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粉質性が強いカボチャの貯蔵特性 誌名 誌名 園芸学研究 ISSN ISSN 13472658 巻/号 巻/号 173 掲載ページ 掲載ページ p. 337-343 発行年月 発行年月 2018年7月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

粉質性が強いカボチャの貯蔵特性 · 著者らは,カボチャの長期貯蔵の可能性について,現在 の主要品種である‘えびす’を用い, 10°cの低温かっ相対

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Page 1: 粉質性が強いカボチャの貯蔵特性 · 著者らは,カボチャの長期貯蔵の可能性について,現在 の主要品種である‘えびす’を用い, 10°cの低温かっ相対

粉質性が強いカボチャの貯蔵特性

誌名誌名 園芸学研究

ISSNISSN 13472658

巻/号巻/号 173

掲載ページ掲載ページ p. 337-343

発行年月発行年月 2018年7月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターTsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research CouncilSecretariat

Page 2: 粉質性が強いカボチャの貯蔵特性 · 著者らは,カボチャの長期貯蔵の可能性について,現在 の主要品種である‘えびす’を用い, 10°cの低温かっ相対

園学研. (Hort. Res. (Japan)) 17 (3)・ 337-343. 2018. doi: 10.2503/hrj.17.337 区三罰

粉質性が強いカボチャの貯蔵特性

鮫島陽人 la*・満留克俊2b•徳永太藤 le ・桑鶴紀充2d•嘉見大助 3 ・杉山慶太 3

I鹿児島県農産物加工研究指導センタ- 899-3401 鹿児島県南さつま市金峰町大野

2鹿児島県農業開発総合センタ- 899-3401 鹿児島県南さつま市金峰町大野

3農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター 062-8555 北海道札幌市豊平区羊ケ丘

Storage Characteristics of Squash Fruit with High Mealy Texture

Yoto Sameshima18*, Katsuyoshi Mitsudome2h, Taizou Tokunaga1C,

Norimitsu Kuwazuru2<l, Daisuke Kami3 and Keita Sugiyama3

1 Kagoshima Prefectural Institute of Food Processing and Utilization, Dono, Kinpou-cho, Minamisatsuma, Kagoshima 899-3401

2Kagoshima Prefectural Institute for Agricultural Development, Dono, Kinpou-cho, Minamisatsuma, Kagoshima 899-3401

3National Agricultural and Food Research Center for Hok.伽 doRegion, Hitsuj(恒ok.a,Toyohira-ku, Sapporo, Hokkaido 062-8555

Abstract

The storage characteristics of the newly developed squash企uitwith a mealy texture were investigated. The firmness of

steamed mesocarp of some of the squash企uitduring the storage decreased slowly, revealing the tendency to retain the mealy

texture for a long period. The total sugar content was significantly lower before storage but increased sharply after storage. The

aキ valueof the flesh color immediately before storage tended to increase rapidly after storage, but the Lキ valuetended to be

higher企omimmediately before storage. Whereas ‘Ebisu', which is a con仕olvariety, had a high total sugar content even before

storage, and a high a* value for the fruit color, the fruit firmness decreased sharply due to the storage and the mealy tex旬rewas

lost. The fruit were classified into two勿pesbased on changes in quality during the storage.‘Ebisu’is a variety that needs to be

shipped immediately after harvesting or within I month of storage. However, some varieties of squash企uitwith a markedly

mealy texture, such as‘Jeje-J', TC 58 and TC 59, can be shipped after storage for I month or longer.

Key Words : firmness, flesh color, sugar content

キーワード.果肉色,硬度,糖含量

緒扇

カボチャは主に露地で栽培されるため,収穫期が春から

晩秋と限られており,特に2~4月の期間は国内産の端境

期となる.消費者の国内産カボチャ志向に応えるために

は,端境期前の 12~翌 1月に収穫した果実を2か月以上

貯蔵しておく必要がある.しかし,従来現場で行われてい

る常温貯蔵では,腐敗や果皮緑色の退色が著しく, 1か月

以上の貯蔵は困難であった(杉山, 2014).

著者らは,カボチャの長期貯蔵の可能性について,現在

の主要品種である‘えびす’を用い, 10°cの低温かっ相対

2017年6月8日受付 2017年 10月31日受理.

