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展示資料 - NHK2015年5月 NHK放送技術研究所長 黒田 徹 1-18Kカメラシステム 1-28K映像・音声 信号インターフェース“U-SDI” ... T4音をかぶろう

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  • 展示資料- -

  • ごあいさつ 日頃より、NHKにご理解とご支援をいただき厚く御礼申し上げます。

     1925年にラジオ放送が始まって、今年で90年になります。NHK放送技術研究所(技研)は、ラジオ放送開始5年後の1930年に世田谷区砧に誕生しました。それ以来、技研は常に最先端の技術にチャレンジし、衛星放送、ハイビジョン、デジタル放送、スーパーハイビジョンなどで、日本および世界の放送技術の発展に貢献してきました。

     今年1月にNHKが公表した「NHK経営計画(2015-2017年度)」において、2020年に最高水準の放送・サービス実現をめざして、「新たな可能性を開く放送・サービスの創造」を重点方針の一つとしました。この中では、技術面で先導的な役割を果たすスーパーハイビジョンとともに、インターネットを活用した新たなサービスの創造や、「人にやさしい」放送・サービスの推進を重点事項としています。  技研でも、この経営計画を着実に実現するため、直近の「インターネット活用技術」と「8Kスーパーハイビジョン」、そして将来の「立体テレビ」の3つの重点項目を軸にして、「高度番組制作技術」と「人にやさしい放送」の2つの研究項目で全体を支えながら、放送技術とサービスをより高品質で高機能なものへ成熟させていく「NHK技研3か年計画」を策定しました。

     今年の技研公開では、“究極のテレビへ、カウントダウン!”をテーマに、2016年の試験放送が間近に迫る8Kスーパーハイビジョンをはじめ、放送とインターネットを垣根なく使用して多様なサービスを提供する技術、めがねなし立体テレビを実現する技術、多数のカメラで立体的な映像を撮影する技術、気象情報を手話CGで表現する人にやさしい技術など、「NHK技研3か年計画」に沿った26項目の展示をご覧いただきます。

     今後とも、技研の活動により一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

    2015年5月NHK放送技術研究所長 黒田 徹

  • 1-1 8Kカメラシステム

    1-2 8K映像・音声 信号インターフェース“U-SDI”

    1 8K衛星放送実験

    1-3 8K符号化・復号装置

    1-4 次世代CAS技術

    1-5 高度広帯域衛星伝送システム

    1-6 新たな字幕・文字スーパー

    1-7 8K放送のケーブルテレビ伝送システム

    2 次世代地上放送のための大容量伝送技術

    3 8K対応ハイブリッドキャスト

    4 新たな伝送技術MMT

    5 リアルタイム超解像復元型映像符号化システム

    6 8Kの番組素材伝送

    7 8K-120Hz圧縮記録装置

    8 高密度ホログラムメモリー

    9 有機ELディスプレーの長寿命化技術

    10 広色域レーザーバックライト液晶ディスプレーと高品質色域変換

    11 フルスペック8Kスーパーハイビジョンプロジェクター

    7階

    食堂

    1階から講演(木)基調講演(木)モニター会場

    研究発表(木)

    講 堂

    ガイドツアー受 付(土、日)

    出口 入口

    8Kスーパーハイビジョンシアター(金~日)

    講演(木)基調講演(木)

    研究発表(木)

    地下1階へ 7・12階へ地下1階から

    エレベーター トイレ

    1

    34

    97

    2810

    11

    12階

    工作体験(土・日)

    1階1階から

    会場案内

  • 12 MPEG-DASH視聴プレーヤーとコンテンツ配信技術

    T1 表情を出して遊ぼう

    P ポスター展示

    T2 触ってみよう

    T3 色を見てみよう

    T4 音をかぶろう

    13 放送とネットのコンテンツ同期技術

    14 放送とネットサービスをつなげる基盤技術

    15 クラウド技術を活用した新しい視聴システム

    16 インテグラル立体テレビ

    17 立体像表示のためのスピン注入型空間光変調器

    18 22.2マルチチャンネル音響ラウドネスメーター

    19 多視点ロボットカメラ

    20 効率的な番組制作を実現する素材バンク

    21 高信頼・高速な双方向FPU

    22 字幕付与のための不明瞭な音声の認識技術

    23 気象電文を用いた手話CG自動生成システム

    24 ニュースをやさしい日本語にする自動変換技術

    25 スマートクローズアップシステム

    26 NHK技術の活用と実用化開発の紹介

    M ラジオ放送90年

    J デジタル放送受信相談コーナー

    H NHKハートプラザ(土日のみ)

    地下1階

    アンケート&休憩所

    休憩所

    13 12

    15

    16 17

    19

    18

    26

    25

    M

    T1

    P

    T2T3T4

    エレベーター トイレ

    ポスター展示

    1階から1階へ

    14

    J

    H

    26

    20 21 22 23 24

  • NHKでは、8Kスーパーハイビジョン(以下、8 K )放送の実現を目指して、制作機器をはじめ、映像・音声符号化装置、多重化装置、送受信装置などの開発を進めてきました。総務省が昨年公表した8K放送のロードマップでは、放送衛星による8K試験放送を2016年に開始することが示され、NHKでもこのロードマップに従って実用化に向けた準備を加速させています。ここでは、番組制作から符号化・多重化、送受信、表示まで、放送に必要となる機器をつなげて、実際の放送衛星を経由した8K衛星放送実験を実施しています。

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    8K衛星放送実験の概要

    8K衛星放送実験2016年の試験放送に向けて1

    2016年の試験放送や2018年までの実用放送、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年の本格普及に向けて、8Kの研究開発をさらに加速していきます。

    展示1-1 カメラシステム

    マルチチャンネルマイクロホン

    8Kテレビ

    22.2ch 音響 記録

    展示1-6 字幕

    展示1-7 ケーブルテレビ伝送システム

    展示1-2 U-SDIインターフェース

    放送衛星

    展示1-4 スクランブル

    多重分離

    展示1-5 送信

    展示1-3 復号

    多重化

    展示1-4 デスクランブル

    展示1-3 符号化

    展示1-5 受信素材伝送

  • 制作機器

    ・ 8Kカメラシステム(1-1) 小型カメラと高画質デモザイキング装置による、実用的な8Kカメラシステム

    ・ 8K映像・音声 信号インターフェース ”U-SDI”(1-2) 8K映像・22.2マルチチャンネル音響の大容量信号を、1本のケーブルで伝送できるインターフェース

    ・ 素材伝送用ミリ波帯FPU(関連展示 6) 120 GHz 帯の電波を使って、非圧縮8K信号を低遅延で伝送できるFPU

    ・ 8K記録装置(関連展示 7) 高速・大容量のメモリーパックに8K映像を最大で180分収録が可能な圧縮記録装置

    ・ 22.2マルチチャンネル音響放送制作システム(関連展示 18) 22.2マルチチャンネル球形マイクロホン、音響制作用ミキシングシステムおよび残響付加装置

    符号化・復号

    ・ 8K符号化・復号装置(1-3) 8K映像と22.2ch音響を圧縮伝送できる符号化装置と復号装置

    ・ 次世代CAS技術(1-4) 8K信号をリアルタイム処理可能なスクランブル装置

    ・ 8K多重化装置(関連展示 4) MMTによる多重化装置

    衛星伝送

    ・ 高度広帯域衛星伝送システム(1-5) 12GHz帯の放送衛星を使用した8Kの衛星伝送システム

    8Kテレビ

    ・ 新たな字幕・文字スーパー技術(1-6) 多彩な表現が可能な字幕符号化方式であるARIB-TTMLによる新しい字幕・文字スーパー技術

    ・ 8K広色域液晶ディスプレー(関連展示 10、11) ITU-R勧告BT.2020に規定された広色域に対応した8K用液晶ディスプレー

    ケーブルテレビ伝送

    ・ 8K放送のケーブルテレビ伝送システム(1-7) 8K衛星放送をケーブルテレビで再放送するシステム

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    8Kカメラと高品質デモザイキング装置

    8Kカメラシステム8K映像を手軽に制作1-1

    小型・高品質の特長を生かして、スポーツ中継やドラマ制作などでの撮影に活用していきます。※1 デモザイキング:単板カメラなどで不足する色画素情報を、周辺画素から補間する処理※2 デュアルグリーン:斜めに配置した2つの緑画素と赤・青1画素ずつを田の字に配列した画素構造※3 偽色:画素を補間する際に発生する誤った色

    8 Kの試験放送に向けて、カメラシステムの研究を進めています。多様なカメラとデモザイキング※1

    装置を開発し、実用的なフル解像度の8Kカメラシステムを開発しました。

    ◉8K放送に対応した多様なカメラロンドン五輪や2014FIFAワールドカップなどで活躍したデュアルグリーン※2のカメラや高感度・静音性を実現したシアターカメラ、小型化を実現した単板カメラなどさまざまな8Kカメラを開発してきました。

    ◉より高品質な映像に変換するデモザイキング装置カメラから出力されるデュアルグリーンフォーマットの映像信号を、放送フォーマットであるフル解像度映像に変換します。高精度に画素を補間する技術、偽色※3の発生を低減する技術により、リアルタイムで高品質な変換が可能になりました。

