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ANALYST NET Company Report 株式会社メドレックス (4586 Mothers) 発行日 2019 年 12 月 16 日 1/14 本レポートは、フェアリサーチ株式会社(以下、FRI)が、投資家への情報提供を目的として作成したものであり、証券売買の勧誘を目的としたものではありません。FRI が信頼できると判断した情 報・資料に基づいておりますが、掲載された内容の正確性・信頼性・完全性・適合性・適時性をなんら保証するものではありません。FRI は本レポートを利用したことまたは依拠したことによる直接 的・間接的な損害を含むいかなる結果に対しても一切の責任を負いません。有価証券並びにその他の取引に関する責任は投資家自身にあります。本レポートの知的所有権は FRI に帰属し、許 可なく複製、転写、引用等を行うことは法的に禁止されております。 大胆な戦略変更:フェンタニル・テープ剤の価値は大きい メドレックスを取り巻く環境変化 前回のレポートでは、1 年 3 か月の停滞を経て、2019 年後半から、再び開発・導出 の進展が浮上する時期に入っていくと期待されるものとした。実際に、米国でのリド カイン・テープ剤(MRX-5LBT)やメマンチン貼付剤(MRX-7MLL)の開発は予定通 り進捗している模様である。ただし、チザニジン・テープ剤(CPN-101)の開発の遅 れで、年後半に予定していたマイルストーンのうち 6 分の 5 が 2020 年以降にずれ 込むこととなった。それ以上に、メドレックスにとって、最大の価値をもたらすと想定 してきたオキシコドン・テープ剤(MRX-1OXT)を取り巻く環境は、不透明感が増し てきた。乱用・誤用防止策を組み込んだオピオイド鎮痛薬の重要性に変化は無い が、導出となると、承認が取れてからではないと難しい環境になってきた。 大胆な戦略変更へ メドレックスは、大胆に戦略を変更し、フェンタニル・テープ剤( MRX-9FLT)の開発 とリドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)の欧州での開発に着手する決断を行った。ェンタニルは、オピオイドの一種で、重度の急性疼痛、慢性疼痛、がん性疼痛 の緩和に、主に貼付剤として使用されている。既存のフェンタニル貼付剤は、 使用後の放置された貼付剤を幼児・小児が誤って噛んだり貼付したりすること で、年間数例の死亡事故が発生している。メドレックスが開発する新規のフェン タニル・テープ剤は、誤用事故を抑制・防止する独自技術が適応されたもので ある。2019 年 5 月に FDA との面談で、フェンタニル貼付剤における幼児・小児 の誤用事故防止は、重要で価値のあるゴールとの見解を示されていた。 フェンタニル・テープ剤のパイプライン価値は 200-400 億円 米国のフェンタニル貼付剤の市場は、特許切れ直前の 2004 年には 2600 億円 程度であったが、現在はジェネリックの参入で価格が低下し、340 億円ほどの 市場になっている。メドレックスは、ジェネリックの 1.5 倍程度の価格で、市場シ ェアを 33%~66%を狙っており、新薬承認後の導出を考えている。そこで、100 ~300 億円のマイルストーン収入と 15~20%のロイヤリティを仮定すると、フェン タニル・テープ剤(MRX-9FLT)のパイプライン価値は、200~400 億円(税前)と 試算される。これは、十分、オキシコドン・テープ剤MRX-1OXTの空白を埋め ることが出来るパイプラインである。 フォローアップ・レポート フェアリサーチ株式会社 鈴木 壯 香川県 東かがわ市 松村 米浩 2002 年1月 6,560 百万円 2013 年 2 月 U R L www.medrx.co.jp 医薬品 26 人(連結) 主要指標 2019/12/13 現在 316 52 週高値終値 710 52 週安値終値 310 発行済株式数 12,714,100 100 株 4,018 百万円 会社予想配当 0円 予想当期利益 ベース EPS -145.99 円 予想 PER na 倍 実績 BPS 157.54 円 実績 PBR 2.01 倍 業績動向 売上高 百万円 前期比 営業利益 百万円 前期比 経常利益 百万円 前期比 当期純利益 百万円 前期比 EPS 年度終値株価 円 高値 安値 14/12 通期実績 26 -61.7 -1,003 na -1,012 na -1,016 na -152.0 2,518 785 15/12 通期実績 37 43.1 -999 na -990 na -878 na -131.2 1,446 500 16/12 通期実績 22 -40.6 -1,342 na -1,301 na -1,259 na -155.5 1,455 341 17/12 通期実績 198 787.2 -983 na -988 na -884 na -103.2 1,345 453 18/12 通期実績 8 -95.8 -1,273 na -1,285 na -1,267 na -126.77 2,060 425 19/12 通期会社予想 172 1,953.2 -1,866 na -1,871 na -1,856 na -145.99 自己株式数除く発行済株式数ベース。

