（1）� 第 498 号�（昭和 43 年 10 月 25 日第三種郵便物認 平成 20 年（2008）3 月 1 日（毎月 1日発行）

一

月

二

十

二

日

︵火︶から二十五日

︵金︶まで鹿児島市

で開かれた司祭大

会でレナト神父︵聖

ザベリオ宣教会・

武蔵ヶ丘教会主任︶

が﹁教会生活と宣

教における神のこ

とば﹂をテーマに

講演した。

このテーマは今

年十月にローマで

開催される﹁世界

代表司教会議﹂の

テーマでもある。

講師はこのテーマが目指す

もの、すなわち聖書︵神の

ことば︶が教会生活の中で

どれほど重要視されている

か、生きた神のことばが生

きた人間に告げられる典礼

が果たして有益にささげら

れているかなど、典礼に関

して、具体的に指摘し、司

祭たちの注意を喚起した。

また、最終日にはレナ

ト神父の隠れたサポートに

沿って、信者たちだけでで

きる﹁みことばを祈る﹂集

い︵レクチオディヴィナ︶

の実践や、ザビエル教会で

約四年間続いているこのグ

ループの体験報告もなされ

た。聖書の言葉を我田引水

式ではなく、同じ聖書の言

葉で理解する読み方から、

自然に聖書︵神のことば︶

で祈ることが可能になると

いう。今年の十月に予定さ

れている教区評議会でもこ

のテーマがメインになるこ

とからして、今回の講演は

非常に有意義であったと思

われる。

〒 892-0841

鹿児島市照国町 13-42

��カトリック鹿児島司教区

��電話 099�

（226）5100

��振込口座 02030-2-8359

��編集発行 教区広報部

道 標

今年最初のザビエル上

陸記念祭実行委員会︵藤

山喜和義委員長︶が、二

月十五日︵金︶教区本部

で開かれた。今年の同委

員会には小教区との連携を

密にするために、使徒職団

体代表に加え、小教区で発

言力のある地位に就く信徒

代表が加えられた。

今年の記念祭は八月十七

日︵日︶の開催される。

﹁みことば﹂で生きる共同体を目指して

司祭大会でレナト神父が講演

することにした。ツアー

の日程は以下の通り。近

く詳しい情報を小教区に

届ける予定である。

施

し

の

精

神

新風

YET

おめでとう 

神父さま！

国原武志神父が司祭叙階五十年を迎える

教区本部では十一月

二十四日︵月に︶長崎であ

る列福式への参加者を募る

ためのツアーを企画、提供

聖書に登場する物を前にして瞑想する司祭団

列福式参列のためのツアー（各コース）

列福式参列のためにツアーを企画

詳細は近く小教区で発表

ザビエル祭実行委

聖パウロはマケ

ドニア州にある教

会の信者たちが、

﹁聖なる者たちを

助けるための慈善

の業と奉仕に参加させて欲しい

と、しきりに私たちに願い出た﹂

︵コリントの信徒への手紙二8章

4節︶としるしています。それは、

彼らが決して、富者だったからで

はなく、﹁彼らは苦しみによる激

しい試練を受けていたのに、その

満ち満ちた喜びと極度の貧しさが

あふれ出て、人に惜しまず施す豊

かさとなった﹂︵同上2節︶と説

明しています。

聖パウロは彼らの信仰、言葉、

知識、あらゆる熱心を評価し、そ

の慈善の業を続けるように勧めて

いますが、同時にこの勧告は、慈

善を行うことは自発的なもので

あって、決して命令ではないこと

も付け加えています。

この自発的な行為の根拠とし

て、パウロはイエスの例を挙げ

ています。﹁あなたがたは、わた

したちの主イエス・キリストの

恵みを知っています。すなわち、

主は豊かであったのに、あなた方

のために貧しくなられた。それは、

主の貧しさによって、あなたがた

が豊かになるためだったのです﹂

︵同上9節︶と。

イエス・キリストの貧しさは、

金銭的なものではないし、まし

てやその豊かさも金銭的なもので

はありません。貧富の差を金銭の

所有量で測るのはこの世の精神で

す。施

し︵慈善︶が、名誉や義務感

でなされても、なかなか自発的

にできないのもこの世の精神だ

と思います。

ある司祭が、﹁これからミサ

謝礼は五千円にするように﹂と

説教しました。それを聞いたあ

るシスターは憤って言いました。

﹁神様からの恵みを金銭で計るな

んてとんでもない、神様の恵み

には十万でも百万でも払いきれ

ないのに﹂と。

聖週間を迎えるこの月、イエ

スの受難、死と復活はわたした

ちを豊かにするため、だったこ

とを身に沁みて感じたいもので

す。︵Ｈ・Ｎ)