本研究は「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業

(課題番号: 23024)」により実施した.キ Correspondingauthor. E-mail: [email protected]

a現在:鹿児島県大隅加工技術研究センタ- 893-1601 鹿児

島県鹿屋市串良町細山田4938

b現在・鹿児島県農業開発総合センタ一大隅支場

c現在・鹿児島県農業開発総合センター

d現在:鹿児島県農業開発総合センタ一徳之島支場

337

湿度 70%以下に保つことで, 64日間腐敗せず貯蔵できる

ことを示した(鮫島ら, 2015).

さらに,カボチャの MA(Modified Atmospher,巴)包装貯

蔵およびCA(Controlled Atmosphere)貯蔵に取り組んだ結

果,果肉の赤みおよび全糖含量が増加し,果皮緑色の退色

を2か月以上抑制することができた(鮫島ら, 2017b).

しかし 10°cの低温貯蔵, MA包装貯蔵およびCA貯蔵

でも果肉の軟化が抑制されず,ほくほくとした粉質感を保

持することはできなかった.

‘えびす’のうち,乾物率の多い果実は果実硬度が 1.6N

以上あり,粉質感を示すことが知られていて(鮫島ら,

2017a),さらに乾物率とデンプン含量には強い正の相闘が

あるため,デンプン含量が多いカボチャは粉質感が強いと

考えられる.そこで,鮫島ら(2017a)は,近赤外分光法

を用いて貯蔵前の乾物率を測定し,乾物率と粉質感を保持

する貯蔵期間の関係を調べた結果,‘えびす’においては

乾物率25%以上の果実は30日間, 30%以上の果実は60日

間粉質感を保持できることを示した.

農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究セン

ターでは,消費者の噌好の多様化に対応するため,粉質感

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338 鮫島陽人・満留克俊・徳永太蔵・桑鶴紀充・嘉見大助・杉山慶太

に富む粉質性の強いカボチャの育種を行っている(杉山,

2014).仮に粉質性の強いカボチャが長期貯蔵後も粉質感

を保持できるなら,近赤外分光法による選別の必要がなく

なり,収穫果実の全量を長期貯蔵できる可能性がある.

そこで,北海道農業研究センターと(株)渡辺採種場と

の共同で育成した粉質品種‘ジェジェ J’,粉質系統TC36,

TC52, TC58およびTC59について,長期間の貯蔵試験を

実施した.評価項目として,粉質感の変化を把握するため

に,果実硬度とそれに関与する乾物率およびデンプン含量

を調査した また,食味や外観の変化を把握するために,

それらに関与する全糖含量および果肉色を調査した.その

結果から,それぞれの品種・系統別に利用に適する貯蔵期

聞を明確にしたので,報告する.

材料および方法

1.実験1 果実硬度と乾物率,デンプン含量の経日変化

1)供試品種・系統

供試したカボチャ (CucurbitamαximαDuchesne ex Lam.)

は,鹿児島県農業開発総合センター園芸作物部ほ場(鹿

児島県南さつま市)で栽培した,粉質品種‘ジェジェ J’,

粉質系統TC36, TC52, TC58およびTC59と対照としての

圏内主要品種である‘えびす’である.栽培条件として,

播種は2011年8月31日に行い,催芽種子を用いた直播き

とした.施肥は全量基肥でN:P20s: K20 = 1.0: 1.4: 1.0

(kg・a-I),その他に堆肥200kg• a-1,石灰 10kg• a一lを施

した.栽植密度は畦幅4.5m,株間40cm(56株.a-1)と

し仕立て法は親づる l本仕立てで這い作り(15節までの

側枝は除去)とし, 30節で摘芯した.受粉は人工で行っ

た.株当たり l~2果を着果させた. 2011年 12月上旬に

着果後日数日日を目安に収穫した.なお, l区10株の2

反復で、行った.

2)貯蔵処理

収穫された上記試料については,果梗部を乾燥させるた

めに常温で数日間静置してから貯蔵試験に供試した.試料

について,鮫島ら(2017a)に従い携帯型近赤外分光光度

計(フルーツセレクタ- K-BAlOO, (株)クボタ)を用いて

乾物率の推定値を求めた.測定した部位にマーキングを行

い,成分分析用試料の採取部位とした.乾物率の推定値が

15%以下で未熟と判断される果実や傷害がある果実を除い

て, l品種・系統につき 20果を供試した.

6品種・系統それぞれ20果の中から,無作為に5果を取

り出し,プラスチック製メッシュコンテナ(幅520mm×

奥行き 365mm×高さ 305mm)に果梗部を上にして入れ,

鮫島ら(2015)の報告に基づき,設定温度 10°c(平均温度

実測値 10アC),設定湿度70%以下(平均湿度実測値

60.1%)で貯蔵した.本研究における貯蔵適性の評価は貯

蔵直前,貯蔵1か月(開始より 34~35日), 2か月(55~

56日)' 3か月(89~91日)に行った.なお,貯蔵中の腐

敗発生により,貯蔵2か月のTC58,貯蔵3か月の‘えび

す’およびTC52は調査個数が4果となった.