株式会社メドレックス - IR Pocketpdf.irpocket.com/C4586/yUG5/Z200/W46f.pdf株式会社メドレックス (4586 Mothers) 発行日2019 年12月16日 2/14 本レポートは、フェアリサーチ株式会社(以下、

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ANALYST NET Company Report

株式会社メドレックス (4586 Mothers) 発行日 2019年 12月 16日

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本レポートは、フェアリサーチ株式会社(以下、FRI)が、投資家への情報提供を目的として作成したものであり、証券売買の勧誘を目的としたものではありません。FRIが信頼できると判断した情

報・資料に基づいておりますが、掲載された内容の正確性・信頼性・完全性・適合性・適時性をなんら保証するものではありません。FRIは本レポートを利用したことまたは依拠したことによる直接

的・間接的な損害を含むいかなる結果に対しても一切の責任を負いません。有価証券並びにその他の取引に関する責任は投資家自身にあります。本レポートの知的所有権は FRIに帰属し、許

可なく複製、転写、引用等を行うことは法的に禁止されております。

大胆な戦略変更:フェンタニル・テープ剤の価値は大きい メドレックスを取り巻く環境変化

前回のレポートでは、1 年 3 か月の停滞を経て、2019 年後半から、再び開発・導出

の進展が浮上する時期に入っていくと期待されるものとした。実際に、米国でのリド

カイン・テープ剤(MRX-5LBT)やメマンチン貼付剤(MRX-7MLL)の開発は予定通

り進捗している模様である。ただし、チザニジン・テープ剤(CPN-101)の開発の遅

れで、年後半に予定していたマイルストーンのうち 6 分の 5 が 2020 年以降にずれ

込むこととなった。それ以上に、メドレックスにとって、最大の価値をもたらすと想定

してきたオキシコドン・テープ剤(MRX-1OXT)を取り巻く環境は、不透明感が増し

てきた。乱用・誤用防止策を組み込んだオピオイド鎮痛薬の重要性に変化は無い

が、導出となると、承認が取れてからではないと難しい環境になってきた。

大胆な戦略変更へ

メドレックスは、大胆に戦略を変更し、フェンタニル・テープ剤(MRX-9FLT)の開発

とリドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)の欧州での開発に着手する決断を行った。フ

ェンタニルは、オピオイドの一種で、重度の急性疼痛、慢性疼痛、がん性疼痛

の緩和に、主に貼付剤として使用されている。既存のフェンタニル貼付剤は、

使用後の放置された貼付剤を幼児・小児が誤って噛んだり貼付したりすること

で、年間数例の死亡事故が発生している。メドレックスが開発する新規のフェン

タニル・テープ剤は、誤用事故を抑制・防止する独自技術が適応されたもので

ある。2019 年 5 月に FDA との面談で、フェンタニル貼付剤における幼児・小児

の誤用事故防止は、重要で価値のあるゴールとの見解を示されていた。

フェンタニル・テープ剤のパイプライン価値は 200-400億円

米国のフェンタニル貼付剤の市場は、特許切れ直前の 2004年には 2600億円

程度であったが、現在はジェネリックの参入で価格が低下し、340 億円ほどの

市場になっている。メドレックスは、ジェネリックの 1.5 倍程度の価格で、市場シ

ェアを 33%~66%を狙っており、新薬承認後の導出を考えている。そこで、100

~300億円のマイルストーン収入と 15~20%のロイヤリティを仮定すると、フェン

タニル・テープ剤(MRX-9FLT)のパイプライン価値は、200~400 億円(税前)と

試算される。これは、十分、オキシコドン・テープ剤(MRX-1OXT)の空白を埋め

ることが出来るパイプラインである。

フォローアップ・レポート

フェアリサーチ株式会社

鈴木 壯

会 社 概 要

所 在 地 香川県

東かがわ市

代 表 者 松村 米浩

設 立 年 月 2002年1月

資 本 金 6,560百万円

上 場 日 2013年 2月

U R L www.medrx.co.jp

業 種 医薬品

従 業 員 数 26人(連結)

