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AI 革命 特別レポート 次世代のCRMを実現するためのヒント

特別レポート AI 革命 - RPA BANK|RPA(ロボティック・プロセ … · 2018-10-03 · 革命 特別レポート ... リーダー、サービスリーダー、マーケティングリーダー約10,800人と、7,000

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AI 革命

特別レポート

次世代のCRMを実現するためのヒント

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Salesforce Research

2AI革命

iPhoneのSiriに話しかける小さな子供たち。スマートフォンが広く普及した今、こうした光景は決して珍しいものではなくなりました。 あらゆる消費者が手軽に人工知能(AI)を利用できるようになり、もはやAIは「あって当たり前」のツールとなっています。 こうした中、顧客がよりスマートなエクスペリエンスを求めるようになったのも当然のことと言えるでしょう。 企業も今、AIを活用してカスタマーエクスペリエンスや社内の業務を改善しようとしています。

この傾向をより詳しく把握するため、Salesforce Researchは全世界の営業 リーダー、サービスリーダー、マーケティングリーダー約10,800人と、7,000人以上の消費者および法人ユーザーを対象に2016年と2017年に実施した調査の結果をまとめました。 このレポートでは、顧客の個々の状況に合わせて提供される顧客体験に対して高まる期待に、企業はどのようにAIを利用して応えようとしているのか、調査の結果に基いて解説します。

今回の複合調査では、米国、カナダ、ブラジル、英国、アイルランド、フランス、ドイツ、日本、オーストラリア、ニュージーランド、オランダ、北欧諸国で働くフルタイムの営業リーダー、サービスリーダー、マーケティングリーダー10,785人(Salesforceを利用していない人も含む)から回答を得ました。* 四捨五 入の関係上、このレポートで示す比率の合計は100%にならないことがあります。 比較計算は、四捨五入前の合計値で行われています。

このレポートについて

* 注: Salesforce Researchが発行した『AI Snapshot Survey』のデータは、米国内の回答者のみから得られたものです。

Salesforce Researchは、データにもとづくインサイトを提供することで、顧客の成功を後押しするための新たなアプローチを提案しています。 レポートはすべてsalesforce.com/researchで入手できます。

Salesforce Research

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Salesforce Research

3AI革命目次

スマートなエンゲージメントが求められる新時代が到来 .............................................................................................................................................4

ビジネス戦略にAIが登場 ...........................................................................................................................................................................................5

顧客の期待の高まりを受けて台頭するAI ..........................................................................................................................................................6

データに対する顧客の認識が変化 ー 企業への要求水準は高まる一方 ..........................................................................................7

ロイヤリティがAI革命を加速させる .....................................................................................................................................................................8

AIが企業の課題を解消 .................................................................................................................................................................................................................9

AIは営業、サービス、マーケティングに有効 ......................................................................................................................................................10

より深い顧客リレーションこそが「スマート」な営業のカギ ......................................................................................................................11

AIに早期投資した営業部門の収益が向上 ........................................................................................................................................................12

インテリジェンスがカスタマーサービスの質を向上 ...................................................................................................................................13

トップクラスのサービス部門も認めるAIの影響力 ........................................................................................................................................14

コラム: ダイナミックコンテンツが、高度にパーソナライズされたマーケティングを実現 .......................................................15

まとめ:AIの導入時に迫られる3つの大きな決断 .............................................................................................................................................................16

01

03

02

04

05

07

06

08

09

10

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4AI革命

Salesforce Research

スマートなエンゲージメントが求められる新時代が到来

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Salesforce Research

AI革命ビジネス戦略にAIが登場

私たちは今、かつてないスケールのテクノロジー革命のなかにいます。特にAIは、社会においても歴史的な 変化をもたらしています。さらにAIには、さまざまなビジネスモデルを根本的に変えてしまうパワーがあります。企業はAIによって顧客との距離を縮め、きめ細かくパーソナライズされた体験を作り出し、顧客に適した(さらにニーズを先取りした)カスタマーエンゲージメントをリアルタイムに提供できるようになるでしょう。