3)評価項目

上記4期間における品質変化に関する評価項目として,

果実硬度,乾物率およびデンプン含量を調査した.

各項目の測定に際し,果実を果梗部から十字型に4分割

し,さらに種子および胎座を除去して,幅約 10cm,長さ

約5cmの4分の lカット片を得た.このうち,携帯型近

赤外分光光度計で測定した部位を含むカット片について

は,マーキング部を含む5cm×5cm角を分取し,外果皮

を除去後さらにフードプロセッサーで細断混合して,乾物

率およびデンプン含量の分析用試料とした.残りのカット

片のうち,傷や変形のないものについては,果実硬度の測

定に用いた.

果実硬度は力学物性測定装置(Tex旬reAnalyzer, XT

plus, Stable Micro Systems社)を用いて測定した. 1カット

片を30分間蒸煮し,充分に冷却した後,厚さ lcm tこスラ

イスして切片を調製し,断面の中果皮部について,直径

5mmの円柱状プランジャーを用いて移動速度 5mm・s-1

で圧縮試験を行った.測定時の査率は80%とした.得ら

れた荷重 変位曲線の第 lピークの高さ(荷重)を硬度

(N)とした. 1つのカット片につき 3個の切片を調製し,

切片の中果皮中央部を圧縮して硬度を求め, 3個の切片の

平均値をもって果実硬度とした.

乾物率の測定は常圧加熱乾燥法で実施した.測定機器に

は,迅速水分測定器(M下E, Brabender社)を用いた.試

料 10gをステンレス製蒸発皿に計量し, 105°cで 150分間

乾燥して,乾燥直後の質量を自動計測した.この乾燥前後

の質量変化から乾物率を算出した.

デンプン含量の測定は,栽培植物分析測定法(作物分

析法委員会, 1983)を一部改変して行った.すなわち,試

料5gに80%エタノール20mlを加えてホモジナイズし,

No.6のろ紙でろ過しながら さらに80%エタノールを加

えて,ろ液と残濫を得た.残誼を水酸化ナトリウムで加水

分解し,さらにグルコアミラーゼ、で酵素分解した.Hostettler

ら(1951)の報告に従い, 3,5-ジニトロサリチル酸を用い

て還元糖を定量し,測定値に0.9を乗じてデンプン含量と

した.

2.実験2 果実硬度と全糖含量,果肉色の経日変化

1)供試品種・系統

供試したカボチャは,実験1で行った結果に基づ、き,粉

質品種‘ジェジェ J’,粉質系統TC58およびTC59と対照

品種の‘えびす’を用いた.栽培条件としで,事前に催芽

処理を行った種子を2012年8月28日に播種した.‘えび

す’は直播き栽培とした.他の系統は, 50穴セルトレイ

に播種し, 9月2日に定植した.育苗用培土は与作Nl50

(ジェイカムアグリ(株)製)を用いた.栽植密度は畦幅

4.5m,株間35cm (63株・ a-I)とした.施肥は前年度か

ら見直しを行い,全量基肥でN:P205: K20 = 1.0: 1.0・1.0(kg・ a一1),堆肥200kg• a l,石灰 10kg• a-1を施した.こ

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菌学研. (Hort. Res. (Japan)) 17 (3) : 337 343. 2018. 339

れによる収量の低下は認められなかった.仕立て法は親づ

るl本仕立てで這い作りとし 30節で摘芯した.受粉は

人工で、行った.株当たり 1~2果を着果させた. 2012年 II

月下旬に着果後日数日日を目安に収穫した.なお, l区

IO株の2反復で行った.

2)貯蔵処理

収穫された上記試料については,果梗部を乾燥させるた

めに常温で3週間静置してから貯蔵試験に供試した.貯蔵

する果実は,実験1と同じ方法で,携帯型近赤外分光光度

計を用いて,乾物率の推定値が IS%以下で未熟と判断し

た果実を除外した.その後,各品種・系統それぞれ無作為

に5果ずつプラスチック製メッシュコンテナに入れ,設定

温度 I0°C(平均温度実測値 I0.6°C).設定湿度 70%以下

(平均湿度実測値59.1%)で貯蔵した.貯蔵適性の評価は

貯蔵直前,貯蔵 1か月(開始より 29日), 2か月(60B),

3か月(90日)に行った.なお,貯蔵3か月後の果実はす

べての品種・系統において腐敗が著しく,内容成分の調査

ができなかった

3)評価項目

上記4期間における品質変化に関する評価項目として,

果実硬度,全糖含量および果肉色を調査した.また,果実

硬度に関与する成分として,貯蔵直前の乾物率とデンプン

含量を調査した.

