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第 13 回 国家資格 キャリアコンサルタント試験
厚生労働大臣登録試験機関
特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会 〒105-0011 東京都港区芝公園 1 丁目 6 番 8 号 泉芝公園ビル 5 階 TEL 03-5402-4688
特定非営利活動法人日本キャリア開発協会
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町 2 丁目 14 番 5 号 KDX 浜町中ノ橋ビル 4 階 TEL 03-6661-6221
★注意事項★ 1.本試験の出題形式は、4 肢択一式 50 問です。 2.解答用紙に受験番号・氏名を記入し、受験者シール(バーコードシール)1枚を解答用紙の指
定の位置に必ず貼付してください。記入漏れおよび貼り忘れの場合は採点されません。 3.試験中は、受験票、腕時計(腕時計型ウェアラブル端末の使用は不可、音を発しないもの)、
筆記具(黒の鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム)以外のもの(定規、メモ用紙、筆記用具
入れ等)は机上に置かず、カバンの中などにしまってください。黒の鉛筆またはシャープペンシ
ル以外の筆記具を使用した場合はマークシートの読み取りができません。
4.受験票は、机上の通路側に見えるように置いてください。 5.試験室内では、携帯電話・スマートフォンなど全ての通信機器および電子機器、時計のアラー
ム等、音の出る機器は使用禁止です。必ず電源を切り、カバンの中などにしまってください。 6.試験中は、乱丁・落丁・印刷不鮮明に関する質問以外はお受けできません。 7.不正行為があったときは、すべての解答が無効となります。 8.解答用紙の注意事項は、必ずお読みください。 9.試験終了の合図が告げられたら、直ちに筆記具を置き、試験監督者の指示に従ってください。 10.その他、試験監督者の指示に従ってください。従わない場合は、失格となります。
【退出時の注意事項】 1.試験開始後30分経過した時点で途中退出できます。途中退出する場合には、挙手し、試験監督
者の指示に従ってください。問題用紙はお持ち帰りください。 2.試験終了時刻5分前からは退出できません。試験終了後、試験監督者が解答用紙を回収しますの
で、着席したまま静粛にお待ちください。
無断転載・無断複製を禁ず
学科試験 問題用紙 実 施 日 ◆2 0 1 9 年 1 1 月 3 日 ( 日 )
試 験 時 間 ◆10: 30~ 12: 10( 100 分 )
○本試験の正答は2019年11月5日(火)の10時以降、以下の登録試験機関のウェブサイトに掲載します。 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会 https://www.career-shiken.org/past.html 特定非営利活動法人日本キャリア開発協会 https://www.jcda-careerex.org/past.html
○ 2019年12月13日(金)(予定)に、受験者全員に合否通知書を送付いたします。 ○ 合格者は、以下の登録試験機関のウェブサイトに受験番号を掲載してお知らせします。 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会 https://www.career-shiken.org/result.html 特定非営利活動法人日本キャリア開発協会 https://www.jcda-careerex.org/result.html
☆☆ 解答に際しての注意事項 ☆☆
1.試験問題については、特段の指示のない限り、2019年 4月 1日現在で施行されている法令等
に基づいて解答してください。
2.4 つの選択肢の中から答えを 1 つだけ選び、その番号を解答用紙の解答欄の位置に鉛筆また
はシャープペンシルでマーク(均一に濃く塗りつぶす)してください。マークした箇所が読み
取れない場合は採点されません。また、2箇所以上マークした場合も採点されません。
《試験問題で使用される用語について》
◎ 「相談者」とは、自らの進路相談、職業相談、人事労務に関する相談などキャリアに関する
相談に来た人のことを指し、問題文では「クライエント」と同意語として使用しています。
◎ 外国人名は姓をカタカナで示し、( )で欧文表記をしています。
◎ 次の法令に関する名称について、問題文では略語を使用しています。
・雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律:男女雇用機会均等法
・労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律:労
働施策総合推進法
・短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律:パートタイム・有期雇