では、AIは実際どれほどの影響をもたらしているのでしょうか。 米国内で実施された、営業、サービス、マーケティングの専門家を対象にした最近の調査では、AIテクノロジーのメリットを積極的に活用したいという意欲が高まっていることがわかりました。 すでに、回答者のうち37%がAIを利用しており、さらに22%がAIソリューションの試験運用や評価を進めています。 自分の所属する組織がAIに関心を持っていないと答えた回答者は、わずか16%でした。

つまり、AIを本格的なビジネスツールとして活用する時代が、明らかに到来しようとしているのです。 しかし、なぜ今なのでしょうか。 この革命をもたらしているトレンドを探ってみましょう。

AIの導入が拡大中

現在AIを利用している企業は少数派ですが、AIテクノロジーへの関心は広がりつつあり、導入を計画している企業が増えています。

組織でAIを利用している、または利用する予定があると回答した営業リーダー、サービスリーダー、マーケティングリーダーの割合

出典: 『AI Snapshot Survey』(2017年2月、Salesforce Research発行)

21%幅広い業務に使用している

4%

16%

21%

14%

わからない

関心がない

関心がある

評価中

16%一部の業務に使用

している

8%試験運用中

5

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6AI革命

あらゆる業界の企業が、急激に高まる顧客の期待に応えようとしている昨今、AIテクノロジーはまさに絶好のタイミングで成熟しつつあると言えます。

クラウド、SNS、モバイルのテクノロジーが飛躍的に進化し、顧客がかつてない量の情報や選択肢、そして自由を手に入れたことで、顧客と企業の力関係は逆転してしま

ったのです。 そのため、58%の消費者と法人の購買担当者の75%が、テクノロジーの進化によって、企業の顧客への対応方法に対する期待が大きく変わったと回答しています。

顧客に合わせて商品やサービスを提案したり、受注処 理を自動化するなど、AIを活用した機能が普及するに つれて企業に対する顧客の要求水準は高まっており、 今や消費者の55%と法人購入者の75%が、自分のニーズに合った商品やサービスを提案してほしいと考えています。 消費者の51%と法人購入者の75%は、2020年までに、企業が顧客のニーズを察知し、それに応じた提案をするようになることを期待しています。

顧客の期待の高まりを受けて台頭するAI

「顧客の時代」の到来で高まる企業への期待

テクノロジーの進化により、顧客はかつてないほど多くの情報にアクセスできるようなっただけでなく、個人のニーズに合わせてカスタマイズされたエクスペリエンスを期待するようになりました。今では自分のニーズを先読みしてほしいと望む顧客が増えています。

以下の記述に対し、「当てはまる」と回答した消費者および法人購入者の割合

出典: 『State of the Connected Customer』調査(2016年10月、Salesforce Research)。

テクノロジーの進化によって、企業の顧客対応に期待するものが完全に変わった

企業に自分のニーズや希望を理解してもらいたい

自分に合った提案をしてもらいたい

自分が連絡しなくても、企業が自分のニーズを察知して適切な提案をしてくれると嬉しい(2020年までに)

58%

72%

55%

51%

77%

89%

75%

75%

消費者

法人購入者

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Salesforce Research

7AI革命

インターネットにつながっていることが当たり前となっている今、顧客の高い期待に応えるためには「データ」をうまく使いこなさなければなりません。 無数のデバイスやシステムから舞い込んでくる膨大な顧客データも、賢く利用すればビジネスに役立つヒントとなり、いつ、どのよ

うな理由で、どのように顧客一人ひとりにアプローチ すべきかを正確に把握することができます。

しかし、多くの企業は、顧客の信頼を失うことを恐れて、 そうしたデータの活用を控えています。 たとえば、顧客一人ひとりに合わせてショッピング情報を提供すれば、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できるかもしれませんが、逆に「気味が悪い」と思われる可能性もあります。 「自分のインサイト収集能力を優れていると思いますか?(顧客のライフサイクル全体を通じてインサイトを収集できていますか)」という質問に対し、「優れている」または「非常に優れている」と評価しているのは、カスタマーサービス部門の12%、営業部門の18%にすぎません。*

