97
益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期特定健康診査等実施計画 平成30年3月 益田市

益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

益田市国民健康保険

第2期データヘルス計画第3期特定健康診査等実施計画

平成30年3月

益田市

Page 2: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

1

まえがき 2

第1章 保険者の特性

1.保険者の基本情報 4

2.医療費等の状況 5

3.介護保険の状況 13

4.主たる死因 16

5.生活習慣病の状況 18

第2章 第2期データヘルス計画

1.計画の基本的事項 27

 (1)計画の背景 27

 (2)計画期間 27

 (3)計画の位置づけ 28

 (4)その他の計画との相関 28

2.過去の取り組みの考察 29

 (1)第1期データヘルス計画に基づくアウトプット評価 29

 (2)第1期データヘルス計画に基づくアウトカム評価 35

 (3)第1期データヘルス計画に基づく質問票の評価 41

3.特定健康診査受診状況及び特定保健指導実施状況 42

 (1)特定健康診査の状況 42

 (2)特定保健指導の状況 48

4.生活習慣病予防教室(益ます元気教室) 55

5.脳血管疾患の発症状況 58

6.糖尿病性腎症重症化予防 63

7.各地区の疾病状況と健康ますだ市21 68

8.健康課題の抽出 73

9.目標と実施内容 75

 (1)目指す姿と実施内容 75

 (2)目標の設定 75

 (3)事業ごとの取組計画 77

10.計画の評価・見直し 83

11.計画の公表・周知 83

12.個人情報の取扱い 83

13.地域包括ケアに係る取組 84

第3章 特定健康診査等実施計画

1.計画の概要 87

2.特定健康診査と特定保健指導の実施状況 88

3.目標設定 89

4.対象者数 89

5.実施方法 90

6.計画の評価・見直し 95

7.計画の公表・周知 95

8.個人情報の取扱い 95

巻末資料

用語解説 96

Page 3: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

2

まえがき

益田市では、平成20年4月から「益田市国民健康保険特定健康診査等実施計画」の第1期計画を策定し、平成25年度から第2期計画を策定・実施し、特定健診の受診率向上や特定保健指導の実施率向上と生活習慣病の発症及び重症化予防に取組んできました。

また、平成27年度に「益田市国民健康保険保健事業実施計画(データヘルス計画)」を策定し、健康増進計画である「健康ますだ市21計画」や「益田市老人福祉計画・益田市介護保険事業計画」等の関連計画と連携した、壮年期における生活習慣病対策をはじめとする被保険者の健康増進や重症化予防等の保健事業を実施してきました。

本計画は、益田市国民健康保険の「第2期特定健康診査等実施計画」と「第1期データヘルス計画」の二つの計画の実施結果を踏まえ、今回、二つの計画(第2期データヘルス計画及び第3期特定健康診査等実施計画)を一体的に策定し、健康寿命の延伸と医療費の適正化につなげ、「安心して生活ができ、誰もがいきいきとしているまち」の実現を目指すものです。

Page 4: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

第1章保険者の特性

Page 5: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

人口構成概要(平成28年度)

男女・年齢階層別 被保険者数構成割合ピラミッド(平成28年度)

※「県」は島根県を指す。以下すべての表において同様国保データベース(KDB)システム 「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題」

国保データベース(KDB)システム 「人口及び被保険者の状況」

(1)人口構成本市の平成28年度における人口構成概要は以下のとおりです。

高齢化率(65歳以上)は31.1%であり、県や同規模市町村との比較で1.1倍となっています。また、国民健康保

険被保険者数は10,671人で、市の人口に占める国民健康保険加入率は21.5%です。国民健康保険被保険者平均

年齢は57.8歳です。

4

人口総数(人)高齢化率

(65歳以上)国保被保険者数

(人)国保加入率

国保被保険者平均年齢(歳)

出生率 死亡率

益田市 49,668 31.1% 10,671 21.5% 57.8 7.6% 12.8%

県 707,463 29.2% 144,145 21.6% 56.6 8.1% 12.9%

同規模 34,868 29.1% 8,742 25.1% 53.9 7.2% 13.0%

国 124,852,975 23.2% 32,587,223 26.9% 50.7 8.6% 9.6%

1.3%

1.3%

1.7%

1.7%

1.7%

1.8%

2.3%

2.6%

3.3%

3.1%

3.6%

5.3%

14.0%

30.7%

25.5%

1.7%

1.9%

1.9%

2.1%

2.0%

2.1%

2.4%

3.2%

4.4%

3.4%

4.0%

5.6%

13.1%

30.5%

21.8%

0.0%7.0%14.0%21.0%28.0%35.0%

0.0% 7.0% 14.0% 21.0% 28.0% 35.0%

0歳~4歳

5歳~9歳

10歳~14歳

15歳~19歳

20歳~24歳

25歳~29歳

30歳~34歳

35歳~39歳

40歳~44歳

45歳~49歳

50歳~54歳

55歳~59歳

60歳~64歳

65歳~69歳

70歳~74歳

構成割合(%)

構成割合(%)益田市 県 国 女性男性

1.保険者の基本情報

Page 6: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

2.医療費等の状況

5

医療費総額は平成26年度をピークに減少してきているものの、被保険者の減少率よりも緩やかな減少です。

(1)被保険者数と医療費総額

(2)一人当たり医療費

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

0

1,500,000

3,000,000

4,500,000

H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度

益田市費用額

被保険者数

320,000

340,000

360,000

380,000

400,000

420,000

440,000

H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度

益田市一人当たり医療費

県計一人当たり医療費

医療費総額は減少していますが、一人当たり医療費は増加しており、国保財政における医療費の占める割合は年々増加しています。

千円

Focusシステム

Focusシステム

費用額総額 (円)

H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度

益田市費用額(円) 4,538,620,690 4,685,042,770 4,713,430,180 4,653,870,170 4,459,112,610

被保険者数(人) 12,462 12,100 11,698 11,306 10,671

生活習慣病にかかる医療費 (円)

H25年度 H26年度 H27年度 H28年度

健診受診者 5,707 5,417 5,291 4,763

健診未受診者 34,391 34,773 36,911 34,172

Page 7: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

平成28年4月~平成29年3月診療分(12ヶ月分)の医療基礎情報によると、外来、入院とも県平均と比べ総じて良好な数値となっているものの、同規模市町村や国平均と比較すると改善すべき項目も多々見受けられます。特に、外来、入院の一人当たり医療費と在院日数の改善が必要です。

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」同規模:50,000人未満市町村(261市町村)の平均

6

(3)医療基礎情報(平成28年度)

医療項目 益田市 県 同規模 国

千人当たり

病院数 0.3 0.4 0.4 0.3

診療所数 5.6 5.0 2.9 3.0

病床数 82.9 76.3 59.8 46.8

医師数 9.7 13.5 7.5 9.2

外来患者数 764.3 774.4 698.5 668.3

入院患者数 25.8 26.4 23.6 18.2

受診率 790.1 800.8 722.1 686.5

一件当たり医療費(円) 37,730 39,380 38,460 35,330

一般(円) 37,980 39,420 38,470 35,270

退職(円) 31,250 38,420 38,220 37,860

後期(円) 0 0 0 0

外来

外来費用の割合 54.4% 54.6% 56.9% 60.1%

外来受診率 764.3 774.4 698.5 668.3

一件当たり医療費(円) 21,220 22,220 22,610 21,820

一人当たり医療費(円) 16,220 17,210 15,790 14,580

一日当たり医療費(円) 13,790 14,550 14,550 13,910

一件当たり受診回数 1.5 1.5 1.6 1.6

入院

入院費用の割合 45.6% 45.4% 43.1% 39.9%

入院率 25.8 26.4 23.6 18.2

一件当たり医療費(円) 526,450 542,470 507,410 531,780

一人当たり医療費(円) 13,590 14,320 11,980 9,670

一日当たり医療費(円) 29,290 31,460 29,780 34,030

一件当たり在院日数 18.0 17.2 17.0 15.6

Page 8: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

7

(4)医療費 疾病別経年比較

循環

器系

17%

がん

17%

精神

13%

内分

泌系

9%

筋骨格

8%神経系

6%

腎尿路

生殖器系

5%

その他

25%

H26年度 総費用額

循環

器系

17%

がん

15%

精神

12%内分

泌系

10%

筋骨格

8%神経系

7%

腎尿路

生殖器系

5%

その他

26%

H27年度 総費用額

循環器

16%

がん

16%

精神

12%内分泌

9%

筋骨格

8%神経系

7%

腎尿路

生殖器系

5%

その他

27%

H28年度 総費用額

総医療費における疾病別割合(歯科除く)をみると、平成26年度から平成28年度までの3か年を比較しても大きな変化はなく、循環器系疾患・がん・精神疾患の割合が高く、この傾向は国平均・県平均と類似しています。

一番大きな割合を占める循環器系疾患の内訳では高血圧症・脳血管疾患・心疾患などが大きな割合を占め、また、内分泌系疾患では糖尿病が約60%を占めています。

総医療費における疾病割合としては、がんの16%と、循環器系疾患、内分泌系疾患の内訳分析から、高血圧性疾患や糖尿病などの生活習慣病の占める割合が非常に高くなっていることが分かります。

①費用額

KDB帳票No.42

脳血管疾患,

162,644,610

心疾患,

171,278,960

高血圧性疾患,

304,324,890

動脈硬化,

5,045,270

その他,

29,539,330

0

50,000,000

100,000,000

150,000,000

200,000,000

250,000,000

300,000,000

350,000,000

H28循環器系疾患費用額疾患別内訳

甲状腺障害,

19,249,940

糖尿病,

215,124,080

その他の内分

泌、栄養及び代

謝疾患,

141,876,680

0

50,000,000

100,000,000

150,000,000

200,000,000

250,000,000

H28内分泌系疾患費用額疾患別内訳

(円) (円)

Page 9: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

8

循環器系

23%

がん

4%

精神

7%内分泌

16%

筋骨

格系

12%神経系

3%

腎尿路

生殖器系

3%

その他

32%

H28年度 総件数

循環器系

23%

がん

4%

精神

6%

内分泌系

16%

筋骨格

12%神経系

3%

腎尿路

生殖器系

3%

その他

33%

H26年度 総件数

循環器系

23%

がん

4%

精神

6%内分泌

16%

筋骨格

13%神経系

3%

腎尿路

生殖器系

3%

その他

32%

H27年度 総件数

総件数における疾病別割合は経年による変化はほとんどみられません。傾向としては費用額と比較するとがんや精神疾患は割合が低く、循環器系疾患・内分泌系疾患・筋骨格系疾患等で高い割合となっています。

ここでも循環器系疾患、内分泌系疾患の疾病別内訳では、費用額と同様に、生活習慣病の占める割合が非常に高くなっています。

②件数

KDB帳票No.42

脳血管疾患

2,301

心疾患

2,374

高血圧性疾患

18,578

動脈硬化

157

その他

494

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

20,000

H28循環器系疾患件数疾患別内訳

甲状腺障害

1173

糖尿病

7307

その他の内分泌、栄

養及び代謝疾患,

8368

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

H28内分泌系疾患件数

(件) (件)

Page 10: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

9

40歳代

1%50歳代

6%

60~64歳

14%

65~69歳

40%

70歳代

39%

H28年度 脳血管疾患年代別内訳

(男性)

KDB帳票No.18

40歳代

1%50歳代

5%

60~64歳

12%

65~69歳

36%

70歳代

46%

H28年度 脳血管疾患年代別内訳

(女性)

脳血管疾

7%

心疾患

19%

高血圧性

疾患

71%

動脈硬化

1%

その他

2%

H26年度 循環器系疾患件数内訳

脳血管疾

9%心疾患

10%

高血圧性

疾患

78%

動脈硬化

1%

その他

2%

H28年度 循環器系疾患件数内訳

費用額・件数ともに大きな割合を占める循環器系疾患の平成26年度と平成28年度の件数内訳をみると、重篤な状態である心疾患の割合が大きく減少したものの、同じく重篤な状態である脳血管疾患と、ハイリスク状態である高血圧症の割合が増加しています。

さらに、割合が増加した平成28年度の脳血管疾患患者を性別・年代別にみると、男性・女性ともに年齢が上昇するにつれ割合も高くなっています。

③循環器系疾患(脳血管疾患)

KDB帳票No.18

Page 11: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

10

がん

35%

心疾患

13%

脳血管疾患

6%筋骨格系

12%

腎不全

4%

消化器系

疾患

2%

循環器系

疾患

4%

その他

24%

H26年度高額レセプト疾病別費用額割合

がん

39%

心疾患

10%脳血管疾患

8%

筋骨格系

13%

腎不全

4%

消化器系疾

3%

循環器系疾

2%

その他

21%

H26年度高額レセプト疾病別件数割合

医療費が高額になる疾病を分析するため、一月あたり100万円以上の高額となるレセプトを費用額と件数別に分析しました。平成26年度と平成28年度を比較すると、費用額・件数ともにがん・心疾患・脳血管疾患・筋骨格系疾患

が高い割合となっています。平成28年度においては、高額な薬価の肝炎治療薬の普及に伴い、費用額・件数ともにウィルス肝炎の占め

る割合が高くなっています。

(5)高額(費用額100万円以上/件)レセプトに係る分析

がん

33%

心疾患

14%ウィルス肝

11%

脳血管疾患

8%筋骨格系

6%

腎不全

4%

消化器系疾

3%

骨折

3%

貧血

3% その他

15%

H28年度高額レセプト疾病別費用額割合

がん

34%

心疾患

13%ウィルス肝

11%

脳血管疾患

9%

筋骨格系

6%

腎不全

4%

消化器系疾

4%

骨折

4%

貧血

1% その他

14%

H28年度高額レセプト疾病別件数割合

KDB帳票No.10KDB帳票No.10

KDB帳票No.10KDB帳票No.10

Page 12: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

11

件数 件数割合 費用額(円) 1件当たり費用額(円) 1日当たり費用額(円)

H26 470 3.937 223,814,040 476,200 37,191

H27 439 3.817 192,708,860 438,972 34,449

H28 492 4.496 233,792,170 475,187 38,027

410

420

430

440

450

460

470

480

490

500

0

50,000,000

100,000,000

150,000,000

200,000,000

250,000,000費用額 件数

(6)人工透析に係る経年比較

円件

人工透析は患者のQOLへの影響も大きく、かつ医療費適正化の面でも大きな課題です。本市では、年間500件近い件数となっており、平成27年度には若干の減少がみられたものの、平

成28年度においては大きく件数が増えています。年々減少する被保険者数からすると割合が高くなっていることが分かります。

focusシステム

H26 H27 H28

人工透析費用額・件数(平成26年度から平成28年度)

Page 13: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

高血圧性疾

24%

糖尿病

16%

歯肉炎・歯

周疾患

14%

腎不全

13%

内分泌、栄養・

代謝疾患 9%

その他のがん

6%

精神疾患

6% 脊椎障がい

4%

歯の障がい

4%関節障がい

4%

高血圧性

疾患

31%

糖尿病

12%歯肉炎・歯周疾患

25%

腎不全

1%

内分泌、

栄養・代

謝疾患

13%

その他のがん

2%

精神疾患

4%

脊椎障がい

6%歯の障がい

4%

関節障がい

2%

精神疾患

19%

高血圧性疾患

15%

その他のがん

11%

糖尿病

10%

歯肉炎・歯周疾患

9%腎不全

8%

内分泌、栄

養・代謝疾患

8%

悪性リンパ腫

7%

気管支及び

肺のがん

7%

消化器系疾患

6%精神疾患

5%

高血圧性疾患

32%

その他のがん

2%糖尿病

13%

歯肉炎・

歯周疾患

28%

腎不全

1%

内分泌、栄養・

代謝疾患

14%

悪性リンパ腫

1%

気管支及び肺

のがん

1%

消化器系疾患

3%

精神疾患

19%

高血圧性

疾患

15%

糖尿病

12%がん

12%

腎不全

9%

骨折

9%

歯肉炎・歯周疾患

8%

内分泌、

栄養・代

謝疾患

6%

神経系疾患

5%良性新生

5%精神疾患

5%

高血圧性疾患

32%

糖尿病

12%

がん

2%

腎不全

1%

骨折

2%

歯肉炎・

歯周疾患

27%

内分泌、栄養・

代謝疾患 14%

神経系疾患

4%

良性新生物

1%

H26年5月診療 費用額上位10疾病

H27年5月診療 費用額上位10疾病

H28年5月診療 費用額上位10疾病

費用額

件 数費用額

件 数費用額

件 数

島根県国保連合会疾病統計表 191項目疾病分類

平成26年から平成28年の各年の5月診療における費用額上位10疾病をみると、歯肉炎・歯周疾患の割合がいずれの年も1~1.5割となっており、件数においては約3割を占めています。

歯の健康を保つことは身体全体の健康増進にもつながるため、引き続き歯や口腔疾病予防に努める

必要があります。

(7)歯科医療レセプトの分析

12

Page 14: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

6,732 7,081 7,478 7,798 7,936 8,018 8,059 8,099 8,139 6,866

9,127 9,183 9,097 9,089 9,211 9,282 9,309 9,337 9,363 10,237

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

20,000

65歳から74歳

75歳以上

被保険者数の現状と推計

15,859 16,264 16,575 16,887 17,147 17,300 17,368 17,436 17,502 17,103

単位:人

65歳以上の被保険者に対して要介護認定者の割合(認定率)は、近年約20%となっており、今後しば

らくは大きな変化はありません。しかし、2025年度以降は65歳以上の人口は減少傾向となりますが、後

期高齢者数は増加しますので、認定率は22%を超える見込みとなっています。

10.00%

15.00%

20.00%

25.00%

30.00%

要支援1

4,9123,427 3,478 3,459 3,492 3,482 3,497 3,516 3,569 3,653

要支援2

要介護1

要介護2

要介護3

要介護4

要介護5

3.介護保険の状況

要介護認定者数の現状と推計 単位:人

(1)被保険者数

(2)要介護(要支援)認定者の現状と見込み

2012年度 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2025

2012年度 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2025

被保険者数を推計した結果、65歳以上の被保険者数は微増していく傾向となります。ただし、2025年度頃から減少していきますが、後期高齢者については2026年度以降が最も多くなる見込みとなっています。

第7期益田市介護保険事業計画より抜粋

第7期益田市介護保険事業計画より抜粋

介護認定率

13

Page 15: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

(3)平成28年度 認定率及び給付費等の状況①認定率及び給付費等の状況(平成28年度)

②一件当たり要介護度別給付費(平成28年度)

14

一件当たりの給付費を国と比較した場合は全ての介護度において、また、県との比較においても要介護3・要介護5以外は、高額となっています。

(4)平成28年度 認定者の疾病別有病率

認定者の疾病別有病率は、心臓病、筋・骨格、高血圧症と続き、悪性新生物以外は、県より高い状況となっています。特に脳疾患、脂質異常症は県との差が大きくなっています。

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

区分 益田市 県 同規模 国

認定率 22.4% 24.4% 20.5% 21.2%

認定者数(人) 3,520 48,842 550,688 6,034,085

第1号(65歳以上) 3,478 48,084 539,524 5,882,340

第2号(40~64歳) 42 758 11,164 151,745

一件当たり給付費(円)