用労働法
マークシート塗りつぶし例 良い例 悪い例① 悪い例② 悪い例③ 悪い例④
1
問1 「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し概要 」(厚生労働省、2018 年 3 月)で示
された、「キャリアコンサルタントが担うべき役割の拡大・深化」に関する次の記述のう
ち、不適切なものはどれか。 1.仕事と治療の両立等の、キャリア形成上の具体的な課題解決への貢献。
2.代表的な精神的疾病の症状を理解した上での、疾病の可能性のある相談者への診断の告知。
3.職業生活設計に即した学び直しの具体の機会への結びつけ、そのキャリア形成上の活用等の
ガイダンス。
4.企業の人材育成方針を踏まえた、企業内での効果的なキャリア支援の仕組み(セルフ・キャ
リアドック等)の整備、担い手としての役割発揮。
問2 「男女共同参画白書 令和元年版」(内閣府)で述べられた、わが国の女性の就業状況に関
する次の記述のうち、適切なものはどれか。 1.わが国の女性の生産年齢人口の就業率を過去 10 年でみると、ほぼ横ばいである。
2.平成 29 年の調査によると、わが国の女性の生産年齢人口の就業率は、OECD 諸国の中では
高く、35 ケ国中 3 位である。
3.平成 28 年の調査によると、女性が職業を持つことに対して、「子供ができてもずっと職業を
続ける方がよい」と答えた人の割合は、男女とも 5 割に達していない。
4.平成 30 年の調査によると、女性の非労働力人口のうち、就職を希望しているにもかかわら
ず現在求職していない理由としては、「出産・育児のため」が最も多くなっている。
2
問3 キャリアコンサルタントの守秘義務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1.キャリアコンサルタントに課せられる守秘義務の範囲は、クライエントの氏名・年齢・職業
に限られる。
2.キャリアコンサルタントは、守秘義務の観点から、面談の終結後直ちに安全な方法で全ての
ケース記録を破棄しなくてはならない。
3.キャリアコンサルタントは、その業務に関して知り得た秘密を、キャリアコンサルタントで
なくなった後においても漏らし、または盗用してはならない。
4.キャリアコンサルタントの守秘義務は、キャリアコンサルタント個人の努力義務であり、 法的根拠はない。
問4 職業能力開発促進法で定められているキャリアコンサルティングに関する次の記述のう
ち、誤っているものはどれか。 1.この法律において「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計
又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいう。
2.この法律において「職業能力」とは、職業に必要な労働者の能力をいう。
3.事業主は、労働者が自ら職業能力の開発及び向上に関する目標を定めることを容易にするた
めに、業務の遂行に必要な技能及びこれに関する知識の内容及び程度その他の事項に関し、
情報の提供、キャリアコンサルティングの機会の確保その他の援助を行う。
4.公共職業能力開発施設の長は、公共職業訓練を受ける求職者が自ら職業選択を行えるよう、
キャリアコンサルタントを選任し、相談の機会を確保するように義務付けられている。
3
問5 「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」(独立行政法人労働政策研
究・研修機構、2018 年)における、キャリアコンサルタントの活動状況に関する次の記
述のうち、適切なものはどれか。 1.キャリアコンサルタントとしての能力の維持・向上のために行っていることで多かったのは、
「相談実務の経験を積む」と「キャリアコンサルティングに関する研修会・勉強会等への参
加または実施」である。
2.キャリアコンサルタントの現在の主な活動の場で最も多いのは「学校・教育機関」である。
3.キャリアコンサルタントとしての就労状況をみると、契約社員などの非正規社員が最も多い。
4.キャリアコンサルタントとして現在活動していない人の割合は、50%を超えている。
問6 ホール(Hall, D. T.)が提唱したプロティアン・キャリアと伝統的キャリアの対比に関す
る次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.伝統的キャリアの主体者は組織であり、プロティアン・キャリアにおいては個人である。
2.伝統的キャリアにおいて重要なアダプタビリティ側面は組織関連の柔軟性であり、プロティ
アン・キャリアにおいては仕事関連の柔軟性である。
3.伝統的キャリアにおいて重要な態度側面は仕事満足感であり、プロティアン・キャリアにお
いては組織コミットメントである。
4.伝統的キャリアにおいて核となる価値観は昇進や権力であり、プロティアン・キャリアにお
いては自由や成長である。
4
問7 シャイン(Schein, E. H.)が提唱する 3 つのサイクルの相互作用モデルに関する次の記述