しかし近年、顧客にとって、自分のニーズに合ったサービスを受けることは当たり前となりつつあり、顧客はデータに対する認識を大きく変えつつあります。 今では、顧客は自分のデータが企業に活用されることを承知しており、その見返りとして上質なエクスペリエンスを求めるようになりました。 たとえば消費者の53%が、店舗またはオンラインでのショッピングエクスペリエンスをパーソナライズしてもらえるのであれば、個人データを共有しても構わないと考えており、消費者の52%は自分のニーズに合った商品を提案してもらえるのであれば、個人データを共有しても構わないと述べています。 情報交換に対するこうした前向きな姿勢は、ミレニアル世代の方が強いと言えます。

データに対する顧客の認識が変化企業への要求水準は高まる一方

エクスペリエンス向上のためなら―データ共有に前向きな消費者

ほとんどの顧客は、企業が顧客のニーズを察知し、顧客に合ったエクスペリエンスを提 供するためには、データの収集や統合、活用が欠かせないことを理解しています。

以下の条件と引き換えに個人データを共有してもよいと回答した消費者の割合

出典: 『State of the Connected Customer』調査(2016年10月、Salesforce Research)。 *『セールス最新事情』調査(2016年11月、Salesforce Research)。 *『カスタマーサービス最新事情』調査(2017年1月、Salesforce Research)。

企業とのコミュニケーションが 容易になる

自分のニーズに合った提案や割引を受けられる

店舗やオンラインショップで 自分に最適なショッピング体験ができる

自分のニーズに合った 商品を勧めてもらえる

58%

58%

52%

52%

64%

63%

61%

58%

50%

46%

41%

42%

ミレニアル世代

X世代

ベビーブーム世代/伝統主義者世代

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8AI革命

「顧客の時代」を象徴するもの。それは選択の自由です。 市場参入の障壁が崩れたことで、数多くの有力企業が ひしめく市場にも新たな企業が参入できるようになり ました。 一方顧客は、モバイルデバイスによって、常に膨大な量の知識にアクセスできるようになりました。指

でタップするだけで新製品を調べたり、新しい代替製品を見つけたりできます。

こうした事情を受け、市場では今、優れたカスタマーエ クスペリエンスを提供できる企業が強い競争力を維持 しています。 テクノロジーの力を得た顧客は、自分の期待に応えられない企業には見切りをつけてもいいと考えるようになっています。 たとえば消費者の半数は、自分の利用しているブランドが自分のニーズを察知できない場合、他のブランドに乗り換えると回答しています。

そのため、企業にとっては顧客を中心に据えた方針転換がなおさら急務になっています。カスタマーエクスペ

リエンスを迅速にパーソナライズしたり、顧客のニーズに適応できない企業は、窮地に立たされるおそれがあ

ります。 このような変化の中で、多くの企業がAIを頼りに変革を起こそうとしています。

ロイヤリティがAI革命を加速させる

「他の人たちと一緒にされたくない」顧客たち

消費者や法人購入者は今、自分のニーズを見越し、自分に合ったエクスぺリンス提供してくれる企業を理想としています。この希望に企業が応えられなかった場合、多くの顧客はその期待に応えてくれるブランドに乗り換える意思を示しています。企業が以下を行った場合、企業を乗り換える可能性が高いと回答した消費者および法人購入者の割合

出典: 『State of the Connected Customer』調査(2016年10月、Salesforce Research)。

顧客を個人としてではなく他大勢と 同様に扱う

顧客個人に合った情報を提供しようと しない

顧客のニーズを察知しようとしない

66%

52%

50%

72%

65%

64%

消費者

法人購入者

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9AI革命

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AIが企業の課題を解消

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10AI革命

長期的には、AIは電気やクラウドコンピューティングのように「当たり前」の存在になっていくでしょう。しかし調査データによると、AIはまだそこまでは達していません。多くの企業がいずれはAIを利用したいと考えていますが、現時点でAIを導入している企業は少数です。現在のような過渡期には、AIを利用して新しい技術やサービスを生み出し、市場シェアを獲得するチャンスは、どの企業にも平等に与えられていると言えます。

