ビルクリ資機材情報

　現在、日本の労働環境は慢性的に人手不足の状況にあり、これを解消するため就労者が担当する業務の生産性の向上が課題として掲げられております。ビルメンテナンス市場においても同様に、人手不足は大きな課題であり、清掃作業の現場において十分なスタッフの確保ができないまま、限られた人数で時間に追われるように日々の清掃業務を行わなければならない状況です。　弊社バイリーンクリエイト㈱が2014年より販売を開始しました清掃システム「SWEP System」は、時間短縮・清掃資機材の合理化などの効率化を図るものであり、特に病院の日常清掃に従事されるビルメンテナンス会社様に対して、その能力が十分発揮できると信じております。　今回はこの「SWEP System」をご紹介させていただき、日常清掃現場の皆様に少しでもお役立てできればと思い、寄稿しました。

　「SWEP System」は、Freudenberg Home and Cleaning Solutions（フロイデンベルク・ホーム・アンド・クリーニ

ング・ソリューションズ、以下「FHCS」）社の業務用ブランド「Vileda PROFESSIONAL（ヴィレダ・プロフェッ

ショナル)」の清掃資機材を使った病院清掃システムです。　FHCS社はわれわれの親会社である日本バイリーン㈱の筆頭株主で、ドイツに拠点を置くFreudenberg（フロイデンベルク）社のグループ会社です。　「SWEP System」は、現在欧米を中心に800件以上の病院現場にて採用されており、日本では弊社バ

イリーンクリエイト㈱が販売窓口として全国に提供しております。

　「SWEP System」とは、マイクロファイバー繊維で構成されるモップ１枚で床の除じんと清拭が行える、１step清掃システムです。　「SWEP System」の特長としては、大きく３つあります。❶ モップの準備方法◆モップをバケツに指定枚数をたたんでセットして（図１-②）、液剤はモップの枚数に応じて必要な量を専用トレーの上からかけるのみです（図１-③）。

◆モップに含浸される液剤の量を一定量にコントロールできるだけでなく、モップの水を絞る作業の手間が省けます。❷ 特長あるモップ◆マイクロファイバー繊維で構成されたモップは片

面タイプ・両面タイプとラインナップしております。両面タイプのモップを使用することにより、モップ１枚あたりの清掃面積が増えますし、モップを交換する手間が半減します。

◆耐久性に富んだ素材を使用しており、モップは95℃までの熱水での洗濯可、酸素系漂白剤の使用可、中温の乾燥機の使用可となっております

（図２）。このことからリネン類の洗濯基準である80℃の温水で10分の洗濯は可能です。

❸人にも清掃環境にも優しい機能的で美しいデザイン◆モップハンドルの長さ、カートを操作するハンド

ルの高さは作業者が使いやすいよう調整できます。

除塵と清拭を１ステップで行う「S

ス ウ ェ ッ プ

WEP S シ ス テ ム

ystem」

テクノロジーＥＹＥ　　SWEP System

病院清掃現場の生産性を上げる

製品プレゼンテーション

バイリーンクリエイト㈱鈴木 達也

Technology Eye

１．概要

２．「SWEP System」の特長

432017.09

ビルクリ資機材情報

◆清掃カートは作業者のニーズに応じ、大きさ、アイテム等自由にカスタマイズできます。

◆清掃カートのオプションとして、病院様並びに作業者の好みにより自由にデザインできるカート用パネル、樹脂製の静音タイプのキャスター等を用意しております。特にカート用のパネルについては自由なデザインを選定していただくことにより、患者様および病院関係者の方々の心を癒す効果もあります（図３）。

