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川崎市キックオフセミナー
研究紹介1
環境技術産学連携公募型共同研究事業「エアロゾル複合分析計のフィールド評価」エアロゾル複合分析計のフィ ルド評価」
2014年 7月 30日2014年 7月 30日
富士電機株式会社
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved. 1
富士電機㈱のご紹介
富士電機は パワエレ技術 熱エネルギ 技術をコアに 「発電 社会インフラ」 「産富士電機 富士電機は、パワエレ技術・熱エネルギー技術をコアに、「発電・社会インフラ」、「産業インフラ」、「パワエレ機器」、「電子デバイス」、「食品流通」の5つの事業を通じて、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献しています。
富士電機の計測機器
富士電機の計測機器は、事業のうち特に「発電・社会インフラ」、「産業インフラ」における「見える化」「分析評価」を担うキーコンポーネントとして位置づけられており、プラントなどの大規模シる化」「分析評価」を担うキ コンポ ネントとして位置づけられており、プラントなどの大規模システムの最適制御を実現し、環境負荷の低減に貢献しています。
富士電機の光技術を用いたセンサコンポ ネント
計測制御技術開発センター 計測ソリューション開発部
富士電機の光技術を用いたセンサコンポーネントの開発を行っており、レーザー式ガス分析計やクリーンルーム環境センサ等の開発を行っています。
煙道排ガス用直接挿入形
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved.
クリーンルーム環境センサ
F-Planet
レーザ方式ガス分析計
ZSS型
22
開発の背景・狙い
発 背 ■ ア ゾルの粒径分布
●エアロゾル粒子は発生源、粒子径、粒子成分は多種多様で、きわめて複雑
開発の背景
有機物(排ガス・野焼き等)
硫酸塩(火山ガス・石炭燃焼等)
海塩
■エアロゾルの粒径分布
様 、 雑
●特に微小粒子状物質(PM2.5)による健康影響が懸念されている
●環境基準達成のため 発生源特定が可能となる粒
累積
質量
硝酸塩(自動車排ガス
等)
(排カ ス・野焼き等)(火山カ ス 石炭燃焼等)
混合粒子
生物由来粒子(花粉等)
土壌粒●環境基準達成のため、発生源特定が可能となる粒子成分のリアルタイム自動計測が必要
■エアロゾル粒子の発生源 粒径(μm)0.01 0.1 1.0 10
粗大粒子微小粒子ブラックカーボン(BC)
(ディーゼル排ガス等)
土壌粒子(黄砂等)
2.5
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved.開発の狙い PM2.5に完全対応したリアルタイム自動測定機を世界に先駆けて開発する 3
神奈川県公害防止推進協議会リーフレットより
3
エアロゾル複合分析計
富士電機のエアロゾル複合分析計
■プロトタイプ機 高出力赤外レーザ照射
粒子ビーム生成
エアロゾルを吸引
1500
レ サ 照射
質量分析計で化学組成を定量
MEMSトラップに捕集
レーザで加熱気化
散乱光でPM2.5、白熱光でブラックカーボン計測
生成
質量分析計粒子トラップ 質量分析計(QMS)
粒子トラッフ(MEMS)タンデムノズル
1500mm
試料空気
質量分析セル
500mm 700mm
赤外レーザ
ターボ分子ポンプ
質量分析部白熱検出部
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved. 4PM2.5の質量濃度と粒子成分のリアルタイム計測が可能な測定機
4
昨年度の実施内容
実フィールドの市有設備(測定局)にプロトタイプ機を設置させていただき、既存測定機や手分析との比較検証を実施して、エアロゾル複合分析計の有用性を実証します
共同研究の目的
研究の目標 ①フィールド評価:実環境での装置機能・性能の検証を完了
主な研究内容
(研究成果)②情報発信:フィールド評価の成果をまとめ、展示会に出展(1件)、国内外の学会で発表(2件)
①フィールド評価
・プロトタイプ機
昨年度までに開発したエアロゾル複合分析計プロトタイプ機で、実フィールド評価を実施し、装置機能・性能を検証
・フ ロトタイフ 機・川崎市測定局に設置、評価
・測定データを取得(1~3ヶ月間) ・既存測定装置のデータ、気象データなどを用いて
装置測定データの妥当性を検証
【川崎市様データ】・PM質量濃度
【弊社装置データ】・質量濃度15
20
25
30
[ug
/m
3]
Other
OC
NH4
NO3
SO4
BC
1500
②情報発信
PM質量濃度・風向・気温・NOx、SOx・手分析データ