主要指標 2019/12/13 現在

株 価 316

52 週高値終値 710

52 週安値終値 310

発行済株式数 12,714,100

売 買 単 位 100株

時 価 総 額 4,018百万円

会社予想配当 0円

予想当期利益ベ ー ス E P S

-145.99円

予 想 P E R na倍

実 績 B P S 157.54円

実 績 P B R 2.01倍

業績動向 売上高 百万円

前期比 %

営業利益 百万円

前期比 %

経常利益 百万円

前期比 %

当期純利益 百万円

前期比 %

EPS 円

年度終値株価 円

高値 安値

14/12通期実績 26 -61.7 -1,003 na -1,012 na -1,016 na -152.0 2,518 785

15/12 通期実績 37 43.1 -999 na -990 na -878 na -131.2 1,446 500

16/12通期実績 22 -40.6 -1,342 na -1,301 na -1,259 na -155.5 1,455 341

17/12 通期実績 198 787.2 -983 na -988 na -884 na -103.2 1,345 453

18/12 通期実績 8 -95.8 -1,273 na -1,285 na -1,267 na -126.77 2,060 425

19/12通期会社予想 172 1,953.2 -1,866 na -1,871 na -1,856 na -145.99

自己株式数除く発行済株式数ベース。

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本レポートは、フェアリサーチ株式会社(以下、FRI)が、投資家への情報提供を目的として作成したものであり、証券売買の勧誘を目的としたものではありません。FRIが信頼できると判断した情

報・資料に基づいておりますが、掲載された内容の正確性・信頼性・完全性・適合性・適時性をなんら保証するものではありません。FRIは本レポートを利用したことまたは依拠したことによる直接

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経皮吸収型製剤の開発ベン

チャー企業

独自の技術を保有し、通常

の新薬創薬ビジネスより成

功確率は高い

<ビジネスモデル>

メドレックス社は、主に、既存の経口薬・注射薬の有効成分を経皮吸収型製剤とし

て開発し、製薬会社へ導出、マイルストーン収入や上市後のロイヤリティ収入等を獲

得するビジネスモデルの会社である。

経皮吸収型製剤の特徴は、以下の点を通じて、薬効の最大化、副作用の低減、患

者の QOL(生活の質)の向上に寄与することであり、中長期的に拡大する製剤分野

の一つである。

① 薬効成分の徐放/持続性:薬物の血中濃度を一定に保ち効果を持続させ

やすい

② ファースト・パスの影響を受けにくい:経口薬が肝臓通過時に効果が1~2

割程度に減退してしまう場合もあるが経皮吸収型はその影響を受けない。

③ 服薬コンプライアンスの向上:嚥下障害などで経口薬投与が困難な患者に

も投与が可能であり、飲み忘れ防止にもなる

④ 注射剤と異なり痛みを伴わずに投与可能

⑤ 多くの疾患領域に適応範囲を拡大できる

また、メドレックスのビジネスモデルの特徴は、次の 2点である。

(a) 新規有効成分の発見・創出から取り組むわけではないので低リスク

(成功確率が高い)

(b) イオン液体による独自の経皮吸収型製剤技術(ILTS®:Ionic Liquid

Transdermal System)を保有し、他社との差別化を図っている。

(注)イオン液体とは、室温で液体である塩のことで、結晶化しにくいイオンから構成され

ている。揮発性はなく、不燃性・耐熱性と導電性があり、近年では、リチウムイオン電池

の電解質などにも応用されている。ILTS®は、メドレックス社が世界に先駆けてイオン液

体を経皮吸収技術に応用したものであり、本来皮膚から入りにくい薬物を入り易くする技

術である。従来の技術では、経皮吸収させることが困難であった核酸や高分子薬物の経

皮吸収性を、この技術により格段に向上させることができる。

(出所)メドレックス会社説明会資料

会社概要・経営理念

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メドレックス独自の ILTS®技

術を活用した主要なパイプ

ラインは4本で、1 本は導出

済み、もう一本も 2020 年新

薬申請予定

ナ ノ コロイ ド を活用した

NCTS®技術では、メマンチ

ン・テープ剤があり、治験申

請を予定している

さらに、メドレックス社の ILTS®のユニークな点は、医薬品および添加物として人

体への使用実績のある化合物で構成される数百もの豊富なイオン液体ライブラリー

を保有すること、薬物特性からどのイオン液体を選択すれば良いか選択のノウハウを

保有していること、さらにイオン液体の経皮吸収性向上効果を保持増進させる製剤化

ノウハウを有していることであり、参入障壁は大きい。

なお、同社は、米国の経皮吸収型製剤市場を主なターゲットとしている。テープ剤

にとってのポテンシャル市場の大きさが最大の理由である。

また、弊社では、米国に於いて、既存薬剤をベースとする場合、承認申請に必要

な臨床試験が新薬よりも簡便にできること(すべての場合に当てはまらないが、Ph1

(第Ⅰ相臨床試験)の後、Ph2(第Ⅱ相臨床試験)をスキップして、Ph3(第Ⅲ相臨床

試験)へ移行できる)、貼り薬の薬価も日本と比較して高い傾向があることを指摘し

ておきたい。

主要開発パイプライン

(出所)会社 HP 2019年 11月

この ILTS®技術を応用した主要な開発品(臨床段階)は、Cipla 社への導出に成

功したチザニジン・テープ剤(CPN-101,MRX-4TZT)、2020 年には新薬申請予定

のリドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)、フェンタニル・テープ剤(MRX-9FLT) 、オキ