給付費 66,014 61,913 66,708 58,349

要支援1 11,596 10,669 10,605 10,730

要支援2 18,073 16,252 16,324 15,996

要介護1 43,096 39,707 42,565 38,200

要介護2 53,356 51,556 54,146 48,047

要介護3 81,905 84,528 89,614 78,791

要介護4 137,440 123,460 123,253 104,264

要介護5 148,167 150,751 145,754 118,599

66,014

11,596 18,073

43,096 53,356

81,905

137,440 148,167

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

160,000

給付費 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5

一件当たり

給付費(円)益田市 県 同規模 国

27.1%

58.7%

38.6%

68.8%

37.2%

10.2%

59.6%

44.7%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

糖尿病 高血圧症 脂質異常症 心臓病 脳疾患 悪性新生物 筋・骨格 精神

有病率(%) 益田市 県 同規模 国

Page 16: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

15

平成26年度から平成29年度の認定者有病率の推移を見てみると、糖尿病、高血圧症、脂質異常症は増加しています。認定者の脳疾患有病率減少を図るために、これらの疾病に対する取組が必要となります。

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

(5)平成26年度から平成29年度 認定者の疾病別有病率の推移

(6)65歳平均余命と平均自立期間

18.79 19.15 18.81 19.01 18.75 18.99

17.10 17.46 17.25 17.45 17.11 17.42

0

5

10

15

20

25

2011年 2013年 2011年 2013年 2011年 2013年

島根県 益田圏域 益田市

年 男性(65歳)平均余命自立期間

24.04 24.30 24.17 24.25 24.05 24.12

20.72 20.92 21.06 21.18 20.80 20.92

0

5

10

15

20

25

2011年 2013年 2011年 2013年 2011年 2013年

島根県 益田圏域 益田市

年 女性(65歳)平均余命

自立期間

65歳平均余命 2011年:2009~2013年の5年平均 2013年:2011~2015年の5年平均自立期間

男女共に、2011年と2013年の65歳平均余命及び平均自立期間の延長がみられ、健康寿命が延びていると考えられます。しかし、圏域と比較した場合、65歳平均余命及び平均自立期間は、下回っており、介護予防の

取組をさらに進めていくことが必要となります。

益田保健所作成データ

Page 17: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

(1)主たる死因の状況(平成28年度)

16

がん

52.5%

心臓病

23.2%

脳疾患

17.4%

自死

2.3%

腎不全

3.7%糖尿病

0.9%

疾病項目

益田市

県 同規模 国人数(人) 割合(%)

がん 226 52.5% 48.6% 46.4% 49.6%

心臓病 100 23.2% 26.4% 28.2% 26.5%

脳疾患 75 17.4% 17.7% 17.0% 15.4%

自死 10 2.3% 2.7% 2.7% 3.3%

腎不全 16 3.7% 3.1% 3.7% 3.3%

糖尿病 4 0.9% 1.4% 1.9% 1.8%

合計 431

4.主たる死因

平成28年度の死因の1位はがんで、以下心臓病、脳疾患、腎不全、自死、糖尿病となっており、がんにおいては、主たる死因の過半数を占め、県平均・国平均等と比較しても高い値となっています。

また、がん、心臓病、脳疾患の上位3疾患で主たる死因の9割を占めています。割合は低いものの、腎不全においては県平均・国平均と比較した場合、高値となっています。

52.4%

23.2%

17.4%

2.3%3.7%

0.9%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

悪性新生物 心臓病 脳疾患 自殺 腎不全 糖尿病

死因割合(%) 益田市 県 同規模 国

自死

52.5%

Page 18: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

17

48.4

24.6 20.7

1.0 3.2 2.2

44.2

25.7

23.0

0.8 3.4 2.9

52.4

23.2 17.4

0.9 3.7 2.3

49.1

26.8

15.4

2.0 3.5 3.2

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

がん 心臓病 脳疾患 糖尿病 腎不全 自死

H26年度 H27年度 H28年度 H29年度

(H29.12現在)

24.6

25.7

23.2

26.8

27.1

25.8 26.4

26.7

26.6 26.4 26.5 26.5

20.0

22.0

24.0

26.0

28.0

H26年度 H27年度 H28年度 H29年度

(H29.12現在)

% 死因別経年変化(心臓病)

益田市 県 国

20.7 23.0 17.4

15.4

18.0

17.7 17.7 16.9

16.3 15.9 15.4 15.2

0.0

10.0

20.0

30.0

H26年度 H27年度 H28年度 H29年度

(H29.12現在)

% 死因別経年変化(脳血管疾患)

益田市 県 国

48.4

44.2

52.4

49.1

47.1 48.2 48.6 48.5

48.3 49.0 49.6 50.1

40.0

45.0

50.0

55.0

H26年度 H27年度 H28年度 H29年度

(H29.12現在)

% 死因別経年変化(悪性新生物)

益田市 県 国

1.0 0.8 0.9

2.0

1.6 1.6 1.4

1.7 1.9 1.9

1.8 1.8

0.0

1.0

2.0

3.0

H26年度 H27年度 H28年度 H29年度

(H29.12現在)

% 死因別経年変化(糖尿病)

益田市 県 国

3.2

3.4

3.7

3.5 3.2

3.4

3.1

3.3

3.4

3.4 3.3

3.3

2.5

3.0

3.5

4.0

H26年度 H27年度 H28年度 H29年度

(H29.12現在)

% 死因別経年変化(腎不全)

益田市 県 国

2.2

2.9

2.3

3.2 3.0 3.3 2.7

3.0 3.5

3.5 3.3 3.1

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

H26年度 H27年度 H28年度 H29年度

(H29.12現在)

% 死因別経年変化(自死)

益田市 県 国

本市の死因上位6位の経年変化をみると悪性新生物・脳血管疾患・腎不全の割合が国・県平均より高い傾向となっています。

(2)益田市の主たる死因の経年変化

(3)死因別経年変化の状況

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

Page 19: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

18

KDB帳票NO.24 厚生労働省様式6-8

5.生活習慣病の状況

(1)特定健康診査受診者からみるメタボリックシンドローム該当者・予備群の状況

男 性健診

受診者数

腹囲のみ 予備群保有疾患

高血糖 高血圧 脂質異常症

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

平成26年度

40-64歳 469 24 5.1 94 20.0 5 1.1 62 13.2 27 5.8

65-74歳 912 41 4.5 144 15.8 7 0.8 111 12.2 26 2.9

合 計 1,381 65 4.7 238 17.2 12 0.9 173 12.5 53 3.8

平成28年度

40-64歳 397 18 4.5↓ 62 15.6↓ 6 1.5 41 10.3↓ 15 3.8

65-74歳 1,028 35 3.4 164 16.0 15 1.5↑ 116 11.3 33 3.2

合 計 1,425 53 3.7↓ 226 15.9↓ 21 1.5↑ 157 11.0 ↓ 48 3.4

第1期データヘルス計画の基準値となった平成26年度と平成28年度を比較します。

①男女別のメタボリックシンドローム予備群の状況

男性の腹囲のみ、メタボリックシンドローム(以下メタボ)予備群の状況です。平成26年度と比べると腹囲のみ・予備群ともに改善傾向がみられています。特に40~64歳に改善がみられています。また、保有疾患を比較すると高血圧の割合は減少していますが、高血糖の割合が平成26年度よりも増加しており、特に65歳~74歳の方が増加比率が高くなっています。

女性の腹囲のみ、メタボ予備群の方の状況です。平成26年度と比べると腹囲のみの方に変化はありませんでした。しかし、予備群においては、65歳~74歳で減少していますが、40~64歳で増加しています。また、保有疾患においては40~64歳において、高血糖が0.6%、脂質異常症が1.5%も増加しています。40~64歳の方の生活習慣改善の取組が重要です。

女 性健診

受診者数

腹囲のみ 予備群保有疾患

高血糖 高血圧 脂質異常症

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

平成26年度

40-64歳 661 19 2.9 32 4.8 1 0.2 23 3.5 8 1.2

65-74歳 1,366 17 1.2 93 6.8 6 0.4 62 4.5 25 1.8

合 計 2,027 36 1.8 125 6.2 7 0.3 85 4.2 33 1.6

平成28年度

40-64歳 594 18 3.0 44 7.4↑ 5 0.8↑ 23 3.9 16 2.7↑

65-74歳 1,495 17 1.1 87 5.8↓ 5 0.3 65 4.3 17 1.1↓

合 計 2,089 35 1.7 131 6.3 10 0.5 88 4.2 33 1.6

KDB帳票NO.24 厚生労働省様式6-8

Page 20: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

19

女 性健診受診者数

メタボ保有疾患

血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

平成26年度

40-64歳 661 52 7.9 5 0.8 7 1.1 28 4.2 12 1.8

65-74歳 1,366 154 11.3 17 1.2 10 0.7 89 6.5 38 2.8

合 計 2,027 206 10.2 22 1.1 17 0.8 117 5.8 50 2.5

平成28年度

40-64歳 594 57 9.6↑ 8 1.3 9 1.5 27 4.5 13 2.2

65-74歳 1,495 173 11.6 21 1.4 10 0.7 86 5.8 56 3.7 ↑

合 計 2,089 230 11.0↑ 29 1.4 19 0.9 113 5.4 69 3.3↑

男 性健診受診者数

メタボ保有疾患

血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

平成26年度

40-64歳 469 120 25.6 24 5.1 11 2.3 48 10.2 37 7.8

65-74歳 912 245 26.9 50 5.5 16 1.8 104 11.4 75 8.2

合 計 1,381 365 26.4 74 5.4 27 2.0 152 11.0 112 8.1

平成28年度

40-64歳 397 94 23.7 ↓ 17 4.3↓ 9 2.3 38 9.6 30 7.6

65-74歳 1,028 275 26.8 54 5.3 17 1.7 115 11.2 89 8.7

合 計 1,425 369 25.9↓ 71 5.0 26 1.8 153 10.7 119 8.4

②男女別のメタボリックシンドローム該当者の状況

男性のメタボ該当者の状況です。平成26年度と比べるとメタボ該当者は減少しています。保有疾患については、大きな変化はありませんでしたが、血糖+血圧においては、40~64歳で減少しています。

女性の状況です。メタボ該当者が増加しています。特に40~64歳で増加しています。保有疾患においては、3項目全て該当している方が全体的に増加していますが、特に65歳~74歳で増加がみられています。

KDB帳票NO.24 厚生労働省様式6-8

KDB帳票NO.24 厚生労働省様式6-8

Page 21: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

20

平成26年度と平成28年度と比較して、非該当が増え、メタボ該当・予備群・腹囲のみが減っています。生活習慣の改善がうかがえます。

③(再掲)男女別年代別の腹囲のみ、メタボ予備群、メタボ該当、非該当の状況

1)男性:40~64歳

2)男性:65~74歳

平成26年度と平成28年度と比較して、大きな変化はありませんでした。

Page 22: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

21

3)女性:40~64歳

平成26年度と平成28年度と比較して、腹囲のみ、予備群、メタボともに増加しています。特に予備群が2.6%も増加しています。生活習慣病の発症が危惧されます。

4)女性:65~74歳

メタボ予備群が1.0%減少しています。また、非該当も0.8%増加しています。しかし、メタボは0.3%増加しています。

Page 23: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

22

(2)レセプトからみる糖尿病、脳血管疾患、虚血性心疾患の状況

①糖尿病のレセプト分析

※参考KDB 厚生労働省様式3-2

KDB医療費分析(1)細小分類

KDB 厚生労働省様式3-6

②脳血管疾患のレセプト分析

糖尿病という診断を受けている人は40~74歳では減少していますが全体としては横ばい状態です。このことから40歳未満の若年層での増加がうかがえます。

また、新規患者は増加傾向にあります。合併症である糖尿病性腎症も減少傾向にありますが、新規患者数は増加傾向がみられています。新規患者を増やさない取組が必要です。

脳血管疾患においては、65歳~74歳で減少傾向がみられています。また、脳血管疾患罹患者のうち糖尿病がある方も減少傾向がみられるものの、依然として約40%の方が糖尿病を保有しています。

更に、脳血管疾患患者のうち、高血圧がある方が約70%、脂質異常症がある方が約75%と高値を示しています。生活習慣病からの重症化予防の取組が必要です。

脳血管疾患のレセプト分析

被保険者数 脳血管疾患 糖尿病合併症 糖尿病以外の合併疾患

糖尿病性腎症 高血圧 脂質異常症

人数 割合 人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合() 人数割合(%)

人数 割合(%)

H26年度

0~74歳

12,077 100% 938 7.8 374 39.8 42 4.5 662 68.2 718 76.6

40~74歳

9,912 100% 935 9.4 373 39.9 42 4.5 662 70.9 718 76.8

65~74歳

5,679 100% 719 12.6 294 40.9 27 3.7 517 72.0 552 76.8

H28年度

0~74歳

11,112 100% 875 7.9 325 37.2 ↓ 34 3.9 ↓ 607 69.5 668 76.4

40~74歳

9,347 100% 873 9.3 325 37.2 ↓ 34 3.9 ↓ 607 69.6 668 76.5

65~74歳

5,856 100% 691 11.8 ↓ 268 38.8 ↓ 26 3.7 495 71.7 536 77.6

糖尿病のレセプト分析

被保険者数 糖尿病糖尿病合併症と重症化疾患 糖尿病以外の合併疾患

糖尿病性腎症 脳血管疾患 虚血性疾患 高血圧 脂質異常症

人数割合(%)

人数割合(%)

人数割合(%)

人数割合(%)

人数割合(%)

人数割合(%)

人数割合(%)

H26年度

0~74歳

12,077 100% 1,806 15.0 193 10.7 374 20.7 268 14.8 1,215 67.3 1,351 74.8

40~74歳

9,912 100% 1,793 18.1 193 10.8 373 20.8 268 14.9 1,214 67.7 1,344 75.0

65~74歳

5,679 100% 1,308 23.0 138 10.6 294 22.5 210 16.1 930 71.1 999 76.4

H28年度

0~74歳

11,112 100% 1,673 15.1 162 9.7 ↓ 325 19.4 ↓ 251 15.0 1,134 67.8 ↑ 1,264 75.6

40~74歳

9,347 100% 1,659 17.7 ↓ 160 9.7 ↓ 325 19.6 ↓ 250 15.1 1,130 68.1 1,257 75.8

65~74歳

5,856 100% 1,286 22.0 ↓ 124 9.7 ↓ 268 20.9 ↓ 205 15.9 912 70.9 989 76.9

Page 24: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

23

③虚血性心疾患のレセプト分析

④人工透析のレセプト分析

虚血性心疾患は、65歳~74歳で減少傾向が見られています。虚血性心疾患がある方のうち糖尿病がある方が50%を超え、増加傾向が見られています。また、高血圧の方、脂質異常症がある方が75%以上であることから、動脈硬化からの心筋梗塞等の重症化予防の取組が必要です。

生活習慣病重症化予防の取組のひとつに、糖尿病性腎症重症化予防の取組があります。人工透析をされている方のうち、糖尿病患者が45.5%と約半数を占めています。また、糖尿病性腎症の方は約25%という状況でした。糖尿病からの重症化予防の取組が必要です。

KDB 厚生労働省様式3-7

KDB 厚生労働省様式3-5

Page 25: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

24

島根県全体より低い状況で推移しています。また、島根県は上昇傾向にありますが、益田市は下降傾向となっています。

(3)特定健康診査受診者の生活習慣病有所見者割合の推移

年々上昇傾向にあります。また、島根県平均より高値を示しています。中性脂肪が高いと糖尿病の原因にもなります。また脳卒中の発症リスクも高まります。医療機関受診勧奨、生活習慣全般を見直す取組が必要です。

平成28年度は島根県全体より高値となりましたが、平成29年度は改善がみられ、島根県全体よりも低値となりました。脳卒中対策としても高血圧予防の取組を継続していく必要があります。

島根県全体と同様、益田市も年々増加しています。また、毎年約0.5%ずつ増加しており、増加の速度が速い状況です。糖尿病は自覚症状がないまま進行していく病気です。また、合併症である糖尿病性腎症は医療費がかかります。医療費抑制、重症化予防のためにも取組を強化していく必要があります。

27.0%

27.4%

26.8%26.6%

25.7%

26.9%

24.5%

25.0%

25.5%

26.0%

26.5%

27.0%

27.5%

28.0%

益田市 島根県

血圧 140/90以上

平成27年度 平成28年度 平成29年度

減少傾向がみられるものの島根県平均より高値となっています。悪玉コレステロールであるLDLコレステロールは、動脈硬化を引き起こす原因となることから、脳血管疾患等のリスク軽減のためにも更なる改善を進める必要があります。

Focusシステム

2.1% 2.2%2.3% 2.2%

2.9%

2.3%

0.0%

0.5%

1.0%

1.5%

2.0%

2.5%

3.0%

3.5%

益田市 島根県

中性脂肪 300以上

平成27年度 平成28年度 平成29年度

27.9%26.2%26.5%

24.3%22.9% 22.6%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

益田市 島根県

LDL 140以上

平成27年度 平成28年度 平成29年度

9.0%8.9%

9.6%9.5%

10.0%9.9%

8.0%

8.5%

9.0%

9.5%

10.0%

10.5%

益田市 島根県

HbA1c 6.5以上

平成27年度 平成28年度 平成29年度

19.7%

22.7%

19.7%

22.7%

19.4%

23.2%

17.0%

18.0%

19.0%

20.0%

21.0%

22.0%

23.0%

24.0%

益田市 島根県

BMI 25以上

平成27年度 平成28年度 平成29年度

Page 26: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

特定健診未受診者の生活習慣病罹患状況としては、糖尿病、高血圧症、脂質異常症において、高血圧症を罹患している方が1,833人と最も多い状況です。また、3疾患併存患者は322人、一人当たり医療費においては、糖尿病・高血圧の2疾患併存患者が最も高額となっています。

特定健診受診者の生活習慣病罹患状況としては、糖尿病、高血圧症、脂質異常症において、高血圧症を罹患している方が1,239人と最も多い状況です。また、3疾患併存患者は114人、一人当たり医療費においては、糖尿病・高脂血症の2疾患併用患者が最も高額となっています。

健診未受診者と受診者との罹患状況を比較すると全ての項目において健診受診者のほうが一人当たり医療費は低額となっています。特定健診を受診することで早期に治療に結びつき医療費が低額となっている一方、健診未受診者においては生活習慣病が進行し、重症化しているため医療費が高額となっています。

(4)特定健康診査未受診者と健診受診者の生活習慣病罹患状況と医療費の状況

(株)データホライゾン分析

(株)データホライゾン分析

患者数:人

糖尿病合計

糖尿病 766高血圧症合計

1,833脂質異常症合計

1,283

高血圧症  脂質異常症

738 553 293

健診未受診者

健診未受診者の生活習慣病罹患状況

109

322

220 115

405,879

合計 1,140 239,529,120 403,478,900 643,008,020

脂質異常症 293 48,877,710 70,044,720 118,922,430

564,042

454,066

高血圧症 738 177,586,930 297,005,440 474,592,370 643,079

355,142,290 585,449,700 659,290

591,102

高血圧症・脂質異常症 553 159,884,190 197,095,580 356,979,770 645,533

46,344,900 114,148,270 160,493,170 729,514

糖尿病・脂質異常症 115 24,078,320 43,898,440 67,976,760

一人当たり

医療費(円)入院 入院外

3疾病併存患者 合計 322 76,080,840 151,150,970 227,231,810 705,689

罹患状況

(投薬のある患者)患者数(人) ※

医療費(円) ※ 医療費合計

(円)

