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手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 秋季号 Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 1 - 平成 29 年秋季号(Vol.69) 奉納演武写真・表の気 裏の気 多くを学ぶ・Twist and Shout 心ひかれる場所 健康の大事さ・稽古を終えて 靖国演武への道・Dan grading 天眞正自源流兵法之勉強会 アドベンチャー 第十四回靖国神社奉納演武大会 台風18 号の影響で朝から秋の雨が降る9 17 日、 14 回靖国神社奉納演武大会が遊就館隣の能楽堂 において開催された。 今年の演武奉納団体は、北辰一刀流玄武館・田宮 流居合術正麟館・武田流黒坂派古武術・神変自源流 居合術・和太鼓破魔・新陰之流・天眞正自源流そし て龍精空手道。 9 時:一同昇殿参拝、能楽堂に移動し開会式、天眞 正自源流 U.S.A. ノースカロライナ支部のデイヴィ ッド剣士の宣誓(日本語・英語)後、和太鼓の音が 雨に濡れる本殿に響き渡り各団体の演武の奉納が 開始された。 龍精空手は正午からの演武となった。陣容は昨年 と同様であったが、今年の演武には儀式四方拝での 四方割入りの動作と四方拝之サイ、打ち込みに変化 を入れた組棒そしてしめの形を入りとした変手柔 法が組み込まれた。 龍精の演武は、形・武器・組打ちが交互に出入し 12 の演目に一つの流れを持つ演出をとる。演劇活動 も行っているナレーションを担当した柿崎さんか らは、女性視点から「龍精はストーリー性を意識し た演武で構成されているので興味を持てます」との コメントがあった。 儀式 四方拝:四方割入り・四方拝サイ・櫂の手の奉納演武 毎年舞台の有終の美を成す流派の宗家あるいは 代表者などによる協和演武は、自源流皆伝抜之法形 (杉村・内記師範) ・武田流黒坂派(黒坂師範) ・北 辰一刀流夢想(小西宗家) ・自源流相伝抜之法形天 (上野景範最高師範) ・田宮流居合(妻木宗家) 龍精空手 (坂本教士) ・自源流抜之法形天眞之巻 (上 野童心宗家)が披露された。 能楽堂の舞台に真剣刀法の妙技が繰り広げられ る中にあって、空手の代表として舞台に立った坂本 教士は、ナイハンチ-ニーセイシ・一節棍・古流形 ホーエン(鳳焔)を披露、名立たる剣術の先生を前 に存在感を示した。 雨中とはいえ、英霊の御魂に参拝する人は多く、 いつの間にかに能楽堂周辺には多くの見学者が集 まり奉納演武の一挙手一投足の動きを熱心に見守 っていた。 午後3時、予定された全ての演武を終え盛会裏の うちに第 14 回大会が閉会された。

第十四回靖国神社奉納演武大会 - BIGLOBEryuseisouun/ryushu69_2017autumn.pdfRyushu (Ryusei Karate-Do) - autumn1 2017 time Vol.69 平成29年秋季号(Vol.69) 奉納演武写真・表の気

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  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 1 -

    平成 29 年秋季号(Vol.69)