のうち、サイクルとして不適切なものはどれか。 1.生物学的・社会的サイクル
2.人生・ライフサイクル
3.仕事・キャリアサイクル
4.家族関係サイクル
問8 キャリアやカウンセリングに関する理論を学習する意義として、最も不適切なものはどれ
か。 1.理論を知っていることで、キャリアコンサルティングの進め方に応じてどのようなことが起
きるかという結果が予測でき、カウンセラーの意図的な行動が可能になる。
2.理論は、クライエントやクライエントを取り巻く環境・状況についての仮説を構築する(見
立てる)際の基盤となる。
3.理論を学習することにより、キャリアコンサルタントが経験や勘だけに頼らずに、クライエ
ントに対してより適切な支援が可能となる。
4.キャリアコンサルタントがクライエントに対し、自分はこの理論に基づいてこのような発言
をしていると伝えることで、クライエントとの関係構築が促される。
5
問9 サビカス(Savickas, M. L.)によるキャリア・アダプタビリティの 4 つの次元に関する 次の記述のうち、不適切なものはどれか。
1.キャリア関心(Career Concern)とは、未来志向、つまり未来に向けて備えることが重要で
ある、という感覚のことである。
2.キャリア統制(Career Control)とは、人々が自らのキャリアを構築する責任は自分にある
と自覚し、確信することを意味している。
3.キャリア好奇心(Career Curiosity)とは、自分自身と職業を適合させるために、好奇心を
もって、職業にかかわる環境を探索することを意味している。
4.キャリア冒険心(Career Risk-taking)とは、結果がどうなるかわからない場合でも行動す
ることを恐れないことを意味している。
問 10 クランボルツ(Krumboltz, J. D.)の理論に関する次の記述のうち、最も適切なものはど
れか。 1.「未決定」は、新しい学習をもたらすために必要な望ましいものであると考えた。
2.キャリアは偶然によって不規則に変化するという視点を、バタフライ・モデルを用いて示し
た。
3.人生の出来事の視点からみて「トランジション」への対処プロセスを提唱した。
4.キャリアをとらえる「外的キャリア」、「内的キャリア」という 2 つの軸を提唱した。
6
問 11 レビンソン(Levinson, D. J.)が提唱した過渡期に関する次の記述のうち、不適切なもの
はどれか。 1.成人への過渡期は、未成年時代の世界から離れはじめ、そこで形成した自己を見直して修正
すると同時に、おとなの世界の可能性を模索し、成人の生活のための暫定的選択を試してみ
る時期である。
2.30 歳の過渡期は、成人期最初の生活構造を変える時期で、成人期に入って最初に築いた生
活構造の持つ欠陥と限界を解決し、もっと満足のいく生活を築く土台を作り上げる機会を与
える時期である。
3.人生半ばの過渡期は、ライフサイクルで最も充実した創造的な季節であり、自己の内部や外
の世界との戦いが終わり、安定を得る時期である。
4.老年への過渡期は、中年期の奮闘に終わりを告げ、来たるべき時期を迎える準備をする時期
である。
問 12 発達課題に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.スーパー(Super, D. E.)は、職業についての希望を形づくり、明らかにし、実践していく
ことが探索段階の発達課題であるとした。
2.シャイン(Schein, E. H.)は、仕事およびメンバーシップの現実を知って受けるショックに
対処することが、基本訓練期の課題の一つであるとした。
3.エリクソン(Erikson, E. H.)は、成人期においては「親密性」、「世代性」が主たる発達課
題であり、人生の最終的な発達課題を「統合性」であるとした。
4.ギンズバーグ(Ginzberg, E.)らは、諸活動の減退と退職を、解放(衰退、下降)段階の発
達課題であるとした。
7
問 13 シュロスバーグ(Schlossberg, N. K.)の理論に関する次の記述のうち、不適切なものは
どれか。 1.人は、生涯を通じて様々な転機や変化を経験すると考えている。
2.転機や変化は、必ずしも予測できるわけではないと考えている。
3.人それぞれが、その人独自の転機を経験していると考えている。
4.期待していたものが起こらなかったことは、転機とは考えない。
問 14 発達障害者の就業支援に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.発達障害のある人には、日常生活を普通に営むことにも生きにくさと苦痛があることを充分
に理解することが、支援を行う上で重要である。
2.発達障害者に対する就業支援においては、企業に対し障害特性の理解を求めるとともに、 必要な環境調整を実施することが重要である。
3.発達障害者は、診断名が同じであれば特性や生活スキル、ニーズはほぼ同様であり、過去の
事例などを参考に定型的な支援を提供することが基本的なポイントとなる。