2疾病併存患者 糖尿病・高血圧症 220

1疾病患者 糖尿病 109 13,064,480 36,428,740 49,493,220

合計 888 230,307,410

患者数:人

糖尿病合計

糖尿病 313高血圧症合計

1,239脂質異常症合計

1,116

高血圧症  脂質異常症

569 480 469

健診受診者

健診受診者の生活習慣病罹患状況

70

114

76 53

254,475

合計 1,108 57,724,950 237,869,790 295,594,740

脂質異常症 469 24,669,060 94,679,870 119,348,930

266,782

326,695

高血圧症 569 28,867,410 124,509,770 153,377,180 269,556

166,706,850 221,608,010 363,888

571,817

高血圧症・脂質異常症 480 32,454,630 121,956,890 154,411,520 321,691

9,448,020 27,442,170 36,890,190 485,397

糖尿病・脂質異常症 53 12,998,510 17,307,790 30,306,300

一人当たり

医療費(円)入院 入院外

3疾病併存患者 合計 114 12,761,540 38,401,400 51,162,940 448,798

罹患状況

(投薬のある患者)患者数(人) ※

医療費(円) ※ 医療費合計

(円)

2疾病併存患者 糖尿病・高血圧症 76

1疾病患者 糖尿病 70 4,188,480 18,680,150 22,868,630

合計 609 54,901,160

25

Page 27: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

第2章第2期データヘルス計画

Page 28: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)においては、「全ての健康保険組合に対

し、レセプト等のデータ分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画と

して「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取組を求めるとともに、市

区町村国保が同様の取組を行うことを推進する。」とされています。データヘルス計画

には健康・医療情報(健康診査の結果やレセプト等から得られる情報)を活用し、健康状

態や健康課題を客観的な指標を用いて示すこととあります。また、これら分析結果を踏

まえ、直ちに取組むべき健康課題、中長期的に取組むべき健康課題を明確にし、目標値

の設定を含めた事業内容を検討することとされました。実施計画に基づく事業の実施に

当たっては、費用対効果を考慮することや、レセプトを活用し、生活習慣の改善により

予防効果が大きく期待できる者を明確にし、優先順位をつけて行うことと示されていま

す。

また、「日本再興戦略2016」(平成28年6月2日閣議決定)においては、「データヘルス計

画を通じた企業や保険者等による健康・予防に向けた取組を強化する。」とされていま

す。こうした背景を踏まえて、第1期データヘルス計画を見直すとともに、新たに第2期

データヘルス計画を策定して被保険者の健康維持増進を図ります。

27

本データヘルス計画の計画期間は、「国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」第

4の5において、「特定健康診査等実施計画及び健康増進計画との整合性を踏まえ、複数年とするこ

と」とされていることから、第3期特定健康診査等実施計画期間である2018年度から2023年度の6年間

とします。

(2)計画期間

■計画期間

2018年度(平成30年度)

2019年度(平成31年度)

2020年度 2021年度 2022年度 2023年度

(1)計画の背景

1.計画の基本的事項

Page 29: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

28

(3)計画の位置づけ本計画は、国民健康保険保健事業について規定する国民健康保険法第82条に基づく保健事業実施計画であ

り、その推進にあたっては、「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21(第2 次))」に示された基本方針を踏まえるとともに、「益田市健康増進計画(健康ますだ市21)」や、島根県内の国民健康保険保健事業に関する運営方針である「島根県国民健康保険運営方針」との整合性を図りながら、関係部局や医療機関との連携を図り推進します。

健康ますだ市21計画 データヘルス計画 特定健康診査等実施計画

根拠法 健康増進法第8条第2項

国民健康保険法第82条

高齢者の医療の確保に関する法律第19条

計画策定者 市町村 医療保険者 医療保険者

計画期間 2011~2020年度2018~2023年度

(第2期)

2018~2023年度

(第3期)

対象者 市民 被保険者 被保険者(40歳~74歳)

基本的な考え方

健康寿命の延伸及び健康格差の縮小の実現に向けて、生活習慣病の発症予防や重症化予防を図るとともに、社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上を目指し、その結果、社会保障制度が維持可能なものとなるよう、生活習慣の改善及び社会環境の整備に取組むことを目標とする。

生活習慣対策をはじめとして、被保険者の自主的な健康増進及び疾病予防の取組について、保険者がその支援の中心となって、被保険者の特性を踏まえた効果的かつ効率的な保健事業を展開することを目指すものである。

被保険者の健康の保持増進により、医療費の適正化及び保険者の財政基盤強化が図られることは保険者自身にとっても重要である。

生活習慣の改善による糖尿病等の生活習慣病の予防対策を進め、糖尿病等を予防することができれば、通院患者を減らすことができ、さらに重症化や合併症の発症を抑え、入院患者を減らすことができ、この結果、国民の生活の質の維持および向上を図りながら医療の伸びの抑制を実現することが可能となる。特定健康診査は、糖尿病等の生活習

慣病の発症や重症化を予防することを目的とし、メタボリックに着目し、生活習慣を改善するための特定保健指導を必要とする者を、的確に抽出するために行うものである。

第5次益田市総合振興計画

益田市地域福祉計画・地域福祉活動計画

健康ますだ市21計画健康増進計画

えっとまめなプラン(第7期益田市老人福祉計画・益田市介護保険事業計画)

益田市国民健康保険データヘルス計画

特定健康診査等実施計画

(4)その他の計画との相関

島根県国民健康保険運営方針

Page 30: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

(1) 第1期データヘルス計画に基づくアウトプット評価

第1期データヘルス計画に基づき実施した事業を以下に示します。

2.過去の取組の考察

29

実施年度

事業名 事業目的 事業内容 現状値(平成26年度) 目標値

平成28年度から

平成29年度

特定健診未受診者対策

特定健診の受

診率向上

・特定健診未受診者に、健診受診の必要

があること及び生活習慣病予防の観点か

ら健診受診勧奨を行う。

・壮年期世代を中心に未受診者へハガキ

や電話による受診勧奨を実施する。

・特定健診と同時実施できるがん検診を

増やす。

・過去5年間に受診履歴があり、かつ前

年度未受診者への受診勧奨を行う。

・事業所健診の結果提供の協力を求める。

・チラシ等での周知啓発活動を継続して

実施する。

・特定健診受診率

【法定報告】

38.2%

・壮年期の受診率

男性28.9%

女性36.0%

・特定健診受診率

【法定報告】

60%

・壮年期の受診率

男性35%

女性40%

平成28年度から

平成29年度

特定保健指導事業

被保険者の生

活習慣病予防

・特定健診の結果から特定保健指導対象

者を特定し、生活習慣や検査値が改善さ

れるように、専門職による支援を面接や

電話等で実施する。

・夜間コースの設定や地区振興センター

での実施、また、家庭訪問や個別相談の

実施による利便性の向上を図る。

・集団検診結果報告会のほか、既存の健

康教室等の活用による初回面接の場の拡

充を図る。

・食や運動をテーマにフォロー教室を開

催する。

・研修会などによりスタッフのスキル

アップをはかる。

特定保健指導実施率

【法定報告】

19.9%

積極的支援:10.9%

動機づけ支援:

23.2%

・特健指導実施率

【法定報告】60%

平成28年度から

平成29年度

益ます元気教室

生活習慣病予防

教室

・壮年期の生活習慣病予防、要介護状態

の予防と更なる健康の保持・増進を推進

する。

・初回は糖尿病予防、2回目は脳卒中予

防をテーマに食事・運動・病態生理を基

本にした内容で実施する。

・特定健診の結果、血糖値と血圧値が要

指導レベルの者を対象とする。

平成28年度より現在の

内容で実施

Page 31: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

30

達成状況評価 第2期に向けて

平成28年度 平成29年度

・特定健診受診率【法定報告】:43.0%

・壮年期の受診率男性:31.3%女性:41.5%

目標達成はできなかったが、受診率はアップした。フォロー健診の日程の工夫や事業所健診結果提供事業所の増加、ハガキや電話による受診勧奨が効果的だった目標達成に向けては、治療中の方の健診受診、壮年期の健診受診対策強化が必要。

・特定健診受診率:43.27%(12月末までの数え上げ)

・壮年期の受診率:分析中

未受診者へのハガキを2回送付したこと

や個別健診を11月末まで期間延長したこ

とから、受診率が伸び、成果があったと

感じている。12月のフォロー健診では新

規の方、継続の方の受診が目立った。医

療機関への幟の設置より医師との関係構

築を行うことができた。

4

脳卒中予防対策、糖尿病性腎症重

症化予防の取組の前段となる特定

健診未受診者対策は強化していく

必要がある。まずは健診を受ける

ところから始めていきたい。引き

続き未受診者対策は継続して実施

していく。

・特定保健指導実施率【法定報告】:21.0%積極的支援:12.2%

動機づけ支援:23.4%

※実人員 参加86名/対象380名(参加率22.6%)

集団教室以外に個別面接日を設け柔軟に対応(29名 前年度比11名増)未返信者への再案内を実施 4名参加新規に事業所健診取り込みデータ分の保健指導実施 3名参加

・特定保健指導実施率【法定報告】:集計中

<1/23時点>※実人員 参加46名/対象325名

(参加率14.1%)

28年度同様、個別面接日や健康相談日を活用し個別に対応中地区振興センターへの出張 1名新規に未受診者フォロー健診結果報告会にて初回面接を実施 12名参加2月中旬に再案内実施

3

引き続き、参加者数増加に向け利

用しやすい体制作り、各事業担当

や地区担当と協力し、初回面接の

場の拡充を図る。

糖尿病予防講座参加者数(延)126名参加率:25%脳卒中予防講座参加者数(延)65名参加率:21.5%一般公開講座参加者数(延)42名満足度:96%60代の退職者世代の参加が多い8割が新規参加者

・糖尿病予防講座参加者数(延)155名

参加率:19.3%

うち、壮年期(40~64歳)

参加者数:20名(実)参加率:27.8%

満足度:97% 理解度:85%

・脳卒中予防講座参加者数(延)42名

参加率:16.8%

うち、壮年期(40~64歳)

参加者:4名(実) 参加率:16.0%

満足度:92.2% 理解度:97%

・一般公開講座参加者数(延)

32名

・60代後半の参加が多い

・約8割が新規参加者

3

参加者数や教室満足度、教室理解

度は目標値を達成したが、壮年期

の参加率が低いため、参加できな

い理由を把握し、壮年期が参加し

やすい工夫をする必要がある。

2年続けて対象となった者に対す

る対策を検討する必要がある。

引き続き事業を実施していく。

【評価基準】5:目標達成4:改善している3:横ばい2:悪化している1:評価できない

Page 32: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

31

実施年度

事業名 事業目的 事業内容 現状値(平成26年度) 目標値

平成28年度から

平成29年度

健康相談 健康意識増進

保健師・管理栄養士による健康相談、訪

問指導、月に一度保健センターで実施す

る健康相談において、保健師・管理栄養

士が生活習慣病に関する病態生理、栄養、

運動について指導

健康相談利用者 48

平成28年度から

平成30年度

脳卒中患者訪問

脳卒中の再発

防止

・脳卒中発症者に対する再発防止のため

の訪問指導

脳卒中年齢調整発病

(人口10万対)

【H25】

男性:140.4人

女性:68.0人

〇脳血管疾患年齢調

整初発率

男性:135.0%

女性:63.0%

〇脳卒中発症後1年

未満再発率減少:

8%

平成28年度

重症化予防糖尿病性腎症重

症化予防の取組

・主治医と連携し、必要な医療と自己管

理が継続して実施出来る体制、環境をつ

くる。

平成28年度から

平成29年度

重症化予防

糖尿病や高血圧

治療者のドロッ

プアウト予防

・健康診査受診票より空腹時血糖、

HbA1c、血圧高値の方を中心に電話や訪

問による受診勧奨や治療状況の確認を行

う。

・糖尿病や高血圧治療中の者のレセプト

をチェックし、受診勧奨や保健指導をお

こなう。

・要精密検査未受診の方への受診勧奨

平成28年度より事業実

HbA1c有所見率:

60.0%

生活習慣病対象者の

減少:45.0%

対象者への電話、訪

問実施率:30%

勧奨から受診につな

がった割合:30%

平成28年度から

平成29年度

がん検診推進 がん検診受診率

向上

・日時、会場などを工夫しがん検診の受

診しやすい環境を整える。

・土日開催、女性限定日の設定などによ

り受診しやすい環境を整備する。

・市内の企業と連携して働き盛り世代の

受診率向上をめざす。

・胃がん健診 506人

・肺がん健診 213人

・大腸がん検診

2,591人

・子宮頸がん検診

集団検診 657人

医療機関 322人

合計 979人

・乳がん検診

集団検診 560人

医療機関 245人

合計 805人

Page 33: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

32

達成状況評価 第2期に向けて

平成28年度 平成29年度

定期健康相談利用者:49名健診結果に関する相談が多く、健診後のフォローの場として活用されている。

定期健康相談利用者:79名

今年度10月より実施した「あたまの健康

チェック」の利用が多かった。また、健

診結果をもとに栄養指導を希望する者が

多く、健診後のフォローの場として活用

されている。

3

健康相談の希望者が少ないため、

各地区での健康教室や告知放送等、

周知方法を検討する必要がある。

H27 脳卒中年齢調整発症率(発病、人口10万対)男性:98.5人 女性59.4人脳卒中等情報システム事業に基づく再発予防のための訪問指導を実施退院連絡票:40件訪問件数:27件

H27 脳卒中年齢調整発症率(発病、人口

10万対)男性:98.5人 女性59.4人脳卒中等情報システム事業に基づく再発予防のための訪問指導を実施

退院連絡票:34件

訪問・電話連絡件数:15件

(H30.1.18時点)

3脳卒中発症者に対する再発予防の

ための訪問を継続して実施する。

平成29年度新規

平成28年度健診結果とレセプト情報から

対象者14名抽出。地区担当と協力し、電

話・面接を行った。8名の治療状況確

認。6名は連絡とれず。取組結果につい

ては、今度保健所や専門医と検証予定。

1

継続

対象者の抽出や様式等、国や県の

マニュアルを参考にしながら検討

していきたい。

18件/37件実施 実施率48.6%基準値に沿った方 2件/9件・対象者の中に死亡 1件あり・体重減少のために継続的に取組んでいる方、服薬管理をしっかりしている方もおられたが、状態が悪化し教育入院を要した方、なかなか改善が難しい方などさまざまだった。

フォロー継続中

電話がつながる 31件

不在、電話番号の登録違い 17件

全般的に内服中の方が多いが、受診でき

ていない方もおられた。また、健診が

きっかけで受診につながった方もおられ

た。

1

基準値の見直しを図りながら、重

症化予防の取組として継続してい

く。

・胃がん健診 480人

・肺がん健診 304人

・大腸がん検診 2,536人

・子宮頸がん検診

集団検診 735人 医療機関 260人

合計 995人

・乳がん検診

集団検診 571人 医療機関 237人

合計 808人

・肺がん健診対象者の上限を外し受診者

・協会けんぽと連携した検診日設置

・女性特有がん検診日に合わせワーク

ショップ開催し受診者増

・胃がん健診 456人

・肺がん健診 252人

・大腸がん検診 1,730人

・子宮頸がん検診

集団検診 449人 医療機関 171人

合計 620人

・乳がん検診

集団検診 390人 医療機関 193人

合計 583人

※H30.1月末現在

・協会けんぽと連携した検診日設置

・女性特有がん検診日に合わせワーク

ショップ開催し受診者増

・市内企業と連携し大腸がん検診チラシ

配布

1

今後も市内企業等と連携し壮年期

の受診率向上をめざす。

また女性特有のがん検診について

は、乳児健診等で周知啓発を行う。

Page 34: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

33

実施年度

事業名 事業目的 事業内容 現状値(平成26年度) 目標値

平成28年度から

平成29年度

歯科保健

ライフステー

ジに応じた歯

と口の健康づ

くりの推進

関係機関と連携し、各地区のイベントな

ど健康づくり活動の中で、歯と口の健康

づくりの取組をすすめる。

また、歯周疾患健診の受診を勧奨し、か

かりつけ歯科医師を持つこと、予防のた

めの定期受診を推奨する。

歯周疾患健診受診率

2.2%

歯周疾患健診受診率

4.4%

(健康ますだ市21計

画)

平成28年度から

平成29年度

後発医薬品の使用促進

医療費の適正

化、患者負担

の軽減

被保険者への周知により医療費適正化を

はかる「ジェネリック医薬品利用希望

カード」を窓口配布による周知

ジェネリック医薬品に切替えた場合の医

療費軽減額が分かる差額通知発送

通知数:1,439件

切替率:37.89%

後発医薬品普及率:

65.03%

削減効果費:821,844

切替率:40%

後発医薬品率:70%

平成28年度から

平成29年度

医療費通知発送 医療費の適正化

被保険者の意識の向上

被保険者に対して自身が受診した際の医

療費を通知することにより、受診に対す

るコスト意識の向上と健康管理の推進を

はかる。

また、医療機関の不正請求や過剰請求の

抑制となる。

不正請求・過剰請求の抑制

通知数:36,735件

一人当たり医療費:

410,846円

一人当たり医療費の

削減

Page 35: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

34

達成状況評価 第2期に向けて

平成28年度 平成29年度

歯周疾患健診受診者数:63%受診率:2.7%歯科医師会、歯科衛生士会主催の歯と口の健康フェスティバル共催各地区健康教室で歯と口の健康についての普及啓発を行った。

歯周疾患検診受診者:44人

受診率:1.6%

歯科医師会、歯科衛生士会主催の歯と口

の健康フェスティバル共催

各地区健康教室で歯と口の健康について

の普及啓発を行った。

2

歯周疾患検診に関しては受診率が

減少してきている。まずは検診の

周知方法を検討し受診率向上を目

指す。また、歯科、口腔だけでな

く、全身疾患との関わりについて

も普及、啓発を行っていく。

通知数:1,425件後発医薬品普及率:72.13%切替率:37.89%削減効果費:770,133円

※H29.12月末現在

通知数:718件

後発医薬品普及率:78.29%

切替率:42.20%

削減効果費:650,968円

1

後発医薬品への切替え効果の周知

方法を工夫し、対象者の意識を高

める

通知数:34,781件一人当たり医療費:407,485円

※H29.12月末現在

通知数:28,016件

一人当たり医療費:300,342円

1自身の受診状況を確認できるよう

継続して医療費通知を発送する

Page 36: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

項目

目 標 評価

現状値(H26年度)

評価指標

H28年度

実績 達成度 年度評価

生活習慣病全体

有所見率における評価

①対象者数の減少

45.5% 45.0% 46.1% 悪化している

現状値より増加している。年を重ね生活習慣病を発症している方が多いことが推測できる。生活習慣病を発症また進行させないような取組が必要

②血圧+脂質の割合の減少

男性:11.0%女性: 5.8%

男性 10.0%女性 5.0%

男性 10.7%女性 5.4%

改善している

・男女ともに減少傾向にあるものの、目標達成まで至ってない。益ます元気教室や地区での健康相談等で生活習慣病予防の取組を継続する。・健康ますだ市21中間評価(H27)において、減塩に気を付けている人が増えており、目標未達成ながらも食生活部会を中心とした組織活動の成果も感じられる。

