Upload
others
View
1
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
子供の未来応援国民運動夢を、貧困につぶさせない。
すべての子供に、笑顔と夢を。
生まれ育った家庭やさまざまな事情から、健やかな成長に必要な生活環境や教育の機会が確保されていない子供がいます。
それぞれの家庭にどんな事情があろうとも、生まれ育った環境によって
子供の将来が閉ざされることがあってはなりません。
子供の貧困?この日本で?
高校や大学、専門学校などに進学したいけれど、
経済的理由であきらめている。
親が深夜まで働いているので、家に帰っても、誰もいない。放課後の居場所がない。
視野を広げる機会や文化的な体験に乏しく、「こんな人になりたい」という
ロールモデルがいない。
「頑張っても仕方がない」と将来への希望をなくし、学ぶ意欲をなくしている。
児童養護施設を退所した後の
生活基盤が不安定。
子供だけの時間が多く保健衛生などの知識や習慣が身につかない。
栄養バランスのとれた食事は、一日の中で
給食しかない。
人とのつながりが少なく、社会的に孤立している。
1
放っておくと、どうなるの?
子供一人ひとりの将来と、日本の将来が閉ざされてしまう。
子供たちの未来を応援することは、「未来への投資」です。
貧困の連鎖
進学・就職のチャンスが乏しい
子供は教育を十分に受けられない
収入の確保が困難に
子供の世代も貧困に
親の収入が少ない
(注)日本財団と三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が2015年12月に発表した推計によると、現在15歳の子供について、貧困の状況にある子供の進学率や中退率などを改善させた場合と、現状を維持した場合では、生涯所得の合計額の差分2.9兆円および政府の財政負担の差分1.1兆円の社会的損失が発生するとされています。
経済的な困窮にとどまらず、さまざまな影響を及ぼします。
貧困の状況は次世代にも連鎖し、日本社会の担い手となる子供の健やかな成長を妨げ、労働力や市場の縮小、社会保障費の増加など社会的な損失につながります。
生活習慣や健康管理に影響
自己肯定感の欠如
学習意欲の低下
2
国は対策を強化しています。
●「子どもの貧困対策の推進に関する法律」改正(6月)● 新たな「子供の貧困対策に関する大綱」策定(11月)
など
● 「子どもの貧困対策の推進に関する法律」施行(1月)● 「子供の貧困対策に関する大綱」策定(8月)
● 地方自治体への交付金を創設 [地域子供の未来応援交付金]● 学習支援の開始 [生活困窮世帯等の子どもに対する学習支援事業]
●ひとり親に対する現金給付(児童扶養手当)の多子加算額を倍増 (第2子について36年ぶり、第3子以降について22年ぶり) など
など
● 奨学金事業を充実 [給付型奨学金制度の創設等]● 児童養護施設等において22歳の年度末まで支援を実施 [社会的養護自立支援事業]
● 生活保護世帯の子供に対する大学等進学支援(進学準備のための一時金創設など)● 児童扶養手当の全部支給に係る所得制限限度額の引き上げ
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
●高等教育の修学支援新制度の実施 (授業料等減免制度の創設、給付型奨学金の支給拡充)
2020年
生活を支援
保護者の就労を支援 経済的な支援
教育を支援幼児期から高等教育まで教育費の負担を軽減 親の妊娠期から暮らしの課題・悩みを解決
ひとり親などの就労、学び直しや職業訓練を支援 生活費や進学等に必要な支出を支援
3
しかし、子供の貧困は見えにくいのです。
「子供たちのために何かしたい」という想いを持った人々と草の根で子供たちを支援しているNPOなどの団体を結ぶ取組として、「子供の未来応援基金」(P.5)と「マッチング事業」(P.17)があります。
NPOや公益法人、団体など
子供たちが安心して過ごせる居場所づくり、学習や食事の提供、
自立や就労の支援など
国、都道府県、市町村
施策の強化、支援の提供、実態調査や関係機関の
連携を促進
企業や地域住民など
子供の未来応援基金への寄付、ボランティアで支援活動に参加、
モノや場所の提供など
子供の未来応援国民運動で支援の輪を広げています。
子供・家族に貧困であるという自覚がないので、自分から支援を求めない。
貧困の自覚があっても、周囲の目を気にして表に出せない。
頼れる親戚も、近隣付き合いもなく、地域の目が届かない。
国や地方自治体の支援情報が届かず、社会的に孤立しやすい。
4
子供の未来応援基金の創設、活用へ。
子供の未来応援国民運動 発起人集会
子供の未来応援基金 創設10月
関係閣僚や経済界、教育・福祉関係者などさまざまな分野から発起人が集い、民間資金による基金創設を検討することなどを決定しました。
子供の未来応援国民運動の一環として、寄付を募る活動を始めました。
発起人集会で挨拶をする安倍総理
2015年4月