    ● 奉納演武写真・表の気 裏の気

    ● 多くを学ぶ・Twist and Shout

    ● 心ひかれる場所

    ● 健康の大事さ・稽古を終えて

    ● 靖国演武への道・Dan grading

    ● 天眞正自源流兵法之勉強会

    ● アドベンチャー

    第十四回靖国神社奉納演武大会 台風18号の影響で朝から秋の雨が降る9月17日、

    第 14 回靖国神社奉納演武大会が遊就館隣の能楽堂

    において開催された。

    今年の演武奉納団体は、北辰一刀流玄武館・田宮

    流居合術正麟館・武田流黒坂派古武術・神変自源流

    居合術・和太鼓破魔・新陰之流・天眞正自源流そし

    て龍精空手道。

    9 時:一同昇殿参拝、能楽堂に移動し開会式、天眞

    正自源流 U.S.A.ノースカロライナ支部のデイヴィ

    ッド剣士の宣誓(日本語・英語)後、和太鼓の音が

    雨に濡れる本殿に響き渡り各団体の演武の奉納が

    開始された。

    龍精空手は正午からの演武となった。陣容は昨年

    と同様であったが、今年の演武には儀式四方拝での

    四方割入りの動作と四方拝之サイ、打ち込みに変化

    を入れた組棒そしてしめの形を入りとした変手柔

    法が組み込まれた。

    龍精の演武は、形・武器・組打ちが交互に出入し

    12 の演目に一つの流れを持つ演出をとる。演劇活動

    も行っているナレーションを担当した柿崎さんか

    らは、女性視点から「龍精はストーリー性を意識し

    た演武で構成されているので興味を持てます」との

    コメントがあった。

    ― 儀式 四方拝:四方割入り・四方拝サイ・櫂の手の奉納演武 ―

    毎年舞台の有終の美を成す流派の宗家あるいは

    代表者などによる協和演武は、自源流皆伝抜之法形

    (杉村・内記師範)・武田流黒坂派(黒坂師範)・北

    辰一刀流夢想(小西宗家)・自源流相伝抜之法形天

    空(上野景範最高師範)・田宮流居合(妻木宗家)・

    龍精空手(坂本教士)・自源流抜之法形天眞之巻(上

    野童心宗家)が披露された。

    能楽堂の舞台に真剣刀法の妙技が繰り広げられ

    る中にあって、空手の代表として舞台に立った坂本

    教士は、ナイハンチ-ニーセイシ・一節棍・古流形

    ホーエン(鳳焔)を披露、名立たる剣術の先生を前

    に存在感を示した。

    雨中とはいえ、英霊の御魂に参拝する人は多く、

    いつの間にかに能楽堂周辺には多くの見学者が集

    まり奉納演武の一挙手一投足の動きを熱心に見守

    っていた。

    午後3時、予定された全ての演武を終え盛会裏の

    うちに第 14 回大会が閉会された。

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 2 -

    奉 納 演 武

    儀式 四方拝(Gishiki Shihohai)

    那覇セイサン(NahaSeisan) ローハイ(Rohai) 四峰の棍(Shiho no Kon)

    テンシン(Tenshin) 組棒(KumiBo) しめの形-変手柔法(Shime-Juho)

    サンシール&ウーセイシ(Sanshiru-Useishi) トンファー基振り(Tonfa)

    古流テンショー(Koryu-Tensho) 佐久川の棍(Sakugawa no Kon) 古流ウンスー(Koryu-Unsu)

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 3 -

    表の気、裏の気

    鴻巣道場 錬士 五十嵐日出男

    私は今回、昨年の二題に加え四方拝サイと変手柔

    法を演武しました。四峰の棍と転掌は昨年以上に上

    手く表現出来る様稽古に精進しましたが、舞台上で

    心と体が噛みあわず満足出来る演武では有りませ

    んでした。サイの演武も何故もっとゆっくりと溜め

    てから振り出せなかったのか?一番不安だった変

    手柔法が思ったよりも良く表現出来た、しかしなが

    ら足が地に付かない状態で演武が終わった感じで、

    さらにビデオの撮影は不満足、持ち物を忘れたり等

    など散々な事が裏舞台で起こったのが今回でした。

    私は何故こうなったか考えてみました。

    それはもう4月から伏線が引かれていたのです。

    橋本二段の肩の調子がいまいちと云うことで変手

    柔法の練習が思うようにいかず、一人稽古でイメー

    第十四回靖国神社奉納演武大会があいにくの雨

    空の中開催されました。時折雨足が強くなる時間も

    ありましたが、それでもテントの中或いは傘をさし

    て立ち止まってくれた多くの方々にご覧いただき

    ました。靖国神社の英霊、天真正自源流はじめ剣術

    各流派の皆様そして龍精へ感謝の念を捧げます。

    さて第五回から参加させて頂き十回目の参加に

    成る龍精空手道ですが、以前、上野景範先生から「い

    ろいろな流派の参加がありますが、その内自然に淘

    汰されて行きますよ」と言うお話が有りました。

    その中で私たち龍精空手道が今回も参加を許され

    誇りに思う所です。

    ― 変手⑦柔法-雁下膝頭の流れ ―

    ジだけを頼りに励んでいました。それともう一題は

    四方拝サイの創作でした。初めは手に持たず四方の

    言霊を終えてからサイを始め様としたり、四方と斜

    め四方で八方に演武線を考えたり…、二題の事でず

    っと頭のもやもやは晴れませんでした。

    そんな状態の中の 8 月、坂本先生から橋本二段は

    那覇セイサンの演武を、そして四方拝サイの振りの

    流れと変手柔法への入りの映像をいただいた事は

    有り難かったです。それからの私はサイそして変手

    柔法の稽古に励みました。しかしながら、サイも柔

    法もなんとかなるだろうとの甘い考えと柔法が上

    手く出来なかったらどうしようという不安が交錯

    し心の奥底に漂っていたのです。恐らくこれが裏、

    負、陰の気?…だったのかもしれません。

    そんなこんなで残り僅かの一か月がアッと言う

    間に過ぎ、羽田へ熊本宗運道場の一行を迎えに行く

    日になってしまいました。しかしながら、裏(陰)