営業、カスタマーサービス、マーケティングに携わるリーダー達は、AIをさまざまな事業部門におけるカスタマーエンゲージメントの改善や収益を伸ばすための手段だと見なしています。たとえば、営業部門とマーケティング部門はAIによってリードスコアリングの精度を上げたいと考えており、カスタマーサービス部門は顧客からの問い合わせをインテリジェントに分類し、その対応にふさわしいスキルの担当者を割り当てたいと考えています。

AIは営業、サービス、マーケティングに有効

AIの導入に最も適しているのは「顧客中心」の分野

営業、サービス、マーケティングに携わるリーダーのためのAIの用途ランキング

営業およびマーケティングのリードスコアリング

顧客からの問合せの分類/適切な担当者の割り当て

1

3

売上予測

商談スコアリング

メールマーケティング

2

45

この表はリストの一部のみを示しています。出典: 『AI Snapshot Survey』(2017年2月、Salesforce Research発行)

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11AI革命

Salesforce Research

営業部門は、顧客と取引を交わすだけの営業から脱 却し、顧客と真の信頼関係を築こうとしています。優れた営業リーダーたちは、顧客の深い理解に基づいて価値を提供し、信頼されるアドバイザーになるよう努めています。

今日において、それはパーソナライズされ、取引履歴に基づき、そして先回りした販売プロセスへと最適化することを意味します。実際、4分の3以上の営業部門が過去12~18か月間にこうした取り組みに専念しているのです。

企業がこれらの高い目標に向かって進むにつれて、 新たな力学の下で成功しているチームと、していないチームとの間には明確な違いがあることがわかりま した。 パフォーマンスの高い企業(前年比で収益を大きく伸ばしている企業)は、パフォーマンスの低い企業(収益が前年比でマイナスになった企業)に比べて、3.1倍の割合でAIを現在利用しているか、1年以内に導入するつもりと回答しています。

より深い顧客リレーションこそが「スマート」な営業のカギ

トップクラスの営業部門の多くはAIで目標を達成

営業部門の役割は、もはや「注文を取ること」だけではなくなっています。 「顧客の時代」に成功を収めるため、営業部門は常に先を見越しながら顧客一人ひとりに適した対応をし、信頼されるパートナーとして顧客との関係を深めることに重点を置いています。 トップクラスの営業部門(新たな取り組みによって収益を大きく伸ばしている部門)は、比較的高い割合でAIを活用しています。

過去12~18か月の間に以下の事項を以前より重視するようになった営業部門の割合

現在AIを利用している、または12か月以内に利用する予定がある営業部門の割合

パフォーマンスの高い部門

パフォーマンスが中程度の部門

パフォーマンスの低い部門

63%

34%

20%

出典: 『セールス最新事情』調査(2016年11月、Salesforce Research)。

顧客一人ひとりのニーズに適したエクスペリエンスを提供する(適切な提案をする等) 75%

先を見越した顧客対応を実現する 76%

顧客のニーズを察知する 78%

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Salesforce Research

12AI革命

AIは「顧客の時代」を生き抜こうとする企業に確かなメリットを提供しています。その効果はすでに証明されており、営業部門では、インテリジェントな営業手法によって生産性が向上し、営業にかかる時間が短縮されています。

インテリジェントな営業手法を採用している営業部門の80%が、営業担当者の生産性に対して大幅な(または中程度)の好影響が見られると回答し、74%は営業サイクルの短縮に成功したと報告しています。

しかしもっと重要なのは、営業部門の役割が、単なる 販売促進から顧客と長く深い関係を築くことへと大きく変化しており、AIがこうした側面にも効果をもたらしているということです。 すでにインテリジェントな営業手法を採用している営業部門のうち83%が、顧客定着率に大きな(または中程度)の好影響があったと報告しており、80%が顧客や見込み客の育成に関しても同様の成果があったと述べています。