質量濃度・成分組成・有機物分類
0
5
10
15
質量
濃度
②情報発信
(1)展示会:川崎市国際環境技術展
川崎市国際環境技術展
技術有用性のアピール、装置認知度の向上を狙い、展示会出展、学会発表を実施アメリカエアロゾル学会
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved. 5
(1)展示会:川崎市国際環境技術展
(2)学会:日本エアロゾル学会、アメリカエアロゾル学会
昨年度成果概要①
自動測定機と 比較(夏) 手分析と 比較(冬)により 存法と比較 価を実施■自動測定機との比較(夏)、手分析との比較(冬)により既存法と比較評価を実施
30
35
40
/m
3]
高津PM2.5
複合分析計PM2.5
20
25
値[μ
g/m
3]
+20%
10
15
20
25
PM
2.5
質量
濃度
[μg/
10
15
析計
PM
2.5
測定
値
-20%0
5
9/13 9/15 9/17 9/19 9/21 9/23 9/25 9/27
P
日付と時刻
複合分析計PM2.5測定値と高津局設置PM2.5計測定値の時間変化
0
5
0 5 10 15 20 25
複合
分析
高津PM2.5自動測定機測定値 [μg/m3]
60
50
40
30[μg/
m3] PM2.5
硫酸塩 硝酸塩 ブラックカーボン
※測定結果は暫定値であり、今後のデータ解析により変更される場合があります
複合分析計PM2.5測定値と高津局設置PM2.5計との日平均値の比較
30
20
10
0
質量
濃度
2014/01/21 2014/01/26 2014/01/31 2014/02/05
①PM2.5測定値
既設PM2.5計の日平均値と複合分析計のPM2.5測定値を双方比較
②成分分析
2014/01/21 2014/01/26 2014/01/31 2014/02/05時刻
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved.
②成分分析
手分析の日平均値とリアルタイム成分分析値を比較
既存法との整合性確認しました 6
昨年度成果概要②
■デ タ解析により硝酸塩粒子が自動車由来であると推測されるなど エアロゾル複合分析計が
1.0x10-110
NOx [ppm]Nitrate [ug/m3]硝酸塩測定局で監視するNO ガス濃度[ ]
データ解析は東京大学竹川研究室と共同で実施しました
■データ解析により硝酸塩粒子が自動車由来であると推測されるなど、エアロゾル複合分析計がPM2.5発生源推定に有効であることを確認しました
0.8
0.6
Ox , N
8
6
ug/
m3]
Nitrate [ug/m3]硝酸塩測定局で監視するNOxガス濃度[ppm]
[μg/m3 ] N
Oxガス
複合分析計の硝酸塩粒子の質量濃度
0.4
0.2
Ox [p
pm
]
4
2
M N
itra
te [u
質量
濃度
質量
濃度[ ス
濃度[ppm
4
Nitrate [ug/m3] Mass_BC
0.0
2013/09/13 2013/09/15 2013/09/17 2013/09/19 2013/09/21 2013/09/23 2013/09/25 2013/09/27Date & Time
2
0
m]
複合分析計の硝酸塩粒子の質量濃度4
3
[ug/
m3]
度[μg/m3 ] 複合分析計の白熱光検出部で
測定したブラックカーボンの質量濃度
2
1
M N
itra
te [
質量
濃度
質量
濃度
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved.2013/09/13 2013/09/15 2013/09/17 2013/09/19 2013/09/21 2013/09/23 2013/09/25 2013/09/27Date & Time
0
7時刻 7
本年度実施内容
昨年度は分析計の実証に主眼を置いていたため成分分析期間に合わせた短期間の測定にとどまっていました。本年度はより長期間に亘る連続データ取得や、複数点での同時測定を行うことで、①装置の完成度向上 ②市内におけるPM2 5の実態解明 ③情報発信に取り組みます
研究の狙い
の完成度向上、②市内におけるPM2.5の実態解明、③情報発信に取り組みます。
研究内容・目標
(1)フィールド評価PM2 5の成分分析を実施している 般大気環境測定局( 般局)内でエアロゾル複合分析計を設置し 長
①装置の完成度向上2回の成分分析期間(秋と冬)を連続測定期間に含めることで長期安定性を検証します
PM2.5の成分分析を実施している一般大気環境測定局(一般局)内でエアロソ ル複合分析計を設置し、長期(3か月以上)の連続測定を実施します。
