Embed Size (px)
Citation preview
2016/4/6
1
トクヤマにおける水素事業と山口県および周南市の
水素先進都市への取組み
水素エネルギー社会形成研究会平成２７年度第４回セミナー
2016年3月22日株式会社トクヤマ
河村浩次
～本日の内容～
・トクヤマの紹介・トクヤマの水素事業と山口県・周南市の取組み家庭用定置式燃料電池の実証試験（2007年～2009年）液化水素事業（2013年度～）山口県補助事業（2015年度～）環境省委託事業（2015年度～）
・最後に将来展望
2016/4/6
2
塩素精製工程
水素精製工程
苛性濃縮工程
水洗塔
水洗塔
サンドフィルタ
脱塩素塔
乾燥塔冷却塔
32wt%NaOH
H2 Gas
Cl2 Gas
希薄塩水
蒸発缶
塩素ガス
水素ガス
48wt%苛性ｿｰﾀﾞ
反応槽 キレート樹脂塔
塩倉庫
塩水精製工程
プレコートフィルタ
静定槽
電解槽
飽和槽
脱硫反応槽
電気
塩
純水
食塩電解フロー
7
トクヤマの水素事業
2016/4/6
3
トクヤマと水素の関係1952年に、食塩の電気分解による苛性ソーダと塩素と水素を併産するプラントを建設。以来、60年以上水素を製造している。
Cl -?
Na +
苛性ソーダ希薄塩水
Na+
Cl－
陽極 陰極
総括反応：2NaCl+2H2O ? 2NaOH+Cl2+H2
陰極 2H2O+2e ? H2＋2OH－
2Na++2OH－? 2NaOH陽極 2NaCl ? 2Na++2Cl－
2Cl－ ? Cl2+2e
塩素ガス
水素ガス
純水
精製塩水
2e
OH－
H+
陽イオン交換膜
水素生産量：18,000Nm3/h13,000t/年
11
MIRAI 10万台を賄える量走行距離15,000km/年燃費 650km/5kg として
水素の製造生産開始： １９５２年
食塩電解による苛性ｿｰﾀﾞ、塩素製造の副産物製造技術： 現在はすべてイオン交換膜食塩電解法
製法転換の歴史 水銀法 → 隔膜法 → イオン交換膜法能力： 18,000 Nm3/h 参）FCV約11万台分純度： ＞99.99% （dry基準） 参）鉄鋼、石油化学副生水素 95? 98%用途： 社内外の原料（ﾎﾟﾘｼﾘｺﾝ、塩酸等）、自家発燃料
液化水素の製造生産開始：２０１３年 （山口ﾘｷｯﾄﾞﾊｲﾄﾞﾛｼﾞｪﾝ（株）＊より製造受託）
＊岩谷産業（株）との合弁会社製造技術：水素クロード法
能力：3,000 L/h純度：＞99.9999%用途：半導体原料、ロケット燃料他
12
2016/4/6
4
これまでも水素は新エネルギーとして注目されてきたが、今回は本物かもしれない
1974年～ ｢ｻﾝｼｬｲﾝ計画｣1993年～｢ﾆｭｰｻﾝｼｬｲﾝ計画｣
2015年～「水素元年」→本物？
技術の進歩とニーズの高まり自動車メーカーの本腰
東京オリンピック13
Ｎ
Ｓ
Ｅ Ｗ
徳山製造所徳山製造所の現状の水素チェーンの現状の水素チェーン
東工場（有機・電材）
徳山工場（無機）
南陽工場（セメント）
徳山駅
液化水素プラント（液化、貯蔵）
食塩電解プラント（水素製造）
発電所（エネルギー製造）
ローリー（液）
水素精製プラント（高純度化）
パイプ（ガス）
社内ﾕｰｻﾞｰ 社内外ﾕｰｻﾞｰ
社外ﾕｰｻﾞｰ
14
2016/4/6
5
トクヤマの水素事業と山口県・周南市の取組み
15
家庭用定置式燃料電池の実証試験（2007年～2009年）
液化水素事業（2013年度～）
山口県補助事業（2015年度～）
環境省委託事業（2015年度～）
家庭用定置式燃料電池の実証試験
～周南市＆トクヤマ
2016/4/6
6
家庭用燃料電池の実証試験
全国最大規模の水素副生能力を有する周南コンビナートの地域特性を活用し、地域の産学公が連携・協働して、二酸化炭素を排出しない非改質タイプ固体高分子形燃料電池コージェネレーションシステムを一般家庭に導入することにより、家庭からの二酸化炭素排出量を削減し、民生家庭部門における地球温暖化対策に資することを目的とする。
難しいので要約すると・・
周南コンビナートは国内で最大規模の水素発生地域なのでみんな協力し、水素燃料電池でエネルギーに換える実験をした。ということ。平成１９年～平成２１年度の３年間の実証試験。
http://www.city.shunan.lg.jp/section/kankyo/environment/vision/suisotaunnmoderujigyou.jsp 17
家庭用燃料電池の実証試験
http://www.city.shunan.lg.jp/section/kankyo/environment/vision/suisotaunnmoderujigyou.jsp18