4.ハローワークにおける障害者トライアル雇用の制度は、療育手帳や精神障害者保健福祉手帳
の対象でない発達障害者にも適用される場合がある。
8
問 15 厚生労働省が行っているフリーターの現状に関する若者への周知・広報事業において示さ
れた、フリーターの特徴やそれを取り巻く状況に関する次の記述のうち、不適切なものは
どれか。 1.正社員と比較し、勤務先による訓練の実施率が低い状況にある。
2.企業によっては、採用の際に「フリーターは職業意識が不足している」と評価する場合があ
る。
3.フリーターである期間の長さと正社員への転換の難しさには、関連は見られない。
4.フリーター経験で得たことを明確に説明できれば、企業によっては、採用の際にそのことを
プラスに評価する場合がある。
問 16 「平成 30 年版 労働経済の分析」(厚生労働省)で述べられた、わが国の能力開発をめぐ
る状況に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.国際比較によれば、能力開発の実施率が高い国の方が、労働生産性の上昇率は高い傾向にあ
る。
2.国際比較によれば、わが国では女性の OJT の実施率が低く、OECD 平均を下回っている。
3.ある業務を遂行するに当たって労働者の能力不足に直面している企業の割合は、OECD 諸
国の中で日本が最も高い。
4.国内総生産(GDP)に占める企業の能力開発費の割合は、米・仏・独・伊・英の 5 カ国と比
べて日本が最も高い。
9
問 17 「平成 30 年度 能力開発基本調査」(厚生労働省)の企業調査の結果に関する次の記述の
うち、適切なものはどれか。 1.正社員、非正社員とも、職業能力評価の処遇への関連づけについて、「処遇に関連づける」
又はそれに近いとする企業の割合は、過半数に満たない。
2.正社員、非正社員とも、能力を高める教育訓練の対象者として、「選抜した労働者を重視す
る」又はそれに近いとする企業が約 8 割と大半を占めている。
3.正社員、非正社員とも、教育訓練について、「OFF-JT を重視する」よりも「OJT を重視す
る」又はそれに近いとする企業が多い。
4.教育訓練休暇制度の導入状況は、「導入している」とする企業が約 8 割と大半を占めている。
問 18 職業能力開発促進法において規定されている職業能力開発推進者に関する次の記述のう
ち、誤っているものはどれか。 1.職業能力開発推進者は、常時雇用する労働者数の規模にかかわらず、事業所ごとに専任者を
1 名選任しなければならない。
2.平成 30 年 7 月の職業能力開発促進法施行規則等の改正によって、職業能力開発推進者を
「キャリアコンサルタント等の職業能力開発推進者の業務を担当するための必要な能力を
有する者」から選任するものと規定された。
3.職業能力開発推進者の担当すべき職務の一つは、事業内における職業能力開発計画を作成し、
その実施を図ることである。
4.人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース)の利用
においては、職業能力開発推進者の選任が要件とされている。
10
問 19 教育・研修に用いられる技法や形態に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.討議法とは、参加者が討議によって課題を掘り下げていく方式である。
2.e-ラーニングとは、パソコンを使用した集合研修のことである。
3.ロール・プレイング法とは、参加者が役割を与えられ、それを演技していく方式である。
4.ブレーン・ストーミング法とは、参加者が自由にアイデアを出し合い、刺激し合う方式であ
る。
問 20 コース別雇用管理での採用に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1.雇用機会均等の観点から、総合職の採用は男女同じ数を採用しなければならない。
2.女性の雇用を優先する観点から、一般職を女性に限定して採用することができる。
3.総合職の募集・採用にあたって、転居を伴う転勤に応じることを要件とすることは一切でき
ない。
4.総合職の採用にあたって、総合職の女性割合が相当程度少ない場合は、女性を積極的に採用
することができる。
11
問 21 次にあげる休暇のうち、労働関係諸法令によって労働者に付与することが義務付けられて
いるものとして、誤っているものはどれか。 1.子の看護休暇
2.妊産婦の通院休暇
3.慶弔特別休暇
4.介護休暇
問 22 「平成 30 年版 労働経済の分析」(厚生労働省)で述べられた、わが国の労働市場の状況
に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.正社員の有効求人倍率が 1 倍を超える水準まで改善するなど、雇用情勢は着実に改善して
いる。
2.景気が引き続き良いことを受けて、求職者は増加している。
3.雇用情勢の改善に伴い、短期失業者も長期失業者も減少傾向にある。
4.女性を中心に労働参加が進み、非労働力人口は減少している。