    デュアルグリーン信号 フル解像度信号

    (リアルタイム処理)

    ●高精度方向推定技術●偽色低減技術

    デモザイキング装置による            高品質な映像変換

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    ケーブルの外観とインターフェースの仕様

    8K映像・音声 信号インターフェース ”U-SDI”大容量の8K信号を1本のケーブルで容易に接続1-2

    8K放送の開始に向けて、本インターフェースを備えた装置の実用化と低廉化に向けた開発を行うとともに、さらにタイムコードなどの番組制作に必要なデータも併せて伝送する方式の開発と国際標準規格化への対応を進めます。※1 U-SDI:Ultrahigh-definition Signal/Data Interface※2 多重する装置:使用している音声多重方式は2015年3月にARIB STD-B64として国内標準規格に採用※3 国内標準規格:ARIB STD-B58「超高精細映像機器間インタフェース規格」※4 8B10B:8ビットデータを10ビットシンボルに変換しクロックを一緒に伝送する方式

    ハイビジョンの約100倍のデータ量となるフルスペック8K映像信号を1本のケーブルで伝送できるインターフェース”U-SDI※1”を開発しました。今回新たに22.2マルチチャンネル音声多重装置を開発し、番組制作に必要な映像と音声信号を一度に伝送できるようになりました。

    ◉大容量信号をケーブル1本で伝送する光インターフェースこれまでフルスペック8K信号(約144Gbps)の伝送には、約100本の同軸ケーブルを接続するという大変な労力が必要でした。U-SDIでは光マルチケーブルと独自の信号マッピング手段を用いて、フルスペック8K用信号をケーブル1本で伝送し、カメラと記録装置などの制作機器を容易に接続できます。

    ◉22.2マルチチャンネル音声多重装置を開発映像の信号マッピングによってできた空き(補助信号)領域に、22.2チャンネルの音声信号を多重する装置※2を新たに開発しました。これまで映像しか伝送できなかったU-SDIが、音声も併せて取り扱えるようになりました。

    ◉国際的に進む標準規格化本インターフェースの仕様は、2014年3月に(一社)電波産業会(ARIB)において国内標準規格※3として採用されました。その後、米国映画テレビ技術者協会(SMPTE)や国際電気通信連合(ITU-R)においても標準規格化が進んでいます。  

    17 mm

    コネクタ部と光ファイバー

    U-SDI用ケーブル(左)と ハイビジョン用同軸ケーブル(右)

    対応する映像フォーマット画素数 8K(7,680×4,320)、4K(3,840×2,160)

    フレーム周波数 24*,25,30*,50,60*,100,120*Hz(*は1/1.001の値も含む)色サンプリング 4:4:4、4:2:2、4:2:0

    ビット階調 10、12bit

    U-SDIの仕様ファイバー数 24(横12列×縦2列)

    総データレート 10.692Gbps×24

    伝送符号化 8B10B※4

    ファイバータイプ マルチモードファイバー

    コネクタロック機構

    バヨネット(同軸ケーブルと同じ)

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    8K符号化・復号装置の接続系統図

    8K符号化・復号装置高品質な圧縮伝送を目指して1-3

    実際の放送衛星を使用して伝送実験を行うことで、開発装置の動作検証を進めるとともに、フレーム周波数120Hzに対応した8K映像符号化・復号装置の開発を進めます。※1 MPEG-H HEVC (High Efficiency Video Coding)/H.265: ISO/IECとITUが共同で標準化した、8K/4K映像に適した高効率な映像符号化方式※2 MPEG-4 AAC (Advanced Audio Coding): ISO/IECが標準化した、22.2chに対応した音声符号化方式※3 MPEG-H MMT (MPEG Media Transport): 2014年にISO/IECが標準化した、多様な伝送路に対応するメディア伝送方式※4 ARIB STD-B32 3.1版:「デジタル放送における映像符号化、音声符号化及び多重化方式」

    8K映像と22.2マルチチャンネル音響(以下、22.2ch音響)を高品質なまま効率的に圧縮して伝送する技術の研究を進めています。今回、国内外の標準規格に準拠した方式で映像と音声を圧縮伝送できる符号化装置と復号装置を開発しました。 

    ◉8K映像復号装置を開発既開発のMPEG-H HEVC/H.265※1による8K映像圧縮符号化装置に対応した8K映像復号装置を新たに開発しました。これにより、データ量が非常に大きい8K映像をリアルタイムに符号化・復号できるようになりました。

    ◉22.2ch音声符号化装置および多重化機能の開発22.2ch音響に対応したMPEG-4 AAC※2による音声符号化・復号装置と、圧縮した映像と音声のデータを束ねて伝送するためのMPEG-H MMT※3による多重化・多重分離機能を開発しました。

    ◉8K放送の国内規格に準拠2014年12月に改定された国内標準規格ARIB STD-B32 3.1版※4に準拠した映像符号化方式、音声符号化方式および多重化方式を採用しています。

    8K符号化装置 8K復号装置

    8K映像

    22.2ch音響

    8K映像

    22.2ch音響 モニター・スピーカー

    MMTの出力 伝送

    8K映像をHEVC/H.265で、22.2ch音響をMPEG-4 AACで圧縮し、データをMMTで束ねて出力

    MMTの出力を8K映像と22.2ch音響のデータに分離し、復号して出力

    8K放送の国内規格に準拠・映像符号化方式・音声符号化方式・多重化方式

    カメラ

    マイクロホン

  • 特徴

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    次世代CAS技術MMT対応スクランブル装置1-4

    ※1 CAS(Conditional Access System) : 限定受信方式※2 MMT(MPEG Media Transport):多様な伝送路に対応する国際標準の  メディア伝送方式

    コンテンツの権利保護とアクセス制御を実現する次世代のCAS※1技術を研究しています。今回、国内標準規格に準拠した、8K信号をリアルタイム処理可能なMMT※2対応スクランブル装置を開発しました。

    ・ 放送と通信の双方を組み合わせて伝送可能な MMTに対応しています。・ スクランブル方式に128ビットブロック暗号を採用 し、堅固な秘匿性を備えています。

    放送局

    コンテンツの暗号化

    復号用の鍵の配信

    8K信号をリアルタイム処理可能なMMT対応スクランブル装置を開発

    特徴

    展示概要

    高度広帯域衛星伝送システム8K放送のための大容量伝送方式1-5

    8K放送の実現を目指して、大容量の衛星伝送技術の開発を進めています。2016年の8K試験放送を想定し、12GHz帯放送衛星を使用した伝送実験を行っています。今回は、NHK放送センターから信号を送信し、放送衛星を経由した信号を技研で受信しています。

    ・ 変調方式として現在の方式よりも多くの情報が伝送 可能な16APSK※1を採用しました。・ 誤り訂正符号としてLDPC符号※2を採用し、誤り 訂正能力を向上しました。◯この研究の一部は、総務省の「超高精細度衛星・地上放送の周波数有効利用技術の研究開発」を受託して進めています。

    ○本方式は、国の技術基準として総務省令および告示に反映され、電波産業会の標準規格※3として採用されています。

    ○衛星への送信および衛星からの電波発射は、実験試験局免許(BS17ch)を保有する(株)放送衛星システム(B-SAT)の協力により実施しています。※1 16APSK (Amplitude and Phase Shift Keying) : 搬送波に16通りの振幅・位相差を与えて送信することで、同時に4ビットの情報を送信する変調方式※2 LDPC符号(Low Density Parity Check Code):低密度パリティ検査。符号長が長いことが特徴で、理論限界に迫る高い訂正能力を持つ※3 標準規格:ARIB STD-B44「高度広帯域衛星デジタル放送の伝送方式」

    放送衛星(BS-17ch)

    17GHz帯 12GHz帯 

    NHK放送センター(渋谷)

    技 研

    衛星放送の周波数配置と伝送方式

    現行BSデジタル方式

    本方式

    1ch

    3ch

    5ch

    7ch

    9ch11ch13ch15ch17ch19ch21ch23ch

  • 特徴

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    新たな字幕・文字スーパー多彩な表現、マルチユースが可能な字幕方式1-6

    ※1 TTML(Timed Text Markup Language):テキストの表示タイミングと表示位置などを指定することができるマークアップ言語

    ※2 W3C(World Wide Web Consortium):ウェブで利用される技術の標準化を推進する国際的な団体

    8K放送に向けて新しい字幕方式の研究に取り組んでいます。ここでは、TTML※1をベースに拡張した符号化方式による新しい字幕・文字スーパー技術を紹介しています。

    ・ W3C※2により勧告化されたTTML1.0を拡張して、文字に加えて画像、音声の利用やアニメーションなど多彩な表現を可能にしました。

    ・ 受信した字幕は、受信機機能による固定的な提示だけでなく、ハイブリッドキャストアプリからも容易に加工して提示できるようになります。

    ・ TTMLで記述した字幕は、ネット動画での字幕サービスでも活用できるように なります。

    特徴

    展示概要

    8K放送のケーブルテレビ伝送システム8K衛星放送のケーブルテレビ再放送に向けて1-7

    2016年の8K試験放送をケーブルテレビで再放送するシステムを展示しています。ハイビジョンの16倍の画素数を持つ8K信号を、ケーブルテレビの複数のチャンネルで配信します。