    の気を持った私にとって、車中での四方山話、ホテ

    ル到着後そして翌日の靖国神社で合わせの稽古を

    してもらった事により妙な緊張がほぐれ助かりま

    した。さらには、舞台上での柔法演武では、坂本先

    生から表、光の気?を注入されたのか、はたまた負

    の気を吸い取って貰ったのか?私は頭で考えるこ

    となく自然と身体が動いたのです。

    とは言うものの、その後の主題としたテンショー

    では身体が思うように動いてくれませんでした。

    多分その時、気のバランスが大きく崩れたものと思

    います。“無心、無我夢中……”、難しいものです。

    今回は不思議な感覚を体験しました。

    ― 変手②柔法-落し巻き肩入り身の流れ ―

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 4 -

    多くを学ぶ

    宗運道場 錬士 境 一美

    ・鯉口を切り、剣を払う抜き打ちの初太刀、切っ先

    を少し鞘に収め(輪転の妨げにならない程度の納

    刀)、左に一回転(輪転)し、切り倒した敵を見据え

    納刀。

    この一連の動作は、輪転の動作が入って居るにもか

    かわらず一秒未満で行われています。正に神速で

    す。

    私は、それらの動きを、変手法 9・19の半転・輪

    転の動き、あるいは形・転身に重ねて見ています。

    見えない動き、見せてご教授を

    尚武館で空手の稽古を行った後、上野最高師範か

    ら伺った話です。

    先生は、切り込む動作を指導している時、「膝の向

    きでリード……、思うに任せず……、“こうだ…ど

    うだ…”よく見ろ私の膝を!」と、檄を飛ばされた

    そうです。

    するとお弟子さんは、「袴で見えません」と正直に

    お答えになられたそうです。

    3方向へ動かす筋肉を瞬時に操作されている動作

    ですが……弟子の彼には確かに見えません

    …???

    そこで無理に結びつけるのではないのですが、私

    が靖国神社能楽堂の舞台に上らせて頂いた初回・二

    回目の頃です。今思いだせば赤面もの、自分で可笑

    しくて吹き出しそうになります。それは円滑で角が

    無く弾くような身体操作が全く身に付いて居らず、

    まるでロボットの様な一軸制をつないだ動きで 3D

    (立方体)の動きにはほど遠く、それを恥じらいも

    なく人前で演武をしたことです。その後私は、「英

    霊の皆様方今後なお一層修行に励みますのでしば

    しの御猶予を承りたく存じます。」と心の中で述べ

    去りました。

    天真正自源流兵法主催の「第 14 回靖国奉納演武

    大会」、龍精は 10回目の参加と記憶しています。

    武道としての守備範囲、存在認識等武道には変わり

    は無いと思いますが、参加団体の龍精空手以外は、

    剣術の流派で占められて居ます。

    さて自源流と私達龍精空手の巡り合いは稽古場

    所が同じだった春日部武道場で、そしてその時の経

    緯が、一般の武道には無い異質性を相互が感じ取っ

    た俗にいう嗅覚が働いたところが始まりで、その後

    上野景範先生のお母様が昔変わった空手(多分千歳

    強直先生…)を見た記憶があり、“ならば後ろを探

    れ!”となり、坂本先生との出会いへとつながり、

    そしてさらに、天真正自源流兵法の古文書(文献)

    を紐解いたところ「唐手第二代継承者 松村宗棍先

    生(琉球のさむらい)」の名が記載されている事が

    分かり、歴史の時空を超えた繋がりが確認され今日

    至っていると聞いています。

    残念ながら千歳先生のところにはそうした文献

    などの資料が、先の大東亜戦争もあり何一つとして

    残って居なかったようです。しかし、先師松村宗棍

    翁が天真正自源流兵法との深いつながりが明白な

    事実を知った私にとっては、靖国の英霊(246万柱)

    に対し感謝をしながらも靖国神社の舞台を通して

    これからもより多くを学んで行きたいと思います。

    神速の居合道

    敵の攻撃に対し

    て、相手の切っ先

    を制して瞬時に刀

    を抜き、切っ先三

    寸までの納刀の速さは 1/2秒(0.5秒)。上野最高師

    範は、それを 2回・3回と連続して神速の抜きと納

    刀を平然と動作します。それは剣の理法と半端では

    ない修練の賜だと思います。

    稽古の賜

    最後に結論を短く述

    べます。

    上野最高師範の右手

    親指の変形は進化と見

    ます。筋トレで筋繊維が

    太く増殖したのと同じ

    く必要に応じて関節が

    自源流兵法での「円運動」は、龍精空手の身体操

    作であるシメ・絞り・三つ腰を基にした動作「半転・

    輪転」に相当すると考えます。如何でしょうか?

    抜刀から納刀

    ・相手の切っ先を制し抜刀、輪転し(一回転)正面を

    見据え、再の攻撃を想定&二の太刀に備え乍ら

    徐々に納刀する様。

    増大したのです。その証拠に指の動きの制限、関節

    の痛み等の炎症は感じられず、なんら演武に支障を

    感じる所かなく、そこに尚一層の磨きがかかって居

    るのでしょう。

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 5 -

    Twist and Shout

    In Chito-Ryu karate we have several concepts we apply to our stances. We have shime (closing), or inward tension, applied to

    stances that include front stance and uchi-hachiji-dachi. Or there is hare (opening), used in stances that include shiko-dachi.