国分教会の国原武志神父︵ザベリオ

宣教会・七十六歳︶は、来たる三月

二十二日︵土︶、司祭叙階五十周年︵金

祝︶を迎える。国分教会ではこれに先

立ち、一月二十七日︵日︶、郡山司教、

聖ザベリオ宣教会日本管区長マンニ神

父を招いて神父の金祝を祝った。

国原神父は、一九三二年二月十九

日イタリアに生まれた。一九五〇年ザ

ベリオ宣教会に入会し、八年後にピア

チェンツア市で司祭に叙階。叙階後す

ぐ来日し、二年間の日本語習得期間を

経て大阪教区の岸和田、浜寺の両教会、

続いて大分教区の延岡、宮崎教会に勤

務し、一九六六年一月から今日まで鹿

児島で働いている。鹿児島では垂水と

現在の国分教会で主任司祭として、ま

た同教会附属の幼稚園園長として働

き、その間、一九八九年三月には帰化

し現在の日本名︵イタリア名はカリメ

ロ・フォルナバイヨ︶を取得するなど、

心から日本を愛し続ける司祭である。

同じ競技を

一緒に二十七年

続けている友人

がいる。小柄な

彼はそのスピー

ドと持ち前のテクニックを

ひっさげ、関東の大学へと

進学。大学ではそれなりに

活躍はしたものの一軍定着

とはいかず、夢だったはず

の﹁その道で食っていく﹂

という願いは叶わず、鹿児

島に帰ってきた▼大学卒業

後に鹿児島で出会った彼と

は何度となく一緒に日本一

を目指した。しかし全国の

壁は如何ともしがたく、い

つも二、三回戦負け。そん

な彼の口癖は﹁人間は花開

くときがそれぞれ違う。お

れはプロにはなれなかっ

た。でも、いつかプロと言

われた人に勝ちたい。日本

一になりたい﹂だ。だから

彼はまだ毎日走り続けてい

る▼四十を過ぎ、間もなく

五十になろうとしている僕

ら、四十代で臨んだ全国大

会も準優勝が最高という成

績に終わり、夢は叶ってな

い。﹁もうこれくらいで⋮﹂

と半ば諦めのこちらをよそ

に、友人は次の年代での日

本一に燃えている▼先月、

父が他界した数回目の二月

二十九日を迎えた。失敗続

きで他人をも恨み、一時は

教会からも離れた父だった

が、その最期にはそれまで

の人生を取り返したかのよ

うな死を恵まれた。二十年

経った今でもその死が羨ま

しい。だから友人の﹁花

開くとき﹂を望めるならス

ポーツの世界でではなく、

父のように﹁その人生にお

ける最期の日に﹂をだけは

はずせない。

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紫の袴に白の上衣。かな

り薄くなっているが宮司に

長髪とは意外。穏やかなは

にかむような笑顔は変わら

ない。高校時代の友人との

再会は思いがけないことで

実現した。

終身助祭を目指す四條

さんの朗読奉仕者選任式に

はやはり東京在住の姪御さ

んも出席された。お昼の

後、四條さんの恩師ジェ

ローム神父様の墓参の帰り

に彼女が言った。

﹁高千穂神社の鳥居はウ

チのおじいちゃんが作った

の﹂﹁

見に行こう。宮司はボ

クの同級生だし⋮﹂

四條さんのレンタカー

を境内の駐車場にとめて鳥

居をくぐった。聖心教会時

代、弓道に通っていた時以

来だ。本殿前に立つもう一

と意味の深さには心引かれ

るものがある。

食事の時の﹁いただき

ます﹂は作った人やお百姓

さんへの感謝ではない。人

が生きるために沢山の命を

奪っているのが食べるとい

うこと。奪われていく命へ

の感謝が﹁いただきます﹂

なんだという。﹁いただき

ます﹂がこんなにも美しい

意味を持った食前のお祈り

だったとは！

どんな命にも神の恵み

を感じる日本古来の高貴な