    ・ 8K信号を、現行のケーブルテレビ伝送方式の複数のチャンネル(64QAM※1あるいは256QAM)に分割することで、既存の伝送路を変更せずに家庭に配信できます。

    ・ 2016年の8K試験放送で採用される、多重化方式MMT※2・TLV※3に対応しています。※1 QAM(Quadrature Amplitude Modulation):搬送波の振幅と位相に情報をのせるデジタル変調方式

    ※2 MMT(MPEG Media Transport):多様な伝送路に対応する国際標準のメディア伝送方式

    ※3 TLV(Type Length Value): IPパケット(可変長パケット)を、放送で効率的に伝送するための伝送信号形式

    ケーブルテレビ局

    8K信号を受信

    8K信号復調

    分割・多重

    256QAM

    256QAM

    64QAM

    256QAM

    256QAM

    64QAM

    復 調

    MMT

    ケーブルテレビ伝送路

    8Kを視聴

    家 庭

    再変調

    MMT・TLV

    合成

    文字スーパー

    吹出

    文字スーパー

    画像

    字幕

    実況

    リポーター

    実況

    字 幕

    実況

    リポーター

    字 幕宮里美香、13番のティーショット

    宮里美香、13番のティーショット

    つづいて菊池です  

    センターです

    センターです

    ●現行のデジタル放送の提示機能に加え、吹出し、アニメーション効果が可能

    タイムライン表示

    ARIB-TTML符号化方式・テキスト情報(スタイル・位置 )

    ・画像、音声、フォント

    API

    ●画像付き提示が可能

    ●ハイブリッドキャストアプリによって、字幕の提示方法の 変更や、メタデータとしての利用が可能

    字幕

    受信機機能による表示

    ハイブリッドキャストアプリによる表示

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    地上波による8K伝送実験の系統図

    次世代地上放送のための大容量伝送技術都市部における伝送実験2

    固定受信向けのスーパーハイビジョンと移動受信向けハイビジョンとの両立や、送信ネットワークの構築を考慮した、次世代地上放送の伝送方式を検討していきます。※1 QAM(Quadrature Amplitude Modulation):搬送波の振幅と位相に情報をのせるデジタル変調方式※2 MIMO(Multiple-lnput Multiple-Output):送信と受信の両方で複数のアンテナを使用する無線伝送方式※3 OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing):複数のキャリアを直交するように周波数軸上に配置した伝送方式

    地上波で8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)放送を実現するための大容量伝送技術の研究を行っています。現在実施している8Kの伝送実験を公開するとともに、受信特性を改善する技術を展示しています。

    ◉都市部における8Kの伝送実験熊本県人吉市での8K伝送実験に続き、都市部での伝搬特性を把握するため、NHK放送技術研究所の実験試験局から電波を発射して伝送実験を実施しています。今回、8km離れたNHK放送センターで受信した映像を、リアルタイムでご覧頂きます。

    ◉固定受信特性の改善4096QAM※1など信号点の数が多い変調方式では、1つのシンボルで伝送されるビット列の各ビットの誤りやすさが等しくなるように各信号点の間隔を調整することで、各信号点の間隔がすべて等しい従来の変調方式よりも、雑音に対して強くすることができます。

    ◉移動受信特性の改善実際の受信信号点とすべての取り得る受信信号点候補とを比較し、最も確からしい信号点候補を選択する復号技術を用いることで、移動受信の環境においても、安定して受信することができます。

    NHK放送技術研究所 NHK放送センター

    8Kディスプレー

    符号化した8K信号

    偏波共用送信アンテナ

    送受信点間距離:8km送受信点間距離:8km

    信号増幅器2

    信号増幅器1

    光変調器1

    光変調器2

    偏波共用受信アンテナ

    偏波MIMO送信機

    偏波MIMO超多値OFDM復調器

    8Kデコーダー

    光復調器2

    光復調器1

    光ケーブル光ケーブル

    偏波MIMO受信機

    偏波MIMO超多値OFDM変調器

    偏波MIMO超多値OFDM復調器

    (※3)(※2)

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    8K対応ハイブリッドキャストのサービスイメージ

    8K対応ハイブリッドキャスト高精細・大画面時代のインタラクティブサービス3

    2016年の8K試験放送に向けて、ハイブリッドキャストサービスに必要な放送システムの研究・開発を進めます。

    8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)に対応したハイブリッドキャストに向けて、高精細・大画面のディスプレー環境を活用した次世代のインタラクティブサービスの検討をしています。臨場感の高い映像を通じて、放送の新しい楽しみ方を紹介します。

    ◉きめ細やかで美しいアプリケーションHTML5ブラウザを8Kの大画面に用いることで、複数の高精細画像を同時に再生したりハイブリッドキャストアプリケーションのきめ細やかな表現が可能になります。

    ◉新しい視聴レイアウトハイブリッドキャストアプリケーションにより、高精細・大画面を生かした自由な画面レイアウトが可能となります。臨場感の高い8K映像から任意の部分を切り出したり、多彩な情報やネット動画と組み合わせて提示したりなど、今までにはない視聴体験を実現します。

    ◉表現豊かなアプリケーションに柔軟に対応する操作手法高精細な大画面上に自由にレイアウトされたアプリケーションを、ストレスなく操作するためには、ユーザーインターフェースに工夫が必要です。手元のスマホやタブレットなどの連携端末を活用することで、より簡単に、直感的にサービスを利用することができるようになります。

    高精細な映像と表現力の豊かなHTML5アプリ

    連携端末を用いた直感的なユーザーインターフェース

    L5アプリ

    放送の8K映像とネットからの情報を組み合わせた自由なレイアウト表示

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    8K放送のMMTによる通信との連携

    新たな伝送技術MMT8K放送の通信連携サービスに向けて4

    開発した送受信装置を用いてさまざまな環境で伝送実験を行い、8K放送の通信連携サービスの検証を進めます。また、Webブラウザーでの受信・表示の機能検証を進めます。※1 MMT(MPEG Media Transport): 2014年にMPEGで標準化された、多様な伝送路に対応したメディア伝送方式  ATSC3.0(米国で標準化中の次世代地上テレビジョン放送標準規格)の要素技術としても規定されている。

    8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)放送の通信連携サービスの実現に向け、放送と通信を組み合わせてサービスするための伝送技術の研究を進めています。開発したMMT※1に対応する送受信装置を用いた、放送と通信の連携サービス例を紹介します。

    ◉通信の伝送路を活用して、より高度な放送サービスを実現MMTを用いることで、放送でも通信でも番組を同じ仕組みで伝送できるため、異なる伝送路で伝送する情報をディスプレー上に同期して表示することが容易に行えます。

    ◉視聴者個人に応じたコンテンツを表示放送から受信する番組と通信から受信する番組を切り替えて表示することができます。視聴者のニーズに合わせた番組宣伝に差し替えるなど、視聴者ごとに映像を表示することができます。

    ◉MMT に対応する送受信装置を開発映像・音声信号などを、MMTを用いて伝送するための送信装置・受信装置を開発しました。8K放送のメディアトランスポート方式の国内規格であるARIB STD-B60に準拠しています。

    さまざまな伝送路

    屋内

    ・FTTH・ケーブルテレビ・移動体通信

    ・同期合成・高速切替

    関連情報(映像、音声、データ)

    アウトドア

    関連情報

    放送局

    8K放送を大画面でリアルタイム視聴

    Goal!!Goal!!

    Goal!!Goal!!

    例:オリンピック観戦、生中継の視聴

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    リアルタイム超解像復元型映像符号化システムの構成

    リアルタイム超解像復元型映像符号化システム低ビットレートでの超高精細映像伝送を目指して5

    今回開発した技術を発展させ、8K対応の装置を開発します。また、伝送路符号化や変調など伝送系を含めた全体システムでの実証を行います。※1 超解像技術:エッジや細かい模様を補って高解像度化する技術※2 構造的類似性:見た目の大雑把なパターンが似ているか否かの度合い

    超解像技術※1を応用し、スーパーハイビジョン映像を既存の圧縮技術の1/3程度のビットレートにする研究を進めています。視覚特性を考慮した最適化技術と補助情報の圧縮伝送により、画質劣化が目立たぬよう超解像処理を制御し高圧縮な伝送を実現します。

    ◉受信側の超解像制御用の補助情報量を圧縮このシステムでは超高精細映像を低解像度化した後、圧縮符号化します。受信側では元の解像度まで超解像復元しますが、このとき送信側で最適化した補助情報を利用して復元精度を向上しています。今回、補助情報をデータ圧縮し、更なる高圧縮化を図りました。

    ◉視覚特性を考慮した最適化技術送信側での最適化は、これまで原画との差分により忠実か否かを判定していましたが、今回絵柄の構造的類似性※2も考慮することで人の感覚に近い最適映像の判定を可能としました。

    ◉階調復元技術による12ビット映像への対応12ビット(各色4096階調)の映像を8ビット(各色256階調)対応の映像伝送システムで伝送可能とするための階調削減/復元機能を新たに実装しました。