    There is also the more complex concept of “shibori.” The word comes from the verb shiboru, which means to wring, squeeze

    or press.

    Traditional Japanese shibori dyeing will use twisting or

    wringing of material to achieve its effects.

    Shibori is the name for the Japanese “resist-dyeing” technique, in which

    practitioners fold, crumple, stitch, plait, or pluck and twist cloth before

    dyeing, to create unique patterns – traditionally done in indigo.

    The idea of twisting should be employed in our karate stances. Not a

    simple or outward pressure, shibori is a tight spiraling pressure, usually

    applied to the legs, with the foot rotation initiating the spiraling force.

    Shibori can be applied to other karate techniques as well, such as the

    twisting karate punch.

    The concept is also used in the action of the hips. But how it is applied,

    I think, is more complex than usually imagined. Practitioners tend to

    think of the hip action during a reverse punch, for example, in two dimensions. Either the hip rotates with the punch, or it is

    delivered with a vibration. The hip action finishes with a kime (focus) and kiai (shout).

    So many karateka view the hips as moving along a horizontal plane, usually

    indicated in technical illustrations by curving arrows.

    But I believe the best hip technique is accompanied by an internal dropping

    action, where the body weight tries to collapse along a fall line. The hip doesn’t

    just swing in, it drops down towards the floor.

    The curving arc and drop work together to create a 3D downward spiraling force.

    The internal spiral is what the practitioner must cultivate to acquire more

    advanced technique.

    Most people view the hip action of a reverse

    punch as twisting along a horizontal plane.

    The best hip action combines a twist or vibration with a

    dropping feeling, creating a downward spiral of force.

    The internal dropping feeling is like a building rigged to implode,

    collapsing in on itself (rather than exploding outward). It is not achieved

    by squatting, but by releasing the “holding” tension of muscles, especially

    in the hip area.

    Easy to say; hard to do.

    So when we practise the hip technique of hakama-goshi, the tailbone

    should drop back in the final position. If you push the tailbone back to

    achieve this, this is incorrect. Instead, you must release the tension in your

    hips, so the tailbone rocks back naturally into this position.

    So true power in karate hip motion is achieved not by using more muscle power but by giving it up.

    —Peter Giffen _Ryusei Karate-Do Canada

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 6 -

    心ひかれる場所

    大阪 活心塾 魚本 好男

    あり「巳さん」が祀られています。その、めがね橋

    の左手に満願滝があるのです。

    「めがね橋の上から見るのも良し、橋をおりて橋脚

    のところから見るのも良し」なのです。

    橋の下に降りて行くと満願滝をはさんで山肌の右

    手に「役行者の像」、左手に「弘法大師」が祀られ

    ていています。以前、図書館で弘法大師が槙尾山で

    修行した記述を読んだ事がありますが、その滝にう

    たれたのかも知れません。

    満願滝は 50 メートル程の高さから「せせらぎ」の

    様に岩肌を流れ落ちる滝で、滝を囲むように周りに

    木々がはえ、水の流れ落ちる下には「水行」をする

    ような場所もあり違う世界を造り出しています。

    下界と 2 度から 3 度違う清らかな空気、山肌に生え

    る木々の息吹、上を見上げれば青い空。そんな自然

    を背景に 50 メートル程の高さから「せせらぎのよ

    うに流れ落ちる満願滝」。

    私には、この風景が良いのです。ここで雄大な自然

    のエネルギーをもらえる気持ちになります。

    現在、私は 63 歳のとしに成り、また長年流派にも

    入らなく自分なりに若い時に教わった千唐流空手

    を稽古してきました。

    最近になって自然界や人間が作った物から感じる

    ものが自分の中に生まれて来て、自分が「見たいな

    ぁ~ 行きたいなぁ~」と思った時に見に行くとこ

    ろが2ヶ所あります。

    満願滝弁才天

    私は大阪に住んでいる為、一つは大阪府和泉市にあ

    る満願滝です。そこは西国三十三箇所巡礼の一つ槙

    尾山施福寺の参道の横にあります。

    鳥居をくぐって行くと手水舎、真直ぐ歩いて行くと

    左手に本堂がありそこには弁財天が祀られていま

    す。そこをぬけて真直ぐ歩いて行くと長さ 20 メー

    トル程のめがね橋がありその先に立派な社があり

    ます。名前は判らないのですがきつねの像が一対

    魚本師範

    満願滝弁財天

    満願滝

    仁王像(金剛力士像)