国の対策を充実強化するとともに、地域密着の草の根支援などに柔軟に対応する基金を創設し、企業や個人から広く寄付を募り、子供たちへの支援を行う団体の活動資金として活用しています。
支援団体を全国で公募 応募団体を審査 支援団体を決定 支援団体の活動
実施・報告
[ 子供の未来応援基金のしくみ ]
企業・個人 子供の未来応援基金 NPOなどの支援団体
内閣府・文部科学省・厚生労働省基金ヘの協力を呼びかけ、使途等を計画
<国民運動推進事務局> 学習や食の支援、居場所づくりなどで子供たちを支援
寄付金
報告・税制優遇
支援金
公募申請
独立行政法人 福祉医療機構 他の財産と分別して基金を管理
基金事業審査委員会基金の使途等を審査し、公表
NPO法人まど
「支援先をどのように選べばよいかわからない」「全国展開する企業として、地域の偏りなく支援したい」など、皆さまが感じている課題に対応し、さまざまな活動を実施する支援団体の審査、選定から事後評価、成果に関する情報発信などをしっかり行います。
未来応援ネットワーク事業毎年8-9月 9-12月 翌年1月 翌年度1年間
5
子供たちを支援するNPOなどを、支援。
未来応援ネットワーク事業の支援団体を年1回、全国から公募
基金事業審査委員会などで決定
基金を活用して、支援団体が1年間活動
2016年7月~
2020年1月
第4回公募用ポスター
子供の未来応援基金事業審査委員会
第1回支援団体
基金への寄付総額は累計約11.5億円(2020年1月末現在)
535団体 86団体
応 募 数活 動 期 間 採 択 数
第2回支援団体 352団体 79団体
第3回支援団体 358団体 71団体
第4回支援団体
2016年10月~2017年9月
2018年4月~2019年3月
2019年4月~2020年3月
2020年4月~2021年3月 352団体 97団体
基金事業審査委員会は、基金への協力企業や有識者などで構成し、下記の観点などから審査を行っています。
・ 計画性・ 多様な関係者との連携とその効果・ 戦略的な広報・ 継続性
荒木正小川晶子菊池まゆみ草間吉夫出口洋一西田進松村淳子宮本みち子
(2019年12月3日現在)株式会社NTTドコモCSR部部長ライオンズクラブ国際協会FWTチーフ藤里町社会福祉協議会会長東北福祉大学特任教授横浜市こども青少年局総務部長一般財団法人アズビル山武財団専務理事京都府健康福祉部長放送大学名誉教授・千葉大学名誉教授
6
●●●
●●●●
●●
●●●●●●
●●
●●
●
●
●●●●●●●●●●●●
●
●●●
●●
●●●●
●
●●
●
●●●●●
基金の支援を受けて、全国各地のNPOなどが活動中!!
Kacotam ★フードバンクイコロさっぽろ 光星学院 八戸学院大学 健康医療学部 人間健康学科佐藤千恵子ゼミナール子ども食堂すこやかプロジェクトおりざの家 ワタママスマイル つなぐ舎 福島就労支援センター Peaceful Lifeフードバンクとちぎ こども支援団体 みんなのおうえん団 ターサ・エデュケーション ★川口子育て応援フードパントリー幸栄 フードバンクネット西埼玉 ★ミナー学習支援ソライロ とうかつ草の根フードバンク はこぶね 光と風と夢 あだち子ども支援ネット あったかキッチン水元 アフォールきもの笑福 サンカクシャ 世界マザーサロン 全国こども食堂支援センター・むすびえ ★全国子どもの貧困・教育支援団体協議会 ★豊島子どもWAKUWAKUネットワーク ★
北海道
青森県
宮城県
福島県
茨城県栃木県群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
ブラスマ委員会(はらぺこ食堂) 「ふれあい子どもカレー食堂」の会 「生」教育助産師グループ OHANA ★みんなの居場所「こどもの隣」プロジェクト こどもソーシャルワークセンター 滋賀県里親連合会 TakeーLiaisonアガペー京都わかくさねっと
静岡県
愛知県三重県
滋賀県
京都府
日本福祉環境整備機構 フードバンクTAMA ★フードバンク調布 あさみぞみんなのコミュニティ 在日外国人教育生活相談センター・信愛塾 びーのびーの フェアスタートサポート ★フードバンク横浜イノベーション7374 フードバンクしばた 親子関係支援センター やまりすおけまる食堂実行委員会ぎふ学習支援ネットワーク 教育・地域交流機構 ふしみこども食堂
東京都
神奈川県
新潟県
福井県長野県岐阜県
※第4回支援団体一覧。団体名末尾に「★」が付いている団体は、継続支援団体。 ※三重県は東海地方に含む。
近畿
中国・四国
九州
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
●●●●●●●●●
北信越●●●●
●●●●●●●●●●●●●●●
7
●
●●
●●●●●●●●●●
●●●●●●●●●
●
●●●
●●
●●
●●
●
●●●●●●●●●●●●
学びの支援・・・25件5件
8件
1件
38件
20件
その他の支援・・・・・・・
衣食住など生活の支援・・・
居場所の提供・相談支援・・・・・
児童養護施設等の退所者等や里親・特別養子縁組に関する支援・・・・・・・
児童またはその保護者の就労の支援・・・・・・・・・