心が﹁儀式の宗教﹂とされ

た神社で継承されていたと

は！こうした話を近隣の子

供たちにもするのだという

友人宮司の顔は穏やかに輝

いていた。

つの白い鳥居には確かに彼

女のおじいちゃんの名が刻

まれていた。

社務所を訪れ、若い宮

司さんに取り次ぎを願っ

たら、﹁神父さんが来た！﹂

と驚きながら喜んで迎え入

れてくれた。ストーブに火

をつけて暫し歓談。会釈に

頷きと挨拶にはいろいろあ

るが、拝礼は頭のてっぺん

︵急所︶を差し出すように

腰を折るだけ。こうするこ

とで無防備であることを示

しているのだという。なる

ほど。己を無にして神の前

に立つ。典礼におけるお辞

儀の意味の深さに驚いた。

神様の前に立つ人間のあり

ようは同じということか。

そうは言っても、頭を下げ

腰を丸めてなされる祭壇前

でのお辞儀は丁寧かもしれ

ないが、神社方式の美しさ

司教執務

室 便 り

小さな異宗教交流

２リーダーによるまとめ。

内容についての質問やコ

メントが出され長くなる

こともあります。︵十～

十五分︶

３祈り︵自分を神の前に置

き、振り返る。十～十五

分。サダナの祈りによる︶

今日の一日、何がありま

したか？

あなたに十字架はどのよ

うなものでしたか？どうし

てその十字架を担うことが

できたでしょうか？そのと

きイエスが共にいて支えて

くださっていたことを感謝

しましょう。すべての苦し

んでいる人を十字架上のイ

エスに委ねます。

﹁足跡﹂をゆっくり朗読

する。

次回は入来教会で三月

十六日︵日︶午後二時から

開かれます。どなたでも参

加できます。

し﹂思

わず私はどのように

答えていいのか迷ってし

まいました。大切な真理

を求め、それを深めてい

る私にとってその方との

視点や価値観は大きく私

と異なり、自分の立場か

ら私の考えを語るべきか、

その方の立場で忍耐強く

話すか、瞬時に対応する

ことができませんでした。

皆さんだったらどのよう

自分の生き方と照らし

合わせて︵各問いかけにつ

いて十分、全体では三十～

四十分︶

※質問は一つずつ分かち

合いと報告をしなが

ら進んで行きます。

イザヤ書五十三章2節～

5節を読んでみましょう。

﹁2

乾いた地に埋もれた

根から生え出た若木のよう

１�

※参加者を温かく迎え

ます︵ハンマ神父様︶

※典礼聖歌七十七番﹁神

よあなたの道をしめ

し﹂を三番まで歌い、

祈りに代えます。

これをもって、主

をお招きするための

祈りとします。

※リーダーによる説明

︵十五分︶、�

今日の講座

の流れを説明

・分かち合いのルールにつ

いて

四人以上のグループにな

らないようにします。

・プライバシールールの徹

底について

今回から、例題は北薩信

徒の色々な体験に基づいて

分かち合うことになりまし

た。そのため内容等で疑問

点があれば、分かち合いに

入る前に質問できます。

︵ゆっくりと間をおいて

二回読まれます。︶

﹃宣教も私たち一人ひと

りに与えられた十字架︵こ

こでは使命︶なのです。学

生時代の話です。アルバイ

トに行っていた某レストラ

ンでの出来事です。社員の

方が﹁

大学でキリスト教を学

んでいるんだってね。で

もいいね。他の人に比べれ

ば正解があるわけでもない

彼が打ち砕かれたのは、

わたしたちの咎のためで

あった。

彼が受けた懲らしめに

よってわたしたちに平和が

与えられ、

彼の受けた傷によって、

私たちは癒された。﹂

︵2節～5節を何度か繰

り返して読みます︶

※�

しばらく黙想し進行