    2K/8ビット映像

    受信側送信側

    伝 送

    映像復号

    補助情報復号

    制 御最 適 化

    超解像復元

    階調復元

    4K/12ビット映像

    映像符号化

    補助情報符号化

    復元

    階調削減

    解像度削減

    削減

    局部復号映像

    誤差のほか構造的類似性などを考慮

    4K/12ビット映像

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    8Kの番組素材伝送の概要

    8Kの番組素材伝送8K生中継の実現を目指して6

    実用化を目指して各種の実験検証を進めていきます。※1 FPU: Field Pick-up Unit、番組素材伝送用の可搬型無線伝送装置。屋外の中継番組や取材映像の伝送などに使われます。※2 このシステムはARIB STD-B65規格として標準化されています。※3 8K光インターフェース信号:8K映像・音声信号をケーブル1本で伝送するARIB STD-B58規格に準拠した信号

    8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)の生中継に必要な、番組素材の大容量伝送技術の研究を進めています。ここでは、ミリ波帯の電波を使った2方式のFPU※1と有線によるギガビット級の番組素材伝送技術を紹介します。

    ◉8K非圧縮信号伝送用ミリ波帯FPU120GHz帯の電波を使って、非圧縮8K信号を低遅延で伝送できるFPUです。水平偏波と垂直偏波の両偏波を使った大容量伝送が可能です。晴天時は1km程度、降雨時でも 250mの伝送が可能です。

    ◉8K圧縮信号長距離伝送用ミリ波帯FPU8K信号の長距離無線伝送を目指して、圧縮した8K信号を伝送可能なFPUを試作しました。42GHz帯の電波を使用し、周波数帯域幅が109MHzまたは54MHzのOFDM方式により、晴天時40km程度、降雨時5kmの伝送距離の実現を目指して開発しています。

    ◉8K非圧縮信号の100 ギガビットイーサネットによる光ファイバー伝送放送局内・局間において、イーサネット網を介した番組素材伝送を実現するために、8K非圧縮信号を100ギガビットイーサネット信号に多重して送受信する装置を開発しました。伝送時に発生するデータ誤りを受信側で復元する技術を用いることで、大容量の8K非圧縮信号をイーサネット網で安定して伝送できます。

    放送局

    放送局外での番組制作

    8K圧縮信号伝送用ミリ波帯FPU・中継現場から放送局などの長距離伝送

    光ファイバー

    8K非圧縮信号伝送用ミリ波帯FPU・競技場内、道路横断などの短距離伝送

    (他の放送局へ)

    スタジオ

    100ギガビットイーサネット網

    放送局内ネットワーク

    伝送装置

    伝送装置

    編集室

    長距離伝送

    道路・河川の横断

    伝送装置

    8K非圧縮信号・フレームレート 60Hz、72Gbps・8K光インター フェース信号※3

    ※2

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    8K-120Hz圧縮記録装置

    8K-120Hz圧縮記録装置フレーム周波数120Hzの8K番組制作を目指して7

    120Hzの8K圧縮記録装置の実用化に向けて、より高画質で長時間の記録ができるよう、圧縮記録方式の改善、およびメモリーパックの高速・大容量化を進めます。● 8K記録装置の開発は、東京エレクトロンデバイス(株)と共同で進めています。

    フレーム周波数120Hzの8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)での番組制作の実現を目指して、8K圧縮記録装置の研究を進めています。1本の光ケーブルで8K信号を入出力し、着脱可能なメモリーパックに記録ができる圧縮記録装置を展示しています。

    ◉画質劣化の少ない高速な圧縮記録方式8Kの映像を、画質劣化の少ない1/6程度の圧縮率で、フレームごとに圧縮しています。偶数枚目と奇数枚目のフレームを並列に信号処理することで高速化を実現し、毎秒120フレームをリアルタイムで圧縮できます。

    ◉120Hzの8K信号を記録できる高速メモリーパック120Hzの8K信号を記録できるメモリーパックを開発しました。メモリーパックへ書き込む並列処理数を従来の2倍にし、さらにデータ書き込みの待ち時間を短縮するなどして書き込み効率を向上させ、記録速度を従来の2倍に高速化しました。

    ◉機器間伝送インターフェース(ARIB STD-B58)対応1本の光ケーブルで8K信号の入出力が可能な機器間伝送インターフェースに対応した、記録装置用の処理部を開発しました。

     記録装置入出力インターフェース  記録装置入出力インターフェース

    高速メモリーパック

    8Kディスプレー

    8Kカメラ

    画質劣化の少ない高速な圧縮記録方式

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    二次元角度多重を用いたホログラムメモリーの原理

    高密度ホログラムメモリー8Kアーカイブを目指して8

    高密度化とともにデータ転送速度のさらなる向上を図ることにより、8K用アーカイブ技術を確立し、新しい記録技術としての実用化を目指します。●この研究は、新日鉄住金化学(株)と共同で進めています。

    8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)番組の長期保存技術として高密度ホログラムメモリーの研究を進めています。ホログラム媒体へのデータの多重記録方法を工夫して記録密度を高める技術と、媒体に記録した8K圧縮信号のデータを読み出して映像を再生するまでの動作を紹介しています。

    ◉二次元角度多重による多重数の向上従来は多重方式として、媒体への光の入射角度を変えながらデータを多重記録する「角度多重」を用いていました。今回、記録媒体の配置自体を多重軸に加えた「二次元角度多重」を開発し、角度多重のみの場合より多重数を4倍に向上しました。

    ◉8K映像の記録再生8K圧縮映像信号をホログラムメモリーに収録し、再生しています。これまでに開発してきたホログラムメモリー再生のための並列信号処理手法とともに、機構系を改良することで安定した再生が可能になりました。

    入力データ・・・1000010

    参照光(記録時):入射角度を変えて多重記録

    参照光(再生時):入射角度を変えて再生

    ホログラム記録媒体

    角度n

    角度1

    ホログラムから読み取ったページデータ

    再生信号並列処理装置

    多重記録されたホログラム

    ページデータ

    角度1

    角度n

    記録媒体:90度ごとの回転多重

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    有機ELディスプレーの長寿命化技術

    有機ELディスプレーの長寿命化技術新しいパネル駆動技術と大気安定なデバイス構造9

    さらなる高画質化に向けた高速駆動技術の研究を進めるとともに、シート型ディスプレーの実現に向けて、低電圧・省電力化など逆構造有機ELデバイスの特性改善に取り組みます。● 逆構造有機ELデバイスの研究は、(株)日本触媒と共同で進めています。

    8Kスーパーハイビジョンの普及に向けて、薄くて軽い大画面シート型有機ELディスプレーの研究を進めています。動きぼやけの改善と長寿命化を両立する時間アパーチャー適応制御駆動技術と、フィルム基板上でも長寿命化が可能な逆構造有機ELデバイスを展示しています。

    ◉時間アパーチャー適応制御駆動技術有機ELディスプレーで問題となる動きぼやけの改善を目的に、部分的にパネルの発光時間率を制御する駆動方式を開発しました。動画質の改善効果とともに、瞬時輝度の抑制による長寿命化が期待できます。

    ◉大気安定で長寿命な逆構造有機ELデバイス大気中で安定な逆構造有機ELデバイスを用いたフレキシブルディスプレーを展示しています。通常とは逆の構造にしたことで酸素や水分に強い新しい材料のみを使用できるため、封止性能の低いプラスチックフィルム基板を用いたディスプレーにおいても長寿命化が期待できます。

    駆動回路

    表示素子(有機ELデバイス)

    発光時間が短い高画質・短寿命

    発光時間が長い画質劣化・長寿命

    時間アパーチャー適応制御駆動技術

    発光時間を適応制御高画質・長寿命

    駆動技術の改善フィルム上でも長寿命なデバイス構造

    従来駆動法

    従来素子

    大気中の水分や酸素で劣化

    新材料で明るく・長寿命

    提案素子

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    広色域ディスプレーと高品質色域変換の展示構成

    広色域レーザーバックライト液晶ディスプレーと高品質色域変換広色域スーパーハイビジョン映像一体化制作に向けて10

    8Kスーパーハイビジョン放送開始に向けて、8K直視型広色域ディスプレーと色域変換装置の実用化を進めます。

    ※1 広色域表色系:超高精細度テレビジョン放送では、現行ハイビジョン放送では表現できなかった、より鮮やかな色も忠実に再現できる広色域表色系  (色を定量的に表現する体系)を採用しています(ARIB、SMPTEおよびITU-Rで標準化されています)。

    超高精細度テレビジョン放送(4K・8K)で採用されている広色域表色系※1に対応したレーザーバックライト液晶ディスプレー(4K)を開発しました。また、広色域の映像をハイビジョン色域に高品質かつリアルタイムに変換する装置を開発しました。

    ◉広色域レーザーバックライト液晶ディスプレー広色域映像制作のために、バックライト光源に赤、緑、青の半導体レーザーを使用した液晶ディスプレーを開発しました。色域包含率は98%(xy色度図)です。

    ◉高品質リアルタイム色域変換装置広色域の映像をハイビジョン色域へ高品質に変換するために、できるだけ知覚的な色合いの変化を小さくした変換装置を開発しました。一般的に用いられている単純な変換処理で発生するテクスチャーの喪失やトーンの不連続なども改善されました。