AIに早期投資した営業部門の収益が向上

よりスマートな営業手法が大きな成果を生む

インテリジェントな営業手法を採用すると、顧客との関係を深められるだけでなく、営業業務そのものも効率よく行えるようになります。

インテリジェントな営業手法を採用している営業部門のうち、以下の項目に大きな、または中程度の好影響があったと答えた部門の割合

この表はリストの一部のみを示しています。出典: 『セールス最新事情』調査(2016年11月、Salesforce Research)。

顧客定着率

営業サイクルの短縮

売上予測の精度

パイプラインの創出

83%

74%

73%

64%

営業担当者の生産性 80%

顧客/見込み客の育成 80%

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13AI革命

カスタマーサービス部門は、「顧客の時代」の到来によって特に大きく影響を受けています。 顧客の新たな要望に応じ、サービス部門は3つの重要な目標を達成することに専念し始めました。それは、顧客一人ひとりに合った対応をすること、先を見越したサービスを提供すること、そして顧客のニーズを考慮してカスタマージャーニーを設計することです。

営業の場合と同様、成功しているカスタマーサービス部門もインテリジェントな手法を活用しています。 パフォーマンスの高いサービス部門(競合他社と比較した自らのパフォーマンスおよび全体的なサービスのパフォーマンスを「優れている」と回答した部門)は、パフォーマンスの低い部門の1.5倍の割合でAIを利用しています(パフォーマンスの低い部門:競合他社と比較した自らのパフォーマンスを「平均的」または「低い」と回答した部門)。

インテリジェンスがカスタマーサービスの質を向上

顧客の新たな要望に応えて成果を上げているサービス部門はAIを活用している割合が高い

ほとんどのカスタマーサービス部門は従来の方針を転換し、顧客一人ひとりに合わせて先を見越したカスタマーエクスペリエンスを提供するという目標を掲げています。一方で、トップクラスのサービス部門

(競合他社よりもサービスのパフォーマンスが高い部門)はAIを採用している割合が高くなっています。

過去12~18か月間に以下の点を以前より重視するようになったサービス部門の割合

現在AIを利用している、または18か月以内に利用する予定があるサービス部門の割合

出典: 『カスタマーサービス最新事情』調査(2017年1月、Salesforce Research)。

顧客に応じてカスタマーサービスを パーソナライズする

パフォーマンスの高い部門

プロアクティブなサービスを提供

パフォーマンスが中程度の部門

カスタマージャーニーの状況に即したサービスを提供

パフォーマンスの低い部門

65%

72%

62%

58%

61%

47%

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14AI革命

2020年までにAIがビジネス習慣を一変させる

と予想

優れたサービス部門は、AIに対して優れた営業部門と同じ認識を持っているようです。 パフォーマンスの高いサービス部門は、サービスに関するすべての業務にAIを組み込もうと努めています。また、数年先には非常に厳しくなっていると予想される顧客の要求に応えるためには、AIを基盤に据えたビジネス戦略が必要と考えています。

パフォーマンスの高いサービス部門は、パフォーマンスの低い部門の2倍の割合で、AIが2020年までにサービス部門のビジネス習慣を一変させるような大きな影響を及ぼすと考えています。 パフォーマンスの高いサービス部門の約3分の2(65%)が上記のように回答したのに比べ、パフォーマンスの低い部門で同様の回答をしたのはわずか3分の1(34%)でした。

2020年までには、AIが自社のカスタマーサービス業務を一変させると予想しているサービス部門の割合

トップクラスのサービス部門も認めるAIの影響力

出典: 『カスタマーサービス最新事情』調査(2017年1月、Salesforce Research)。

1.9倍

パフォーマンスの高い部門と低い部門の比較

パフォーマンスが中程度の部門

パフォーマンスの高い部門

パフォーマンスの低い部門

65%

47%

34%

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15AI革命

2.0倍

マーケティング部門は、パーソナライズ化によってカスタマーエンゲージメントを促進する方法を熟知していますが、テクノロジーの進化によってその水準は一層高まっており、従来よりきめ細かくパーソナライズされたマーケティングが求められています。