役は﹁彼の受けた傷に

よって私たちは癒さ

れた﹂︵五回繰り返す︶

※�

十字架上でイエスは

あらゆる苦しみと死

十字架の力を発見する

に答えられますか？﹄

問いかけ︵まず五分間そ

れぞれ自分を振り返り、必

要に応じてメモしてくださ

い︶︵

１︶十字架は信徒にとっ

てどのようなものでしょう

か？︵

２︶イエスの十字架か

らくる力と慰めを体験した

ことのある方がいらっしゃ

いますか？

いらっしゃれば話し合っ

てみてください。

︵３︶宣教と十字架につ

いて話し合ってみましょ

う。※

小グループに分かれて

の分かち合い。

に、この人は神の前に育っ

た。見

るべき面影はなく、輝

かしい風格も、好ましい容

姿もない。

3

彼は軽蔑され、人々に

見捨てられ、多くの痛みを

負い、病を知っている。

彼は私たちに顔を隠し、

私たちは彼を軽蔑し、無視

していた。

4

彼が担ったのはわた

したちの病、彼が負ったの

は私たちの痛みであったの

にわたしたちは思ってい

た。神の手にかかり、打た

れたから彼は苦しんでいる

のだ、と

5

彼が刺し貫かれたの

は私たちの背きのためであ

り

に打ち勝ちました。例

題の体験者は十字架

上のイエスの勝利を

どんな風に体験した

でしょう？

︵隣同士での分かち合い

と全体での発表︶

※�

十字架はわたしたち

がさまざまな困難に

遭遇する時、いつも

イエスがわたしたち

と共におられること

を思い起こさせてく

れます。イエスの十

字架は私たちの十字

架なのです。私たちは

十字架上のイエスを

私たちの解放者、希

望として喜んで迎え

ているでしょうか？

北

薩

地

区

宣

教

奉

仕

者

︵信徒使徒職︶

養

成

講

座

㈬

出水教会主任司祭 

大

松

正

弘

今年の秋のレオ税所七右

衛門の列福を前に、もっと

殉教者を身近なものに感じ

ようとレオの殉教を称える

歌が作られることになり、

その歌詞が教区本部に届け

（3）� 第 498 号�（昭和 43 年 10 月 25 日第三種郵便物認 平成 20 年（2008）3 月 1 日（毎月 1日発行）

られた。

作詞したのはレオの殉

教を題材にした紙芝居﹁も

うでござるか﹂の作者、山

頭信子修道女︵長崎純心聖

母会鹿児島修道院︶。今後、

2日︵日︶四旬節第四主日

9日︵日︶四旬節第五主日

15日︵土︶聖ヨセフ

▼大野和夫神父・牧山田一神父・ムイベルガ神父・

岡 

俊郎神父・池田紀行神父霊名

16日︵日︶受難の主日︵枝の主日︶

▼世界青年の日

17日︵月︶田原 

章神父叙階記念日︵一九五三年︶

18日︵火︶岡 

俊郎神父叙階記念日︵一九六六年︶

19日︵水︶成相明人神父叙階記念日︵一九六七年︶

▼ゼローム神父命日︵二〇〇三年︶

20日︵木︶聖木曜日︵主の晩さん︶

▼浜田盛茂神父叙階記念日︵一九六六年︶

▼永山幸弘神父叙階記念日︵一九六八年︶

▼郡山健次郎司教司祭叙階記念日︵一九七二年︶

▼寝占敦之神父叙階記念日︵一九八三年︶

21日︵金︶聖金曜日︵主の受難︶︵大斎・小斎︶

▼美島春雄神父叙階記念日︵一九六七年︶

▼木村敏彦神父叙階記念日︵一九八六年︶

▼頭島 

光神父叙階記念日︵一九八七年︶

▼大松正弘神父叙階記念日︵一九八七年︶

▼小隈憲士神父叙階記念日︵一九八八年︶

▼末吉卓也神父叙階記念日︵二〇〇三年︶

22日︵土︶聖土曜日

▼国原武志神父叙階記念日︵一九五八年︶

23日︵日︶復活の主日

▼祭壇奉仕者選任式・カテドラル・9時

25日︵火︶泉 