12
問 23 「平成 30 年度 雇用均等基本調査(確報)」(厚生労働省)に関する次の記述のうち、適切
なものの組み合わせはどれか。
A 女性の正社員・正職員に占める各職種の割合は、一般職が最も高い。
B 平成 30 年春卒業の新規学卒者を採用した企業について採用区分ごとにみると、総
合職について「男女ともに採用」した企業の割合は、前回調査(平成 29 年度)より
も大幅に低下した。
C 新規学卒者の採用を行った企業を規模別にみると、企業規模が大きいほど女性を採
用した企業割合が高い傾向にある。
D 女性役員を有する企業の割合は、平成 27 年度から平成 30 年度にかけて 5 倍に増加
した。
1.A と C
2.A と D
3.B と C
4.B と D
問 24 「平成 30 年 雇用動向調査」(厚生労働省)における、平成 30 年 1 年間の入職と離職に
関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.常用労働者の入職者と離職者をみると、入職者数が離職者数を上回る入職超過となっている。
2.転職入職者の賃金変動状況をみると、前職の賃金に比べ「増加」した割合は、前年と比べて
減少している。
3.「金融業、保険業」は、離職率(常用雇用者数に対する離職者数の割合)が入職率を上回っ
ている。
4.女性の年齢階級ごとの入職者に占めるパートタイム労働者の割合は、35~39 歳では 5 割を
超えている。
13
問 25 男女雇用機会均等法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1.男女雇用機会均等法では、結婚を理由とした退職の定めを設けることを禁止している。
2.男女雇用機会均等法では、性別以外の事由でも実質的に性別による差別となるおそれがある、
いわゆる間接差別までは禁止していない。
3.男女雇用機会均等法では、職場におけるセクシュアルハラスメントについて、事業主に防止
措置を講じることを義務付けている。
4.男女雇用機会均等法では、女性を有利に取り扱う措置のすべてを禁止しているわけではない。
問 26 介護に関連する制度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1.介護保険制度は、高齢化や核家族化の進行、介護離職問題などを背景に、介護を社会全体で
支えることを目的として創設された。
2.要介護及び要支援の認定者数は、予防医療の普及を背景に、直近 10 年間は横ばいの状態が
続いている。
3.40 歳から 64 歳までの介護保険の第 2 号被保険者は、加齢に伴う特定疾病が原因で要介護
(要支援)認定を受けたときに、介護サービスを受けることができる。
4.介護休業期間中は、要件を満たせば雇用保険から介護休業給付金が支給される。
14
問 27 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。 1.労働施策総合推進法(旧雇用対策法)では、法の題名と目的規定等の改正とともに、働き方
改革を推進するために国の講ずべき措置、事業主の責務、基本方針の策定等が示された。
2.労働基準法では、年 10 日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇
が付与された日から 6 月以内に、年次有給休暇の日数のうち 3 日については使用者が時季
を指定して取得させることとされた。
3.労働安全衛生法では、長時間労働やメンタルヘルス不調などにより、健康リスクが高い労働
者を見逃さないため、産業医や産業保健機能の強化を行った。
4.パートタイム・有期雇用労働法では、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の待遇
に関する全ての規定が、有期雇用労働者にも適用されることになった。
問 28 カウンセリングの理論や心理療法の名称とその提唱者、関連する用語に関する次の記述の
うち、組み合わせとして適切なものはどれか。 1.吉本伊信、内観療法、絶対臥辱
2.フロイト(Freud, S.)、精神分析、「いま、ここ」での気づき
3.ロジャーズ(Rogers, C. R.)、来談者中心療法、成長への意志
4.バーン(Berne, E.)、論理療法、エゴグラム
15
問 29 グループアプローチに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.グループカウンセリングの目標を達成するためには、グループプロセスだけでは不十分な場
合が多いため、個別カウンセリングと組み合わせることが効果的とされている。
2.構成的グループ・エンカウンターの定型は、「インストラクション」、「エクササイズ」、「イ
ンターベンション(介入)」、「シェアリング」の 4 つの構成要素から成り立っている。
3.グループカウンセリングにおいて、特定の解決すべき問題や課題がある場合には、これらが
共通しているメンバーで構成される方が効果的とされている。
