、排出者が有料でご

み袋等を購入する。

行政は、定額とする指定袋枚数を決定、管

理し、さらに、定額指定袋の配布、不足す

る場合の追加購入に対応することが必要と

なる。

(資料:「一般廃棄物処理有料化の手引き」H25.4 環境省)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

37

(2) 特徴の比較検討

料金体系は、ごみ処理の有料化導入の目的である『負担の公平性』、『減量化や資源化の

取組促進』、『処理・処分経費の削減』を達成できるものであることが必要である。

ここでは、3つの目的に対し、図表 3-2-2 に示す4つの評価項目を設定し、5つの従量制

について特徴を比較検討した。

◆図表 3-2-2 料金体系の評価項目と概要

評価項目 概 要

ごみ減量等意識向上 のインセンティブ

市民や事業者がごみ減量や資源化促進に取り組むためのインセンティブ(動機付け)が働くか。

負担の公平性 ごみを多く出す市民、努力して少なくしている市民に対し、公平性が確保されるか。

市民の負担 (わかりやすさ)

有料化の制度が市民等においてわかりやすく、理解しやすいか。

行政の負担 (コスト)

制度を実施するための行政負担(コスト)は小さいか。

(3) 比較検討結果の総括

単純従量制〔①排出量単純比例型〕と、多量排出者に重い負担を課す超過従量制〔代表と

して③一定量無料型〕を比較検討した結果を総括(評価)して図表 3-2-3 に示す。

単純従量制は、負担の公平性に有効で、多くの市民に分かりやすく、行政の負担(コスト)

にも有効であると考えられる。ごみ減量等意識向上のインセンティブは超過従量制に劣るが、

先行都市の例では、料金設定によっては排出量減量効果が表れており、期待できるものと考

えられる。一方で、超過従量制は、市民が理解できる「一定量」の設定が困難で、高い水準

とならざるを得ないと考えられる。その結果、ごみ減量等のインセンティブが働きにくくな

るなどの課題を持つ。

「超過従量制」のうち排出量多段階比例型については、単純従量制に制度として近いとこ

ろがあり、一定量の基準の設定が現段階では困難であるが、行政と市民とで目標設定ができ

ればごみの減量効果の面ではより評価できるという意見があった。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

38

◆図表 3-2-3 単純従量制〔①排出量単純比例型〕と超過従量制〔③一定量無料型(代表)〕

の比較検討結果の総括(評価)

評価項目 単純従量制

①排出量単純

比例型

超過従量制

③一定量無料型

(代表)

特 徴

ごみ減量等 意識向上の インセンティブ

△ ○ 一定量無料型は、一定量を無料とすることで、排出

量が一定量を超える排出者には効果が期待できる。

負担の公平性 ◎ △ 排出量単純比例型は、量による負担で公平性がある。

一定量無料型は、全ての家庭が平等となる「一定量」の設定が困難。

市民の負担 (わかりやすさ)

◎ △ 排出量単純比例型は単純でわかりやすい。

一定量無料型は、市民の一定量への理解と、指定袋等の配付に自治会など市民にも負担がある。

行 政 の 負 担(コスト)

◎ △ 一定量無料型は、一定量の設定、指定袋等の各世帯への配布などが必要で負担が大きい。

(4) 全国市町村の導入状況

全国市町村の採用実績は、図表 3-2-4

のとおりである。

これに示すように、全体の 78%にあた

る 717 市町村が①排出量単純比例型であ

る。その他では、③一定量無料型が6%、

⑤定額制従量制併用型が3%などである。

なお、「③一定量無料型」を採用してい

る岡山県笠岡市の動向について、図表

3-2-5 に示した。

◆図表 3-2-4 全国市町村の採用実績

(資料:「一般廃棄物処理有料化の手引き」H25.4 環境省)

717

19

56

1

32

27

72

0 200 400 600 800

①排出量単純比例型

②排出量多段階比例型

③一定量無料型

④負担補助組合せ型

⑤定額制従量制併用型

⑥定額型

⑦その他

自治体数

924市町村

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

39

◆図表 3-2-5 一定量無料型を採用している岡山県笠岡市の動向

(方式)

ごみ種類 料金水準等

可燃ごみ 世帯区分ごとに 70~130枚を無料配布し、不足する場合は、100円/45㍑、70円/30㍑、50円/20㍑の指定袋を購入してもらう。

不燃ごみ 世帯区分ごとに5枚(30㍑)を無料配布し、不足する場合は 70円/30㍑の指定袋を購入してもらう。

粗大ごみ シール方式で大きさ、重さ、処理難易度により金額が異なる 200~1,500円分を貼付する。

(現状)

現状制度は、導入前の排出量に対し可燃ごみ約 33%、不燃ごみ約 55%減、資源ごみ約

28%増の効果を得るなど定着している。

平成 24年度実施の市民意向調査において配布枚数の公平性への意見が示され、運用コ

ストが財政負担となる等、課題があきらかとなった。

笠岡市廃棄物減量等推進審議会より、現制度を見直し、単純従量制を望ましいとする

意見が答申されている。

(資料:「有料化先行都市アンケート」、「一般廃棄物減量等の推進について(答申)」H26.8.18 笠岡市)

(5) 広島県内の導入状況

有料化を導入している市町の料金体系は、粗大ごみの一部を除き、単純従量制である。な

お、三原市は、平成 25 年4月にごみ処理券(シール)による③一定量無料型から指定袋に

よる①排出量単純比例型に移行している。

粗大ごみについては、粗大ごみ1個あたりの料金を設定する従量制が採用されているが、

広島市や尾道市では、品目別料金を設定している。また、大竹市は、廿日市市と同じサイズ

別料金(同額)を採用している。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

40

2-3 まとめ

「単純従量制(排出量単純比例型)」は、仕組みが単純で誰もが分かりやいこと、ごみ排

出量に応じて減量化への動機付けが働くこと、運営費用の負担が少ないこと、加えて、多く

の先行自治体で採用されていることから有効性は高い。

「超過従量制」は、一定量までは無料又は低額等であることから、手数料負担の面からは

市民が受け入れやすいものの、一定量の基準の設定と世帯の把握が困難なため行政の負担(コ

スト)が大きく、仕組みが複雑で市民に分かりにくいと評価した。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

41

3 手数料の料金水準

家庭系ごみの料金水準は、45 リットル指定袋の販売額として、燃やせるごみ、埋立ごみ、

小型及び複雑ごみが 40~50 円/枚、有害ごみ、資源ごみが 20~25 円/枚が有効である。

また、大型ごみは、現行の 200 円/枚の継続が有効である。

ごみ種類 有効な料金水準(45 リットル相当)

燃やせるごみ

埋立ごみ 40~50 円/枚

小型及び複雑ごみ

有害ごみ

資源ごみ

びん・かん

プラスチック製容器 20~25 円/枚

布類

紙類

大型ごみ 200 円/枚(シール)

※資源ごみ(古紙)はシール制の検討が有効であるとしているが、ここでは指定袋の料金として示した。

3-1 基本的な考え方

手数料を設定する際は、ごみの排出抑制と分別促進効果、市民の受容性、ごみ処理に係る

経費、近隣市における料金水準等を考慮する必要がある。

基本計画において掲げた目標は、平成 29 年度(目標年)ごみ総排出量を平成 23 年度(基

準年)と比較して 12%の減量、家庭系ごみの「燃やせるごみ」を 20%の減量としている。

料金水準は、市民の受容性を考慮すると低く抑えた方がよいことになるが、この減量目標

を達成するためには、充分なごみの排出抑制と分別促進効果が得られる料金水準を設定する

ことが求められる。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

42

3-2 料金水準の検討手順

具体的な検討手順は、次のとおりである。

検討に当たっては、燃やせるごみ、その他ごみ(資源ごみ、小型及び複雑ごみ、埋立ごみ、

有害ごみ)及び大型ごみごとに検討した。ただし、その他ごみについては、市民の受容性や

分別促進効果等を考慮し、「資源ごみ、有害ごみ」と、「小型及び複雑ごみ、埋立ごみ」に

区分して検討した。

なお、料金水準は、指定袋料金(販売額)として示した。

検討手順1 ごみ減量等の効果の得られる料金水準であるか。

検討手順2 市民等の負担は、理解の得られるものであるか。

検討手順3 周辺自治体の料金水準と大きくかけ離れていないか。

※周辺自治体の料金水準について

ごみ処理の有料化に際し、考慮しておくことが必要な要因として、料金の違いによる

ごみの流出、流入があげられる。

周辺自治体に料金に格差があると、行政区域を越えてごみが流入出することが懸念さ

れる。例えば、ごみステーションに域外からのポイ捨てが増加するなどである。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

43

3-3 料金水準

(1) 燃やせるごみ

ア 減量効果・資源化促進効果(検討手順1)

① 先行自治体の状況

指定袋の販売価格は、高額であるほどごみ減量効果、分別促進効果が期待できる。販売額

別で、20 円/枚を上回ると 10%から 20%の減量効果が期待できる一方で、20 円/枚を下

回ると効果が期待できないという結果が得られている。

また、燃やせるごみ指定袋の販売額と資源ごみ量の増加率の関係においても、販売額が 20

円を上回る場合に増加傾向が現れ、逆に 20 円/枚を下回ると効果が期待できないという結果

が得られている。

② 排出抑制目標値と販売価格の目安

基本計画では、ごみ処理の目標としてごみの発生・排出削減目標を設定している。

家庭系燃やせるごみについては、生ごみ等の削減により 64 グラム/人・日、古紙類の再資

源化により 26 グラム/人・日の合計 90 グラム/人・日を削減するものとしている。この量

は平成 23 年度 1 人1日平均排出量 451.8 グラムの 20%にあたる。(参考資料6 ごみ処

理計画における排出抑制目標量 参照)

この目標を達成するためには、有料化先行都市における有料化導入後のごみ排出量増減率

からすると 40 円/枚以上の販売額とすることが必要となる。

◆図表 3-3-1 有料化先行都市における有料化導入後の排出量増減率

可燃ごみ(燃やせるごみ) 資源ごみ

※参考資料2に示す有料化実施年度別・指定袋料金(販売価格)別の集計結果をもとに作成している。

-23%

-20%

-19%

-16%

-13%

2%

-30% -20% -10% 0% 10%

60.1円/枚~

50.1~60円/枚

40.1~50円/枚

30.1~40円/枚

20.1~30円/枚

~20円/枚

増減率

130%

23%

15%

15%

13%

-3%

-10% 0% 10% 20% 30%

60.1円/枚~

50.1~60円/枚

40.1~50円/枚

30.1~40円/枚

20.1~30円/枚

~20円/枚

増減率

統計処理において、導入後の排出量が安定していると考えられる4年後から3年間の排出量比率を平均し、増減率として示しました。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

44

イ 市民負担の受容性(検討手順2)

① ごみ袋1枚あたりごみ処理経費

家庭系燃やせるごみ処理費(年間約 9.6 億円)

は、指定ごみ袋の想定使用枚数(45 ㍑で試算)

から、197 円/枚となる。内訳は、収集運搬が 43

円/枚、中間処理費が 150 円/枚、最終処分費が

4 円/枚である。

◆図表 3-3-2 燃やせるごみ処理経費(ごみ袋1枚当たりに換算)

② 一世帯あたりごみ処理経費

燃やせるごみ処理費は、すべて税

で賄っており、一世帯あたりにする

と年間 19,600 円/世帯程度、月額

にして 1,630 円となる。

◆図表 3-3-3 一世帯あたり燃やせるごみ処理経費

※一世帯あたり指定袋使用枚数は年間 100 枚程度です。

③ 指定袋の購入により負担する額(試算)

ごみ袋料金(販売単価)は、先行自治体のごみ排出状況から、ごみ減量や資源化促進には

1枚当たり 40 円以上が有効であると考えられる。ここでは、販売単価について、多くの自

治体が採用している 45 円/枚を中心に、40 円/枚、50 円/枚とした場合の1世帯が指定袋

の購入により負担する額(以下「指定袋による負担額」とする。)を、さらに、減量への取

組の違いによる負担額も試算した。

1世帯あたりの指定袋による負担額は、販売単価が 40 円/枚の場合 208 円/月、45 円/

枚の場合 249 円/月、50 円/枚の場合 291 円/月となる。

◆図表 3-3-4 指定袋による負担額(試算)

※排出量比率 すべて排出した世帯:100%、古紙を分別排出した世帯:70%、古紙を分別、生ごみを堆肥化した世帯:40%

※現在の処理経費、ごみ排出量を前提としたもので、有料化によるごみ排出抑制効果は考慮していない。

収集運搬費 43円/枚

中間処理費 150円/枚

197円/枚

最終処分費 4円/枚

0

50

100

150

200

1

約960,000 千円/年

19,600 円/年

1,630 円/月

年間処理費

一世帯あたり年額

一世帯あたり月額

208円/月

249円/月

291円/月

145円/月

174円/月

203円/月

63円/月

75円/月

88円/月

0 50 100 150 200 250 300 350

すべて排出した世帯

古紙を分別排出した世帯

古紙を分別、生ごみを堆肥化した世帯

すべて排出した世帯

古紙を分別排出した世帯

古紙を分別、生ごみを堆肥化した世帯

すべて排出した世帯

古紙を分別排出した世帯

古紙を分別、生ごみを堆肥化した世帯

40円

/枚

45円

/枚

50円

/枚

一世帯あたりの指定袋による負担額 円/月・世帯

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

45

④ 費用負担に関する市民意向(市民アンケート調査結果)

平成 25 年度に実施した市民アンケート結果において、有料化を導入するとした場合の配

慮が行われたとして、経済的に負担してもよいと思う金額は、指定袋の製造費等を除き月額

にして「100 円まで」が 68.9%、「300 円まで」が 44.7%である。

このことから、市民に理解が得られると考えられる指定袋販売単価は、概ね半数の市民が

負担してもよいとしている月額負担額 300 円で試算した場合、図表 3-3-6 に示すとおり、

50 円/枚程度までとなる。

◆図表 3-3-5 有料化による負担額の試算結果

〔合計/n=1,099〕 〔累計/n=1,099〕

(資料:「ごみ処理に関する市民意向調査等業務 報告書」平成26年3月)