③HbA1cの有所見率の減少

61.9% 60.0%以下 71.1% 悪化している

・大幅な増加傾向が見られている。原因の分析が必要・50代以上から半数以上がHbA1c5.6以上であるものの、糖尿病と診断を受け治療中の方は目標を達成できた。糖尿病の診断を受ける前の取組強化が必要である。・健康ますだ市21中間評価(H27)において、仕事以外の定期的な運動を持っている人の割合が3割であることから、運動不足が懸念される。

④男性における高尿酸血症有所見率の減少

19.7% 19.0%以下 18.9% 目標達成平成26年度から健診にて尿酸を追加したため、認識が向上してきている。

⑤男性におけるメタボ予備群の減少

17.2% 15.0%以下 15.9% 改善している

減少傾向は見られているが、目標は達成できていない。質問票より体重管理を意識している方が増えている。しかし、間食、欠食等の増加がみられていることが懸念される。継続した取組が必要

(2)第1期データヘルス計画に基づくアウトカム評価

35

Page 37: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

評価

全体評価 第2期に向けてデータの収集方法

H29年度(4月~12月)

実績 達成度 年度評価

51.7% 悪化している

健診診査の新規受診者が増加したこと、医療機関受診中の方の健診受診が増えたことから、生活習慣病の対象者が増加したと思われる。

健診受診者が増加したことで、より益田市の状況をつかむことができつつある。今後は生活習慣病を悪化させない取組が必要である。

生活習慣病対象者が増加傾向にある。重症化予防の取組である、脳卒中や糖尿病性腎症の取組を強化していく必要がある。

KDB様式3-1

男性 12.1%女性 5.9%

横ばい

平成28年度に比べて増加傾向も平成26年度と比べると横ばいと評価できる。大きな変化はみられていないが、脳卒中予防の観点からも増加しない取組が必要である。

益田市は脳卒中が多いことが課題にある。その脳卒中発症の背景に高血圧がある。脳卒中発症予防のためにも血圧、脂質の割合の減少をめざし、医療機関での治療の継続、健康ますだ市21食生活部会を中心に減塩の取組が必要である。

生活習慣病重症化予防の取組として、脳卒中発症予防は継続して取組む必要がある。その発症予防として、医療機関の受診勧奨や減塩の取組は必要である。健康ますだ市21推進協議会と連携を図りながら、取組を検討していきたい。

KDB様式6-8

71.0% 悪化している

平成28年度と比べると横ばいにとどまっているが、平成26年度比較においては、悪化していると評価できる。

KDBシステムを用いての評価のため、有所見率が5.6以上と基準値が厳しいもとでの評価となった。要医療である6.0以上での評価としてもいいのではないかと思われる。見直しが必要。ただ、有所見者は増加傾向であるため、糖尿病のポピュレーションアプローチを検討していく必要はある。第2期に検討したい。

要指導判定となる5.6以上を基準にしていたが、要医療判定の6.0以上を基準に分析するほうが、対象者も絞れて効果的な対策が可能と思われる。基準値の見直しを実施

KDB様式6-2~7

18.5% 目標達成

平成26年度から健診にて尿酸を追加したため、認識が向上してきている。平成28年度に比べても減少傾向が見られている。

目標を達成できた。健診項目に追加され、数値として認識でき、早期治療に結びつきやすいことがよかったと思われる。

継続して改善が見られるよう、健診の項目としてそのまま残し、継続的に数値をみていきたい。

KDB様式6-2~7

15.1% 改善している

目標値まであと0.1%となった。男性の健診受診者が増えたこと、体重管理をしている方が増えていることが結果として表れている。間食、欠食等食生活改善にむけての取組は継続して実施していく必要がある。

年々減少傾向がみられている。健診から体重管理をしている方が増えたことが結果に結びついている。食生活改善に向けての取組は継続して実施していく必要がある。

生活習慣病予防には、まずメタボ予備群を減少させることが重要である。その中で体重管理をしている方が増えていることは評価できる。継続した取組として、食生活改善は継続実施が必要

KDB受診率

36

Page 38: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

項目

目 標 評 価

現状値(H26年度)

評価指標H28年度

実績 達成度 年度評価

生活習慣病全体

対象者の減少率における評価

①特定保健指導による特定保健指導対象者の減少率

27.8% 28.5% (参考)22.6% 悪化している

平成27年度の結果ではあるが、特定保健指導対象者の減少は見られていない。メタボ該当者を減らす取組が必要

②内臓脂肪症候群該当者の減少率

25.2% 26.0% (参考)25.5% 横ばい

平成27年度の結果ではあるが、特定保健指導対象者の減少は見られていない。メタボ該当者を減らす取組が必要

①脳血管疾患 対

象者の減少率における評価

患者の減少 7.8% 7.5% 7.9% 横ばい脳血管疾患全体の患者数は増加しているが、脳梗塞のみにおいては、平成28年度の新規患者数は減少している。全体の患者数は増えていることから、脳血管疾患の中で、脳梗塞は減ったが、その他の疾患が増えたこと、もともと脳血管疾患を持っていた方の再発が増えたことが考えられる。

1)壮年期の脳血管疾患患者の減少

23.0% 20.0% 20.8% 改善している

脳血管疾患新規患者の減少(千人当たり)※脳梗塞のみ

3.874 3.5 3.406 目標達成

②糖尿病

患者の減少 15.3% 15.0% 15.0% 目標達成糖尿病においては、全体の患者数は減少したが、新規患者数は増えている。また、糖尿病性腎症は大幅に増加している。糖尿病は自覚症状がないうちに進行する病気であること、予防が大切であることを健診受診を通して周知していく取組や、重症化予防の取組として、糖尿病性腎症重症化予防の取組みを強化していくことが、第2期データヘルス計画の課題となる。

糖尿病新規患者の減少(千人当たり)

16.247 15.500 17.11 悪化している

糖尿病性腎症新規患者の減少(千人当たり)

0.586 0.500 2.386 悪化している

37

Page 39: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

評 価

全体評価 第2期に向けてデータの収集方法H29年度(4月~12月)

実績 達成度 年度評価

H28年度法定報告

【速報値】25.3%

悪化している

平成27年度に比べると改善傾向はみられているが、平成26年の現状値に比べると改善はみられていない。また、目標値にも届いていない。

2年間の推移から、状況は改善されておらず、対象者減少のための対策が必要である。

特定保健指導において、国は対象者を減らす取組が重要としている。指導期間の見直し等を行い、より効果的な指導を行っていく必要がある。

法定報告

H28年度法定報告

【速報値】17.1%

悪化している

平成27年度と比べて改善されておらず、平成26年の現状値ならびに目標値から程遠い結果となっている。

内臓脂肪症候群から生活習慣病の重症化は始まる。内臓脂肪症候群該当者をいかに減らしていくか取組を検討していく必要がある。

重症化予防の取組として、内臓脂肪症候群該当者の減少は有効であると思われる。より多くの方に特定保健指導を受けて頂くための工夫が必要である。

法定報告

8.0% 横ばい 患者数については目標達成できず、また平成28年度と比べ0.2%増加した。しかし、壮年期の脳血管患者の減少ならびに脳梗塞のみではあるが、脳血管疾患新規患者数が減ったことは評価できる。再発予防の取組も視野に全体の患者数減少の取組が必要

脳梗塞のみではあるが、脳血管疾患新規患者数が減少したことは評価できる。患者数減少のために、引き続き脳卒中予防の取組、再発防止の取組強化を行い、医療費抑制、健康寿命の延伸に努めていく必要がある。

益田市は脳血管疾患が多いことが課題となっている。患者数の減少、新規患者の減少、健康寿命の延伸に向けて、引き続き強化して取り組みたい。

KDB様式3-6

18.0% 目標達成

KDB様式3-6(C60~64歳/

A40~64歳被保険者×100)

3.381 目標達成

KDB医療費分析

(1)細小分類

15.1% 目標達成平成28年度に比べると糖尿病新規患者は減少したが、目標達成まで至っていない状況がある。また、腎症の新規患者においてもH26年に比べ増加傾向があるため、医療費抑制という観点からも取組強化が必要である。

糖尿病は自覚症状がないまま進行してしまう病であることから、重症化する前の取組が重要とされている。糖尿病の新規患者の減少、糖尿病性腎症新規患者の減少の取組を強化して行く必要がある。

糖尿病性腎症重症化予防の取組は医療費抑制、健康寿命の延伸を図ることができる。糖尿病性腎症重症化予防の取組強化やハイリスク、ポピュレーションアプローチの取組を検討し、患者数の減少に努めていく必要がある。

KDB様式3-2

16.283 横ばいKDB医療費分析(1)細小分類

1.754 悪化しているKDB医療費分析(1)細小分類

38

Page 40: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

項目

目 標 評 価

現状値(H26年度)

評価指標H28年度

実績 達成度 年度評価

③虚血性心疾患

対象者の減少率における評価

患者の減少 4.6% 4.5% 4.5% 目標達成虚血性心疾患については、患者割合も減少し、狭心症ではあるが、新規患者数も減少しているため、全体的に改善が見られている。

虚血性心疾患患者新規患者の減少(千人当たり)※狭心症のみ

3.759人 3.600人 3.381人 目標達成

益田市の一人当たり医療費(医科のみ)の減少

29,834円29,793円(H26島根

県)29,812円 横ばい

若干減少したものの、評価目標まで達していない。ジェネリック医薬品対策、重複服薬・多受診対策が必要である。

39

Page 41: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

評 価

全体評価 第2期に向けてデータの収集方法H29年度(4月~12月)

実績 達成度 年度評価

4.5% 目標達成 虚血性心疾患については、患者割合も減少し、狭心症ではあるが、新規患者数も減少しているため、全体的に改善が見られている。

虚血性心疾患については、患者数減少ならびに新規患者数の減少がみられ目標達成することができた。

虚血性心疾患については目標達成ができた。しかし起因となる高血圧症を有している方が多いため、高血圧予防の取組を検討していく必要がある。

KDB様式3-5

3.274人 目標達成KDB医療費分析(1)細小分類

29,274円 目標達成

一人当たりの医療費が減少傾向に転じ、目標達成できた。ジェネリック医薬品の推奨等効果があったと思われる。

医療費抑制はデータヘルスの大きな課題である。平成28年度は横ばい、平成29年度途中評価においては目標達成でき、医療費抑制ができている。

ジェネリック医薬品の推奨や重複多受診、重複服薬の取組を継続し、医療費抑制していく。

KDB地域の健康課題

40

Page 42: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

41

(3)第1期データヘルス計画に基づく質問票の評価

評価指標①現状値に比べ改善している・・・「↗」②現状値と比べて横ばい・・・「→」③現状値に比べ悪化している・・・「↘」

項目平成26年度(現状値)

平成27年度 平成28年度平成29年度(12月末)

評価指標

服薬

高血圧症 32.2 33 32.3 35.1

糖尿病 6.7 7 6.4 8.5

脂質異常症 26.8 27.6 27.2 30.7

既往歴

脳卒中 4.7 4.5 4.6 4 ↗

心臓病 5.6 5.1 4.7 5.1 ↗

腎不全 0.6 0.3 0.7 0.4 ↗

貧血 10.5 11 11.5 11.3 ↘

喫煙 10.9 11.1 10.6 11.1 →

20歳時体重から11㎏以上増加 28.6 27.3 27.2 26.5 ↗

1年間で体重増減 3㎏以上 21.2 20.3 19.4 18.6 ↗

運動

1回30分以上運動習慣なし 63 62.5 62.8 61.9 ↗

1日1時間以上運動なし 54.1 53.4 55.2 53.8 ↗

歩行速度が遅い 55 53.3 52.2 54.2 ↗

食事

週3回以上朝食抜く 5.3 5.6 5.7 5.2 →

週3回以上夕食後間食 8.3 8.9 9 8.6 ↘

週3回以上就寝前夕食 15.3 15.6 16.7 14.3 ↗

食べる速度が速い 24.1 23.4 23.4 21.3 ↗

飲酒

毎日 27 28.1 27.4 27.6 →

ときどき 21.4 21.3 21.4 22 ↘

飲まない 51.6 50.6 51.2 50.4 ↗

一日飲酒量

一合未満 69.6 57 57.9 57.5 ↘

1~2合 21.6 30.6 29.3 31.2 ↘

2~3合 7.2 10.3 10.4 8.7 ↘

3合以上 1.6 2.1 2.4 2.6 ↘

睡眠不足 24.5 26 26.6 27.3 ↘

生活習慣改善

意欲なし 28.2 26 28.8 28.3 →

意欲あり 35.7 37.2 32.5 29.4 ↘

意欲あり&開始している 10.4 10.8 10.7 10.4 →

開始済(6か月未満) 8 8 8.1 9.7 ↗

開始済(6か月以上) 17.7 18 19.8 22.2 ↗

保健指導利用しない 57.6 56.1 57.4 59.2 ↘

運動習慣がない方は減少傾向にありますが、依然として約半数以上の方が「運動習慣なし」と回答しています。また、年々飲酒量が増えている傾向があります。朝食を抜いている方も5%います。生活習慣を改善して、生活習慣病予防を図っていく必要があります。

Page 43: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

特定健診・特定保健指導実施結果集計表【法定報告】国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

42

特定健康診査は生活習慣病の発症予防、重症化予防のための最も重要な取組です。益田市の特定健康診査受診率は年々増加傾向にあります。平成27年度は初めて40%を超え、平成28

年度は初めて県平均を上回ることができました。しかし、国の目標率である60%にはまだ遠い状況です。

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

益田市 28.9 32.3 31.5 32.7 33.5 35.7 38.2 41.0 43.0

前年比 3.4 △0.8 1.2 0.8 2.2 2.5 2.8 2.0

島根県 36.3 36.3 37.6 37.9 39.1 41.0 42.6 43.1 42.9

全 国 30.8 31.4 32.0 32.7 33.7 34.3 35.4 36.0 36.4

②受診率の県内比較

①益田市の特定健康診査受診率の状況

県内の19市町村と比較すると、益田市は11番目に位置しています。また、島根県平均、全国平均を上回っています。

特定健診・特定保健指導実施結果集計表【法定報告】

(1)特定健康診査の状況

3.特定健康診査受診状況及び特定保健指導実施状況

(%)

0

10

20

30

40

50

60

70

知夫村

邑南町

川本町

浜田市

吉賀町

大田市

美郷町

飯南町

松江市

江津市

益田市

出雲市

海士町

奥出雲町

津和野町

安来市

雲南市

隠岐の島町

西ノ島町

(%)

島根県42.9%

全国36.4%

Page 44: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

43

特定健診受診者数の男女別推移をみると、男性より女性の受診者が多いことが分かります。また、平成28年度は全体の受診者数が減少していますが、受診率が向上しているのは国保全体の対象者数が減少しているためと考えられます。男性の受診率向上の取組が必要です。

1,097 1,226 1,146 1,166 1,183 1,291 1,384 1,440 1,424

1,759

1,987 1,832 1,858 1,871

1,9342,030 2,098 2,087

0

1,000

2,000

3,000

4,000

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

女性

男性

(人)

特定健診・特定保健指導実施結果集計表【法定報告】

③益田市特定健康診査男女別受診者数の状況

④年代別・男女別受診者数および受診率(平成28年度)

【男性 】 【女性 】

28.6%22.1% 23.8%

32.5% 35.9%41.2% 41.7%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

受診率(%)(人)健診対象者数 健診受診者数 健診受診率

25.3% 27.0%34.7%

39.0%

49.9% 49.1% 48.3%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

受診率(%)(人)健診対象者数 健診受診者数 健診受診率

年代別受診率においては、男性では70歳代の受診率が最も高く、女性では60歳代が最も高い状況にあります。男性においては退職後国保移行期世代、女性においては壮年期世代の受診率向上の取組が重要といえます。

国保データベース(KDB)システム 「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題」

Page 45: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

島根県 H27-28受診 H28-29受診

男性 73.4% 74.3%

女性 77.5% 78.3%

益田市 H27-28受診 H28-29受診

男性 71.6% 74.1%

女性 74.3% 79.7%

focusシステム

平成28年度の特定健康診査受診率において、最も受診率が高いのは北仙道地区で、次いで匹見下地区、真砂地区でした。受診率向上にはこまめな声かけも必要です。

⑤2年間ごとの特定健康診査継続受診者の推移

⑥地区別受診率(平成28年度)

地区 益田 吉田 高津 安田 鎌手 種 北仙道 豊川 真砂

対象者数 1,001 2,441 1,538 742 390 47 104 152 90

地区 西益田 二条 美濃 小野 中西 東仙道 都茂 二川 匹見上 道川 匹見下

対象者数 812 134 71 365 376 152 223 42 159 32 58

継続受診者の推移をみると男女ともに継続受診者が増えてきており、2年連続受診できている男性は75%、女性は80%となっています。特に益田市女性においては、約6%も上昇しており島根県女性を上回っています。益田市男性において島根県男性とほぼ同程度の方が継続受診できています。「年に一度の健康診査」が少しずつ定着してきていることがうかがえます。

国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

44

Page 46: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

679人 837人 112人 1,827人 2,333人 17人 2,990人

内臓脂肪蓄積リスク有 健診異常値放置者 生活習慣病受診有

679人 204人 112人 550人 2,333人 17人 403人 a

内臓脂肪蓄積リスク無 健診受診治療中者 生活習慣病受診無

633人 1,277人 2,587人 b

情報提供及び、判定不能 3,074人

40歳以上の被保険者

1

健診結果優良者

2

特定保健指導

予備群

3

受診勧奨値

除外後の特定

保健指導対象者

4

医療機関

受診勧奨対象者

5

健診未受診

治療中者

健診受診者 3,455人 健診未受診者 5,340人

6

治療中断者

7

生活習慣病

状態不明者

積極的支援 85人

動機付け支援 296人

特定保健指導

対象者

健診受診

生活習慣病

投薬レセプト

生活習慣病

放置

医療機関受診勧奨

対象者

無有

無有該当

非該当

該当

非該当

特定保健指導

健診値リスク

特定保健指導

対象者の階層化

特定健康診査データとレセプトデータを組み合わせた分析を行いました。40歳以上の被保険者について、

特定健康診査データの有無や異常値の有無、生活習慣病にかかわるレセプトの有無等を判定し、7つのグ

ループに分類し、分析結果を以下に示します。

45

⑦特定健康診査及びレセプトデータによる医療機関受診状況(平成28年度)

(株)データホライゾン分析H28年度のレセプトデータ、健康診査データ参照※内臓脂肪蓄積リスク…腹囲・BMIにより内臓脂肪蓄積リスクを判定し階層化

健診未受診者のうち医療機関受診し、生活習慣病治療中の方が2,333人おられます。特定健康診査は治療

中の方も対象であることから、医療機関と連携し受診につなぐ取組が必要です。

また健診未受診者の中には、生活習慣病治療中断者が17人、生活習慣病受診のない方が2,587人おられま

す。年に一度の健康診査受診の必要性を周知啓発し、受診につなげる働きかけが必要です。

Page 47: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

⑧未受診者フォロー健診アンケート調査の状況(平成29年度)