シコドン・テープ剤(MRX-1OXT)の 4 本存在する。

また、ナノコロイドを活用した経皮吸収型製剤技術(NCTS®: Nano-sized

Colloid Transdermal System)を保有している。前述の ILTS®技術は、核酸やペ

プチドなど高分子の経皮吸収に用いられる技術である。NCTS®技術の方は、比較

的低分子の医薬品有効成分をナノサイズのコロイドにすることで経皮吸収性を高め

ることを狙うものである。既に開示されている開発品では、MRX-7MLL(メマンチン

〔アルツハイマー治療楽〕の経皮吸収剤)があるが、メマンチンの皮膚刺激性を抑制

できる点もあるとのことである。

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「貼るワクチン」としてのマイ

クロニードルも実用化に向

けて開発中であったが、治

験工場計画を含め現在は一

旦中止

NCTS®: Nano-sized Colloid Transdermal System 技術のイメージ

(出所)会社説明会資料等からフェアリサーチ作成

このほか、貼るワクチンと呼ばれるマイクロニードルアレイの技術を保有してい

る。マイクロニードル技術は、微小な針により、皮膚の表皮の孔をあけることで薬剤

を皮膚内へ伝達する技術である。皮膚は、外界から異物の侵入を阻止する物理的

バリアーの機能のほか、異物の除去を担う免疫学的バリアーの機能がある。角質

層の下の表皮にはランゲルハンス細胞、その下の真皮には真皮樹状細胞という、

抗原提示細胞が存在し、生体防御反応において重要な役割を担っている。これら抗

原提示細胞に、ワクチン抗原を効率よく伝達することで強力な免疫応答を引き出す

ことができる。

ただし、ワクチンを皮膚に塗布しても、角質層が物理的バリアーとなって皮膚内に

浸透しない。マイクロニードルは、微小な針により、皮膚の表皮の孔をあけることで

薬剤を皮膚内へ伝達させる。マイクロニードルは長さ 1mm 以下の微小な針であるた

め、皮膚に穿刺しても神経まで到達しにくく、痛みを伴わないワクチン接種を可能と

する。換言すると、「貼るワクチン」を可能とする技術である。

2018 年 4 月 10 日、メドレックス社は、15 年前から研究開発を手掛けてきたマイク

ロニードル技術の実用化に向けて、製造設備計画と、そのための資金調達を発表し

たが、資金調達が進展しなかったため、2018年 9月計画を一旦中止している。

Page 5: 株式会社メドレックス - IR Pocketpdf.irpocket.com/C4586/yUG5/Z200/W46f.pdf株式会社メドレックス (4586 Mothers) 発行日2019 年12月16日 2/14 本レポートは、フェアリサーチ株式会社(以下、

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オピオイド危機が深刻化

オピオイド類の処方箋枚数

は減少している

メドレックスは、乱用・誤用防

止策を組み込んだオキシコ

ドン・テープ剤を開発してき

たが….