◆図表 3-3-6 負担してもよいと思う額と指定袋販売単価の関係

100円

24.2%

300円

19.7%

500円

21.4%

800円

1.4%

1,000円以上

2.2%

現状どおり(負担なし)

31.1%

31.1%

68.9%

44.7%

25.0%

3.6%

2.2%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%

現状どおり

100円以下

300円以下

500円以下

800円以下

1000円以上

15

300

51

208

400円/月

50円/月

100円/月

150円/月

200円/月

250円/月

300円/月

350円/月

0円/枚 10円/枚 20円/枚 30円/枚 40円/枚 50円/枚 60円/枚

負担してもよいと思う

負担額

(=指定袋による負担額)

指定袋販売単価

(指定袋製造販売単価+指定袋1枚あたり負担額)

月額 300円(上限)とした場合の指定袋販売単価は 51円/枚

ごみの発生・排出削減目標を達成するための指定袋単価 40円/枚(下限)の一世帯負担額は 208 円

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

46

ウ 周辺自治体との均衡(検討手順3)

① 先行自治体の料金水準(指定袋購入額)等

先行都市アンケート調査結果(調査対象 144 市、回答数 116 市)における料金水準(指

定袋販売額)は、1枚(45 リットルサイズ相当)あたり 40 円を超え 50 円以下の採用数が

多く合計の 25%を占めている。

また、料金水準の設定根拠は、多くが「ごみ処理費用から設定している」としており、さ

らに、ごみ処理費用に対し、指定袋の購入により負担する額の割合(指定袋による負担率)

は、図表 3-3-8 に示すとおり平均値は 24.2%、分布は 15~20%が最も多くなっている。

◆図表 3-3-7 先行自治体における料金水準(45 リットル相当)

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

◆図表 3-3-8 先行自治体における料金水準のごみ処理経費に対する負担率

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

2

9

20

14

27

13

6

1

12

1 0 1 0 0 0 0 1 0 0 1 00

10

20

30

0~10円

/45L

10~

20円

/45L

20~

30円/4

5L

30~

40円/4

5L

40~

50円/4

5L

50~

60円

/45L

60~

70円

/45L

70~

80円

/45L

80~

90円/4

5L

90~100円/45L

100~

110円

/45L

110~

120円

/45L

120~

130円

/45L

130~

140円

/45L

140~

150円

/45L

150~

160円

/45L

160~

170円

/45L

170~

180円

/45L

180~

190円

/45L

190~

200円

/45L

200円

/45L~

自治

体数

指定袋販売額

可燃ごみ

合計:108

50.0%

24.2%

5.0%0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

可燃

経費

に対す

る負担

最大

平均

最小

14

310

55

30

13

0000000000

0 2 4 6 8 10 12

0~5%5~10%

10~15%15~20%20~25%25~30%30~35%35~40%40~45%45~50%50~55%55~60%60~65%65~70%70~75%75~80%80~85%85~90%90~95%

95~100%

自治体数

負担率

可燃

合計:35

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

47

② 広島県内の料金水準等

料金水準(指定袋販売額)は、指定袋(45 リットル相当)1枚あたり 33 円から 150 円

まで、幅広い額が設定されている。なお、近隣の大竹市は、45 円/枚となっている。

14 市のうち、有料化を導入し、料金設定をごみ処理費用から設定しているとしている3

市の指定袋による負担率は、図表 3-3-10 に示すとおり 10~25%である。

◆図表 3-3-9 可燃ごみ指定袋料金

※大竹市、府中市は現時点の額に修正している。

(資料:広島県ホームページ「ecoひろしま~環境情報サイト~」より)

◆図表 3-3-10 指定袋による負担率

※・上記は、前項「ア 先行自治体の料金水準(指定袋購入額)等」から抽出したものである。

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

広島市呉市 45.0円 /45L 45.0円 /45L

竹原市三原市 45.0円 /45L 45.0円 /45L

尾道市福山市府中市 36.7円 /45L 36.7円 /45L

三次市 22.0円 /30L 33.0円 /45L

庄原市 35.0円 /30L 52.5円 /45L

大竹市 45.0円 /45L 45.0円 /45L

東広島市廿日市市安芸高田市 65.0円 /30L 97.5円 /45L

江田島市府中町海田町熊野町坂町安芸太田町 50.0円 /30L 75.0円 /45L

北広島町 65.0円 /30L 97.5円 /45L

大崎上島町 45.0円 /45L 45.0円 /45L

世羅町 150.0円 /45L 150.0円 /45L

神石高原町 50.0円 /30L 75.0円 /45L

料金水準 45L相当

45.0円

45.0円

36.7円

33.0円

52.5円

45.0円

97.5円

75.0円

97.5円

45.0円

150.0円

75.0円

0 50 100 150 200

広島市

呉市

竹原市

三原市

尾道市

福山市

府中市

三次市

庄原市

大竹市

東広島市

廿日市市

安芸高田市

江田島市

府中町

海田町

熊野町

坂町

安芸太田町

北広島町

大崎上島町

世羅町

神石高原町

45L相当の値段 円/枚(45L)

自治体 指定袋による負担率

A市 10% 36.7円/45㍑ (0.82円/㍑)

B市 15% 35円/30㍑ (1.17円/㍑)

C市 25% 45円/45㍑ (1円/㍑)

指定袋購入額

45L(リットル)相当の料金

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

48

③ ごみ処理経費に対する負担率

指定袋の販売単価を、1枚あたり 40 円/枚から 50 円/枚と設定した場合、指定袋により

負担する額は、200 円/月・世帯から 300 円/月・世帯となる。

その負担額がごみ処理経費に占める割合(指定袋による負担率)は、40円/枚の場合12.8%、

50 円/枚の場合 17.9%となる。

◆図表 3-3-11 指定袋販売単価別指定袋による負担額(燃やせるごみ)

※指定袋の製造販売に要する額を 15 円/枚としている。

0円/月

166円/月

208円/月

249円/月

291円/月

332円/月

1,630円/月

1,464円/月

1,422円/月

1,381円/月

1,339円/月

1,298円/月

1,630円/月

1,630円/月

1,630円/月

1,630円/月

1,630円/月

合計

1,630円/月

(0.0%)

(10.2%)

(12.8%)

(15.3%)

(17.9%)

(20.4%)

(100.0%)

(89.8%)

(87.2%)

(84.7%)

(82.1%)

(79.6%)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600

15円/枚

35円/枚

40円/枚

45円/枚

50円/枚

55円/枚

一世帯あたり燃やせるごみ処理経費 円/月・世帯

指定袋販売単価

指定袋による負担額 税による負担額

(指定袋による負担率) (税による負担率)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

49

(2) 埋立ごみ、小型及び複雑ごみ

ア 減量効果・資源化促進効果(検討手順1)

埋立ごみ、小型及び複雑ごみの減量化や資源化促進効果の試算は、ごみ種類別の有料化導

入時期が不明であったり、可燃ごみと同時期に導入していたりするため、ごみ種類別の効果

を明らかにできない。

イ 市民負担の受容性(検討手順2)

埋立ごみ、小型及び複雑ごみについては、埋立地の延命化から燃やせるごみと同様に、ご

み排出抑制を図るための料金水準とすることが必要と考えらえる。

そこで、ごみ処理経費のどの程度を、指定袋の購入により負担してもらうかについて、燃

やせるごみの料金水準を前提に検討した。

① ごみ袋1枚あたりごみ処理経費

その他ごみのごみ処理費(年間 2.15 億円程

度)は、指定ごみ袋の想定使用枚数(45 ㍑で試

算)から、平均 89 円となる。

内訳は、収集運搬が 37 円/枚、中間処理費が

47 円/枚、最終処分費が 5 円/枚である。

◆図表 3-3-12 その他ごみの処理経費 (ごみ袋1枚当たりに換算)

② 一世帯あたりごみ処理経費

その他ごみの処理費は、すべて

税で賄っており、一世帯あたりに

すると年間 4,400 円/世帯程度、

月額にして 370 円となる。

◆図表 3-3-13 一世帯あたりその他のごみ処理経費

※その他のごみの一世帯あたり指定袋使用枚数は、合計で年

間50 枚程度である。

収集運搬費 37円/枚

中間処理費 47円/枚

最終処分費 5円/枚

89円/枚

0

20

40

60

80

100

1

約215,000 千円/年

4,400 円/年

370 円/月

年間処理費

一世帯あたり年額

一世帯あたり月額

※その他ごみ(資源ごみ、有害ごみ、小型及び複雑ごみ、埋立ごみ)の処理経費は、一体的な処

理を行っていることからごみ種類別に計上できない。そのため、平均値として示した。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

50

③ 指定袋の購入により負担する額(試算)

埋立ごみ、小型及び複雑ごみの指定袋購入額を燃やせるごみと同レベルとした場合、指定

袋の購入により負担する額は、40 円/枚の場合 23 円/月・世帯、50 円/枚の場合 32 円/世

帯・月となる。

◆図表 3-3-14 指定袋販売額と負担額の関係(埋立ごみ・小型及び複雑ごみ)

ウ 周辺自治体との均衡(検討手順3)

① 先行自治体の料金水準(指定袋販売単価)等

先行都市アンケート調査結果において、不燃ごみの料金水準は可燃ごみと同様な傾向にあ

り、45 リットル相当で指定袋1枚あたり 40 円から 50 円の採用数が最も多くなっている。

ごみ指定袋による負担率は、図表 3-3-16 に示すとおりで、平均値は、不燃ごみが 30.5%、

埋立ごみが 25.8%である。

なお、料金水準は、採用数は少ないものの、200 円を超える例がみられ、加えて負担率も

100%とする例がみられる。

◆図表 3-3-15 先行自治体における料金水準(45 リットル相当)※埋立ごみも含む

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

23円/月

27円/月

32円/月

0 10 20 30 40 50

40円/枚

45円/枚

50円/枚

一世帯あたりの指定袋による負担額 円/月・世帯

指定

袋販

売単

0

7

15

5

18

5 6

1

12

20

2 1 0 0 0 1 0 0 04

0

10

20

30

0~10円

/45L

10~

20円

/45L

20~

30円/4

5L

30~

40円/4

5L

40~

50円/4

5L

50~

60円

/45L

60~

70円

/45L

70~

80円

/45L

80~

90円/4

5L

90~100円/45L

100~

110円

/45L

110~

120円

/45L

120~

130円

/45L

130~

140円

/45L

140~

150円

/45L

150~

160円

/45L

160~

170円

/45L

170~

180円

/45L

180~

190円

/45L

190~

200円

/45L

200円

/45L~

自治体

指定袋販売額

不燃ごみ

合計:79

※その他ごみの一世帯あたり処理経費(370円/月・世帯)のうち、小型及び複雑ごみ等のごみ排出量(21%)から試算した。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

51

◆図表 3-3-16(1) 先行自治体における負担率

不燃ごみ

◆図表 3-3-16(2) 先行自治体における負担率

埋立ごみ

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

100.0%

30.5%

6.0%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

不燃

経費

に対す

る負担

最大

平均

最小

011

63

53

01

2000000000

1

0 2 4 6 8 10 12

0~5%5~10%

10~15%15~20%20~25%25~30%30~35%35~40%40~45%45~50%50~55%55~60%60~65%65~70%70~75%75~80%80~85%85~90%90~95%

95~100%

自治体数

負担率

不燃

合計:23

50.0%

25.8%

10.0%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

埋立

経費に対する負担率

最大

平均

最小

02

0000

100

10000000000

0 2 4 6 8 10 12

0~5%5~10%

10~15%15~20%20~25%25~30%30~35%35~40%40~45%45~50%50~55%55~60%60~65%65~70%70~75%75~80%80~85%85~90%90~95%

95~100%

自治体数

負担

埋立

合計:4

※先行都市の不燃ごみ、埋立ごみは、対象物が廿日市市の対象物と同等であるかどうかは不明で

ある。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

52

② 広島県内の料金水準等

不燃ごみの料金水準(指定袋販売額)は、指定袋(45 リットル相当)1枚あたり 30 円か

ら 150 円まで、幅広い額が設定されている。同様に、埋立ごみは、30 円から 36.7 円とな

っている。なお、近隣の大竹市は、不燃ごみについて 14.8 円/枚(指定袋の製造・販売原価)

で、有料化を導入していない。

14 市のうち、有料化を導入し、料金設定をごみ処理費用から設定しているとしている3

市では、ごみ処理費用に対する負担率は、図表 3-3-18 に示すとおりであり、不燃ごみが

15~25%、埋立ごみが 10%である。

◆図表 3-3-18 指定袋による負担率

(不燃ごみ)

(埋立ごみ)

※・上記は、前項「ア 先行自治体の料金水準(指定袋購入額)等」から抽出したものである。

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

自治体 指定袋による負担率

B市 15% 35円/30㍑ (1.17円/㍑)

C市 25% 30円/30㍑ (1円/㍑)

指定袋購入額

自治体 指定袋による負担率

A市 10% 36.7円/45㍑ (0.82円/㍑)

指定袋購入額

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

53

◆図表 3-3-17 不燃ごみ等指定袋料金

不燃ごみ 45L(リットル)相当の料金

埋立ごみ 45L(リットル)相当の料金

※大竹市、府中市は現時点の額に修正している。

(資料:広島県ホームページ「ecoひろしま~環境情報サイト~」より)