    広色域ディスプレー(4K)

    広色域映像(4K)

    ハイビジョン標準モニター(2K)

    高品質リアルタイム色域変換装置

    4K/2K変換

    広色域とハイビジョンの色域

    広色域(4K・8K)ハイビジョンの色域

  • 特徴

    今後の予定

    8Kスーパーハイビジョン

    展示概要

    フルスペック8Kプロジェクター

    フルスペック8Kスーパーハイビジョンプロジェクター8K,120Hz,広色域の映像を大画面で表示11

    フルスペック8Kの放送の充実に向けて、多様なフルスペック8K表示装置の開発に取り組んでいきます。

    ※1 フルスペック8Kスーパーハイビジョン:8K映像フォーマットは、国際規格(ITU-R Rec. BT.2020、SMPTE ST2036-1)および国内規格(ARIBSTD-B56)で標準化されています。このうち、画素数7,680×4,320(8K)、フレーム周波数120Hz、広色域表色系、階調12ビットのものがフルスペック8Kです。

    ※2 光インターフェース:超高精細度テレビジョン信号スタジオ機器間インタフェース規格(ARIB STD-B58)で標準化されています。

    ● このプロジェクターは、(株)JVCケンウッドと共同で開発しました。● レーザーの安全基準を満たしています。

    フルスペック8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)の映像(8Kフル解像度、フレーム周波数120Hz、広色域表色系)※1を大画面で表示できるプロジェクターを開発しました。

    ◉フルスペック8K 映像を大画面で表示高精細で動きぼやけが少なく色鮮やかな高臨場感映像を、450インチの大スクリーンでご覧いただきます。

    ◉小型3,300 万画素液晶素子とレーザー光源従来の4K素子と同サイズの対角1.3インチの3,300万画素液晶素子3枚をフレーム周波数120Hzで駆動し、光源に赤・緑・青の半導体レーザーを使用しています。 

    ◉映像信号を1本のケーブルで伝送できる光インターフェース※2大容量のフルスペック8K映像信号(約144Gbps)を、光マルチリンクケーブル1本でプロジェクターに入力しています。

    項目 内容

    素子1.3インチ 3板反射型液晶素子(LCOS)有効画素数: 7,680×4,320

    光源 R, G, B半導体レーザー

    フレーム周波数 120 Hz , 60 Hz

    ダイナミックレンジ 5,000 : 1

    インターフェース 光伝送インターフェース(U-SDI)

  • 特徴

    今後の予定

    インターネットを活用した新たな放送技術

    展示概要

    コンテンツ視聴プレーヤーで広がる動画サービス

    MPEG-DASH視聴プレーヤーとコンテンツ配信技術高度な動画配信サービスの実現を目指して12

    放送事業者や通信事業者、インターネットサービス事業者などと協力して、コンテンツ配信サービスの発展に向けた研究開発に取り組んでいきます。※1 MPEG Dynamic Adaptive Streaming over HTTP:ISOで国際標準化された動画配信技術で、回線状況に合わせたビットレートの動画を配信可能※2 新しいVOD規格:IPTVFJ STD-0013 2.0版、MPEG-DASH IPTVFJ profile

    テレビをはじめ、モバイル端末等多様なデバイスでコンテンツを視聴するためのMPEG-DASH※1視聴プレーヤーと配信技術を開発しました。ハイブリッドキャストに対応したビデオオンデマンド(VOD)や、新しい動画差し替えサービスなどの例とともに紹介します。

    ◉ハイブリッドキャストに対応したネット動画サービス新しいVOD規格※2に対応したハイブリッドキャストにより、放送とネット動画の連携がさらに進みます。個人の嗜好に合わせた動画の差し替え、携帯端末との連携、多彩な表現が可能な字幕サービスなど、テレビ向けのネット動画サービスの可能性が広がります。

    ◉マルチデバイス対応のMPEG-DASH視聴プレーヤーハイブリッドキャスト受信機をはじめ、パソコンやモバイル端末のWebブラウザで共通に使えるコンテンツ視聴プレーヤーを開発しました。インターネットの標準技術を使用しているため、現行のインターネットインフラを利用したサービスが可能です。

    ◉大規模安定配信のためのコンテンツ配信技術インターネットで大規模な動画配信を安定に行うことを目指して、視聴端末の受信状況を計測する技術と動画ストリーム生成技術を開発しました。

    インターネット動画ストリーム生成

    放送局

    イベント会場

    マルチデバイス対応動画配信サービス

    視聴プレーヤー

    視聴プレーヤー

    視聴プレーヤー

    視聴プレーヤー

    オンデマンド動画配信サービス

    携帯端末との連携サービス

    動画差し替えサービス

    受信状況計測

    字幕サービス

  • 特徴

    今後の予定

    インターネットを活用した新たな放送技術

    展示概要

    放送とネットのコンテンツ同期技術によるサービス実現イメージ

    放送とネットのコンテンツ同期技術ハイブリッドキャストのさらなる進化に向けて13

    実用化に向け、実際のインターネットを通した検証、配信や表示の低遅延化の検討とともに、市販受信機への機能搭載に向けた運用規定の策定に取り組んでいきます。※1 UTC (Coordinated Universal Time [訳:協定世界時]): 世界共通の標準時刻※2 ハイブリッドキャスト技術仕様2.0版 : IPTVフォーラム標準規格 IPTVFJ STD-0010 放送通信連携システム仕様 第2.0版  およびSTD-0011 HTML5ブラウザ仕様 第2.1版で構成

    ハイブリッドキャストのさらなる進化に向け、ネット経由で受信したコンテンツを放送番組に同期して提示する技術を研究しています。ここでは、スポーツ中継において、放送とは別カメラの映像や試合進行に応じた各種データをネットで提供し、番組をより楽しく、分かりやすくカスタマイズする例を紹介しています。

    ◉テレビと携帯端末の映像同期技術タブレットなどの携帯端末で、放送番組を映しているテレビと同期してネットストリーミングを再生する技術を開発しました。放送信号に含まれる基準時刻情報をテレビから携帯端末に転送し、ストリーミング映像の再生タイミングを細かく制御することで正確な同期を実現します。

    ◉放送映像とアプリのデータ表示の同期技術スポーツ中継などでリアルタイムにネット配信される様々なデータを、放送と同期をとってテレビ画面に表示する技術を開発しました。放送の基準時刻と実時刻(UTC※1)の対応をクラウドサーバーから提供することで、放送との正確な同期を実現しています。

    ◉放送通信同期のための技術方式と試作受信機昨年6月にIPTVフォーラムで策定されたハイブリッドキャスト技術仕様2.0版※2では、放送と通信の同期のための機能(放送基準時刻の取得API)が追加規定されました。展示中のシステムでは試作受信機に実装した時刻取得APIを用いて同期を実現しています。

    放送局

    放送通信同期API対応ハイブリッドキャスト試作受信機

    ネット配信サーバー

    中継現場

    放送番組

    放送と同時に見たい映像や情報を楽しめる

    別カメラの映像や関連データなどをリアルタイムに配信

    ネットコンテンツ

    放送と関連データを

    同期して表示

    テレビと携帯端末で映像を同期再生

  • 特徴

    今後の予定

    インターネットを活用した新たな放送技術

    展示概要

    ウェブ技術を基盤とした新しいコンテンツサービス

    放送とネットサービスをつなげる基盤技術ウェブ技術を活用した新しいコンテンツサービスを目指して14

    放送局以外のサービス事業者との連携などを通して、放送局のコンテンツ利活用技術の研究開発を進めていきます。※1 LOD(Linked Open Data):W3C(World Wide Web Consortium)で規格化が進められている、コンピューター処理可能なデータを公開・共有するための

    技術の総称※2 ハイブリッドキャスト技術仕様2.0版 : IPTVフォーラム標準規格 IPTVFJ STD-0010 放送通信連携システム仕様 第2.0版 およびSTD-0011

    HTML5ブラウザ仕様 第2.1版で構成

    放送局のコンテンツを、様々なサービスで活用できる仕組みを研究しています。番組関連情報の流通を促進することで、外部事業者がハイブリッドキャストサービスや多様なネットサービスを実現できる枠組みと、使用する端末によらない番組視聴を支援する技術を紹介します。

    ◉番組情報データハブ放送局の膨大なコンテンツには多くの情報が含まれていますが、キーワード検索など従来の手段では、ごく一部しか見つけられていません。視聴者や放送局内外のさまざまなサービスが、未知のコンテンツの中から有益なものを自動で利用可能にするために、コンテンツの情報を機械処理可能なLOD※1形式で記述、蓄積する基盤技術を開発しています。

    ◉ハイブリッドキャストの放送外マネージドアプリを用いたサービス連携ハイブリッドキャスト技術仕様 2.0版※2の規定では、放送事業者に加え、様々な事業者によるアプリをテレビ上で楽しむことができるようになります。さらにデータハブを活用することで放送の映像だけでなく、多様な番組情報とも連携したサービスが実現できます。

    ◉メディアの多様化に対応した番組視聴手段の提供放送とネットにより番組が配信されることに加え、スマートフォンなどの新しい端末の普及によって番組の視聴方法が多様化しています。ユーザーの置かれた状況にかかわらず、共通の利用画面や操作によって、番組を視聴できるようにする基盤技術を開発しています。