浩二神父叙階記念日︵一九九三年︶

▼春の中高生巡礼﹁川内・天草・熊本・八代﹂・

～27日まで

テ

ー

マ

�

殉教者の思いとは⋮

参

加

費

�

一万五千円︵離島からの旅費は主

催者が負担します︶

申込締切���

3月16日︵日︶

申込み先���

加世田教会 

泉 

浩二神父

�����������

☎�

〇九九三―

五二―

二三〇三

����

〇九九三―

五二―

二三〇四

27

日︵木︶瀧 

憲志神父叙階記念日︵一九六五年︶

▼コンタリーニ神父命日︵一九九八年︶

▼島田喜藏神父命日︵一九四八年︶

28

日︵金︶田邊 

徹神父叙階記念日︵一九五一年︶

▼明松尊吉神父命日︵一九九二年︶

29

日︵土︶内野洋平神父叙階記念日︵二〇〇三年︶

30

日︵日︶復活節第二主日︵神のいつくしみの主日︶

31

日︵月︶神のお告げ

▼河野純徳神父命日︵一九八九年︶

３月

今月の暦

教区本部ではこの詩に合

う曲を募集する。

作詞にあたりシスター

山頭は、レオの名前を多

くの人に印象づけることを

狙い、また殉教者の勇気を

きりりとした潔さで表した

かった述べている。

教区本部では、作曲に興

味のある人や教会学校の子

どもたちに奮って応募して

欲しいとしている。曲の送

り先は、教区本部で、締切

は七月末日。

いる信徒・修道者・司祭が

自由に集い、抱えている問

題を分かち合い、交流する

情報交換と交流の場。

会場には沖縄教区を除く

全教区から百人余りの青年

が集まり、﹁ひろげもんそ﹂

のテーマのもと同じ信仰を

持つ者特有の温かい交流の

時間を持った。

先号では、貿易商兼医師であった

アルメイダが、一五五二年種子島に

上陸し、仕事のため平戸、山口、大

分など各地を巡るうち、宣教師の

仕事に心を惹かれるようになり、イ

エズス会に入会して神父になり、福

音的な社会事業にたずさわるように

なったことを話した。

彼が大分で病院を始めると、その

優れた医術や医薬はたちまち有名に

なり、日本の各地から患者が集まる

ようになった。彼はこの病院で四年

間、外科だけでなく内科、眼科、産

科などでも働いていたが、やがて後

進に道を譲り、一五六一年六月から

諸国伝道に旅立った。彼が訪れた土

地は、博多、平戸、鹿児島など九州

全域にわたっている。鹿児島では、

ザビエルと親交のあった僧侶・福昌

寺の忍室和尚の眼病を治療したとい

う。彼

が伝道のため旅した地を年代を

付して列挙すると、一五六二年博多・

横瀬浦・島原・口之津、一五六五年

堺・京都・奈良、一五六六年五島列

島、一五六七年長崎︵長崎では一年

滞在し教会を創設︶、以後、天草、大村、

有馬ほか西九州一帯に布教し、一人

で八千人以上に洗礼を授けたという。

この働きが認められたのであろう。

一五七九年、五十四歳のアルメイダ

修道士はマカオに召還され、翌年初

め司祭に叙階された。そして、その

年の六月、再び長崎に帰ってきた。が、

間もなく天草地区の院長として同地

に渡り、多くの教会を建てた。その

後、管区長の願いで薩摩に布教した

が、大友・島津の戦の直後で精神的

に動揺する社会情勢のもとで不成功

に終わった。

一五八三年、過労のため衰弱がひ

どく、十月、五十八歳で生涯を閉じた。

ニコニコと笑みを浮かべての昇天で

あったという。

︵玉里教会信徒・ザビエル上陸顕彰

会会長︶

門田 

明氏の

鹿児島とキリスト教⑲

ルイス・デ・

アルメイダ神父︵２︶

レ

オ

を

称

え

る

詩

を

歌

に

 