◆パネルには鍵が標準装備されていることからカートに鍵をかけることができ、誤って患者様が清掃用具を持ち出さないよう配慮もしております。

テクノロジーＥＹＥ

“SWEP System”による作業の流れ図１

①モップ、モップ用バケツ、専用のトレー、液剤を準備します。②モップを半分に折り畳み、モップ用バケツ内に縦置きに準備します。（１個のバケツに片面タイプで 10 枚、両面タイプでは８枚準備します）③専用のトレーをバケツの上にセットし、液剤を全体に流し込みます。④モップ用バケツにふたをし、カートにセットします。⑤モップをフレームに取り付けます。⑥フレームの幅が短い面を進行方向、一方向にハンドルを操作します。⑦使い終わったモップをカートに取り付けられたダストバックに入れます

耐薬品性、耐熱性の表示図２

⇒ 95℃までの　熱水の洗濯可

⇒酸素系漂白剤　使用可

⇒乾燥機低温　（50 ～ 60 度）　使用可

癒しの効果を生むカート用パネル図３

① ② ③

④ ⑥ ⑦

静音キャスター

⑤

44 2017.09

ビルクリ資機材情報

バイリーンクリエイト㈱クリーニングシステムプロジェクトTEL：03-4546-1184　URL：http://www.vicre.co.jp

問い合わせ

　「SWEP System」を導入するメリットとして、次の３つの事項が挙げられます。❶ 作業効率のアップ＝時間の削減◆最適量の液剤を使用し、モップの準備を事前に行

うことでモップの水を絞る手間が省けます。◆両面タイプのモップを使用することにより、モッ

プの交換回数が半減します。❷ コストダウン＝人件費･清掃資機材費の軽減◆除じん・清拭の作業が１回でできることにより、

作業効率がアップし、時間短縮によって人件費削減の効率化に寄与します。

◆モップに必要な液量が一定量になるため、光熱費が軽減されます。

◆作業効率アップによって清掃資機材が集約され、清掃資機材費の軽減が見込めます。

❸ スタッフの作業負担軽減◆伸縮可能なモップ用ハンドル、高さが自由に設定

できるカート、屈かが

む手間がなくなるなど、清掃作業スタッフの身体にもやさしい設計です。

　採用された現場を例に、導入効果について、「ダスタークロス＋フラットモップウエット拭き」の２step清掃システムと比較した結果を紹介します。

　Ａ病院（199床）において、72部屋を３人（１人当たり24部屋）、１～６階の廊下を１人で清掃した場合、「SWEP System」導入により、図4のように時間短縮効果が見られました。　時間短縮効果による人件費削減効果約30％にプラス、液剤・清掃資機材の合理化、光熱費の削減により、合計約40％の費用削減効果が見込めます。

　弊社が提案する「SWEP System」は、モップの準備方法、装着方法等、現在一般に流通しているアイテムとは異なり、使用方法に慣れるまである程度の時間が必要であると考えております。　現在、人手不足等の問題から清掃効率化が喫緊の課題として浮上しており、「SWEP System」導入の検討を行ってみたいと希望されるビルメンテナンス会社様がございましたら、「SWEP System」一式（モッ

プ、カート、モップ用ハンドル等）を指導も含め、無償にて一定期間提供しております。　ぜひ、業務改善の援助ができるよう、トライアルテストをしていただければ幸いです。

テクノロジーＥＹＥ

　240 分÷ 24 室＝10分／室

　240 分÷６階＝40分／階

2step 清掃（ダスタークロス＋フラットモップ）

2step 清掃（ダスタークロス＋フラットモップ）

〈病室の清掃：１人あたり〉 〈廊下の清掃：１人あたり〉

４時間 ４時間３時間

　180 分÷ 24 室＝7.5 分／室

　120 分÷６階＝20分／階

SWEP System SWEP System

１室あたり25％短縮

11 時間÷ 16 時間＝ 31％短縮（病室）４時間×３人＋（廊下）４時間×１人＝ 16 時間

2step 清掃（病室）３時間×３人＋（廊下）２時間×１人＝ 11 時間

SWEP System ＝ 1step 清掃

２時間１階あたり50％短縮

導入効果（２ステップ清掃との比較）図４

３．導入メリット

４．導入事例

５．終わりに

452017.09