1.今回の健診を何で知りましたか

12月の集団健診を受診された方に対して、アンケート調査を実施しました。12月9日~11日の3日間で228人の方に回答をいただきました。

2.集団健診を受けられた理由は

①平成28年度受診した人の平成29年度受診の理由

Ⅰ:毎年受けているから Ⅱ:結果報告会があるから Ⅲ:健診時間が短いからⅣ:かかりつけ医以外で受けたかったから Ⅴ:ハガキが届いたから

②平成28年度受診しなかった人の平成29年度受診の理由

フォロー健診の周知としては、ハガキが最も多く、続いて広報という順番でした。個別ハガキでの周知は効果があるようです。

平成28年度受診した人は、毎年受けているからが最も多く60.7%でした。平成28年度受診しなかった人は「ハガキが届いたから」が最も多く75.6%でした。毎年受診している方は年に一度の健康診査が定着していますが、継続受診していない方は十分でないようです。健康診査の必要性についての周知啓発が必要です。

46

Page 48: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

47

3.かかりつけ医にて定期的に受診・治療を受けていますか

受診・治療しているか かかりつけ医から健診をすすめられた

かかりつけ医で定期的に受診されている方のうち、かかりつけ医から健診を勧められた方が13.0%でした。特定健康診査は治療中の方も対象となります。医療機関と連携した取組が必要です。

Page 49: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

48

(2)特定保健指導の状況

保健指導レベル別では積極的支援より動機付け支援の実施率が高くなっています。年代が上がるごとに実施率も上がっており、女性より男性の方がその傾向が強いです。働き盛りの40代~50代前半は実施率が低く、就労中のため参加しにくいことがうかがえます。実際欠席の理由において「仕事の都合」「忙しい」が4分の1を占めています。就労中でも参加しやすい日程調整や対象者の都合にあわせた教室の運営が必要です。

②特定保健指導対象者と終了者数(保健指導レベル別)

H25 H26 H27 H28 H29

目標 30.0 40.0 50.0 55.0 60.0

益田市 12.9 19.9 18.4 21.0 集計中

市町村計

18.5 15.8 20.6 24.4 集計中

30.0

40.0

50.0 55.0

60.0

12.9

19.9 18.4 21.0

18.5

15.8

20.624.4

0.0

25.0

50.0

75.0

H25 H26 H27 H28 H29

①特定保健指導の目標と実施率(法定報告)

目標 益田市 市町村計

実施率は横ばいであり、島根県と比較して低い状況となっています。健診担当や各事業担当と協力しながら初回面接の場を拡充し、参加者増加の取組と対象者減少のための普及啓発や健康づくりの推進が必要です。

【法定報告】単位(%)

①特定保健指導の目標と実施率(終了率)

H25 H26 H27 H28

保健指導対象者 341 403 365 381

終了者 44 80 67 80

終了率 12.9 19.9 18.4 21.0

市町村計 18.5 15.8 20.6 24.4

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

0

100

200

300

400

②-1 特定保健指導対象者と終了者数

(法定報告)【法定報告】 *H29は集計中

H25 H26 H27 H28

保健指導

対象者 341 403 365 381

終了者 44 80 67 80

終了率 12.9 19.9 18.4 21

市町村計 18.5 15.8 20.6 24.4

積極的支援

対象者 99 110 79 82

終了者 7 12 15 10

終了率(積極的)

7.1 10.9 19 12.2

市町村計(積極的)

13.9 9.6 13.5 14.7

動機付け支援

対象者 242 293 286 299

終了者(動機)

37 68 52 70

終了率(動機)

15.3 23.2 18.2 23.4

市町村計(動機)

20 17.7 22.5 26.8

Page 50: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

49

H25 H26 H27 H28

終了率 12.9 19.9 18.4 21.0

終了率(積極的) 7.1 10.9 19.0 12.2

終了率(動機) 15.3 23.2 18.2 23.4

0.0

15.0

30.0

②-2 保健指導レベル別実施率 (法定報告)

Page 51: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

50

0人

5人

10人

15人

20人

25人

血糖+血圧+脂質+喫煙

血糖+血圧+脂質

血糖+血圧+喫煙

血糖+脂質+喫煙

血圧+脂質+喫煙

血糖+血圧

血糖+脂質

血圧+脂質

血糖+喫煙

血圧+喫煙

脂質+喫煙

血糖

血圧

脂質

喫煙

なし

因子数4 因子数3 因子数2 因子数1 因子数0

対象者(人)

0人

10人

20人

30人

40人

50人

60人

70人

80人

血糖+血圧+脂質+喫煙

血糖+血圧+脂質

血糖+血圧+喫煙

血糖+脂質+喫煙

血圧+脂質+喫煙

血糖+血圧

血糖+脂質

血圧+脂質

血糖+喫煙

血圧+喫煙

脂質+喫煙

血糖

血圧

脂質

喫煙

なし

因子数4 因子数3 因子数2 因子数1 因子数0

対象者(人)

H28年度動機付け支援対象者のリスク別分析

H28年度積極的支援対象者のリスク別分析

指導対象者の抱えるリスク因子をみると、積極的支援該当者では血糖+血圧が最も多く、血糖+脂質、血圧+脂質も多くなっています。更に、血糖+血圧+脂質の3因子を、また喫煙を加えた4因子を抱える対象者も少なくありません。

動機づけ支援該当者においても、複数の因子を抱える該当者では血糖+血圧が最も多く、血糖+血圧+脂質も該当者が多い状況です。

総じて、血糖、血圧の数値の改善に向けた取組が必要です。

(株)データホライゾン

(株)データホライゾン

Page 52: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

51

平成28年度の初回教室参加のきっかけ・動機 平成28年度の初回教室欠席の理由(初回面接時に「参加者アンケート」にて確認できた方:27名分) (文書で「欠席」の連絡があった方:72名分

定期検査して

いる・かかり

つけ医で指導

を受けた

16%

自分で取り組

んでいる・実

行中

35%

仕事のため、

日程があわな

い。仕事で忙

しい

22%

体調不良

2%

参加経験あり

3%

忙しい

10%

特に理由はな

1%

その他

11%

「参加しません」の理由

(複数回答あり)

市から手紙・電

話がきたから

67%健診を受けた医

療機関ですすめ

られたから

10%

家族にすすめら

れたから

2%

教室の内容に興

味があったから

13%

健診結果につい

て相談したかっ

たから

8%

健康おうえん教室参加のきっかけ・動機

『参加者の声』

教室参加のきっかけでは市からの手紙や電話が最も多く、少数ではありますが再通知で参加されるケースもあるため、今後も紙面を工夫し、電話と組み合わせながら参加勧奨を行う必要があります。

教室欠席の理由では「自分で実行中」が最も多く、定期通院やかかりつけ医で指導を受けた方も多い状況です。自身で生活習慣の改善に取り組めるような環境づくり、地域の健康づくりや生活習慣病予防の普及啓発も重要です。

また、健診医療機関やかかりつけ医との連携体制を強化し、健診結果説明や事後フォローに継続して取組む必要があります。

③特定保健指導対象者と終了者数・中断者【実人員】

H25 H26 H27 H28 H29

対象者 329 384 351 380 325

終了者数 53 86 81 86 46

うち、委託実施 5 5 1 5 2

実施率 16.1 22.4 23.1 22.6 14.1

中断者数 3 1 1 1 0

※H29:1/23時点(初回参加者)

H25 H26 H27 H28

対象者 329 384 351 380

終了者数 53 86 81 86

実施率 16.1 22.4 23.1 22.6

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

0

100

200

300

400

特定保健指導対象と終了者(実人員)

Page 53: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

52

1

2 2 1

3 4 9 795

5

5

5

6

24

7

30

71

9 5 9 6

0%

25%

50%

75%

100%

男性 女性 男性 女性 男性 女性

積極的支援 動機付け支援 合計

②-1 特定保健指導参加前後の体重の変化

+3kg以上 +0.1~2.9kg 変化なし-0.1~2.9kg -3kg以上

11

2

16

58

6

316 8 19 8

312

615

6

1

1

9 710

8

0%

25%

50%

75%

100%

男性 女性 男性 女性 男性 女性

積極的支援 動機付け支援 合計

②-2 特定保健指導参加前後の腹囲の変化

+3㎝以上 +0.1~2.9㎝ 変化なし

(人)

2)参加者(終了者)81名の変化

保健指導の結果をみてみると、参加前後で体重、腹囲、BMIとも平均して減少しており、生活習慣においても食生活と運動では約5割、生活全般では約7割が改善につながっています。次年度も約8割が健診を受診しており、健診継続受診にもつながることが期待できます。

男 女 計 男 女 計 合計

積極的支援 動機付け支援

対象者 66 16 82 172 97 269 351

参加者 9 3 12 44 26 70 82

参加率 13.6% 18.8% 14.6% 25.6% 26.8% 26.0% 23.4%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

0

100

200

300

400

平成27年度 対象者と参加者数(男女・保健指導レベル別):実人員

1)平成27年度の対象者と参加者数

積極的支援 動機付け支援 計

直営初回参加者 12 69 81

うち、中断者 1 0 1

委託初回参加者 0 1 1

うち、中断者 0 0 0

参加者 合計 12 70 82

参加率(%) 14.6 26 23.4

※終了者は81人(直営80人・委託1人):終了率23.1%※中断1名

④実施結果(平成27年度)

(人)

Page 54: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

53

3)平成27年度特定保健指導終了者の次年度(平成28年度)の健診受診状況

受診(システムに受診記録あり) 63

未受診(不明・確認できず) 16

後期高齢者へ異動 2

計 81

78%

20%

2%

次年度(H28)の健診受診状況

受診

未受診(不明・確認できず)

後期高齢者へ異動

※国保特定健診等システムで確認

<生活習慣の変化>

43.2%

51.9%

4.9%

変化なし 改善 悪化

46.9%53.1%

変化なし 改善 悪化

32.1%67.9%

変化なし 改善 悪化

(運動・身体活動)(栄養・食生活)

項目 初回 6ヶ月後 比較

平均体重 67.2 65.9 ▲ 1.3

(積極) 69.5 68.6 ▲ 0.9

(動機) 66.8 65.4 ▲ 1.4

平均BMI 25.7 25.2 ▲ 0.5

(積極) 26.2 25.8 ▲ 0.4

(動機) 25.7 25.1 ▲ 0.6

平均腹囲 92.1 90.6 ▲ 1.5

(積極) 91.3 89.9 ▲ 1.4

(動機) 92.2 90.7 ▲1.5

<参加者の平均体重・BMI・腹囲の変化>

(生活全般)

Page 55: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

54

H25 H26 H27 H28

益田市 22.1 17.7 22.6 18.1

男性 17.7 15.1 18.0 14.1

女性 31.7 23.0 34.0 25.9

市町村計 20.8 20.5 18.6

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

H25 H26 H27 H28

益田市 26.2 27.8 31.6 25.3

男性 27.9 29.7 26.4 22.9

女性 22.7 23.5 43.5 29.6

市町村計 26.7 26.5 23.7

0

10

20

30

40

50

特定保健指導対象者の減少率

特定保健指導による特定保健指導対象者の減少率

4)受診者63名の保有リスクの変化(健診結果より)

改善 13★腹囲基準該当なし+数値も改善 2

腹囲基準該当+リスクは減 11

変化なし 24

悪化 22

★腹囲基準該当なし+数値は悪化 10

腹囲基準該当+リスクも増 12

服薬開始 4

計 63

改善

21%

変化なし

38%

悪化

35%

服薬開始

6%

保有リスクの変化

⑤特定保健指導対象者の減少率に関する項目

(法定報告)

(法定報告)

「腹囲」基準だけでみてみると、★印の12人が該当から外れたため「改善」と考えられますが、健診データの値から基準該当であってもリスクが減った方を「改善」と計上しています。

特定保健指導による特定保健指導対象者の減少をめざし、スタッフのスキルアップにも努めるほか、多少者が継続して実践できるような情報提供やフォローアップへの取組も進めていく必要があります。

Page 56: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

生活習慣病の予防、介護を必要とする状態になることの予防、健康に関する正しい知識の普及、壮年期からの健康の保持増進を図ることを目的に平成28年度より実施しています。疾病予防に重点を置き、特定健診受診者の健診後フォローの場として位置付けています。

(1)教室の内容益田会場(年間8回)、美都会場(年間3回)、匹見会場(年間4回)で実施しています。糖尿病予防、

脳卒中予防について、それぞれ病態、食事、運動の3回シリーズで開催しています。※以下集計については益田会場のみ

(2)対象者

①糖尿病予防講座 年代別対象者数

平成27、28年度特定健診受診者のうち、①または②で、③~⑤に該当する者

①空腹時血糖 110~125②HbA1c 6.0~6.4%③内服 なし④腹囲 男性85cm未満、女性90cm未満 計 平成28年度:252名

⑤年齢 40~69歳(70~74歳を除く) 平成29年度:374名

2 6 6 11

68

159

5 3 519

82

260

0

50

100

150

200

250

300

40-44歳 45-49歳 50-54歳 55-59歳 60-64歳 65-69歳

平成28年度 平成29年度

(人)

対象者は以下の状況となっています。60代後半が最も多い状況でしたが、40-64歳の壮年期の方も全体の約3割を占めています。

4.生活習慣病予防教室(益ます元気教室)

55

Page 57: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

対象者は以下の状況となっています。

60代後半が最も多い状況でしたが、40-64歳の壮年期の方も全体の約3割を占めていました。

73 4

10

33

57

49

2 4 37

31

64

38

0

10

20

30

40

50

60

70

40-44歳 45-49歳 50-54歳 55-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳

平成28年度 平成29年度

(人)

0 0 0 01

17

13

0 0 0 0

4

13

8

02468

1012141618

平成28年度 平成29年度

(人)

0 1 1 1

11

48

0 0 0 2

18

52

0

10

20

30

40

50

60

平成28年度 平成29年度

(人)

②脳卒中予防講座 年代別対象者数

(3)参加状況

①糖尿病予防講座 年代別参加者数 ②脳卒中予防講座 年代別参加者数

・平成27、28年度特定健診受診者のうち、①または②で③に該当する者①収縮期血圧 130~139㎜Hg (正常高値)②拡張期血圧 85~89㎜Hg (正常高値) 計 平成28年度:122名③喫煙習慣あり 平成29年度:101名

・平成28年度脳ドック・人間ドック(オプション)の頸動脈エコー検査のうち、「経過観察」となった者

計 平成28年度:41名平成29年度:48名

教室参加者は糖尿病予防講座・脳卒中予防講座ともに60代後半が最も多い状況でした。40・50代の働き盛り世代の参加がほとんどなく、壮年期の教室参加への取組が課題です。

(人)

56

Page 58: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

(5)参加者の声

「健診結果で異常が出ても病院にかかるほどでもなくどうしたらよいか悩んでいたため、参考になった」

「徐々に上がっていた血糖値がボーダーラインを超え、自分でも気にしていたところだった」

「家族や地区の人に今日習ったことを教えたい」

(4)教室の参加率・満足度・理解度の状況

※1 「参加してよかった」人の割合※2 「理解できた」人の割合

参加率・満足度・理解度は目標値を達成しました。しかし、参加率については約2割と低いため、参加率向上に向けた取組を考えていく必要があります。

参加率 満足度 理解度

糖尿病予防講座

目標値 15.00% 80.00% 80.00%

平成28年度 25.00% 93.20%

平成29年度 19.30% 97.00% 85.00%

脳卒中予防講座

目標値 15.00% 80.00% 80.00%

平成28年度 21.50% 98.60%

平成29年度 16.80% 92.20% 97.00%

57

Page 59: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

5.脳血管疾患の発症状況

H21 H23 H25 H27

男性 106 105 98 67

女性 88 72 80 77

合計 194 177 178 144

198.6

140.4

98.5

197.3

145.2

93.9

135.6 136.5 118.6

0

50

100

150

200

250

H23 H25 H27

男性(人口10万人対)

益田市 益田圏域 島根県

90.2

68 59.4

104.1

65.350.8

75.7 67.6 65.7

0

50

100

150

200

250

H23 H25 H27

女性(人口10万人対)

益田市 益田圏域 島根県

16.3

57.5

38.6

21.6

63.5

33.241.9

37.9 36.7

0

20

40

60

80

H23 H25 H27

男性(人口10万人対)

益田市 益田圏域 島根県

4.2

17.2

38.6

4.4

14.6

33.2

18.6 16.6

36.7

0

20

40

60

80

H23 H25 H27

女性(人口10万人対)

益田市 益田圏域 島根県

発症者数(益田市,人)

益田市の発症者数は、これまで180人/年前後で推移していましたが、平成27年については減少しています。男女別に見ると、平成27年は女性が男性を上回って発症していますが、概ね男性が女性より多く発症している傾向が続いています。

益田市の年齢調整初発率は平成23年・25年は県に比べて高い状況ですが、平成27年については県より低くなっています。男性で61人、女性で7人減少となっており、主に男性で減少しました。再発率については、平成25年以降男女ともに県より高い状況が続いています。発症予防とともに再発予防にも取り組む必要があります。

脳血管疾患は、日本人の死因、介護が必要となった原因において上位となっています。脳卒中発症予防・再発予防は、生活習慣病の重症化予防、要介護状態の予防において重要な取組のひとつです。

平成27年脳卒中発症者状況調査まとめ(益田圏域版)

出典:脳卒中発症者状況調査(平成23年・25年・27年)より

(1)発症者数

(2)年齢調整初発率

(3)年齢調整再発率

58

Page 60: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

発症数(人) 発症割合(%)

40代以下

50代 60代 70代 80代90代以上

合計

40代以下

50代 60代 70代 80代90代以上

益田市 5 13 29 31 54 12 144 3.5 9.0 20.1 21.5 37.5 8.3

益田圏域 5 15 33 38 74 24 189 2.6 7.9 17.5 20.1 39.2 12.7

島根県 71 142 362 554 837 285 2,251 3.2 6.3 16.1 24.6 37.2 12.7

①年代別発症割合

②年代別・男女別発症割合

3.4%

1.1%

3.8%

4.0%

8.5%

12.2%

8.2%

10.1%

23.0%

25.6%

20.8%

23.2%

28.0%

16.7%

43.6%

44.4%

31.5%

33.3%

20.7%

18.2%

5.5%

6.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

島根県女性

益田圏域女性

島根県男性

益田圏域男性

40代以下 50代 60代 70代 80代 90代以上

2.8%

年代別の発症数は80代が最も多く、次いで70代、60代と続いています。40~60代の壮年期の発症数が県に比べて高く、特に男性で多い状況となっています。壮年期男性の脳卒中予防の啓発が課題となります。

また、年齢階級別の発症数を見ると、65歳頃で第1、80~85歳で第2の発症ピークがあります。発症原因は、65歳頃では主に高血圧、80~85歳では高血糖や不整脈等が考えられ、年代に応じた発症予防の取組強化が必要です。

0

5

10

15

20

25

25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95

初発・男

初発・女

(人)

(歳)

③年齢階級別発症数(益田圏域)

(4)平成27年 脳卒中発症状況調査まとめ

平成27年脳卒中発症者状況調査まとめ(益田圏域版)

平成27年脳卒中発症者状況調査

平成27年脳卒中発症者状況調査まとめ(益田圏域版)

59

Page 61: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

④初発・再発別発症状況(益田圏域) ⑤再発者の初発から再発までの期間(益田圏域)

(人)