広島市呉市 30.0円 /30L 45.0円 /45L

竹原市三原市尾道市福山市府中市 36.7円 /45L 36.7円 /45L

三次市 20.0円 /30L 30.0円 /45L

庄原市 35.0円 /30L 52.5円 /45L

大竹市東広島市廿日市市安芸高田市 100.0円 /30L 150.0円 /45L

江田島市府中町海田町熊野町坂町安芸太田町 50.0円 /30L 75.0円 /45L

北広島町 100.0円 /30L 150.0円 /45L

大崎上島町世羅町神石高原町

45L相当料金水準

45.0円

36.7円

30.0円

52.5円

150.0円

75.0円

150.0円

0 50 100 150 200

広島市

呉市

竹原市

三原市

尾道市

福山市

府中市

三次市

庄原市

大竹市

東広島市

廿日市市

安芸高田市

江田島市

府中町

海田町

熊野町

坂町

安芸太田町

北広島町

大崎上島町

世羅町

神石高原町

45L相当の値段 円/枚(45L)

広島市呉市竹原市三原市尾道市福山市府中市 36.7円 /45L 36.7円 /45L

三次市 20.0円 /30L 30.0円 /45L

庄原市大竹市東広島市廿日市市安芸高田市江田島市府中町海田町熊野町坂町安芸太田町北広島町大崎上島町世羅町神石高原町

45L相当料金水準

36.7円

30.0円

0 50 100 150 200

広島市

呉市

竹原市

三原市

尾道市

福山市

府中市

三次市

庄原市

大竹市

東広島市

廿日市市

安芸高田市

江田島市

府中町

海田町

熊野町

坂町

安芸太田町

北広島町

大崎上島町

世羅町

神石高原町

45L相当の値段 円/枚(45L)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

54

③ ごみ処理経費に対する負担率

指定袋の1枚あたり販売額を燃やせるごみと同じ 40 円から 50 円と設定した場合、指定

袋による負担率は 40 円/枚の場合 29.6%、50 円/枚の場合 41.2%と、燃やせるごみの2

倍程度になる。

◆図表 3-3-19 指定袋販売単価別指定袋による負担額(埋立ごみ・小型及び複雑ごみ)

※指定袋の製造販売に要する額を 15 円/枚としている。

0円/月

5円/月

9円/月

14円/月

18円/月

23円/月

27円/月

32円/月

41円/月

78円/月

73円/月

69円/月

64円/月

60円/月

55円/月

51円/月

46円/月

37円/月

78円/月

78円/月

78円/月

78円/月

78円/月

78円/月

78円/月

78円/月

合計

78円/月

(0.0%)

(6.4%)

(11.6%)

(18.0%)

(23.2%)

(29.6%)

(34.7%)

(41.2%)

(52.8%)

(100.0%)

(93.6%)

(88.4%)

(82.0%)

(76.8%)

(70.4%)

(65.3%)

(58.8%)

(47.2%)

0% 20% 40% 60% 80% 100% 120%

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

15円/枚

20円/枚

25円/枚

30円/枚

35円/枚

40円/枚

45円/枚

50円/枚

60円/枚

一世帯あたりその他ごみ処理経費 円/月・世帯

指定袋販売単価

指定袋による負担額 税による負担額

(指定袋による負担率) (税による負担率)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

55

(3) 資源ごみ、有害ごみ

ア 減量効果・資源化促進効果(検討手順1)

資源ごみ、有害ごみの減量化や資源化促進効果の試算は、ごみ種類別の有料化導入時期が

不明であったり、可燃ごみと同時期に導入していたりするため、ごみ種類別の効果を明らか

にできない。(可燃ごみと資源ごみを同時期に導入した場合、可燃ごみの影響を排除できな

いため、資源ごみの料金による効果を試算できない。)

イ 市民負担の受容性(検討手順2)

資源ごみ、有害ごみについては、資源化促進や適正処理の推進を図るための料金水準とす

ることが必要と考える。

そこで、ごみ処理経費のどの程度を、指定袋の購入により負担してもらうかについて、燃

やせるごみの料金水準を前提に検討した。

① ごみ袋1枚あたりごみ処理経費

② 一世帯あたりごみ処理経費

(2)埋立ごみ、小型及び複雑ごみのごみ処理経費参照。

なお、有害ごみについては、北海道にあるリサイクル施設まで運搬して処分を行っており、

ほかのごみ種別と比べて経費は高くなっている。

③ 指定袋の購入により負担する額(試算)

資源ごみは、燃やせるごみに多くが排出されており、これを分別促進して再資源化するた

めには、指定袋販売単価は、燃やせるごみより低額とすることが有効であると考えられる。

そこで、燃やせるごみの半額とした場合の指定袋による負担額は、20 円/枚の場合 16 円/

月・世帯、25 円/枚の場合 32 円/月・世帯となる。

◆図表 3-3-20 指定袋販売単価と負担額の関係(資源ごみ・有害ごみ)

※その他ごみの一世帯あたり処理経費(370 円/月・世帯)のうち、資源ごみ等のごみ排出量(79%)から試算した。

16円/月

32円/月

80円/月

96円/月

112円/月

0 20 40 60 80 100 120 140

20円/枚

25円/枚

40円/枚

45円/枚

50円/枚

一世帯あたりの指定袋による負担額 円/月・世帯

指定

袋販

売単

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

56

ウ 周辺自治体との均衡(検討手順3)

① 先行自治体の料金水準(指定袋購入額)等

先行都市アンケート調査結果では、資源ごみ、有害ごみの料金水準は可燃ごみと比べ低価

格となる傾向にある。特に、資源ごみは、45 リットル相当で指定袋1枚あたり 10 円から

20 円の採用数が最も多くなっている。

ごみ指定袋による負担率は、図表 3-3-22 に示すとおりであり。平均値は、資源ごみが

16.2%、有害ごみが 12.5%となっている。

◆図表 3-3-21 資源ごみの先行自治体における料金水準(45 リットル相当)

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

1

10

6

2 2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00

5

10

15

20

0~

10円

/45L

10~

20円

/45L

20~

30円

/45L

30~

40円

/45L

40~

50円

/45L

50~

60円

/45L

60~

70円

/45L

70~

80円

/45L

80~

90円

/45L

90~

100円

/45L

100~

110円

/45L

110~

120円

/45L

120~

130円

/45L

130~

140円

/45L

140~

150円

/45L

150~

160円

/45L

160~

170円

/45L

170~

180円

/45L

180~

190円

/45L

190~

200円

/45L

200円

/45L

自治体

指定袋販売額

資源ごみ

合計:22

0 0

2

1 1 1

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00

1

2

3

4

5

0~10円

/45L

10~

20円

/45L

20~

30円

/45L

30~

40円

/45L

40~

50円

/45L

50~

60円

/45L

60~

70円

/45L

70~

80円

/45L

80~

90円

/45L

90~

100円

/45L

100~

110円

/45L

110~

120円

/45L

120~

130円

/45L

130~

140円

/45L

140~

150円

/45L

150~

160円

/45L

160~

170円

/45L

170~

180円

/45L

180~

190円

/45L

190~

200円

/45L

200円

/45L

自治

体数

指定袋販売額

有害ごみ

合計:5

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

57

◆図表 3-3-22(1) 先行自治体における負担率

資源ごみ

◆図表 3-3-22(2) 先行自治体における負担率

有害ごみ

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

33.3%

16.2%

10.0%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

資源

経費

に対す

る負担

最大

平均

最小

022

000

10000000000000

0 2 4 6 8 10 12

0~5%5~10%

10~15%15~20%20~25%25~30%30~35%35~40%40~45%45~50%50~55%55~60%60~65%65~70%70~75%75~80%80~85%85~90%90~95%

95~100%

自治体数

負担

資源

合計:5

15.0%12.5%10.0%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

有害

経費

に対す

る負担

最大

平均

最小

011

00000000000000000

0 2 4 6 8 10 12

0~5%5~10%

10~15%15~20%20~25%25~30%30~35%35~40%40~45%45~50%50~55%55~60%60~65%65~70%70~75%75~80%80~85%85~90%90~95%

95~100%

自治体数

負担率

有害

合計:2

※先行都市の資源ごみは、対象物としている資源物が廿日市市の対象物と同等であるかどうかは

不明である。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

58

② 広島県内の料金水準等

資源ごみの料金水準(指定袋販売単価)は、図表 3-3-23 に示すとおり指定袋(45 リッ

トル相当)1枚あたり 15 円から 40 円、有害ごみが 30 円から 562.5 円である。有害ごみ

が高額となっている自治体は、指定袋容量が8リットルと小サイズであることによるもので、

実際の価格は 100 円である。なお、近隣の大竹市は、不燃ごみについて 14.8 円/枚(指定

袋の製造・販売原価)で、有料化を導入していない。

14 市のうち、2市におけるごみ処理費用に対する負担率は、図表 3-3-24 に示すとおり

であり、資源ごみが 10~25%、有害ごみが 15%である。

◆図表 3-3-24 負担率と指定袋販売額

(資源ごみ)

(有害ごみ)

※・上記は、前項「ア 先行自治体の料金水準(指定袋購入額)等」から抽出したものである。

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

自治体 指定袋による負担率

A市 10% 36.7円/45㍑ (0.82円/㍑)

B市 15% 45円/45㍑ (1円/㍑)

指定袋購入額

自治体 指定袋による負担率

B市 15% 35円/30㍑ (1.17円/㍑)

指定袋購入額

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

59

◆図表 3-3-23 資源ごみ等指定袋料金

資源ごみ(容器包装プラスチック類) 45L(リットル)相当の料金

有害ごみ 45L(リットル)相当の料金

※大竹市、府中市は現時点の額に修正している。

(資料:広島県ホームページ「ecoひろしま~環境情報サイト~」より)

広島市呉市竹原市三原市尾道市福山市府中市 36.7円 /45L 36.7円 /45L

三次市 15.0円 /45L 15.0円 /45L

庄原市 40.0円 /45L 40.0円 /45L

大竹市東広島市廿日市市安芸高田市 30.0円 /40L 33.8円 /45L

江田島市府中町海田町熊野町坂町安芸太田町 30.0円 /45L 30.0円 /45L

北広島町 30.0円 /40L 33.8円 /45L

大崎上島町世羅町神石高原町 30.0円 /45L 30.0円 /45L

45L相当料金水準

36.7円

15.0円

40.0円

33.8円

30.0円

33.8円

30.0円

0 50 100 150 200

広島市

呉市

竹原市

三原市

尾道市

福山市

府中市

三次市

庄原市

大竹市

東広島市

廿日市市

安芸高田市

江田島市

府中町

海田町

熊野町

坂町

安芸太田町

北広島町

大崎上島町

世羅町

神石高原町

45L相当の値段 円/枚(45L)

広島市呉市竹原市三原市尾道市福山市府中市三次市 20.0円 /30L 30.0円 /45L

庄原市 35.0円 /30L 52.5円 /45L

大竹市東広島市廿日市市安芸高田市 100.0円 /8L 562.5円 /45L

江田島市府中町海田町熊野町坂町安芸太田町北広島町 100.0円 /8L 562.5円 /45L

大崎上島町世羅町神石高原町

料金水準 45L相当

30.0円

52.5円

562.5円

562.5円

0 100 200 300 400 500 600

広島市

呉市

竹原市

三原市

尾道市

福山市

府中市

三次市

庄原市

大竹市

東広島市

廿日市市

安芸高田市

江田島市

府中町

海田町

熊野町

坂町

安芸太田町

北広島町

大崎上島町

世羅町

神石高原町

45L相当の値段 円/枚(45L)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

60

③ ごみ処理経費に対する負担率

指定袋の1枚あたり販売額を燃やせるごみの半額(20~25 円)とした場合、指定袋によ

る負担率は 20 円/枚の場合 5.5%、25 円/枚の場合 11.0%となる。

◆図表 3-3-25 指定袋販売単価別指定袋による負担額(資源ごみ・有害ごみ)

※指定袋の製造販売に要する額を 15 円/枚としている。

0円/月

16円/月

32円/月

48円/月

64円/月

80円/月

96円/月

112円/月

144円/月

292円/月

276円/月

260円/月

244円/月

228円/月

212円/月

196円/月

180円/月

148円/月

292円/月

292円/月

292円/月

292円/月

292円/月

292円/月

292円/月

292円/月

合計

292円/月

(0.0%)

(5.5%)

(11.0%)

(16.4%)

(21.9%)

(27.4%)

(32.9%)

(38.4%)

(49.3%)

(100.0%)

(94.5%)

(89.0%)

(83.6%)

(78.1%)

(72.6%)

(67.1%)

(61.6%)

(50.7%)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

0 100 200 300

15円/枚

20円/枚

25円/枚

30円/枚

35円/枚

40円/枚

45円/枚

50円/枚

60円/枚

一世帯あたりその他ごみ処理経費 円/月・世帯

指定袋販売単価

指定袋による負担額 税による負担額

(指定袋による負担率) (税による負担率)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

61

(4) 大型ごみ

ア 減量効果・資源化促進効果(検討手順1)

粗大ごみ(大型ごみ)の減量化や資源化促進効果の試算は、先行自治体については、各自

治体の有料化導入時期が不明であるため、効果を明らかにできない。

大型ごみ有料化導入(平成 14 年 11 月)前後の排出量(小型及び複雑ごみを含む)は、

平成 13 年度において 2,659 トンであったのに対し、駆け込みで約 14%増加した平成 14

年度(3,053 トン)を除くと、平成 15 年度は 1,378 トンと、導入後において 48%の減

少(平成 15 年度排出量÷平成 13 年度排出量)であった。また、平成 23 年度から平成 25

年度の排出量の平均値は 1,379 トンで、効果は持続している。

イ 市民負担の受容性(検討手順2)

① ごみ袋1枚あたりごみ処理経費

大型ごみのごみ処理費(年間 0.56 億円程度)は、

シールの使用枚数(13.65 万枚)から、411 円と

なる。

内訳は、収集運搬が 169 円/枚、中間処理費が

220 円/枚、最終処分費が 22 円/枚である。

② 一世帯あたりごみ処理経費

◆図表 3-3-26 大型ごみの処理経費 (シール1枚当たりに換算)

粗大ごみの処理費は、シールによる大型ごみ処分手数料と税で賄っており、一世帯あたり

にすると年間 1,100 円/世帯で、月額にして 90 円となる。

大型ごみ処分手数料は、年間

2,700 万円前後であるため、

シールによる負担率は概ね

50%となる。

◆図表 3-3-27 一世帯あたり大型ごみのごみ処理経費

ウ 周辺自治体との均衡(検討手順3)