各項目の測定に際し,実験lと同じく,幅約 IOcm,長

さ約5cmの4分の lカット片を分取して用いた.携帯型

近赤外分光光度計で測定した部位を含むカット片は全糖含

量,乾物率およびデンプン含量の分析に用い,残りのカッ

ト片のうち,傷害や変形のないものを果実硬度および果肉

色の測定に用いた.

果実硬度,乾物率およびデンプン含量は実験lと同じ方

法で測定した.

全糖含量の測定は,まず試料5gに80%エタノール

20mlを加えてホモジナイズし, No.6のろ紙でろ過しなが

ら,さらに 80%エタノールを加えてろ液250mlを得た.

ろ液を IOOml分収し,エパポレーターで濃縮乾固後,超

純水25mlに溶解して試料液を調製した.試料液をメン

プランフィルターでろ過し,高速液体クロマトグラフ

(LC-2000Plus series,日本分光(株))で糖含量を測定した.

カラムはAsahipakNH2P-50 (4.6 mm ID×250mm),移動相

はアセトニトリル:水=75:25 (v/v),流速は I.Om!• min-1,

検出器は示差屈折計(即・203IP!us,日本分光(株))とした.

グルコース,フルクトースおよびシュクロースの 3つの

糖を定量しその合計を全糖含量とした.測定結果をg.

IOO g一1に換算し,%で表記した.

果肉色調は,中果皮部の色を色差計(TC-I500MC, (有)

東京電色)で測定した.果肉色測定用の試料には, 4分の

lカット片をさらに厚さ Icmtこスライスした切片5枚を用

いた.色差計の測定窓は直径lcmとし, 5切片の中果皮部

をI回ずつ測定した.数値はCIEL*a*b*表色系に基づい

て明度 L*値,色度計値(+は赤, は緑方向を示す)お

よびb*値(+は黄, は青方向を示す)で表記した. 5切

片の測定値の平均を I果実の果肉色調とした.

画像の撮影は,カメラスタンドを使用し,被写体とデジ

タルカメラとの距離を一定に保った.また,カメラの絞り

値とシャッタースピードを固定して,露出を一定に保った.

3.統計処理

表に示したデータについては, 4Stepsエクセル統計付属

アドインソフト Statcel3( (有)オーエムエス出版)の Tukey-

Kramerの多重検定により有意性を検定した.

結果および考察

1.実験T 果実硬度と乾物率,デンプン含量の経日変化

果実硬度と乾物率,デンプン含量の経日変化を第 l表に

示した.

果実硬度は,貯蔵の経過に伴い低下する傾向がみられ

た.鮫島ら(20I7a)は,‘えびす’を用い,蒸煮後の果実

硬度が 1.6N以下では粉質感が失われていることを示した.

今回の試験において,貯蔵直前から 1か月後までは,すべ

ての品種・系統において果実硬度が 1.6Nを上回っていた.

2か月後になると,‘ジェジェ J’は果実硬度 1.6Nを上回っ

ていた. TC58およびTC59では果実硬度が 1.6Nをわずか

に上回ったが, TC36およびTC52では,果実硬度 1.6Nを

下回った果実が多くみられた.‘ジェジェ J’と TC52聞に

は有意な差がみられた.また, 3か月後は,すべての品

種・系統において 1.6Nを下回っていた.

乾物率が高いほど果実硬度は高くなる傾向がみられ,乾

物率と果実硬度は貯蔵による挙動も同じであった.筆者ら

は,‘えびす’を用い,果実の乾物率と果実硬度との聞に

は相関係数0.92の強い正の相闘がみられることを明らか

にしている(鮫島ら, 20I7a).今回の試験において,粉質

系品種・系統も乾物率が果実硬度に寄与している可能性が

示された.