男女とも初発が7割、再発が2割程度となっており、初発が多い状況です。再発者のうち、初発から再発までの期間が分かっている者については、6ヶ月以内の再発が最も多く、次いで1~2年、4~5年と続いています。

年代別に見ると、6ヶ月以内の再発割合は60代が最も多くなっており、発症後の基礎疾患の管理や再発予防のための生活習慣の改善に取り組むことが必要です。

病型別に見ると、脳梗塞は1年未満の再発割合が44.8%で、県と比較してもより短い期間で再発していました。発症予防と併せて再発予防の取組も重要となり、益田市でも実施している島根県脳卒中情報等システム事業に基づく再発予防のための訪問を継続して行う必要があります。

初発 再発 不明 合計

男性

(人) 65 21 4 90

(%) 72.2 23.3 4.4

女性

(人) 73 19 7 99

(%) 73.7 19.2 7.1

平成27年脳卒中発症者状況調査まとめ(益田圏域版)

12.2

5.1

10.8

13.3

18.0

13.3

50.0

6.0

5.1

5.2

7.1

6.6

13.3

9.2

15.3

8.0

8.0

8.2

13.3

16.7

10.3

8.5

12.3

10.6

4.9

6.7

7.3

8.5

6.1

7.1

4.9

20.0

16.7

24.1

30.5

24.5

23.0

23.0

20.0

17.7

16.9

17.5

20.4

18.0

6.7

16.7

7.7

3.4

9.9

7.1

8.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

合計

90~

80~

70~

60~

50~

40~

島根県 初発から再発までの期間(年代別)

6か月以内 7か月~1年未満 1~2年未満

2~3年未満 3~4年未満 4~5年未満

5~10年未満 10~20年未満 20年以上

6.7

8.2

3.5

5.7

6.8

5.6 12.2

12.8

25

11.8

6

5.1

12.5

6.1

9.2

7.7

9.7

10.3

7.7

25

10.5

5.6

7.7

12.5

5

7.3

7.7

7.4

24.1

23.1

25

17.7

23.1

17.1

7.7

5.1

25

7.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

合計

脳出血

くも膜下出血

脳梗塞

島根県 初発から再発までの期間(病型別)

6か月以内 7か月~1年未満 1~2年未満

2~3年未満 3~4年未満 4~5年未満

5~10年未満 10~20年未満 20年以上

(歳)

37.9

25

36.4

33.3

75

6.9

9.1

11.1

17.2

25

9.1

22.2

25

10.3

18.2

11.1

13.8

25

9.1

11.1

100

6.9

18.2

6.9

25

11.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

合計

90~

80~

70~

60~

50~

40~

益田圏域 初発から再発までの期間(年代別)

6か月以内 7か月~1年未満 1~2年未満

2~3年未満 3~4年未満 4~5年未満

5~10年未満 10~20年未満 20年以上

(歳)

0.0

37.9

33.3

100

36.4

6.9

9.1

17.2

22.7

10.3

13.6

13.8

33.3

9.1

6.9

16.7

4.5

6.9

16.7

4.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

合計

脳出血

くも膜下出血

脳梗塞

益田圏域 初発から再発までの期間(病型別)

6か月未満 7か月~1年未満 1~2年未満

2~3年未満 3~4年未満 4~5年未満

5~10年未満 10~20年未満 20年以上

0

2

4

6

8

10

12

60

Page 62: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

26.7

18.2

71.1

72.7

1.1

9.1

1.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

性別病型別割合

脳出血 脳梗塞 くも膜下

出血

病型不明の脳卒中

⑥病型別発症状況(益田圏域)

50.0

38.9

12.5

15.3

21.9

30.6

15.6

15.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

性別脳梗塞病型別割合

アテローム脳梗塞 ラクナ梗塞

心原性脳梗塞 病型不明その他梗塞

発症状況では、男女とも脳梗塞が最も多く、次いで脳出血、くも膜下出血と続き、脳梗塞が発症の7割を占めています。性別で見ると、脳出血は女性より男性が多く、脳梗塞、くも膜下出血の割合は男性より女性の方が多い状況です。

脳梗塞の内訳を見ると、アテローム脳梗塞が最も多く、次いで心原性脳梗塞、ラクナ梗塞と続いています。男性は女性に比べてアテローム脳梗塞の割合が高いですが、ラクナ梗塞・心原性脳梗塞の割合は、男性より女性の方が高い状況です。

平成27年脳卒中発症者状況調査まとめ(益田圏域版)

⑦脳卒中発症者の基礎疾患保有状況

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

H27基礎疾患保有率

総計

男性

女性

(%)

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0男性・初発

女性・初発

男性・再発

女性・再発

アテローム性脳梗塞患者における基礎疾患保有率(男女別)(%)

基礎疾患保有状況では、男性では57.8%、女性では55.6%、全体では56.6%が高血圧を有しています。全体では、高血圧症に次いで、糖尿病28.0%、その他26.5%が多い状況があります。

初発のアテローム性脳梗塞患者の基礎疾患保有状況を見ると、全体と比較して糖尿病(男性:39.1%、女性:52.9%)、脂質異常症(男性:21.7%、女性:23.5%)、虚血性心疾患(男性:17.4%、女性:29.4%)の割合が高くなっています。

平成27年脳卒中発症者状況調査まとめ(益田圏域版)

61

Page 63: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

(5)益田市の島根県脳卒中等情報システム事業に基づく訪問指導の実施状況

H24 H25 H26 H27 H28

連絡件数(人)

54 56 32 49 40

訪問件数(人)

43 41 23 21 27

初発から6ヶ月以内に再発する割合が最も多い特徴があることから、発症後6ヶ月以内での訪問を行い、再発予防に努める必要があります。

62

「島根県脳卒中発症予防のための保健指導指針」に基づき、医療機関から保健所を介して脳卒中発症者の退院連絡票が発行された場合、退院後に再発予防のための訪問指導を実施しています。

Page 64: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

63

6.糖尿病性腎症重症化予防

糖尿病性腎症

Ⅰ型糖尿病

2.4%

糖尿病性腎症

Ⅱ型糖尿病

85.7%

糸球体腎炎

IgA腎症

2.4%

糸球体腎炎

その他

9.8%

腎硬化症

本態性高血圧

14.3%

起因が特定

できない患者

17.1% 生活習慣を

起因とする疾病

68.3%

「第1章 保険者の特性 2.医療費等の状況(6)人工透析に係る経年比較」でも述べたように、平成28年

度においては人工透析件数の増加がみられます。

起因を分析した結果、68.3%が生活習慣病であり、そのうち8割以上が糖尿病であることがわかります。

人工透析は高額な治療費を必要とするうえ、QOLへの影響も大きいため、人工透析の導入に至らないよう

にする取組みが必要です。

H28年度 人工透析の起因

(株)データホライゾン

focusシステム

400

420

440

460

480

500

0

50,000,000

100,000,000

150,000,000

200,000,000

250,000,000

H26-H28年度 人工透析費用額・件数 費用額 件数

H26 H27 H28

円件

(1)人工透析患者の状況

Page 65: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

64

人工透析患者の合併症罹患状況は下記のとおりです。

平成26年度は合併症を罹患している状態が多く見受けられます。

平成27年度には若干の減少がみられますが、平成28年度は糖尿病性腎症罹患の増加がみられ、全体的に実

数も増加しています。

(2)人工透析患者の合併症内訳経年比較

H26 H27 H28

糖尿病性腎症(人) 13 10 11

腎不全(人) 28 28 28

糖尿病性網膜症(人) 9 10 10

糖尿病神経障害(人) 6 4 3

糖尿病性合併症(その他)(人) 7 3 3

その他(人) 6 5 7

全て(実人数) 28 28 30

focusシステム

Page 66: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

65

H27

H28

H26

平成26年度から平成28年度の糖尿病患者の合併症内訳を年齢階層別に比較すると、どの年度も70~74歳の

該当者が最も多い状況です。P4「男女・年齢階層別被保険者数構成割合ピラミッド」の構成割合をみる

と、70~74歳は最大構成年代ではないため、この年代の糖尿病合併症罹患率は非常に高いといえます。

疾病割合の内訳は、いずれの年、いずれの年代も割合的に大きな差はありません。糖尿病性網膜症、糖尿

病性腎症、腎不全の割合が高くなっています。

どの疾病も重篤な状態に陥るリスクが高く、その状態が改善されることは困難であることから、疾病の進

展を防ぐ対策が必要です。

(3)糖尿病患者の年齢階層別合併症内訳

focusシステム

Page 67: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

66

人工透析患者減少のためには、まずは生活習慣病の予防、そして起因となる疾病の管理・重症化予防が重

要です。そこで、健康寿命の延伸と糖尿病や人工透析にかかる医療費抑制・適正化をめざし、平成29年度

から益田市版「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」にそった取組として健診結果とレセプトを活用し、受

診勧奨や健康相談を行いました。

取組のポイントとして、①健診結果から必要な方を医療につなげること、②ドロップアウトの予防と適正

管理、さらに③糖尿病や糖尿病性腎症に関する普及啓発の3点を重視しました。

また、専門医や健診協力医療機関・かかりつけ医との連携や体制整備など、益田圏域の糖尿病対策として

益田保健所や関係機関と一体となった取組として位置付けました。

(4)ハイリスク者へのアプローチ

①実施方法

3,776 人

481 人

47 人

24 人

7 人

1 人

1 人

①の計 33 人

 ②   0 人

9 人

4 人

1 人

③の計 14 人

6

2

6

14

focus<国保セレプト情報> *基準日:健診受診日  *直近のレセプトまで

H30.2.28時点

健診結果とレセプトを活用した「糖尿病性腎症重症化予防」の取り組み

~対象者抽出フロー~

国保focusシステム 国保特定健診・人間ドック <H28健診結果>

 (糖尿病「要医療」 D判定)

空腹時血糖126以上またはHbA1c6.5以上

尿たんぱく (+)以上

※健診受診者の1.2%

③受診はあるが判断できず 糖尿病での受診かどうか不明

①受診が確認できた方  糖尿病薬の処方

〔健診後に毎月・隔月受診〕  受診(HbA1c検査等)

※3ヶ月に1回は受診あり  インスリン指導料

 内服再開確認(特定保健指導で把握)

②健診後、未受診  受診履歴なし

③連絡とれず (不在) ・未確認

計※②の方については連絡票発行(2通発行、1通返送あり)

 ※男性12名・女性2名 ※「糖尿病性腎症」病歴あり1名

継続受診が確認できず(国保脱退)

 ※国保外1名・後期3名

受診あるが、3ヶ月以上間隔あり

①糖尿病以外で定期受診・糖尿病経過観察中 (電話)

②通院あったが、再度受診勧奨し、その後経過観察中と確認(面接)

【③14名・・・・受診勧奨・健康相談対象者としてリストアップ】

近況確認(受診状況・糖尿病予防啓発)中心に

電話連絡もしくは家庭訪問にてききとり、面接を行う。

受診が

確認で

きた方70%

健診

後、未

受診0%

受診は

あるが

判断できず

30%

対象者の絞り込み

47人→14人へ

(±)

(-)90%

(+)

以上

10%

糖尿病「要医療」に占める

尿蛋白(+)以上の割合

①糖尿

病経過

観察中43%

②再勧

奨・経過

観察確認14%

③連絡

とれず43%

取り組み結果

8名確認!!

Page 68: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

67

平成29年度は前年度の健診結果から糖尿病性腎症第3期が疑われる方(腎機能低下に糖尿病を合併した方も含む)のうち、レセプト情報から健診後未受診者または継続受診が確認できない方を抽出し、対象者14名に対し、地区担当と協力し電話や面接を行いました。

平成30年2月末時点、8名は本人と連絡がつき、高血圧等の治療にあわせて経過観察中の方、継続して内服治療中の方などレセプトではわからなかった状況が確認できました。8名中2名には主治医への連絡票を発行し、1通の返送がありました。面接により受診につながったことが確認できたほか、主治医とも市の取組を共有することができました。

通院・治療継続だけでなく、国保被保険者については特定健診受診についても勧奨することができました。

②取組結果

糖尿病有病率は依然として高く、人工透析と生活習慣病の関連、医療費抑制の観点から、今後も糖尿病の重症化・合併症予防に取り組む必要があります。

対象基準や抽出方法、介入方法については糖尿病専門医や健診協力医療機関、保健所等関係機関とともに検証しながら、今後の取組につなげていきます。

また、国保被保険者のみならず、壮年期の健康づくりや子どものころからの生活習慣病予防、地域における普及啓発活動にも一層力を入れながら取組を広げていくこととします。

③今後の取組

Page 69: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

68

益田

5.7% 吉田

5.4%高津

6.9%

安田

4.6%

北仙道・種

5.1%

鎌手

5.7%

豊川

9.0%真砂

8.7%

西益田

6.3%

二条・美濃

6.5%

小野

7.5%

中西

4.4%

美都

7.5%

匹見

7.4%

その他(市外)

9.3%

脳卒中地区別患者数

益田

6.2% 吉田

5.6%

高津

6.4%

安田

6.2%

北仙道・種

5.7%

鎌手

7.1%

豊川

6.8%真砂

5.2%

西益田

7.6%

二条・美濃

7.8%

小野

6.5%

中西

6.2%

美都

5.6%

匹見

7.8%

その他(市外)

9.3%

脂質異常症地区別患者数

益田

5.6% 吉田

5.3%高津

6.5%

安田

6.6%

北仙道・種

6.4%

鎌手

7.0%

豊川

6.1%真砂

6.8%

西益田

7.2%

二条・美濃

5.5%

小野

7.0%

中西

5.8%

美都

6.1%

匹見

5.0%

その他(市外)

13.1%

糖尿病地区別患者数

生活習慣病の疾病別に患者割合を地区別に分析しました。

地区別人口による調整は行いましたが年齢調整をしていないため、どの疾病においても高齢化率の高い地

区の患者割合が高い傾向にあります。

虚血性心疾患においては二条・美濃地区が、脳卒中においては豊川地区が、糖尿病においては西益田地区

が、脂質異常症においては二条・美濃、匹見地区が、高血圧症においては鎌手地区、真砂地区がそれぞれ高

い割合となっています。

どの疾病も平均的な割合が6.0%であるなか、豊川地区の脳卒中患者割合9.0%は高い割合といえます。

7.各地区の疾病状況と健康ますだ市21

益田

6.2% 吉田

5.5%

高津

5.9%

安田

5.9%

北仙道・種

7.1%

鎌手

7.5%

豊川

6.1%真砂

7.5%

西益田

7.2%

二条・美濃

6.8%

小野

6.7%

中西

5.9%

美都

6.0%

匹見

7.1%

その他(市外)

8.6%

高血圧症地区別患者数

益田

7.2% 吉田

4.9%

高津

6.0%

安田

5.3%

北仙道・種

6.3%

鎌手

6.0%

豊川

6.3%真砂

6.6%西益田

5.6%

二条・美濃

7.7%

小野

7.2%

中西

5.4%

美都

6.7%

匹見

5.8%

その他(市外)

12.9%

虚血性心疾患地区別患者数

(株)データホライゾン

Page 70: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

健康ますだ市21の活動の基本となるのが、平成23年に策定した「益田市健康増進計画」です。『健康ますだ市21推進協議会』を推進母体として、「いきいき・すこやか・支えあい」を基本理念に掲げ、子どもから高齢者までが共に元気で暮らすために、地域と関係機関・団体と行政が一体となって健康づくりに取組み、住民一人一人の健康意識を高めると同時に地域全体での健康づくりへの支援を推進しています。

(2)健康ますだ市21推進協議会と20地区健康づくりの会の取組

①推進体制

69

Page 71: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

70

特徴としては、益田市全域に健康づくりを支援する「専門部会活動」と、市内20地区にある健康づくりの会による「地区活動」が相互に連携していることです。専門部会には「食生活部会」「運動部会」「歯科部会」「心の健康部会」4つの部会があり、部会のテーマごとにイベント・講演会など積極的に地域に情報発信し、地区活動では地区活動計画に沿って、地区の特性を生かした活動を20地区健康づくりの会が展開しています。

また、20地区は4つのブロックに分かれ、10年間で4つの専門部会をローテーションし、専門部会の取組を盛り込みながら地区活動を行っています。

部会の活動と地区活動が両輪のごとく互いに発信しながら健康づくりに取り組んでいます。

Page 72: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

71

健康ますだ市21計画において、平成27年度は計画の中間評価の年度と位置づけ、地域の実態を把握し、今後の取組に生かすために、20歳以上の約6,200人の市民を対象に健康づくりアンケート調査を実施しました。(回収率 70.3%)

②中間評価の状況

Page 73: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

72

保健師・栄養士による脳卒中予防や減塩の大切さについての

講話の様子

1)益田地区「生き生き健康教室」の様子

益田地区では、益田地区健康と福祉をすすめる会主催による脳卒中予防の教室をシリーズで開催しています。保健師、栄養士、歯科衛生士、健康運動指導士等の専門職が講師を務めています。

2)小野地区「ふれあいフェスティバル」の様子小野地区では、小野地区健康と福祉を推進する会主催による「ふれあいフェスティバル」を開催しています。健康ますだ市21フェスティバルの取組をそのまま小野地区で開催し、講演会を加え、健康づくり活動の推進を図っています。

食生活改善推進員さんによる味噌汁塩分計測と減

塩味噌汁の試飲

がん検診受診啓発のため、大腸がんクイズラリーを実施

③地区の取組

Page 74: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

73

これまでの状況及び第1期データヘルス計画の評価より、益田市国保の健康課題について整理します。

8.健康課題の抽出

●脳血管疾患発症者、再発者が島根県平均より高い

脳血管疾患は、生活習慣病重症化予防、要介護状態の予防において、重要な疾患のひとつです。本市において、死因割合は国より高い傾向がみられ、発症者数においては平成27年度は県平均より減少しているものの、これまで高い傾向がみられています。また再発率に関しては、平成25年以降島根県平均より高い傾向が見られています。重症化予防の取組として強化していく必要があります。

●糖尿病の新規患者数、HbA1c6.5以上の方が増加している

糖尿病は放置していると重い合併症を引き起こします。重症化させないためにも医療機関で継続した治療を行うこと、HbA1cを悪化させない取組が必要です。また、一次予防として、運動やバランスの良い食事も効果があります。

糖尿病性腎症重症化予防の取組として、医師会と連携を図りながら、ドロップアウトの防止と未受診者を医療機関へつなぐ取組の継続が必要です。

●女性のメタボリックシンドローム該当者が増加している。また、予備群では40~64歳の方、該当者では3項目全てに該当している方が増加している

男性のメタボリックシンドローム予備群・該当者は減少傾向にありますが、女性は増加傾向が見られています。メタボリックシンドロームは動脈硬化を引き起こし、生活習慣病を重症化させる危険性があります。ポピュレーションアプローチでの運動・栄養の大切さについての普及啓発活動の継続、ハイリスクアプローチでの特定健診・特定保健指導が重要です。

●特定健康診査受診率が目標値に達していない

生活習慣病は気づかないうちに進行していく病気です。年に一度の健康診査で自分の健康状態に気づき、早期発見・早期治療に結び付けていく必要があります。益田市においては、平成28年度にようやく県平均に追いついた状況であり、国の示す目標値まではほど遠い状況があります。特定健診未受診者対策を強化していく必要があります。

