6
糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 津金 一彦 付近を通ったときに気になっていたのですが、糸魚川静岡構造線を見学しました。 遊歩道は整えられ、多少落ち葉はありましたが、説明や案内がしっかりと整えられていました。 ①糸静線の路頭 ②タマネギ状の溶岩 を目的にしました。 地質年代を見てみましょう。 糸魚川静岡構造線(いといがわしずおかこうぞうせん) ◆親不知(新潟県糸魚川市)から諏訪湖を通って、安倍川(静岡市駿河区)に至 る大断層線である。 ◆略称は糸静線(いとしずせん) ◆全長は140〜150kmで、 北は長野県小谷村付近から南は山梨県南アルプス市付近に達する。 ◆3つの断層帯 「北部」(神城断層、松本盆地東縁断層)、 「中部」(牛伏寺断層、諏訪断層群、岡谷断層群、釜無山断層群) 「南部」(白州断層、下円井断層、市之瀬断層群) 松本盆地東縁断層 参照 http://www2.ueda.ne.jp/~moa/matouen.html 宮坂晃氏 ◆松本市から大町市にかけては、安曇野の平らな部分と東側の山地との 間に松本盆地東縁断層群と呼ばれる断層群があるとされている。(右図の 黒線) ◆山と盆地の境界線は非常に直線的で、いくつかの山の尾根が途中です ぱっと切れ落ちている事などから断層の存在が推定されているのである。 ◆安曇野を通過する糸魚川静岡構造線(糸静線)が盆地のどこを通過して いるのか、という問題は昔からいろいろ議論されてきた。 ◆地質調査所(産業技術総合研究所地質調査総合センター)から刊行され たストリップマップによると、図の赤い線付近を通過する、という。 ◆少なくても、明科以北は東縁断層は糸静線そのものだということになる。 また、一部は左横ずれを示す活断層だという。 ◆糸静線は新生代第三紀中新世の頃に活動が始まった。 ◆糸静線はできた当時は、この大断層の東側が落ち込みフォッサマグナ (大地溝帯)を形成した。 ◆糸静線が北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界と考えられる。 ○長野県の北半分は地質学的には北アメリカ大陸とつながってる。 ○長野県の南半分はユーラシア大陸とつながっている。

糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 - Matsumoto...SKTL Shibata-Koide Tectonic Line 180 '1833M7.5 196017.5 Murakami 1762,M5.5-6.O Niigata 1995.M5.5 1762>15.5-6.0 Niitsu Mt

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 - Matsumoto...SKTL Shibata-Koide Tectonic Line 180 '1833M7.5 196017.5 Murakami 1762,M5.5-6.O Niigata 1995.M5.5 1762>15.5-6.0 Niitsu Mt

糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 津金 一彦

付近を通ったときに気になっていたのですが、糸魚川静岡構造線を見学しました。遊歩道は整えられ、多少落ち葉はありましたが、説明や案内がしっかりと整えられていました。①糸静線の路頭 と ②タマネギ状の溶岩 を目的にしました。

地質年代を見てみましょう。

糸魚川静岡構造線(いといがわしずおかこうぞうせん) ◆親不知(新潟県糸魚川市)から諏訪湖を通って、安倍川(静岡市駿河区)に至る大断層線である。 ◆略称は糸静線(いとしずせん) ◆全長は140〜150kmで、 北は長野県小谷村付近から南は山梨県南アルプス市付近に達する。 ◆3つの断層帯

「北部」(神城断層、松本盆地東縁断層)、 「中部」(牛伏寺断層、諏訪断層群、岡谷断層群、釜無山断層群) 「南部」(白州断層、下円井断層、市之瀬断層群)

松本盆地東縁断層 参照 http://www2.ueda.ne.jp/~moa/matouen.html 宮坂晃氏 ◆松本市から大町市にかけては、安曇野の平らな部分と東側の山地との間に松本盆地東縁断層群と呼ばれる断層群があるとされている。(右図の黒線) ◆山と盆地の境界線は非常に直線的で、いくつかの山の尾根が途中ですぱっと切れ落ちている事などから断層の存在が推定されているのである。 ◆安曇野を通過する糸魚川静岡構造線(糸静線)が盆地のどこを通過しているのか、という問題は昔からいろいろ議論されてきた。 ◆地質調査所(産業技術総合研究所地質調査総合センター)から刊行されたストリップマップによると、図の赤い線付近を通過する、という。 ◆少なくても、明科以北は東縁断層は糸静線そのものだということになる。また、一部は左横ずれを示す活断層だという。 ◆糸静線は新生代第三紀中新世の頃に活動が始まった。 ◆糸静線はできた当時は、この大断層の東側が落ち込みフォッサマグナ(大地溝帯)を形成した。 ◆糸静線が北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界と考えられる。 ○長野県の北半分は地質学的には北アメリカ大陸とつながってる。 ○長野県の南半分はユーラシア大陸とつながっている。

Page 2: 糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 - Matsumoto...SKTL Shibata-Koide Tectonic Line 180 '1833M7.5 196017.5 Murakami 1762,M5.5-6.O Niigata 1995.M5.5 1762>15.5-6.0 Niitsu Mt

参照 http://www1.plala.or.jp/CUE/cmap_chisitu.html地質年代

Page 3: 糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 - Matsumoto...SKTL Shibata-Koide Tectonic Line 180 '1833M7.5 196017.5 Murakami 1762,M5.5-6.O Niigata 1995.M5.5 1762>15.5-6.0 Niitsu Mt
Page 4: 糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 - Matsumoto...SKTL Shibata-Koide Tectonic Line 180 '1833M7.5 196017.5 Murakami 1762,M5.5-6.O Niigata 1995.M5.5 1762>15.5-6.0 Niitsu Mt
Page 5: 糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 - Matsumoto...SKTL Shibata-Koide Tectonic Line 180 '1833M7.5 196017.5 Murakami 1762,M5.5-6.O Niigata 1995.M5.5 1762>15.5-6.0 Niitsu Mt

▲この下に断層がある

断層が見学できる場所

東日本

安山岩

1600万年前

西日本

変はんれい岩

2憶6000万年前

新しい地層

古い地層

Page 6: 糸魚川-静岡構造線の見学 2012/11/3 - Matsumoto...SKTL Shibata-Koide Tectonic Line 180 '1833M7.5 196017.5 Murakami 1762,M5.5-6.O Niigata 1995.M5.5 1762>15.5-6.0 Niitsu Mt