山頭シスターの歌詞にメロディーをつけよう！

一回講座時に会場で納入す

る。講座の日程と内容は別

表の通りで、十三時半から

十六時までの予定になって

いる。

と十日︵日︶鹿児島市平川

町にある鹿児島純心女子学

園のセミナーハウスで行わ

れた。

ＮＷＭは、カトリックの

青年、青年の活動を支えて

二月十七日︵日︶古田町

教会で、終身助祭候補者に

任命されている四條淳也さ

んの朗読奉仕者選任式が行

われた。

作詞 

山

頭

信

子

レオ七右衛門

一 

ああレオ 

勇気あるレオ 

レオ七右衛門

物静かで 

いさぎよく

勇気ある信仰者 

レオ七右衛門

われらに模範 

残したもう

二 

ああレオ 

勇気あるレオ 

レオ七右衛門

信仰によって 

救いを見つけた今

財産奪われ 

追放されても

信仰に 

背くことは 

できませぬ

ああレオ 

勇気あるレオ 

レオ七右衛門

教区典礼委員会︵頭島光

委員長︶では、昨年同様今

年も典礼研修会を開催する

ことにし、その内容を発表

した。

今年の研修会は四月から

毎月一回ザビエル教会一階

ホールで開催される。対象

は小教区の典礼委員と宣教

奉仕者だが、またミサ典礼

に従事あるいは関心のある

方など誰でも参加できる。

参加希望者は各所属教会に

申込み、受講料二千円は第

四月下旬開講

今

年

も

典

礼

研

修

会

典礼研修会予定表

寝占敦之神父銀祝

カトリックの青年が全

国から集い交流するネット

ワークミーティング︵以後

ＮＷＭ︶が、二月九日︵土︶

鹿児島に青年百人が集まる

ネットワークミーティング

四條さん朗読奉仕者へ

指宿教会主任司祭の寝

占敦之神父が、来たる三

月二十日︵木︶司祭叙階

二十五周年︵銀祝︶を迎

える。

薩摩川内市出身の寝占

神父は、一九五四年二月

五日生まれの五十四歳。

川内高校卒業後、英知大

学文学部神学科へと進み、

その後、福岡サン・スル

ピス大神学院へ編入して

司祭への道を歩みだした。

一九八三年叙階後は名

瀬聖心、種子島教会、司

教館、鴨池、加世田、瀬

留の教会で働き、二〇〇

六年から指宿教会で主任

司祭として、また同教会

附属の白百合幼稚園園長

として働いている。

私は、神との和解をテー

マに選びました。なぜなら、

神との和解のなかにすべて

の和解が含まれているから

です。また、私たちの永遠

の運命もこの神との和解に

よるものです。イエズスは

﹁時が満ち、神の国は近づ

いた﹂という喜ばしい便り

をもって、公の宣教を始め

ましたが、すぐ﹁悔い改め

て福音を信じなさい﹂と宣

言なさったのです。

これらのことは、全キリ

スト生活の要約だと言って

もよいと思います。私たち

一人ひとりが、自分の信仰

生活や家庭生活、社会生活、

お勤めや信徒としての生活

などについて反省すれば、

悔い改めなければならない

点があるのではないでしょ

うか。これを実現するため

に、神との和解が必要です。

また、キリストが宣べ伝え

られた神の国に入るために

も和解が要求されます。こ

の和解を実現するために私

たちは自分の非を悔やみ、

これから全力を尽くして、

心も考え方も行いも新たに

しなければなりません。こ

れも神に対する和解の行動

です。これについて、イエ

ズスさまご自身は和解しよ

うとする人々にとって、完

全な手本・模範であります。