2019年 9月に、鎮痛剤大手

の米国パーデュー社が、訴

訟補償に耐えかねて経営破

当局もオピオイド系の新薬

開発により慎重なスタンス

<メドレックスを取り巻く環境変化>

前回のレポート(2019 年 7 月 5 日)では、米国のオピオイド市場を取り巻く環境変

化について解説した。要約すると、米国では、オピオイド鎮痛剤が抱える薬物の乱

用・誤用問題(オピオイド危機)が社会問題化し、全米各地で製薬会社を相手取った

訴訟が盛んであること、当局も鎮痛剤の新薬開発にはより時間をかけて検証してい

く傾向が見られることなどを報告した。実際に、オピオイド類の処方箋枚数は 2018年

前年比 17%減と過去最大の減少率となることなど市場環境が急速に変化してきてい

る。

米国オピオイド鎮痛剤処方箋枚数

(出所) FDA Search for Balance: FDA's Approach to the Opioid Crisis 2019 March

メドレックスは、北米での疼痛緩和目的のオピオイド市場で最大シェアを占める薬

剤であるオキシコドンに ILTS®技術を用いて経皮製剤化し、さらに乱用・誤用防止策

を施したオキシコドン・テープ剤(MRX-1OXT)を開発中であった。米国では、約 1800

万人の人々が、長期にわたる疼痛のためオピオイドの処方を必要としており、オピオ

イド製剤の必要性はなくならないと考えられている。一方、当局も乱用・誤用防止策

を施した製剤の開発には注目していた。開発状況は、2018年 2月に、米国での臨床

第Ⅰ相試験を終え、疼痛治療に十分な血中濃度が実現できる可能性大と発表され

ており、その後も、吸収性を上昇させ、より小さなパッチサイズで有効な血中濃度を

実現できるよう、さらに粘着性も向上させるように、製剤を改良中であった。弊社で

は、反復投与試験(追加第Ⅰ相追加試験)が 2019年後半以降に開始、2019年末前

後に完了する可能性を見込んでいた。

ところが、2019 年 9 月に、オキシコンチン®(オキシコドンの経口徐放剤)の製造販

売元であったパーデュー・ファーマ社が、相次ぐ訴訟による補償負担に耐えかねて

経営破綻に追い込まれた。また、陶酔感など乱用につながる副作用が抑制された新

規の開発品として注目されている NKTR-181 (開発元:米国 Nektar Therapeutics

Inc.)に関して、2018 年 7 月 30 日に FDA に新薬申請し受理されていたが、その後、

審査最終期日(PDUFA date)が数回にわたり延期され、未だに結論が出されていな

い。

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株式会社メドレックス (4586 Mothers) 発行日 2019 年 12月 16日

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承認後でないと導出先が見

つからない可能性が浮上

メドレックス独力で申請まで

の開発は資金的に困難

このようにオピオイド系新薬開発を巡る不透明感が強まるなか、FDA の承認後で

ないと導出先が見つからない可能性が出現してきた。オキシコドン・テープ剤(MRX-

1OXT)の開発は、副作用が注目されているだけに、PhⅡのみならず、大規模な Ph

Ⅲ試験を要求される可能性が高く、メドレックスが独力で遂行するには、資金的には

厳しい。このため、同社最大のパイプラインとして期待されたオキシコドン・テープ剤

(MRX-1OXT)の開発は、一時、その優先度を下げて中断し、それに代わる大型開

発品を浮上させる必要性が浮上、ここで、後述するフェンタニル・テープ剤(MRX-

9FLT)が登場することとなる。

(参考)第一三共及び武田薬品工業との契約終了について

前回レポート作成後、第一三共との共同開発の終了(8 月 9 日)と武田薬品工業との技術ライ

センス契約の終了(10 月 30 日)が発表された。第一三共との共同開発品は、薬物名や適応症

は非開示であるため詳細は分からないが、NCTS®技術に適したものであると推察される。た

だし、この共同開発終了は NCTS®技術に問題があったためではなく、薬剤そのものと皮膚の

相性に問題があったようだ。また、武田薬品工業との契約終了も、メドレックスの ILTS®技術

や NCTS®技術に問題があったわけではなく、他の製剤での開発が優先されるようになったも

のではないかと推察される。

フェンタニル貼付剤は、中程

度から高度のがん性疼痛を

対象に汎用されている

米国の市場規模は 340億

既存のフェンタニル貼付剤

で、幼児・小児による誤用で

死亡事故が毎年数例発生。

<フェンタニル・テープ剤(MRX-9FLT)のポテンシャル>

フェンタニルは、オピオイドの一種で、重度の急性疼痛、慢性疼痛、がん性疼痛の

緩和に、主に貼付剤として使用されている。特に、フェンタニル貼付剤は、中程度か

ら高度のがん性疼痛で汎用されている。経皮から投与できることから経口摂取不能

ながん患者に有用であり、他のオピオイド製剤と比較して眠気や便秘が生じにくいこ

とから、他のオピオイド鎮痛薬で副作用が出現した患者に使用できる。一方、作用す

る受容体が限られるため、フェンタニルから他の製剤に切り替わる場合もある。

最初に貼付剤を開発したのは、米国 Alza 社であるが、Alza 社は、この開発成功

により、2001 年にヤンセン社(J&J の医薬品部門)によって 105 億ドルで買収されて

いる。ヤンセン社の米国でのフェンタニル貼付剤の売り上げは、特許切れ直前の

2004 年時点で 24 億ドル(約 2600 億円)を超えていた。価格は、当時 1 枚 100 ドルで

あったが、特許切れとともにジェネリック品の参入があり、現在では、1枚当たり 10 ド

ルを切る価格になっており、市場規模(米国)は、2018 年において 340 億円ほどであ

る。

ところで、既存のフェンタニル貼付剤は、使用後の放置された貼付剤を幼児・小児

が誤って噛んだり貼付したりすることで、年間数例の死亡事故が発生しており、当局

も重大な懸念を有している。メドレックスが開発する新規のフェンタニル・テープ剤

は、誤用事故を抑制・防止する独自技術が適応されたものである。2019 年 5 月に

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本レポートは、フェアリサーチ株式会社(以下、FRI)が、投資家への情報提供を目的として作成したものであり、証券売買の勧誘を目的としたものではありません。FRIが信頼できると判断した情