2回の成分分析期間(秋と冬)を連続測定期間に含めることで長期安定性を検証します。長期の連続測定により適切なメンテナンス間隔や校正項目を割り出し、メンテナンス法を確立します。
②川崎市内におけるPM2 5の実態解明②川崎市内におけるPM2.5の実態解明①の長期の連続データや、複数地点のデータを元に弊社研究員と川崎市殿の大気汚染監視担当者様が
共同で知見を持ち寄りデータを解析⇒測定期間中に起きた突発高濃度イベントや、広域移流と都市発生の実態解明等を目指します。
③情報発信技術有用性のアピール、装置認知度の向上を狙い、展示会出展、学会発表を実施
川崎市国際環境技術展
(2)その他の実施項目
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved. 8
技術有用性 、装 認 度 向 狙 、展 会 展、学会発表 実施(1)展示会:川崎市国際環境技術展(2)学会:大気環境学会
研究イメージ
60
50
40
μg/
m3 ]
PM2.5 硫酸塩 硝酸塩 ブラックカーボン
イメ ジ
複数の観測地点(測定地点は調整中(未確定))での測定結果をもとに移流の実態を検討
観測期間中の特異な事象に関して富士電機と川崎市様が共同で解析
●
40
30
20
10
0
質量
濃度
[μ
2014/01/21 2014/01/25 2014/01/29 2014/02/02 2014/02/06時刻
イメーシ
PM2.5 硫酸塩硝酸塩
長期間の測定データ(イメージ)突発高濃度イベント
富士電機と川崎市様が共同で解析●
ブラックカーボン
手分
手分
析 析
将来のPM2 5対策立案のための基礎的
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved. 9
手分析期間を前後にはさみ長期安定正を検証
将来のPM2.5対策立案のための基礎的な知見の蓄積に貢献できます
研究の進め方
市内PM2.5実態解明フィールド評価(高津測定局での実施を検討)
データ検討会(フィールド評価中随時)実務担当によるPM2.5測定データの解析・検討検討内容:都市発生、移流、突発校濃度等
データ検討会
設置予定範囲
データ検討会 データ検討会デ タ検討会(実務担当)高津一般局
デ タ検討会(実務担当)
デ タ検討会(実務担当)
市内一般局に設置し長期のデータ取得
ネットワ ク
設置イメージ 川崎市内PM2.5実態検討セミナー(仮)デ タ検討会での
期のデ タ取得長期安定性やメンテナンス法を検討
ネットワーク
首都大学東京
竹川教授・観測データの評価
富士電機
・装置開発・評価
・装置運用
川崎市環境総合研究所
(地域環境・公害監視課)
・評価場所の提供
データ検討会での解析結果を元に関連部門・機関や有識者等と議論
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved. 10
観測テ タの評価
・理論面のバックアップ・研究発表
装置運用
・観測データの解析・メンテナンス
評価場所の提供
・測定局監視データの提供
・観測データの解析
フィールド評価データを元にデータ検討会等を通じて市内のPM2.5実態解明を目指します10
スケジュール
開発項目2013 2014年度
2015年度4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
新試作機の開発
新試作機開発
事前評価・校正
粒子トラップ製作
実運用評価(フィールド) フィールド評価
フィールド評価準備
評価結果の解析
データ検討会▼
フィールド評価結果解析
中間報告▽ 成果報告▽
PM2.5実態解明(随時)
情報発信大気環境
学会▽
学会準備
川崎国際環境展▽
製品を意識した試作機を開発
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本年度後半に長期のフィールド評価を行います
11
今後に向けた取り組み
市様 等 連携 ゾ 複 方■川崎市様や社内関係部署等と連携しエアロゾル複合分析計の活用方法を検討
川崎市様 富士電機
• 公害物質の発生源特定と排出削減の取り組みに関する多くの知見
関連部署や都市間連携 地域産業と
• エアロゾル複合分析計による分析技術の完成度向上
PM2 5発生源解析に ながるソ• 関連部署や都市間連携、地域産業とのつながり
• PM2.5発生源解析につながるソリューション提案
行政ならではの知見やネットワーク メーカーならではの技術ソリューション行政な 知見やネットワ ク メ カ ならではの技術ソリュ ション
シナジー
エアロゾル複合分析計を中心とした大気環境改善
シナジ
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved. 12
エアロゾル複合分析計を中心とした大気環境改善ソリューションにつなげていきます
12