●特定保健指導実施率が目標値に達していない

生活習慣病に気づき、生活習慣病を今以上悪化させないために特定保健指導は重要な取組の一つです。益田市では、実施率が20%程度にとどまり、国、県平均より低い状況があります。特定保健指導実施率を上げ、内臓脂肪症候群対象者を減らしていく取組が必要です。

●運動習慣が定着化していない、飲酒量が増えている

特定健康診査受診者の質問票項目において、1日1回30分以上の運動習慣がない方が60%以上でした。

生活習慣病予防のためのエクササイズの必要性について、ポピュレーションアプローチでの周知啓発が必要です。また、一日飲酒量が年々増加傾向にあります。適正飲酒量や休肝日の必要性についての周知啓発の継続が必要です。

●益田市国保医療費のうち、生活習慣病に関する項目が約1/3を占めている。

一人当たり医療費は、県平均よりも低い状況にはありますが年々増加しています。また、医療費全体の約3分の1を生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症、がん)が占めていることから、これらの疾病の改善と、重症化予防の取組を強化していく必要があります。

●歯肉炎・歯周疾患医療費が高い

歯周病があると糖尿病を重症化させるといわれています。生活習慣病に次いで歯周疾患の医療費が高い状況があります。医療抑制、健康寿命の延伸のためにもお口の健康の意識向上が必要です。

(1)重点健康課題

Page 75: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

74

(2)課題の整理と方向性

益田市の健康寿命の延伸、要介護状態の予防を目指すために、人工透析や虚血性心疾患、脳血管疾患発症を予防します。

【取組】

①脳卒中患者訪問の継続

②特定健診後のハイリスク者アプローチの見直し・拡充

重症化予防・三次予防 健康寿命の延伸

ハイリスクアプローチ 生活習慣病を悪化させない

医療費削減対策 医療費の適正化を図る

生活習慣病を改善し、生活習慣病の重症化を防ぎます。

【取組】

①糖尿病性腎症重症化予防の取組の拡充

②メタボリックシンドローム対策の充実

③糖尿病の進行を防ぐ取組の継続

④特定健診未受診者対策の見直し・拡充

「自分の身体の状態を知る」ことは生活習慣病予防の第一歩です。自分の身体の状態を知り、生活習慣の偏りに気づき、改善する取組が重要です。また、生活習慣病等の一次予防・二次予防をはじめとする健康づくり活動の推進を図ります。

【取組】

①特定健診受診率向上の取組の拡充

②歯周疾患検診の受診率向上の取組の拡充

③健康増進活動、生活習慣病等の一次予防・二次予防の取組の推進

ポピュレーションアプローチ 自分の身体の状態を知る

自分が適切な医療を受けているかを知ることは医療費の適正化ならびに健康寿命延伸のために必要です。

【取組】

①自分が適切な医療を受けているかどうかを知る取組

②ジェネリック医薬品を推奨する

Page 76: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

75

(2)目標の設定

長期目標と短期目標を設定します。

項目基準値

(平成28年度)目標値

(最終:2023年)

データの収集方法

一人当たり医療費の抑制 407,485円 380,000円 KDB

40歳平均寿命の延伸男性:40.75歳女性:47.21歳

男性:延伸女性:延伸

益田保健所

65歳平均自立期間の延伸男性:17.42歳女性:20.92歳

男性:延伸女性:延伸

益田保健所

脳血管疾患患者の死亡者の減少 17.4% 16.4%KDB地域の全体像

の把握

糖尿病性腎症による透析患者の減少 24.2% 22.0%KDB厚生労働省

様式3-2

●長期目標:健康寿命の延伸

●中期目標(中間評価の2020年):生活習慣病を悪化させない

項目基準値

(平成28年度)目標値

(中間:2020年)

目標値(最終:2023年)

データの収集方法

脳血管疾患新規患者数の減少(千人当たり) (※脳梗塞のみ)

3.406 3.200 3.000KDB医療費分析(1)

壮年期の脳血管患者の減少 20.8% 20.0% 19.0%KDB様式3-6(C/A*100)

糖尿病性腎症新規患者数の減少(千人当たり)

2.386 1.700 1.000KDB医療費分析(1)

糖尿病新規患者数の減少(千人当たり)

17.110 16.247(平成26年度)

15.000KDB医療費分析(1)

壮年期(40~64歳)の特定健康診査受診率の向上

男性:31.3%女性:41.5%

男性:35%女性:45%

男性:55%女性:55%

KDB受診率

生活習慣病対象者の減少 46.1% 45.5% 45.0%KDB様式3-1

9.目標と実施内容

益田市のこれまでの取り組み(第1期計画)の評価や益田市の現状分析から出てきた健康課題を解決するため、目標を設定し、重点的に取り組みます。また、効果的・効率的に保健事業を実施するため、優先順位を定め、計画的に実施していきます。

(1)目指す姿と重点事業

1.健康寿命の延伸2.一人当たり医療費の抑制3.健康づくり活動の推進

●糖尿病性腎症重症化予防の取り組み●特定健康診査未受診者対策●特定保健指導●益ます元気教室(糖尿病・脳卒中予防教室)

Page 77: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

76

●短期目標(一年ごと):自分の身体の状態を知る

項目 基準値(H28) 目標値データの収集方法

特定健康診査受診率の向上 43.0%2018年度50%

以降2.0%ずつ増加最終年度60%

法定報告

特定保健指導実施率の向上

21.0%

積極的支援12.2%

動機づけ支援23.4%

2018年度 25%2019年度 30%2020年度 38%2021年度 45%2022年度 53%

2023年度 60%

法定報告

特定保健指導対象者の減少率の上昇 18.1% 1%ずつ増加 法定報告

内臓脂肪症候群該当者の減少率の上昇 17.1% 1%ずつ増加 法定報告

益ます元気教室対象者の参加率の増加

糖尿病予防講座25.0%

脳卒中予防講座21.5%

増加する 教室担当

益ます元気教室対象者の減少

糖尿病予防講座252名

脳卒中予防講座163名

減少する 教室担当

項目基準値

(平成28年度)目標値

(中間:2020年)

目標値(最終:2023年)

データの収集方法

糖尿病患者割合の減少 15.0% 14.5% 14.0%KDB様式3-2

脳血管疾患患者割合の減少 7.9% 7.5% 7.0%KDB様式3-6

HbA1c 6.5以上の方の減少 9.6% 9.0% 8.0% Focus

中性脂肪 300㎎/dlの方の減少 2.3% 2.0% 2.0% Focus

高血圧(140/90㎜Hg)以上の方の減少 26.8% 26.5% 26.0% Focus

Page 78: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

施策 事業名 事業目的 対象者 事業内容

重症化予防・3次予防

脳卒中患者訪問 脳卒中の再発防止脳卒中等情報システム事業同意者

・脳卒中発症者に対する再発防止のための訪問指導

特定健診受診後の気になる方へのアプローチ

糖尿病、高血圧等の治療者のドロップアウト予防要医療者の受診勧奨

特定健診受診者のうち基準値に達している者

・特定健診受診票より空腹時血糖126以上、HbA1c7.0以上、血圧160/100以上等の基準値に該当する方を中心に電話や訪問による受診勧奨や治療状況の確認を行う・要精密検査未受診者への受診勧奨

ハイリスクアプローチ

【生活習慣病を悪化させない】

糖尿病性腎症重症化予防の取組

必要な方を医療につなげ、主治医と連携し、糖尿病の治療継続と適正管理ができる体制・環境をつくる

特定健康診査受診者のうち、空腹時血糖126以上またはHbA1c6.5以上かつ尿たんぱく+以上の者

・健診結果とレセプトを活用し、受診勧奨、健康相談対象者を抽出・健診後未受診者や不定期受診者に対して電話や訪問を行い、必要に応じてかかりつけ医・主治医へつなぐ・糖尿病や糖尿病性腎症の啓発活動

益ます元気教室

生活習慣病予防、要介護状態の予防とさらなる健康の保持・増進を図る

特定健康診査の結果、血

糖値と血圧値が要指導レ

ベルの者

・糖尿病予防教室、脳卒中予防教室の2パターンで実施・病態、食事、運動を基本にした内容で実施

特定保健指導【健康おうえん教室】

生活習慣病の予防と健康の保持・増進を図る

特定保健指導の基準に該当する者

・特定健診結果から特定保健指導対象者を選定し、生活習慣や検査数値の改善をめざし、グループ学習や個別面接、電話による支援を行う・食や歯科をテーマにフォロー教室を開催し、脱落防止や取組の継続に向けて支援する。

特定健康診査実施後(集団健診のみ)結果報告会の実施

生活習慣病の予防と自分の身体のことを知り、健康の保持・増進を図る

特定健康診査(集団健診のみ)利用者

・特定健診結果から個人に応じた保健指導・健康相談を実施する・必要に応じて専門職による生活習慣病の病態、必要となる栄養、運動指導を実施

特定健康診査未受診者対策

健康診査未受診者に健診を受診していただくことで、生活習慣病の早期発見、早期治療へつなぐ

特定健康診査未受診者

・特定健康診査未受診者にハガキや電話による受診勧奨を実施する・12月、1月フォロー健診勧奨する・集団健診においては、がん検診や肝炎ウィルス検査を実施し、魅力ある健診内容の工夫を行う。

(3)事業ごとの取組計画

77

Page 79: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

アウトプット評価 アウトカム評価

項目 基準値 目標値 項目 基準値 目標値

・対象者の訪問実施率 67.5% 80.0% ・脳卒中年齢調整発症率(人口10万対)

男性:98.5人

女性:59.4人

男性:減少女性:減少

・対象者の電話・訪問実施率 48.6% 60.0% ・HbA1c6.5%以上の方の減少・中性脂肪300以上の方の減少・高血圧(150/95以上)の方の減少・生活習慣病対象者の減少

9.6%2.3%26.8%46.1%

8.0%2.0%

26.0%45.0%

・対象者への電話・面接実施率 57.1%(H29)

80% ・連絡票発行者の医療機関受診率

100%(H29)

100%

・糖尿病予防講座参加率・脳卒中予防講座参加率・教室の満足度

糖尿病予防講座脳卒中予防講座

・教室の理解度糖尿病予防講座

脳卒中予防講座

25.0%21.5%

93.2%98.6%

85.0%(H29)97.0%(H29)

増加増加

増加増加

増加

増加

教室参加者の健診結果より・空腹時血糖・HbA1c値・喫煙本数の減少が見られた者の割合

H28年度結果をもとに調査中 ・改善

・改善・10%

・再通知による参加率 12.5% 増加・特定保健指導実施率・特定保健指導対象者の減少率の上昇・内臓脂肪症候群該当者の減少率の上昇

22.6%

25.3%

17.1%

60.0%

31.5%

31.5%

・案内文配布率 - 100% 報告会参加率 36.2%(H29 )

45.0%

・個別健康診査受診者数の増加・集団健診受診者数の増加・フォロー健診受診者数の増加・ハガキ発送者のうち、フォロー健診を受診した人の割合・未受診者への電話かけ実施回数

2,800人510人255人5%

1回(H29)

増加増加増加7%

10回

・特定健康診査受診率

・壮年期受診率

43.0%

男性43.0%女性43.0%

60.0%

男性55.0%女性55.0%

78

Page 80: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

施策 事業名 事業目的 対象者 事業内容

ポピュレーションアプローチ【自分の身体の状態を知る】

健康診査受診率向上の取組

健康診査受診率向上生活習慣病の予防、また、早期発見、早期治療へつなぐ

益田市国民健康保険被保険者のうち40歳~74歳の者

・国保新規加入者へ特定健診受診勧奨を行う・国保人間ドック、脳ドックの実施・人間ドック自己負担の方への受診費用助成の実施・20地区健康づくりの会や医療機関と連携して、健診受診勧奨を行う・健診の必要性について広報、ひとまろビジョン、健康カレンダー、健康教室等を用いて周知啓発を行う

がん検診 がんの早期発見・早期治療死亡率を下げる

がん検診の対象に該当する益田市民

・各種がん検診の実施・日時、会場を工夫し、受診しやすい環境を整える・土日開催、女性限定日の設定など、より受診しやすい環境を整備する・市内の企業や協会けんぽと連携して、働き盛り世代の受診率向上を目指す

健康相談 健康についての相談を受け、健康増進活動へつなげる生活習慣を振り返る場とする

希望者 ・保健師・栄養士による健康に関する指導や助言を行う

歯科保健 ライフステージに応じた歯と口の健康づくりの推進

益田市民 ・関係機関と連携し、歯と口の健康づくりの取組をすすめる・歯周疾患検診の受診を勧奨し、かかりつけ歯科医院を持つこと、予防のための定期受診を勧奨する

健康ますだ市21推進協議会ならびに20地区健康づくりの会による健康づくり活動

「いきいきすこやか支え合い」をスローガンに生活習慣病予防のための活動の推進を行う

益田市民 ・ウォーキング大会開催、7020良い歯の運動、バランスの良い食事の重要性や心の健康の大切さについての周知啓発活動を実施・生活習慣病予防や脳卒中予防、がん検診、特定健診受診について各地区健康教室や健康相談を通して周知啓発を行う。

医療費削減対策

受診行動適正化通知 受診回数の多い重複多受診者に対し、適切な受診行動を促す

重複多受診者 ・重複多受診者に対して、適切な受診行動を促すための通知を行う

重複多受診者(服薬者)訪問

受診回数の多い重複多受診者に対し、適切な受診行動を促す同一効果の薬剤の服薬をなくす

重複多受診者 ・重複多受診者に対して、適切な受診行動を促すために家庭訪問にて状況把握、保健指導を行う・重複服薬者に対して、適切な薬剤を適量服薬するために家庭訪問にて状況把握、保健指導を行う

79

Page 81: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

アウトプット評価 アウトカム評価

項目 基準値 目標値 項目 基準値 目標値

・健康教室等での健診受診勧奨実施回数・国保人間ドック受診者数の増加・国保脳ドック受診者数の増加・人間ドック受診費用助成申請者数の増加

413人

53人17人

50回

420人

55人増加

・生活習慣病患者の減少・特定健康診査受診率

46.1%43.0%

45.0%60.0%

・胃がん検診・肺がん検診・大腸がん検診・子宮頸がん検診・乳がん検診

480人304人

2,536人995人808人

増加増加増加増加増加

・悪性新生物による死亡率の減少

52.5% 48.6%

・健康相談利用者数の増加 49名 60名 ・生活習慣病患者数の減少

46.1% 45.0%

・歯周疾患検診ハガキ勧奨から受診につながった方の割合・益田版7020良い歯の運動ポスター貼付率

5.7%

100%

6.5%

100%

・歯周疾患検診受診率

・益田版7020(70歳)良い歯の運動受賞者数の増加

2.7%

22.5%

4.4%

増加

・健康ますだ市21推進協議会、20地区健康づくり会が実施する健康教室・健康相談実施回数の増加

・健康ますだ市21推進協議会、20地区健康づくり会が実施する健康教室・健康相談参加者数の増加

562回(H28活動のまとめ冊子より数え上げ)

25,832人(H28活動のまとめ冊子より数え上げ)

増加

増加

・生活習慣病患者数の減少

・65歳平均自立期間の延伸

46.1%

男性:17.42歳女性:20.92歳

45.0%

延伸

延伸

・対象者への通知発送数 - 100% ・重複多受診者の減少

・対象者との面会実施 13人 100% ・重複多受診者の減少

80

Page 82: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

81

医療費削減対策

ジェネリック医薬品の普及

ジェネリック医薬品の利用を促進し、医療費適正化を図る

益田市国民健康保険被保険者

・ジェネリック医薬品の利用について広報やのぼり旗にて啓発を行う・対象者に差額通知を送付する

がん検診 がんの早期発見・早期治療死亡率を下げる

がん検診の対象に該当する益田市民

・各種がん検診の実施・日時、会場を工夫し、受診しやすい環境を整える・土日開催、女性限定日の設定など、より受診しやすい環境を整備する・市内の企業や協会けんぽと連携して、働き盛り世代の受診率向上を目指す

施策

事業名 事業目的 対象者 事業内容

Page 83: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

アウトプット評価 アウトカム評価

項目 基準値 目標値 項目 基準値 目標値

・切替勧奨通知の発送率

1,400通 100% ・普及率の増加・切替率の増加

72.13%37.89%

80%50%

・医療費通知の発送率 34,781件 100% ・一人あたり医療費の削減

407,485円 380,000円

82

Page 84: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

各計画の目標で示した評価指標に沿って事業の進捗状況を管理するとともに、中間時点及び最終年

度には、保健事業ごとの目標値と結果の状況、実施方法、内容、スケジュール等について中間評価を

行う。

さらに長期的目標の達成状況も継続して見直し、より効果的な保健事業の運営に向け、次期計画策定

に向けて見直しを図ります。

また、評価・見直しに当たっては、医療データを用いて経年比較を行うとともに、改善度を評価し、

国民健康保険団体連合会に設置される保健事業支援・評価委員会に指導・助言を受けるものとする。

83

本計画は、市広報、市ホームページ等で公表します。また、関係医療機関を通じて、特定健康診査をはじめとする保健事業の目的等の周知を図るものとします。

レセプト及び特定健康診査等で得られる個人の健康・医療情報は「個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)」に定める要配慮個人情報に該当するため、個人情報の保護に関する各種法令・ガイドライン及び「益田市個人情報保護条例」等に基づき、適正に管理します。

また、特定健康診査、特定保健指導、その他保健事業を受託した事業者等についても同様の取扱いをとするとともに、業務によって知り得た情報については、守秘義務を徹底し、業務終了後も同様とします。

さらに、個人情報の管理(書類の紛失・盗難等)にも十分留意するものとし、これらを取り扱う者に対して、その内容の周知を図ります。

10.計画の評価・見直し

11.計画の公表・周知

12.個人情報の取り扱い

Page 85: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

(1)地域包括ケアシステム推進のための取組

団塊の世代が75歳以上になる2025年(平成37年)には、高齢化により、高齢者ケアのニーズの増大、ひとり暮らし高齢者の増加、認知症高齢者の増加などがみられると予測されており、住み慣れた地域で安心して尊厳ある生活を継続できるように、益田市の特徴を生かした地域包括ケアシステムの構築が求められています。

益田市においては、これまでは、地域包括ケアシステムを構築していくための基盤整備に取り組んできました。平成30年度~平成32年度は、地域包括ケアシステムをさらに推進していくことを目指して各事業に取り組んでいきます。

益田市における地域包括ケアシステムの定義は、「益田市に在住する高齢者が、住み慣れた自宅や地域での生活及び状況に応じた住み替え等により住居を確保したうえで、生活上の安全・安心・健康を確保するために、医療や介護サービスと共に福祉サービスを含めた様々な生活支援サービスや住民同士の助けあいによる支援が、5つの日常生活圏域の特性を踏まえて適切に提供できる体制」と位置付けます。

(2)住み慣れた身近な地域で展開する介護予防

①健康づくりとの連携益田市では、健康づくり市民運動推進事業として、市内20地区に健康づくりの会を持ち、各地域

の特性を生かした健康づくりを展開しています。地区の健康づくりの会の活動においては、健康ますだ市21推進協議会の4つの専門部会(運動・食生活・歯科・心の健康)の取り組みと連動した活動を継続しています。また、地域の特性に応じた介護予防の基盤整備のため、健康ますだ市21推進協議会と連携し、各地区における課題や成果を共有し、地域主体の介護予防を推進しています。