    もう一つは、大阪府泉南市新達にある長慶寺の参門

    にある仁王像です。

    70 段位の石段を登ると参門に「あうん像」があり

    ます。

    いろいろな仁王像があると思いますがこの像は、写

    実的な形をしています。

    目は憤怒の形相をし筋肉が躍動し、腕、手のひら、

    指、足の太さは体にふつりあいに大きく腹、腕、足

    の筋肉が盛り上がって身構えた姿が悪い者は通さ

    ないという風な構えで左右に「あ像うん像」が立っ

    ているのです。あうん像は、仏師がイメージした形

    を表現していると思います。この像を造った仏師さ

    んは人間、仁王像という意味あいを理解されてこの

    像を表現されたのではないかと思っています。

    これを見て心で感じてから、空手の練習中自分なり

    にこんな風な立ち方で表現すれば良いのではない

    かとやってみると自然に手足が動き表現できるよ

    うに成ったのです。

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 7 -

    長慶寺

    いま想う事

    周りには、自分の知らない事があふれていると思い

    ます。

    いま想う事は、人それぞれ考え方からだの造り能

    力、みな違うので、その時のその瞬間に自分に合っ

    たものを自分で見つけだし最良の表現をすれば良

    いのだと思っています。

    何をするにもその人の「心地良い気持ち」でいられ

    ることが一番いいのではないかと、こころで想い体

    を動かす。「動く時は呼吸と共に動く」この言葉の

    偉大さが解って来た様な感じです。

    この世は自分という者を表現できる世界です。自分

    を見詰め直しいま持っている力を最大に出せるよ

    うに生活したいものです。

    健康の大事さを痛感

    鴻巣道場 弐段 橋本承男

    羽目になりました。今は大分回復しましたが、だま

    しだまし稽古させて頂いている状態で、五十嵐先生

    にはご迷惑をおかけしてしまっています。

    こうなってみると、怪我には注意しなければならな

    い、という至極当たり前のことを痛感いたします。

    ちょっとでも上達しようと思った結果、痛めて前よ

    り動けなくなっているのでは何のためにやってい

    るのか分かりません。

    一人で形の練習をしている分には大きな怪我はす

    まいと思っていたのですが、年齢も上がっているの

    に大きな油断があったなと思います。運動に怪我は

    付き物とは言え、防げる怪我もあるわけで、体が硬

    くなってきているのに、大した準備運動もせず強引

    な動作を行ったら、怪我をしない方が不思議だった

    かもしれません。

    今回の靖国演武会では、坂本先生から“肩を痛めて

    動けないなら那覇正整がよい”と勧めて頂いたとの

    こと、有り難く演武させて頂きました。出来は相変

    わらず未熟で申し訳ない限りでしたが、お蔭様で肩

    はだいぶ楽になって参りました。

    どうにかまた体が動かせるようになってきたこと

    に感謝しつつ、今度は余計な怪我をせずに少しずつ

    でも上達できるよう、かつ突き蹴りの威力を少しで

    も増すことができるよう、精進していきたいと思い

    ます。

    1年前の靖国演武会でバッ

    サイを演武させていただき

    ましたが、その練習中に肩を

    痛めまして、かれこれ1年ほ

    ど不自由していました。

    バッサイの前半に左手刀打ちから右貫手の連続が

    ありますが、これをどうにか1挙動でできないかと

    試行錯誤しておりました。自分で上手く打てたと思

    える時には、腰のあたりから手先へ上手く力が伝わ

    るような感覚があるので、それを頼りにナイハンチ

    の諸手突きの応用を考える等色々試したのですが

    今一つ上手くいきません。そこでつい力んでしま

    い、左手刀を打ちながら思い切り左肩を引いたとこ

    ろグキンと激痛が……後で病院で MRI を撮っても

    らったところ腱板の一部断裂と言われました。

    その時は意外とすぐに痛みが引き、特に腫れ上がる

    ことも無く、演武会も少し肩をかばう程度でさほど

    不自由も感じませんでしたが、しばらく経ったころ

    から徐々に悪化し出し、結局半年近くお休みを頂く

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 8 -

    靖国神社奉納演武大会 稽古を終えて

    宗運道場 四段師範代 甲斐 隆

    「艪を漕ぐ」という独自の技法があります。重量感の

    あるエークで兜を真二つに割るという最強の武器

    だと思います。

    エーク(七尺)対トンファー?