また,乾物率と同じく,デンプン含量が高いほど果実硬

度が高くなる傾向がみられた.中村ら(20IO)は,サツマ

イモの塊根について,蒸した後の肉質と生塊根のデンプン

含量との関係を調べた結果,デンプン含量が高いと粉質で

あることを示している.また,‘えびす’についても,筆

者らは,デンプン含量と果実硬度との聞には相関係数0.94

と,強い正の相闘がみられたことを明らかにしている(鮫

島ら, 20I7a).今回の試験において,粉質系品種・系統も

デンプン含量が果実硬度に寄与している可能性が示され

た.また,デンプン含量も果実硬度と同じく,貯蔵の経過

に伴い低下する傾向がみられた. 2か月後において,‘ジェ

ジェ J’はTC52より有意にデンプン含量が多かったが,果

実硬度においても,‘ジェジェ J’はTC52より有意に高

かった. Phillips ( I 946)は,デンプン含量の異なるセイヨ

ウカボチャ 2品種について,貯蔵による変化を調べた結果,

貯蔵開始時にデンプン含量の多い品種は2か月および3か

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鮫島陽人・満留克俊・徳永太蔵・桑鶴紀充・嘉見大助・杉山慶太340

デンプン含量の貯蔵における変化果実硬度と乾物率,第1表

デンプン含量(%)

乾物率(%)

果実硬度(N) n

貯蔵直前 n.s. 16.5土 1.4

17.5土2.0

15.0±2.4

15.6土 1.9

17.5土2.6

16.8土2.2

n.s. 27.5土 1.6

28.0土2.0

25.9土2.6

25.5土2.2

25.8土2.9

26.7±2.2

n.s.Z 5.0土0.8

7.8土 1.2

4.8土0.8

3.9土1.0

7.0土11

6.2± 1.0

戸、d

戸、d

戸、uζJ

戸、d

戸、d

5日

6日

5日

6日

6日

6日

調査日

12月

12月

12月

12月

12月

12月

品種・系統

えびす

ジェジェ J

TC36

TC52

TC58

TC59

貯蔵期間

n.s. 10.4土 1.1

15.0土2.3

12.9土2.0

12.0±2.3

12.0土 1.4

13.5土 1.9

n.s. 25.5土 1.4

27.0土2.4

28.4土 1.8

24.9士2.4

24.9土1.4

27.3±2.3

n.s. 1.9±0.5

4.6± 1.1

2.8土0.7

2.1土0.5

3.1土0.6

3.4土0.4

戸、d

戸、“戸、“戸、J

,、d

,、d

5日

6日

5日

6日

6日

6日

えびす

ジェジェ J

TC36

TC52

TC58

TC59

1か月後

ab

a

ab

b

ab

ab

10.3土 1.7

15.1士1.9

8.5士1.4

6.0±0.6

8.6土2.1

11.0土 1.4

ab

a

ab

b

ab

ab

25.3± 1.6

29.5土2.3

24.7土 1.7

20.9土0.8

22.5土2.2

26.6土 1.7

ab

a

ab

b

ab

ab

1.6土0.5

3.1土0.7

1.3土0.2

0.9土0.1

1.9土0.8

1.7士0.3

z

J

Z

J

Z

J

Z

J

A

EJ

1月26日

1月27日

1月26日

1月27日

1月27日

1月27日

えびす

ジェジェ J

TC36

TC52

TC58

TC59

2か月後

n.s. 6.5士0.9

6.6土 1.7

3.6土 1.1

5.9± 1.3

6.1土2.2

6.4土 1.9

n.s. 22.7土0.9

22.9土2.3

19.8士2.1

24.2土 1.8

23.1土3.0

25.1土2.5

n.s. 0.7土0.0

1.2土0.3

0.7土0.2

0.6土0.1

1.0土0.3

0.9土0.2

A仏寸

C

、JVZJaa

・z

J

Z

J

2月29日

3月 2日

2月29日

3月 2日

3月 2日

3月 2日

えびす

ジェジェ J

TC36

TC52

TC58

TC59

3か月後

z値は平均値を示すTukey-Kramerの多重検定により, 同一貯蔵期間において異符号聞は5%水準で有意差あり, n.s.は有意差なし

す’より優れる可能性があるため,継続調査とした. TC36

とTC52は貯蔵後の果実硬度の保持が‘えびす’より劣る

と考えられ,長期の貯蔵性はないと判断した.

2. 実験2 果実硬度と全糖含量,果肉色の経日変化

2011年度は貯蔵後も果実硬度が‘えびす’より高めに推

移した‘ジェジェ J’と,果実硬度がえびすより優れる可

能性がある TC58およびTC59と対照品種の‘えびす’に

ついて,食味や外観に関与する成分および特性の経日変化

をみた.

果実硬度と全糖含量,

した.