さらに、壮年期及び高齢期において、健康な時から介護予防に関心を持ち、健康づくりに取り組むとともに、高齢者の身体機能低下の原因となっている生活習慣病、ロコモティブシンドローム、フレイル、認知症の予防を推進していきます。

介護予防の推進については、介護予防に携わる関係機関の専門職と連携して取り組むとともに、関係団体と連携・協働していきます。

13.地域包括ケアに係る取組

84

Page 86: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

②介護予防のための通いの場高齢者の健康維持・増進のために、介護予防の必要性の周知啓発と運動をベースにした集いの場が拡充す

るように、いきいき百歳体操を用いた住民主体の活動になるよう動機づけと継続に対する支援を実施していきます。平成29年度末現在、いきいき・ふれあいサロン、老人クラブ、健康づくりの会、地区の有志、保健福祉センターなど市内22団体にて継続実施しています。

85

③地域ケア会議の充実介護保険認定者が、要介護状態の軽減もしくは悪化防止を図り、生きがいをもって自分らしく生活してい

くために、関係する各種会議の有する機能とのつながりを活かした多職種・多機関協働によって運営する地域ケア会議(「地域ケア個別会議」、「圏域地域ケア会議」、「益田市地域ケア会議」)を開催します。

「地域ケア個別会議」は、介護支援専門員、サービス提供事業所、リハビリテーション専門職、保健師、栄養士、歯科衛生士などの多職種で個別事例の検討を行い、地域の健康づくり活動を含めた社会資源を活用した自立支援型ケアマネジメントの支援の場として推進します。

「圏域地域ケア会議」は、地域の支援者、団体等、専門職などの連携と協働により、事例検討などの方法を通じて各日常生活圏域の地域特性や地域課題について発見・整理をし、その対応策の検討の場として推進します。

「益田市地域ケア会議」は、益田市における地域包括ケアシステムの在り方を協議し、政策を形成する場として推進します。

Page 87: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

第3章第3期特定健康診査等実施計画

Page 88: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

我が国は、国民皆保険の下、誰もが安心して医療を受けることができる医療制度を実現し、平均寿命の延伸や高度な保険医療水準を達成してきました。しかし、少子高齢化の進展等により、医療費や保険料の増大が見込まれる中で、国民皆保険制度を堅持し、医療保険制度を持続可能なものとしていくためには、医療保険制度における構造改革が急務となっています。

このような状況の中、国民の健康と長寿を確保し、医療費の伸びを抑制することに資する生活習慣病の予防を重視し、また、保険者による健診及び保健指導の充実を図る観点から、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)に基づき、保険者は、被保険者及び被扶養者に対し糖尿病等の生活習慣病に関する健康診査により健康の保持に努める必要がある者に対する保健事業を実施することとされました。

上記の趣旨により、益田市国民健康保険の保険者として益田市は平成20年度から平成24年度までの5年間を第1期、平成25年度から平成29年度までの5年間を第2期とした特定健康診査等実施計画を策定し、事業を推進してまいりました。

これまでの成果及び健康実態等を踏まえ、2018(平成30)年度から2023年度までの6年間の取組を定めた第3期特定健康診査等実施計画を策定します。

計画の趣旨

計画の期間

1.計画の概要

2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度

第3期特定健康診査等実施計画

第2期データヘルス計画

健康ますだ市21計画

第2期特定健康診査等実施計画

第1期データヘルス計画

87

Page 89: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

(3)特定保健指導実施状況(法定報告)

区分 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度

対象者数 341人 403人 365人 381人

実施者数(終了者) 44人 80人 67人 80人

実施率 12.9% 19.9% 18.4% 21.0%

島根県(市町村計) 18.5% 15.8% 20.6% 24.4%

全国(市町村国保) 23.7% 24.4% 25.1% 26.3%

目標 30.0% 40% 50% 55%

※全国(市町村国保)データのみ国民健康保険中央会データ

特定健診・特定保健指導実施結果集計表【法定報告】国保データベース(KDB)システム 「地域の全体像の把握」

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

益田市 28.9 32.3 31.5 32.7 33.5 35.7 38.2 41.0 43.0

前年比 3.4 △0.8 1.2 0.8 2.2 2.5 2.8 2.0

島根県 36.3 36.3 37.6 37.9 39.1 41.0 42.6 43.1 42.9

全 国 30.8 31.4 32.0 32.7 33.7 34.3 35.4 36.0 36.4

0

10

20

30

40

50

60

70

知夫村

邑南町

川本町

浜田市

吉賀町

大田市

美郷町

飯南町

松江市

江津市

益田市

出雲市

海士町

奥出雲町

津和野町

安来市

雲南市

隠岐の島町

西ノ島町

(%)

島根県42.9%

全国36.4%

(2)受診率の県内比較

(1)益田市の特定健康診査受診率の状況

県内の19市町村と比較すると、益田市は11番目に位置しています。また、島根県平均、全国平均を上回っています。

特定健診・特定保健指導実施結果集計表【法定報告】

2.特定健康診査と特定保健指導の実施状況

88

(%)

Page 90: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

国基準 2018年度(平成30年度)

2019年度(平成31年度)

2020年度 2021年度 2022年度 2023年度

特定健康診査の実施率

60% 50% 52% 54% 56% 58% 60%

特定保健指導の実施率

60% 25% 30% 38% 45% 53% 60%

第3期計画の目標として国の特定健康診査等基本指針に掲げる参酌基準をもとに、特定健康診査受診率及び特定保健指導実施率を2023年度までに60%を目標とする。

区分2018年度

(平成30年度)2019年度(平成31年度)

2020年度 2021年度 2022年度 2023年度

対象者数 7,687人 7,456人 7,232人 7,015人 6,594人 6,198人

受診者数 3,843人 3,877人 3,905人 3,928人 3,824人 3,718人

実施率 50% 52% 54% 56% 58% 60%

(1)特定健康診査

※特定健康診査対象数は、40歳から74歳までの益田市国民健康保険被保険者推計値で、平成25年度から平成29年度までの平均伸び率を乗じて算出※特定健康診査受診見込数=特定健康診査対象者×各年の特定健康診査受診率(目標値)

区分2018年度

(平成30年度)2019年度(平成31年度)

2020年度 2021年度 2022年度 2023年度

対象者数 384人 387人 390人 392人 382人 371人

受診者数 96人 116人 148人 176人 202人 222人

実施率 25% 30% 38% 45% 53% 60%

(2)特定保健指導※特定保健指導対象者数は、平成25年度から平成29年度特定健康診査結果より算出した割合をもとに算出。

3.目標設定

4.対象者数

89

Page 91: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

90

(1)特定健康診査から特定保健指導実施の流れ

5.実施方法

健康カレンダー・広報誌等による周知

受診券発送

特定健康診査実施

健診結果通知・結果報告会

(個別指導・情報提供)

特定保健指導対象者の選定・階層化 対象者への案内

特定保健指導実施

(直営・委託)

個別 6月~10月

集団 5月~1月 (未受診者フォロー健診含)

人間ドック

5月~3月

要指導者・ハイリスク者への健康相談

用指導者への集団教育

精密検査未受診者への受診勧奨 等

健康づくり活動(地区組織活動など)

普及啓発活動

特定健康診査

フォロー教室の実施

未参加者への参加勧奨

特定保健指導

未受診者への受診勧奨

(個別通知・電話)

個別 6月~11月集団 5月~ 1月

(未受診者フォロー健診含)

人間ドック5月~ 3月

Page 92: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

91

項目 内容

貧血検査 ヘマトクリット値、血色素量、赤血球数

心電図検査 12誘導心電図検査

眼底検査 眼科で受診

血清クレアチニン検査 クレアチニン

2)詳細項目

③実施項目1)基本項目

項目 内容

問診 既往歴、自覚症状、他覚症状、現病歴等

身体計測 身長、体重、BMI、腹囲

血圧測定 収縮期、拡張期

尿検査 尿糖、尿蛋白

血中脂質検査 中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール

肝機能検査 AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GT(γ-GTP)

血糖検査 空腹時血糖、またはHbA1c、または随時血糖

理学的検査 理学的所見、視診、打聴診、触診等、医師による診察

②受診券特定健診受診券は、益田市国保に加入する、年度中に40~75歳になる人に対し、益田市から送付しま

す。

方法 場所 実施者 対象者・実施機関等

個別健康診査

医療機関健康診査の受託医療機関

益田市国保に加入する40~74歳益田市の指定する期間(休診日を除く)

集団健康診査

各支所管内巡回等

島根県環境保健公社、島根県厚生農業協同組合連合会

益田市国保に加入する40~74歳益田市の指定する期日

①対象者・健診の方法・実施期間益田市国保に加入する40~74歳の人を対象にする。ただし、妊産婦等除外規定(刑務所入所、長期入

院等)に該当する人を除きます。検診方法は個別健康診査、及び集団健康診査とします。

(2)特定健康診査の実施方法

Page 93: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

92

④実施形態(委託先)健診の委託先は、厚生労働省大臣告示「特定健康診査及び特定保健指導の実施」に関する基準を満たして

いる医療機関、健診機関から選択します。

⑤周知・案内方法益田市から特定健診対象者へ特定健診受診券及び未受診者へ受診勧奨通知等を送付します。

その他、医療機関、市広報誌、益田市ホームページ、告知放送、地域の組織団体等で受診啓発を実施します。

⑥その他1)実施方法

特定健診の実施に関する詳細な事項については、別途実施要領で定めます。

2)代行機関保険者間または保険者及び健診機関・保健指導実施機関における特定健診等に要する費用の請求

及び支払いを円滑に行うことを目的とする国保連合会を代行機関とします。

3)国保人間ドック等への代替国保人間(脳)ドック受診者は、特定健診を受診したものに代えることとし、受診後の対応については特定健診受診者と同様とします。

4)同時に実施できるがん検診等

がん検診等 内容

胃がん検診 胃X線検査

肺がん検診 胸X線検査、喀痰細胞診※喫煙指数(1日本数×年数)600以上

大腸がん検診 便潜血検査

子宮頸がん検診 細胞診検査

項目 内容

尿酸 尿酸値

血清クレアチニン検査 クレアチニン

貧血検査 ヘマトクリット値、血色素量、赤血球数

3)益田市独自追加項目

Page 94: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

93

腹囲追加リスク

④喫煙歴対象

①血圧 ②資質 ③血糖 40~64歳 65~74歳

≧85㎝(男性)≧90㎝(女性)

2つ以上該当積極的支援

動機づけ支援

1つ該当あり

なし

上記以外でBMI≧25

3つ該当積極的支援

動機づけ支援2つ該当あり

なし

1つ該当

①対象者特定健診受診者のうち、内臓脂肪の蓄積程度、リスク要因の数から、対象者の選定・階層化を行います。

階層化分類の積極的支援及び動機づけ支援に該当した人を対象とします。

②実施期間 当年度の健診結果が返送される8月頃から初回教室を開始し、3月までの健診結果にも対応するため、翌年度の5月まで実施します。

③実施場所 益田市立保健センターはじめ、各総合支所や地区公民館等で実施します。

④実施項目対象分類ごとの実施項目は、以下のとおりとします。

1)動機づけ支援食事や運動等、生活習慣を対象者自らが改善することを目指す目標を設定し、これが実行できるよう支援し、取組開始から3か月後に評価を実施します。

2)積極的支援動機づけ支援と同様に食事や運動等、生活習慣を対象者自らが改善することを目指す目標を設定し、個別面接、グループ支援、電話、メール等を組み合わせて3カ月以上継続支援し、最終評価を実施します。

健診同様「標準的な健診・保健指導プログラム」に従って対象者の選定・階層化を行い、「動機づけ支援」「積極的支援」を実施します。平成30年度からのプログラム改訂をふまえ、支援期間や支援形態を検討し、具体的な内容については年度ごとに実施要綱を定め実施することとします。

(3)特定保健指導の実施方法

Page 95: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

94

⑦実施方法特定保健指導の実施に関する詳細な事項については、別途実施要領で定めます。

⑥周知、利用勧奨の方法1)益田市から対象者に案内文を送付、もしくは電話等で勧奨します。

2)集団健診受診の対象者には、結果報告会時に勧奨します。

3)送付後、参加意向のない対象者には再通知や電話等で参加勧奨します。

特定健診 特定保健指導

年間スケジュール

年度当初健診委託機関との契約受診券の発行や案内発送等

当該年度の実施体制整備

年度前半前年度の実施結果の検証と評価事業実績報告健診開始

前年度特定保健指導実施者の最終評価

年度中間 健診終了対象者階層化特定保健指導開始

年度後半当該年度の中間事業検証次年度に向けた検証

未利用者への参加勧奨開始当該年度の中間事業検証

月間スケジュール

※健診開始後請求支払受診券の交付・再交付処理等

※特定保健指導開始後請求支払対象者の階層化実施内容のシステム入力作業等

⑧実施におけるスケジュール

⑨費用決裁及びデータ管理特定健診・特定保健指導等を効果・効率的に実施するためデータ管理システムを活用し、特定健診受

診券・特定保健指導利用券作成、特定健康診査等実施機関への費用決裁、受診結果や保健指導記録データの管理、その他特定健診等に必要なデータ管理を行います。

⑤実施形態益田市直営を基本とし、ケースに応じて委託とすることも可能とします。

Page 96: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

95

特定健康診査等実施計画においてもデータヘルス計画同様に、PDCAサイクルに沿って事業評価・改善を図ります。

各計画の目標で示した評価指標に沿って事業の進捗状況を管理するとともに、計画期間の中間時点及び最終年度には、計画の推進体制にある関係機関等に意見をもとめ、目標達成状況等を評価します。

計画期間中に、目標達成状況や事業実施状況について変更等があり計画の見直しが必要な場合は、推進体制等の関係機関に意見をうかがい適宜修正を行うこととします。

本計画は、市広報誌、市ホームページ等で公表します。また、関係機関等を通じて、特定健康診査をはじめとする保健事業の目的等の周知を図るものとします。

(1)個人情報の保護

特定健康診査・特定保健指導で得られる個人情報及び健康情報の取扱いについて、個人情報の保護に関する法律及びこれに基づく益田市個人情報条例等を遵守した対応及び事務処理を行います。

これらを踏まえ、効果的・効率的な特定健康診査・特定保健指導を実施し、受診者の利益を最大限に保証するために、個人情報の保護に十分に配慮しつつ、収集された健康情報を有効活用します。

(2)記録の保存

特定健康診査等の記録の保存及び費用の決裁は、島根県国民健康保険団体連合会に委託します。特定健康診査等の受託者は、特定健康診査等の記録の提出及び費用の請求は、原則として電子的標準様式により行います。本市は共同処理システムを介して、オンラインで本市の端末によりデータの管理・活用を行います。また、受診票については、特定健康診査等の受託者はデータ入力後すみやかに本市へ提出することとし、本市と受託者とでそれぞれ5年間保存します。

6.計画の評価・見直し

7.計画の公表・周知

8.個人情報の取扱い

Page 97: 益田市国民健康保険 第2期データヘルス計画 第3期 … › uploaded › life › 33648_68125...国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握」

用語解説

96

説明

アウトカム評価設定した目標に達することが出来たかどうかを評価する。特定健診の受診率や特定保健指導の利用率の上昇

などが指標となる。

アウトプット評価 計画した保健事業を実施したかどうかを評価する。勧奨ハガキ配布数、回数、参加者等が指標となる。

HDLコレステロール 余分なコレステロールを回収して肝臓に運び、動脈硬化を抑える。善玉コレステロール。

LDLコレステロール肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割を担っており、増えすぎると動脈硬化を起こして心筋梗塞

や脳梗塞を発症させる。悪玉コレステロール。

QOL 生活の質

空腹時血糖 空腹時に血液中にあるブドウ糖の量を示している。検査値が高いと糖尿病の疑いがある。

血圧(収縮期・拡張期)血管にかかる圧力のこと。心臓が血液を送り出すときに示す最大血圧を収縮期血圧、全身から戻った血液が

心臓にたまっているときに示す最小血圧を拡張期血圧という。

高齢化率 65歳以上の高齢者が総人口に占める割合。

ジェネリック医薬品先発医薬品と治療学的に同等であるものとして製造販売が承認され、一般的に研究開発に要する費用が低く

抑えられることから、先発医薬品に比べて薬価が安い医薬品。

疾病分類 「疾病、傷害及び死因の統計分類」の「ICD-10(2013年版)準拠 疾病分類表」を使用。

腎不全腎臓の機能が低下し、老廃物を十分排泄できなくなったり、体内に不要なものや体にとって有害なものがた

まっている状態。

積極的支援特定健康診査の結果により、生活習慣病の発症リスクがより高い者に対して行われる保健指導。「動機付け

支援」の内容に加え、対象者が主体的に生活習慣の改善を継続できるよう、面接、電話等を用いて、3カ月以

上の定期的・継続的な支援を行う。

中性脂肪 体を動かすエネルギー源となる物質であるが、蓄積することにより、肥満の原因になる。

動機付け支援

特定健康診査の結果により、生活習慣病の発症リスクが高い者に対して行われる保健指導。医師・保健師・管

理栄養士等による個別、またはグループ面接により、対象者に合わせた行動計画の策定と保健指導が行われ

る。初回の保健指導修了後、対象者は行動計画を実践し、3カ月経過後に面接、電話等で結果の確認と評価

を行う。

特定健康診査平成20年4月から開始された、生活習慣予防のためのメタボリックシンドロームに着目した健康診査のこ

と。特定健診。40歳~74歳の医療保険加入者を対象とする。

特定保健指導特定健康診査の結果により、生活習慣病の発症リスクが高く、生活改善により生活習慣病の予防効果が期待

できる人に対して行う保健指導のこと。特定保健指導対象者の選定方法により「動機付け支援」「積極的支援」

に該当した人に対し実施される。

行日本再興戦略

日本産業再興プラン・戦略市場創造プラン・国際展開戦略の3つのアクションプランを軸とする。データヘル

ス計画に関する内容は、戦略市場創造プランの【テーマ1:国民の「健康寿命」の延伸】の中に「予防・健康管

理の推進に関する新たな仕組みづくり」の一つとして示されている。

ハイリスクアプローチ 疾患を発症しやすい高いリスクを持った人を対象に絞り込んで対処していく方法。

PDCAサイクル計画(plan)⇒実行(do)⇒評価(check)⇒改善(act)の4段階の活動を繰り返し行うことで、継続的にプロセス

を改善していく手法。

HbA1cブドウ糖と血液中のヘモグロビンが結びついたもので、過去1~2カ月の平均的な血糖の状態を示す検査に使

用される。

ポピュレーションアプローチ 全体のリスクを下げることを目的に対象を限定せず集団全体へアプローチする方法。

行メタボリックシンドローム

内臓脂肪型肥満に高血圧、高血糖、脂質代謝異常が組み合わさり、心臓病や脳卒中などの動脈硬化性疾患を

招きやすい状態。内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に加えて、血圧・血糖・脂質の基準のうち2つ以上に該

当する状態を「メタボリックシンドローム」、1つのみ該当する状態を「メタボリックシンドローム予備群」と

いう。

行有所見 検査の結果、何らかの異常(検査基準値を上回っている等)が認められたことをいう。

行レセプト 診療報酬請求明細書の通称。

用語