    ウェブ技術ウェブ技術

    LOD(Linked Open Data) HTML5 Web API

    放送サービス

    番組関連情報

    放送局放送と

    インターネット視聴者

    番組情報データハブ

    メディアの多様化に対応した番組視聴手段

    ハイブリッドキャストにおけるサービス連携

    外部サービス事業者外部サービス事業者

  • 特徴

    今後の予定

    インターネットを活用した新たな放送技術

    展示概要

    大量の放送番組を視聴するための視聴システム

    クラウド技術を活用した新しい視聴システム放送番組をいつでもどこでも気ままに視聴15

    さまざまな種類の端末を使って多くの視聴者が同時に利用できる高速なクラウド技術と、放送番組を楽しく便利に利用することができる放送サービスの研究開発を進めていきます。※1 タグ:放送時刻に関連付けられた出演者名などのキーワード※2 ザッピング:リモコンなどを使って頻繁に番組を切り換えながら視聴する行為

    クラウド技術を活用することで、過去の放送番組をいつでも視聴することができる新しい放送サービスの研究を進めています。ここでは、大量に保管されている過去の放送番組の中から、簡単な操作で見たい番組を見つけることができる視聴システムを展示しています。

    ◉タグを使った番組視聴視聴中の番組に関連するタグ※1が表示され、その中から興味のあるタグを選んでザッピング※2しながら視聴できるので、多くの放送番組の中から気ままに同じキーワードに関連する番組を見つけることができます。

    ◉クラウド型視聴システム視聴ソフトウェアをクラウド側のサーバーで実行し、視聴端末に合わせた映像と音声だけを通信ネットワークで送信するので、視聴端末側の高度な処理が必要なくなり、安価な視聴端末で番組を視聴することができます。

    放送コンテンツや関連情報

    放送時刻

    タグ

    映像・音声

    操作情報

    放送コンテンツの管理・配信(映像、音声、関連データ)

    視聴ソフトウェアの実行(操作画面の生成)

    タグの生成・管理(タグ用データベース)

    クラウド

    視聴端末

    ザッピングしながら気ままに見たい番組を視聴

    番組A

    恐竜Kくん

    番組B

    Sさん Aさん Aさん Bさん Cさん

    番組C 番組D

    Aさん

    1時間前 Aさん Aさん

    AさんBさんCさん

    Aさんが出演している他の番組は?

    視聴中

  • 特徴

    今後の予定

    立体テレビ

    展示概要

    インテグラル立体テレビ高品質な立体テレビを目指して16

    今回開発した技術をベースとして、より高品質な立体像を生成するための撮影および表示技術の研究開発を進めます。※1 インテグラル立体テレビ: 微小レンズ群からなるレンズアレーを撮影と表示の双方に用いて立体像を再現するテレビ

    将来の放送サービスを目指し、インテグラル立体テレビ※1の研究を進めています。立体像の高品質化に向けて、複数のカメラと表示デバイスを用いた、撮影および表示装置の多画素化技術を展示しています。

    ◉複数のカメラを用いたインテグラル立体撮影装置立体像の高品質化のために、複数のカメラを用いたインテグラル立体撮影装置を構築しました。今年は、昨年よりもカメラの数と、レンズアレーを構成する微小レンズの数を増やすことにより、約10万画素のインテグラル立体像の撮影を実現しました。

    ◉複数の表示デバイスを用いたインテグラル立体ディスプレー高品質なインテグラル立体像を再生するために、複数の表示デバイスを用いてそれらの映像を結合することにより多画素化する研究を進めています。今回は、昨年よりも高精細な表示デバイスを用いて、約10万画素のインテグラル立体像の再生を実現しました。

    立体像

    拡大光学系 複数の表示デバイスを用いた表示装置

    被写体

    撮影用レンズアレー 表示用レンズアレー

    視聴者

    複数のカメラを用いた撮影装置

    ・複数の表示デバイスの映像を結合・10万画素相当の立体像を表示

    ・複数のカメラの映像を結合・10万画素相当の立体像を撮影

    レンズアレー

    レンズアレー

    カメラ

    被写体

    撮影

    カメラレンズ

    撮像素子

    微小画像群(要素画像群) 微小画像群(要素画像群)

    表示素子

    超高精細表示デバイス

    表示

    高品質化を目的とした撮影・表示装置

    インテグラル立体テレビの基本構成

    立体像

  • 特徴

    今後の予定

    立体テレビ

    展示概要

    空間光変調器によるホログラフィーの基本原理

    立体像表示のためのスピン注入型空間光変調器ホログラフィーによる立体テレビを目指して17

    狭画素ピッチ・超多画素の空間光変調器の実現に向けて、微細加工プロセスの開発、および光変調素子のさらなる性能向上を目指します。

    ※1 空間光変調器: 光の状態(強度、位相など)を制御できる微小な光変調素子(画素に相当)を2次元アレー配置したデバイス※2 アクティブ・マトリクス駆動方式: 画素毎にスイッチング素子となるトランジスターを配置して画素の選択を行い、選択した画素のみを動作させる方式※3 トンネル磁気抵抗効果: 2つの磁性膜の間に絶縁膜を挟んだ構造において、絶縁膜に流すトンネル電流の方向によって電気抵抗値が変化する現象

    ● この研究の一部は、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)の委託研究「革新的な三次元映像技術による超臨場感コミュニケーション技術の研究開発」を長岡技術科学大学と共同で進めています。

    ホログラフィーによる将来の立体テレビを目指して、狭画素ピッチ・超多画素の空間光変調器※1の研究を進めています。今回、アクティブ・マトリクス駆動方式※2に対応した、低電流で動作する狭画素ピッチのスピン注入型空間光変調器を開発しました。

    ◉画素ピッチの狭い空間光変調器いろいろな方向から立体像を見るには、画素ピッチが非常に狭い超高密度の空間光変調器が必要になります。今回、スピン注入型空間光変調器の高密度化を進め、画素ピッチを従来の40%に狭めました。

    ◉低い電流で動作が可能な光変調素子低電流での動作を可能とするトンネル磁気抵抗効果※3を用いた、新しい光変調素子を画素とするデバイスを開発しました。各画素に流す電流方向によって光変調素子の磁化方向を制御する、スピン注入磁化反転で動作します。

    ・干渉縞を表示することでホログラフィー立体像を再生

    ・干渉縞を電気的に高速に書き換えることで動画を再生

    入射光

    立体像

    空間光変調器の機能

    干渉縞

  • 特徴

    今後の予定

    高度番組制作技術

    展示概要

    8K音響対応ラウドネスメーターの効果

    22.2マルチチャンネル音響ラウドネスメーター8K番組の高度な音響制作を支える装置の実用化に向けて18

    8K音響対応のラウドネスメーターの標準化をITU-R※2や(一社)電波産業会(ARIB)などの国内外の標準化団体で進めるとともに、実用化を目指します。※1 LKFS:ラウドネス値を示す単位※2 ITU-R(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector) :国際電気通信連合 無線通信部門

    8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)番組の音の大きさを、制作や送出時に人の感覚量にあったラウドネス値により適正に管理するためのメーターです。従来の5.1サラウンドやステレオとの互換性を保ち、22.2マルチチャンネル(以下、22.2ch)の番組の音の大きさを測定できる8K音響対応のラウドネスメーターを開発しました。

    ◉番組の音の大きさを客観評価ラウドネスとは人が感じる音の大きさのことです。ラウドネスメーターは、放送番組の音響信号に、耳の特性に基づいたフィルター処理と音の到来方向を考慮した重み付けを行うことで、ラウドネス値を計算します。放送局では、ラウドネスメーターを使って番組毎のラウドネス値をそろえることで、番組間の音の大きさを合わせることができるようになりました。

    ◉既存のラウドネスメーターとの互換性音の到来方向が水平面上にある5.1サラウンド番組やステレオ番組用のラウドネスメーターは実用化されていますが、8K音響対応のラウドネスメーターはありませんでした。そこで、既存のラウドネスメーターの重み係数に、上層や下層チャンネルの重み係数を追加することで、8K音響対応のラウドネスメーターを開発しました。22.2chの番組でも、5.1サラウンド番組やステレオ番組と同じ程度正確に、番組の音の大きさを推定することができます。

    ※1-24.0 LKFS

    番組全体のラウドネス値とラウドネス値の分散

    -24 -24 -24 -24 -24 -24 -24 -24

    1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

    レベルメーターに加えて

    -24.0 LKFS

    時間

    ラウドネス値の時間変化

    番組全体のラウドネス値を計算

    -26

    -20-24

    -19 -19

    -28 -28

    -21

    -27

    ドラマ①

    音楽番組①

    ニュース①

    ドラマ②

    音楽番組②

    ニュース②

    ドラマ③

    音楽番組③

    自然番組①

    ラウドネス値による規定がある場合

    ドラマ①

    音楽番組①

    ニュース①

    ドラマ②

    音楽番組②

    ニュース②

    ドラマ③

    音楽番組③

    自然番組①

    ラウドネス値による規定がない場合

    目標とするラウドネス値を規定することにより、番組ごとにチャンネル数が異なる場合でも音の大きさを合わせることができるようになります

    -24-24 -24 -24 -24 -24 -24-24

    ラウドネスメーターにより、人の感覚量にあった番組音の測定が可能になりました。

    -24

  • 特徴

    今後の予定

    高度番組制作技術

    展示概要

    多視点ロボットカメラ 新しい映像表現技術

    多視点ロボットカメラ多数のカメラを組み合わせた立体的な映像表現を目指して19

    多視点ロボットカメラの撮影映像および処理映像の画質をさらに向上させ、2020年東京オリンピックでの活用を目指します。※1 多視点映像:被写体をさまざまな視点(方向)から撮影した映像※2 インテグラル立体像:視聴のための特殊なめがねが不要で、上下左右に視差がある自然な立体像