果実硬度は,貯蔵の経過に伴い低下する傾向がみられ

た.この傾向は実験lと同様で,貯蔵直前から 1か月後ま

では,‘えびす’を除くすべての品種・系統において果実

硬度が 1.6Nを上回っていた.しかし 2か月後になると,

果実硬度が1.6N以上を保っていた‘ジェジェ J’を除いて,

他の品種・系統は 1.6Nを下回った.特に,‘ジェジェ J’

と‘えびす’およびTC59とは有意な差がみられた.

実験1において,乾物率やデンプン含量が粉質系品種・

系統の果実硬度に関与している可能性がみられたため,

果肉色の経日変化を第2表に示

月後もデンプン含量が多かったことを示している.しかし

ながら,本研究で用いた品種・系統では,貯蔵直前のデン

プン含量に差がなくても,貯蔵中のデンプン減少速度が異

なることが示され,粉質性や貯蔵性に影響していることが

明らかとなった.

第 l表に示される貯蔵2か月後の変化から,‘ジェジェ

J’はTC52より粉質感を長期間保持できると推察した.な

お,今回の試験では, 3か月後において,果実硬度が LON

を下回るような極度に粘質の果実では,果実硬度とデン

プン含量および乾物率との聞に明確な傾向がみられなかっ

た. 3か月のような長期間の貯蔵になると,デンプン含量

が低くなるとともに,果実硬度との関連性が判然としない

糖が増えることが予想され,一定の傾向がみられなくなっ

たと考察した.

以上の結果より,果実硬度と乾物率,デンプン含量は密

接な関係があり,粉質系品種・系統においても,果実硬度

1.6Nを基準に肉質を判別することができた. ‘ジェジェ J’

は2か月貯蔵後も果実硬度が保たれたことから,長期貯蔵

に有望であると判断した. TC58とTC59は2か月貯蔵後

の果実硬度の保持が‘ジェジェ J’より劣るものの‘えび

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341 園学研. (Hort. Res. (Japan)) 17 (3) 337-343. 2018.

果実硬度と全糖含量,果肉色の貯蔵における変化第2表

果肉色全糖含量(%)

果実硬度(N) 調査日品種・系統貯蔵期間

ab

aku

’b

b* 11直

72.3土 1.6

77.4±0.5

71.0土 1.3

68.5 ± 1.5

a*値

11.5土 1.0 a

5.0士0.8 b

5.8土 1.0 b

5.4土 1.8 b

Lキ値

70.3土0.7 b

73.9土0.5

75.5土0.4

75.4土0.3

a a-b1D

’b

6.2土0.4

4.3土0.3

3.9土0.1

4.6土0.4

n.s.' 3.3土 1.3

6.1 ± 1.2

7.0土0.3

6.2土 1.1

12月20日

12月20日

12月20日

12月20日

えびす

ジェジェ J

TC58

TC59

貯蔵直前

a

a

1か月後 b

a-b

’b

74.1土0.9

78.2土0.6

72.4土0.8

72.0土0.8

14.5土0.9 a

9.2土0.8 b

13.8土 1.7

11.9土0.9

69.6土0.6 b

71.2± 1.2 ab

73.4土0.7

73.5士0.6

n.s. 7.1土0.2

5.8士0.1

5.8±0.5

6.4土0.4

n.s. 1.5土0.5

3.0±0.7

2.3土0.2

2.3士0.8

l月 18日

1月 18日

1月 18日

1月18日

えびす

ジェジェ J

TC58

TC59

a

ab

a

72.3±0.6 b

76.6土0.4 a

71.3士0.2 be

69.0土 1.0

15.7土0.4 ab

13.6士0.4 b

17.4土0.7 a

13.5土0.8 b

a

cめ

b

68.6土0.3

71.3±0.4

70.9土0.3

72.8土0.7

n.s. 6.7土1.0

6.7土0.2

6.6±0.2

8.4土0.4

b

aぬ

b

1.0士0.1

2.2土0.5

1.2土0.1

1.1士0.1

2月18日

2月18日

2月18日

2月18日

えびす

ジェジェ J

TC58

TC59

2か月後

C

z値は5個体の平均値を示すTukey-Kramerの多重検定により,

a

同一貯蔵期聞において異符号聞は5%水準で有意差あり, n.s.は有意差なし

r= 0.84キ*Z. . 12.0

10.0 r= 0.85**2

. ・ジェジェJ

0 えびす一一一線形近似(ジェジェJ)

ーーーー線形近似(えびす)

12.0

10.0

r= 0.80*キ

ジェジェJ

えびす

一一一線形近似(ジェジェJ)

ーーーー線形近似(えびす)

. 。

. -

0 ,0

,’ ・ノ

ノ oノo

』・

,0 0

6

.。

8.0

6.0

4.0

Z)世田岬隊出町

r= 0.84キキ

. -

0 ,{) ,

・’, ・ノ, , , 0 ,

.ノo, , ノo, ,

ダ 0

6

ー-

/ 。.