① 先行自治体の料金水準(大型ごみ1個あたり料金)等

有料化先行都市アンケート調査結果において、粗大ごみの料金の範囲は、粗大ごみ 1 個あ

たり、固定料金制において 50 円から 1,500 円、種類別料金制において 100 円から 3,000

円、サイズ別料金制において 200 円から 3,000 円である。

また、シール等による負担率は、図表 3-3-29 に示すとおりで、平均 39.3%、率の分布

は 30~35%、45~50%が多くなっている。

収集運搬費 169円/枚

中間処理費 220円/枚

最終処分費 22円/枚

411円/枚

0

100

200

300

400

1

約56,000 千円/年

1,100 円/年

90 円/月

一世帯あたり年額

一世帯あたり月額

年間処理費

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

62

◆図表 3-3-28 粗大ごみ料金

※サイズ別料金の平均値は、サイズの設定が多様であるため算定できない。

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

《料金設定方法》

区 分 説 明

固 定 料 金 粗大ごみ1個の料金を設定している。

料金が高額となっている自治体は、戸別収集としているケースが多く、その場合は、収集費が含まれていると想定される。

重 量 制 重量を計測したうえで料金を設定する、あるいは車両 1 台の料金を設定している。

種 類 別 料 金 粗大ごみの種類別に料金を設定するもので、処理困難性を考慮した料金としていると考えられる。

サ イ ズ 別 料 金 粗大ごみの大きさを複数設定(たとえば1m 以内、1~2m など)し、そのサイズごとに料金を設定している。(廿日市市の方式)

◆図表 3-3-29 先行自治体における負担率

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

固定料金 50 ~ 1,500 円/個 425 円/個

重量制 20 ~ 300 円/10kg 101 円/10kg

種類別料金 最低額 100 ~ 500 円/個 270 円/個

最高額 600 ~ 3,000 円/個 1,529 円/個

サイズ別料金 最低額 200 ~ 3,000 円/個 - 円/個

平均料金の範囲

100.0%

39.3%

10.0%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

粗大

経費に対する負担率

最大

平均

最小

011

00

23

00

3000000000

1

0 2 4 6 8 10 12

0~5%5~10%

10~15%15~20%20~25%25~30%30~35%35~40%40~45%45~50%50~55%55~60%60~65%65~70%70~75%75~80%80~85%85~90%90~95%

95~100%

自治体数

負担

粗大

合計:11

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

63

② 広島県内の料金水準等

粗大ごみの処理手数料(1個あたり料金で、収集費を含む場合もある)は、1個あたり 250

円から 3,000 円である。なお、大竹市は廿日市市と同じ 400 円/個(平均サイズ)を基本

としている。

負担率を示した2市の値は、図表 3-3-31 に示すとおり 15~50%である。

◆図表 3-3-30 粗大ごみ処理手数料

(資料:広島県ホームページ「ecoひろしま~環境情報サイト~」より)

◆図表 3-3-31 負担率と指定袋販売額

※・上記は、前項「ア 先行自治体のごみ処理経費に対する負担率」から抽出したものである。

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

備考広島市 250円 ~ 3,000円 /個 品目による

呉市 300円 , 600円 /個

竹原市 1,000円 /個

三原市尾道市 品目ごとに設定

福山市府中市三次市庄原市 500円/3個+60円/10kg(戸別収集)

大竹市 200円 ~ 600円 /個 最長辺又は最大径で設定

東広島市廿日市市 200円 ~ 600円 /個 最長辺又は最大径で設定

安芸高田市 400円 /個

江田島市府中町海田町熊野町坂町安芸太田町 400円 /個

北広島町 400円 /個

大崎上島町世羅町神石高原町

料金水準

自治体 シールによる負担率

B市 15%

C市 50%  300円/個、600円/個(2mの場合)

シール(処理券)購入額

 500円/3点(個)

※大竹市は現時点の額

に修正している。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

64

③ ごみ処理経費に対する負担率

廿日市市の処理手数料は、シール1枚 200 円としている。この額を 400 円/枚とした場

合の負担率は 100%となる。

◆図表 3-3-32 指定袋販売額別指定袋による負担額(大型ごみ)

※シールの製造販売に要する額を 10 円/枚としている。

0円/月

32円/月

44円/月

55円/月

67円/月

78円/月

90円/月

90円/月

58円/月

46円/月

35円/月

23円/月

12円/月

0円/月

90円/月

90円/月

90円/月

90円/月

90円/月

合計

90円/月

90円/月

(0.0%)

(35.6%)

(48.9%)

(61.1%)

(74.4%)

(86.7%)

(100.0%)

(100.0%)

(64.4%)

(51.1%)

(38.9%)

(25.6%)

(13.3%)

(0.0%)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

0 20 40 60 80 100

10円/枚

150円/枚

200円/枚

250円/枚

300円/枚

350円/枚

400円/枚

一世帯あたり大型ごみ処理経費 円/月・世帯

シール販売単価

シールによる負担額 税による負担額

(シールによる負担率) (税による負担率)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

65

3-4 まとめ

検討結果から、手数料の料金水準は、図表 3-3-33 に示す指定袋販売額が有効である。

なお、資源ごみ(古紙)はシール制の検討が有効であるとしているが、ここでは指定袋の

料金として示した。

すべてのごみ種類について有料化を導入した場合の負担額は、1世帯1カ月あたり 291~

399 円であり、現状のごみ処理経費に対する割合(負担率)は、13.9~19.1%である。

◆図表 3-3-33 手数料の料金水準の目安等

※指定袋販売額の( )は指定袋容量1リットルあたりとしたものである。

※一世帯あたりのごみ処理経費の合計は 2,090円である。

ごみ種類 指定袋販売額 (45㍑相当)

一世帯あたり ごみ処理経費 (平成23年度)

指定袋(シール)による

考え方

負担額 負担率

燃やせるごみ

40 円/枚 (0.89円/㍑)

~ 50 円/枚

(1.11円/㍑)

1,630 円/月・世帯

2 0 8円/月・世帯

~ 2 9 1円/月・世帯

12.8%

~ 17.9%

ごみ発生・排出抑制目標値の達成が期待できる販売額として 40 円~50 円とした。

埋立ごみ 40 円/枚 (0.89円/㍑)

~ 50 円/枚

(1.11円/㍑)

78 円/月・世帯

23 円/月・世帯

~ 32 円/月・世帯

29.6%

~ 41.2%

燃やせるごみ指定袋販売額と同額とした。 小型及び複雑ごみ

有害ごみ

20 円/枚 (0.44円/㍑)

~ 25 円/枚

(0.56円/㍑)

292 円/月・世帯 16 円/月・世帯

~ 32 円/月・世帯

5.5%

~ 11.0%

ごみ分別促進のため、燃やせるごみ指定袋の販売額の 半額とした。

資源ごみ

びん・かん

プラスチック

製容器

布類

紙類

大型ごみ 200円/枚 90 円/月・世帯 44 円/月・世帯 48.9%

合計 2,090 円/月・世帯 291 円/月・世帯

~ 399 円/月・世帯

13.9%

~ 19.1%

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

66

4 ごみ処理の有料化の有効性

有料化の導入がごみ減量と資源化促進において最も有効なごみ種類は、「燃やせるごみ」

である。

次いで、有効性の高い順から「大型ごみ」、「小型及び複雑ごみ」、「資源ごみ(布類・

紙類)」、さらに、「資源ごみ(びん・かん)」、「資源ごみ(プラスチック製容器)」、

「埋立ごみ」、「有害ごみ」と続く。

「資源ごみ(布類・紙類)」は、ごみ減量効果は他の資源ごみと同等であるが、集団回収

を活用した資源化促進に大きな効果があると期待ができるため、中位の有効性としている。

ごみ種類 ごみ減量 資源化促進 有効性

燃やせるごみ ◎ ◎ 大

埋立ごみ △ △ 小

小型及び複雑ごみ ○ ○ 中

有害ごみ △ △ 小

資源ごみ

びん・かん △ ○ 小

プラスチック製容器 △ △ 小

布類・紙類 △ ◎ 中

大型ごみ ○ - 中

※ごみ減量と資源化促進の記号は、図表 3-4-1による。

4-1 基本的な考え方

有料化の導入目的として示した「ごみ減量化や資源化の取組促進」、「負担の公平性」、

「処理・処分経費の削減」を達成するためには、「市民に対し、どのごみにどの程度の料金

を負担してもらうのか。」について効果を推し測り、数値目標を設定したうえで、仕組みづ

くり(①徴収方法、②料金体系、③料金水準、④有料化の対象とするごみの種類)を考える

必要がある。

これまで、①徴収方法、②料金体系、③料金水準について検討してきたが、ここでは、④

有料化の対象とするごみの種類を検討するために、ごみ種類別に有料化導入によるごみ減量

効果、資源化促進効果の有効性について、性質に着目した評価を行った。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

67

4-2 ごみ種類別の有効性の検討

(1) 検討方法

ごみ種類別の資源化内容、排出状況等について、図表 3-4-1 に示す判断基準により期待さ

れるごみ減量効果、資源化促進効果について検討した。

◆図表 3-4-1 有料化によるごみ減量、資源化促進効果の評価基準等

〔ごみ減量効果〕

評価 評価基準 対象品目など

自らの取組により減量できるごみが多く排出されている。

生ごみ(堆肥化、水切り)

古紙類(拠点回収の利用) (行政が関与しないもの)

自らの取組により減量できるごみが排出されている。

家具、電化製品など (物を大事にする。長く使う。) 容器包装ごみ、びん・かん、ペットボトル (詰め替え容器等の利用)

△ 減量できるものは多くない。不法投棄が懸念される。

陶磁器類など (割れると使えない。不法投棄しやすい)

〔資源化促進効果〕

評価 評価基準 対象品目など

◎ 自らの取組により資源化促進できるごみが多く排出されている。

古紙類(資源化収集の利用、集団回収の利用) (行政が関与するもの)

○ 自らの取組により再資源化できるごみが排出されている。

容器包装ごみ、びん・かん、ペットボトル (資源化収集の利用)

△ 再資源化できるものは多くない。

不法投棄が懸念される。

乾電池など (少量で、不法投棄しやすい)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

68

(2) 検討結果

ごみ種類別の検討結果は、図表 3-4-2 に示すとおりである。

効果が期待できる順番としては、「燃やせるごみ」、「大型ごみ」、「小型及び複雑ごみ」、

「資源ごみ(布類・紙類)」、「資源ごみ(びん・かん)」、「資源ごみ(プラスチック製

容器)」、「埋立ごみ」、「有害ごみ」となる。

「燃やせるごみ」は、排出量が多く、減量や分別徹底できるものが多く排出されており、

ごみ減量や資源化促進への大きな効果が期待できる。

「大型ごみ」については、物を大事にし、リユースが促進されるなどごみ減量効果が期待

できる。

「小型及び複雑ごみ」は、排出量が少ないものの、雑多なものが対象で、缶類などの混入

が防がれるなど、ごみ減量、資源化促進への効果が期待できる。

「資源ごみ」は、燃やせるごみに次いで排出量の多いごみであるが、そのうち「布類・古

紙類」は、集団回収の活用や店頭回収の利用等が促進され、資源化促進効果が期待できる。

「資源ごみ」の「びん・かん類」は、分別と資源化への市民の意識も高く、「プラスチッ

ク製容器」は、廿日市市では対象品目が限定されていることもあり、どちらもすでに分別徹

底が図られていると考えられ、大きな効果は期待できない。

「埋立ごみ」・「有害ごみ」は排出量が少なく、自家処理が困難であるなど、有料化によ

るごみ減量や資源化促進の大きな効果は期待できない。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

69

◆図表 3-4-2 有料化によるごみ減量、資源化促進効果の評価結果(ごみ種類別)

ごみ種類 排出 割合

有料化により期待される効果

ごみ 減量

資源化 促進

説 明 等

燃やせるごみ 83% ◎ ◎

ごみ排出量が多く、資源化可能なものが3割

程度、減量対象である生ごみが4割程度占め

ており、ごみ減量や資源化促進への大きな効

果が期待できる。

埋立ごみ 3% △ △

ガラス、陶磁器類は、自家処理困難であり、

減量効果は期待でない。

不法投棄など、不適切に処理されることが懸

念される。

小型及び複雑ごみ

4%

○ ○ 雑多なものが対象で、缶類などの混入を防ぐ

ことができるなど、ごみ減量や資源化徹底の

効果が期待できる。

有害ごみ △ △

有害ごみは、自家処理困難であるため、減量

効果は期待小である。また、対象品目が明確

であり、資源化徹底の効果も小である。

不法投棄など、不適切に処理されることが懸

念される。

びん・かん △ ○

リターナブル容器の利用によりごみ減量に

取り組めるが、大きな効果は期待できない。

びん・かんのうち、アルミ缶やリターナブル

びんは、団体回収や店頭回収により、資源化

可能で、行政コストの削減が期待できる。

プラスチック 製容器

10% △ △

リターナブル容器の利用によりごみ減量に

取り組めるが、大きな効果は期待できない。

プラスチック容器のうち、食品トレイは店頭

回収により、資源化可能であるが、その他は

自らによる資源化は困難である。

布類・紙類 △ ◎

飲料用紙パックは、リターナブル容器の利用

によりごみ減量に取り組めるが、大きな効果

は期待できない。

団体回収により資源化可能で、行政コストの

削減が期待できる。

大型ごみ ※1 ○ -

物を大事にし、リユースが促進されるなど減

量効果が期待できる。

他のごみ種類に混入しにくいため、資源化徹

底の効果は期待できない。

1.排出割合は、平成 23年度排出量による。大型ごみの割合は、小型及び複雑ごみ、有害ごみに含む。

2.団体回収は、行政が関与せずに資源化されるものであるが、扱いが排出量に含まれるため、「ごみ減量」とはせず、「資源化促進」と位置づけた。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