報・資料に基づいておりますが、掲載された内容の正確性・信頼性・完全性・適合性・適時性をなんら保証するものではありません。FRIは本レポートを利用したことまたは依拠したことによる直接

的・間接的な損害を含むいかなる結果に対しても一切の責任を負いません。有価証券並びにその他の取引に関する責任は投資家自身にあります。本レポートの知的所有権は FRIに帰属し、許

可なく複製、転写、引用等を行うことは法的に禁止されております。

FDAが、誤用事故防止策を

組み込んだ貼付剤の開発は

価値のあるゴールとの見解

を示したことで、メドレックス

は開発を企図することに

期待される売り上げは、ジェ

ネリック品の 1.5倍程度の

価格で市場シェアを 3分の

1から 3分の2程度奪うレベ

2020年春から、PK試験を

開始し、その後、FDA との

相談を経て、安全性試験等

を行い、2021年後半から

2022年に新薬申請の予定

FDA との面談で、フェンタニル貼付剤における幼児・小児の誤用事故防止は、重要

で価値のあるゴールとの見解を示されたこともあり、2019年 11月、メドレックスは、フ

ェンタニル・テープ剤(MRX-9FLT)を新規のパイプラインとして浮上させることを公表

した。

フェンタニル・テープ剤開発の背景

(出所)メドレックス 「資金調達の補足説明」2019年 11月 15日

メドレックスに期待される売り上げは、次のように考えられるだろう。

① 価格は新規機能があることからジェネリック品の 1.5倍程度

② 誤用事故防止機能のアピールで、市場シェアの 3分の1から 3分の2を狙う

すると、ピーク時売上は、170~340億円と試算される。

③ ライセンス導出は、FDAの承認後。ロイヤリティは 15~20%を狙う。

マイルストーン(導出一時金+売上マイルストーン)は、100億円~300億円

(売上規模による)

開発スケジュールは、2020 年春から、血中濃度・動態を予備的に確認する pilot

PK(Pharmacokinetics)試験を開始し、2020 年後半には検証的な生物学的同等性

(pivotal Biological Equivalence)試験 を行った後、FDA との相談を経て、皮膚の安

全性試験や誤用防止(Prevention of Accidental Use)の試験を行い、2021 年後半か

ら 2022 年初頭に申請を予定しているものと考えられる。メドレックスでは、開発費用

は、非臨床試験等の費用で 4 千万円、臨床試験で 6 億 2500 万円と見込んでおり、

さらに申請費用が加わるものと考えられる。また、成功確率は、既に多くのテープ剤

が存在することから 100%と設定する

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報・資料に基づいておりますが、掲載された内容の正確性・信頼性・完全性・適合性・適時性をなんら保証するものではありません。FRIは本レポートを利用したことまたは依拠したことによる直接

的・間接的な損害を含むいかなる結果に対しても一切の責任を負いません。有価証券並びにその他の取引に関する責任は投資家自身にあります。本レポートの知的所有権は FRIに帰属し、許

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様々な前提をおいて試算す

ると、パイプライン価値(税

前)は 200億円程度~400

億円程度と想定される

オキシコドン・テープ剤

(MRX-1OXT)を代替する規

模の価値を見出すことが出

来る

以上の情報から、フェンタニル・テープ剤のパイプライン価値(税前)を試算すると、

下記の表にまとめられる。

フェンタニル・テープ剤のパイプライン価値試算(税引き前)

(出所)フェアリサーチ

メドレックス最大の価値をもたらすと期待されてきたパイプラインは、これまでオキシ

コドン・テープ剤(MRX-1OXT)であったが、その行方に不透明感が強くなった現在、

それを代替する規模の価値をもたらすパイプラインとして、このフェンタニル・テープ

剤(MRX-9FLT)を位置付けることが出来よう。

(注)マイルストーンは、ピーク時売上の市場シェアが 3分の 1の場合には 100億円、

3 分の2の場合は 300 億円と設定し、現在価値を試算するための割引率は 12%と保

守的に設定している。

2019 年 11月 15日、メドレックスは、このフェンタニル・テープ剤の開発等を目的と

した資金調達(第三者割り当てによる新株予約権の発行)を発表した(後段で詳

述)。この調達目的には、次項にある、リドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)の欧州で

の開発資金も含まれている。

(億円)