2016/4/6
7
水素燃料電池の設置方法
http://www.city.shunan.lg.jp/section/kankyo/environment/vision/suisotaunnmoderujigyou.jsp 19
液化水素事業～トクヤマ＆岩谷産業
2016/4/6
8
21
岩谷産業殿との合弁事業として、2013年からプラント稼動トクヤマから原料の水素を供給
山口リキッドハイドロジェンで、水素を-253℃に冷却して液化。（水素で水素を冷却して液化する。）
超高純度、大量輸送、大量貯蔵が可能
山口県、周南市が企業誘致の補助金を交付＝建設費用ミニマム化
液化水素事業
山口県補助事業～トクヤマ＆山口県＆県下企業
2016/4/6
9
太陽電池を利用した水素製造システム長州産業㈱とトクヤマの共同事業として、本年度から研究開発を開始
28
太陽光発電
全量買取り
電力会社
太陽光発電
全量買取り
電力会社
水素製造装置
水素にして貯蔵必要に応じて電力へ変換
環境省委託事業～トクヤマ＆山口県＆周南市他
2016/4/6
10
環境省委託事業とは【地域連携・低炭素水素技術実証事業】水素の低炭素化と本格的な利活用を通じ、中長期的な地球温暖化対策を推進する。地域の再生可能エネルギーを活用。今ある技術で水素を製造・貯蔵・輸送・供給し利用する、一貫した水素サプライチェーンを実証する。【環境省の目的】◆水素の製造? 利用までのCO2排出量削減◆地域での水素利用拡大と全国への普及
31
32
周南石油化学コンビナートの特徴（水素）
最大水素発生量（億Nm3/y）全国 ３１８中国地方 ７３．５山口県 ３２．９ （全国有数の水素発生県）周南ｺﾝﾋﾞﾅｰﾄ １３．８ （高純度な水素を生産する電解工場が集積）
経済産業省中国経済産業局（平成２０年３月） 報告資料より
・山口県（特に周南ｺﾝﾋﾞﾅｰﾄ）は水素供給ポテンシャルの高い地域
・液化水素工場（水素輸送）と水素ステーション（利用基地）
全国でも他に例を見ないほど水素社会の実現に近いエリア
32
2016/4/6
11
周南市のSTは中国四国地方で唯一
34
山口県周南市
中国・四国地方第1号
燃料電池実用化推進協議会HPより抜粋しトクヤマが編集http://fccj.jp/hystation/index.html#map
全国の水素ステーションは計画中含めて81箇所（開所中37箇所。移動式を含む）
埼玉県計画 9箇所開所 4箇所
開所中計画中
千葉県計画 5箇所開所 1箇所
東京都計画 12箇所開所 7箇所
神奈川県計画 10箇所開所 7箇所
山梨県計画 1箇所
静岡県計画 1箇所
岐阜県計画 1箇所
愛知県計画 16箇所開所 10箇所
滋賀県計画 1箇所開所 1箇所
三重県計画 2箇所
徳島県計画 1箇所
京都府計画 2箇所
兵庫県計画 1箇所開所 1箇所
大阪府計画 7箇所開所 2箇所
大分県計画 1箇所
佐賀県計画 1箇所
福岡県計画 9箇所開所 3箇所
2016年2月時点
環境省委託事業電解工場で発生する高純度で未利用な水素を活用した地産池消・地域間連携モデルの構築事業年度 ： 平成27年より5ヵ年事業 ： 5年間で約15億円
①未利用水素の回収（トクヤマ、東ソー）トクヤマに回収ドラム設置＋東ソーとパイプで連携
②水素の輸送形態（トクヤマ、東ソー、岩谷産業）液化水素（ステーションへ、又は直接利用者へ）、圧縮水素（直接利用
者へ）③利用（トクヤマ、周南市、下関市）
・FCV、FCﾊﾞｽ、FCｺﾞﾐ収集車、FCﾌｫｰｸﾘﾌﾄ（周南市、下関市）・卸売市場や漁港施設に燃料電池を設置し、電気と温水を作る・周南ｽｲﾐﾝｸﾞにも燃料電池（100kW）を設置し、電気と温水を作る
＊低炭素で経済性のあるモデル構築を目指し、水素利活用を推進する。 35
2016/4/6
12
トクヤマ実施事業 全体イメージ①水素バッファドラム設置
運転変動による未利用水素を水素ﾁｪｰﾝに乗せるため、バッファドラムを設置。②周南スイミングに100kWh燃料電池を設置し、水素を供給。③東ソーとトクヤマ間に水素を融通する配管を敷設
回収した水素は液化（YLH）もしくは圧縮（東ソー）して流通させる。流通した水素はFCV、FCフォークリフト、FCバス（周南市、下関市）で活用。また、液化水素貯槽から発生するBOGも燃料電池により有効に活用。
38
平成27年度地域連携・低炭素水素技術実証事業の採択案件
応募件数：16件 採択件数：４件
http://www.env.go.jp/press/100858.htmlhttp://www.env.go.jp/press/files/jp/26825.pdf 39
2016/4/6
13
44
49
