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知、三重、和歌山、滋賀でホール26

店舗を経営するキング観光（三

重県桑名市）が8月10日、グループ最大

店舗の『キング観光サウザンド栄若宮大

通店』（名古屋市中区）にSANKYOの

喫煙専用室『Fパッケージ』を導入した。

　

パチンコ・パチスロ全1515台に分

煙ボードを設置している同店の喫煙環

境は、一般的なホールと同様に各席での

喫煙が今は可能だ。遊技客の喫煙率は

およそ4割程度。このうち加熱式たば

この利用者が、紙巻きたばこの利用者

を上回りつつあるという。

　

こうした中でも喫煙専用室は利用さ

れており、仲間と会話しながら吸う人、

室外の字幕付きテレビを見ながら吸う

人がいたほか、机に雑誌を広げて椅子

に腰かけてゆったり一服する人も見受

けられた。

　

設置場所は営業面積に含まれないレ

ストコーナー。サイズは1度に3～4人

が同時利用できるタイプ（1800㎜×

1600㎜）を選択した。設置工事から

消防点検までを3日間で行った。所轄に

は軽微な変更届の扱いで済んだという。

　

児玉哲也店長は「最大9連休という

お盆商戦の初日に運用を開始した理由

は、来客の多い店舗でテスト運用する

ためです。当店から1キロと離れてい

ない『キング観光サウザンド栄住吉店』

（1315台）でも、店内改装の一環で喫

煙専用室を設けました」と話す。

第一段階は周知に徹する

　「当店の規模からすれば、1室だけで

は足りないことは承知しています。この

1室は利用が主たる目的ではなく、喫

煙専用室の存在を認識してもらい、喫

煙ルールが変更されることを知っても

らうためのもの。そこで目に付きやす

い場所に設置し、出入り口には設置の

意図を伝える掲示物を置きました」。

　

健康増進法が改正されてから1年余

りが経つが、完全施行まで半年余りと

なった現段階で一般消費者に施設運営

者と同等の知識を求めることは難しい。

このまま4月を迎えてしまえば、リスク

を負うのはホール運営者だ。

　「特に高齢のお客様ほどご存じない

ように感じます。一方で喫煙専用室の設

置を大々的にアピールすると、各席が

禁煙になったのではないかという誤解

を招きかねないので、それは避けたかっ

た。ファーストステップの現段階では存

在で注意や関心を引いて、知ってもらう

ことが最優先。徐々に周知が広まればと

考えています」。

　

SANKYOの喫煙専用室『Fパッケ

ージ』は、最少1人用から最多7人用ま

での6つのサイズを揃えたパッケージ

製品だ。四方の壁と天井はサッシ構造

で独立。喫煙専用室の入り口から室内

に向かう境界面風速は、毎秒0・2メー

トル以上（設計値）を確保している。室

内で発生するたばこの煙は屋外に排

気。技術的基準をすべて満たしている。

　

換気設備や電気系統の工事なども含

んだパッケージで、設置までは最短2日

の短工期。灰皿や空気清浄機などの各

種オプションも、ホール様の要望に応じ

てカスタマイズできる。

　

注目したいのはどのサイズでも、本体

寸法の高さが2・4メートルあること。

喫煙者本人へのたばこの煙の影響を最

小限に抑える上、広々とした開放的な

室内環境が寛ぎのひと時を提供する。

　「今後の課題は増設時の選択ですね。

中規模サイズを複数にするのか、大規

模サイズを選ぶのか。それに通常稼働と

ピーク稼働のどちらに照準を合わせる

のかも検討事項です」と話す児玉店長。

「喫煙環境がガラリと変わるのですか

ら、準備は早いに越したことはありませ

ん。考える余裕ができるので早期設置し

て本当に良かったと思います」と次の一

手に思案を巡らせている。

キング観光の最大旗艦店がSANKYOの喫煙専用室を導入

顧客への周知を段階的に進める

●所在地／愛知県名古屋市中区栄5丁目26番12号●総台数／パチンコ624台、パチスロ891台

緑あふれるレストコーナーに喫煙専用室を設置。現状は室外のベンチでも喫煙できる。

『キング観光サウザンド栄若宮大通店』

喫煙専用室『Fパッケージ』

愛

出入り口のそばに周知を図る掲示物を用意した。

ガラリを採用したスライドドア。開放時でも境界面風速を確保する。「テッテレー！」とハイテンションの児玉店長。

喫煙専用室ではクールダウンや会話しながら一服できる。

机と椅子を設置した内装。束の間の安らぎを提供する。

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月刊アミューズメントジャパン2019年10月号©Amusement Press Japan