8.0

6.0

4.0

Z)凶問題

wm民

2.0 2.0

40.0

デンプン含量(%)

第2図貯蔵直前における生の果肉のデンプン含量と蒸煮し

た果肉の果実硬度との関係z rはPearsonの相関係数,**は 1%水準で有意あり

35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0

0.0 40.0

乾物率(%)

第1図貯蔵直前における生の果肉の乾物率と蒸煮した果肉の果実硬度との関係'rはPearsonの相関係数,**は 1%水準で有意あり

35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0

0.0

さとペクチンの減少率およびポリガラクチュロナーゼ活性

量に高い相関性を確認した.また,栗波・河野(1992)は,

水煮されたサトイモ塊茎の硬さは,デンプン含量のみなら

ずデンプンの膨潤力も関与していることを示した.このこ

とから,乾物率またはデンプン含量以外の要因が,カボ

チャ蒸煮後果肉の果実硬度の品種間差に影響を及ぼしてい

る可能性があり,今後詳細な検討が必要である.

第2表に示すように,全糖含量は貯蔵に伴い増加する傾

向がみられたが,品種・系統により増加量に違いがみられ

た.貯蔵直前において,‘えびす’が粉質系品種・系統に比

べて有意に多く, 3名の食味の結果でも‘えびす’は明ら

‘ジェジェ J’の果実硬度に関与する内容成分をより明らか

にするために,実験lおよび2で供試した貯蔵直前の

‘ジェジェ J’および‘えびす’について,生果肉の乾物率

と蒸煮後の果肉の果実硬度との関係を第 1図に,生果肉の

デンプン含量と蒸煮後の果肉の果実硬度との関係を第2図

に示した.

貯蔵直前の‘ジェジェ J’の乾物率,デンプン含量とも

に,果実硬度と強い正の相関がみられた.これは過去の

‘えびす’の知見と同様だった.一方,同程度のデンプン

含量の個体においても果実硬度で差が見受けられる場合が

あった.中村ら(2009)は,蒸煮後のジャガイモ塊茎の硬

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342 鮫島陽人 ・満留克俊 ・徳永太磁 ・桑鶴紀充 ・嘉見大助 ・杉山慶太

えびす ジェジェJ TC58 TC59

貯蔵直前

1か月後

2か月後

第3図 貯蔵に伴う果皮色の変化

かに甘いという評価を得た.しかし 1か月後は粉質系品

種 ・系統の糖の増加量が‘えびす’以上に多くなり,有意

差がなくなった食味でも 貯蔵直前に比べて他系統と

‘えびす’の甘味の違いは小さかった. 2か月後は,‘えび

す’の全糖含量は減少に転じたものの,粉質系品種 ・系統

は増加し続けており,両者の差はなくなった 甘味も変わ

らなくなった.今回の貯蔵変化をみた結果より,カボチャ

も品種 ・系統によって貯蔵中の糖の増加量に違いがある可

能性が示された.このような糖の増加量の違いは他の作物

でもみられ,遠藤ら(2015)は,生食用ジャガイモ塊茎の

低温貯蔵において,品種により糖の増加程度が異なること

を示している.

果肉色の変化をみると,貯蔵直前では粉質系品種 ・系統

のひ値が‘えびす’よりも有意に高く, f値が有意に低

い傾向にあった.福山ら(1997)は, ‘えびす’の着果後の

日数の増加に伴い,果肉の a*値が増加し,撞色が増すこ

とを示している.今回供試した貯蔵直前のカボチャの果肉

の観察では,‘えびす’は赤みを帯びた黄色であったのに

対し,粉質系品種 ・系統は黄緑色に近い黄色を呈してお

り,熟成が遅い印象を受けた.貯蔵の経過に伴い,すべて

の品種 ・系統において, L*値は減少し, d値は増加し,

V値はほぼ横ばいになる傾向がみられた.果肉の観察で

は,貯蔵2か月後は‘えびす’と TC58は赤撞色に近い色

調であったのに対し,‘ジェジェ J’と TC59はやや赤みを

帯びた黄色で,‘えびす’の貯蔵直前に近い色調だった.