多くのマーケターは、顧客との関係を深めるため、顧客を単に分類するだけのマーケティング手法から、機械学習を活用して個々の顧客に応じたコミュニケーションや提案を提供するダイナミックコンテンツ戦略へと移行しています。

ダイナミックコンテンツ戦略は、パフォーマンスの高いマーケターの間で着実に広まりつつあります。 パフォーマンスの高いマーケティング部門(マーケティングへの投資によって得られた直接的成果に非常に満足している部門)の92%は、ダイナミックコンテンツを利用しているか、12か月以内に利用する予定があります。 これは、パフォーマンスが低いマーケター(成果にほとんどまたはまったく満足していないマーケター)の2倍に相当します。

コラムダイナミックコンテンツが、高度にパーソナライズされたマーケティングを実現

出典: 『マーケティング最新事情』調査(2016年3月、Salesforce Research)。

トップクラスのマーケターは、圧倒的な割合でダイナミックコンテンツを活用

ダイナミックコンテンツによって、マーケターは個々の顧客のニーズや状況に応じ、かつてないほど臨機応変にマーケティングを展開できるようになりました。 パフォーマンスの高い10 のマーケティング部門、つまりマーケティングへの投資効果に満足している部門のうち90%以上が、ダイナミックコンテンツを採用しています。一方パフォーマンスの低い部署ではその割合は50%未満に留まりました。

現在ダイナミックコンテンツを利用している、または12か月以内に利用する予定があるマーケティング部門の割合

現在ダイナミックコンテンツを利用している、または利用する

予定がある

パフォーマンスの高い部門と低い部門の比較

パフォーマンスの高い部門

パフォーマンスが中程度の部門

パフォーマンスの低い部門

92%

76%

45%

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16AI革命

営業、サービス、マーケティング担当のエグゼクティブのうち、AIを業務に組み込むためのプロセスを定義済みであると回答したのはわずか16%でした。*

AIは、高まる顧客の期待に対応したいと考えている企業に間違いなくメリットをもたらすと思われますが、 AIの機能や潜在能力を認識するだけでは不十分です。 本物の価値を引き出すには、AIテクノロジーを自社固有のビジネスプロセスにどのように組み込むのかを慎重に考察する必要があります。

AIに関心を持つビジネスユーザーのうち、自社の従業員がAIビジネス戦略を実践するのに十分な能力や対応力を持っていると考えている回答者の割合は23%にすぎませんでした。*

そのため、AIは日常業務に困難をもたらすテクノロジ―ではなく、むしろ価値付加を提供するテクノロジーであること、そしてより深いカスタマーエンゲージメントを可能にすることを、ビジネスユーザーに理解してもらう必要があります。 AIを会社全体に導入するためには、AIがどのようなメリットをもたらすのか、そしてAIによって顧客との関係がどのように深まり、有意義になるのかという点をまずビジネスユーザーに説明しましょう。

IT部門の82%が、データサイエンスに関するスキル不足を感じているか、2年以内にスキル不足の状態になると予想しています。**

多くの企業が、業務にAIを導入する際にスキル不足の課題を認識しています。あるいはデータサイエンティストを雇用する余裕がないという理由で、他社との業務提携を計画している企業もあります。企業は、自社独自の強みを持たなければならないことと、データサイエンス能力を獲得する必要性があることの2つをバランスよく考え、大きな決断を下さなければなりません。

どの業務にAIを導入するか

どのようにして社内の賛同を得るか

自社開発か、購入か

まとめAIの導入時に迫られる3つの大きな決断

「顧客の時代」を戦い抜くためにAIの導入を検討しはじめた企業の多くは、3つの大きな選択に迫られます。

* 出典: 『AI Snapshot Survey』(2017年2月、Salesforce Research発行)

** 出典: 『IT最新事情』調査(2017年4月、Salesforce Research)。

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レポートはすべてsalesforce.com/researchで入手できます。