4.ベーシック・エンカウンターグループでは、エクササイズが決められており、リーダーはそ
の順序で進行していく。
問 30 来談者中心療法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.人は、成長、健康、適応へと向かう生来の欲求を持っていること。
2.感情的な側面よりも、知的な側面を重視すること。
3.人の過去よりも、直接の現在の状況を重視すること。
4.心理療法での関係そのものを、クライエントの成長経験になるようにしていること。
16
問 31 マイクロカウンセリングに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.かかわり行動は、コミュニケーションの大部分を占める非言語的手がかりを扱うものであり、
クライエントのもつ文化との関連性が強い。
2.基本的傾聴の連鎖とは、開かれた質問→はげまし→いいかえ→閉ざされた質問→感情の反映
などのように、技法を組み合わせて用いることをいう。
3.意図性とは、カウンセラーがクライエントの状況に応じてその場に最もふさわしい応答を返
すことができる能力をもつことである。
4.積極技法は、はげましなど、クライエントがより前向きな姿勢で積極的に行動できるように
働きかけることである。
問 32 自己一致に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.自己一致とは、クライエントとのかかわりを通してカウンセラーが感じたことが、カウンセ
ラーの言動や振る舞いと一致していることである。
2.自己一致は、自己の経験を否認したり歪曲したりせずに自己概念の中に包含している状態で
ある。
3.カウンセラーは、カウンセリング場面だけでなく、日常生活においても常に自己一致してい
なければならない。
4.カウンセラーは、カウンセリング場面で生起するさまざまな感情を否定せずに、自分自身も
クライエントも欺いてはいけない。
17
問 33 ナラティブ・アプローチに関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.クライエントの、過去の客観的な事実性に基づいた歴史的真実の追求を重視する。
2.クライエントが、自身の経験に付与する個々の意味を重視する。
3.ナラティブ・セラピーにおいては、クライエントを取り巻く社会や文化を絶対視しないこと
によって、クライエントが新たな自身の物語を紡ぐ可能性を拡げることを重視する。
4.認知療法においては、クライエントの原型的な物語を見出し、それをより一貫した、精緻で
多様な物語へと再構成することを重視する。
問 34 認知行動的アプローチに関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.認知行動療法は、クライエント自身の問題行動に対するセルフコントロールの力を重視し、
クライエントと治療者の共同作業を通して問題解決過程をクライエント自身が学習する。
2.認知行動療法は、認知のあり方を変えることによって、行動を変容しようとするものも含む。
3.内観療法は、抑うつや不安などが特有の認知の歪みによって生み出されると考え、それを妥
当なものに変化させることによって、うつ病等を改善しようとする。
4.論理療法は、出来事や状況の非論理的な捉え方を修正することにより、クライエントの悩み
や神経症的な問題の解決を図ろうとする。
18
問 35 カウンセリング場面の構造化に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.カウンセリングの目標や限界を説明する。
2.カウンセリングに対する方針や考えを伝える。
3.時間、場所、回数を設定する。
4.一回の相談の中での時間配分と応答パターンを事前に決める。
問 36 学校教育法施行規則に示された、学校教育における役割に関する次の記述において、
( )に入る語句として適切なものはどれか。
・( )は、校長の監督を受け、生徒の職業選択の指導その他の進路の指導
に関する事項をつかさどり、当該事項について連絡調整及び指導、助言に当たる。
1.生徒指導主事
2.進路指導主事
3.副校長
4.主任教諭
19
問 37 2020 年度から小学校、2021 年度から中学校、2022 年度から高等学校で実施される学習
指導要領で示された、キャリア教育に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1.特別活動を要としつつ、各教科等の特質に応じてキャリア教育の充実をはかることについて、
中学校段階から明記された。
2.生徒のキャリア発達を踏まえて、学習内容と将来の職業の選択や生き方との関わりについて
も扱うことが、中学校の技術・家庭で明記された。
3.学校生活への適応や人間関係の形成などについて、ガイダンスとカウンセリングの双方の趣
旨を踏まえて指導を行うことが小・中学校および高等学校の特別活動に明記された。
4.高等学校の総則における配慮すべき事項として、職業教育に加えてキャリア教育が明記され