70

5 減額免除制度

手数料の減額免除は、ごみ処理有料化の目的の一つとしたごみ処理費用負担の公平性のも

と、先行自治体の状況、市民の意向等を考慮し、ごみ減量化等の達成に支障とならない範囲

において行うべきである。

減額免除の対象としては、在宅での「紙おむつ」使用者、生活保護受給者、ボランティア

清掃によるごみ、天災その他の災害によるごみを対象とすることとし、対象者の申請により

有料指定袋を直接配布する方法が望ましいと考える。

有料指定袋の配布枚数は、有料化導入により増加する負担相当分とし、次のとおりとした。

また、ボランティア清掃、天災その他の災害によるごみについては、個別の状況に応じて必

要枚数を配付するべきである。

なお、有料指定袋の配付枚数は45リットルサイズでの枚数としたが、減額免除対象者が

ごみを排出する頻度から、45リットルサイズでの配付枚数は目安とし、減額免除対象者の

実情に応じ、30リットルサイズ以下の有料指定袋の配付も検討すべきと考える。

対 象 条 件 対象ごみ 方法等

「紙おむつ」

使用者

「紙おむつ」を常時使用

・2歳未満の乳幼児

・要介護者

(要介護度3以上)

・身体障害者等

身体障害者手帳交付者(1級・2級)

精神障害者保健福祉手帳交付者(1級・2級)

療育手帳交付者(○A ・A・○B )

燃やせるごみ 世帯主等による申請に基づ

き、対象者1名につき、

有料指定袋(45L)30枚程度

を配付

低所得世帯 生活保護受給者 燃やせるごみ

世帯主等による申請に基づ

き、世帯員 1 名につき、

有料指定袋(45L)30枚程度

を配付

資源ごみ 世帯主等による申請に基づ

き、世帯員 1 名につき、有料

指定袋(45L)10枚程度を配

埋立ごみ

小型及び複雑ごみ

世帯主等による申請に基づ

き、必要枚数を配付

大型ごみ 世帯主等による申請に基づ

き、必要枚数を配付

ボランティア

ごみ

日曜清掃、地域清掃等 燃やせるごみ 自治会等を通じて、必要数を

配付

災害ごみ 天災等のり災者 すべてのごみ 対象者による申請に基づき、

必要なサイズ・枚数を配付

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

71

5-1 基本的な考え方

ごみ処理の有料化導入の目的の一つとして、排出者負担のバランスが保てるごみ処理費用

負担の公平性確保を設定したが、一方で、社会的弱者(生活保護受給者、身体障害者、被災

者等)に対しては、行政においては援助と保護が、国民においては社会連帯の理念に基づく

協力が求められているなど、配慮が不可欠となっている。(身体障害者福祉法)

このことから、ごみ処理の有料化に関する減額免除は、費用負担の公平性のもと、ごみ減

量化等の達成に支障とならない範囲において行うことを基本的な考え方とする。

5-2 減額免除の検討

(1) 先行自治体の状況

ア 制度の導入状況

有料化実施自治体の約9割が、指定袋の無料配

付等による手数料の減額免除(減免)を行ってい

る。一方、減額免除を行っていない自治体の多く

が、行っていない理由として「費用負担の公平性

の確保」をあげている。

◆図表 3-5-1 減額免除の導入状況

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

イ 対象

減額免除を行っている自治体の約

3分の1が、「経済的な負担軽減」

を理由として、ごみ減量が困難であ

る「紙おむつ」使用を前提とした乳

幼児世帯(40 自治体)と要介護世帯

(34 自治体)、生活困窮者として生

活保護世帯(34 自治体)を減額免除

の対象としている。

また、多くの自治体が、地域の清

掃等のボランティアごみ(80 自治

体)、災害ごみ(29 自治体)を減額

免除の対象としている。ボランティ

アごみの減額免除の理由としては、

「活動の促進による環境美化」、「公

共性が高く個人による排出ではない」

があげられ、災害ごみの減額免除の

理由は「被災者支援」があげられて

いる。

減免なし

11自治体

9.5%

減免あり

105自治体

90.5%

回答自治体数=116

◆図表 3-5-2 減額免除対象

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

403434

1911

99

632111

8029

135

2211

0 20 40 60 80 100

乳幼児世帯生活保護世帯

要介護世帯障害者

高齢者世帯在宅医療世帯

児童扶養傷病者

その他おむつ使用者その他

国民年金遺族中国在留邦人等支援

多人数家庭

ボランティアごみ災害等火災等

剪定枝・落ち葉等ステーションにおける詰替え用

有害ごみ漂着ごみ

学校関係団体等による清掃活動

自治体数

回答自治体数=105

総回答数=303(複数回答)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

72

(2) 隣接自治体の状況

廿日市市に隣接する大竹市は、平成 25 年 10 月より可燃ごみ、粗大ごみの有料化を開始

している。大竹市の減額免除は、図表 3-5-3 のとおりである。

◆図表 3-5-3 隣接自治体(大竹市)の減額免除対象者

可燃ごみ(燃やすごみ) 粗大ごみ

おむつ使用世帯(要介護度3以上等) 中袋(30L)年 100 枚無料配付

2歳未満の乳幼児世帯 中袋(30L)年 100 枚無料配付

低所得世帯 中袋(30L)年 30 枚無料配付

り災世帯 災害ごみは全額無料

生活困窮者 無料

(参考資料7 大竹市における有料化の状況 参照)

(3) 市民の意向

平成 25 年度に実施した市民アンケート調査結果では、有料化を導入した場合に必要な配

慮として示されたもののうち、減額免除に関するものは、「紙おむつが必要な世帯など、や

むを得ずごみが多く出る世帯に配慮する」が 32.7%、「経済的に困難な世帯に配慮する」が

24.6%であった。

◆図表 3-5-4 ごみ処理の有料化への配慮に関する市民の意向

(資料:「ごみ処理に関する市民意向調査等業務 報告書」平成26年3月)

68.3%

51.2%

50.3%

49.0%

48.0%

44.3%

36.1%

34.8%

34.1%

32.7%

30.3%

26.9%

24.6%

1.8%

0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0%

不法投棄が起きないよう対策をとる

ごみ処理費の内訳や根拠を明らかにする

市民により分別された資源ごみは、無料で出せるようにする

有料化による料金収入の使い道を明らかにする

ごみ処理事業を効率化し、コスト削減する

有料化料金の根拠を明らかにする

ごみにならない製品づくり、商品販売をするよう、企業に働きかける

有料化によるごみ減量、処理費用削減などの効果を明らかにする

ごみ減量などに努力した人は負担が少なくなるよう公平な仕組みを作る

紙おむつが必要な世帯など、やむを得ずごみが多く出る世帯に配慮する

収集サービスを充実する(大型ごみの戸別収集等)

有料化による費用削減効果は環境施策などを通じて市民へ還元する

経済的に困難な世帯に配慮する

その他

n=1,096(複数回答)

総回答数=5,836

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

73

(4) 廿日市市における減額免除制度

廿日市市において廃棄物処分等手数料に関し、減額免除を実施しているものは図表 3-5-5

のとおりである。

大型ごみに関しては、天災その他の災害によるもの、生活保護を受けている世帯について

対象とし、全額を免除するとしている。

また、直接的な手数料の減額免除ではないが、日曜清掃や海浜清掃などの地域清掃(ボラ

ンティア清掃)に対して、ボランティア清掃用のごみ袋を配付している。

◆図表 3-5-5 廃棄物処分等手数料の減額免除一覧

大型ごみ 処分手数料

特定家庭用機器廃棄物収集運搬

手数料

一般廃棄物 処分手数料 し尿処理手数料 産業廃棄物

処分費用

天災その他の災害 全額 全額 全額 全額

減免規定なし

社会福祉法人の経営する社会福祉施設その他これに準ずる施設で特に市長が認めたもの

- 全額 全額 -

生活保護 全額 全額 - -

(保護費で措置)

市長において特別の理由があると認める場合

市長が定める額

(5) 対象の検討

減額免除対象は、先行自治体の状況、市民の

意向等から、排出抑制が難しく有料化導入によ

る減量化が図れないと思われる在宅での「紙お

むつ」使用者(①~③)と、経済的に困難な世

帯への配慮として生活保護受給者(④)を対象

とする。

「紙おむつ」の使用者としては、乳幼児、要

介護3以上の要介護者、障害者等の、紙おむつ

の常時使用者を想定しているが、「紙おむつ」に

関しては、ごみ減量が困難としつつも、布おむ

つを使用することでごみ排出抑制に努めている

世帯もあり、減額免除が多量排出につながらないように配慮が必要である。

その他、もともとのごみの排出者が不明で、公共性も高いボランティア清掃(⑤)による

ごみと、現行でも手数料の減額免除対象としている天災その他の災害(⑥)によるごみにつ

いても減額免除の対象とする。

◆減額免除の対象(案)

「紙おむつ」 使用者

①2歳未満の乳幼児

②要介護者 (要介護度3以上)

③障害者等

低所得者 ④生活保護受給者

ボランティア 清掃等

⑤ボランティア清掃 (地域清掃等)

⑥天災その他の災害

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

74

(6) 減額免除の決定

減額免除の決定については、行政が対象者を特定し一律に減額免除を行う方法と、対象者

からの申請により決定する方法とが考えられる。

一律に減額免除を行う方法の場合、対象者の利便性は非常に高くなるが、「紙おむつ」使

用者については状況の変化もあるため、全ての対象者を把握することが難しく、また、ごみ

減量のインセンティブが働かなくなるおそれがある。

一方、対象者からの申請により決定する方法については、周知が徹底されないと必要な減

額免除がされない可能性があるが、関係課と連携して周知を行うことで防ぐことができると

考えられる。

(7) 減額免除の方法

減額免除の方法としては、有料指定袋を直接配付する方法、有料指定袋の購入券を配付す

る方法などが考えられる。

有料指定袋を直接配付する方法については、申請により現物を受け取ることができ、制度

がわかりやすいというメリットがある。しかし、行政で減額免除のための有料指定袋の在庫

管理が必要となり、事務コストが増えるというデメリットがある。

有料指定袋の購入券を配付する方法は、対象者に手数料相当額を除いた製造流通等原価で

有料指定袋を購入してもらうという方法となる。この方法では、対象者が必要なときに購入

でき、行政で減額免除のための有料指定袋の管理を行わなくても良いというメリットがある

が、販売店等が制度を把握しておく必要があり、また、経由箇所が増えるため、周囲に減額

免除を受けたことが分かってしまうと、対象者が抵抗を感じる可能性がある。

これらのことから、減額免除の方法は、現行の減額免除制度と同様に対象者からの申請に

よるものとし、有料指定袋を直接配付する方法が適していると考えられる。

(8) 減額免除する額

減額免除額は、費用負担の公平性の考えから、有料化により増加する負担相当分とするこ

とが望ましい。

「紙おむつ」使用者、生活保護受給者については、現行も指定袋を購入してごみを排出し

ているため、ごみの排出量から指定袋の使用枚数を計算し、この使用枚数に有料指定袋 45

リットルサイズでの手数料負担相当の割合を掛けることで、有料化により増加する負担相当

分の枚数を計算した。(図表 3-5-6)

この計算では、「紙おむつ」使用者に配付する燃やせるごみの有料指定袋は、45 リット

ルサイズで 30 枚程度となる。

生活保護受給者については、燃やせるごみ有料指定袋が 30 枚程度、資源ごみ有料指定袋

が 10 枚程度、埋立ごみ、小型及び複雑ごみが 20 リットルサイズで1枚~3枚程度という

計算になる。

ボランティア清掃については、現行でもボランティア清掃用のごみ袋の配付を行っている

ため、必要額を減額免除することが必要である。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

75

また、天災その他の災害については、災害の規模、状況により異なるため、個別の状況に

応じて必要額を減額免除することが必要と考える。

なお、有料指定袋の配付枚数は45リットルサイズでの枚数としたが、減額免除対象者の

ごみを排出する頻度を考えると、45リットルサイズでの配付よりも、配付枚数の多くなる

30リットル以下のサイズでの配付がよいとの意見があった。

45リットルサイズでの配付枚数は目安とし、減額免除対象者の実情に応じ、30リット

ルサイズ以下の有料指定袋の配付も検討すべきと考える。

◆図表 3-5-6 有料化により増加する負担相当分の枚数

対 象

ごみ種別

1人あたり 年間排出量

(L/人・年)

指定袋サイズごとで 換算した使用枚数

(③排出量÷指定袋サイズ)

手数料 負担相当 の割合

※1

サイズごとで換算した 増加する負担相当分の枚数

(②使用枚数×③手数料負担相当)

20L 30L 45L 20L 30L 45L

紙おむつ

使用者

燃やせるごみ 1,820 91 枚 61 枚 41 枚

0.625

~ 0.7

57 枚

~ 64 枚

39 枚

~ 43 枚

26 枚

~ 29 枚

生活保護受給者

燃やせるごみ 1,855 93 枚 62 枚 42 枚

0.625

~ 0.7

59 枚

~ 66 枚

39 枚

~ 44 枚

27 枚

~ 30 枚

資源ごみ 940 47 枚 32 枚 21 枚

0.25

~ 0.4

12 枚

~ 19 枚

8 枚

~ 13 枚

6 枚

~ 9 枚

埋立ごみ 42 3 枚 2 枚 -

0.625

~ 0.7

2 枚

~ 3 枚

2 枚 -

小型及び

複雑ごみ 15 1 枚 - -

0.625

~ 0.7

1 枚 - -

※1 有料指定袋での手数料負担相当(割合)=(有料指定袋販売額-有料指定袋製造流通等原価)÷有料指定袋販売額

○燃やせるごみ等 0.625 =(40 円/枚-15 円/枚)÷40 円/枚(有料指定袋販売額 40 円/枚の場合)

0.7 =(50 円/枚-15 円/枚)÷50 円/枚(有料指定袋販売額 50 円/枚の場合)