    複数のロボットカメラを協調制御することで、動く被写体の多視点映像※1を撮影可能な多視点ロボットカメラを開発しています。今回、多視点ロボットカメラの実用化を目指して性能を向上させるとともに、被写体の動きをより分かりやすく捉えているカメラの映像に切り替えて表示する映像表現技術を開発しました。

    ◉多視点ロボットカメラカメラ台数の増加でより広範囲な多視点映像の撮影が可能になったほか、カメラの小型化、ケーブル本数の削減、処理映像の高品質化、映像処理速度の向上を実現し、より高度な多視点ロボットカメラを開発しました。

    ◉新しい映像表現技術スポーツ番組の制作者や解説者が、選手の動きや姿勢に応じたより分かりやすい視点の撮影映像に切り替えて立体的な映像表現をすることが可能です。

    ◉インテグラル立体テレビの撮像システムとして応用多視点ロボットカメラで撮影した多視点映像から、インテグラル立体像※2を生成できます。これにより選手の動きや姿勢をインテグラル立体テレビで表現することができます。

    選手の動きに応じてより分かりやすい視点の映像を生成

  • 特徴

    今後の予定

    高度番組制作技術

    展示概要

    素材バンクの概要と使用例

    効率的な番組制作を実現する素材バンクメタデータを利用した映像制作環境を実現20

    各要素技術の高精度化や頑健化を進めつつ、番組制作の現場と連携した実証実験などを通して、多様な要求に応えられるシステムの実用化を図ります。※1 センサーカメラ:照明の位置・強度情報を取得するために周囲環境の明るさを撮影するカメラ

    映像検索や映像加工などの番組制作作業を効率的にする技術を研究しています。従来は煩雑な作業により作成していた番組制作に必要なさまざまな付加情報(メタデータ)を、映像解析やセンサー技術を活用することで自動的に生成・付与する素材バンクを展示しています。

    ◉映像制作に便利な情報を自動的に生成素材映像を解析して画像特徴や対象物の名称などのメタデータを自動付与することにより、映像検索を簡単に実現することができます。また、カメラ姿勢や照明情報など高度な映像加工に必要なメタデータを、映像解析やセンサー技術により自動的に生成・付与します。

    ◉複雑な映像合成を簡単に実現映像合成には、カメラの動き、撮影時の照明、被写体の領域などの情報が必要です。ここでは、簡易なセンサーカメラ※1の情報を利用して撮影時の照明情報を自動生成し、自然な映像合成を実現しています。

    0010100101010110101001101011100100011001010010100010010110101100110101

    検索や加工に有益なメタデータ

    被写体名称、画像特徴被写体領域情報

    照明情報やカメラの動きなど

    素材バンク

    「夕日」で検索

    素材

    メタデータをメタデータを自動生成

    夕日のシーンにCGを合成したい

    メタデータを利用し検索

    センサ-情報

    映像

    メタデータを利用し加工カメラ姿勢センサー 照明推定用センサーカメラ※1

  • 特徴

    今後の予定

    高度番組制作技術

    展示概要

    双方向FPUの利用イメージ

    高信頼・高速な双方向FPU素材伝送にかかる時間を短縮21

    運用性の向上や、FPUを多段に接続して伝送するための方式検討を進めていきます。※1 FPU(Field Pick-up Unit):番組素材伝送用の可搬型無線伝送装置、野外の中継番組や取材映像の伝送などに広く使われている

    中継番組や取材映像を放送局へ無線伝送するFPU※1を双方向化し、映像ファイルの高速伝送やカメラの遠隔操作を実現する研究開発を進めています。受信品質や伝送の成否を送信側に送り返すことで、高信頼・高速な素材伝送を実現するシステムを展示しています。

    ◉伝搬路の品質に応じて変調方式を自動選択気象条件や潮位の変化、樹木などの障害物の影響により伝搬路の品質は常に変動しています。双方向FPUでは、受信信号の品質を計測して送信側に送り返し、送信側ではその結果をもとに伝搬路の品質に適した変調方式を自動選択します。この機能により、伝搬路の状況を確認するための設営時間の短縮や、良好な伝搬路品質での大容量伝送による伝送時間の短縮が可能になります。

    ◉効率的に誤り訂正・再送を実施従来のFPUは単方向伝送のため、強力な誤り訂正情報を常に付加して伝送していました。双方向FPUでは、誤りが発生したときに強力な誤り訂正情報を追加送信することにより、効率的に高信頼な誤り訂正を実現します。

    カメラ映像の伝送

    カメラ制御

    取材ファイル

    取材ファイルの高速伝送

    受信品質・誤り情報の報告

    取材現場 放送局

    編集室

    ニューススタジオ

  • 特徴

    今後の予定

    人にやさしい放送技術

    展示概要

    明瞭性の低い音声を認識する技術

    字幕付与のための不明瞭な音声の認識技術字幕放送の拡充に向けて22

    これまで音声認識を利用して字幕を付与することが難しかった番組への適用に向けて、より精度の高い音声認識技術の開発に取り組んでいきます。※1 復唱者:背景雑音の大きい環境で複数の出演者が自由に発話する情報番組やスポーツ中継などでは、番組の出演者とは別の話者が言い直した音声を  認識して字幕を制作※2 音響モデル:入力音声がどの母音・子音であるかを確率的に計算するモデル

    聴覚に障害のある方など多くの方が放送を楽しめるように、音声認識を用いた字幕制作の研究開発を進めています。これまで、情報番組の認識には復唱者※1が必要でしたが、番組音声の直接認識を目指して、背景雑音抑制技術と不明瞭な発音の認識技術を開発しました。

    ◉背景雑音抑制技術BGMなどの雑音が混入した番組音声を精度よく認識するシステムを試作しました。さまざまなBGMや雑音を事前に学習し、雑音が混入した音から認識対象となる音声だけを精度良く推定して認識します。

    ◉不明瞭な発音の認識技術情報番組では出演者同士が会話することが多く、発音が不正確になりがちです。放送番組から自動収集した会話音声のうち、正しく発音されていない単語を正確な発音に対応づけることで、認識精度が向上しました。

    アナウンサーの正確な発音認識単語こんにちは

    k o N n i ch i w a

    k o N ch i w a

    k o N ch i w a

    不正確な発音との対応を推定

    会話の不正確な発音

    正確に発音されない単語も認識可能

    不正確な発音モデルを学習

    音響モデル※2

    入力音声

    音声認識 認識単語列

    背景雑音抑圧正確に発音されず、背景雑音もある、情報番組の音声

    会話音声のデータベースを自動生成

    約1,000時間

  • 特徴

    今後の予定

    人にやさしい放送技術

    展示概要

    手話CG自動生成システム概要

    気象電文を用いた手話CG自動生成システム手話サービスの拡充を目指して23

    Web上での実験的サービスなどを通して、多くの方に評価していただきながら、より自然で使いやすいシステムを目指します。

    ※1 気象電文:気象庁防災情報XMLフォーマット形式電文※2 CG:コンピュータ・グラフィックス※3 定型手話表現:ろう者や手話通訳士の方々の意見を参考に作成

    ●この研究の一部は工学院大学と共同で実施しました。

    手話サービス拡充のため、気象電文※1などの外部データを用いて、気象情報の手話CG※2を自動で生成するシステムを開発しました。オンラインで受信した外部データにより、手話CGも随時自動で更新されます。

    ◉手話CGの自動生成電文として送られてくる定型化された情報に対応した定型手話表現を予め作成しておき、受信したデータ中の変化するパラメーター部分に挿入する手話を決定して、手話CGを確実に自動生成します。

    ◉自然な手話CGの生成常に定型表現をそのまま使用するのではなく、データの解析により、使用する単語やフレーズを適切に自動変更し、自然な手話表現にすることを目指しています。例えば、今日明日と雨が2日続くデータの場合には、「今日は雨、明日は雨でしょう」ではなく、「今日は雨、明日も雨が続くでしょう」と手話表現します。

    外部システム

    手話CG

    定型手話表現データベース

    手話単語・フレーズデータベース

    電文解析 手話決定

    2014060416031,4410,100,200

    2,4410, 030, 050, 070

    3,4410, +10, +20

    地域 今日

    気象電文(コード電文) 定型手話表現※3

    明日

    午前 午後

    予想最低

    予想最高

    0300

    ド電文)