ている。
問 38 システマティック・アプローチにおける、目標達成のための行動計画(方策)に関する次
の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1.クライエントが持っている欲求を、具体的な目標としてキャリアコンサルタントが決定する
こと。
2.採用した方策が、クライエントの欲求、現状、諸条件に照らして最適になるよう十分検討す
ること。
3.具体的行動計画の各ステップが明確であり、かつクライエントにとって実行の難しいチャレ
ンジ的な事項が入っていること。
4.方策の各ステップの内容や進め方の事前説明は行わず、クライエントの判断にゆだねること。
20
問 39 クライエントの自己理解を促す前提として、キャリアコンサルタントが行うべき支援に関
する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.クライエントの置かれている職場の労働条件が、どのようなものであるかを探索することに
焦点を当てる。
2.クライエントが自分の生活上のさまざまな役割、生活の場、遭遇する出来事などをどのよう
に意味づけているか、その意味づけの仕方を知っていくことに焦点を当てる。
3.クライエントが、自分を束縛したり障害となりうる、個人的・環境的な事柄について考察さ
せることに焦点を当てる。
4.クライエントが用いている意思決定の様式について考察することに焦点を当てる。
問 40 カウンセリングのオープニング(相談場面の設定)の際に、キャリアコンサルタントが留
意すべき点に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.クライエントと、カウンセリング関係における「同盟関係」、「協働の精神」を発展させるこ
とに焦点を当てる。
2.クライエントがキャリアコンサルティングを必要とした理由を見極めていくことに焦点を
当てる。
3.キャリア問題に関して、クライエントの学歴や生育歴、家族構成、保有資格などを確認する
ことに焦点を当てる。
4.クライエントとキャリアコンサルタントの責任分担と関係のあり方について、具体的に明確
化することに焦点を当てる。
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問 41 システマティック・アプローチにおける、意思決定の支援に関する次の記述のうち、 不適切なものはどれか。
1.意思決定方策は、意思決定のための選択肢を並べる、選択肢を吟味する、選択肢の中から1
つを選ぶ、選択を実行するために契約を結ぶ、という流れになる。
2.意思決定では、不確実性を伴ってはならないので、選択肢には常に完璧性が求められる。
3.意思決定のプロセスにおいては、その行動をとった場合の各ステップのメリット、デメリッ
ト、必要な経費、実現可能性を検討する。
4.選択した行動の準備をする場合、予想される危険や困難にどう対処したらよいか、対策を用
意する。
問 42 職業理解のための情報源やツールに関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.「ハローワークインターネットサービス」では、約 400 の職業について、それぞれ仕事の内
容、労働条件の特徴等を解説している。
2.「OHBY カード」は、カードを使って作業を行う中で、自分の職業に関する興味や関心を
知り、同時に、知っておくべき職業情報も得ることができるツールである。
3.「厚生労働省編職業分類」は、大分類、中分類、小分類の三段階で分類されている。
4.独立行政法人労働政策研究・研修機構が開発した「キャリアシミュレーションプログラム」
は、就職後の職業生活のイメージ(就業イメージ)を伝えるための、グループワーク型の授
業やセミナー用教材である。
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問 43 厚生労働省編 一般職業適性検査[進路指導・職業指導用](GATB)に関する次の記述のう
ち、不適切なものはどれか。 1.多様な職業分野で仕事をする上で必要とされる、代表的な 9 種の適性能を測定することが
できる。
2.検査の主たる目的は、個人の性格と適職領域のマッチングを行うことである。
3.適性職業群の基準と、個人の適性能プロフィールを照合することによって、幅広く適職を吟
味することができる。
4.11 種類の紙筆検査、4 種類の器具検査から、適性能が測定される。
問 44 キャリア・インサイトに関する次の記述のうち、適切なものはどれか。 1.キャリア・インサイト MC は、18 歳から 34 歳程度の若年者で、職業経験がないか、もしく
は経験が少ない人を主な利用対象者としている。
2.キャリア・インサイトは、職業とのマッチングを目的にしているシステムで、適性評価の一
部に示されたプロフィールに合致した職業に就くことを勧めている。
3.利用者は一人でキャリア・インサイトのシステムを利用することができるが、得られた結果