さまざまな分野の97団体を支援
アサヒキャンプ 大阪市よさみ人権協会 ★釜ヶ崎支援機構 木の実キッズダイナー高井田 高槻つばめ学習会 チェンジングライフ ★日本国際育成支援機構 ほしぞら&ふれあいハウス鳴滝 HOMEステーション みらいこども財団office ひと房の葡萄 神戸市職員有志 女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ ★たからっ子食堂 あつあつごはんを食べる会 大宮地区社会福祉協議会 げんきスマイル OF ALLせいじゅん たすけあい こども食堂 子どもの生活支援ネットワークこ・はうす さんくすすまいるTEAMわかやま はしっ子えがおサポート こども食堂 ネバーランド ★
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
フードバンクしまね あったか元気便 学校教育開発研究所 ★どりぃむスイッチ マールこども食堂&寺子屋 地域に子どもの居場所を・グループわいわい 四つ葉 Kodomo Saijo ゆめ・スマイル アイグループ コミュニティシンクタンク北九州 フードバンク福岡 ★みんなの学び館 わたしと僕の夢心澄 ★逢桜の里 ★いこいスペース ∞ こあ まるちゃん家 ★こどもキッチンブルービー OneField 一緒に歩こう会 居場所サロンわかばハウス キャリアサポート まど ★すず虫の会 かごしまこども食堂・地域食堂ネットワーク
島根県広島県
徳島県
愛媛県高知県福岡県
長崎県熊本県
大分県
宮崎県鹿児島県
北海道・東北
関東
東海
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
●●●●●●●●
●●●●●●●
8
すべての子供が学びの機会に出会い、自己実現に向けて挑戦できるよう、基金を活用して社会的養護の子供を対象に学習支援と自立に向けた知識・技能を身につける支援を実施。
・小学1年生~高校3年生に個別形式で学習支援・料理教室など自立に向けた体験プログラムも実施
[北海道] Kacotam(カコタム)
子供たちの笑顔が生まれています。
公益法人、一般法人、NPO法人(特定非営利活動法人)、その他ボランティア団体、町内会など非営利かつ公益に資する活動を行う法人または任意団体
支援対象となる団体
学びの支援 ・・・・・・ 学習環境の確保、学ぶ意欲や学力の向上など
つながりが希薄で生きづらさを感じている子供と家族を対象に、共食や遊び、学びの機会を提供。おさがり服や食材、文房具などの支援も行い、助け合い、互いに絆で結ばれる地域を目指す。
・子供食堂(共食の機会の提供など):月2回開催・野外活動(調理・火起こし体験、キャンプ):年6回
[奈良県] せいじゅん たすけあい こども食堂
居場所の提供・相談支援 ・・・・・・ 社会的孤立の解消など
学ぶ環境や、将来への意欲を育む経験を得られなかった子供たちが、学ぶ楽しさや自分の可能性に気づいてくれたら嬉しいです。
子供食堂を運営してみると、安心して子供を産み育てることが困難になりつつあると感じます。他団体と連携して活動を広げています。
[基金の活用事例]
9
地域の子供を地域で見守り育てたい、と宿泊機能をもつ子供の居場所『WAKUWAKUホーム』を運営。親子の距離をとりたい時、緊急に預かってほしい時に宿泊できる。子供や親の相談にも随時対応。
・昭和のレトロな一軒家を活用・栄養バランスのよい手作りの夕食を提供
[東京都] 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
衣食住など生活の支援 ・・・・・・ 栄養ある食事の確保や正しい生活習慣の習得など
急な出張、緊急入院、今日は鬱で食事が作れない、そんなさまざまなニーズに応じて柔軟に対応しています。
孤立状態にある不登校・ひきこもり等の子供・若者とその家族を、就学から就労まで切れ目なく支援するため、地域に専門支援機関を作り、学校・行政・医療・福祉機関・経済団体等と連携。
・社会参加へのトレーニングセミナー(計22回)・専門性の高い支援者の育成講座、他県視察
[大分県] キャリアサポート
児童またはその保護者の就労の支援 ・・・・・・ 就労率の向上や安定した収入の確保など
ひきこもり若年者ゼロを目指します。人材不足に悩む地域の経済団体の協力を得ながら、社会参加を促し、誰もが生き生きと暮らせるコミュニティを作りたいです。
児童養護施設等の退所者が共に支え合いながら暮らせるシェアハウスを企業やボランティアと運営。運営プロセスを可視化して、普及を目指す。
・定員5人。運営プロセスをWebなどで発信・シェアハウスの意義を伝えボランティア参加を 促す啓発イベントを開催
[広島県] どりぃむスイッチ
児童養護施設等の退所者等や里親・特別養子縁組に関する支援・・・・・・ 同施設退所者の生活基盤の確立、里親委託率の向上など
寮がある就職先を選ぶことで、離職時に家も失うケースが少なくありません。同じ仲間がいる、相談できる人がいるという環境で、自立する力を育んでほしいと願っています。
10