    天 気

    0 070

    降水確率

    0 気 温

    (地域)の気象情報です。今日の天気は(今日の天気)、明日は(明日の天気)でしょう。降水確率です。今日午前中は(午前降水確率)%、午後は(午後降水確率)%、夜は(夜降水確率)% となっています。気温の予想です。-- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    %、は

    下線部分に挿入

  • 特徴

    今後の予定

    人にやさしい放送技術

    展示概要

    やさしい日本語への自動変換の仕組み

    ニュースをやさしい日本語にする自動変換技術やさしい日本語ニュースの制作を支援24

    自動変換品質の向上を進め、NEWSWEB EASY制作での活用を目指します。※1 NEWSWEB EASY:http://www.nhk.or.jp/news/easy/

    日本在住の外国人などを対象にしたやさしい日本語ニュース「NEWSWEB EASY」※1の制作支援の研究を進めています。やさしい日本語への書き換えは人手で行っていますが、人手による書き換え事例から得た知識を利用して、ニュースをやさしい日本語へ自動的に変換する技術を開発しました。

    ◉書き換え事例から獲得した知識を用いた表現の自動変換人手によるやさしい日本語ニュースへの書き換え事例から、統計情報を利用してやさしい日本語への変換知識を獲得し、これを用いてニュースを分かりやすい表現に自動変換します。

    ◉文の構造を利用した文分割長い文は分かりにくいため、文の構造を解析して短く分かりやすい文に分割します。

    NEWS WEB 遺伝子を記憶などをつかさどる海馬という部分に組み込みました。

    遺伝子を海馬という部分に組み込みました。 海馬は記憶などをつかさどる。

    ニュースの原文

    文分割

    統計翻訳による表現の変換

    やさしい日本語ニュース文

    変換知識

    組み込みました

    入れました

    ニュースの原文やさしい日本語ニュース

    遺伝子を海馬という部分に入れました。 海馬は記憶などをコントロールします。

    支援システム支援システム

    書き換え書き換え

  • 特徴

    今後の予定

    放送技術

    展示概要

    ショットメモリーを使用した制作例

    スマートクローズアップシステム静止画上のカメラワークで動画ファイルを出力25

    4Kや8Kスーパーハイビジョンに対応したシステムとして継続開発するほか、実際の撮影で生じる微細な振動などを再現し、幅広い映像表現の実現に取り組みます。●この研究は、武蔵オプティカルシステム株式会社と共同で進めています。●これは放送技術局と新潟放送局の展示です。

    デジタル機器の普及により、取材先から借用する写真や資料が、デジタルデータであることも多くなりました。本機は、デジタルの静止画上でパン・チルト・ズーム・ロールを実行し、影やモザイクなどの特殊効果を加え、動画ファイルとして出力するシステムです。

    ◉簡易な操作で、静止画上の高度なカメラワークが可能放送用ロボットカメラを踏襲したコントローラーによる直感的な操作で、静止画上でパン、チルト、ズーム、ロールといったカメラワークを実行できます。高度なカメラワークも、ショットメモリー機能により滑らかに実現でき、各ショットの時間もフレーム単位で設定可能です。

    ◉高解像度静止画データに対応し、ハイビジョンクオリティーを確保した動画ファイル最大8,192×8,192ピクセルの静止画を取り込み可能で、1,920×1,080ピクセルまでのズームイン(拡大)であれば、ハイビジョン解像度を確保した動画ファイルを出力できます。

    ◉特殊効果の付加により、効率的な映像制作を実現静止画に影やモザイクなどの特殊効果を加えることも可能です。テレビカメラで紙資料を撮影する従来手法と異なり、高品質で斬新な接写を実現できます。

    SHOT1

    SHOT2

    SHOT3

    素材 静止画データ(最大8,192×8,192ピクセル)

    システム機器 コントローラー

    SHOT1 SHOT2 SHOT3

    ZOOM IN TILT DOWN

    連番非圧縮静止画ファイル1,920×1,080 60fps ハイビジョン動画ファイル

    ショットメモリーパン/チルト/ロール

    ズーム

  • 特徴

    NHKエンジニアリングシステム

    展示概要

    NHK技術の活用と実用化開発の紹介社会に貢献するNHKの技術26

    NHKエンジニアリングシステムは、保有特許などのNHKの研究開発成果の周知・斡旋と、放送技術の社会還元を目指した実用化研究開発を進めています。NHKの特許技術と実用化に向けて開発中の技術の中から、広く利用していただける技術を展示しています。

    NHKが保有する特許・ノウハウのご利用についてのお問い合わせ先一般財団法人NHKエンジニアリングシステム

    〒157-8540 東京都世田谷区砧1-10-11 TEL (03) 5494-2400 FAX (03) 5494-2152URL: http://www.nes.or.jp/

    ◉8Kスーパーハイビジョンに関する技術・8KスーパーハイビジョンのMA※1スタジオや小型シアターに最適な「8K用音響透過スクリーン」・医療技術の革新が期待される「8Kスーパーハイビジョンの医療応用」

    ◉さまざまな分野で活用が期待される技術・ハイブリッドセンサーを用いた「全天周実写バーチャルスタジオシステム」・長遅延マルチパス環境でも大容量伝送が可能な「MIMO※2-OFDM※3用GI※4越えマルチパス等化器」・市販受信機で動作を確認できる「ハイブリッドキャストアプリ検証技術」・音声コミュニケーションをやさしく便利にする「音声加工・再生技術」

    ◉特許・ノウハウの技術移転NHKの研究開発成果は、業務用から民生用までの幅広い分野で活用されています。特許・ノウハウの利用に関するご相談も承っています。

    ※1 MA(Multi Audio):音声の編集作業※2 MIMO(Multiple-Input Multiple-Output):送信と受信の両方で複数のアンテナを使用する無線伝送方式※3 OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing):複数のキャリアを直交するように周波数軸上に配置した伝送方式 ※4 GI(Guard Interval):データ伝送の際に建物による反射などで前後して届いたデータと干渉しないように付与される冗長部分

    8Kスーパーハイビジョンの医療応用 全天周実写バーチャルスタジオシステム

  • 放送博物館

    ラジオ放送90年~放送が始まった頃~M

     1920年、アメリカ・ピッツバーグに世界最初のラジオ局KDKA局が誕生し、そのラジオ

    熱が世界中に広がっていきました。日本もそのラジオ熱の影響を受け、ラジオ放送局

    開局が望まれていましたが、1923(大正12年)年9月の関東大震災時、無線電信によって

    いち早く情報が伝えられ、その重要性が認められたことが、ラジオ局開局時期を早めた

    一つの要因になりました。

     1925(大正14)年3月22日、「JOAK、JOAKこちらは東京放送局であります」がラジオ

    放送の第一声でした。東京芝浦の旧逓信省電気試験所の支持柱(木柱)を借用して設置

    した傾斜型53mの送信アンテナから220Wで電波が発射されました。スタジオや機器室

    は隣接する東京高等工芸学校の図書館に作られました。6月1日には大阪放送局

    (JOBK)が斜め逆L型のアンテナから500Wで仮放送を開始し、7月15日には名古屋

    放送局(JOCK)が名古屋城の1角の西区南外堀町に本施設が整備された局舎から

    1KWで本放送を行いました。放送機はマルコーニ製で本館と別館があり、本館の2階に

    20坪と11坪のスタジオが整備されました。

     東京放送局は愛宕山に本放送施設が完成。鉄筋コンクリートの2階建て局舎に2基の

    アンテナ鉄塔と3室のスタジオが設けられ、7月12日から出力1KWで本放送を開始し

    ました。大阪放送局も翌年に上本町の局舎とアンテナが完成し、12月1日から出力

    1KWで本放送を開始しました。

     こちらではラジオ放送が始まった頃を、機器、文献資料、写真などで振り返ります。

    東京芝浦の仮放送所 大阪の仮放送所 名古屋放送局(東京高等工芸高校の図書館の1室) (呉服店の屋上)

  • 特徴

    視聴者サービス

    展示概要

    デジタル放送受信相談コーナーデジタル放送受信システムと放送通信連携サービスについてJ

    ●これは技術局の展示です。

    ハイブリッドキャストやNHKオンデマンドなど、放送通信連携サービスを紹介するとともに、デジタル放送や放送通信連携サービスの受信システムや放送サービスの高度化に向けた取り組みなど、デジタル放送に関するさまざまな疑問・質問にお答えします。

    ◉テレビをネットにつなごうテレビをインターネットに接続すると利用できるサービスや利用方法など、デジタル放送の受信システムから放送通信連携サービスまで説明します。

    ◉4K・8K 推進のためのロードマップ総務省「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合中間報告」で公表された4K・8K推進に向けたロードマップなど、放送サービスの高度化について説明します。

    ケーブルテレビ

    インターネット

    タブレットスマートフォン

    テレビ

    セットトップボックス

    ルーター

    衛星放送

    放送局

    地上放送

    通信連携サービス

  • ポスター展示

    P1

    P2

    P3

    P4

    P5

    P6高移動度酸化物半導体ITZOを用いた

    フレキシブル有機ELディスプレー製作技術大画面シート型ディスプレーの実現を目指して

    大画面シート型8K SHVディスプレーの実現に向けて、大画面化・多画素化に有効なバックチャネルエッチ構造の高移