これらカボチャの貯蔵に伴う色調の変化は,近 ・榛葉

(1988)や長尾ら(1991)も確認しており,カボチャの貯

蔵時に普遍的にみられる現象であると推察される.貯蔵中

のa*値の増加量については,品種 ・系統聞に差がみられ

た.‘えびす’は貯蔵直前から 2か月後の聞で, d値が 1.4

倍になったのに対し,粉質系は2.5~ 3倍に達した.近 ・

榛葉 (1988)は,カボチャ果肉の日値の増加はカロテノ

イド含量の増加によるものであると指摘している.また,

渡辺ら(2014)は, ミニカボチャにおいて,収穫後に一定

期間貯蔵することによってカロテノイド含量が増加するこ

とを明らかにしたが,その変化には品種間差異が観察され

たことを示している.今後,‘えびす’と粉質系品種 ・系

統のカロテノイド含量の変化について,詳細に検討する必

要がある.

果皮色の変化を第3図に示した

貯蔵直前の果皮の緑色は‘ジェジェ J’が最も濃くみら

れた.貯蔵の経過に伴って,すべての品種 ・系統で緑色が

薄くなった. 2か月後において,‘ジェジェ J’以外の品

種 ・系統は果皮の緑色の退色が目立つようになり,黄色か

ら撞色への変化が強くなったが, ‘ジェジェ J’のみは緑色

を長期間保持しているようにみられた.

なお,貯蔵3か月後の果実は,腐敗が著しく,内容成分

の調査ができなかった.この原因として,実験1では果梗

部の乾燥期間(収穫から貯蔵開始までの常温静置期間)が

数日間であったのに対し,実験2では果梗部の乾燥期聞を

3週間と長く設定したため 腐敗の発生が早くなったと考

えられた.

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園学研. (Hort. Res. (Japan)) 17 (3) : 337-343. 2018. 343

以上の結果により,‘えびす’と粉質系品種・系統にお

いて,果実硬度,乾物率およびデンプン含量は貯蔵直前に

有意差がみられないが,貯蔵することにより差が現れるこ

と,また,全糖含量は貯蔵直前に有意差がみられるが貯蔵

により差がみられなくなること,また,果肉色のL*およ

びポ値に貯蔵直前から貯蔵中にかけて有意差がみられる

ことが明らかになった.すなわち,粉質系品種・系統は,

‘えびす’に比べて,貯蔵後の果実硬度の低下が遅く,粉

質の保持が長い傾向にあった.貯蔵直前の全糖含量は有意

に低いが,貯蔵中に増加して‘えびす’と同等となった

貯蔵直前の果肉色のグ値は低いが,貯蔵後急激に高まる

傾向がみられ, L*値は貯蔵直前から‘えびす’より高く

維持されることが認められた.つまり果肉色は,貯蔵直前

は明るい黄緑色に近い黄色であったものが,貯蔵により次

第に赤色が強く現れた.

このような貯蔵に伴う変化を品種・系統ごとに整理した

結果,‘えびす’は,収穫直後もしくは貯蔵 1か月以内の

短期貯蔵での出荷に向く品種,また,粉質系品種・系統の

‘ジェジェ J’, TC58およびTC59は, 1か月以上の長期貯

蔵後の出荷に向いている品種・系統と分類された.

摘要

新しく開発された粉質系カボチャの貯蔵特性を調査し

た.粉質系品種・系統のうち,‘ジェジェ J',TC58および

TC59は貯蔵後の果実硬度の低下が遅く,粉質の保持が長

い傾向にあった.貯蔵直前の全糖含量は有意に低いが,貯

蔵後に急増した.貯蔵直前の果肉色ポ値は低いが,貯蔵

後急激に高まる傾向がみられ,ひ値は貯蔵直前から高い

傾向が認められた.一方,対照品種である‘えびす’は貯

蔵直前でも全糖含量が多く,果肉色a*値が高いが,貯蔵

により急激に果実硬度が低下した.貯蔵に伴う品質の変化

から分類して,‘えびす’は,収穫直後もしくは貯蔵1か

月以内の短期貯蔵での出荷に向く品種,また,粉質系品

種・系統の‘ジェジェ J’, TC58およびTC59は, 1か月以

上の長期貯蔵後の出荷に向いている品種・系統と分類さ

れた.

謝辞本研究の実施および本報告のとりまとめに当た

り,鹿児島県大隅加工技術研究センター河野澄夫博士,千

葉大学田川彰男名誉教授には貴重な御指導を頂いた.記し

て謝意を表す.

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