170億円 340億円

15% 189 369

20% 220 430

Peak Sales

Royality

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最も開発が進行しているリド

カイン・テープ剤の欧州展開

も企図

米国では皮膚刺激性試験で

安全性が確認されるなど順

調に開発が進行中。米国で

は 2020年の申請を目指し

ているが、欧州での申請

は、資金調達の状況により

2020年あるいは 2021年の

予定

<リドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)の欧州での開発>

今般(2019 年 11 月)、フェンタニル・テープ剤(MRX-9FLT)の開発と並んで、メドレッ

クスで最も開発の進んでいるリドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)を米国に次いで欧州

でも新薬承認を目指すということを発表した。開発品は、局所麻酔薬の一種のリドカ

インのテープ剤で、帯状疱疹後の神経疼痛治療薬として開発中である。リドカイン・

テープ剤は、メドレックス社の中では最も開発が進捗しているパイプラインである。

(開発の経緯、米国の市場規模等については前回レポート参照)

リドカイン・テープ剤(MRX-5LBT) 開発スケジュール

(出所)メドレックス 「資金調達の補足説明」2019年 11月 15日

既に欧州の規制当局(BfArM: Bundesinstitut für Arzneimittel und Medizinprodukte)

と面談会議を実施済みで、欧州での新薬申請に向けたデータ・パッケージについて

協議・確認している。 欧州では、米国とは別の試験が必要とされている。メドレック

スはこの開発費用として 3億 8900万円を見込んでいる。欧州主要 5か国(ドイツ、フ

ランス、イギリス、イタリア、スペイン)におけるリドカイン貼付剤市場は 2018 年時点

で 230 億円と推計されている。市場の中心は、ドイツの Grunenthal 社の Versatis®で

ある。メドレックスが期待する売上規模は、年間数十億円程度と考えられる。メドレッ

クスでは、欧州では、2020~2021 年の申請を目指している。(資金調達の進行次第

等で、2020年か 2021年になるか変動する可能性がある。)

一方、米国での開発は順調に進捗している。2019年 12月 12日、FDAから要求され

ていた試験の一つである皮膚刺激性試験の結果が公表され、連続貼付時の安全性

が確認されている。今後も、FDA から要求されている試験を順次実施し、予定通り

2020年に新薬申請の計画であることを再確認した。

<参考>

メマンチン・テープ剤(MRX-7MLL)の開発スケジュールは、前回レポートと変化は無い。現在は、製剤を

アウトソースする先の選定中である。

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導出したチザニジン・テープ

剤(MRX-4TZT)の開発スケ

ジュールの変更を背景に

Cipla社からの開発マイルスト

ーン収入の多くが分割され

2020年以降へ

一方、リドカイン・テープ剤

(MRX-5LBT)の開発費用追

加などで研究開発費は膨ら

み、今後も高水準が継続す

る。

2019 年 9 月末の現預金は

14億 6千万円で、12月末に

は 11 億円程度になる可能

<2019年の業績と資金調達>

2019 年 9 月 25 日、2019 年の売上予想(会社予想)が 10 億 900 万円からの 1 億

7200 万円に下方修正された。この要因は 2 つある。大きな要因は、年後半に入金さ

れると予想されていた Cipla 社からのマイルストーン収入約 6.6 億円が、導出したチ

ザニジン・テープ剤(MRX-4TZT)の開発スケジュールの変更(参照:注)を背景に、

約 1.1 億円へ減額され、残りは 2020 年以降へ分割されることになったことである。ま

た、メガファーマ 2 社との契約が解消されたことによるライセンス契約料の消滅も下

方修正に寄与している。ただし、ヨードコート軟膏の売上は 2300 万円とみられる。

(2019 年第3四半期までの売上は 1 億 6800 万円となっている。Cipla 社からのマイ

ルストーン 1.1 億円が計上されていると推察される。ただし、実際の入金は第4四半

期になるとのことである。)

(注) チザニジン・テープ剤の開発スケジュール(変更後)

2020 2Q PhⅡ 開始=> 2021 2Q頃 PhⅡ 完了=> 2021 3Q頃 PhⅢ 開始

=>2022 2Q頃 PhⅢ 完了 =>2023 初頭 新薬申請=>2024 上市

2019年の研究開発費は、リドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)の開発費用追加等で

17 億 5200 万円へ拡大する予想となっている。以上から、2019 年の営業利益は、前

回修正予想(2019 年9月)の 9 億 4 千 9 白万円の赤字から 18 億 6600 万円の赤字

へ下方修正、当期利益ベースの赤字幅も、前回修正予想の 9 億 4 千 3 百万円から

18 億 5600 万円へ拡大する見込みである。これら売上・利益の予想は、2019 年 11

月 8日に発表された第3四半期決算後も、11月 15日の新たな資金調達発表後も変

更されていない。

メドレックス 損益の推移

(出所)決算短信よりフェアリサーチ作成

2019 年 9 月末時点の現預金残高は、14 億 6 千万円であった。年間の販管費計

画(研究開発費を含む)は 20 億 8 千万円で、既に 9 月末までに 13 億7千万円ほど

費消している。単純に計算すると、第4四半期で約 7 億円支出される予定であるが、

(百万円)