なぜなら、自分に罪がない

のに私たち人間が犯した罪

のために十字架の死によっ

て父なる神との和解を実現

しました。

私たちは、ゆるしの秘

跡を受けるとき、今言っ

たことを特に感じます。ま

た、十字架を見るたびに私

たちは、イエズスさまの潔

さ、尊さ、限りない愛を知

るようになると同時に、罪

がどれほど恐ろしいかとい

うことも分かってきます。

しかし、罪の恐ろしさを分

かっても失望することはあ

りません。なぜなら、イエ

ズスさまは父なる神が愛で

あり、あわれみ深い神であ

ることを教えて下さるから

です。一つのことだけが必

要です。いつでも父なる神

との和解の心を持つことで

す。言い換えれば、罪の生

活から立ち上がって、心か

第 498 号�（昭和 43 年 10 月 25 日第三種郵便物認可） 平成 20 年（2008）3 月 1 日（毎月 1日発行）� （4）

私たちが先に言った精

神を持っているならば、聖

パウロと同じように﹁私

が生きているがもう私では

なく、キリストが私のうち

に生きておられる﹂と言う

ことができるのではないで

しょうか。神との一致、神

との和解を求めましょう。

ら悔い改めて、イエズス・

キリストの教えに従って生

活を送る努力をするという

ことです。私の大神学校時

代の先生は次のように言っ

たのです。

﹁欠点を直すことは死ぬ

までかかるかも分かりませ

ん。大切なのは毎日始める。

毎日努力することです。努

力すれば欠点を少しずつ直

すことができるのです﹂

私はこの点についても経

験があります。また、皆さ

んは次のような諺をご存知

でしょう。﹁七転び八起き﹂

二月十一日︵月︶、大熊

小教区の婦人会員は小宿小

教区内の六つの教会を巡礼

しました。

北東側の龍郷と笠利、南

西にある住用、瀬戸内方面

の教会は、幹線道路沿いで

もあるためたびたび訪問し

ていますが、大島の南西に

ある小宿、知名瀬、根瀬部、

大和、大棚、戸円の教会は

あまり行ったことがないの

で、今回の巡礼地として選

びました。

神

と

の

和

解 

―

四旬節に思う―

谷山教会  

Ｗ・フリチェル神父

当小教区の婦人会活動

︵教会学校キャンプや小教

区バザーなど︶は、皆が

心を一つにして仲よく助け

合って行くには、難しさや

苦労がありました。そんな

中、活動が一段落したので

巡礼地に選んだ教会巡りを

決行することになったので

す。参

加者たちは各教会を巡

りながらロザリオを唱え、

そして小宿小教区主任司祭

ホルヘ神父︵ニカラグア出

教皇ヨハネ・パウロ

二世は一九八五年三月

三十一日︵受難の主日︶、

国連制定の国際青年年

にあたって全世界の青年

たちにメッセージを発表

し、その翌年から﹁世界

青年の日﹂︵ＷＹＤ 

ワー

ルド・ユース・デー︶を

毎年、受難の主日︵枝の

主日︶に祝うよう定め

ました。

それとともに一九八七

年以来、﹁国際青年フォー

ラム﹂と﹁世界青年の日﹂

記念式典が教皇臨席のも

とに開催され、全世界か

ら大勢の若者があつまる

ようになりました。

初回の一九八七年は

ブエノスアイレスで開

かれ、以降、サンチャ

ゴ・デ・コンポステラ

︵一九八九年︶、チェスト

コバ︵一九九一年︶、デ

ンバー︵一九九三年︶、

マニラ︵一九九五年︶、

パリ︵一九九七年︶、ロー

マ︵二〇〇〇年︶、トロ