○資源ごみ 0.25 =(20 円/枚-15 円/枚)÷20 円/枚(有料指定袋販売額 20 円/枚の場合)

0.4 =(25 円/枚-15 円/枚)÷25 円/枚(有料指定袋販売額 25 円/枚の場合)

※ 埋立ごみの 45L、小型及び複雑ごみの 30L、45Lの有料指定袋は製造しないものとする。

〔算出式〕

減額免除制度による配布枚数 = ④増加する負担相当分の枚数

= ②使用枚数(サイズ別)×③手数料負担相当の割合

例)おむつ使用者 1,820 リットル/人・年

使用枚数(サイズ別) =1,820 リットル/人・年÷45 リットル/枚=41 枚/人・年

増加する負担相当分の枚数 =41 枚/人・年×0.7(有料指定袋販売額 50 円/枚の場合)

=29 枚(45 リットル)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

76

(9) 必要な費用の試算

減額免除の対象ごとの対象者数、「(8)減額免除する額」で計算した増加する負担相当

分の枚数から、減額免除に要する費用の試算を行い、図表 3-5-7 に示した。

減額免除に要する費用総額は、年間 15,800 千円程度と見込まれる。この費用を一世帯あ

たりにすると 319 円/年(27 円/月)で、一世帯あたりごみ処理経費の合計(2,090 円/月)

の 1.5%程度となる。

なお、「紙おむつ」使用者のうち、要介護者、障害者等については、紙おむつ使用の可能

性が高いと思われる、要介護度 3 以上の在宅介護サービス受給者数と身体障害者手帳 1 級・

2 級交付者等の総数としているが、これらの対象者は紙おむつ使用の可能性が高いものの、

全ての方が「紙おむつ」を常時使用しているとは限らないため、最大値として示している。

さらに、ボランティア清掃の減額免除に要する費用は、平成26年度中に地域清掃等で使用

された指定袋のおおよその数をもとに計算している。

◆図表 3-5-7 ごみ処理の有料化の減額免除に要する費用

区分 対象 人数等

ごみ種類 指定袋 サイズ

対象者1人 あたり枚数

単価 費用

(千円/年)

「紙おむつ」使用者 5,966 人 燃やせるごみ 45L 30 枚/人・年 50 円 8,949

生活保護受給者 730 人 燃やせるごみ 45L 30 枚/人・年 50 円 1,095

資源ごみ 45L 10 枚/人・年 50 円 365

小計 6,696 人 10,409

ボランティア清掃 地域清掃等

の実績 燃やせるごみ等 45L 108,000枚 50 円 5,400

合計

15,809

※「紙おむつ」使用者:2歳未満の乳幼児 1,796 人、要介護者 741 人、障害者 3,429 人

※上記の費用のほか、申請の受理等の事務手続きに要するコスト(人件費)が必要である。

(参考資料8 減額免除対象者数及びごみ排出量 参照)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

77

6 収入の使途

ごみ処理の有料化による手数料収入の使途は、市民の理解が得られる分かりやすいものと

し、先行自治体等の状況を参考に、市民の意向を踏まえ、次の3つを基本とする。

①有料化の運用に必要な経費

②不法投棄対策、ごみ排出抑制対策、収集サービス対策等に係る経費

③処理施設の整備・維持に係る経費

6-1 基本的な考え方

ごみ処理の有料化による手数料収入の使途については、市民の理解を得られるわかりやす

いものとすることを基本的な考え方とする。

有料指定袋製造費、販売流通費、その他事務手続きに要する費用など、有料化制度の運用

経費も必要であるが、ごみ排出抑制等の推進に効果が期待できる施策についての費用など、

使途を定めて透明化することで有料化制度への理解が得らえるものと考えられる。

また、廿日市市では、ごみ処理体制を再構築することでコスト削減を目指しているが、ご

み処理施設の整備・維持には大きなコストを要するため、計画的な整備・維持に努めるとと

もに、手数料の一部を基金として運用するなどして、一時的な負担増を平準化する手法も有

効と考える。

6-2 収入の使途検討

(1) 先行自治体の状況

有料化先行都市アンケート調査結果では、先行自治体(116 自治体)における手数料収入

の使途は、有料化制度の維持運営費以外では、排出抑制施策費(45 自治体、39%)や不法

投棄対策費(35 自治体、30.0%)としている自治体が多くなっている。

ごみ処理に要する費用としている47自治体のうち、20自治体が戸別収集、14自治体

がごみ処理経費、13自治体がごみ処理施設の積立基金としている。

その他、一般財源化としているのが 9 自治体であるが、その他の環境施策(太陽光発電補

助)としている自治体もあった。

ごみ排出抑制施策費の具体的使途は、分別収集啓発資料、生ごみ対策、集団回収対策の費

用があげられている。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

78

◆図表 3-6-1 収入の使途

(資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

(2) 隣接自治体の状況

廿日市市に隣接する大竹市にお

ける使途は、先行自治体と同様、

費用割合は、有料化制度の維持運

営費以外では、排出抑制施策が

23%、不法投棄対策費が 13%で、

その他は数%に留まる。

なお、収入総額は 60,000 千円

程度である。

(3) 市民の意向

◆図表 3-6-2 大竹市の手数料収入の使途(費用割合)

市民アンケート調査結果では、有料化を導入した場合に必要な配慮として示されたものの

うち、使途に関するものは、複数回答で、「不法投棄が起きないよう対策をとる」が 68.3%、

「収集サービスを充実する(大型ごみの戸別収集)」が 30.3%、「環境施策などを通じて市

民へ還元する」が 26.9%となっている。

◆図表 3-6-3 ごみ処理の有料化への配慮に関する市民の意向(再掲)

(資料:「ごみ処理に関する市民意向調査等業務 報告書」平成26年3月)

82

45

35

20

14

13

2

9

0 20 40 60 80 100

ごみ有料化制度の維持運営費

ごみ排出抑制施策

不法投棄対策費

収集サービス(戸別収集)

ごみ処理経費

ごみ処理施設の積立基金

その他環境施策

一般財源化

自治体数

回答自治体数=116

総回答数=220

ごみ処理有料化制度

の維持運営費

54%排出抑制施策費

23%

不法投棄対策費

13%

戸別収集費

3%

その他施策費

4%資源化対策費

3%

68.3%

51.2%

50.3%

49.0%

48.0%

44.3%

36.1%

34.8%

34.1%

32.7%

30.3%

26.9%

24.6%

1.8%

0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0%

不法投棄が起きないよう対策をとる

ごみ処理費の内訳や根拠を明らかにする

市民により分別された資源ごみは、無料で出せるようにする

有料化による料金収入の使い道を明らかにする

ごみ処理事業を効率化し、コスト削減する

有料化料金の根拠を明らかにする

ごみにならない製品づくり、商品販売をするよう、企業に働きかける

有料化によるごみ減量、処理費用削減などの効果を明らかにする

ごみ減量などに努力した人は負担が少なくなるよう公平な仕組みを作る

紙おむつが必要な世帯など、やむを得ずごみが多く出る世帯に配慮する

収集サービスを充実する(大型ごみの戸別収集等)

有料化による費用削減効果は環境施策などを通じて市民へ還元する

経済的に困難な世帯に配慮する

その他

n=1,096(複数回答)

総回答数=5,836

44

36

35

1

0 20 40 60

分別収集啓発資料

生ごみ対策費

集団回収対策費

エコショップ制度

自治体数

回答自治体数=45

総回答数=116

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

79

7 他施策との併用

ごみ処理の有料化にあわせて行う施策は、ごみ減量と資源化促進を直接的に支援あるいは

間接的に支援できるものとし、実施あるいは検討している施策の拡充に加え、新たな取り組

みも検討していくことが必要である。

市民活動支援 地域単位での啓発(リサイクルプラザの補完)

資源化促進 せん定枝資源化

行政サービス向上 ふれあい収集(戸別収集)

粗大ごみ戸別収集

7-1 基本的な考え方

ごみ処理の有料化は、コスト

意識をもったごみ排出抑制や資

源化にごみの流れを誘導するた

めのインセンティブとなるが、

これは、車輪の一つでしかない。

そのため、もう一つの車輪とし

ての施策を実施して、両輪で推

進させていくことが必要である。

このようなことから、家庭ごみ処理の有料化導入に際し、ごみ排出抑制や資源化促進に取

り組む市民や団体を支援するための施策の実施に併せ、廿日市市が主体となって展開すべき

施策を段階的に実施していくことが必要である。

7-2 他施策の検討

(1) 先行自治体の状況

先行自治体(116 自治体)が実施している施策は、図表 3-7-1 のとおりである。

新規に実施した施策のうち、実施自治体数が多いのは、分別区分の見直しや不適正排出対

策、粗大ごみ等の戸別収集等である。

一方で、実施していた施策を改善して継続している施策は、生ごみ処理機購入助成や不法

投棄対策、集団回収助成、事業系ごみ手数料の変更等があげられる。

(2) 近隣自治体の状況

廿日市市に隣接する大竹市では、図表 3-7-2 に示す施策を実施している。

◆図表 3-7-2 大竹市が実施している施策

新規事業 戸別収集・生ごみ処理器補助・減額免除・せん定枝資源化・分別冊子作成等PR

継続事業 不法投棄対策・資源回収報償費・その他適正排出施策

燃やせるごみ

燃やせるごみ

資源ごみ

排出抑制排出抑制

資源化促進ごみ処理の

有料化導入

ごみの流れを誘導

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

80

◆図表 3-7-1 先行自治体の施策 (資料:有料化先行都市アンケート調査結果)

(複数回答)

(複数回答)

20

12

12

23

36

38

13

23

1

0

3

0

1

0

1

0

0

0

0

0

0

1

0

0

1

0

1

1

1

40 30 20 10 0

自治体数

改善して継続

23

15

14

14

13

13

10

9

9

6

4

3

3

2

2

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

0

0

0

0 10 20 30 40

分 別 区 分 見 直 し

不 適 正 排 出 対 策

粗大ごみ等戸別収集

事業ごみ手数料の変更

不 法 投 棄 対 策

生ごみ処理機購入助成

処 理 経 費 公 表

集 団 回 収 助 成

ごみステーション維持管理助成

減 額 免 除 措 置

エ コ シ ョ ッ プ 認 定

ふ れ あ い 収 集

分 別 区 分 見 直 し

可 燃 ご み 戸 別 収 集

拠 点 回 収

環 境 対 策

ごみ減量化シンポジウム

事 業 系 ご み 収 集 廃 止

市 民 意 向 調 査

説 明 資 料 全 戸 配 布

せ ん 定 枝 対 策

専 任 指 導 員 配 置

地 域 説 明 会

道 路 美 化 活 動

生 ご み 対 策

モ デ ル 事 業

資 源 収 集 頻 度 増

収 集 ル ー ト 変 更

粗 大 手 数 料 見 直 し

自治体数

新規に実施

5

18

20

1

0

1

0 10 20 30

監 視 カ メ ラ 設 置

看 板 設 置

監 視 パ ト ロ ー ル

不法投棄監視員設置

広 告 に よ る 啓 発

ポイ捨て禁止条例制定

自治体数

新規に実施

3

9

16

0

2

0

30 20 10 0

自治体数

改善して継続

1210111111

0 10 20 30

推 進 員 制 度パ ト ロ ー ル の 実 施ステッカー貼付による啓発分 別 看 板 設 置

ごみステーション整理用ごみ袋支給住 民 説 明 会事 業 者 説 明 会 の 実 施啓 発 文 書 の 戸 別 配 布

清掃事業課内組織強化

自治体数

新規に実施

212

0111

00

30 20 10 0

自治体数

改善して継続

不適正排出対策 不法投棄対策

808080808080808080

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

81

(3) 廿日市市の施策とその実施状況

廿日市市は、基本計画において、生ごみ対策や資源化促進を進める助成制度等を充実して

いくとともに、行政サービスとしてふれあい収集、市民活動支援として情報発信やリサイク

ルプラザの活用を行っていくものとしている。

基本計画において位置付けしている施策とその実施状況を図表 3-7-3 に示した。

◆図表 3-7-3 施策とその実施状況

○新:新規 ◎:改善 ○:継続

分 類 取 組 施 策 区分 実施状況

市民活動支援 情報発信・出前トーク ◎ ごみ読本、清掃事業概要等の作成

リサイクルプラザ活用 ◎ ホームページ開設等 民間が主体となった運営検討

イベントの開催 ◎ はつかいち環境フェスタ(年1回) 継続中

販売店等の協力 レジ袋有料化 ◎ H21.10 導入

資源化促進 集団回収助成 ◎ 資源回収推進報奨金制度 継続中

回収拠点の充実 ○ 店頭回収取組中 利用促進を啓発

小型家電製品再資源化 ◎ 小型家電製品のリサイクル取組中 法に基づく再資源化について検討

生ごみ対策 生ごみ処理機器の購入補助 ◎ 電動生ごみ処理機購入費補助金制度 継続中

不適正排出対策 ステッカー貼付による啓発 ◎ ステッカー貼付等

推進員制度 ◎ 公衆衛生推進協議会との連携

転入者等への啓発 ◎ 転入手続き時の説明等

行政サービス向上 ふれあい収集(戸別収集) ○新 H29 年度~(予定)

啓発資料作成 ◎ ごみの出し方早見表など

不法投棄対策 監視カメラ・看板設置 ○ 監視カメラの設置(平成 26 年度)