2012/12 2013/12 2014/12 2015/12 2016/12 2017/12 2018/12 2019/12 2019/12 2019/12

(当初計画) (5月修正計画) (9月再修正計画)

売上高 87 68 26 37 22 198 8 1,009 1,009 172

 製品売上 71 33 26 37 22 28 8 24 24 23

 研究開発収入 16 36 0 0 0 170 0 985 985 148

売上原価 33 8 9 12 8 7 2 5 5 5

販管費 621 664 1,020 1,025 1,357 1,174 1,279 1,654 1,953 2,033

 研究開発費 415 397 718 716 1,074 888 980 1,371 1,670 1,752

 その他管理費 206 267 302 309 283 286 299 283 283 281

営業利益 -567 -604 -1,003 -999 -1,342 -983 -1,273 -650 -949 -1,866

経常利益 -578 -616 -1,012 -990 -1,301 -988 -1,285 -656 -955 -1,871

当期純利益 -571 -621 -1,016 -878 -1,259 -884 -1,267 -643 -943 -1,856

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性あり。

今回の戦略転換と開発の継

続を実現するため、11 月に

新たに新株予約権(第三者

割当)を行った。

約 5 か月以内の全部行使を

コミットしており、早期に開発

資金は確保される。

オキシコドン・テープ剤(MRX-1OXT)の開発一時中断や経費削減努力で経費は予

定よりも節減できる見込みである。また、Cipla 社からの実際の入金が第4四半期に

発生することなどを考慮すると、12 月末の現預金残高は 11 億円程度になると考え

られる。来期以降も、Cipla 社からの開発マイルストーンが見込まれるが、2020 年に

はリドカイン・テープ剤の開発と申請、フェンタニル・テープ剤開発の本格化、メマンチ

ン・テープ剤の開発継続等を視野に入れると、追加資金が必要である。これが、11

月 15日発表の資金調達の背景である。

今般の資金調達(調達予定額約 10.5 億円)の概要及びその使途は、下図の通り

である。

資金調達の概要と使途

(出所)メドレックス 「資金調達の補足説明」2019年 11月 15日

早期に資金を調達するために、一定期間において全部行使をコミットする手法を採

用している(約 5 か月で原則行使コミット)。株価低迷により、調達金額が、予定に満

たない場合は、フェンタニル・テープ剤(MRX-9FLT)の開発向けが優先される。現在

の株価水準(約 310 円)でも、全部行使後 9 億円程度となり、フェンタニル・テープ剤

(MRX-9FLT)の開発資金は確保される。

予定通り 2020 年にリドカイン・テープ剤(MRX-5LBT)の申請(米国)が受理され、

2021 年上市(米国)となれば、2021 年から新しい収入源が加わることも忘れてはなら

ない。

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開発環境の変動に即応する

ためには、確立されたプラッ

トフォーム技術から数多くの

開発候補を創出できる能力

が重要

一方で、限られた資源の下

で、価値を最大化できる開

発候補品を選択し集中する

ことも必要

MRX-9FLTはその両者の産

<結論>

メドレックス社にとって最大の価値をもたらすと見込まれていたオキシコドン・テー

プ剤(MRX-1OXT)の開発環境に、不透明感が浮上している。しかし、会社側は、大

胆な戦略転換を敢行し、新たに大きな価値をもたらすフェンタニル・テープ剤(MRX-

9FLT)の開発を浮上させた。貼付剤開発のしっかりしたプラットフォーム技術を保有し

ているからこそ、次々と新規の開発候補を繰り出すことができると考えられる。

一方、限られた資金の下で、数多くの開発候補の中から、メディカルニーズに合わ

せて、正しい選択と集中を行い、企業価値を向上させる上市品を厳選することも必要

である。フェンタニル・テープ剤(MRX-9FLT)は、メドレックスの企業価値を大いに上昇

させるポテンシャルがあると評価できる。

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フェアリサーチ株式会社

<連絡先>

104-0033 中央区新川1-6-12 AIビル茅場町 511

電話 03-6403-9217

メール [email protected]

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