については、利用者と相談担当者が一緒に解釈することを勧めている。
4.キャリア・インサイトは、全ての機能を活用することによって、はじめて利用者の職業選択
を可能にする情報が得られることを前提に設計されている。
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問 45 職業能力評価基準の特徴に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.電気機械器具製造業、ホテル業などの業種別に作成されているが、業種にかかわらず共通と
考えられる事務系職種については、業種横断的に作成されている。
2.仕事の内容を一定の単位(能力ユニット)ごとに細分化し、仕事を効果的、効率的に遂行す
るために保有すべき知識、技能・技術だけでなく、成果につながる行動を具体的に記述して
いる。
3.職業能力を評価する基準であると同時に、キャリア形成や能力開発の指針として活用できる。
4.能力ユニットを組み合わせて、企業ごとの評価基準にカスタマイズすることは想定していな
い。
問 46 ハローワークインターネットサービスに掲載されている内容に関する次の記述のうち、
不適切なものはどれか。 1.雇用保険制度の概要
2.民間の人材サービス会社の求人情報
3.履歴書・職務経歴書の書き方
4.障害者求人情報
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問 47 キャリアコンサルタントの姿勢に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.相談者がどのような職業能力開発を望んでいるのか、どうしたらそれができるかを、相談者
自らが認識できるよう援助する。
2.相談者が求めるものは多様であり、また相談者自身が何を求めているのかを自覚していない
こともあることを認識した上で、キャリアコンサルティングを行うのがよい。
3.キャリアコンサルタントは、相談者の職業生活設計を具体化するための助言力を持つべきで
ある。
4.キャリアコンサルティングの成果の評価は相談者が行うべきであり、キャリアコンサルタン
ト自身の自己評価は差し控えるべきである。
問 48 企業領域で活動するキャリアコンサルタントに必要なネットワークに関する次の記述の
うち、適切なものはどれか。 1.中小企業で働く相談者がメンタル不全と思われる場合には、社外の地域産業保健センターと
のネットワークを活用して対応することが必要となる場合もある。
2.キャリアコンサルタントが従業員の教育訓練の推進に携わる際には、地方行政の生涯学習部
門とのネットワークを活用することが最も有効である。
3.企業内といえども、キャリアコンサルタントは相談者の秘密を守ることが最も重要な義務で
あり、情報保護の観点から、社内の様々な部門等との協働やネットワークを持つことは避け
るべきである。
4.人事部門とのネットワークを構築し、人事異動の情報を該当する従業員に対して伝えること
も必要である。
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問 49 うつ病に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。 1.青魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)には、抗うつ効果があるとする報告があ
る。
2.メタボリックシンドロームを有する患者は、健常者よりもうつ病の合併が統計的に有意に高
く、特に女性においてその関連が認められる。
3.うつ病に対して、有酸素運動は効果があるとする報告がある。
4.夜間強めの照明を浴びて勉強や仕事をすることは、睡眠障害を軽減化することにつながる。
問 50 「自殺総合対策大綱 ~誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して~」
(厚生労働省、平成 29 年 7 月)で述べられた、わが国の自殺の実態に関する次の記述の
うち、不適切なものはどれか。 1.「自殺の現状と自殺総合対策における基本認識」の一つは、「自殺は、その多くが追い込ま
れた末の死である」ということである。
2.「生きることの促進要因(自殺に対する保護要因)」よりも「生きることの阻害要因(自殺
のリスク要因)」が上回ったときに自殺リスクが高まる。
3.年間自殺者数は平成 22 年以降減少傾向にあり、特に若者の自殺死亡率の低下が顕著である
が、高齢者の自殺死亡率は概ね横ばいとなっている。
4.自殺対策の数値目標として、先進諸国の現在の水準まで減少させることを目指し、平成 38年までに、自殺死亡率を平成 27 年と比べて 30%以上減少させることとしている。
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©2019, Career Consulting Conference & Japan Career Development Association