不法投棄防止看板の配布など

パトロール体制整備 ○ 郵便事業者などとの連携

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

82

(4) 検討結果

ごみ処理の有料化と併せて行う施策は、ごみ減量と資源化促進を直接支援できるもの、取

組手法等を情報発信することで間接的に支援できるものがあり、有効性が高いと考えられる

施策については、今後、実施を検討し展開していくことが必要である。

直接支援できるものとしては、現在実施している電動生ごみ処理機購入費補助金制度や資

源回収推進報奨金制度があげられるが、これらを充実化するとともに、剪定枝の資源化など、

新たな取組についても検討していくことが有効である。

また、間接的に支援するものとしては、情報発信やリサイクルプラザ啓発施設活用の充実

化、堆肥化した生ごみを家庭菜園や市民農園での利用啓発などがあげられる。特に、リサイ

クルプラザにおけるリサイクル講座については、市民のニーズを受け止め、反映するなど、

形骸化してしまわないものとすることが必要である。

そのため、情報発信の機会を増やすものとして、ホームページの開設や情報交換を促す情

報ネットワーク、地域単位での情報発信などについて検討していくことが必要である。

さらに、行政サービスの向上を図ることについては、高齢者や障がいのある市民を対象と

した戸別収集(ふれあい収集)を計画しているが、粗大ごみの戸別収集についても検討して

いくことが必要であると考えられる。

なお、分別区分の見直し、資源物の回収については、現在の分別区分において古紙を代表

とする対象物の資源化に対応できることなどから、当面は現状の分別区分を継続したうえで

状況等を勘案して、その扱いを検討することが必要である。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

83

◆図表 3-7-4 ごみ処理の有料化とあわせて行う施策

分 類 取 組 施 策 基本計画の記載

併用施策の区分

支援

形態

市民活動支援 情報発信 ○ ◎

間接 イベントの開催 ○ ◎

リサイクルプラザ活用 ○ ◎

地域単位での啓発(プラザ補完) ○新

販売店等の協力 資源物回収 ○ 直接

エコショップ制度 ○ 間接

レジ袋有料化 ○ ◎

資源化促進 集団回収助成 ○ ◎

直接 せん定枝資源化 ○新

廃食油回収 ○

小型家電製品再資源化 ○ ◎

回収拠点の充実 ○ ◎ 間接

分別区分の見直し ○

生ごみ対策 生ごみ処理機器の購入補助 ○ ◎ 直接

家庭菜園、市民農園等の利用啓発 ◎ 間接

不適正排出対策 ステッカー貼付による啓発 ○ ◎

間接 推進員制度 ○ ◎

ごみステーション維持管理助成 ○

転入者等への啓発 ○ ◎

行政サービス向上 ふれあい収集(戸別収集) ○ ○新 直接

大型ごみ戸別収集 ○新

啓発素材の充実 ○ ◎ 間接

不法投棄対策 監視カメラ設置 ○ ◎

間接 看板設置 ○ ◎

パトロール体制整備 ○ ◎

ポイ捨て条例制定 ○

注)併用施策の区分における記号

○新:新たな施策として検討

◎ :継続又は拡充する施策として検討

○ :調査・研究する施策

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

84

第4章 制度の導入、評価と見直し

1 制度の導入

1-1 制度の導入時期

基本計画では、「家庭系ごみ処理の有料化導入」、「新ごみ処理システムの構築」の 2 つ

を、計画期間内に重点的に取り組む施策である「重点施策」として位置づけている。

「家庭系ごみ処理の有料化導入」については、「ごみ処理有料化のあり方について」本審

議会において審議したところであるが、「新ごみ処理システムの構築」についても、新ごみ

処理施設の整備を中心として平成31年度の供用開始を目途に手続きが進められている。

家庭系ごみ処理の有料化導入の目的の一つとして、「ごみの減量による処理・処分経費の

削減」を設定しており、新ごみ処理施設の整備に関しては、ごみ処理の有料化導入等の施策

を前提とした将来ごみ排出量をもとに施設整備規模の検討を行うことが望ましく、新ごみ処

理システムの構築と家庭系ごみ処理の有料化は一体的に進めることが必要である。

そのため、有料化の導入時期については、審議過程における各委員の意見を十分参考にし、

早期の導入が望ましい。

1-2 関係者への周知

家庭系ごみ処理の有料化制度が、本審議会で設定した目的、効果を得るためには、その目

的や必要性について市民に周知し、市民からの十分な理解と協力を得る必要がある。

本審議会においては、「ごみ処理有料化のあり方」について、公開による審議を重ね、さ

らに、審議内容については、市のホームページにおいて審議会議事録を閲覧できるよう手続

きが行われ、今回の答申に至っている。

本答申を受けて、廿日市市において家庭系ごみ処理有料化実施計画を策定することとなる

が、市民の理解が得られるように全市をあげて取組むことはもちろん、実施計画(案)につ

いてパブリックコメントによる事前周知及び、市と市民が一緒に考え対話することにより、

より一層ごみ排出抑制や資源化促進できる取組を進めるべきである。

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

85

1-3 懸念される課題への対応

制度導入時に懸念される課題は、不適正排出、不法投棄の増加、費用負担への慣れによる

排出抑制効果の減少があげられる。

これらの課題に共通する点は市民等排出者の意識であり、これを向上させるためには、有

料化導入の目的に示されるごみ排出抑制や資源化促進などの必要性、さらに、その成果(ご

み排出量の減少やコストダウン等)、手数料収入の使途などについて、継続的かつ効果的に

市民等に発信していくことが求められる。

また、ごみ種別ごとの区別が容易にできるような指定袋の色わけや、ごみの分別区分の明

確化を図るなど、制度自体の分かりやすさも必要である。

一方で、不適正排出や不法投棄に対しては、ステッカー貼付による分別啓発や不法投棄防

止看板、監視カメラの設置等の対策を講じているところであるが、有料化導入による増加も

想定し、現時点から更なる対策を講じておくことが有効であると考える。

懸念される課題 対 応 等

不適正排出の増加 広報等による啓発

委託業者との連携 (不適正排出の実態再確認とステッカー貼付による啓発強化等)

不法投棄の増加 広報等による啓発

郵便局員等との連携(不法投棄通報者としての協力体制構築)

地域との連携(不法投棄場所の再確認、重点監視など)

費用負担への慣れによる排出抑制効果の減少

ごみ排出量や資源化量、処理コスト等の有料化効果や手数料収入の使途などに関する情報発信体制の構築 (清掃事業概要の刊行、ホームページから発信など)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

86

2 制度の評価と見直し

ごみ減量や資源化促進の効果の持続には、ごみ排出量やコストについて、定期的な点検、

評価を行い、その結果を市民に情報発信を行うことが重要である。

廿日市市における一般廃棄物処理に関しては、「廿日市市廃棄物減量等推進審議会」(本

審議会)において、一般廃棄物処理基本計画に基づき進捗管理を行っている。具体的には、

定められたごみ排出抑制や資源化目標値の進捗に関し、毎年の報告を受け公表するとともに、

結果を踏まえた対策案について審議していくものである。

「家庭系ごみ処理の有料化導入」は、基本計画の重点施策の一つであり、その評価等につ

いては、本審議会においての毎年の進捗管理、概ね5年ごとの計画の見直し、10年ごとの

計画策定など、一般廃棄物処理基本計画と一体的に行うべきと考える。

また、廿日市市全体の計画となる廿日市市総合計画と整合性をとり、市全体で計画を共有

する必要があると考える。

廿日市市廃棄物減量等推進審議会

第3次計画に反映

第2次一般廃棄物処理基本計画

一般廃棄物処理実施計画(毎年の計画)

毎年廿日市市

意見

反映報告

家庭系ごみ処理有料化実施計画

実施計画の見直し

第5次・第6次 廿日市市総合計画

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

87

後期5カ年〔 平成30年度 ~ 平成34年度 〕

中期5カ年〔 平成25年度 ~ 平成29年度 〕

数値目標年度平成29年度

数値目標基準年度平成23年度

計画目標年度平成34年度

初年度平成25年度

〔第2次一般廃棄物処理計画〕

計画期間 10年間

 家庭系ごみ処理有料化実施計画平成34年度

見直し計画策定

整合 整合

事業系ごみ処理有料化(料金改定等)≪3年ごとの見直しを実施≫

家庭系ごみとのバランス

〔 第6次廿日市市総合計画〕

〔 平成28年度 ~ 平成37年度 〕

前期〔 平成28年度 ~ 平成32年度 〕

後期〔 平成33年度 ~ 平成37年度 〕

基本構想

基本計画

第5次廿日市市総合計画(H21~H27)

整合 整合

〔ごみ処理有料化〕

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

88

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

~ 巻 末 資 料 ~

1 検討の経緯 .................................................................. 1

2 諮問書(写) ................................................................ 2

3 廿日市市廃棄物減量等推進審議会 委員名簿 ..................................... 4

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

巻末資料-1

1 検討の経緯

廿日市市廃棄物減量等推進審議会 審議過程

年月日 主な審議内容

平成26年度

第1回 平成 26年6月 26日 議事

(1) ごみ処理有料化のあり方について(諮問)

ア これまでの経緯と導入目的等

イ 審議スケジュール(予定)

報告

報告1 排出抑制目標値の達成状況

報告2 次期一般廃棄物処理施設整備について

第2回 平成 26年9月 26日 議事

(1)ごみ処理有料化のあり方について

ア ごみ処理有料化の目的の設定

イ 期待する効果の設定

ウ 他市等の有料化導入実施状況

第3回 平成 26年 12月 19日 議事

(1)第2回審議会の確認事項等

(2)ごみ処理有料化のあり方について

ア 料金体系の考え方

イ 料金水準の考え方

ウ 料金徴収の考え方

エ 有料化の仕組みについて

第4回 平成 27年3月 19日 議事

(1)ごみ処理有料化のあり方について

ア 減額免除の考え方

イ 収入の使途の考え方

ウ 他施策との併用について

平成27年度

第5回 平成 27年8月3日 議事

(1)ごみ処理有料化のあり方について(答申)(案)

第6回 平成 27年12月22日 ・答申

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

巻末資料-2

2 諮問書(写)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

巻末資料-3

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

巻末資料-4

3 廿日市市廃棄物減量等推進審議会 委員名簿 (敬称略)

所 属 氏 名

会 長 学識経験者 広島修道大学人間環境学部学部長

三浦み う ら

浩之ひろゆき

副会長 関係団体

廿日市市公衆衛生推進協議会

会長

今津い ま づ

俊とし

昭あき

委 員 市民代表

環境都市推進委員

壹い

岐き

博子ひ ろ こ

委 員 市民代表

廿日市市女性連合会佐伯支部委員

前田ま え だ

幸子さ ち こ

委 員 市民代表

宮島町総代会

会長

正ま さ

木き

文ふ み

雄お

委 員 市民代表

環境都市推進委員

松まつ

村むら

公きみ

子こ

委 員 市民代表

廿日市市大野第六区

松本まつもと

妙子た え こ

委 員 事業者

廿日市市商工会議所

環境政策委員会委員長

澤井さ わ い

誠まこと

(第1回審議会まで)

委 員 事業者

廿日市市商工会議所

副会頭

渋谷し ぶ や

憲和のりかず

(第2回審議会から)

委 員 事業者

大野指定ごみ袋取扱店会

会長

竹内たけうち

義徳よしのり

委 員 関係団体

廿日市市大野公衆衛生推進協議会

会長

川口かわぐち

慧けい

悟ご

(第4回審議会まで)

委 員 関係団体

廿日市市宮島公衆衛生推進協議会

会長

中井な か い

勝子か つ こ

委 員 関係団体

廿日市市佐伯公衆衛生推進協議会

副会長

中津な か つ

洋子よ う こ

委 員 関係団体

廿日市市吉和公衆衛生推進協議会

副会長

広兼ひろかね

正義まさよし

委 員 関係団体

廿日市市大野公衆衛生推進協議会

会長

森原もりはら

勝美か つ み

(第5回審議会から)

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資料3

第6回審議会資料(2015/12/22)

巻末資料-5

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

(案)

ごみ処理有料化のあり方について

報 告 書 概 要

平成 27年 12月

廿日市市廃棄物減量等推進審議会

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

1

第1章 ごみ処理の現状と目標

1 ごみ処理の現状

廿日市市のごみ処理は、市町村合併前の処理システムを継承しており、特に燃やせ

るごみについては複数の施設で処理していることから、県内他市に比べ処理コストが

高い傾向にあります。そのため、市では処理施設を集約整備するなど効率化を図り、

さらに、処理が必要なごみ量を削減することで施設整備コスト等の削減を図ることと

しています。

近年のごみ排出量は、平成 14 年 11 月に導入開始した指定袋制の導入を契機に、

市民がごみ排出抑制に取り組んだ結果として、事業系ごみも含めて減少傾向にありま

したが、近年は傾向が鈍化し、平成 23 年度以降は増加傾向にあります。

ごみ総排出量は、全国の同規模市の平均値より低い状況にありますが、排出されて

いるごみには、食べ残しや手付かず食品が1割程度みられ、排出レベルからもさらな

る抑制は可能と考えられるため、一層の取組が必要な状況にあります。

2 ごみ排出量削減の目標

平成 25 年3月に策定した「第 2 次廿日市市一般廃棄物処理基本計画」(以下「基

本計画」といいます。)において、ごみ排出量削減の目標値は、平成 23 年度の排出

量に対し、市民一人一日平均排出量で 100 グラムの削減としています。

この目標値を達成するため、市民が環境にやさしいライフスタイルに取り組むため

のインセンティブ(行動を変化させるような要因)となる施策として、家庭系ごみ処

理の有料化導入を基本計画の重点施策として位置付けています。

◆ごみ処理の目標

◆数値目標

排出抑制目標 家庭系ごみ、事業系ごみの排出抑制の取組推進により、総排出量(集団回収量を含む)を平成 29 年度において 100 グラム(割合で 12%程度)抑制し 760 グラムとする。

再資源化目標 家庭系ごみ、事業系ごみの分別徹底により、古紙類やプラスチック製容器包装類の資源ごみを増加させ、リサイクル率(RDFを除く)を 5 ポイント程度増の 18.4%とする。

最終処分量目標 家庭系ごみ、事業系ごみの排出抑制や分別徹底により、主に焼却残渣量を削減させ、最終処分率は、数値目標年度である平成 29年度において現状を維持する。

(資料:「第 2次廿日市市一般廃棄物処理基本計画」H25.3)