    右上に「法剛柔吞吐」の書があります。

    現在、世界 142 カ国、4,000 万人余りが空手人口を

    なし国際的にも空手は生涯スポーツとして息づい

    てきていると云われ盛んになってきています。

    古来より琉球では、唐手は秘密裡に、しかも武士階

    級のみの武(とくに首里手系)として門外不出的存

    在のものでありました。沖縄の空手の歴史は、中国

    拳法が沖縄に伝承されて出来たものではなく、琉球

    古来の「手」であったと口伝されているが、「手」が原

    種であり、これに中国拳法あるいは南方系の武術が

    加わって改良されたものとも云われております。

    松村宗棍の遺墨

    空手も源流をさか

    のぼれば、発祥頃は

    素朴な技法であっ

    たのではないだろ

    うかと思います。

    時代的な経過を経

    て、現代の素晴らし

    い闘争技術、武道に

    なってきたものと

    推察します。

    唐手二代目の武士

    松村宗棍は「天眞正

    自源流」の剣法を学

    ばれた優れた継承

    者であると伝えら

    れています。

    靖国神社奉納演武大会では必ず儀式形「櫂の手」が

    冒頭の演武に組まれております。

    それをしっかりと演武出来る様に日々備えて来ま

    した。最初はこの重い得物をどうやって操作する

    か?至る所にエークをぶつけながらの稽古でした

    が意外と棒と同じ感覚・身体操作を心がける事で馴

    染んでくれる様になりました。

    坂本先生の編集による第 14 回靖国神社奉納演武大

    会の付録の基本稽古 靖国通し稽古にその画像を

    収録して頂きました。今、

    その映像を何度も何度も

    繰り返し視聴しながら

    日々の稽古に活かせる様

    心がけております。

    これからも唐手継承に臨

    まれる坂本先生の足下に

    少しでも近づける様にま

    た先達の歴代継承者の

    方々に想いを馳せながら

    稽古に励んでまいります。

    特に、術理的に異なる武術の習得をされた事は唐手

    継承に大きな影響を為されたものと考えます。

    「手」とは琉球の人々の持つ原始的かつ素朴な技法

    で「徒手空拳」を沖縄特有の鍛錬方法で鍛えたもの

    と聞かされています。

    形を科学的に正しく反復練習することは勿論のこ

    と、巻藁、チーシィー、カーミー等の鍛錬器具の使

    用や村棒や沖縄相撲の伝統的スポーツも関係して

    いる様です。

    例えば「エーク」、沖縄の漁師が使う櫂。両手で持つ

    ので棒術と若干似ていますが、その形状から「切る」

    靖国演武 通し稽古

  • 龍 手(龍精空手道季刊誌) 平成 29 年 秋季号

    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 9 -

    靖国演武への道

    宗運道場 指導員 福田 脩

    をいく感覚の世界に行けなくなっていたようです。

    そういう感覚を身につける為に、色々とやってみま

    した。肛門を締めたまま移動する感覚を掴むため

    に、お尻にペンを挟んでペンを落とさないように形

    をやってみたり、棒の稽古の時に無意識に脇が開い

    てしまうのを防ぐ為に、肘をロープでしばって形を

    やってみたりしてみました。

    あと今回特に気をつけたのが上腕部と大腿部の外

    旋と内旋です。

    上腕部は特に内旋させないように気を付けました。

    大腿部は一説によると外旋すると土踏まずが形成

    され足が剛の状態になり内旋させると偏平足のよ

    うになり柔の状態になるそうです。その柔と剛を意

    識して形を稽古するようにしました。

    リューシャンというのは本当に不思議な形です。

    先生に形の流れを作ってもらってそれにそって見

    よう見真似でやっているのですが、練習していくに

    つれて身体の螺旋が感じとれるようになってきま

    した。特に胴体部分。そして;

    身体の中の何かが目覚めるような感覚。

    中丹田から技が飛び出てくるような感覚。

    身体の身体操作が裏表逆になるような感覚。

    このような不思議な感覚が湧いてくるような神秘

    的な形です。

    これからもこの形を道標にして古流への門に進ん

    でいきたいと思います。

    今年の靖国の演武は変

    に考えすぎる事も無く、

    思い切りやりきる事が

    できました。去年までは

    演武の途中に本殿から

    の突込みが気になって

    しまい、流れが止まって

    しまう事もありましたが、今年はそういう突っ込み

    も無く、去年との違いを見せてやる!的な感じでき

    ましたので、今出来る精一杯の事を思い切りぶつけ

    てみました。おかげさまで次のステージへ進めそう

    です。

    今年の演武の形は苦手なローハイだったのですが、

    なんとか演武出来るレベルにもってくる事ができ

    ました。最初は案の定行き詰まってしまいどうにも

    こうにもならなくなってしまったのですが、そうい

    う時に稽古でクーサンクーとリューシャンを習う

    機会があり、特にリューシャンの形によって形の進

    むべき道が見えました。

    リューシャンは古流への架け橋だと聞いたことが

    ありますが、まさにそんな感じで、目の前の色々な

    考えや理論などが濁流となって流れる川が道を塞

    いでいた所にすっと橋をかけてくれて向こう岸へ

    渡してくれた!そんな感じです。

    最近の私は知識や理論に頼りすぎてしまい、その上

    昇 段(平成29年度 9月)/ Dan Grading (September 2017 )

    【四段師範代 Yon dan】 【参段指導員 San dan】 【弐段準指導員 Ni dan】

    Ashley Mackellar

    アシュリー マッカラー

    Australia

    Chris Dean-Jones

    クリス ディーン ジョーンズ

    Australia

    Jessica Patman ジェシカ パットマン

    Australia

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    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 10 -