ント︵二〇〇二年︶、ケ

ルン︵二〇〇五年︶で開

催されました。次回は、

今年二〇〇八年にオース

トラリアのシドニーで開

かれます。

三月十六日は世界青年の日

身︶の聖書の話をうかがい、

大棚教会では共にミサをさ

さげていただきました。大

棚教会の田中神学生が描い

たイコンはとても見事でし

た。ミサ後は信徒会館で弁

当をいただきました。

訪問先の各教会では平日

にもかかわらず婦人の方々

が聖堂内の準備や茶菓子な

どでもてなして下さり、感

謝しております。

大型バスを借り切っての

総勢四十人での巡礼でした

が、車中で聖歌や流行歌を

歌うなどして、会員の融和

を図りました。

最後にホルヘ神父さまの

言葉を紹介します。

①﹁ぶどう酒は喜びを表

す﹂カナの婚宴で聖母マリ

アの要望で水をぶどう酒に

変えられたイエスさま。水

ではお祝いになりません。

ぶどう酒がなけれ

ば⋮②

﹁信仰は耳か

ら始まる﹂耳で聞

いて信じます。

③﹁幸せは神さ

まから来る﹂お金

や地位や物では幸

せにはなれません。

④﹁マリアさま

のご像の顔は左側

を向いている﹂や

ぎ、悪人、呪われ

た人たちに。﹁十字

架にかかっている

イエスさまの顔は

小宿小教区を巡礼

大熊小教区婦人会

市来房枝選

出 

水 

沖 

弘子

日のぬくみとどめ春待つマリア像

︵評︶暖い日差しの中に立つマリア像

をふと仰がれたのだろう。もう春

は近い。

純心学園 

山頭 

信子

初点前和服の席に修道女

︵評︶シスターを交えた茶会の情景を

うまく捉えた一句

出 

水 

遠竹 

睦郎

紅梅を愛で声掛ける梅の花

鹿児島 

徳永ノブ子

めぐり来し七草粥の朝餉かな

文机一輪で足る梅の花

国 

分 

政 

ノブ子

歳月や喜寿を迎える二月かな

純心学園 

川上  

和

長旅の鶴を見送る梅の花

鹿児島 

春山マリ子

誕生日こころ浮き立つ二月来ぬ

鹿児島 

龍門司真人

瑞光や三枝の礼の友の文

︵評︶格調高く詠まれた一句。﹁三枝

の礼﹂とは、空を飛ぶ小鳥も礼儀

を守って行動しているという意味

を表した言葉

市来房枝選

出 

水 

遠竹 

睦郎

教皇の写真飾れる書斎にて朝の祈り

を今日も捧げぬ

︵評︶お祈りで始まる一日はきっと充

実していることだろう。

大 

口 

森  

博伸

召されし後私も千の風になりあの大

空を吹き渡りたい

︵評︶天に召され、普遍的な存在になっ

た私たちを想像するのも楽しい。

鹿児島 

前田 

儀子

パンジーを植ゑむと庭の土掘れば丸

く縮まるお螻蛄ゐ出くる

鹿児島 

春山マリ子

神さまに背きし思ひ持たざるも冷た

き視線浴びる日のあり

阿久根 

中津濱フサエ

わが園につつましく咲く梅の花春の

光をあびて匂へり

純心学園 

川上  

和

西坂のルドビコさまは十二才小さき

十字架上に果てにき

選

者

詠 

来し方を神の御手に包まれて古来稀と呼

ぶ齡よわい

を越えぬ

元旦に幾年振りか雪降りて初ミサあるも

動きの取れず

文

芸

俳 

句︵思川俳句会作品︶

短 

歌︵思川短歌会作品︶

大棚教会でのミサ

右側を向いている﹂羊、善

人、父に祝福された人たち

に。だ

からマリアさまは罪

人の回心とあがないを願っ

ていますが、イエスさまは

愛の行いや正義で裁くこと

を表しているとのことでし

た。︵報告／平 

三國︶