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

第2章 ごみ処理有料化導入の目的と効果

1 有料化の目的

有料化の目的については、基本計画に掲げられた3つの導入目的を、一つずつ点検、

整理し、次のとおりとしました。

排出者負担のバランスが保てるごみ処理負担の公平性確保

ごみ処理施設は生活上なくてはならないインフラですが、ごみを出す量に差があっ

てもごみを出すことにかわりがなく、市民の均等な負担が不可欠です。

一方で、ごみをたくさん出しても、ほとんど出さなくても負担が変わらなければ、

ごみの排出抑制や分別徹底が評価されず、負担の公平性が確保されないこととなりま

す。

コスト意識をもったごみ減量化や資源化の取組促進

排出量に応じた負担を求めることで、費用負担を軽減しようとする意識が働き、ご

みの排出抑制や分別徹底への取り組みを実践するインセンティブ(動機付け)が高ま

ることが期待できます。

実際に、ごみ処理の有料化を導入した全国市の排出量を点検したところ、導入後は

ごみの排出量が10~20%減少し、分別徹底による資源ごみ量の増加が見られまし

た。

ごみの減量による処理・処分経費の削減

ごみの排出抑制や資源化の促進によりごみの排出量が減少した場合の施設整備、処

理に要する費用を試算した結果、コスト削減が期待できることが分かりました。

2 有料化の効果

有料化の効果については、国が示す「ごみ処理有料化に期待する効果」をもとに、

有料化先行都市のごみ排出状況等から、ごみ排出抑制、資源化促進効果、コスト削減

効果、環境保全効果について効果の確認を行い、期待する効果及び導入により生じる

課題について整理し、設定しました。

ごみ排出抑制については、指定袋の料金が高い場合により大きな削減効果が得られ、

45 リットル指定袋の料金は一枚あたり 20 円以上とすることで 10~20%の削減が

期待できます。

また、コスト削減については、主に、ごみ排出抑制により燃料費等の削減による効

果が期待できます。

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

3

3 現行の指定袋制の目的と効果

現行の指定袋制は、各世帯での正しい分別が行われることを目的に導入されたもの

であり、市民がごみ袋を容易に入手できる制度とするため、市が指定袋の規格(素材、

大きさ等)を定め、製造から販売まで民間ルートを活用した「認定製」としています。

指定袋の販売は自由流通、市場価格となっており、指定袋の販売額には市への処理

手数料は含まれていませんが、平成25年9月に市民を対象に実施した「ごみ処理に

関するアンケート調査」では、「現状の指定袋制が有料化ではないことを知らなかっ

た」という意見があり、処理手数料が含まれていると考えている市民も一定数以上い

ると思われます。

そのため、合併時の各市町村の指定袋制の導入状況、廿日市市での導入の目的と効

果について確認し、また、第2章2節の有料化に期待する効果と比較して検証しまし

た。

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

第3章 有料化制度のあり方

1 手数料の徴収方法

手数料の徴収方法については、指定袋制とシール制の特徴を整理・評価し、周辺自

治体の導入状況も確認しました。

現行の(処理手数料含まない)指定袋を使用しての排出は広く市民に認知、実践さ

れており、手数料の徴集方法は、「大型ごみ」以外のごみについては「指定袋による

徴収」が有効であるとし、既に有料化を実施している「大型ごみ」については、「シ

ールによる徴収」の継続が有効です。

なお、現行で指定袋を使用せずひもで束ねての排出としている、「資源ごみ」の「紙

類」については、「シールによる徴収」の有効性も認められ、検討が必要と考えられ

ます。

2 手数料の料金体系

手数料の料金体系については、単純従量制と超過従量制の特徴を整理・評価し、周

辺自治体の導入状況も確認しました。

その結果、仕組みが分かりやすく、減量化への動機付けが働き、運営費用の負担が

少ないことを評価し、排出量に応じて有料指定袋を購入して手数料を負担する「単純

従量制(排出量単純比例型)」が有効です。

超過従量制については、負担が少なく市民の受け入れやすさはあるものの、一定量

の基準の設定や世帯の把握等が困難で、その仕組みが複雑で分かりにくいと評価しま

した。

◆単純従量制と超過従量制について

概要図 有料化の仕組み(ごみ袋の場合の説明)

単純従量制

排出量単純比例型

排出量に応じて、有料指定袋を購入して排

出する。

少量のごみ、多量のごみについても同じ料

金となる。

行政は指定袋の販売額等を定めるのみで、

製造・販売を専門業者に委託できる。

超過従量制

一定量無料型

ごみの排出に必要となるごみ袋を、行政が

一定枚数を無料で配布する。

枚数が不足した場合は、排出者が有料でご

み袋等を購入する。

行政は、無料指定袋の枚数を決定、管理し、

さらに、無料指定袋の配布、不足する場合

の追加購入に対応することが必要となる。

※超過従量制については、このほか排出量多段階比例型、負担補助組合せ型、定額制従量制併用型があります。

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

5

3 手数料の料金水準

手数料の料金水準については、ごみの排出抑制と分別促進効果、一世帯あたりの負

担額の試算、市民アンケート結果による市民の受容性について検討し、さらに、近隣

市における料金水準を確認しました。

その結果、45リットルの指定袋販売額とした料金は、ごみ種類別に次の額が有効

です。なお、有害ごみ、資源ごみについては、分別促進の観点から半額としました。

また、すべてのごみ種類について有料化を導入した場合の負担額は、一世帯1カ月

あたり 291~399 円で、現状のごみ処理経費に対する割合(負担率)は 13.9~

19.1%となります。

◆指定袋(45リットル)による

「燃やせるごみ」、「埋立ごみ」、「小型及び複雑ごみ」 40円~50円/枚

「有害ごみ」、「資源ごみ」 20円~25円/枚

◆シールによる(平均的な大型ごみ1個あたり)

「大型ごみ」 200円/枚

4 ごみ処理有料化の有効性

ごみ処理の有料化を導入した場合の有効性については、ごみ排出量や分別状況等を

踏まえ、ごみ減量や資源化促進の効果の観点から検討しました。

有効性 ごみ種類 評価

大 燃やせるごみ

排出量が多く、資源化可能なものが3割、減量対

象である生ごみが4割程度を占めており、ごみ減

量や資源化促進効果が大きく期待できます。

小型及び複雑ごみ

排出量は少ないものの、雑多なものが対象で、缶

など資源化できるものの混入を防ぐことができ、

ごみ減量や資源化促進の効果が期待できます。

資源ごみ 布類・紙類 集団回収、店頭回収の利用により、ごみ減量、資

源化促進効果が期待できます。

埋立ごみ 排出量が少なく、自家処理が困難であるため、ご

み減量や資源化促進の効果が期待できない。不法

投棄など不適切な処理のおそれがあります。 有害ごみ

資源ごみ びん・かん 資源化への市民の意識が高く、分別徹底が図られ

ているため、大きな効果は期待できます。 プラスチック容器

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

5 減額免除制度

手数料の減額免除については、先行自治体、近隣自治体の状況、市民の意向を確認

するとともに、対象者数や減額免除する額などの検討を行いました。

その結果、手数料の減額免除は、ごみ処理有料化の目的の一つとした、ごみ処理費

用負担の公平性のもと、ごみ減量化等の達成に支障とならない範囲において行うこと

とし、有料化導入により増加する負担相当分としました。

なお、ボランティア清掃、天災その他の災害によるごみについては、個別の状況に

応じた必要枚数としました。

また、減額免除方法は、対象者の申請により有料指定袋を直接配付するものとしま

した。

減額免除の対象と配付枚数は次のとおりとし、配付枚数は45リットルサイズでの

枚数としていますが、減額免除対象者のごみの排出頻度などの実情に応じて、小さい

サイズの有料指定袋を配付して配付枚数を増やすことも検討すべきとしました。

◆減額免除の対象と配付枚数

在宅での「紙おむつ」使用者 燃やせるごみ袋 年間30枚程度

生活保護受給者 燃やせるごみ袋 年間30枚程度

資源ごみ袋 年間10枚程度

ボランティア清掃によるごみ 個別の状況に応じた枚数

天災その他の災害によるごみ 個別の状況に応じた枚数

6 収入の使途

ごみ処理有料化導入による手数料収入の使途については、先行自治体、近隣自治体

の状況、市民の意向を確認しました。

その結果、収入の使途は、市民の理解が得られる分かりやすいものとし、先行自治

体等の状況を参考に、市民の意向をふまえて次の 3 つを基本としました。

①有料化の運用に必要な経費

②不法投棄対策、ごみ排出抑制対策、収集サービス対策等に係る経費

③処理施設の整備・維持に係る経費

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

7

7 他施策との併用

ごみ処理の有料化と併せて行う施策については、先行自治体、近隣自治体の状況を

確認し、基本計画における位置付け、実施状況を確認しました。

その結果、ごみ処理の有料化と併せて行う施策は、次のとおりとしました。

◆ごみ減量と資源化促進を直接支援できるもの

電動生ごみ処理機購入費補助金制度・資源回収推進報奨金制度の充実化

剪定枝の資源化など、新たな取組の検討

◆間接的に支援するもの

情報発信やリサイクルプラザ啓発施設活用の充実化、

堆肥化した生ごみを家庭菜園や市民農園での利用啓発など

◆行政サービスの向上

粗大ごみの戸別収集の検討

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

第4章 制度の導入、評価と見直し

1 制度の導入

制度の導入時期は、「ごみの減量による処理・処分経費の削減」を導入の目的の一

つと設定していることから、平成31年度の供用開始に向けて手続きが進められてい

る新ごみ処理システムの構築と一体的に進めることが必要です。そのため、有料化の

導入時期については、審議課程における各委員の意見を十分参考にし、早期の導入が

望ましいと考えます。

本審議会で設定した目的、効果を得るためには、市民の十分な理解と協力が必要で

す。

そのため、有料化導入の必要性や目的に加え、成果、手数料収入の使途などについ

て、継続的かつ効果的に市民に発信していくべきです。

2 制度の評価と見直し

有料化制度の評価と見直しについては、ごみ減量や資源化促進を継続させるため、

本審議会においての毎年の進捗管理、概ね 5 年ごとの計画の見直し、10 年ごとの計

画策定など、一般廃棄物処理基本計画の進捗管理と一体的に行うことが適当であると

考えます。

ごみ排出量やコスト等の点検・評価結果の公表は、多くの市民が求めるものですの

で、わかりやすく情報発信を行うことが重要です。

また、廿日市市全体の計画と

なる廿日市市総合計画と整合性

をとり、市全体で計画を共有す

る必要があります。

廿日市市廃棄物減量等推進審議会

第3次計画に反映

第2次一般廃棄物処理基本計画

一般廃棄物処理実施計画(毎年の計画)

毎年廿日市市

意見

反映報告

家庭系ごみ処理有料化実施計画

実施計画の見直し

第5次・第6次 廿日市市総合計画

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資料4

第6回審議会資料(2015/12/22)

9

◆別表 本審議会における審議結果の概要(具体的制度案)

① ② ④

指定袋(シール)による負担額

〔※1〕 (※1) 45L30L20L10L

● ● ● ●新規

 -

廃止

● ● - 小  3 枚/年 (20㍑の場合)

- - ● - 中  1 枚/年 (20㍑の場合)

-廃止

● ● ●新規

びん・かん ● ● ● -

プラスチック製容器

● ● ● -

布類 ● ● ● -

● ● ● ●

シー

ル制

サイズを量に置き換え

た単純比例型

  200 円/枚(平均サイズは2枚)

44 円/月・世帯

〔90〕  (48.9%)

291 ~ 399 円/月・世帯

〔2,090〕 (13.9~19.1%)

制度の導入、評価と見直し徴

収方法

料金体系

料金水準有料化の

有効性

減額免除制度(無料配布枚数等)収入の使途

他施策との併用

指定袋販売額(45リットル相当)

(参考)※2指定袋サイズ

③ ⑤ ⑥ ⑦

紙おむつ

使用者

生活保護

受給者

天災その他の

災害

       報告書       (章・項目)

 ごみ種類

第3章 有料化制度のあり方

ごみ処理有料化導入の目的

ボランティ

清掃

第2章

燃やせるごみ

 排出者負担のバランスが保てるごみ処理費用負担の公平性確保

 コスト意識をもっ

たごみ減量化や資源化の取組促進

 ごみの減量による処理・処分経費の削減

指定袋制

単純従量制〔

排出量単純比例型〕

 40 ~ 50 円/枚 208 ~ 291 円/月・世帯

〔1,630〕 (12.8~17.9%)

有害ごみ

 20 ~ 25 円/枚 16 ~ 32 円/月・世帯

〔292〕  (5.5~11%)資源ごみ

紙類

シー

ル制

るいは

袋制)

第4章

埋立ごみ 

40 ~ 50 円/枚  23 ~ 32 円/月・世帯

〔78〕  (29.6~41.2%)

小型及び複雑ごみ

 ③処理施設の整備・維持に係る経費

 実施あるいは検討している施策の拡充

 新たな取組検討

  行政サー

ビス向上 ふれあい収集(

戸別収集)

・粗大ごみ戸別収集

  資源化促進    せん定枝資源化

  市民活動支援   地域単位での啓発(

リサイクルプラザの補完)

 制度の導入  新ごみ処理施設の供用開始を鑑み、

できるだけ早期の導入が望ましい

 評価と見直し 一般廃棄物処理基本計画の進捗管理、

見直しにあわせて実施

大 30 枚/年(45㍑の場合)

30 枚/年(45㍑の場合)

 個別の状況に応じた必要額(

枚数)

とする

シール制 ひもで束ねる

指定袋制

大型ごみ

合  計※1 〔 〕数値はごみ種類別処理経費の実績値を、( )数値はごみ処理経費に対する負担額の割合を示す。※2 市民アンケートによる要望等を踏まえたもの。

 ①有料化の運用に必要な経費

 ②不法投棄対策、

ごみ排出抑制対策、

収集サー

ビス対策等に係る経費

10 枚/年(45㍑の場合)