    【初段 Sho dan】

    Darren Syme

    ダーレン シム

    Australia

    Jayden White

    ジェイデン ホワイト

    Australia

    Jayden White

    ジェイデン ホワイト

    Australia

    Paul Devries

    ポール デボレイズ

    Australia

    Charles Hardy

    チャーレス ハーデイ

    Australia

    Kynan Davies

    キャナン デイビース

    Australia

    Daniel Hamid

    ダニエル ハメイド

    Australia

    Liam Kennedy

    リアム ケネデイ

    Australia

    天眞正自源流兵法之勉強会

    ― 天眞正自源流兵法相伝書解析 ―

    【歩法三則】

    自源流に於ける「歩法」は、大きく分けて三法であ

    り、1 に踏足、2 に円足、3 に跳足である。何れの

    歩法に関しても、その内容は「気就之伝授」であり、

    説明を受けなければ理解する事ができない秘法で

    ある。

    1、第一の歩法は/踏足(踏歩)とは、自然な歩行

    状態を離脱する為、最終形態に予め転じた足の状態

    を顕すである。この踏足速歩は、踏足裏の足転優先

    が元となっているものであり、そこに転じていく過

    程で、全ての諸動作が従って行く事によって、法形

    としての昇華が得られるものである。

    2、第二の歩法/円足(円歩)とは、踏足によって

    身体変化の離脱を足裏より起こす事を優先する法

    を会得した後、前後左右に転じていた踏足を円転に

    駆使する動作法を「円足・円歩」と云う。この円足

    速歩刃、足裏優先で動作を起す状態の変化であっ

    て、膝と腰への連動を優先する事にある。

    第 14 回靖国神社奉納演武大会の翌日尚武館での

    稽古の折、上野先生から「天眞正自源流兵法・講和

    記録」をいただきました。私はその時、“剣の術理

    の奥深さを勉強し次のステージに上る足掛かりと

    せよ!”との示唆と拝察しました。

    今季号より「天眞正自源流兵法之勉強会」の欄を設

    け、「剣の術理・思想」を共に勉強していきたいと

    思います。先ずは足元を作る基本で重要な「歩法」

    から出発していきます。

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    Ryushu (Ryusei Karate-Do) 2017 autumn time Vol.69 - 11 -

    3、第三の歩法/跳足(跳歩)とは、踏足円歩の歩

    法三則目であって、本動作を自覚する事で、電光を

    始めとする円連至極の一文字水平動作に高さの変

    化を加え、跳躍による剣線の縦横無尽を求める。

    歩法三則は、自源流開祖瀬戸口備前直伝による

    「気就之伝授」であって、元来、家秘一子相伝の口

    伝である。

    故に、この教えを厳守して稽古修練を実践すれ

    ば、遥かなる頂きに到達する事もできると信じてい

    る。

    師範家といえども、現時点で常に心の奥底にこの

    教えを持って剣を修練しているのであるから、本日

    教示する事の重要性は、五体成熟などを始めとする

    兵法の基礎を十分に心得て実践する事が大切であ

    る。

    理解を得る事無く修練すれば、百害あって一利な

    し・・の教えであるので、十分な精査も必要であり、

    第一の歩法である「踏足速歩」の要件を満たしてか

    らの修練が望ましい事は言うまでもない。

    上記の修練は、法形と共にあり、法形そのもので

    ある事を忘れてはならない。法形を術にまで高め

    る・思考 ⇒ 踏足 ⇒ 円足 ⇒ 跳足 ⇒ 法形 ⇒ 剣

    法 ⇒ 自在剣 ⇒ 進離橋 ・の段階による修練は、

    自己の内省を高め、その為には、剣法そのものの形

    による技術的解釈を離れなければならない。

    技術技法(即ち形)は、どこまで行っても「形」

    であって、くどい様であるが、形の要素は、流派全

    体像の三割程度に過ぎないものである。

    故に、開祖瀬戸口備前守は、形の先にあるものを

    暗示する為、多くの教えを残したのである。

    【空手・歩法】

    「基本技法理論 26」のテキストP.27-28、そして継

    ぎ足・踏み換え・交叉歩の崩れ三歩法を持って「歩

    法三則」の内容を学習してください。

    力必達 アドベンチャー 適しているのかも知れません。とはいうものの、あ

    なたは二つのword “アドベンチャー”と“チャレ

    ンジ”のどちらを選びますか?と質問されたとする

    ならば、どうでしょうか?私はアドベンチャーを選

    びます。

    さて、靖国演武を前にしたある日、カナダのPeter

    Giffen 錬士から「面白い映像がありますよ…感想も

    …」とのメールがありました。私は早速それを開き

    見ました。するとそこには久しぶりに見る某宗家の

    演武の映像があったのです。彼は四人との掛け合い

    の後、「ガンフー」と呼称し 1 分弱の型演武を披露

    しました。その時の私の感想は“いつも安全策だな

    ー…、そんなもんじゃないでしょー”と溜め息をつ

    きながら、“もっと技の奥へ踏み込むべき…、冒険

    しようとする心が見えないなー……、ガンフーに失

    礼……”でした。

    話があっちこっちへ行きますが、それは 10 数年

    前のことです。ある指導員がローハイの形を演じた

    ところ、周りから“白鷺じゃなくてガーガー鵞鳥だ

    ぞ”との声がでて一同大笑いをしたことがありまし

    た。何の悪気もなく、ただドタドタと重たそうな動

    きを揶揄(やゆ)しただけだったのですが、演じた

    本人はどうゆう分けか納得しその姿が面白くそし

    て可笑しかったのを覚えています。他にも形意五形

    に関する笑い話はいくつもありますが、ここで何を

    今年の靖国演武は“苦しかった”の一言です。と

    いうのも準備稽古の期間がわずか 2 か月しかなく、

    当日も膝の突然の抜け崩れに不安を抱いていたか

    らです。

    その 2 か月前、正直に言って、自分を偽り楽な動

    きで演武をまとめようと思っていました。しかし、

    それではこれまで修業してきた自分自身を裏切り

    惨めな気持ちだけが残る…、ならば……と思い直し

    たその時……フッと頭に浮かんだのが“冒険”の言

    葉でした。

    冒険とは「危

    険を承知(不成

    功を覚悟の上)

    で行うこと。」、

    と辞書にあり、

    普通一般的なら

    ば、偉大な自然

    に挑む冒険家の

    スリル満点の

    “冒険”をイメージします。しかしながら私の冒険

    は、危険な難所はあるけれども日帰りで楽しめる山

    登りをする程度のモノで、冒険家の冒険に比べれば

    論外です。ですから冒険というよりも挑戦の言葉が

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    言いたいかのかというと、それは形と向き合う姿

    勢そして心構えです。簡潔に言えば「型=□」では

    なく「形=∞」を演じるということです。

    私は、空手・形はいくつもの顔とロマン(roman)

    を持つ、が持論です。そこで一句;

    “空手道(みち) ロマンを夢見 アドベンチャー”

    私は今回、変手柔法そして協和演武では前形にナ

    イハンチ・ニーセイシ、武器は一節棍(杖)、古流

    形は「鳳焔(ホーエン)」を演じました。

    「生きる?死ぬ? それがなんだというんだ 宇

    宙のなかに人生などいっさい無だ!ちっぽけなご

    みなのだ!」。これは手塚治虫氏の「火の鳥 鳳凰

    編」の一節です。

    お粗末でした。

    追記。一節棍は、杖

    の先にヌンチャク

    をくっつけたら面

    白いのではないか

    な?の発想から作

    りだしたもので、

    30 年前の舞台演武会で、ローハイとジャワダン

    ス・孔雀の舞との合同演武は素晴らしい思い出とし

    て残っています。ローハイは鶴・白鷺そしてチント

    ウは鷹・鷲の形意を持った形ですが、その先に想像

    とはいえ「火の鳥」がイメージできる形があるとな

    れば……どうでしょうか?

    大東流柔術・富士流の菅原月洲先生から合気術・杖

    を習ったころ(1973 ~)から考えていました。

    今回は脇構えから短木をどのように放つかにしぼ

    って演じてみました。普段は置いてあるだけで振る

    事は無いのですが、これを機会に三節棍と共に振る

    時間を持ちたいと思っています。

    【靖国演武DVDの感想】

    何故 10 年間靖国の舞台に立ち続けられたのか?

    坂本先生のおっしゃる通り松村宗棍を介して自源

    流との繋がりを知り、そして日本刀の凄まじさを目

    の当りにし、しかし其のままにして置かずその日本

    刀と戦える様に龍精空手を変革してこられました。

    先生は必ず行動を起こしています。

    さらに上野先生とお話しした際「剣術の最終目標は

    相手を倒す事。死ぬ事も含めて。それを必死に稽古

    していく中で真実が掴めるのです。」と仰っていま

    した。 我々龍精も道は違えども同じ頂きを求めて

    います。(五十嵐日出男)

    絶景の中を渡る「角島大橋」:山口県下関市豊北町の角

    島と本土とを結ぶ、全長は 1,780m。自然と見事に調和

    した橋の造形美もさることながら、目を奪われるのは

    海の色!天気が良ければ橋のたもとから海岸に沿って

    見事なまでのエメラルドグリーンの海が広がります。

    大分県・九重“夢”大吊橋:鳴子川渓谷の標高 777m地

    点に架かる長さ 390m、川床からの高さ 173mで、とも

    に日本一の規模を誇る人道専用吊橋。橋の上からは日本

    の滝百選に選ばれた震動の滝の雄滝や雌滝、紅葉で有名

    な九酔渓の絶景を眺めることができます。(福田 脩)

    龍精空手道季刊誌

    龍手/Ryushu

    http://www.ryusei-karate.com/

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